図面 (/)

技術 スライド支承の摩擦係数低減機構

出願人 鉄建建設株式会社株式会社巴コーポレーション株式会社巴技研
発明者 東川正之正岡典夫川添俊之小西秀和五十畑登佐藤登也
出願日 2005年7月25日 (14年9ヶ月経過) 出願番号 2005-214247
公開日 2007年2月8日 (13年2ヶ月経過) 公開番号 2007-032005
状態 特許登録済
技術分野 建築構造一般 現場における建築要素の搬送及び組立作業
主要キーワード 鋼製シート 抑え装置 一般構造用炭素鋼 シート回収装置 垂直ジャッキ 下降退避 油圧ジャッキ装置 回収ドラム
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2007年2月8日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (5)

課題

鉄骨構造体等のスライド工法において、スライド走行面スライド支承の摩擦係数を比較的簡易な装置で低減でき、設置・撤去が極めて容易となり、コストの低減、施工性の向上等を図れるスライド支承の摩擦係数低減機構を提供する。

解決手段

下部構造A上のスライド支承1のスライドパッド1b上を上部構造体Bの下部鉄骨梁2の下フランジ2aの下面がスライド走行面としてスライドするスライド工法において、スライド方向に十分に長い帯状ステンレスシート11と、スライド支承1の後方に設置したシート供給装置12と、スライド支承1の前方に設置したシート回収装置13によりスライド支承1の摩擦係数低減機構10を構成し、上部構造物Bのスライド移動だけで自動的に、シート11が装置12から引き出され、下フランジ2a下面に張り付いた状態でスライド支承1上を上部構造体Bと共にスライド移動し、装置13に回収されるようにする。

概要

背景

例えば既設プラットホームの上部に駅ターミナルビル建設することが計画されており、本出願人らは、駅ターミナルビル等の鉄骨構造物構築箇所に本設の柱からなる下部構造を構築し、この下部構造の一端側には端部架構を構築し、この端部架構の上で上部構造体を組み立てつつ他端側へスライドさせ、所定の据え付け位置に達すると、上部構造体をリフトダウンさせて下部構造の上に架設するスライド工法を既に出願している(特許文献1参照)。

このスライド工法において、下部構造の上(端部架構の梁の上・柱の上部)には、スライド支承が設けられており、上部構造体の下面(鉄骨梁フランジ下面)をスライド走行面としてスライド支承上を走行させている。スライド支承の頂部にはポリアミド樹脂製スライドパッド取付け摩擦係数を低減しているが、スライド走行面が鉄面のままでは、鉄面の発錆等から、大きな摩擦力が発生し、スライド移動が不安定となるなどの課題があった。

スライド走行面の摩擦係数の低減対策を行うと、上部構造体をスライド移動させるスライド装置ジャッキ荷重とスライド支承水平反力の両方を小さくすることができる。このため、従来のスライド支承では、摩擦係数の低減方法として、スライド走行面の鉄骨梁下フランジ下面に直接グリス等の潤滑材を塗布する方法、鉄骨梁下フランジ下面の全面にステンレス板を取り付け、さらにステンレス板下面に潤滑材を塗布する方法などが用いられていた。ステンレス板は着脱可能な取付治具により取り付け、スライド完了後に取り外していた。

また、本発明に関連する先行技術として特許文献2、3がある。特許文献2の発明は、橋桁引出架設工法において、摺動台滑り台による面接触で橋桁を支持し、水平ジャッキ垂直ジャッキを交互に操作して橋桁をスライド移動させるものである。特許文献3の発明は、橋桁の押出し架設工法において、橋桁を支持する滑り支承に設けた水平ジャッキの先端に垂直ジャッキを取り付け、この垂直ジャッキの底部に滑板を設け、その伸縮ロッドの先端面にはゴム板等の増摩擦板を設け、水平ジャッキと垂直ジャッキを交互に操作して橋桁を前方に押し出すものである。

特開2005−36485号公報
特公昭47−18704号公報
特開平7−97191号公報

概要

鉄骨構造体等のスライド工法において、スライド走行面とスライド支承の摩擦係数を比較的簡易な装置で低減でき、設置・撤去が極めて容易となり、コストの低減、施工性の向上等をれるスライド支承の摩擦係数低減機構を提供する。下部構造A上のスライド支承1のスライドパッド1b上を上部構造体Bの下部鉄骨梁2の下フランジ2aの下面がスライド走行面としてスライドするスライド工法において、スライド方向に十分に長い帯状ステンレスシート11と、スライド支承1の後方に設置したシート供給装置12と、スライド支承1の前方に設置したシート回収装置13によりスライド支承1の摩擦係数低減機構10を構成し、上部構造物Bのスライド移動だけで自動的に、シート11が装置12から引き出され、下フランジ2a下面に張り付いた状態でスライド支承1上を上部構造体Bと共にスライド移動し、装置13に回収されるようにする。

目的

本発明は、前述のような課題の解決を図ったものであり、鉄骨構造体等のスライド工法において、スライド走行面とスライド支承の摩擦係数を比較的簡易な装置で低減することができると共に、設置・撤去が極めて容易となり、コストの低減、施工性の向上等を図れるスライド支承の摩擦係数低減機構を提供することを目的としている。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

下部構造の上に設置されたスライド支承により上部構造体を支持してスライドさせ、下部構造上の所定の位置に上部構造体を架設するスライド工法に用いられるスライド支承の摩擦係数低減機構であり、上部構造体下面のスライド走行面とスライド支承との間に、スライド方向に連続する帯状シートを配置し、スライド走行面とシートとの摩擦係数がシートとスライド支承との摩擦係数よりも大きいことを利用し、シートがシート供給装置から引き出され、スライド走行面に張り付いた状態でスライド支承上を上部構造体と共にスライド移動し、シート回収装置回収されるように構成されていることを特徴とするスライド支承の摩擦係数低減機構。

請求項2

請求項1に記載のスライド支承の摩擦係数低減機構において、シート供給装置及びシート回収装置はそれぞれドラムを有し、シートが供給ドラムから引き出され、回収ドラムに巻き取られるように構成されていることを特徴とするスライド支承の摩擦係数低減機構。

請求項3

請求項2に記載のスライド支承の摩擦係数低減機構において、回収ドラム、または供給ドラム及び回収ドラムに、シートにスライド方向の張力を与える張力付与装置が設けられていることを特徴とするスライド支承の摩擦係数低減機構。

技術分野

0001

本発明は、ビル等の鉄骨構造物あるいは橋梁等をスライド工法により建設する際に用いられるスライド支承の摩擦抵抗低減機構に関するものである。

背景技術

0002

例えば既設プラットホームの上部に駅ターミナルビルを建設することが計画されており、本出願人らは、駅ターミナルビル等の鉄骨構造物の構築箇所に本設の柱からなる下部構造を構築し、この下部構造の一端側には端部架構を構築し、この端部架構の上で上部構造体を組み立てつつ他端側へスライドさせ、所定の据え付け位置に達すると、上部構造体をリフトダウンさせて下部構造の上に架設するスライド工法を既に出願している(特許文献1参照)。

0003

このスライド工法において、下部構造の上(端部架構の梁の上・柱の上部)には、スライド支承が設けられており、上部構造体の下面(鉄骨梁フランジ下面)をスライド走行面としてスライド支承上を走行させている。スライド支承の頂部にはポリアミド樹脂製スライドパッド取付け摩擦係数を低減しているが、スライド走行面が鉄面のままでは、鉄面の発錆等から、大きな摩擦力が発生し、スライド移動が不安定となるなどの課題があった。

0004

スライド走行面の摩擦係数の低減対策を行うと、上部構造体をスライド移動させるスライド装置ジャッキ荷重とスライド支承水平反力の両方を小さくすることができる。このため、従来のスライド支承では、摩擦係数の低減方法として、スライド走行面の鉄骨梁下フランジ下面に直接グリス等の潤滑材を塗布する方法、鉄骨梁下フランジ下面の全面にステンレス板を取り付け、さらにステンレス板下面に潤滑材を塗布する方法などが用いられていた。ステンレス板は着脱可能な取付治具により取り付け、スライド完了後に取り外していた。

0005

また、本発明に関連する先行技術として特許文献2、3がある。特許文献2の発明は、橋桁引出架設工法において、摺動台滑り台による面接触で橋桁を支持し、水平ジャッキ垂直ジャッキを交互に操作して橋桁をスライド移動させるものである。特許文献3の発明は、橋桁の押出し架設工法において、橋桁を支持する滑り支承に設けた水平ジャッキの先端に垂直ジャッキを取り付け、この垂直ジャッキの底部に滑板を設け、その伸縮ロッドの先端面にはゴム板等の増摩擦板を設け、水平ジャッキと垂直ジャッキを交互に操作して橋桁を前方に押し出すものである。

0006

特開2005−36485号公報
特公昭47−18704号公報
特開平7−97191号公報

発明が解決しようとする課題

0007

前述のステンレス板を鉄骨梁下フランジ下面の全面に取り付ける方法の場合、ステンレス板により摩擦係数の低減を図ることができるが、ステンレス板の取付治具を多数製作する必要があり、またスライド前に全面に取り付け、スライド完了後に取り外す面倒な作業が必要であり、コストがかかり、施工性が低下するなどの課題がある。

0008

また、鉄骨梁下フランジ下面にグリス等の潤滑材を塗布して摩擦を低減させる方法の場合、準備作業が簡単であるが、塗装などを行うためには、グリス等を完全に除去する必要があり、施工性が低下するなどの課題がある。

0009

本発明は、前述のような課題の解決を図ったものであり、鉄骨構造体等のスライド工法において、スライド走行面とスライド支承の摩擦係数を比較的簡易な装置で低減することができると共に、設置・撤去が極めて容易となり、コストの低減、施工性の向上等を図れるスライド支承の摩擦係数低減機構を提供することを目的としている。

課題を解決するための手段

0010

本発明の請求項1に係る発明は、下部構造の上に設置されたスライド支承により上部構造体を支持してスライドさせ、下部構造上の所定の位置に上部構造体を架設するスライド工法に用いられるスライド支承の摩擦係数低減機構であり、上部構造体下面のスライド走行面とスライド支承との間に、スライド方向に連続する帯状シートを配置し、スライド走行面とシートとの摩擦係数がシートとスライド支承との摩擦係数よりも大きいことを利用し、シートがシート供給装置から引き出され、スライド走行面に張り付いた状態でスライド支承上を上部構造体と共にスライド移動し、シート回収装置回収されるように構成されていることを特徴とするスライド支承の摩擦係数低減機構である。

0011

本発明は、駅ビル等の鉄骨構造体を本設の柱からなる下部構造上に設置されたスライド支承により支持し、スライドさせて架設する場合、鋼製コンクリート製等の橋桁を下部構造としての橋脚上に設置されたスライド支承により支持し、スライドさせて架設する場合などに適用される。シートは、上部構造体下面のスライド走行面より摩擦係数の小さい材質のものを使用すればよく、鋼製シート樹脂シートなどが考えられる。スライド走行面が鋼製(一般構造用炭素鋼など)の場合、錆にくいステンレスシートを用いるのが好ましい。スライド支承は、ポリアミド樹脂等の摩擦係数の小さいスライドパッドを上部に有するものを用いるのが好ましい。シートの下面にグリス等の潤滑材を塗布すれば、摩擦係数をさらに低減することができる。

0012

スライド支承のスライド方向の前後にシート供給装置とシート回収装置を配置し、シート供給装置から引き出したシートをスライド支承の上を通してシート回収装置に取り付ければ、上部構造体下面のスライド走行面とスライド支承の間にシートが挟み込まれ、上部構造体のスライド移動だけで自動的にシートが引き出され、スライド走行面に張り付いた状態で移動し、回収される。ステンレスシート等のシートは、鉄面等のスライド走行面よりも摩擦係数が小さいため、上部構造体を低摩擦力でスライドさせることができる。

0013

本発明の請求項2に係る発明は、請求項1に記載のスライド支承の摩擦係数低減機構において、シート供給装置及びシート回収装置はそれぞれドラムを有し、シートが供給ドラムから引き出され、回収ドラムに巻き取られるように構成されていることを特徴とするスライド支承の摩擦係数低減機構である。

0014

シートは、板厚が0.1mm程度の帯状の薄板であり、シート供給装置・シート回収装置には、折り畳んで収納できるボックスなどを用いることもできるが、ドラム(リール)式が好ましい。ドラム式の場合、シートをコンパクトに収納し、引出し・回収をスムーズに行うことができる。また、ドラム式をローラ式にして、シートをエンドレスとすることもできる。

0015

本発明の請求項3に係る発明は、請求項2に記載のスライド支承の摩擦係数低減機構において、回収ドラム、または供給ドラム及び回収ドラムに、シートにスライド方向の張力を与える張力付与装置重りモータなど)が設けられていることを特徴とするスライド支承の摩擦係数低減機構である。

0016

シートの供給・回収は、スライド走行面とシートとの摩擦力を利用して行われるが、重りをドラム回転軸巻き付けケーブル吊下げ、重りでドラムに回転力を付与することにより、あるいはドラム回転軸にモーターを連結してドラムに回転力を付与することにより、シートの供給・回収をスムーズに行うことができ、また一定の張力を常時保持して、シートのたるみを防止することができる。また、ドラムには、ラチェット機構を設け、無荷重時空回り・逆回転を防止することもできる。

発明の効果

0017

(1)鉄骨構造体等のスライド工法において、シートがシート供給装置から引き出され、上部構造体のスライド走行面に張り付いた状態でスライド支承上を上部構造体と共にスライド移動し、シート回収装置に回収されるように構成しているため、大きな動力あるいはほとんど動力を必要としない比較的簡易な機構により、上部構造体を低摩擦力でスライド移動させることができる。

0018

(2)シートとシート供給装置とシート回収装置から構成されているため、設置・撤去が極めて容易となり、また摩擦力を低減するシートをスライド支承に接する部分だけに配置することができる。

0019

(3)スライド走行面とスライド支承の摩擦係数を比較的簡易な装置で低減することができ、また従来のステンレス板の多数の取付治具の製作、面倒な取付け・取外し作業が不要となり、さらに塗装などのためにグリス等の潤滑材を除去する作業も不要となり、コストの低減、施工性の向上等を図れる。

発明を実施するための最良の形態

0020

以下、本発明を図示する実施形態に基づいて説明する。この実施形態は、ビル等の鉄骨構造体のスライド工法に適用した例である。図1は、本発明のスライド支承の摩擦係数低減機構の基本的な構造の例を示す側面図である。図2は、駅ビル等のスライド工法に本発明を適用した場合の全体配置を示す側面図等である。図3図2における柱上の摩擦係数低減機構を示す側面図である。図4図2のスライド方向から見た図、平面図である。

0021

図1において、下部構造Aの上の所定の支承点にはスライド支承1がスライド方向に所定の間隔をおいて一対で配置されており、鉄骨構造の上部構造体Bがスライド支承1によりスライド可能に支持され、図示しないスライド装置によりスライド移動する。スライド支承1は支持架台1aの上にポリアミド樹脂製等のスライドパッド1bを取り付けて構成され、上部構造体Bの下部鉄骨梁2の下フランジ2aの下面がスライド走行面としてスライドパッド1b上をスライドする。

0022

このようなスライド支承において、本発明では、スライド方向に十分に長い帯状のステンレス鋼からなるシート11と、スライド支承1のスライド方向後方に設置したシート供給装置12と、スライド支承1のスライド方向前方に設置したシート回収装置13によりスライド支承1の摩擦係数低減機構10を構成する。

0023

ステンレスシート11は、スライド前の上部構造物Bがない状態で、シート供給装置12から引き出し、一対のスライド支承1、1の上を通過させてシート回収装置13へ取り付けておけば、スライド支承1と鉄骨梁下フランジ2aとの間に挟み込まれ、下フランジ2a下面のスライド走行面とステンレスシート11との摩擦係数μ1がステンレスシート11とスライド支承1との摩擦係数μ2よりも大きいため、上部構造物Bをスライド移動させるだけで自動的に、ステンレスシート11がシート供給装置12から引き出され、下フランジ2a下面に張り付いた状態でスライド支承1上を上部構造体Bと共にスライド移動し、シート回収装置13に回収される。

0024

ステンレスシート11とスライド支承1との摩擦係数μ2は小さいため、上部構造体Bを低摩擦力でスライドさせることができ、スライド装置ジャッキ荷重とスライド支承水平反力の両方を小さくすることができる。ステンレスシート11の下面にはグリス等の潤滑材を塗布しておけば、摩擦力をさらに低減することができる。鉄骨梁下フランジ下面には何も塗布する必要がないため、塗装などのためにグリスを完全に除去する作業は不要となる。

0025

ステンレスシート11は、板厚が0.1mm程度のものが用いられる。板幅はスライド支承1と同じ程度の幅とすればよい。シート供給装置12・シート回収装置13には、ドラム(リール)やボックス(容器)やローラなどを用いることができる。図1(a)は、ドラムを用いた場合であり、供給ドラム12aにスライド移動距離に対応する長さを巻き付けておき、スライド移動に伴い回収ドラム13aに巻き取る。図1(b)は、ボックスを用いた場合であり、供給ボックス12b内に折り畳んで収納しておき、回収ボックス13b内に折り畳むように回収する。図1(c)は、ローラを用いた場合であり、供給ローラ12cと回収ローラ13cに巻き掛けることによりシート11をエンドレスにすることができる。

0026

これらシートの供給・回収には、上部構造体の鉄骨梁下フランジ2aとステンレスシート11の摩擦力を利用するため、動力を必要としないが、シートの供給・回収をスムーズに行うためや、シートのたるみ防止のため、重りなどの張力付与装置を利用することもできる。また、無荷重時の空回り・逆回転を防止するため、ラチェット機構などを用いることもできる。なお、スライド完了後は、上部構造体Bを据え付けるため、上部構造体Bとスライド支承1との間からステンレスシート11を除去する必要があるが、上部構造体Bの支持をスライド支承1から下部構造Aに移し、スライド支承1を若干下降させるなどして、ステンレスシート11をシート回収装置13に完全に回収する。

0027

以上のようなスライド支承1の摩擦係数低減機構10の場合、動力を必要とせず、またステンレス走行面はスライド支承1に接する面だけでよく、ステンレスシートの配置・回収も容易であるため、簡易な構造とすることができ、また従来のステンレス板を全面に取り付ける場合の多数の取付治具の製作及び面倒な取付け・撤去作業を無くすことができる。

0028

次に、図2の例は、駅ビル等の鉄骨構造体をスライド工法で構築する場合であり、概略、本設の柱20を立設しておき、一端側の柱20を利用して鉄骨組立構台(端部架構)21を構築し、この鉄骨組立構台21の上で上部構造体Bを順次組立て、油圧ジャッキ装置などのスライド装置で前方に押出し、下部構造Aとしての鉄骨組立構台21・柱20の上に設置したスライド支承1で上部構造体Bを支持し、所定の位置に達した上部構造体Bをリフトダウンさせて下部構造Aの上に据え付けるものである。

0029

鉄骨組立構台21の鉄骨梁22の上には、スライド支承1がスライド方向に間隔をおいて複数配置されており、鉄骨組立構台21のスライド方向の後方端部にシート供給装置12を配置し、前方端部におけるスライド支承1にシート回収装置13を設置し、ステンレスシート11を鉄骨組立構台21のほぼ全長にわたって配設している。

0030

シート回収装置13のドラム軸には、ケーブル23を介して重り24を取り付け、ステンレスシート11に一定の張力を導入し、たるみを防止している。さらに、スライド支承1、1間にはシート抑え装置25を配置し、ステンレスシート11に張力を導入し、たるみが発生しないようにしている。このシート抑え装置25は、図2(c)、(d)に示すように、ローラ25aとスプリング25bから構成することができ、ステンレスシート11の上にローラ25aを配置し、その両端に取り付けたスプリング25bを鉄骨梁22の上面に取り付け、ステンレスシート11を下方に引張り、この状態を保持する。

0031

図2(a)、図3に示すように、本設の柱20には、本設の梁ブラケット30が左右に設けられており、この梁ブラケット30の上にスライド支承1が設置されている。この柱20におけるスライド支承1では、支持架台1a・スライドパッド1bが油圧ジャッキ31により昇降できるようにされている(図3参照)。スライド工程においては、片持ち式に前方に迫り出した上部構造体Bの前端部が下方に若干撓むため、これを避ける目的でスライド支承1を下降退避させ、前端部が通過すると、スライド支承1を上昇させてスライド支持する。また、スライド完了後、上部構造体Bを若干リフトダウンさせて下部構造Aの上に設置するためなどにも用いられる。

0032

このようなスライド支承1を柱20の上部に支持部材32を介して接続し、スライド方向後方側のスライド支承1にシート供給装置12を取り付け、前方側のスライド支承1にシート回収装置13を取り付ける。供給ドラム12a・回収ドラム13aの回転軸には、それぞれケーブル33を介して重り34を取り付け、後方側の重り34の重量W1を前方側の重り34の重量W2よりも重くしておくことにより、ステンレスシート11に適度な張力を付与することができる。なお、図示しないが、ドラム回転軸にモーターを連結してドラムに回転力を与えることでシート11に張力を付与することもできる。また、回収ドラム13aにはラチェット機構を設け、無荷重時の空回り・逆回転を防止する。

0033

なお、スライド完了後、上部構造体Bの下部鉄骨梁2とスライド支承1との間からステンレスシート11を除去する必要があるが、図4に示すように、柱の上面にライナープレート40をステンレスシート11を挟むように配置しておけば、スライド支承1を下降させて上部構造体Bを柱20上に預けることができ、ステンレスシート11をライナープレト40、40の間を通してシート回収装置13に回収することができる。

0034

その後、スライド支承1を上昇させてライナープレート40を除去し、スライド支承1を下降させて柱20の上に上部構造体Bを設置し、上下の柱同士をボルト溶接接合する。次いで、スライド支承1・摩擦係数低減装置10を撤去した後、上部構造体Bの下部鉄骨梁2を下降させて梁ブラケット30に接合する。

0035

なお、以上は、駅ビル等の鉄骨構造体のスライド工法に適用した場合について説明したが、これに限らず、鉄骨橋やコンクリート橋等のスライド工法にも本発明を適用することができる。

図面の簡単な説明

0036

本発明のスライド支承の摩擦係数低減機構の基本的な構造の例を示す側面図であり、(a)はシート供給回収装置がドラム式の場合、(b)はボックス式の場合、(c)はローラ式の場合である。
駅ビル等のスライド工法に本発明を適用した場合であり、(a)は全体配置を示す側面図、(b)はシート抑え装置の側面図、(c)はその平面図である。
図2における柱上の摩擦係数低減機構を示す側面図である。
図2の摩擦係数低減機構であり、(a)はスライド方向から見た図、(b)は平面図である。

符号の説明

0037

A…下部構造
B…上部構造体
1…スライド支承
1a…支持架台
1b…スライドパッド
2…下部鉄骨梁
2a…下フランジ
10…摩擦係数低減機構
11…シート(ステンレスシート)
12…シート供給装置
12a…供給ドラム
12b…供給ボックス
12c…供給ローラ
13…シート回収装置
13a…回収ドラム
13b…回収ボックス
13c…回収ローラ
20…本設の柱
21…鉄骨組立構台(端部架構)
22…鉄骨梁
23…ケーブル
24…重り
25…シート抑え装置
25a…ローラ
25b…スプリング
30…本設の梁ブラケット
31…油圧ジャッキ
32…支持部材
33…ケーブル
34…重り
40…ライナープレート

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ