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図面 (10)

課題

車線維持支援制御時の操舵フィーリングを改善することが可能なパワーステアリング装置を提供する。

解決手段

パワーステアリング装置10は、操舵トルクに応じて基本アシストトルク演算する基本アシストトルク演算部31と、基本アシストトルクを補償する補償トルクを演算する補償トルク演算部32と、基本アシストトルク、車線維持支援トルクおよび補償トルクに基づいて操舵機構に付与する目標アシストトルクを演算する目標アシストトルク演算部33とを備える。上記補償トルクは、ダンピングトルクおよびトルク微分制御量を含み、補償トルク演算部32は、車線維持支援トルクがゼロでないときに、ダンピングトルクおよびトルク微分制御量を増大補正する。

概要

背景

従来から、走行レーンに沿った車両の走行支援する車線維持支援装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。車線維持支援装置は、まず、CCDカメラなどを利用して取得した走行レーンの画像から画像処理によって車両中心線と走行レーン中心線との横ずれ量であるレーンオフセット、および走行レーン中心線と車両中心線のなす角度であるヨー角などを演算する。次に、これらの演算結果に基づいて車線維持支援用の転舵トルクを演算する。そして、求められた転舵トルクに応じて電動パワーステアリング装置を構成する電動モータを駆動することで、走行レーンに沿った車両の走行を支援する。
特許第3185726号公報

概要

車線維持支援制御時の操舵フィーリングを改善することが可能なパワーステアリング装置を提供する。 パワーステアリング装置10は、操舵トルクに応じて基本アシストトルクを演算する基本アシストトルク演算部31と、基本アシストトルクを補償する補償トルクを演算する補償トルク演算部32と、基本アシストトルク、車線維持支援トルクおよび補償トルクに基づいて操舵機構に付与する目標アシストトルクを演算する目標アシストトルク演算部33とを備える。上記補償トルクは、ダンピングトルクおよびトルク微分制御量を含み、補償トルク演算部32は、車線維持支援トルクがゼロでないときに、ダンピングトルクおよびトルク微分制御量を増大補正する。

目的

本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、車線維持支援制御時の操舵フィーリングを改善することが可能なパワーステアリング装置を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
5件
牽制数
3件

この技術が所属する分野

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請求項1

ステアリングホイール操舵状態に応じて基本アシスト制御量演算する基本制御量演算手段と、前記基本アシスト制御量を補償する補償制御量を演算するとともに、前記補償制御量を演算する際に、車両の走行状態に基づいて求められた、車線所定位置走行するための車線維持支援制御量に応じて補償制御量を補正する補償制御量演算手段と、前記基本アシスト制御量、前記車線維持支援制御量および前記補償制御量に基づいて操舵機構に付与する目標アシスト制御量を演算する目標制御量演算手段と、を備えることを特徴とするパワーステアリング装置

請求項2

前記補償制御量はダンピング制御量を含み、前記補償制御量演算手段は、前記車線維持支援制御量がゼロでないときに、前記ダンピング制御量を増大補正することを特徴とする請求項1に記載のパワーステアリング装置。

請求項3

前記補償制御量演算手段は、前記車線維持支援制御量がゼロとなった後所定時間経過するまで、前記ダンピング制御量を増大補正することを特徴とする請求項2に記載のパワーステアリング装置。

請求項4

前記補償制御量は、操舵トルク微分値に応じて演算されるトルク微分制御量をさらに含み、前記補償制御量演算手段は、前記車線維持支援制御量がゼロでないときに、前記トルク微分制御量を増大補正することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のパワーステアリング装置。

技術分野

0001

本発明は、パワーステアリング装置に関し、特に、走行レーンに沿った車両の走行支援する車線維持支援装置に用いられるパワーステアリング装置に関する。

背景技術

0002

従来から、走行レーンに沿った車両の走行を支援する車線維持支援装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。車線維持支援装置は、まず、CCDカメラなどを利用して取得した走行レーンの画像から画像処理によって車両中心線と走行レーン中心線との横ずれ量であるレーンオフセット、および走行レーン中心線と車両中心線のなす角度であるヨー角などを演算する。次に、これらの演算結果に基づいて車線維持支援用の転舵トルクを演算する。そして、求められた転舵トルクに応じて電動パワーステアリング装置を構成する電動モータを駆動することで、走行レーンに沿った車両の走行を支援する。
特許第3185726号公報

発明が解決しようとする課題

0003

しかしながら、車線維持支援装置は、運転者操舵、すなわち運転者の意思と関係なく電動パワーステアリング装置を駆動するため、運転者が違和感を感じ操舵フィーリングが悪化するおそれがある。

0004

例えば、車線維持支援制御実行中に運転者がステアリングホイールを操舵するような状況において、車線維持支援用の転舵トルクの付加方向と同方向に操舵したときには、ステアリングホイールが軽くなりトルク抜け感が生じる。一方、車線維持支援用の転舵トルクの付加方向と逆方向に操舵したときには、ステアリングホイールが重くなり壁感が発生する。また、車線維持支援用の転舵トルクが振動的に変動した場合には、その反力によってステアリングホイールが振動する。

0005

本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、車線維持支援制御時の操舵フィーリングを改善することが可能なパワーステアリング装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

本発明に係るパワーステアリング装置は、ステアリングホイールの操舵状態に応じて基本アシスト制御量を演算する基本制御量演算手段と、基本アシスト制御量を補償する補償制御量を演算するとともに、補償制御量を演算する際に、車両の走行状態に基づいて求められた、車線所定位置を走行するための車線維持支援制御量に応じて補償制御量を補正する補償制御量演算手段と、基本アシスト制御量、車線維持支援制御量および補償制御量に基づいて操舵機構に付与する目標アシスト制御量を演算する目標制御量演算手段とを備えることを特徴とする。

0007

本発明に係るパワーステアリング装置によれば、車線の所定位置を走行するための車線維持支援制御量に応じて基本アシスト制御量を補償する補償制御量が補正される。このように、車線維持支援制御の制御状態に応じて操舵機構に付与する目標アシスト制御量を調節できるので、車線維持支援制御時の操舵フィーリングを改善することが可能となる。

0008

ここで、上記補償制御量はダンピング制御量を含み、補償制御量演算手段は、車線維持支援制御量がゼロでないときに、ダンピング制御量を増大補正することが好ましい。

0009

このようにすれば、操舵の収斂性を向上させるダンピング制御量を増大補正することによって、目標アシスト制御量が振動的に変動することを抑制することができる。そのため、車線維持支援制御によるステアリングホイール振動を抑制することが可能となる。

0010

また、上記補償制御量演算手段は、車線維持支援制御量がゼロとなった後所定時間経過するまで、ダンピング制御量を増大補正することが好ましい。

0011

このようにすれば、車線維持支援制御量が短時間ゼロになったとしても、ダンピング制御量の増大補正が継続される。そのため、車線維持支援制御量がゼロを含んで変動するような場合であっても、ダンピング効果の低下を抑制することが可能となる。

0012

上記補償制御量は、操舵トルク微分値に応じて演算されるトルク微分制御量をさらに含み、補償制御量演算手段は、車線維持支援制御量がゼロでないときに、トルク微分制御量を増大補正することが好ましい。

0013

この場合、操舵トルクの微分値、すなわち車線維持支援制御量に応じて操舵機構に付与されるアシストトルクの反力の変化量に応じて演算されるトルク微分制御量を増大補正することにより、該アシストトルクと逆方向に作用する制御量が増大されるので、運転者が感じる操舵トルクの変動を低減することが可能となる。

発明の効果

0014

本発明によれば、基本アシスト制御量を補償する補償制御量を演算する際に、車線維持支援制御量に応じて補償制御量を補正する構成としたので、車線維持支援制御時の操舵フィーリングを改善することが可能となる。

発明を実施するための最良の形態

0015

以下、添付図面を参照して本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の参照番号を附し、重複する説明は省略する。

0016

まず、図1〜3を用いて、実施形態に係るパワーステアリング装置10およびこのパワーステアリング装置10を含んで構成される車線維持支援装置1の構成について説明する。図1は、実施形態に係るパワーステアリング装置10を含む車線維持支援装置1の構成を示す図である。この車線維持支援装置1は、パワーステアリング装置10を駆動し、自車両が走行レーン(走行車線)を適切に維持しながら走行できるように支援する装置である。また、パワーステアリング装置10は、例えば、電動モータの回転トルクラックシャフト往復動方向の力に変換するボールねじ式の変換機構を有するラック同軸型電動式パワーステアリング装置である。

0017

図1において、WL,WRは転舵輪としての左車輪,右車輪であり、これら左右車輪WL,WRはタイロッド11を介してステアリングギヤボックス12によって連結されている。ステアリングギヤボックス12は、ラックシャフト13およびピニオン14などを備えており、ラックシャフト13がステアリングギヤボックス12に対して摺動可能に設けられている。ラックシャフト13の両端にはタイロッド11が連結され、ピニオン14にはステアリングシャフト15を介してステアリングホイール16が取り付けられている。ステアリングホイール16が操舵されると、ステアリングシャフト15、ピニオン14、ラックシャフト13およびタイロッド11を介して、左右前輪WL,WRが転舵される。

0018

図示されていないが、ラックシャフト13の一部外周面にはボールスクリュー溝が形成されており、ラックシャフト13と同軸に配置された電動モータ17のロータにはこのボールスクリュー溝に対応するボールスクリュー溝を内周面上に有するボールナットが固定されている。一対のボールスクリュー溝の間には複数のボール収納されており、このボールねじによって電動モータ17の回転運動がラックシャフト13の往復運動に変換される。すなわち、電動モータ17が駆動されるとラックシャフト13が軸方向に駆動され、転舵がアシストされる。

0019

電動モータ17は、モータドライバ18に接続されており、モータドライバ18から供給された駆動電流に応じたアシストトルクをラックシャフト13に付与する。このモータドライバ18は、電子制御装置(以下「EPSECU」という)30の指令信号に従って電動モータ17に駆動電流を供給する。EPS ECU30は、後述する論理に従ってモータドライバ18に指令信号を供給し、電動モータ17を駆動することにより、ラックシャフト13を変位させ、左右前輪WL,WRを転舵させる。

0020

ステアリングシャフト15には、例えば、ステアリングホイール16に加えられる操舵トルクに応じてねじれを生じるトーションバー40が設けられており、このトーションバー40のねじれの量および方向が操舵トルクセンサ41によって検出される。なお、操舵トルクセンサ41から出力された信号はEPSECU30に入力される。

0021

また、ステアリングシャフト15にはロータリーエンコーダなどからなる操舵角センサ42が設けられている。この操舵角センサ42は、運転者が入力した操舵角度の方向と大きさに応じた信号を出力する。操舵角センサ42から出力された信号はECU30に入力される。EPSECU30では、操舵角センサ42から入力されたステアリングホイール16の操舵角度に基づいて、操舵角速度が算出される。また、電動モータ17の回転速度と操舵角速度とは一定の関係があるので、操舵角速度検出手段としては、電動モータ17の回転方向と回転速度とを検出して操舵方向を含む操舵角速度を求める構成としてもよい。なお、以下の説明において操舵角速度は、左方向操舵時に正の値をとり、右方向操舵時に負の値をとるものとする。

0022

EPSECU30には、上述した操舵トルクセンサ41および操舵角センサ42以外に、車両Vの速度を検出する車速センサ43やヨーレートセンサ44なども接続されている。車速センサ43は、車両Vの各車輪に取り付けられた車輪速センサであり車両Vの速度に応じた周期パルス信号を発生する。車速センサ43の出力信号は、EPS ECU30に供給される。ECU30は、車速センサ43の出力信号に基づいて車速を演算する。ヨーレートセンサ44は、車両Vの重心近傍に配置され、重心鉛直軸回りのヨーレートを検出し、検出結果をEPS ECU30に送出する。

0023

また、ルームミラーの背面などには、白線センサ19が取り付けられている(図2参照)。この白線センサ19は、カメラ20および画像処理部21を有して構成されている。カメラ20は、例えばCCDカメラであり、車両Vのフロントウィンドウ越しに前方の所定領域内の周辺状況撮影する。具体的には、道路50の車両Vが走行している走行レーン51の周囲の動画像を撮影する。このカメラ20には、画像処理部21が接続されている。カメラ20が撮影した周辺状況の画像データは、画像処理部21に供給される。

0024

画像処理部21は、カメラ20による画像データを画像処理し、車両Vが走行する道路上に描かれた道路区画線(以下、白線と称する。)などを基に走行レーンを検出する。撮像した画像や映像内では、路面とその上に描かれた白線との輝度差が大きいことから、走行レーンを区画する白線はエッジ検出等によって比較的検出しやすく、車両前方の走行レーンを検出するのに都合がいい。

0025

画像処理部21は、検出した走行レーンに基づいて、図3に示されるように、前方走行経路カーブ曲率(1/カーブ半径)や、走行レーンに対する車両Vのオフセット(車両の前後方向の中心軸1aと走行レーン51の中心線の車両重心位置における接線51aとの横ずれ量に相当する。)およびヨー角(車両の前後方向の中心軸1aと走行レーン51の中心線の車両重心位置における接線51aとのなす角度に相当する。)を演算によって検出する。白線センサ19は、車線維持支援用電子制御装置(以下「LKA ECU」という)22に接続されており、検出結果をLKA ECU22に送出する。なお、カーブ曲率、オフセット、ヨー角はいずれも正負いずれの値も取ることがあり、符号は方向、向きを示す。本実施形態では、右方向を「+」、左方向を「−」とした。画像に基づいて、走行レーン情報や車両の走行状態(カーブ曲率や自車のオフセット、ヨー角)を検出する方法は、公知の方法を用いることができる。

0026

LKA ECU22は、演算を行うマイクロプロセッサ、マイクロプロセッサに各処理を実行させるためのプログラム等を記憶するROM、演算結果などの各種データを記憶するRAM及び12Vバッテリによってその記憶内容が保持されるバックアップRAM等により構成されている。

0027

LKA ECU22は、カーブ曲率、オフセット、ヨー角などに基づいて車線維持支援トルク(車線維持支援制御量)を求める。求められた車線維持支援トルクは、EPSECU30に出力される。

0028

EPSECU30も、演算を行うマイクロプロセッサ、マイクロプロセッサに各処理を実行させるためのプログラム等を記憶するROM、演算結果などの各種データを記憶するRAM及び12Vバッテリによってその記憶内容が保持されるバックアップRAM等により構成されている。

0029

そして、上記構成によって、EPSECU30の内部には、操舵トルクに基づいて基本アシストトルク(基本アシスト制御量)を求める基本アシストトルク演算部31、基本アシストトルクを補償する補償トルク(補償制御量)を求める補償トルク演算部32および基本アシストトルク、補償トルク、および車線維持支援トルクを加算して目標アシストトルク(目標アシスト制御量)を演算する目標アシストトルク演算部33などが構築されている。

0030

ここで、基本アシストトルク演算部31は基本制御量演算手段として機能し、補償トルク演算部32は補償制御量演算手段として機能する。また、目標アシストトルク演算部33は目標制御量演算手段として機能する。

0031

補償トルク演算部32は、操舵角速度などに基づいてダンピングトルク(ダンピング制御量)を求めるダンピングトルク演算部35、および操舵トルクの積分値に基づいてトルク微分制御量を求めるトルク微分制御量演算部36などを含んで構成されている。

0032

また、ECU30の内部には、目標アシストトルク演算部33で求められた目標アシストトルクに基づいて目標電流値を算出し、電動モータ17に供給する電流値を制御する電動モータ制御部37なども構築されている。

0033

次に、図4図9を併せて参照して車線維持支援制御時のパワーステアリング装置10の動作、すなわち車線維持支援制御と操舵支援制御との協調制御について説明する。図4は、操舵支援制御を含む車線維持支援制御の制御ブロックを示す図である。

0034

まず、白線センサ19を構成するカメラ20によって車両Vの前方状況を撮像し、撮像した画像から画像処理部21によって、走行レーン51の状況(カーブ曲率)、自車両Vのオフセットおよびヨー角が算出される。なお、カーブ曲率は、撮像された画像から前方カーブ曲率Rを幾何学的に求め、この逆数を取ることで求められる。幾何学的な求め方としては、自車両Vの所定距離前方における白線の横方向への偏位量や自車両Vの所定距離前方における白線の接線の傾きを参照して行えばよい。

0035

また、走行経路に対して目標となるオフセットやヨー角は、目標オフセットおよび目標ヨー角として予め決定されている。

0036

車線維持支援のための制御量の算出にあたっては、まず、車両V前方のカーブ曲率に基づいて、車両Vをこのカーブに沿って走行させるために必要な横加速度を求める。カーブ曲率は、LKA ECU22を構成するフィードフォワードコントローラ23に入力され、所定の特性に従ってカーブ曲率に関する横加速度が算出される。

0037

オフセットを補償する(目標値に収束させる)ために必要となる横加速度は、実オフセットと目標オフセットとの偏差に基づいてPID制御を実施することで算出される。

0038

同様に、ヨー角を補償する(目標値に収束させる)ために必要となる横加速度は、実ヨー角と目標ヨー角との偏差に基づいてPID制御を実行することで算出される。

0039

このようにして算出された3つの横加速度を合算することで、目標横加速度が算出される。そして、LKA ECU22を構成するトルク演算器24によって、この目標横加速度を発生させるために必要な、転舵量、つまり、電動モータ17の車線維持支援トルクが算出される。得られた車線維持支援トルクは、EPSECU30に出力される。

0040

パワーステアリング装置10を構成するEPSECU30では、まず、基本アシストトルク演算部31において、基本アシストトルクが求められる。基本アシストトルク演算部31では、操舵トルクと基本アシストトルクとの関係を定めた2次元マップ(基本アシストトルクマップ)が備えられており、操舵トルクセンサ41から読み込まれる操舵トルクに基づいて基本アシストトルクマップが検索されることにより基本アシストトルクが求められる。算出された基本アシストトルクは、目標アシストトルク演算部33に出力される。ここで、基本アシストトルクは、ステアリングホイール16の回動操作に対してアシスト力を与えるための基本的なトルク値である。

0041

基本アシストトルクマップは、図5に示されるように操舵トルクが増大する程基本アシストトルクが増大するように設定されている。

0042

一方、ダンピングトルク演算部35では、操舵の収斂性の向上を図るために与えられるダンピングトルクが求められる。ここで、図6を参照して、ダンピングトルクの算出方法について説明する。図6は、ダンピングトルク算出処理処理手順を示すフローチャートである。なお、求められたダンピングトルクは目標アシストトルク演算部33に出力される。

0043

テップS100では、操舵角速度が読み込まれる。続くステップS102では、読み込まれた操舵角速度に基づいてダンピングトルク補正量が求められる。具体的には、ダンピングトルク演算部35には、操舵角速度とダンピングトルク補正量との関係を定めた2次元マップ(ダンピングトルク補正量マップ)が備えられており、操舵角速度に基づいてダンピングトルク補正量マップが検索されることによりダンピングトルク補正量が求められる。

0044

ここで、ダンピングトルク補正量マップは、図7に示されるように、操舵角速度がゼロを含む所定範囲内(−ω<操舵角速度<+ω)にあるときにダンピングトルク補正量が0となり、所定範囲外(−ω≧操舵角速度または+ω≦操舵角速度)において、操舵角速度の絶対値が大きくなるほどダンピングトルク補正量の絶対値が増加するように定められている。

0045

次に、ステップS104では、車線維持支援要求があるか否かについての判断が行われる。ここで、車線維持支援要求がない場合には、ステップS106において、車線維持支援トルクがゼロになってからの経過時間をカウントする遅延カウンタがゼロにリセットされるとともに、ステップS108において、ダンピングトルク補正量(今回値)がゼロに設定される。その後、ステップS122に処理が移行する。一方、車線維持支援要求があるときには、ステップS110に処理が移行する。

0046

ステップS110では、車線維持支援トルクの絶対値がゼロでないか否かについての判断が行われる。ここで、車線維持支援トルクの絶対値がゼロでない場合には、ステップS112において遅延カウンタがゼロにリセットされた後、ステップS120に処理が移行する。一方、車線維持支援トルクの絶対値がゼロのときには、ステップS114に処理が移行する。

0047

ステップS114では、ダンピングトルク補正量の前回値がゼロでないか否かについての判断が行われる。ここで、ダンピングトルク補正量の前回値がゼロでない場合には、ステップS116において、遅延カウンタがインクリメントされた後、ステップS118に処理が移行する。一方、ダンピングトルク補正量の前回値がゼロのときには、ステップS106において、遅延カウンタがゼロにリセットされるとともに、ステップS108において、ダンピングトルク補正量(今回値)がゼロに設定される。その後、ステップS122に処理が移行する。

0048

ステップS118では、遅延カウンタの値が、例えば1秒未満であるか否か、すなわち車線維持トルク要求が無くなってから1秒経過していないか否かについての判断が行われる。ここで、遅延カウンタの値が1秒未満である場合には、ステップS120に処理が移行する。一方、遅延カウンタの値が1秒以上であるときには、ステップS108においてダンピングトルク補正量(今回値)がゼロに設定された後、ステップS122に処理が移行する。

0049

ステップS120では、ステップS102で検索されたマップ値がダンピングトルク補正量(今回値)に代入される。

0050

続いて、ステップS122では、操舵角速度や車速に基づいて求められた通常のダンピングトルクと、ステップS120またはステップS108で設定されたダンピングトルク補正量とが加算され、補正後のダンピングトルクが求められる。このように、ダンピングトルク補正量を加算することにより、操舵支援制御時にはダンピングトルクが増大補正される。その後、本処理から一旦抜ける。

0051

図4戻り説明を続けると、トルク微分制御量演算部36では、操舵トルクの微分値などに応じて操舵トルクの変動を低減するためのトルク微分制御量が求められる。ここで、図8を参照して、トルク微分制御量の算出方法について説明する。図8は、トルク微分制御量算出処理の処理手順を示すフローチャートである。なお、求められたトルク微分制御量は、目標アシストトルク演算部33に出力される。

0052

ステップS200では、操舵トルクの微分値が読み込まれる。続くステップS202では、読み込まれた操舵トルクの微分値に基づいて車線維持支援用トルク微分制御量が求められる。具体的には、トルク微分制御量演算部36には、操舵トルク微分値と車線維持支援用トルク微分制御量との関係を定めた2次元マップ(車線維持支援用トルク微分制御量マップ)が備えられており、操舵トルク微分値に基づいて車線維持支援用トルク微分制御量マップが検索されることにより車線維持支援用トルク微分制御量が求められる。

0053

ここで、車線維持支援用トルク微分制御量マップは、図9に示されるように、操舵トルク微分値がゼロを含む所定範囲内(−Δ<操舵トルク微分値<+Δ)にあるときに車線維持支援用トルク微分制御量が0となり、所定範囲外(−Δ≧操舵トルク微分値または+Δ≦操舵トルク微分値)において、操舵トルク微分値の絶対値が大きくなるほど車線維持支援用トルク微分制御量の絶対値が増加するように定められている。

0054

次に、ステップS204では、車線維持支援トルクの絶対値がゼロでないか否かについての判断が行われる。ここで、車線維持支援トルクの絶対値がゼロでない場合には、ステップS206において、ステップS202で求められた車線維持支援用トルク微分制御量がトルク微分制御量として選択される。一方、車線維持支援トルクの絶対値がゼロのときには、操舵角速度や車速に基づいて求められた通常のトルク微分制御量がトルク微分制御量として選択される。ここで、車線維持支援用トルク微分制御量は、同一の操舵トルク微分値に対して通常のトルク微分制御量よりも大きくなるように設定されているため、車線維持支援制御時にはトルク微分制御量が増大補正される。その後、本処理から一旦抜ける。

0055

図4に戻り説明を続けると、目標アシストトルク演算部33では、基本アシストトルク演算部31で求められた基本アシストトルクと、ダンピングトルク演算部35で求められたダンピングトルクと、トルク微分制御量演算部36で求められたトルク微分制御量と、LKA ECUで求められた車線維持支援トルクとが加算されて目標アシストトルクが算出される。そして、算出された目標アシストトルクは、電動モータ制御部37に出力される。

0056

電動モータ制御部37では、目標アシストトルクに応じて電動モータ17を駆動するための目標電流値が決定される。そして、この目標電流値と一致するように制御された出力電流が電動モータ17に供給されることにより電動モータ17が駆動される。具体的には、目標電流値に基づいてスイッチング素子通電時間を決定し、これに応じてモータドライバ18に制御信号を出力する。それにより、電動モータ17には目標電流値に応じた電流が流れ、同電流に応じたトルクがラックシャフト13に付与される。その結果、左右前輪WL,WRが転舵され、車両Vは車線を維持すべく旋回される。車両Vが旋回すると、再度カメラ20によって前方の状況が撮像され、上述したことが繰り返される。

0057

本実施形態によれば、車線維持支援制御の制御状態に応じて操舵の収斂性を向上させるダンピングトルクを増大補正することによって、目標アシストトルクが振動的に変動することを抑制することができる。そのため、車線維持支援トルクによるステアリングホイール振動を抑制することができ、車線維持支援制御時の操舵フィーリングを改善することが可能となる。

0058

また、車線維持支援トルクが短時間ゼロになったとしても、ダンピングトルクの増大補正が継続されるため、車線維持支援トルクがゼロを含んで変動するような場合であっても、ダンピング効果の低下を抑制することができる。

0059

さらに、本実施形態によれば、車線維持支援制御の制御状態に応じて、操舵トルクの微分値、すなわち操舵機構に付与される車線維持支援トルクの反力の変化量に応じて演算されるトルク微分制御量を増大補正することにより、該アシストトルクと逆方向に作用する制御量が増大されるので、運転者が感じる操舵トルクの変動を低減することが可能となる。

0060

以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく種々の変形が可能である。例えば、ECU構成やLKA ECU22とEPSECU30との機能分担などは、上記実施形態に限られることなく、同一のハードウエア(ECU)で構成してもよい。

0061

また、ダンピングトルクやトルク微分制御量などの補正方法は上記実施形態に限られることなく、マップに代えて、車線維持支援トルクに応じた補正係数を演算することによって行うこともできる。

図面の簡単な説明

0062

実施形態に係るパワーステアリング装置を含む車線維持支援装置の構成を示す図である。
カメラによる走行レーンの取得状況を説明する図である。
道路パラメータを説明する図である。
操舵支援制御を含む車線維持支援制御の制御ブロックを示す図である。
基本アシストトルクマップの一例を示す図である。
ダンピングトルク算出処理の処理手順を示すフローチャートである。
車線維持制御ダンピング補正量マップの一例を示す図である。
トルク微分制御量算出処理の処理手順を示すフローチャートである。
車線維持制御用トルク微分補正量マップの一例を示す図である。

符号の説明

0063

1…車線維持支援装置、10…パワーステアリング装置、11…タイロッド、12…ステアリングギヤボックス、13…ラック、14…ピニオン、15…ステアリングシャフト、16…ステアリングホイール、17…電動モータ、18…モータドライバ、19…白線センサ、20…カメラ、21…画像処理部、22…LKA ECU、23…フィードフォワードコントローラ、24…トルク演算器、30…EPSECU、31…基本アシストトルク演算部、32…補償トルク演算部、33…目標アシストトルク演算部、35…ダンピングトルク演算部、36…トルク微分制御量演算部、41…操舵トルクセンサ、42…操舵角センサ、43…車速センサ、50…道路、51…走行レーン、V…車両、WL…左前輪、WR…右前輪

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