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技術 油圧ショベルの油圧制御装置

出願人 コベルコ建機株式会社
発明者 岡秀和
出願日 2005年7月15日 (15年5ヶ月経過) 出願番号 2005-207206
公開日 2007年2月1日 (13年11ヶ月経過) 公開番号 2007-023606
状態 特許登録済
技術分野 掘削機械の作業制御 流体圧回路(1)
主要キーワード 実施形態回路 パラレル回路 アクチュエータ操作 再生流量 コントロールバルブ群 アーム引き 再生弁 両油圧ポンプ
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (7)

課題

アーム引き操作と、たとえばブーム上げまたはバケット掘削の操作が同時に行なわれる複合操作時に、タンデム回路での余分な発熱、及びアーム速度の低下を抑えることができ、しかもこの目的を低コストで実現する。

解決手段

第1油圧ポンプ7を油圧源とする第1グループG1内でアーム用コントロールバルブ12を最下流側に配置するとともに、その入口側に絞り20を設けて、ブーム上げまたはバケット掘削を優先する回路構成をとる。これを前提として、複合操作時に、コントローラ35により、アーム引き操作量によって決まる第1油圧ポンプ7の吐出量の上限値を、ブーム上げまたはバケット掘削の操作量に応じて制限するとともに、アームシリンダ5の伸長側に対する油の再生率をブーム上げまたはバケット掘削の操作量に応じて増加させるようにした。

概要

背景

油圧ショベル作業アタッチメントは、図5に示すようにブーム1、アーム2、バケット3と、これらを駆動するブーム、アーム、バケット各シリンダ4,5,6とによって構成され、ブーム1の上げ/下げ、アーム2の押し(上向き回動)/引き(下向き回動)、バケットの掘削(すくい)/戻しの各動作によって掘削、積み込み等の各種作業が行われる。

このブーム、アーム、バケット各シリンダ4〜6を含む油圧ショベルの油圧回路を図6に示す。

ここでは、図示しないエンジンによって駆動される二つの油圧ポンプ(第1及び第2両油圧ポンプ)7,8を備え、第1油圧ポンプ7でブーム、アーム、バケット各シリンダ4,5,6、第2油圧ポンプ8でブーム、アーム両シリンダ4,5と旋回モータ9を駆動する回路を例示している。

各油圧アクチュエータの作動を制御するコントロールバルブは、第1油圧ポンプ7を油圧源とするブーム用第1、バケット用、アーム用第2の各コントロールバルブ10,11,12から成る第1グループG1と、ブーム用第2、旋回用、アーム用第1の各コントロールバルブ13,14,15から成る第2グループG2とに分けられている。

この両グループG1,G2の各コントロールバルブは、油圧ポンプ7,8に対して、それぞれのセンターバイパス通路直列に接続するタンデム回路16,17と、それぞれのポンプポート同士を並列に接続するパラレル回路18,19とによって接続されている。

この場合、アーム引きと、ブーム上げまたはバケット掘削複合操作時(以下、アーム引き/ブーム上げ等の複合操作時という)に、ポンプ吐出油が、相対的に軽負荷側のアームシリンダ5のみに供給されることのないように、
(i)両グループG1,G2においてアーム用コントロールバルブ12,15がポンプ7,8に対して最下流側に配置され、
(ii) 第1グループG1のパラレル回路18におけるアーム用第2コントロールバルブ12の入口側に絞り20が設けられている。

これにより、アーム引き/ブーム上げ等の複合操作時に、第1油圧ポンプ7の吐出油優先的にブームシリンダ4またはバケットシリンダ6に供給され、同シリンダ4,6の作動が確保される。

なお、このとき第2油圧ポンプ8の吐出油が、第2グループG2のパラレル回路19及び第1アーム用コントロールバルブ15経由でアームシリンダ5に送られるため、アームシリンダ5の必要流量が確保される。

21,22,23はブーム用、バケット用、アーム用の各リモコン弁で、この各リモコン弁21〜23によってブーム用、バケット用、アーム用各コントロールバルブ10,13,11,12,15が制御される。

なお、本発明では相対的に作動圧の低いアーム引きと、これよりも作動圧の高いアクチュエータ操作(図6の回路ではブーム上げまたはバケット掘削)の複合操作時のみを問題としているため、図の簡略化の観点から、主旨と無関係な旋回用リモコン弁の図示を省略するとともに、各リモコン弁21〜23とコントロールバルブ10,13,11,12,15とを結ぶパイロットラインのうち、ブーム上げ、バケット掘削、アーム引きの各パイロットライン24,25,26のみを図示している。

27,28は両ポンプ7,8の吐出圧(ポンプ圧)を検出するポンプ圧センサで、この両センサ27,28からのポンプ圧信号がコントローラ29に送られ、このコントローラ29からポンプレギュレータとしての比例弁30,31にポンプ吐出量を制御するための制御信号が送られる。

すなわち、エンスト防止のためにポンプ圧に応じてポンプ吐出量を制御する馬力制御が行われる。

図6中、Tはタンクである。

この構成において、アーム引きを含む複合操作時(アーム引きとブーム上げの場合で説明する)に、両油圧ポンプ7,8の吐出油が、ブーム用コントロールバルブ10,13を介してブームシリンダ4の伸び側に供給される一方、アーム用コントロールバルブ12,15を介してアームシリンダ5の伸び側に供給される。

このとき、第1油圧ポンプ7の吐出油が、第1グループG1のタンデム回路16の上流側において、ブーム用コントロールバルブ10のセンターバイパス通路によって絞られるため、この部分で余分な発熱が発生するという問題があった。

また、このバイパス通路での絞り作用によってポンプ圧力上がり、これをもとに第1油圧ポンプ7だけでなく第2油圧ポンプ8にも馬力制御が働いて回路全体の流量が減少する。

この結果、アームシリンダ5に供給される油量が減少するため、アーム2の作動速度が遅くなるという問題もあった。

この点の対策として、ブーム用コントロールバルブ10のセンターバイパス通路での絞り作用を緩めるために同通路の開口を大きくすることが考えられる。

ところが、こうするとアーム引き/ブーム上げの複合操作時に、軽負荷側であるアームシリンダ5側に油を多くとられ、ブームシリンダ4が作動しなくなる。つまり、タンデム回路16の上流側にブーム用コントロールバルブ10、最下流側にアーム用コントロールバルブ12を配置した意味がなくなる。

一方、パラレル回路18の絞り20に代えて流量制御弁を設け、複合操作時にパラレル回路18経由でアームシリンダ5に送られる油量を増加させる技術が公知である(特許文献1参照)。
特開平9−177139号公報

概要

アーム引き操作と、たとえばブーム上げまたはバケット掘削の操作が同時に行なわれる複合操作時に、タンデム回路での余分な発熱、及びアーム速度の低下を抑えることができ、しかもこの目的を低コストで実現する。 第1油圧ポンプ7を油圧源とする第1グループG1内でアーム用コントロールバルブ12を最下流側に配置するとともに、その入口側に絞り20を設けて、ブーム上げまたはバケット掘削を優先する回路構成をとる。これを前提として、複合操作時に、コントローラ35により、アーム引き操作量によって決まる第1油圧ポンプ7の吐出量の上限値を、ブーム上げまたはバケット掘削の操作量に応じて制限するとともに、アームシリンダ5の伸長側に対する油の再生率をブーム上げまたはバケット掘削の操作量に応じて増加させるようにした。

目的

そこで本発明は、アーム用コントロールバルブによるアーム引き操作と、同一グループ内の他のコントロールバルブの操作が同時に行なわれる複合操作時に、タンデム回路での余分な発熱、及びアーム速度の低下を抑えることができ、しかもこの目的を低コストで実現できるとともに、既存の機械にも容易に適用することができる油圧ショベルの油圧制御装置を提供するものである。

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
3件

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請求項1

作業アタッチメントを構成するブームアームバケットと、これらを駆動するブーム、アーム、バケット各シリンダを含む複数の油圧アクチュエータと、この油圧アクチュエータごとに作動を制御する複数のコントロールバルブとが設けられ、このコントロールバルブ群のうちアーム用コントロールバルブとして、共通の操作手段によって操作される第1及び第2両アーム用コントロールバルブを備え、このコントロールバルブ群は、一方のアーム用コントロールバルブを含む第1グループと、他方のアーム用コントロールバルブを含む第2グループとに分けられて第1及び第2両油圧ポンプに別々に接続され、第1及び第2両グループのそれぞれについて、各コントロールバルブが油圧ポンプに対してアーム用コントロールバルブを最下流側として、それぞれのセンターバイパス通路同士を接続するタンデム回路と、それぞれのポンプポート同士を並列に接続するパラレル回路とによって接続されるとともに、第1グループの上記パラレル回路におけるアーム用コントロールバルブの入口側に、ポンプ吐出油を同グループ内の他のコントロールバルブに優先的に供給するための絞りが設けられ、かつ、上記アーム用コントロールバルブの操作量に応じてポンプ吐出量を制御する制御手段が設けられた油圧ショベル油圧制御装置において、上記第1グループでのアーム用コントロールバルブのアーム引き操作と他のコントロールバルブの操作とが同時に行なわれる複合操作時に、上記制御手段により、上記アーム引き操作量によって決まる第1油圧ポンプの吐出量の上限値を、他のコントロールバルブの操作量に応じて、この操作量が大きくなるほど小さくなる方向に制限するように構成したことを特徴とする油圧ショベルの油圧制御装置。

請求項2

請求項1記載の油圧ショベルの油圧制御装置において、アームシリンダ縮小側の油の一部を伸長側に戻す再生回路と、この再生回路を通る再生流量を制御する再生弁とが設けられ、制御手段は、複合操作時に、上記再生弁を、他のコントロールバルブの操作量に応じて、この操作量が大きいほど再生率が増加する方向に制御するように構成したことを特徴とする油圧ショベルの油圧制御装置。

請求項3

請求項1または2記載の油圧ショベルの油圧制御装置において、第1グループ内の他のコントロールバルブとしてブーム用コントロールバルブバケット用コントロールバルブとが設けられ、制御手段は、アーム引きブーム上げまたはバケット掘削の複合操作時に、ブーム上げまたはバケット掘削の操作量に応じて第1油圧ポンプの吐出量の上限値を制限するように構成したことを特徴とする油圧ショベルの油圧制御装置。

技術分野

0001

本発明は油圧アクチュエータ群の油圧源として二つの油圧ポンプを備えた2ポンプ方式をとる油圧ショベル油圧制御装置に関するものである。

背景技術

0002

油圧ショベルの作業アタッチメントは、図5に示すようにブーム1、アーム2、バケット3と、これらを駆動するブーム、アーム、バケット各シリンダ4,5,6とによって構成され、ブーム1の上げ/下げ、アーム2の押し(上向き回動)/引き(下向き回動)、バケットの掘削(すくい)/戻しの各動作によって掘削、積み込み等の各種作業が行われる。

0003

このブーム、アーム、バケット各シリンダ4〜6を含む油圧ショベルの油圧回路図6に示す。

0004

ここでは、図示しないエンジンによって駆動される二つの油圧ポンプ(第1及び第2両油圧ポンプ)7,8を備え、第1油圧ポンプ7でブーム、アーム、バケット各シリンダ4,5,6、第2油圧ポンプ8でブーム、アーム両シリンダ4,5と旋回モータ9を駆動する回路を例示している。

0005

各油圧アクチュエータの作動を制御するコントロールバルブは、第1油圧ポンプ7を油圧源とするブーム用第1、バケット用、アーム用第2の各コントロールバルブ10,11,12から成る第1グループG1と、ブーム用第2、旋回用、アーム用第1の各コントロールバルブ13,14,15から成る第2グループG2とに分けられている。

0006

この両グループG1,G2の各コントロールバルブは、油圧ポンプ7,8に対して、それぞれのセンターバイパス通路直列に接続するタンデム回路16,17と、それぞれのポンプポート同士を並列に接続するパラレル回路18,19とによって接続されている。

0007

この場合、アーム引きと、ブーム上げまたはバケット掘削複合操作時(以下、アーム引き/ブーム上げ等の複合操作時という)に、ポンプ吐出油が、相対的に軽負荷側のアームシリンダ5のみに供給されることのないように、
(i)両グループG1,G2においてアーム用コントロールバルブ12,15がポンプ7,8に対して最下流側に配置され、
(ii) 第1グループG1のパラレル回路18におけるアーム用第2コントロールバルブ12の入口側に絞り20が設けられている。

0008

これにより、アーム引き/ブーム上げ等の複合操作時に、第1油圧ポンプ7の吐出油優先的にブームシリンダ4またはバケットシリンダ6に供給され、同シリンダ4,6の作動が確保される。

0009

なお、このとき第2油圧ポンプ8の吐出油が、第2グループG2のパラレル回路19及び第1アーム用コントロールバルブ15経由でアームシリンダ5に送られるため、アームシリンダ5の必要流量が確保される。

0010

21,22,23はブーム用、バケット用、アーム用の各リモコン弁で、この各リモコン弁21〜23によってブーム用、バケット用、アーム用各コントロールバルブ10,13,11,12,15が制御される。

0011

なお、本発明では相対的に作動圧の低いアーム引きと、これよりも作動圧の高いアクチュエータ操作(図6の回路ではブーム上げまたはバケット掘削)の複合操作時のみを問題としているため、図の簡略化の観点から、主旨と無関係な旋回用リモコン弁の図示を省略するとともに、各リモコン弁21〜23とコントロールバルブ10,13,11,12,15とを結ぶパイロットラインのうち、ブーム上げ、バケット掘削、アーム引きの各パイロットライン24,25,26のみを図示している。

0012

27,28は両ポンプ7,8の吐出圧(ポンプ圧)を検出するポンプ圧センサで、この両センサ27,28からのポンプ圧信号がコントローラ29に送られ、このコントローラ29からポンプレギュレータとしての比例弁30,31にポンプ吐出量を制御するための制御信号が送られる。

0013

すなわち、エンスト防止のためにポンプ圧に応じてポンプ吐出量を制御する馬力制御が行われる。

0014

図6中、Tはタンクである。

0015

この構成において、アーム引きを含む複合操作時(アーム引きとブーム上げの場合で説明する)に、両油圧ポンプ7,8の吐出油が、ブーム用コントロールバルブ10,13を介してブームシリンダ4の伸び側に供給される一方、アーム用コントロールバルブ12,15を介してアームシリンダ5の伸び側に供給される。

0016

このとき、第1油圧ポンプ7の吐出油が、第1グループG1のタンデム回路16の上流側において、ブーム用コントロールバルブ10のセンターバイパス通路によって絞られるため、この部分で余分な発熱が発生するという問題があった。

0017

また、このバイパス通路での絞り作用によってポンプ圧力上がり、これをもとに第1油圧ポンプ7だけでなく第2油圧ポンプ8にも馬力制御が働いて回路全体の流量が減少する。

0018

この結果、アームシリンダ5に供給される油量が減少するため、アーム2の作動速度が遅くなるという問題もあった。

0019

この点の対策として、ブーム用コントロールバルブ10のセンターバイパス通路での絞り作用を緩めるために同通路の開口を大きくすることが考えられる。

0020

ところが、こうするとアーム引き/ブーム上げの複合操作時に、軽負荷側であるアームシリンダ5側に油を多くとられ、ブームシリンダ4が作動しなくなる。つまり、タンデム回路16の上流側にブーム用コントロールバルブ10、最下流側にアーム用コントロールバルブ12を配置した意味がなくなる。

0021

一方、パラレル回路18の絞り20に代えて流量制御弁を設け、複合操作時にパラレル回路18経由でアームシリンダ5に送られる油量を増加させる技術が公知である(特許文献1参照)。
特開平9−177139号公報

発明が解決しようとする課題

0022

この公知技術によると、複合操作時に、パラレル回路18経由でアームシリンダ5に送られる油量が増加することでアームシリンダ5の作動速度を速くできる一方、タンデム回路16を通る油量が減少することで余分な発熱を抑えることが可能となる。

0023

しかし、パラレル回路18に、絞り20よりも格段に高価な流量制御弁を設けるため、その制御系も必要となることと合わせて大幅なコストアップとなる。

0024

また、回路中に新たに流量制御弁を組み込まなければならないため、既存の機械には適用困難であるという問題があった。

0025

そこで本発明は、アーム用コントロールバルブによるアーム引き操作と、同一グループ内の他のコントロールバルブの操作が同時に行なわれる複合操作時に、タンデム回路での余分な発熱、及びアーム速度の低下を抑えることができ、しかもこの目的を低コストで実現できるとともに、既存の機械にも容易に適用することができる油圧ショベルの油圧制御装置を提供するものである。

課題を解決するための手段

0026

請求項1の発明は、作業アタッチメントを構成するブーム、アーム、バケットと、これらを駆動するブーム、アーム、バケット各シリンダを含む複数の油圧アクチュエータと、この油圧アクチュエータごとに作動を制御する複数のコントロールバルブとが設けられ、このコントロールバルブ群のうちアーム用コントロールバルブとして、共通の操作手段によって操作される第1及び第2両アーム用コントロールバルブを備え、このコントロールバルブ群は、一方のアーム用コントロールバルブを含む第1グループと、他方のアーム用コントロールバルブを含む第2グループとに分けられて第1及び第2両油圧ポンプに別々に接続され、第1及び第2両グループのそれぞれについて、各コントロールバルブが油圧ポンプに対してアーム用コントロールバルブを最下流側として、それぞれのセンターバイパス通路同士を接続するタンデム回路と、それぞれのポンプポート同士を並列に接続するパラレル回路とによって接続されるとともに、第1グループの上記パラレル回路におけるアーム用コントロールバルブの入口側に、ポンプ吐出油を同グループ内の他のコントロールバルブに優先的に供給するための絞りが設けられ、かつ、上記アーム用コントロールバルブの操作量に応じてポンプ吐出量を制御する制御手段が設けられた油圧ショベルの油圧制御装置において、上記第1グループでのアーム用コントロールバルブのアーム引き操作と他のコントロールバルブの操作とが同時に行なわれる複合操作時に、上記制御手段により、上記アーム引き操作量によって決まる第1油圧ポンプの吐出量の上限値を、他のコントロールバルブの操作量に応じて、この操作量が大きくなるほど小さくなる方向に制限するように構成したものである。

0027

請求項2の発明は、請求項1の構成において、アームシリンダの縮小側の油の一部を伸長側に戻す再生回路と、この再生回路を通る再生流量を制御する再生弁とが設けられ、制御手段は、複合操作時に、上記再生弁を、他のコントロールバルブの操作量に応じて、この操作量が大きいほど再生率が増加する方向に制御するように構成したものである。

0028

請求項3の発明は、請求項1または2の構成において、第1グループ内の他のコントロールバルブとしてブーム用コントロールバルブとバケット用コントロールバルブとが設けられ、制御手段は、アーム引きとブーム上げまたはバケット掘削の複合操作時に、ブーム上げまたはバケット掘削の操作量に応じて第1油圧ポンプの吐出量の上限値を制限するように構成したものである。

発明の効果

0029

本発明によると、第1グループでのアーム用コントロールバルブと他のコントロールバルブとが同時に操作される複合操作時(請求項3ではアーム引き/ブーム上げまたはバケット掘削の複合操作時)に、アーム引き操作量によって決まるポンプ吐出量の上限値を他のコントロールバルブ操作量に応じて制限するため、第1グループにおけるタンデム回路上流側のセンターバイパス通路を通る流量を減らして、同通路の絞りによる発熱を抑えることができる。

0030

この場合、他のコントロールバルブの操作量が大きくなる(センターバイパス通路の開口が小さくなる)ほど流量が減るため、発熱防止の点でさらに有効となる。

0031

ところで、アーム引き/ブーム上げまたはバケット掘削の複合操作は、通常、アームを速く引きながらブームまたはバケットをゆっくり作動させる操作となる。従って、アーム引き操作量が大きいため、第1油圧ポンプの吐出量が多くなって上記バイパス通路での発熱が起こり易くなる。この点、請求項3の発明によると、アーム引き/ブーム上げまたはバケット掘削の複合操作時に上記制御を行うため、発熱防止の実効がとくに高いものとなる。

0032

また、上記制御によるポンプ吐出量の減少によってポンプ圧の上昇が抑制され、馬力制御による第2油圧ポンプの吐出量の減少も抑えられるため、アーム速度の低下を抑えることができる。

0033

しかも、ポンプ制御のみによって上記作用を得ることができ、特許文献1に記載された公知技術のように余分な弁を追加する必要もない。このため、発熱及びアーム速度の低下を抑えるという所期の目的を低コストで実現することができるとともに、既存の機械にも容易に適用することができる。

0034

但し、上記構成のみでは、アームシリンダへの供給油量の減少、これによるアーム速度の低下は免れないため、ブームまたはバケットをゆっくり作動させながらアームを速く引く、という複合操作本来の機能が十分に確保できないおそれがある。

0035

この点、請求項2の発明によると、上記複合操作時に、アームシリンダの縮小側から伸長側に油を再供給する再生回路の再生率を、ブーム上げまたはバケット掘削の操作量に応じて増加させる構成としたから、第1油圧ポンプの吐出量の上限値が減少することに対抗して再生油量を増加させることができる。

0036

これにより、アームシリンダに必要な流量を確保してアーム引き速度を十分速くし、良好な操作性を確保することができる。

発明を実施するための最良の形態

0037

本発明の実施形態を図1図4によって説明する。

0038

図1に実施形態にかかる油圧ショベルの油圧制御装置の回路構成を示す。この実施形態の回路において、図6に示す従来の回路と同一部分には同一符号を付して示し、その重複説明を省略する。

0039

この回路においては、従来回路と同様に、第1及び第2両油圧ポンプ7,8を備え、第1油圧ポンプ7が、ブーム用第1、バケット用、アーム用第2各コントロールバルブ10〜12から成る第1グループG1に、第2油圧ポンプ8が、ブーム用第2、旋回用、アーム用第1各コントロールバルブ13〜15から成る第2グループG2に、それぞれタンデム回路16,17及びパラレル回路18,19によって接続されている。

0040

この場合、両グループG1,G2において、アーム用コントロールバルブ12,15がタンデム回路16,17の最下流側に配置される点、第1グループG1のパラレル回路18におけるアーム用第2コントロールバルブ12の入口側に絞り20が設けられている点は図6の回路と同じである。

0041

この実施形態回路においては、ブーム上げ、バケット掘削、アーム引きの各パイロットライン24,25,26にパイロット圧センサ32,33,34が設けられ、それぞれのパイロット圧、つまりブーム上げ、バケット掘削、アーム引きの各操作量がこれら各パイロット圧センサ32〜34で検出され、制御手段としてのコントローラ35に送られる。

0042

コントローラ35は、予め設定・記憶された図2,3の特性マップに基づき、検出された各操作量に応じて比例弁30,31を通じて両油圧ポンプ7,8の吐出量を制御する。

0043

図2はアーム引きパイロット圧(操作量)と、これによって変化する第1油圧ポンプ7の吐出量Q1の関係を示し、アーム引きパイロット圧の増加に比例して同ポンプ吐出量Q1が上限値Q1Aまで増加する。図2中のaはポンプ吐出量Q1が変化しない操作初期のパイロット圧区間である。

0044

図3は、アーム引き/ブーム上げまたはバケット掘削の複合操作時に、ブーム上げまたはバケット掘削のパイロット圧(操作量。以下、バケット上げ等パイロット圧という)と、図2のポンプ吐出量の上限値Q1Aとの関係を示す。

0045

同図のように、ブーム上げ等パイロット圧が0から一定の値bまでの区間cを除いて、ブーム上げ等パイロット圧の増加に比例して上限値Q1Aが減少するように設定されている。

0046

この設定に基づき、コントローラ35により、アーム引き/ブーム上げまたはバケット掘削の複合操作時に、アーム引き操作量によって決まる第1油圧ポンプ7の吐出量の上限値Q1Aを、ブーム上げ等パイロット圧の増加に応じて減少させる制御が行われる。

0047

この制御により、第1グループG1におけるタンデム回路16の上流側(ブーム用第1コントロールバルブ10またはバケット用コントロールバルブ11)のセンターバイパス通路を通る流量が減少するため、同通路の絞り作用によって発生する発熱を抑えることができる。

0048

この場合、ブーム上げまたはバケット掘削の操作量が大きくなる(センターバイパス通路の開口が小さくなる)ほど上限値Q1Aが小さくなり、第1グループG1の流量が減るため、発熱防止の点でさらに有効となる。

0049

また、アーム引き/ブーム上げまたはバケット掘削の複合操作時には、前記のようにアームを速く引きながらブームまたはバケットをゆっくり作動させるのが一般的であるため、上記制御を行わないと、大きなアーム引き操作量に応じて第1油圧ポンプ7の吐出量が多くなって上記バイパス通路での発熱が起こり易くなる。この点から、アーム引き/ブーム上げまたはバケット掘削の複合操作時に上記制御を行うことにより、発熱防止の実効がとくに高いものとなる。

0050

一方、上記制御によるポンプ吐出量の減少によって第1油圧ポンプ7のポンプ圧の上昇が抑制され、馬力制御による第2油圧ポンプ8の吐出量の減少、すなわち、同ポンプ8からアームシリンダ5に供給される油量の減少を抑制することができる。このため、複合操作時のアーム速度の低下を抑えることができる。

0051

しかも、第1油圧ポンプ7の制御のみによって上記作用を得ることができるため、特許文献1に記載された公知技術のように余分な弁(絞り20に変わる流量制御弁)を追加する必要もない。このため、発熱及びアーム速度の低下を抑えるという所期の目的を低コストで実現することができるとともに、既存の機械にも容易に適用することができる。

0052

但し、上記のように第1油圧ポンプ7の吐出量の上限値を制限する制御によって同ポンプ7からアームシリンダ5に供給される油量が減少することは免れない。また、ブーム上げまたはバケット掘削の操作量が増加するほどこの傾向が強くなり、同時に第2油圧ポンプ8からのアームシリンダ供給油量も減少する。このため、このままではアーム速度の低下は避けられない。

0053

そこでこの実施形態においては、アームシリンダ5の縮小側から伸長側に油を再供給する再生回路36と、この再生回路36を通る再生流量を制御する再生弁37とが設けられている。

0054

再生弁37は、電磁式の流量制御弁として構成され、コントローラ35により、複合操作時に図4に示すようにブーム上げまたはバケット掘削のパイロット圧(操作量)に応じて、この操作量が大きいほど再生率が増加する方向に制御される。

0055

この制御により、前記した第1油圧ポンプ7の吐出量の上限値が減少することに対抗して再生油量を増加させることができるため、アームシリンダ5に必要な流量を確保してアーム引き速度を十分速くすることができる。

0056

なお、図6に示す従来回路では、説明の簡略化のために図示していないが、アームシリンダ用の再生弁そのものは油圧ショベルの油圧回路において従来から用いられており、実施形態回路においては、コントローラ35による再生弁37の制御プログラムを上記の内容に変更するだけでよい。すなわち、従来回路との比較において再生弁37によるコストアップのおそれは殆どない。

図面の簡単な説明

0057

本発明の実施形態にかかる油圧制御装置の回路構成図である。
同装置におけるアーム引きパイロット圧と、第1油圧ポンプの吐出量との関係を示す図である。
同装置におけるブーム上げまたはバケット掘削のパイロット圧と、第1油圧ポンプの吐出量の上限値との関係を示す図である。
同装置におけるブーム上げまたはバケット掘削のパイロット圧と、アームシリンダに対する油の再生率との関係を示す図である。
油圧ショベルの作業アタッチメントの側面図である。
従来装置の回路構成図である。

符号の説明

0058

1ブーム
2アーム
3バケット
4ブームシリンダ
5アームシリンダ
6バケットシリンダ
7 第1油圧ポンプ
8 第2油圧ポンプ
G1 第1グループ
G2 第2グループ
10,13ブーム用コントロールバルブ
11バケット用コントロールバルブ
12,15アーム用コントロールバルブ
16,17タンデム回路
18,19パラレル回路
20絞り
21,22,23リモコン弁
27,28ポンプセンサ
30,31ポンプ吐出量を制御するための比例弁
32,33,34パイロット圧センサ
35 制御手段としてのコントローラ
36再生回路
37 再生弁

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