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図面 (6)

課題

使用寿命の長大化を図ることができる電気分解用電極を提供すること。

解決手段

導電性セラミックスから成る基材31に、金属触媒及び酸化物触媒32が添加された電気分解用電極において、基材31に、通電されること、あるいは温度上昇により水に溶解するバインダー33が添加されて成るものである。また、バインダー33は、基材31中に分散された態様で添加されることが好ましい。更に、バインダー33は、コバルトニッケル、銅、亜鉛のいずれか1種又はこれらを主成分とする合金、あるいは有機物樹脂から成ることが好ましい。

概要

背景

従来の食塩水電解では、金属チタン板の表面を導電性酸化ルテニウム酸化イリジウム又は白金が主成分の層で被覆して成る電極が用いられていた。また、水道水等の水電解では、金属チタン板の表面に白金や酸化イリジウムが主成分の層で被覆して成る電極が用いられていた(例えば、特許文献1参照)。

食塩水電解や水電解では、上記電極を陽極として用い、陽極と陰極電流を流すことによって塩素が発生し、この塩素が食塩水と反応することで次亜塩素酸を発生させ、これにより、例えば水道水等に抗菌力を付与していた。このような構造の電極においては、上述した被覆層は、電気分解のために投入された電荷量に対して一定量が溶出してしまうので、電極の耐久性を向上させるためには、被覆層を厚く生成する必要があった。

しかしながら、上記電極では、被覆層を厚く生成するには限界があり、このために電極の使用寿命延ばすことは困難であった。また、上記電極を用いた電気分解では、水中にカルシウム等のミネラル分が多い場合には、陰極に付着するスケールを除去するために、電極の極性切り替えを行っていた。しかし、この極性反転を頻繁に行うと、金属チタン板と被覆層との剥離発生の時期が早まることとなる結果、電極の使用寿命を短縮化させる原因になるという問題があった。このように、金属チタン板に酸化ルテニウム、酸化イリジウム又は白金が主成分の層で被覆した電極では、上述した問題点により電極の使用寿命を延ばすことが困難であった。また、従来では、被覆が施されていない人工黒鉛フェライトより成るバルク型の電極も使用されたが、機械的特性に優れたものではなく、壊れやすいために、電極の使用寿命を延ばすことは困難であった。

そこで、電極の使用寿命を延ばすことを目的として、導電性セラミックスから成る基材金属触媒及び酸化物触媒が添加された電気分解用電極が提案されている(例えば、特許文献2参照)。

特開平6−146045号公報
特開2004−217999号公報

概要

使用寿命の長大化をることができる電気分解用電極を提供すること。導電性セラミックスから成る基材31に、金属触媒及び酸化物触媒32が添加された電気分解用電極において、基材31に、通電されること、あるいは温度上昇により水に溶解するバインダー33が添加されて成るものである。また、バインダー33は、基材31中に分散された態様で添加されることが好ましい。更に、バインダー33は、コバルトニッケル、銅、亜鉛のいずれか1種又はこれらを主成分とする合金、あるいは有機物樹脂から成ることが好ましい。

目的

本発明は、上記実情に鑑みて、使用寿命の長大化を図ることができる電気分解用電極を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

導電性セラミックスから成る基材に、金属触媒及び酸化物触媒が添加された電気分解用電極において、前記基材に、通電されること、あるいは温度上昇により水に溶解するバインダーが添加されて成ることを特徴とする電気分解用電極。

請求項2

前記バインダーは、前記基材中に分散された態様で添加されたことを特徴とする請求項1に記載の電気分解用電極。

請求項3

前記バインダーは、コバルトニッケル、銅、亜鉛のいずれか1種又はこれらを主成分とする合金から成ることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電気分解用電極。

請求項4

前記バインダーは、有機物樹脂から成ることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電気分解用電極。

技術分野

0001

本発明は、電気分解用電極に関し、より詳細には、食塩水電解水電解等において、次亜塩素酸有効塩素)を生成するための電気分解用電極の改良に関する。

背景技術

0002

従来の食塩水電解では、金属チタン板の表面を導電性酸化ルテニウム酸化イリジウム又は白金が主成分の層で被覆して成る電極が用いられていた。また、水道水等の水電解では、金属チタン板の表面に白金や酸化イリジウムが主成分の層で被覆して成る電極が用いられていた(例えば、特許文献1参照)。

0003

食塩水電解や水電解では、上記電極を陽極として用い、陽極と陰極電流を流すことによって塩素が発生し、この塩素が食塩水と反応することで次亜塩素酸を発生させ、これにより、例えば水道水等に抗菌力を付与していた。このような構造の電極においては、上述した被覆層は、電気分解のために投入された電荷量に対して一定量が溶出してしまうので、電極の耐久性を向上させるためには、被覆層を厚く生成する必要があった。

0004

しかしながら、上記電極では、被覆層を厚く生成するには限界があり、このために電極の使用寿命延ばすことは困難であった。また、上記電極を用いた電気分解では、水中にカルシウム等のミネラル分が多い場合には、陰極に付着するスケールを除去するために、電極の極性切り替えを行っていた。しかし、この極性反転を頻繁に行うと、金属チタン板と被覆層との剥離発生の時期が早まることとなる結果、電極の使用寿命を短縮化させる原因になるという問題があった。このように、金属チタン板に酸化ルテニウム、酸化イリジウム又は白金が主成分の層で被覆した電極では、上述した問題点により電極の使用寿命を延ばすことが困難であった。また、従来では、被覆が施されていない人工黒鉛フェライトより成るバルク型の電極も使用されたが、機械的特性に優れたものではなく、壊れやすいために、電極の使用寿命を延ばすことは困難であった。

0005

そこで、電極の使用寿命を延ばすことを目的として、導電性セラミックスから成る基材金属触媒及び酸化物触媒が添加された電気分解用電極が提案されている(例えば、特許文献2参照)。

0006

特開平6−146045号公報
特開2004−217999号公報

発明が解決しようとする課題

0007

ところが、上述したような、導電性セラミックスから成る基材に金属触媒及び酸化物触媒が添加された電気分解用電極を電気分解に使用すると、電極表面の導電性セラミックスが徐々に酸化してしまい、これにより、電極の電気伝導度が低下し、電極の性能が低下していた。かかる電極の性能の低下により、結果として、電極の使用寿命を延ばすことが困難でった。

0008

本発明は、上記実情に鑑みて、使用寿命の長大化を図ることができる電気分解用電極を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0009

上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係る電気分解用電極は、導電性セラミックスから成る基材に、金属触媒及び酸化物触媒が添加された電気分解用電極において、前記基材に、通電されること、あるいは温度上昇により水に溶解するバインダーが添加されて成ることを特徴とする。

0010

また、本発明の請求項2に係る電気分解用電極は、上記請求項1において、前記バインダーは、前記基材中に分散された態様で添加されたことを特徴とする。

0011

また、本発明の請求項3に係る電気分解用電極は、上記請求項1又は上記請求項2において、前記バインダーは、コバルトニッケル、銅、亜鉛のいずれか1種又はこれらを主成分とする合金から成ることを特徴とする。

0012

また、本発明の請求項4に係る電気分解用電極は、上記請求項1又は上記請求項2において、前記バインダーは、有機物樹脂から成ることを特徴とする。

発明の効果

0013

本発明の電気分解用電極によれば、基材中に添加されたバインダーが、通電されること、あるいは温度上昇により水に溶解するので、電極表面を清浄化することができ、これにより、電極の電気伝導度を良好に保持することができる結果、電極の使用寿命の長大化を図ることができるという効果を奏する。

発明を実施するための最良の形態

0014

以下に添付図面を参照して、本発明に係る電気分解用電極の好適な実施の形態について詳細に説明する。

0015

本発明の実施の形態における電気分解用電極は、基材と、金属触媒と、酸化物触媒と、バインダーとから構成されている。

0016

基材は、窒化チタンホウ化チタン窒化ジルコニウムホウ化ジルコニウムのいずれか1種又はこれらを主成分とする導電性セラミックスから成る。金属触媒は、パラジウムルビジウムロジウムイリジウム、白金のいずれか1種又はこれらを主成分とする合金から成る。酸化物触媒は、パラジウム、ルビジウム、ロジウム、イリジウム、白金のいずれか1種又はこれらを主成分とする酸化物から成る。

0017

バインダーは、通電されること、あるいは温度上昇により水に溶解する性質を有するものであり、有機物樹脂や金属から成る。ここに、バインダーの具体例を述べると、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛等の遷移金属若しくは典型金属から選択されるいずれか1種又はこれらを主成分とする合金から成る。

0018

本実施の形態では、粉体から成る基材に、同じく粉体から成る金属触媒、酸化物触媒及びバインダーを添加して、これら添加物触媒及びバインダー)が基材中に満遍なく分散した態様で混合して、被加工粉体(出発原料)を製造する。ここに、基材としては窒化チタン粉体を用い、触媒(金属触媒及び酸化物触媒)としてはイリジウム粉体を用い、バインダーとしてはニッケル粉体を用いている。

0019

そのような被加工粉体を製造するために、本実施の形態では、例えば乳鉢を使用し、この乳鉢で窒化チタン粉体(基材)と、イリジウム粉体(触媒)及びニッケル粉体(バインダー)とを混合し、基材中に満遍なく触媒及びバインダーが分散されるように微粉砕処理を行う。ここに、基材に対する触媒及びバインダーの添加の割合は、重量比で下記の関係式(1)のように示される。

0020

関係式(1)基材:触媒:バインダー=18:1:1

0021

上記微粉砕処理によって生成された出発原料は、放電プラズマ焼結装置焼結される。図1は、本発明の実施の形態で使用される放電プラズマ焼結装置の概略構成を示す説明図である。この図1において、放電プラズマ焼結装置10は、水冷真空チャンバー11と、パンチ電極12,13を兼ねた加圧機構14と、焼結電源15と、加圧機構14及び焼結電源15を制御する制御装置16とから構成してある。

0022

この放電プラズマ焼結装置10では、出発原料1を黒鉛製焼結ダイ17とパンチ18,19の型に充填し、制御装置16の制御によって、焼結電源15からオンオフで繰り返し電圧印加することで電流を流し、加圧機構14で圧力がかけられた被加工粉体中で放電点ジュール発熱点が移動し、出発原料1全体に分散されてオンの状態での現象ジュール熱による溶解)と効果(高速拡散)が、出発原料1内に均一に繰り返される結果、効率の良い焼結が施されることになる。

0023

従って、本実施の形態の電気分解用電極は、出発原料1を焼結ダイ17とパンチ18,19の型に充填し、この型を水冷真空チャンバー11内の焼結ステージ20に配置して、焼結作業が行われることにより製造されたものである。

0024

このようにして製造された電気分解用電極は、図2に示すように、窒化チタン(基材)31中にイリジウム(触媒)32及びニッケル(バインダー)33が満遍なく分散された態様で添加されている。そして、この電気分解用電極を電極として用いて水道水の流水下で連続電解を行う。この際、陰極に用いた場合に水中の炭酸カルシウム等がスケールとして付着することを防止するために、一定時間毎に電極の極性反転転換)させる。

0025

このように電気分解用電極を電気分解に用いると、図3に示すように、連続電解後に基材中に添加されたイリジウム32がより触媒性の高い酸化イリジウム34になる。そして、極性転換して電気分解用電極が陰極として利用されると、図4に示すように、ニッケル33(バインダー)が溶解し、該溶解したニッケル33よりも表面側にある基材成分(窒化チタン31)が水中に流出することになる。これにより、電極表面には、新たな基材成分が現れることになり、結果として、電極表面は清浄化される。

0026

従って、本実施の形態における電気分解用電極によれば、基材中に分散された態様で添加されたバインダーが、通電されること、あるいは温度上昇により水に溶解するので、電極表面を清浄化することができ、これにより、電極の電気伝導度を良好に保持することができ、電極の使用寿命の長大化を図ることができる。

0027

また、上記電気分解用電極によれば、基材中に触媒及びバインダーが満遍なく分散された態様で添加されたので、電極の極性反転が繰り返されても、従来の被覆型電極(特許文献1参照)のように基材と触媒とが剥離することもないので、耐久性に優れたものになる。

0028

以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、種々の変更を行うことができる。上述の実施の形態においては、バインダーがニッケルの場合について説明したが、本発明では、通電されること、あるいは温度上昇により水に溶解するものであれば良く、特に、コバルト等の金属や合金、有機物の樹脂をバインダーとして用いても良い。

0029

また、本発明に係る電気分解用電極は、めっき、有機物電解合成陰極防食等の電極として用いることも可能である。

0030

以下に、本発明の実施例について説明する。まず、基材には、窒化チタン粉体(31)を用い、触媒(金属触媒及び酸化物触媒)には、イリジウム粉体(32)を用い、バインダーには、ニッケル粉体(33)を用いた。そして、乳鉢に窒化チタン粉体と、イリジウム粉体及びニッケル粉体を上記関係式(1)の割合で良く混合し、窒化チタン粉体中に、イリジウム粉体及びニッケル粉体が満遍なく分散されるように出発原料(1)を製造した。

0031

次に、この出発原料を、黒鉛製の型に充填し、放電プラズマ焼結装置(10)にセットして焼結を行って、電気分解用電極を製造した。尚、このときの焼結条件は、焼結圧力が50MPaで、かつ焼結温度が1500℃で5分保持とした。

0032

この方法により製造した2つのピースを電極とし、水道水の流水下連続電解を行って、電極の使用寿命を計測した。一方、同一形状の被覆型電極(特許文献1参照)を用意し、比較のため、同一条件で連続電解を行った。その際の電解電流密度は、2A/dm2であった。

0033

これら電極は、陰極に水中の炭酸カルシウム等のスケールが付着することを防止するために、同一条件で一定時間毎に電極の極性を反転させ、かつ一定時間毎に生成された有効塩素濃度(次亜塩素酸濃度)を、濃度計で測定した。この測定結果を、図5に示す。尚、図中、横軸は、電解時間(Hr)であり、縦軸は、電解効率(%)であり、Aは、この発明に係る電極(以下、本発明電極ともいう)であり、Bは、従来の被覆型電極(以下、従来電極ともいう)である。

0034

図5に示す測定結果から明らかなように、従来電極Bは、3000時間の電解時間で、有効塩素が生成できなくなったが、本発明電極Aは、20000時間を過ぎても有効塩素の生成能力の低下が見られなかった。これは、従来電極Bでは、上述したように、被覆層の溶出、又は金属チタン板と被覆層との剥離が生じたためである。一方、本発明電極Aでは、上述したように、バインダーが通電されることにより、あるいは温度上昇により水に溶解するので、電極表面を清浄化することができるからである。

0035

以上のように、本発明に係る電気分解用電極は、例えば食塩水電解や水電解等において、次亜塩素酸(有効塩素)を生成するために有用である。

図面の簡単な説明

0036

本発明の実施の形態で使用される放電プラズマ焼結装置の概略構成を示す説明図である。
本発明の実施の形態における電気分解用電極を水電解に用いた場合の電極の構造を模式的に示す説明図である。
本発明の実施の形態における電気分解用電極を水電解に用いた場合の電極の構造を模式的に示す説明図である。
本発明の実施の形態における電気分解用電極を水電解に用いた場合の電極の構造を模式的に示す説明図である。
本発明電極と従来電極における電解時間と電解効率の関係を示す関係図である。

符号の説明

0037

1出発原料
10放電プラズマ焼結装置
11水冷真空チャンバー
12,13パンチ電極
14加圧機構
15焼結電源
16制御装置
17焼結ダイ
18,19パンチ
20 焼結ステージ
31基材
32触媒
33 バインダー

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