図面 (/)

技術 キャスクの落下評価モデルの構築システム及びキャスクの落下評価システム

出願人 三菱重工業株式会社
発明者 木村延村上和夫北条公伸北田明夫
出願日 2005年7月5日 (14年11ヶ月経過) 出願番号 2005-196744
公開日 2007年1月25日 (13年5ヶ月経過) 公開番号 2007-017205
状態 未査定
技術分野 燃料及び物質の取扱い並びに実験設備
主要キーワード 本体質量 接触反力 検証解析 ペナルティ法 固化形成 ペナルティ係数 据付台 評価解析
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2007年1月25日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (14)

課題

キャスク落下評価モデル構築システム及びキャスクの落下評価システムにおいて、キャスク落下試験時における燃料健全性を適正に評価可能とする。

解決手段

キャスクの設計データと落下姿勢と落下面剛性に基づいてキャスク落下状態モデル解析すると共に、キャスクを燃料単体とした試験モデルの設計データと落下姿勢と落下面剛性に基づいて試験モデル落下状態をモデル解析し、このキャスクモデル解析処理データと試験モデル解析処理データとを比較して試験モデルの設計データを策定し、この試験モデルの設計データに基づいて製作された試験モデルの落下評価試験を行い、この落下評価試験データと試験モデル解析処理データとを比較してキャスク落下試験の評価モデル構築する。

概要

背景

核燃料サイクル終期にあって、燃焼を終えて使用できなくなった核燃料集合体を、使用済み燃料集合体という。この使用済み燃料集合体は、FPなど高放射能物質を含むために熱的に冷却する必要があることから、原子力発電所の冷却ピットで所定期間にわたって冷却される。その後、この使用済み燃料集合体は、キャスク収納され、トラック等で中間貯蔵施設に搬送して貯蔵される。使用済み燃料集合体は、キャスク内に設置したバスケットセルにそれぞれ1体ずつ挿入され、これにより輸送中の振動などに対する適切な保持力を確保している。

このようなキャスクは、一般的に、上部が開口して円筒形状をなす胴本体と、この胴本体の外周部に設けられた中性子遮蔽体であるレジンと、このレジンの外周部に設けられた外筒と、胴本体の上部に固定される蓋部とから構成されている。胴本体は、γ線遮蔽体である炭素鋼製鍛造品であり、蓋部は、ステンレス鋼製等の一次蓋及び二次蓋7からなり、この一次蓋及び二次蓋は、胴本体にOリングを介して嵌合し、ステンレス製等のボルトにより固定されている。また、胴本体と外筒との間には、熱伝導を行う複数の伝熱フィンが設けられている。レジンは、この伝熱フィンにより形成される空間に流動状態注入され、冷却することで固化形成する。従って、使用済み燃料集合体は、キャスクに収納された状態で、中間貯蔵施設で適正な年数、つまり、所定の温度以下に冷却されるまで保管される。

上述したように使用済み燃料集合体は、キャスクに収納された状態でトラック等により中間貯蔵施設まで搬送され、クレーンを用いてトラックから貯蔵庫に移されて貯蔵される。このとき、キャスクはクレーンにより吊り下げられて移送されるため、この移送途中で何らかの原因で落下の可能性があることから、周囲に緩衝体を設けて落下事故時衝撃荷重を低減することが可能な構造となっている。

即ち、キャスクは、使用済み燃料集合体の収納性放射線遮蔽性等を考慮すると共に、落下時の耐久性を考慮して設計する必要があり、このキャスクの設計時には、キャスクの落下に作用する加速度ベースにして燃料健全性の評価を行っている。具体的には、所定の設計手法によって設計、製造されたキャスクの落下試験を行ったり、キャスクの落下モデル試験を行って燃料の健全性を評価し、設計データに反映させている。

このようなキャスクの落下試験としては、例えば、下記特許文献1に記載されたものがある。

特開2003−232883号公報

概要

キャスクの落下評価モデル構築システム及びキャスクの落下評価システムにおいて、キャスク落下試験時における燃料の健全性を適正に評価可能とする。キャスクの設計データと落下姿勢と落下面剛性に基づいてキャスク落下状態モデル解析すると共に、キャスクを燃料単体とした試験モデルの設計データと落下姿勢と落下面剛性に基づいて試験モデル落下状態をモデル解析し、このキャスクモデル解析処理データと試験モデル解析処理データとを比較して試験モデルの設計データを策定し、この試験モデルの設計データに基づいて製作された試験モデルの落下評価試験を行い、この落下評価試験データと試験モデル解析処理データとを比較してキャスク落下試験の評価モデル構築する。

目的

本発明は上述した課題を解決するものであり、キャスク落下試験時における燃料の健全性を適正に評価可能とした落下評価モデルの構築システム及びキャスクの落下評価システムを提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
1件

この技術が所属する分野

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

キャスクの設計データと落下姿勢と落下面剛性に基づいてキャスク落下状態モデル解析するキャスクモデル解析処理と、前記キャスクを燃料単体とした試験モデルの設計データと落下姿勢と落下面剛性に基づいて試験モデル落下状態をモデル解析する試験モデル解析処理と、前記キャスクモデル解析処理の処理データと前記試験モデル解析処理の処理データとを比較することで前記試験モデルの設計データを策定する試験モデル構造策定処理と、該試験モデル構造策定処理により策定された試験モデルの設計データに基づいて製作された試験モデルの落下評価試験を行う落下試験モデル評価処理と、該落下試験モデル評価処理により評価された落下評価試験データと前記試験モデル解析処理の処理データとを比較することでキャスク落下試験の評価モデル構築する評価モデル構築処理とを具えたことを特徴とするキャスクの落下評価モデル構築システム

請求項2

請求項1に記載のキャスクの落下評価モデルの構築システムにおいて、前記キャスク及び前記試験モデルは、燃料と該燃料を保持するバスケットと該バスケットを収容する容器とを有し、前記試験モデル構造策定処理は、前記キャスクモデル解析処理と前記試験モデル解析処理によりそれぞれ求められた本体加速度、燃料ひずみ分布、バスケット変位、バスケット加速度燃料荷重とを比較して前記試験モデルの設計データを策定することを特徴とするキャスクの落下評価モデルの構築システム。

請求項3

請求項2に記載のキャスクの落下評価モデルの構築システムにおいて、前記試験モデル構造策定処理により比較した前記キャスク及び前記試験モデルにおける本体加速度、燃料ひずみ分布、バスケット変位、バスケット加速度、燃料荷重が相違するときには、前記試験モデル解析処理で使用する試験モデルの設計データを見直すことを特徴とするキャスクの落下評価モデルの構築システム。

請求項4

請求項1に記載のキャスクの落下評価モデルの構築システムにおいて、前記落下試験モデル評価処理は、前記試験モデル構造策定処理により策定された試験モデルの設計データに基づいて製作された試験モデルの落下試験における荷重評価試験とひずみ評価試験を行うことを特徴とするキャスクの落下評価モデルの構築システム。

請求項5

請求項4に記載のキャスクの落下評価モデルの構築システムにおいて、前記評価モデル構築処理は、前記荷重評価試験及び前記ひずみ評価試験の試験データと前記試験モデル解析処理の処理データを比較して前記試験モデルの燃料荷重を確定することで、キャスク落下試験の評価モデルを構築することを特徴とするキャスクの落下評価モデルの構築システム。

請求項6

請求項5に記載のキャスクの落下評価モデルの構築システムにおいて、前記評価モデル構築処理により比較した試験データと処理データが相違するときには、前記試験モデル解析処理の処理データを見直すことを特徴とするキャスクの落下評価モデルの構築システム。

請求項7

請求項5に記載のキャスクの落下評価モデルの構築システムにおいて、前記評価モデル構築処理は、前記試験モデルの燃料荷重と燃料落下姿勢と落下面剛性に基づいて前記試験モデルの燃料ひずみを求め、該試験モデルの燃料ひずみと前記ひずみ評価試験により求めた燃料ひずみを比較して前記試験モデルの燃料ひずみを確定することで、キャスク落下試験の評価モデルを構築することを特徴とするキャスクの落下評価モデルの構築システム。

請求項8

請求項7に記載のキャスクの落下評価モデルの構築システムにおいて、前記評価モデル構築処理により比較した前記試験モデルの燃料ひずみと前記ひずみ評価試験により求めた燃料ひずみが相違するときには、前記試験モデルの燃料ひずみを見直すことを特徴とするキャスクの落下評価モデルの構築システム。

請求項9

請求項1から8のいずれか一つに記載のキャスクの落下評価モデルの構築システムを用いてキャスク落下試験時における燃料の健全性を評価することを特徴とするキャスクの落下評価システム

請求項10

請求項9に記載のキャスクの落下評価システムにおいて、燃料ひずみ解析処理により求めた燃料ひずみと予め設定された燃料破断ひずみを比較することで燃料の健全性を評価することを特徴とするキャスクの落下評価システム。

技術分野

0001

本発明は、キャスクに収容された燃料健全性を評価するためのキャスクの落下評価モデル構築するキャスクの落下評価モデルの構築システム及びキャスクの落下評価システムに関する。

背景技術

0002

核燃料サイクル終期にあって、燃焼を終えて使用できなくなった核燃料集合体を、使用済み燃料集合体という。この使用済み燃料集合体は、FPなど高放射能物質を含むために熱的に冷却する必要があることから、原子力発電所の冷却ピットで所定期間にわたって冷却される。その後、この使用済み燃料集合体は、キャスクに収納され、トラック等で中間貯蔵施設に搬送して貯蔵される。使用済み燃料集合体は、キャスク内に設置したバスケットセルにそれぞれ1体ずつ挿入され、これにより輸送中の振動などに対する適切な保持力を確保している。

0003

このようなキャスクは、一般的に、上部が開口して円筒形状をなす胴本体と、この胴本体の外周部に設けられた中性子遮蔽体であるレジンと、このレジンの外周部に設けられた外筒と、胴本体の上部に固定される蓋部とから構成されている。胴本体は、γ線遮蔽体である炭素鋼製鍛造品であり、蓋部は、ステンレス鋼製等の一次蓋及び二次蓋7からなり、この一次蓋及び二次蓋は、胴本体にOリングを介して嵌合し、ステンレス製等のボルトにより固定されている。また、胴本体と外筒との間には、熱伝導を行う複数の伝熱フィンが設けられている。レジンは、この伝熱フィンにより形成される空間に流動状態注入され、冷却することで固化形成する。従って、使用済み燃料集合体は、キャスクに収納された状態で、中間貯蔵施設で適正な年数、つまり、所定の温度以下に冷却されるまで保管される。

0004

上述したように使用済み燃料集合体は、キャスクに収納された状態でトラック等により中間貯蔵施設まで搬送され、クレーンを用いてトラックから貯蔵庫に移されて貯蔵される。このとき、キャスクはクレーンにより吊り下げられて移送されるため、この移送途中で何らかの原因で落下の可能性があることから、周囲に緩衝体を設けて落下事故時衝撃荷重を低減することが可能な構造となっている。

0005

即ち、キャスクは、使用済み燃料集合体の収納性放射線遮蔽性等を考慮すると共に、落下時の耐久性を考慮して設計する必要があり、このキャスクの設計時には、キャスクの落下に作用する加速度ベースにして燃料健全性の評価を行っている。具体的には、所定の設計手法によって設計、製造されたキャスクの落下試験を行ったり、キャスクの落下モデル試験を行って燃料の健全性を評価し、設計データに反映させている。

0006

このようなキャスクの落下試験としては、例えば、下記特許文献1に記載されたものがある。

0007

特開2003−232883号公報

発明が解決しようとする課題

0008

上述した特許文献1に記載されたキャスクの落下試験方法にあっては、実際にキャスクを落下させることによってキャスクの健全性を評価するようにしている。ところが、実際に重量物であるキャスクを落下させることは困難であり、また、キャスクの設計データ、落下高さや落下姿勢、落下面の状態に応じて各種の検証を行うことができず、評価データをキャスクの設計やキャスクの移送作業に反映することができない。

0009

本発明は上述した課題を解決するものであり、キャスク落下試験時における燃料の健全性を適正に評価可能とした落下評価モデルの構築システム及びキャスクの落下評価システムを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0010

上記の目的を達成するための請求項1の発明のキャスクの落下評価モデルの構築システムは、キャスクの設計データと落下姿勢と落下面剛性に基づいてキャスク落下状態モデル解析するキャスクモデル解析処理と、前記キャスクを燃料単体とした試験モデルの設計データと落下姿勢と落下面剛性に基づいて試験モデル落下状態をモデル解析する試験モデル解析処理と、前記キャスクモデル解析処理の処理データと前記試験モデル解析処理の処理データとを比較することで前記試験モデルの設計データを策定する試験モデル構造策定処理と、該試験モデル構造策定処理により策定された試験モデルの設計データに基づいて製作された試験モデルの落下評価試験を行う落下試験モデル評価処理と、該落下試験モデル評価処理により評価された落下評価試験データと前記試験モデル解析処理の処理データとを比較することでキャスク落下試験の評価モデルを構築する評価モデル構築処理とを具えたことを特徴とするものである。

0011

請求項2の発明のキャスクの落下評価モデルの構築システムでは、前記キャスク及び前記試験モデルは、燃料と該燃料を保持するバスケットと該バスケットを収容する容器とを有し、前記試験モデル構造策定処理は、前記キャスクモデル解析処理と前記試験モデル解析処理によりそれぞれ求められた本体加速度、燃料ひずみ分布、バスケット変位、バスケット加速度、燃料荷重とを比較して前記試験モデルの設計データを策定することを特徴としている。

0012

請求項3の発明のキャスクの落下評価モデルの構築システムでは、前記試験モデル構造策定処理により比較した前記キャスク及び前記試験モデルにおける本体加速度、燃料ひずみ分布、バスケット変位、バスケット加速度、燃料荷重が相違するときには、前記試験モデル解析処理で使用する試験モデルの設計データを見直すことを特徴としている。

0013

請求項4の発明のキャスクの落下評価モデルの構築システムでは、前記落下試験モデル評価処理は、前記試験モデル構造策定処理により策定された試験モデルの設計データに基づいて製作された試験モデルの落下試験における荷重評価試験とひずみ評価試験を行うことを特徴としている。

0014

請求項5の発明のキャスクの落下評価モデルの構築システムでは、前記評価モデル構築処理は、前記荷重評価試験及び前記ひずみ評価試験の試験データと前記試験モデル解析処理の処理データを比較前記試験モデルの燃料荷重を確定することで、キャスク落下試験の評価モデルを構築することを特徴としている。

0015

請求項6の発明のキャスクの落下評価モデルの構築システムでは、前記評価モデル構築処理により比較した試験データと処理データが相違するときには、前記試験モデル解析処理の処理データを見直すことを特徴としている。

0016

請求項7の発明のキャスクの落下評価モデルの構築システムでは、前記評価モデル構築処理は、前記試験モデルの燃料荷重と燃料落下姿勢と落下面剛性に基づいて前記試験モデルの燃料ひずみを求め、該試験モデルの燃料ひずみと前記ひずみ評価試験により求めた燃料ひずみを比較して前記試験モデルの燃料ひずみを確定することで、キャスク落下試験の評価モデルを構築することを特徴としている。

0017

請求項8の発明のキャスクの落下評価モデルの構築システムでは、前記評価モデル構築処理により比較した前記試験モデルの燃料ひずみと前記ひずみ評価試験により求めた燃料ひずみが相違するときには、前記試験モデルの燃料ひずみを見直すことを特徴としている。

0018

また、請求項9の発明のキャスクの落下評価システムは、上述したキャスクの落下評価モデルの構築システムを用いてキャスク落下試験時における燃料の健全性を評価することを特徴とするものである。

0019

請求項10の発明のキャスクの落下評価システムでは、燃料ひずみ解析処理により求めた燃料ひずみと予め設定された燃料破断ひずみを比較することで燃料の健全性を評価することを特徴としている。

発明の効果

0020

請求項1の発明のキャスクの落下評価モデルの構築システムによれば、キャスクの設計データと落下姿勢と落下面剛性に基づいてキャスク落下状態をモデル解析すると共に、キャスクを燃料単体とした試験モデルの設計データと落下姿勢と落下面剛性に基づいて試験モデル落下状態をモデル解析し、このキャスクモデル解析処理データと試験モデル解析処理データとを比較して試験モデルの設計データを策定し、この試験モデルの設計データに基づいて製作された試験モデルの落下評価試験を行い、この落下評価試験データと試験モデル解析処理データとを比較してキャスク落下試験の評価モデルを構築するようにしたので、実機となるキャスクに対する試験モデルを製作してモデル解析した試験モデル解析処理データと、この試験モデルの落下評価試験を行った得られた落下評価試験データとに基づいてキャスク落下試験の評価モデルを構築するため、キャスク落下試験時における燃料の健全性を適正に評価ための評価モデルを適正に構築することができる。

0021

請求項2の発明のキャスクの落下評価モデルの構築システムによれば、キャスク及び試験モデルを、燃料と燃料を保持するバスケットとバスケットを収容する容器とから構成し、キャスクモデル解析処理と試験モデル解析処理によりそれぞれ求められた本体加速度、燃料ひずみ分布、バスケット変位、バスケット加速度、燃料荷重とを比較して試験モデルの設計データを策定するようにしたので、試験モデルの設計データを詳細に策定することができる。

0022

請求項3の発明のキャスクの落下評価モデルの構築システムによれば、キャスク及び試験モデルにおける本体加速度、燃料ひずみ分布、バスケット変位、バスケット加速度、燃料荷重を比較して相違するときには、試験モデルの設計データを見直すようにしたので、最適な試験モデルの設計データを策定することができる。

0023

請求項4の発明のキャスクの落下評価モデルの構築システムによれば、試験モデルの設計データに基づいて製作された試験モデルの落下試験における荷重評価試験とひずみ評価試験を行うようにしたので、キャスクを燃料単体とした解析された試験モデルの設計データの適正を荷重評価試験とひずみ評価試験の各試験データにより確認することができる。

0024

請求項5の発明のキャスクの落下評価モデルの構築システムによれば、荷重評価試験及びひずみ評価試験の試験データと試験モデル解析処理データを比較して試験モデルの燃料荷重を確定することでキャスク落下試験の評価モデルを構築するようにしたので、試験データと解析処理データにより試験モデルの燃料荷重、つまり、接触荷重を正確に確定することができる。

0025

請求項6の発明のキャスクの落下評価モデルの構築システムによれば、評価モデル構築処理の試験データと処理データが相違するときには、試験モデル解析処理データを見直すようにしたので、最適な燃料荷重を確定することができる。

0026

請求項7の発明のキャスクの落下評価モデルの構築システムによれば、試験モデルの燃料荷重と燃料落下姿勢と落下面剛性に基づいて試験モデルの燃料ひずみを求め、試験モデルの燃料ひずみとひずみ評価試験により求めた燃料ひずみを比較して試験モデルの燃料ひずみを確定することでキャスク落下試験の評価モデルを構築するようにしたので、試験モデルの燃料ひずみを正確に確定して適正なキャスク落下試験の評価モデルを構築することができる。

0027

請求項8の発明のキャスクの落下評価モデルの構築システムによれば、評価モデル構築処理により比較した試験モデルの燃料ひずみとひずみ評価試験により求めた燃料ひずみが相違するときには、試験モデルの燃料ひずみを見直すようにしたので、最適な試験モデルの燃料ひずみを確定することができる。

0028

また、請求項9の発明のキャスクの落下評価システムによれば、上述したキャスクの落下評価モデルの構築システムを用いてキャスク落下試験時における燃料の健全性を評価するようにしたので、適正に構築された落下試験の評価モデルを用いることで、キャスク落下試験時における燃料の健全性を適正に評価することができる。

0029

請求項10の発明のキャスクの落下評価システムによれば、燃料ひずみ解析処理により求めた燃料ひずみと予め設定された燃料破断ひずみを比較して燃料の健全性を評価するようにしたので、実機としてのキャスクの燃料の健全性を適正に評価することができると共に、その対策を的確にとることができる。

発明を実施するための最良の形態

0030

以下に添付図面を参照して、本発明に係るキャスクの落下評価モデルの構築システム及びキャスクの落下評価システムの好適な実施例を詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。

0031

図1は、本発明の一実施例に係るキャスクの落下評価モデルの構築システムの処理ブロックを表す概略図、図2は、キャスクモデル解析処理及び試験モデル解析処理から試験モデル構造策定処理までの処理を表すフローチャート図3は、キャスクモデル系統図、図4は、試験モデルの系統図、図5は、落下試験モデル評価処理及び評価モデル構築処理を表すフローチャート、図6は、試験モデルの断面図、図7−1は、試験モデルの転倒試験を表す説明図、図7−2は、試験モデルの垂直落下試験を表す説明図、図7−3は、試験モデルの水平落下試験を表す説明図、図8は、本実施例のキャスクの落下評価システムの処理ブロックを表す概略図、図9は、キャスクの一部断面概略図、図10は、キャスクの水平断面図、図11は、キャスクを貯蔵するための中間貯蔵施設を表す概略図である。

0032

原子力発電プラントにおいて、ここで使用して燃焼を終えた核燃料集合体は、FPなど高放射能物質を含むために熱的に冷却する必要がある。そのため、原子力発電プラントの冷却ピットで所定期間(1〜3年間)冷却した後、この使用済み燃料集合体をキャスクに収納し、トラック等で中間貯蔵施設に搬送して貯蔵している。

0033

まず、本実施例のキャスクの落下評価モデルの構築システム及びキャスクの落下評価システムで対象とするキャスクについて詳細に説明する。図9及び図10に示すように、キャスク11において、容器としての胴本体12は円筒形状をなし、内部に設けられるキャビティ13内面がバスケット14の外周形状に合わせて機械加工されており、このキャビティ13の内面の機械加工は、専用の加工装置を用いてフライス等によって加工する。胴本体12の下部には底部15が溶接により結合されており、この胴本体12及び底部15は、γ線遮蔽機能を有する炭素鋼製の鍛造品となっているが、炭素鋼の代わりにステンレス鋼を用いることもできる。

0034

胴本体12の外周側には所定の隙間を開けて外筒16が配設されており、胴本体12の外周面と外筒16の内周面との間には、熱伝導を行う銅製の伝熱フィン17が周方向均等間隔で複数溶接されている。そして、胴本体12と外筒16との空間部に水素を多く含有する高分子材料であって中性子遮蔽機能を有するレジン(中性子遮蔽体)18が流動状態で図示しないパイプ等を介して注入され、冷却固化されている。この場合、内部フィン17は、放熱を均一に行うために熱量の多い部分に高い密度で設けるようにするのが好ましい。また、底部15の下側には複数の連結板19により所定の隙間を開けて底板20が連結されており、この底部15と底板20との空間部にレジン(中性子遮蔽体)21が設けられている。なお、レジン18,21と外筒16または底板20との間には、数mmの熱膨張しろが設けられており、この熱膨張しろは、ホットメルト接着剤等にヒーターを埋め込んだ消失型を外筒16の内周面または底板20の上面に配設し、レジン18,21を注入して固化した後、ヒーターを加熱して溶融排出することによって形成する。

0035

胴本体12の上部開口を閉塞する蓋部22は、一次蓋23と二次蓋24によって構成されている。一次蓋23は、γ線を遮蔽するステンレス鋼または炭素鋼からなる円盤形状である。また、二次蓋24も、ステンレス鋼製または炭素鋼製の円盤形状であるが、その上面には、レジン(中性子遮蔽体)25が封入されている。この一次蓋23及び二次蓋24は、ステンレス鋼製または炭素鋼製のボルト26により胴本体12の上端部に取付けられている。この場合、一次蓋23及び二次蓋24と胴本体12との間に、それぞれ図示しない金属ガスケット介装され、内部の密封性を確保している。また、蓋部22の周囲には、レジン27を封入した補助遮蔽体28が設けられている。

0036

キャスク11の内部に設けられるバスケット14は、使用済みの燃料集合体29を収納するセル30を構成する複数本角パイプから構成されている。この角パイプには、アルミニウムまたはアルミニウム合金粉末中性子吸収性能をもつボロンまたはボロン化合物の粉末を添加したアルミニウム複合材またはアルミニウム合金を用いる。また、中性子吸収材としては、ボロンの他にカドミウムを用いることができる。

0037

また、胴本体12の外周面の両側には、キャスク11を吊り下げるためのトラニオン31が設けられている。キャスクは、内部に使用済みの燃料集合体を収納した後、貯蔵施設まで搬送されるが、このキャスク11の搬送時には、胴本体12の上端部に取付けた補助遮蔽体28を取外し、キャスクの上端部及び下端部に図示しない緩衝体を取付ける。この緩衝体は、ステンレス鋼材によって作成されたハウジング内にレッドウッド材などの緩衝材を組み込んだ構造となっている。そして、キャスク11が中間貯蔵施設に搬入された後は、この緩衝体を取外し、据付台32を用いて起立状態で保管する。

0038

即ち、図11に示すように、中間貯蔵施設41は、全体がコンクリート壁によって構成され、設置床42、天井壁43、複数の側壁44を有している。そして、設置床42の両側には多数の吸気口45が形成された換気塔46が設けられている。この中間貯蔵施設41内において、設置床42上には、使用済の燃料集合体29を収納した多数のキャスク11を所定間隔にて整列配置可能となっている。また、中間貯蔵施設41の一側には、搬入用ゲート47を有する搬入用ピット48が設けられており、キャスク11は、運搬車両49により搬入用ゲート47から搬入用ピット48に搬入される。中間貯蔵施設41の上部には、キャスク移送用クレーン50が移動自在に設けられており、搬入用ピット48に搬入されたキャスク11は、このキャスク移送用クレーン50により移送され、所定の位置に配置される。

0039

この場合、キャスク11は、運搬車両49による搬送時には、上端部及び下端部に緩衝体を取付けられることで、事故等による落下時の衝撃を吸収可能となっている。ところが、キャスク11が運搬車両49により搬入用ピット48に搬入された後は、上下の緩衝体が取外されてから、キャスク移送用クレーン50により設置床42まで移送される。そのため、中間貯蔵施設41にて、搬入用ピット48から設置床42までのキャスク11の移送途中で、何らかの原因でこのキャスク11が落下したときには、キャスク11自体で内部に収納した燃料集合体29の安全性を確保しなければならない。従って、中間貯蔵施設41では、キャスク移送用クレーン50によるキャスク11の移送時の安全性を十分に確保する必要があり、クレーン吊り上げ高さや設置床42及び天井壁43の硬度(緩衝材の配置)などに対して厳しく対応しなければならない。

0040

本実施例では、キャスク11の設計データと落下状態のモデル解析に基づいて、キャスク11を燃料(燃料集合体)単体とした試験モデルを製作し、この試験モデルの設計データと落下評価試験データとを比較することで、キャスク落下試験の評価モデルを構築し、このキャスクの落下試験の評価モデルを用いてキャスク落下試験時における燃料の健全性を評価するようにしている。以下、このキャスクの落下評価モデルの構築システム及びキャスクの落下評価システムについて詳細に説明する。

0041

本実施例のキャスクの落下評価モデルの構築システムは、図1に示すように、キャスクモデル解析処理P1と、試験モデル解析処理P2と、処理データ比較判定処理P3と、試験モデル構造策定処理P4、落下試験モデル評価処理P5と、評価モデル構築処理P6とから構成されている。

0042

そして、このキャスクモデル解析処理P1は、キャスク11の設計データと落下姿勢と落下面剛性に基づいてキャスク落下状態をモデル解析するものである。試験モデル解析処理P2は、キャスク11を燃料(燃料集合体29)単体とした試験モデルの設計データと落下姿勢と落下面剛性に基づいて試験モデル落下状態をモデル解析するものである。処理データ比較判定処理P3は、キャスクモデル解析処理P1の処理データと試験モデル解析処理P2の処理データとを比較してデータが適正であるかどうかを判定するものである。また、試験モデル構造策定処理P4は、処理データ比較判定処理P3の判定結果に基づいて試験モデルの設計データを策定するものである。

0043

落下試験モデル評価処理P5は、試験モデル構造策定処理P4により策定された試験モデルの設計データに基づいて製作された試験モデルの落下評価試験を行うものであり、荷重評価試験P7とひずみ評価試験P8とから構成されている。

0044

評価モデル構築処理P6は、落下試験モデル評価処理P4により評価された落下評価試験データと試験モデル解析処理P2の処理データとを比較することでキャスク落下試験の評価モデルを構築するものである。そして、この評価モデル構築処理P6は、評価試験判定処理P9と、検証解析処理P10と、燃料被覆管解析処理P11と、燃料ひずみ判定処理P12とから構成されている。

0045

以下、上述したキャスクの落下評価モデルの構築システムの各処理について、具体的に説明する。

0046

図2に示すように、キャスクモデル解析処理P1はキャスク落下状態をモデル解析するものであり、この場合、キャスク11を、燃料(燃料集合体29)とこの燃料を保持するバスケット14とこのバスケット14を収容する容器(胴本体12)とが所定の隙間を介して組み付けられたものとする。そして、このキャスク11の落下姿勢を垂直落下、水平落下、転倒するときの姿勢として特定すると共に、落下面剛性をコンクリート架台、緩衝体として特定して解析を行う。即ち、キャスク11に所定の落下高さ及び落下姿勢に相当する初速度を与え、所定の落下面に衝突(接触)した場合の解析を行う。

0047

この場合、エンジニアリング解析ソフトは、LS−DYNA等を用いて工学上問題となる様々な非線形現象モデル化し、有限要素法によるシミュレーションを行う。そして、接触のアルゴリズムとしてペナルティ法及びコンストレイント法(節点拘束法)を用いて接触反力を求め、求めた接触反力から接触荷重、つまり、燃料荷重を求める。即ち、ペナルティ法では、接触面に垂直な仮想的なバネが設定され、めり込み感知されると、下記数式1で計算される力をスレーブ節点反力として負荷し、めり込みを解消する。

0048

0049

また、コンストレイント法では、接触による拘束は、全体座標系でのスレーブ節点の変位成分マスター面に沿うように計算し直すことで表現される。コンストレイント法による節点の拘束は、最初に接触を考慮しないで加速度、速度、変位が試計算され、その後、運動量の保存則を考慮して修正される。接触を考慮しないで、マスター面上のスレーブ節点の加速度が試行的に計算され、節点のめり込みが感知されると、スレーブ節点の接触反力は、めり込み量の関数として下記数式2で計算される。

0050

0051

具体的には、キャスクモデル解析処理P1により本体加速度、燃料ひずみ分布、バスケット変位、バスケット加速度、燃料荷重を求める。ここで、本体加速度、燃料ひずみ分布、バスケット変位、バスケット加速度は、キャスク11の設計データと落下高さ、落下姿勢落下面剛性に基づいて算出する。一方、燃料荷重は、ペナルティ法及びコンストレイント法において、接触部有効体積変化ペナルティ係数)と接触部加速度(接触面の貫入量)を適正値に設定することで求められる。

0052

一方、試験モデル解析処理P2は試験モデル落下状態をモデル解析するものであり、この場合、キャスク11を燃料単体として試験モデルを形成し、この試験モデルを、キャスク11と同様に、燃料とバスケットと容器とが所定の隙間を介して組み付けられたものとする。そして、この試験モデルの落下姿勢を垂直落下、水平落下、転倒するときの姿勢として特定すると共に、落下面剛性をコンクリート、架台、緩衝体として特定して解析を行う。即ち、試験モデルに所定の落下高さ及び落下姿勢に相当する初速度を与え、所定の落下面に衝突(接触)した場合の解析を行う。

0053

この場合、前述と同様に、エンジニアリング系解析ソフトは、LS−DYNA等を用いて工学上問題となる様々な非線形現象をモデル化し、有限要素法によるシミュレーションを行う。そして、接触のアルゴリズムとしてペナルティ法及びコンストレイント法を用いて接触反力を求め、求めた接触反力から接触荷重、つまり、燃料荷重を求める。

0054

なお、キャスク11及び試験モデルの検証試験を実施するにあたって考慮すべき項目及び対応がある。即ち、図3及び図4にキャスク11における系と試験モデルにおける系にて、接触及び隙間のモデル化チューニングを行なうにあたり、以下の物理量を一致させる必要がある。
(1)キャスク11内への入力荷重特性(本体加速度特性)を一致させる。本体加速度最大値、内部構造を無視した場合、衝突速度衝突面剛性の比で最大加速度が決まる。このため、試験モデルでは、衝突面の剛性を調整する。詳細は、両者FEM解析結果の比較により検討する。本体加速度周期は、本体質量と衝突面の剛性の比で定まる。このため、試験モデルでは、先に述べたように衝突面に剛性を調整する。
(2)バスケット剛性及び質量を一致させる。FEM解析結果の比較により、試験モデルバスケット構造を定める。
(3)燃料の剛性及び質量を一致させる。
(4)隙間量を一致させる。

0055

そして、キャスクモデル解析処理P1及び試験モデル解析処理P2により本体加速度、燃料ひずみ分布、バスケット変位、バスケット加速度、燃料荷重がそれぞれを求まると、処理データ比較判定処理P3にて、キャスクモデル解析処理P1の処理データと試験モデル解析処理P2の処理データとを比較してデータが適正であるかどうか、つまり、両者が一致しているかどうかを判定する。そして、両者のデータが一致していなければ、試験モデル解析処理P2で使用する試験モデルの設計データを見直し、再度、試験モデル解析処理P2により本体加速度、燃料ひずみ分布、バスケット変位、バスケット加速度、燃料荷重を求め、処理データ比較判定処理P3にて、キャスクモデル解析処理P1の処理データと比較する。

0056

ここでは、キャスクモデル解析処理P1の処理データと試験モデル解析処理P2の処理データとが一致するまで、試験モデル解析処理P2の処理データを見直し、両者が一致したら、試験モデル構造策定処理P4にて、処理データ比較判定処理P3の判定結果に基づいて試験モデルの設計データを策定するものである。即ち、キャスクモデル解析処理P1の処理データと試験モデル解析処理P2の処理データとが一致したときの燃料荷重をベースとして、試験モデル(燃料、バスケット、容器、落下面)の設計データを確定する。

0057

このように試験モデル構造策定処理P4により試験モデルの設計データが策定されると、図5に示すように、落下試験モデル評価処理P5は、この試験モデルの設計データに基づいて試験モデルを製作し、製作した試験モデルの落下評価試験を行い、評価モデル構築処理P6は、この落下評価試験データを検証してキャスク落下試験の評価モデルを構築する。

0058

ここで、図6に示すように、製作された試験モデル51は、キャスク11の燃料集合体29に対応する燃料52と、バケット14に対応するバケット53と、容器12に対応する容器54とから構成され、燃料52とバケット53と容器54との間には所定の隙間が確保されている。この場合、燃料集合体29は複数の燃料棒からなるものであるが、この燃料集合体29を一体化された一つの燃料としてモデル化する。そして、図7−1に示すように、試験モデル51を転倒したとき、図7−2に示すように、試験モデル51を垂直落下させたとき、図7−3に示すように、試験モデル51を水平落下させたときの落下評価試験を実行する。

0059

上述したように、落下試験モデル評価処理P5は、試験モデル51の落下評価試験を行うものであるが、実際には、荷重評価試験P7とひずみ評価試験P8を実行する。図5に示すように、線形モデルとしての荷重評価試験P7では、試験モデル51を、落下面としてのコンクリート、架台、緩衝体に対して転倒、垂直落下、水平落下させたときの荷重を計測して評価する。一方、非線形モデルとしてのひずみ評価試験P8では、同様に、試験モデル51を、落下面としてのコンクリート、架台、緩衝体に対して転倒、垂直落下、水平落下させたときの荷重を計測して評価する。

0060

具体的には、荷重評価試験P7の試験結果から衝突時の隙間量と燃料荷重と本体加速度を求める一方、ひずみ評価試験P8の試験結果から衝突時の隙間量と燃料荷重と本体加速度と燃料ひずみを求める。そして、それぞれの衝突時の隙間量を検証解析処理P10に初期条件として出力する一方、それぞれの燃料荷重と本体加速度を評価試験判定処理P9に出力する。この評価試験判定処理P9では、荷重評価試験P7及びひずみ評価試験P8の試験データとしての燃料荷重と本体加速度と、試験モデル構造策定処理P4で試験モデルが策定された条件での試験モデル解析処理P2の処理データ(燃料荷重と本体加速度)とを比較して試験モデルの燃料荷重を確定する。

0061

この場合、荷重評価試験P7及びひずみ評価試験P8で得られた燃料荷重及び本体加速度と試験モデル解析処理P2での燃料荷重及び本体加速度が一致したときには、試験モデル構造策定処理P4で策定した試験モデルが適正である判定する。一方、荷重評価試験P7及びひずみ評価試験P8で得られた燃料荷重及び本体加速度と試験モデル解析処理P2での燃料荷重及び本体加速度が一致しないときには、検証解析処理P10にて、試験モデル解析処理P2の処理データを繰り返し見直した後、再び、評価試験判定処理P9にて、比較判定処理を実行し、両者が一致したら試験モデルの燃料荷重を確定する。

0062

試験モデルの燃料荷重が確定したら、燃料被覆管解析処理P11では、この燃料荷重に基づいて、落下面としてのコンクリート、架台、緩衝体に対して転倒、垂直落下、水平落下させたモデル解析を行って試験モデル51の燃料ひずみを算出する。そして、燃料ひずみ判定処理P12にて、この解析した試験モデル51の燃料ひずみとひずみ評価試験P8で求めた燃料ひずみを比較して試験モデルの燃料ひずみを確定する。

0063

この場合、燃料被覆管解析処理P11で解析した試験モデル51の燃料ひずみとひずみ評価試験P8で求めた燃料ひずみが一致したときには、解析した試験モデル51の燃料ひずみが適正である判定する。一方、燃料被覆管解析処理P11で解析した試験モデル51の燃料ひずみとひずみ評価試験P8で求めた燃料ひずみが一致しないときには、燃料被覆管解析処理P11にて、解析した試験モデル51の燃料ひずみを繰り返し見直した後、再び、燃料ひずみ判定処理P12にて、比較判定処理を実行し、両者が一致したら試験モデルの燃料ひずみを確定する。

0064

上述のように各種の処理を行って燃料荷重及び燃料ひずみを確定することで、キャスク11の評価モデルが構築される。そして、構築された評価モデルを用いてキャスク11の健全性を評価する。

0065

以下、上述したキャスクの落下評価モデルの構築システムで構築した評価モデルを用いたキャスクの落下評価システムの各種処理について説明する。

0066

キャスクの落下評価システムにおいて、図8に示すように、まず、キャスク落下解析処理P21では、キャスクの落下評価モデルの構築システムで構築した評価モデルと、荷重評価試験P7及びひずみ評価試験P8により得られた衝突時の隙間量を取り込み、キャスク11を、落下面としてのコンクリート、架台、緩衝体に対して転倒、垂直落下、水平落下させたときの荷重をモデル解析し、燃料荷重として出力する。

0067

次に、燃料ひずみ評価解析処理P22では、キャスクの落下評価モデルの構築システムで構築した評価モデルを用い、燃料(燃料集合体29)を、落下面としてのコンクリート、架台、緩衝体に対して転倒、垂直落下、水平落下させたときのひずみをモデル解析し、燃料被覆管ひずみとして出力する。

0068

燃料ひずみ比較判定処理P23では、燃料ひずみ評価解析処理P22により求めた燃料被覆管ひずみと予め設定された燃料被覆管破断ひずみを比較することで、燃料の健全性を評価する。即ち、燃料ひずみ評価解析処理P22により求めた燃料被覆管ひずみが予め設定された燃料被覆管破断ひずみより小さければ、設計されたキャスク11における燃料は十分に健全であると判定し、キャスク11を評価する。一方、燃料ひずみ評価解析処理P22により求めた燃料被覆管ひずみが予め設定された燃料被覆管破断ひずみ以上であれば、設計されたキャスク11における燃料に十分な健全性が認められないとして、解析条件としての落下高さや落下面の剛性を見直す。

0069

即ち、キャスクの落下評価モデルの構築システムで適正に構築された評価モデルを用いてキャスクの落下評価システムを実行した場合、キャスク11における燃料の健全性が評価されたときには、図11に示すように、設計された中間貯蔵施設41でのキャスク11の移送環境に大きな問題はないと評価される。一方、キャスク11における燃料の健全性が評価されなかったときには、設計された中間貯蔵施設41でのキャスク11の移送環境に問題があると評価されるため、キャスク移送用クレーン50によるキャスク11の移送時の安全性を十分に確保する目的で、クレーン吊り上げ高さを低くしたり、設置床42及び天井壁43に緩衝材を配置するなどの対策を実行する。

0070

このように本実施例のキャスクの落下評価モデルの構築システムにあっては、キャスクの設計データと落下姿勢と落下面剛性に基づいてキャスク落下状態をモデル解析すると共に、キャスクを燃料単体とした試験モデルの設計データと落下姿勢と落下面剛性に基づいて試験モデル落下状態をモデル解析し、このキャスクモデル解析処理データと試験モデル解析処理データとを比較して試験モデルの設計データを策定し、この試験モデルの設計データに基づいて製作された試験モデルの落下評価試験を行い、この落下評価試験データと試験モデル解析処理データとを比較してキャスク落下試験の評価モデルを構築するようにしている。

0071

従って、実機となるキャスクに対する試験モデルを製作してモデル解析した試験モデル解析処理データと、この試験モデルの落下評価試験を行った得られた落下評価試験データとに基づいてキャスク落下試験の評価モデルを構築するため、キャスク落下試験時における燃料の健全性を適正に評価ための評価モデルを適正に構築することができる。

0072

また、本実施例のキャスクの落下評価システムにあっては、上述したキャスクの落下評価モデルの構築システムを用いてキャスク落下試験時における燃料の健全性を評価するようにしている。

0073

従って、適正に構築された落下試験の評価モデルを用いることで、キャスク落下試験時における燃料の健全性を適正に評価することができ、実機としてのキャスクの燃料の健全性に係る対策を的確にとることができる。

0074

本発明に係るキャスクの落下評価モデルの構築システム及びキャスクの落下評価システムは、キャスクに対して燃料単体とした試験モデルを製作し、この試験モデルの設計データと落下評価試験データとを比較してキャスク落下試験の評価モデルを構築し、このキャスクの落下試験の評価モデルを用いてキャスク落下試験時における燃料の健全性を評価するものであり、いずれの種類のキャスクにも適用することができる。

図面の簡単な説明

0075

本発明の一実施例に係るキャスクの落下評価モデルの構築システムの処理ブロックを表す概略図である。
キャスクモデル解析処理及び試験モデル解析処理から試験モデル構造策定処理までの処理を表すフローチャートである。
キャスクモデルの系統図である。
試験モデルの系統図である。
落下試験モデル評価処理及び評価モデル構築処理を表すフローチャートである。
試験モデルの断面図である。
試験モデルの転倒試験を表す説明図である。
試験モデルの垂直落下試験を表す説明図である。
試験モデルの水平落下試験を表す説明図である。
本実施例のキャスクの落下評価システムの処理ブロックを表す概略図である。
キャスクの一部断面概略図である。
キャスクの水平断面図である。
キャスクを貯蔵するための中間貯蔵施設を表す概略図である。

符号の説明

0076

11キャスク
12 胴本体(容器)
14バスケット
22 蓋部
29燃料集合体(燃料)
41貯蔵施設
42設置床
48搬入用ピット
50 キャスク移送用クレーン
51試験モデル
P1キャスクモデル解析処理
P2 試験モデル解析処理
P3 処理データ比較判定処理
P4試験モデル構造策定処理
P5落下試験モデル評価処理
P6評価モデル構築処理
P7荷重評価試験
P8 ひずみ評価試験
P9 評価試験判定処理
P10検証解析処理
P11燃料被覆管解析処理
P12 燃料ひずみ判定処理

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い技術

関連性が強い 技術一覧

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

関連する公募課題一覧

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ