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技術 ワイヤソーにおける機能障害の検出方法、およびこの方法を実施するための装置

出願人 アプライドマテリアルズスイッツァランドエス.アー.
発明者 ジャン-マルクロセアランフォルテイ
出願日 2006年6月21日 (14年4ヶ月経過) 出願番号 2006-170907
公開日 2007年1月18日 (13年10ヶ月経過) 公開番号 2007-007848
状態 特許登録済
技術分野 仕上研磨、刃砥ぎ、特定研削機構による研削 石材または石材類似材料の加工 洗浄、機械加工
主要キーワード 出力ゾーン 軸受け台 二構成要素 ガルバニック絶縁 検出バー 巻掛けローラ 本検出装置 両軸受け
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2007年1月18日)のものです。
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図面 (8)

課題

ワイヤソーワイヤ破断などの機能障害の検出をより確実に行なう。

解決手段

ワイヤソーのワイヤシート(4)内に、例えば、500〜800kHzの高周波交番信号注入する。ワイヤシート(4)のインダクタンスと関連する静電容量とで形成される一次回路について、その共振作用に着目すると、ワイヤシート(4)のワイヤが正常な場合と、破断など異常の場合とを比較すると、ワイヤシート(4)の端子間の電圧または電流の変化が現れる。この変化をを測定することにより、機能障害の検出を行なう。測定回路の一実施例としては、二次回路を形成するアンテナ研削加工ゾーン(1)に設けて、この二次回路に誘起された電圧変化を測定する。

概要

背景

材料、例えばシリコンの塊またはインゴット規格化された寸法の、非常に薄い薄切りの切断を実現するために、切断用ワイヤがおよそ5〜25m/sの高速度に達する、ワイヤソーを使用する。いくつかの状態、たとえば研削すべき材料に不規則性があるような状態においては、切断用ワイヤの破断が確認されることがあるので、製造作業を妨害することを避けるために、その破断を、信頼できかつ速く、識別し検出できることが必須である。

本出願において関連するワイヤソーは、一般的に少なくとも一つの研削加工ゾーンを含み、該研削加工ゾーンにおいて、ワイヤは少なくとも二つのワイヤガイドに巻きつけられることによって少なくとも一つのワイヤシートを形成するようになっている。研削すべき材料のインゴットは、移動可能なサポート上に配置され、該サポートは動くワイヤシートに対して導かれることができる。一つの変形例において、材料のインゴットは適切なサポート上に固定され、ワイヤシートが、研削すべき材料のインゴットの方向に移動することができるように配置される。切断用ワイヤは、送りボビンにより供給されるワイヤの入力ゾーンと、受けボビンに向けた出力ゾーンとの間で、往復運動および/または連続運動にしたがって移動可能である。これら二つのゾーンの間で、ワイヤは、予め規定された張力張り詰められる。

材料のインゴットの切断作業を容易にするために、かつ表面の良好な状態を確実にするために、研磨液、たとえばシリコンのインゴットの場合における研磨液は、オイルとシリコンの炭化物とで構成されたスラリーといわれるもので、切断作業の間、研削加工ゾーン内およびワイヤシート上に注がれる。

切断のプロセスを連続して得るために、機械の停止を最小限にするようにするために、ワイヤソーのあらゆる機能障害を、出来るだけ最速に、確実に検出することが望ましく、それは、適合され補正された測定値を得る目的である。

通常の機能障害の中で、ワイヤシートにおけるワイヤの破断のほかに、研削加工ゾーン内にワイヤを導くことが可能な手段のうちの一つのワイヤの脱線、または、ワイヤが上に乗せられて短絡を引き起こす前記手段の一つをワイヤが掘削する場合をあげることができる。ワイヤを研削加工ゾーン内に導くことが可能な手段は、一般的に滑車キャブスタン、あるいはワイヤガイドで構成される。

ワイヤの破断や他の機能障害を検出するための、機械的または視覚的センサの使用は、作業環境にふさわしくなく、事実、切断作業の間に注がれる研磨液またはスラリーは、センサのような機能を妨げ、それらを傷つける恐れがある。

この種のワイヤソーにおける機能障害を検出する方法としては、以下のものが提案されてきている。
特開平06−170717号公報では、スリップリング回転コネクタなどの給電手段を用いないで、ワイヤの断線やワイヤと機体との電気的な接触などの異常を電気的に検出できるようにすることを目的として提案されている。その構成は、ワイヤソー装置において、機体上に電気的な絶縁材より取り付け金具を固定するとともに、ワイヤの送り出し側および巻き取り側のリールをそれぞれ機体上の電気的な絶縁台軸受け台およびベアリングにより回転自在に支持し、上記両軸受け台の間に交流電源および電気的変化の検出手段を接続して、ベアリング、リール、ワイヤにより交流的な閉回路を形成し、この閉回路の電気的要素の変化により、ワイヤの断線やワイヤと機体との電気的な接触などの異常を検出するものである。
特開平07−205015公報では、ワイヤー走行させたままでワイヤー磨耗量を連続的に検知し、ワイヤーの断線事故を防止すると共に、作業能率を向上させることを目的として提案されている。その構成は、ワイヤーのワイヤー走行系路のうちワイヤーのみの電気抵抗を有する2点間に一対の導体ローラを配設し、電源装置から導体ローラを介してワイヤーの前記2点間に電流を流し、2点間の電流値をワイヤーに磨耗がない時点から連続的に電流計で測定し、測定した電流値の下降量からワイヤーの磨耗度を検知するようにした。即ち、ワイヤーが磨耗して細くなったワイヤーは、磨耗のないワイヤーの断面積よりも小さくなるので電気抵抗が大きくなる。これにより、磨耗したワイヤーは、磨耗のないワイヤーの電流値に対してワイヤー磨耗量に応じて電流値が下降してくるという電気的特性を用いてワイヤー磨耗度を検知するようにした。
特開平10−34515号公報では、ワイヤの断線を確実に検出することができるワイヤソーのワイヤ断線検出装置の提供することを目的とし、その構成は、溝付ローラに巻き掛けられたワイヤの近傍に、断線したワイヤが接触するように接触検出バーを配置する。この接触検出バーへのワイヤの接触を検出することにより、ワイヤの断線を検出する。接触の検出は、接触検出バーの振動を検出することにより行い、該接触検出バーに所定値以上の振動が生じたときに、断線したワイヤの接触と判断するものである。
特開平10−180607号公報では、導電性スラリを使用しても、切断用ワイヤの地絡検出を誤検出なく確実に検出することができることができるワイヤソーを提供することが提案されている。その構成は、加工用ローラの両端部の上方に第1、第2アンテナ電極を配設する。そして、繰出しローラ及び第1アンテナ電極に第1地絡検出機構を設け、巻取りローラ及び第2アンテナ電極に第2地絡検出機構を設ける。また、加工用ローラの下方に第1、第2主軸電極を配設する。そして、各主軸電極に第3地絡検出機構を設ける。さらに、加工用ローラの上方に第3、第4主軸電極を配設する。そして、各主軸電極に第4地絡検出機構を設ける。
特開平10−193340号公報では、ワイヤの断線を有効に防止することができるワイヤソーのワイヤ断線防止システムが提案されている。その構成は、張力センサを使用する主に機械的なものである。
特開平10−264007号公報では、ワイヤソーにおいて走行中のワイヤの径を非接触で常時検出して管理し、断線の発生を未然に防止すると共に、正確な加工を可能にすることが提案されている。その構成は、走行するワイヤを被加工物に押し当て、押し当てた部分に砥粒を含む加工液を供給して被加工物を加工するワイヤソーのワイヤの径を検出するワイヤ径検出装置であって、ワイヤは磁性材料で作られており、所定の磁界を形成し、磁界内を通過するワイヤを磁化する磁化用磁気ヘッドと、磁化用磁気ヘッドで磁化されたワイヤの磁化力を検出する検出用磁気ヘッドと、ワイヤの磁化力を消磁する消磁用ヘッドとを備え、検出用磁気ヘッドの検出したワイヤの磁化力からワイヤの径を検出する。
特願2000−218498号公報では、ワイヤソーに設置されたワイヤ断線検出装置のメンテナンス性を向上させるワイヤ断線検出装置が提案されている。
特願2004−114249号公報では、ワイヤソーにおけるワイヤの断線を簡単な構造で確実に検出することが提案されている。その構成は、複数の巻掛けローラにワイヤを多列に巻き掛けてワイヤ列を形成し、ワイヤ列に水溶性のスラリーを供給しながらワークをワイヤ列に押し付けて多数のウェハに切断するワイヤソーにおいて、ワイヤをアースするとともに、ワイヤ列を中に取り込むカバーをワイヤ列に沿って取り付ける一方、カバーに、ワイヤ列に交差する形で導電体検出バーを、これに電圧印加してワイヤ列の下方に位置させて絶縁して取り付け、ワイヤの断線による検出バーへの接触に基づく電圧降下を検知してワイヤの断線を検出するものである。
また、ある既知解決法では、ワイヤシート内直流電流注入し、ワイヤシートの端子における電圧を測定することにある。ワイヤの破断の際に、ワイヤシートのインピーダンスあるいは電気抵抗は、変化し、ワイヤシートの端子において測定された電圧の変化を引き起こす特性を利用することが提案されている。

ワイヤシート内の電圧または電流の変化を測定して、滑車上のワイヤの脱線または切断用ワイヤによるワイヤガイドの掘削のような機能障害を検出する。前述の場合において、ワイヤは機械の金属部分と接触に入り、このことは、短絡、そしてゆえにワイヤシートの端子において測定した電圧の変化を引き起こす。
特開平06−170717号公報
特開平07−205015号公報
特開平10−34515号公報
特開平10−180607号公報
特開平10−193340号公報
特開平10−264007号公報
特願2000−218498号公報
特願2004−114249号公報

概要

ワイヤソーのワイヤ破断などの機能障害の検出をより確実に行なう。ワイヤソーのワイヤシート(4)内に、例えば、500〜800kHzの高周波交番信号を注入する。ワイヤシート(4)のインダクタンスと関連する静電容量とで形成される一次回路について、その共振作用に着目すると、ワイヤシート(4)のワイヤが正常な場合と、破断など異常の場合とを比較すると、ワイヤシート(4)の端子間の電圧または電流の変化が現れる。この変化をを測定することにより、機能障害の検出を行なう。測定回路の一実施例としては、二次回路を形成するアンテナを研削加工ゾーン(1)に設けて、この二次回路に誘起された電圧変化を測定する。

目的

これらの方法は、その代わり、ワイヤの破断を検出するのに信頼できるということは明らかにしない。事実、電流は、ワイヤシート内だけでなく、研削すべき材料のインゴットの中および/または研磨液内もまた流れ、それによって、ワイヤシートが研削すべき材料およびスラリーとの接触に入るか、または入らないかにしたがって、ワイヤシートの電気抵抗が変化するようにする。結果として難しいことに、直流電流の注入のときには、ワイヤの破断の際の電圧の変動を信頼できるように付与するのは困難である。
本発明は、これらの不都合を解消することを目的とするものである。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
1件

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請求項1

少なくとも一つの研削加工ゾーンを含むタイプのワイヤソーにおけるワイヤソーの機能障害検出方法であって、該研削加工ゾーンにおいてワイヤが少なくとも二つのワイヤガイドに巻きつけられることによって少なくとも一つのワイヤシートを形成するようになっており、該ワイヤシートは、連続運動または往復運動にしたがって移動可能であって、かつ材料のインゴットを受けるように配置されたサポート具備するものであり、ワイヤシートまたはサポートが移動されることが可能であることによって、ワイヤシートに対して研削されるために動くインゴットを導くようになっており、該検出方法は、高周波交番信号をワイヤシートに注入すること、および測定回路において電気信号の変化を測定し、次に検出された偏差を予め規定された閾値と比較することを特徴とする、ワイヤソーの機能障害の検出方法。

請求項2

前記電気信号の変化を、ワイヤシートにおいて直接的に測定することを特徴とする、請求項1に記載のワイヤソーの機能障害の検出方法。

請求項3

ワイヤシートで構成される一次回路により誘起されて、ワイヤソーの研削加工ゾーン内に配置された二次回路を形成するアンテナへと誘起される、誘起電流または誘起電圧の値を測定することを特徴とする、請求項1または請求項2に記載のワイヤソーの機能障害の検出方法。

請求項4

一次回路を形成するワイヤシート内に注入される信号が、500kHzと800kHzの間の周波数の範囲内に含まれる少なくとも一つの信号から成り、2kHzと5kHzの間に含まれる周波数の一つの信号と組み合わされることを特徴とする、請求項3に記載のワイヤソーの機能障害の検出方法。

請求項5

二次回路を形成するアンテナの共振周波数が、ワイヤシート内に注入される信号の周波数に対応することを特徴とする、請求項3または請求項4に記載のワイヤソーの機能障害の検出方法。

請求項6

ワイヤソーの機能障害の検出装置、とりわけ少なくとも一つの研削加工ゾーンを含むタイプのワイヤソーにおけるワイヤの破断を検出するための装置であって、該研削加工ゾーンにおいてワイヤが少なくとも二つのワイヤガイドに巻きつけられることによって少なくとも一つのワイヤシートを形成するようになっており、該ワイヤシートは連続運動および/または往復運動にしたがって移動可能であり、かつ材料のインゴットを受けるように配置された可動のサポートを具備するものであり、該インゴットは動くワイヤシートに対して移動させられることが可能であって、該装置は、ワイヤシート内に交番信号を注入することができる信号の発生器、および、中で電圧または電流の変化を測定する少なくとも一つの測定回路を具備することを特徴とするワイヤソーの機能障害の検出装置。

請求項7

前記測定回路が、ワイヤシートによって構成されることを特徴とする、請求項6に記載のワイヤソーの機能障害の検出装置。

請求項8

前記測定回路が、研削加工ゾーンに近接して配置されており、かつワイヤシートで形成された一次回路によってアンテナ内に誘起電圧または誘起電流の変化を検出することが可能である信号処理回路に連結されている、少なくとも一つのアンテナを含むことを特徴とする、請求項6に記載のワイヤソーの機能障害の検出装置。

請求項9

二次回路を形成するアンテナが、研削加工ゾーンの中央、ワイヤシートの下に配置されることを特徴とする、請求項8に記載のワイヤソーの機能障害の検出装置。

請求項10

アンテナが、導線が巻かれているフェライトコアおよび可変コンデンサにより構成されていることにより、アンテナの共振周波数を、一次回路を形成するワイヤシート内に注入される信号の周波数に適合させることを可能にするようになっていることを特徴とする、請求項8または請求項9に記載のワイヤソーの機能障害の検出装置。

請求項11

アンテナに連結された検出回路が、少なくとも一つの信号増幅器と、カットオフ周波数がアンテナの共振周波数に対応する少なくとも一つのバンドパスフィルタと、現状表示手段に結び付けられた少なくとも一つのコンパレータ回路とを具備していることを特徴とする、請求項8〜10のいずれか一つに記載のワイヤソーの機能障害の検出装置。

技術分野

0001

本発明は、ワイヤソーにおける、ワイヤ破断、ワイヤの脱線、あるいは研削ワイヤ接地などの機能障害の検出の方法に関するものである。本発明は、また、ワイヤソーにおけるそのような機能障害などを検出するための装置にも関するものである。

背景技術

0002

材料、例えばシリコンの塊またはインゴット規格化された寸法の、非常に薄い薄切りの切断を実現するために、切断用ワイヤがおよそ5〜25m/sの高速度に達する、ワイヤソーを使用する。いくつかの状態、たとえば研削すべき材料に不規則性があるような状態においては、切断用ワイヤの破断が確認されることがあるので、製造作業を妨害することを避けるために、その破断を、信頼できかつ速く、識別し検出できることが必須である。

0003

本出願において関連するワイヤソーは、一般的に少なくとも一つの研削加工ゾーンを含み、該研削加工ゾーンにおいて、ワイヤは少なくとも二つのワイヤガイドに巻きつけられることによって少なくとも一つのワイヤシートを形成するようになっている。研削すべき材料のインゴットは、移動可能なサポート上に配置され、該サポートは動くワイヤシートに対して導かれることができる。一つの変形例において、材料のインゴットは適切なサポート上に固定され、ワイヤシートが、研削すべき材料のインゴットの方向に移動することができるように配置される。切断用ワイヤは、送りボビンにより供給されるワイヤの入力ゾーンと、受けボビンに向けた出力ゾーンとの間で、往復運動および/または連続運動にしたがって移動可能である。これら二つのゾーンの間で、ワイヤは、予め規定された張力張り詰められる。

0004

材料のインゴットの切断作業を容易にするために、かつ表面の良好な状態を確実にするために、研磨液、たとえばシリコンのインゴットの場合における研磨液は、オイルとシリコンの炭化物とで構成されたスラリーといわれるもので、切断作業の間、研削加工ゾーン内およびワイヤシート上に注がれる。

0005

切断のプロセスを連続して得るために、機械の停止を最小限にするようにするために、ワイヤソーのあらゆる機能障害を、出来るだけ最速に、確実に検出することが望ましく、それは、適合され補正された測定値を得る目的である。

0006

通常の機能障害の中で、ワイヤシートにおけるワイヤの破断のほかに、研削加工ゾーン内にワイヤを導くことが可能な手段のうちの一つのワイヤの脱線、または、ワイヤが上に乗せられて短絡を引き起こす前記手段の一つをワイヤが掘削する場合をあげることができる。ワイヤを研削加工ゾーン内に導くことが可能な手段は、一般的に滑車キャブスタン、あるいはワイヤガイドで構成される。

0007

ワイヤの破断や他の機能障害を検出するための、機械的または視覚的センサの使用は、作業環境にふさわしくなく、事実、切断作業の間に注がれる研磨液またはスラリーは、センサのような機能を妨げ、それらを傷つける恐れがある。

0008

この種のワイヤソーにおける機能障害を検出する方法としては、以下のものが提案されてきている。
特開平06−170717号公報では、スリップリング回転コネクタなどの給電手段を用いないで、ワイヤの断線やワイヤと機体との電気的な接触などの異常を電気的に検出できるようにすることを目的として提案されている。その構成は、ワイヤソー装置において、機体上に電気的な絶縁材より取り付け金具を固定するとともに、ワイヤの送り出し側および巻き取り側のリールをそれぞれ機体上の電気的な絶縁台軸受け台およびベアリングにより回転自在に支持し、上記両軸受け台の間に交流電源および電気的変化の検出手段を接続して、ベアリング、リール、ワイヤにより交流的な閉回路を形成し、この閉回路の電気的要素の変化により、ワイヤの断線やワイヤと機体との電気的な接触などの異常を検出するものである。
特開平07−205015公報では、ワイヤー走行させたままでワイヤー磨耗量を連続的に検知し、ワイヤーの断線事故を防止すると共に、作業能率を向上させることを目的として提案されている。その構成は、ワイヤーのワイヤー走行系路のうちワイヤーのみの電気抵抗を有する2点間に一対の導体ローラを配設し、電源装置から導体ローラを介してワイヤーの前記2点間に電流を流し、2点間の電流値をワイヤーに磨耗がない時点から連続的に電流計で測定し、測定した電流値の下降量からワイヤーの磨耗度を検知するようにした。即ち、ワイヤーが磨耗して細くなったワイヤーは、磨耗のないワイヤーの断面積よりも小さくなるので電気抵抗が大きくなる。これにより、磨耗したワイヤーは、磨耗のないワイヤーの電流値に対してワイヤー磨耗量に応じて電流値が下降してくるという電気的特性を用いてワイヤー磨耗度を検知するようにした。
特開平10−34515号公報では、ワイヤの断線を確実に検出することができるワイヤソーのワイヤ断線検出装置の提供することを目的とし、その構成は、溝付ローラに巻き掛けられたワイヤの近傍に、断線したワイヤが接触するように接触検出バーを配置する。この接触検出バーへのワイヤの接触を検出することにより、ワイヤの断線を検出する。接触の検出は、接触検出バーの振動を検出することにより行い、該接触検出バーに所定値以上の振動が生じたときに、断線したワイヤの接触と判断するものである。
特開平10−180607号公報では、導電性スラリを使用しても、切断用ワイヤの地絡検出を誤検出なく確実に検出することができることができるワイヤソーを提供することが提案されている。その構成は、加工用ローラの両端部の上方に第1、第2アンテナ電極を配設する。そして、繰出しローラ及び第1アンテナ電極に第1地絡検出機構を設け、巻取りローラ及び第2アンテナ電極に第2地絡検出機構を設ける。また、加工用ローラの下方に第1、第2主軸電極を配設する。そして、各主軸電極に第3地絡検出機構を設ける。さらに、加工用ローラの上方に第3、第4主軸電極を配設する。そして、各主軸電極に第4地絡検出機構を設ける。
特開平10−193340号公報では、ワイヤの断線を有効に防止することができるワイヤソーのワイヤ断線防止システムが提案されている。その構成は、張力センサを使用する主に機械的なものである。
特開平10−264007号公報では、ワイヤソーにおいて走行中のワイヤの径を非接触で常時検出して管理し、断線の発生を未然に防止すると共に、正確な加工を可能にすることが提案されている。その構成は、走行するワイヤを被加工物に押し当て、押し当てた部分に砥粒を含む加工液を供給して被加工物を加工するワイヤソーのワイヤの径を検出するワイヤ径検出装置であって、ワイヤは磁性材料で作られており、所定の磁界を形成し、磁界内を通過するワイヤを磁化する磁化用磁気ヘッドと、磁化用磁気ヘッドで磁化されたワイヤの磁化力を検出する検出用磁気ヘッドと、ワイヤの磁化力を消磁する消磁用ヘッドとを備え、検出用磁気ヘッドの検出したワイヤの磁化力からワイヤの径を検出する。
特願2000−218498号公報では、ワイヤソーに設置されたワイヤ断線検出装置のメンテナンス性を向上させるワイヤ断線検出装置が提案されている。
特願2004−114249号公報では、ワイヤソーにおけるワイヤの断線を簡単な構造で確実に検出することが提案されている。その構成は、複数の巻掛けローラにワイヤを多列に巻き掛けてワイヤ列を形成し、ワイヤ列に水溶性のスラリーを供給しながらワークをワイヤ列に押し付けて多数のウェハに切断するワイヤソーにおいて、ワイヤをアースするとともに、ワイヤ列を中に取り込むカバーをワイヤ列に沿って取り付ける一方、カバーに、ワイヤ列に交差する形で導電体検出バーを、これに電圧印加してワイヤ列の下方に位置させて絶縁して取り付け、ワイヤの断線による検出バーへの接触に基づく電圧降下を検知してワイヤの断線を検出するものである。
また、ある既知解決法では、ワイヤシート内直流電流注入し、ワイヤシートの端子における電圧を測定することにある。ワイヤの破断の際に、ワイヤシートのインピーダンスあるいは電気抵抗は、変化し、ワイヤシートの端子において測定された電圧の変化を引き起こす特性を利用することが提案されている。

0009

ワイヤシート内の電圧または電流の変化を測定して、滑車上のワイヤの脱線または切断用ワイヤによるワイヤガイドの掘削のような機能障害を検出する。前述の場合において、ワイヤは機械の金属部分と接触に入り、このことは、短絡、そしてゆえにワイヤシートの端子において測定した電圧の変化を引き起こす。
特開平06−170717号公報
特開平07−205015号公報
特開平10−34515号公報
特開平10−180607号公報
特開平10−193340号公報
特開平10−264007号公報
特願2000−218498号公報
特願2004−114249号公報

発明が解決しようとする課題

0010

これらの方法は、その代わり、ワイヤの破断を検出するのに信頼できるということは明らかにしない。事実、電流は、ワイヤシート内だけでなく、研削すべき材料のインゴットの中および/または研磨液内もまた流れ、それによって、ワイヤシートが研削すべき材料およびスラリーとの接触に入るか、または入らないかにしたがって、ワイヤシートの電気抵抗が変化するようにする。結果として難しいことに、直流電流の注入のときには、ワイヤの破断の際の電圧の変動を信頼できるように付与するのは困難である。
本発明は、これらの不都合を解消することを目的とするものである。

課題を解決するための手段

0011

本発明は、これらの不都合を解消することを目的としており、その目的で本発明を特徴づけるのは、機能障害、とりわけワイヤの破断の検出の方法に関する第1の手段において表されている特徴と、ワイヤソーにおいてワイヤの破断を検出することができる装置についての第6の手段で表現された特徴とである。
本発明の第1の手段は、ワイヤソーの機能障害の検出方法、とりわけ少なくとも一つの研削加工ゾーン(1)を含むタイプのワイヤソーにおけるワイヤの破断を検出する方法であって、該研削加工ゾーンにおいてワイヤが少なくとも二つのワイヤガイド(6)に巻きつけられることによって少なくとも一つのワイヤシート(4)を形成するようになっており、該ワイヤシートは、連続運動または往復運動にしたがって移動可能であって、かつ材料のインゴット(2)を受けるように配置されたサポート(3)を具備するものであり、ワイヤシート(4)またはサポートが移動されることが可能であることによって、ワイヤシート(4)に対して研削されるために動くインゴットを導くようになっており、該検出方法は、高周波交番信号をワイヤシート(4)に注入すること、および測定回路においてこの電気信号の変化を測定し、次に検出された偏差を予め規定された閾値と比較することを特徴とする、ワイヤソーの機能障害の検出方法である。
本発明の第2の手段は、前記電気信号の変化を、ワイヤシート(4)において直接的に測定することを特徴とする、第1の手段に記載のワイヤソーの機能障害の検出方法である。
本発明の第3の手段は、ワイヤシート(4)で構成される一次回路により誘起されて、ワイヤソーの研削加工ゾーン(1)内に配置された二次回路を形成するアンテナへと誘起される、誘起電流または誘起電圧の値を測定することを特徴とする、前記第1又は第2の手段に記載のワイヤソーの機能障害の検出方法である。
本発明の第4の手段は、一次回路を形成するワイヤシート内に注入される信号が、500kHzと800kHz、好適には600kHzの間の周波数の範囲内に含まれる少なくとも一つの信号から成り、2kHzと5kHzの間に含まれる周波数の一つの信号と組み合わされることを特徴とする、前記第3の手段に記載のワイヤソーの機能障害の検出方法である。
本発明の第5の手段は、二次回路を形成するアンテナ(9)の共振周波数が、ワイヤシート(4)内に注入される信号の周波数に対応することを特徴とする、前記第3又は第4の手段にに記載のワイヤソーの機能障害の検出方法である。
本発明の第6の手段は、ワイヤソーの機能障害の検出装置、とりわけ少なくとも一つの研削加工ゾーン(1)を含むタイプのワイヤソーにおけるワイヤの破断を検出するための装置であって、該研削加工ゾーンにおいてワイヤが少なくとも二つのワイヤガイド(6)に巻きつけられることによって少なくとも一つのワイヤシート(4)を形成するようになっており、該ワイヤシートは連続運動および/または往復運動にしたがって移動可能であり、かつ材料のインゴットを受けるように配置された可動のサポート(3)を具備するものであり、該インゴットは動くワイヤシート(4)に対して移動させられることが可能であって、該装置は、ワイヤシート(4)内に交番信号を注入することができる信号の発生器(10、11)、および、中で電圧または電流の変化を測定する少なくとも一つの測定回路を具備することを特徴とする機能障害の検出装置である。
本発明の第7の手段は、前記測定回路が、ワイヤシート(4)によって構成されることを特徴とする、前記第6の手段に記載のワイヤソーの機能障害の検出装置である。
本発明の第8の手段は、前記測定回路が、研削加工ゾーン(1)に近接して配置されており、かつワイヤシート(4)で形成された一次回路によってアンテナ(14、15)内に誘起電圧または誘起電流の変化を検出することが可能である信号処理回路に連結されている、少なくとも一つのアンテナ(14、15)を含むことを特徴とする、前記第6の手段に記載のワイヤソーの機能障害の検出装置である。
本発明の第9の手段は、二次回路を形成するアンテナ(14、15)が、研削加工ゾーン(1)の中央、ワイヤシート(4)の下に配置されることを特徴とする、前記第8の手段に記載のワイヤソーの機能障害の検出装置である。
本発明の第10の手段は、アンテナが、導線が巻かれているフェライトコアおよび可変コンデンサ(15)により構成されていることにより、アンテナの共振周波数を、一次回路を形成するワイヤシート(4)内に注入される信号の周波数に適合させることを可能にするようになっていることを特徴とする、前記第8又は第9の手段に記載のワイヤソーの機能障害の検出装置である。
本発明の第11の手段は、アンテナ(14、15)に連結された検出回路が、少なくとも一つの信号増幅器(22、28)と、カットオフ周波数がアンテナ(14、15)の共振周波数に対応する少なくとも一つのバンドパスフィルタ(23、25)と、現状表示手段(29、30)に結び付けられた少なくとも一つのコンパレータ回路(28)とを具備していることを特徴とする、前記第8〜10のいずれか一つの手段に記載のワイヤソーの機能障害の検出装置である。

発明の効果

0012

とりわけ第1の手段による検出の方法は、ワイヤシート内に注入された交番電流の使用によって、ワイヤの破断の検出を100パーセント保証することができる。

発明を実施するための最良の形態

0013

検出の方法の一つの変形例において、交番信号はワイヤシート内に注入され、該ワイヤシートはそれから共振システムの一次回路として機能し、そのあとで二次回路を形成する受信アンテナ内に誘起される電圧の変化を測定する。

0014

ワイヤシート内で交番電流を使用すること、および一次回路に注入された信号の共振周波数に二次回路を調節することは、ワイヤの破断または短絡があるといった、ワイヤシート内での複数のタイプの機能障害の検出において、大きな信頼性を得ることができる。

0015

有利な実施態様にしたがって、ワイヤシートで形成された一次回路内に注入された高周波数信号は、異なる周波数の少なくとも二つの構成要素を具備する信号で構成される。

0016

本発明は、また、ワイヤソーにおいてワイヤの破断を効果的に検出するための、前述した検出方法を実施することができる装置にも関するものである。この装置を構成するのは、ワイヤシート内に高周波の信号を注入するための信号の発生器、および誘起電圧または誘起電流の変化を検出することができる測定回路である。

0017

一実施形式において、ワイヤシートは測定回路を構成し、第二実施形式において、測定回路は受信アンテナを具備し、該アンテナの共振周波数は研削装置のワイヤシート内に注入される信号の周波数に調節され、回路は、一次回路によって受信アンテナ内に誘起された電圧を処理することができる。

0018

有利には、二次回路を形成するアンテナは、研削加工ゾーンおよびワイヤシートの内部に置かれることになる。

0019

他の利点は、独立請求項において示された特徴から、および、概略的にかつ本発明の実施態様として示した各図面を用いてより詳細に本発明を以下に表した説明から生じるものである。

0020

図1は、本発明を適用するワイヤソーを概略的に表したものである。

0021

図2は、本発明による機能障害の検出のために用いられる共振システムの一次回路および二次回路の、概略の等価回路図を示している。

0022

図3は、ワイヤシートが元のままであるとき、およびワイヤがワイヤシート内で断ち切られたときの、二次回路を形成するアンテナの周波数応答曲線を示している。

0023

図4は、図3に描かれた二つの信号の間の違いを表す信号を図示している。

0024

図5は、ワイヤシート内に交番信号を発生させることができる回路の一例である。

0025

図6は、ワイヤシート内に注入された交番信号の表示である。

0026

図7は、ワイヤの破断の際にアンテナ内に誘起された電圧の変化を検出するための電気回路の概略図である。

0027

図1は、研削加工ゾーン1を有するワイヤソーを概略的に図示しており、該研削加工ゾーンにおいて、研削すべき材料、たとえばシリコンのインゴット2が、ワイヤシート4の方向に移動されることが可能なテーブルであるサポート3によって支持されている。ワイヤシート4は、複数のワイヤガイド6の周りで送りボビン5から供給されるワイヤの多重巻き線によって形成されている。ワイヤソーの出口では、長く使われたワイヤは、受けボビン7上で回収される。二つのボビン、送りボビン5および受けボビン7は、モータ(図示せず)によって駆動され、ワイヤガイドもまたモータによって駆動されることができる。かかる装置において、材料のインゴット2の研削は、ワイヤシート4の往復運動および/または連続運動によって実行されることができるということを留意すべきである。

0028

かかる装置においてワイヤの破断を検出するために、ワイヤシート4によって、研削すべき材料およびスラリーで構成される回路の磁気特性および電気特性を用いることになる。導電体の電気特性をいくつか、手短に思い出すことにより、記述続きをより理解することが可能になるものである。

0029

導電体のインピーダンスは、その導電体を通る電流の周波数に応じて変化する。この変化は、以下の関数によって記述されている。

0030

Z=√{R2+(ωL−1/ωC)2},ω=2πf

0031

ここに、各記号は以下のとおりである。
Z:インピーダンス〔Ω〕
R:抵抗〔Ω〕
L:インダクタンス〔H〕
C:静電容量〔F〕
ω:角周波数〔rad/s〕
f:周波数〔Hz〕

0032

直流電流にかけられた導電体において、電流の密度は、導電体の中に一様に分布される。その代わりに、この同じ導電体に交番電流を印加する際に、周波数が上げられれば上げられるほど、電流が導電体の周囲を流れる傾向がより高くなることが確認される。導電体の抵抗は、したがって、以下のように計算される。

0033

R=ρ/πr2

0034

ここに、各記号は以下のとおりである。
ρ:導電体の抵抗率〔Ωm〕
l:導電体の長さ〔m〕
r:導電体の半径〔m〕

0035

このことが示すのは、導電体の断面が小さくなると、その抵抗は大きくなるということである。しかも導電体内の電流の浸透の深さは、以下の式によって示される。

0036

d∝1/√f

0037

このことは、より一般的な近似値を示す。

0038

R=(ρ/2πrd) ∝√f

0039

ワイヤシートだけに対して実施されたインピーダンス測定と、シリコンおよびスラリーのインゴットが存在するときで実現される同じ測定と比較されたインピーダンス測定が示すのは、約150kHzの周波数から、ワイヤシートのインピーダンスは、研削すべき材料が存在しても、または、存在しなくても変化しないか、または、大して変化しないということである。

0040

したがって、ワイヤシート内の直流電流の代わりに高周波の信号を注入して、ワイヤソーの機能障害、とりわけワイヤの破断および短絡の存在の検出を明らかに改良するのであり、なぜなら研削すべき材料のインゴットおよびスラリーの影響が無視できるものになるからである。ワイヤシートの端子における電圧、あるいはワイヤシート内を流れる電流の変化は、それから確実にワイヤソーの機能障害に帰着する。

0041

したがって、ワイヤソー内の機能障害の検出の第一の方法は、ワイヤシート内に高周波の交番電流を注入することと、ワイヤシートが構成する測定回路の端子における電圧の変化を測定することにある。ワイヤが断ち切れるとき、ワイヤシートの抵抗は変化し、測定され機能障害に帰着することができる誘起電圧の変化をする。

0042

検出の方法の一つの変形例は、共振システムの一次回路としてワイヤシートを用いることと、ワイヤソーの研削加工ゾーン内に配置された受信アンテナで構成された、二次回路内に誘起された電流を測定することにある。ワイヤの破断の際、二次回路内に誘起された信号は突然に変化することになり、容易に検出されることになる。

0043

二次回路を、一次回路内に注入された電流の周波数に共振させるように調節することにより、周波数のかなり短い範囲上に二つの回路間の最大利得を確保でき、したがって改良された検出を確保できる。

0044

図2は、一次回路8および二次回路9の等価回路を概略的に表している。ワイヤシート4で構成された一次回路8は、値がLfilのインダクタンス12を並列で供給して内部抵抗11を有する電流源10と、一次回路8の共振周波数を調節することができる可変コンデンサ13とを含む。

0045

ワイヤの破断の検出のために用いられる二次回路9は、コイル14のインダクタンスから成り、この該インダクタンスは、可変コンデンサ15と並列に接続されている。

0046

かかる回路の共振周波数は、以下の式によって示される。

0047

共振周波数=1/2π√(LC)

0048

ここで、Lはコイル14のインダクタンスであり、Cはコンデンサ15の静電容量である。

0049

ワイヤソーの機能障害の検出のために用いるべき最良の周波数の範囲を決めるために、測定は、ワイヤシートを有していたワイヤソー上で実施され、該ワイヤシートは、ワイヤシートの全体の長さがおよそ4メートルに対して、0.1mmから約5mmの範囲内に含まれるワイヤの間のピッチを有した。

0050

図3は、フェライトコアで構成された受信アンテナの周波数応答曲線を図示しており、該フェライトコアの周りに導電体が巻かれ、その受信アンテナの概略の等価回路図は、図2の二次回路9のそれと同一である。上側の曲線Aは、ワイヤが元のままであるときの周波数に応じた回路の利得を表し、その一方で、下側の位置で表された曲線Bは、ワイヤがワイヤシート内で切断されたときの周波数に応じた回路の利得を表している。

0051

図4に関しては、ワイヤシートが供給されるとき、および、ワイヤシートの一つが断ち切られるとき、のそれぞれの場合の受信アンテナによって得られる周波数に応じた信号間の差異を図示している。

0052

これらの測定結果からは、本発明による検出の応用のための最良の周波数の範囲が、500kHzと800kHzの間に位置することを示している。これらの結果を基に、共振周波数は、600kHzまでの値で任意的に選ばれた。

0053

したがって、本発明に係る方法は、周波数が500kHzと800kHzの間、好適には500kHzと600kHzの間に含まれる交番信号を生成すること、およびその交番信号をワイヤソーのワイヤシート内に注入することにある。これらの周波数の値は、例として、かつシリコンを研削することを臨む場合に示される。他の材料について、周波数範囲は異なることができるものである。ワイヤシート4は、したがって、共振システムの一次回路8として機能する。二次回路9を形成する受信アンテナは、ワイヤシート4に近接して配置される。アンテナに組み込まれた電気回路は、一次回路によって二次回路内に誘起された電圧の変化を検出することができる。受信アンテナ内で測定された信号の値と、予め規定された閾値との間の比較は、たとえば、ワイヤの破断または短絡の存在のようなワイヤソーの機能障害を検出することができる。

0054

一次回路と二次回路の間の最大利得を得るために、二次回路9の共振周波数は一次回路に注入された信号の周波数に調節される。

0055

低下の測定は、受信アンテナにとって最も好ましい位置が、研削加工ゾーン1の中央およびワイヤシート4の内部に位置するということを決定することを可能にした。該位置は、しかしながら、研削加工ゾーンに近接しているならどこにでも位置することができるが、このことは成果が劣ることの代償である。

0056

ワイヤソー装置を備えることを目的とし、上述した方法の実施を可能にする検出の装置は、これからより詳細に記載される。本発明による検出装置は、少なくとも一つの所与周波で交番信号を生成することができる電流源と、ワイヤシート内の電圧または電流の変化を測定することができる少なくとも一つの測定回路とから成る。

0057

一つの変形例において、検出装置は検出回路に連結された受信アンテナを具備することによって、ワイヤシート内を流れる電流によりアンテナ内に誘起される電圧の変化を測定するようにし、該ワイヤシートはしたがって共振システムの一次回路を形成する。

0058

既知の信号の発生器は、本発明による検出方法にしたがってワイヤシート内に信号を注入するために用いられることができる。非制限的な例として、ワイヤシート4内に注入されることを目的とした高周波の信号を発生させることができる回路は、図5に図示されている。この回路は、水晶発振回路17に続いて、周波数分割器18と、NANDゲートと、絶縁変圧器19、すなわち、ガルバニックセパレータを具備する。最適の機能を確保するためには、この回路がフローティング、つまりガルバニック絶縁しているようになっていることが重要である。

0059

図5に図示された発生回路は、5Vのもとで600kHzの周波数を生成するために着想されたものである。この回路において、二つの周波数が生成され、信号は多重化され、このことは図6に表された信号を示す。二つの周波数から成るこの信号は、2kHzと5kHzの間の範囲に含まれる低周波の第一構成要素と、600kHzの高周波の第二構成要素とを含む。

0060

ワイヤシート内に、一定周波の信号よりむしろパルス列を注入すると、ワイヤソーのその他の電気装置および電子装置は妨害されにくくなる。他の変形例が、かかる信号を生成することができる回路を実現するために用いられることができるということは、明白である。

0061

一つの変形例において、本発明に係る検出装置は、等価の概略図が図2に表されている二次回路すなわち受信アンテナをさらに含む。この回路は、並列に接続されたコイル14のインダクタンス、ならびにコンデンサ15を含む。コイル14のインダクタンスの値、およびコンデンサ15の静電容量の値は、この回路の共振周波数を、ワイヤシートで構成された一次回路の共振周波数に適合させるように選択されることになり、記述された場合においては600kHzの周波数を用いる。この受信アンテナを実現するために、フェライトコアの上を導線が巻かれ、コンデンサが並列に接続されているものを用いることができる。

0062

図7は、受信アンテナに連結された検出回路の電気的な概略図を図示しており、この検出回路は、アンテナすなわち二次回路内に誘起される電圧の変化を測定することを可能にする。

0063

図7に図示される回路は、選択された共振周波数(例においては600kHz)について、選択度の高いバンドパスフィルタとして機能する。アンテナ14、15に由来する信号は、段21を供給し、この段において、信号はまず、可変利得つき反転増幅器22を用いて増幅され、ついでカットオフ周波数が受信アンテナの共振周波数の値に調節されるバンドパスフィルタ23を通過して、続いてこの信号は、ボルテージフォロワ24と、大きなQを有するバンドパスフィルタ25とを通過し、該バンドパスフィルタのカットオフ周波数は、また、一次回路および二次回路の共振周波数に調節される。信号は、続いて整流回路26によって整流され、ついで非反転増幅器27を用いて増幅されることにより、発光ダイオード29とダイオード30とを用いて信号の状態を表示できるコンパレータ回路28を最後には供給するようにしている。

0064

本発明に係る検出装置は、単純で製造費用がほとんどかからず、優れた結果を与える。本検出装置は、さらに有利には、ワイヤソー装置の研削加工ゾーン内に見られる条件のような不利または都合の悪い条件に耐えるためには、気密性容器内にパックされることにもなる。検出の回路を備えた受信アンテナは、好適には、ワイヤシートの下の研削加工ゾーンの中央に配置されることになるが、なぜならワイヤシートによってアンテナ内に誘起された信号が最も強いのが、この場所だからである。しかしながら、研削加工ゾーンの近くにとどまったままでも、他の場所に受信アンテナを位置づけるつもりであることは可能である。

0065

上記の実施例においては、ワイヤシート内で直接的に、または研削加工ゾーンの近くに位置する受信アンテナ内で電圧の変化を測定し、等価な手法で、ワイヤのシートを流れる電流、または受信アンテナ内に誘起される電流を測定することによって、同一の結果にいたることができるということは明らかである。

図面の簡単な説明

0066

本発明を適用するワイヤソーの概略図
本発明で用いられる共振システムの等価回路図
ワイヤシートの正常時と異常時での周波数応答曲線の比較
図3に示す二つの信号間の差異
交番信号を発生させる回路の一例
ワイヤシート内に注入された交番信号の表示の一例
ワイヤの破断の際のアンテナ内の電圧変化の検出回路の概略図

符号の説明

0067

1研削加工ゾーン
2シリコンのインゴット
3サポート
4ワイヤシート
5送りボビン
6ワイヤガイド
7 受けボビン
8一次回路
9二次回路
10電流源信号発生装置
11内部抵抗
12 ワイヤシートによるコイル
13可変コンデンサ
14アンテナ用コイル
15 可変コンデンサ
17水晶発振回路
18周波数分割器
19絶縁変圧器
22反転増幅器
23バンドパスフィルタ
24 ボルテジフォロワ
25 バンドパスフィルタ
26整流回路
27非反転増幅器
28コンパレータ
29発光ダイオード
30 ダイオード

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