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技術 レーザー光透過性部材及びレーザー光吸収性部材からなる複合体、及びその製造方法

出願人 国立研究開発法人産業技術総合研究所
発明者 大家利彦内海明博矢野哲夫勝村宗英
出願日 2005年6月27日 (15年5ヶ月経過) 出願番号 2005-186096
公開日 2007年1月11日 (13年10ヶ月経過) 公開番号 2007-000914
状態 特許登録済
技術分野 レーザ加工
主要キーワード 硼珪酸ガラス板 レザー光 レーザー光透過性 直接レーザー光 照射態様 パルス光照射 レーザー吸収性 製造目的
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2007年1月11日)のものです。
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図面 (2)

課題

簡便な方法でしかも優れた接合強度で、材質の異なる二種の部材を接合する技術を提供する。

解決手段

レーザー光に対して透過性があるセラミックス又は半導体からなるレーザー光透過性部材と、レーザー光に対して吸収性があるレーザー光吸収性部材との複合体の製造する際に、(1)レーザー光透過性部材とレーザー光吸収性部材とを接触させ、次いで(2)レーザー光透過性部材側からレーザー光を照射して、レーザー光吸収性部材の表面温度を部材の構成材料沸点以上にし、レーザー光透過性部材との界面でアブレーションを起こさせることにより、レーザー光吸収性部材をレーザー光透過性部材に接合させる。

概要

背景

近年、材質の異なる2つの部材を重ね合わせて接合した複合材料が、様々な分野で広く使用されている。このような複合材料の代表的なものとして、セラミックスと金属との接合体が挙げられる。このセラミックスと金属の接合体は、精密機械部材、電気機器部材、電子機器光デバイス等に応用されている。

従来、セラミックス部材金属部材とを接合させる場合、予め、バインダー層として、活性金属層をセラミックス部材の接合面に形成(メタライズ)し、そこに目的の金属部材を接合する方法が一般的に採用されている(例えば、特許文献1参照)。このような従来の方法では、セラミックスの表面にバインダー層を形成するために、メッキ法真空蒸着法等によりセラミックス表面に金属層を形成させた後、真空又は還元雰囲気で、高温にすることにより金属をセラミックス中に拡散させることが必要である。

そのため、従来のセラミックス部材と金属部材とを接合させる方法では、バインダー層を形成するための操作が煩雑であり、また、バインダー層としてクロム等の有害金属の使用が必要となる場合がある等の問題点がある。さらに、従来の方法のようにバインダー層を介して得られたセラミックス部材と金属部材との複合材料では、セラミックス部材と金属部材との接合強度が不十分であるという欠点もある。

このような従来技術を背景として、簡便な方法で、しかも優れた接合強度で、材質の異なる二種の部材を接合する新たな技術、特にセラミックス部材と金属部材とを接合する新たな技術の開発が望まれている。
特開平5−24943号公報

概要

簡便な方法でしかも優れた接合強度で、材質の異なる二種の部材を接合する技術を提供する。レーザー光に対して透過性があるセラミックス又は半導体からなるレーザー光透過性部材と、レーザー光に対して吸収性があるレーザー光吸収性部材との複合体の製造する際に、(1)レーザー光透過性部材とレーザー光吸収性部材とを接触させ、次いで(2)レーザー光透過性部材側からレーザー光を照射して、レーザー光吸収性部材の表面温度を部材の構成材料沸点以上にし、レーザー光透過性部材との界面でアブレーションを起こさせることにより、レーザー光吸収性部材をレーザー光透過性部材に接合させる。

目的

そこで本発明は、上記従来技術の課題を解決することを目的とする。具体的には、本発明は、簡便な方法でしかも優れた接合強度で、材質の異なる二種の部材を接合する技術を提供することを目的とするものである。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

レーザー光に対して透過性があるレーザー光透過性部材と、該レーザー光に対して吸収性があるレーザー光吸収性部材との複合体の製造方法であって、下記工程を含む製造方法:(1)レーザー光透過性部材とレーザー光吸収性部材とを接触させる工程、及び(2)レーザー光透過性部材側からレーザー光を照射して、レーザー光吸収性部材の表面温度を該部材の構成材料沸点以上にし、レーザー光透過性部材との界面でアブレーションを起こさせることにより、レーザー光吸収性部材をレーザー光透過性部材に接合させる工程。

請求項2

レーザー光透過性部材がセラミックス又は半導体からなるものである、請求項1に記載の製造方法。

請求項3

レーザー光吸収性部材がセラミックス、半導体又は金属からなるものである、請求項1に記載の製造方法。

請求項4

レーザー光透過性部材がセラミックスからなり、レーザー光吸収性部材が金属からなるものである、請求項1に記載の製造方法。

請求項5

レーザー光が、赤外光可視光又は紫外光である、請求項1乃至4のいずれかに記載の製造方法。

請求項6

請求項1乃至5のいずれかの製造方法により得られる、複合体。

技術分野

0001

本発明は、レーザー光透過性部材レーザー光吸収性部材接合されてなる複合体、及びその製造方法に関する。より詳細には、レーザー光透過性部材とレーザー光吸収性部材とが高い接合強度で接合されてなる複合体、及びその製造方法に関する。

背景技術

0002

近年、材質の異なる2つの部材を重ね合わせて接合した複合材料が、様々な分野で広く使用されている。このような複合材料の代表的なものとして、セラミックスと金属との接合体が挙げられる。このセラミックスと金属の接合体は、精密機械部材、電気機器部材、電子機器光デバイス等に応用されている。

0003

従来、セラミックス部材金属部材とを接合させる場合、予め、バインダー層として、活性金属層をセラミックス部材の接合面に形成(メタライズ)し、そこに目的の金属部材を接合する方法が一般的に採用されている(例えば、特許文献1参照)。このような従来の方法では、セラミックスの表面にバインダー層を形成するために、メッキ法真空蒸着法等によりセラミックス表面に金属層を形成させた後、真空又は還元雰囲気で、高温にすることにより金属をセラミックス中に拡散させることが必要である。

0004

そのため、従来のセラミックス部材と金属部材とを接合させる方法では、バインダー層を形成するための操作が煩雑であり、また、バインダー層としてクロム等の有害金属の使用が必要となる場合がある等の問題点がある。さらに、従来の方法のようにバインダー層を介して得られたセラミックス部材と金属部材との複合材料では、セラミックス部材と金属部材との接合強度が不十分であるという欠点もある。

0005

このような従来技術を背景として、簡便な方法で、しかも優れた接合強度で、材質の異なる二種の部材を接合する新たな技術、特にセラミックス部材と金属部材とを接合する新たな技術の開発が望まれている。
特開平5−24943号公報

発明が解決しようとする課題

0006

そこで本発明は、上記従来技術の課題を解決することを目的とする。具体的には、本発明は、簡便な方法でしかも優れた接合強度で、材質の異なる二種の部材を接合する技術を提供することを目的とするものである。

課題を解決するための手段

0007

本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討したところ、レーザー光に対して透過性があるセラミックス又は半導体からなるレーザー光透過性部材と、該レーザー光に対して吸収性があるレーザー光吸収性部材との複合体の製造する際に、(1)レーザー光透過性部材とレーザー光吸収性部材とを接触させ、次いで(2)レーザー光透過性部材側からレーザー光を照射して、レーザー光吸収性部材にレーザー光透過性部材との界面でアブレーションを起こさせて、レーザー光吸収性部材をレーザー光透過性部材に接合させることにより、バインダー層を形成させる工程を経ることなく、レーザー光透過性部材に直接レーザー光吸収性部材を接合できることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて、更に検討を重ねることにより完成したものである。

0008

即ち、本発明は、下記に掲げる発明を提供する:
項1.レーザー光に対して透過性があるレーザー光透過性部材と、該レーザー光に対して吸収性があるレーザー光吸収性部材との複合体の製造方法であって、下記工程を含む製造方法:
(1)レーザー光透過性部材とレーザー光吸収性部材とを接触させる工程、及び
(2)レーザー光透過性部材側からレーザー光を照射して、レーザー光吸収性部材にレーザー光透過性部材との界面でアブレーションを起こさせることにより、レーザー光吸収性部材をレーザー光透過性部材に接合させる工程。
項2. レーザー光透過性部材がセラミックス又は半導体からなるものである、項1に記載の製造方法。
項3. レーザー光吸収性部材がセラミックス、半導体又は金属からなるものである、項1に記載の製造方法。
項4. レーザー光透過性部材がセラミックスからなり、レーザー光吸収性部材が金属からなるものである、項1に記載の製造方法。
項5. レーザー光が、赤外光可視光又は紫外光である、項1乃至4のいずれかに記載の製造方法。
項6. 項1乃至5のいずれかの製造方法により得られる、複合体。

0009

以下に、本発明を詳細に説明する。
1.複合体の製造方法
本発明では、レーザー光に対して透過性があるレーザー光透過性部材が、該レーザー光に対して吸収性があるレーザー光吸収性部材に直接的に接合されてなる複合体が製造される。

0010

上記レーザー光透過性部材は、使用されるレーザー光に対して透過性があり、セラミックス又は半導体からなるものであれば特に制限されない。なお、ここでいう「レーザー光に対して透過性がある」とは、レーザー光を例えば60%以上、好適には80%以上の割合で透過させることを意味する。

0011

当該レーザー光透過性部材の構成材料としては、具体的には、ガラス硼珪酸ガラス等を含む)、アルカリハライド結晶酸化スズ酸化亜鉛酸化タンタル等のセラミックス;及びシリコンゲルマニウムガリウムガリウム砒素等の半導体が例示される。特に、セラミックスは光透過性が高く、上記レーザー光透過性部材として好適に使用される。

0012

レーザー光透過性部材の形状については特に制限されるものではなく、目的製造物である複合体の形状に応じて適宜選定すればよい。また、レーザー光透過性部材の厚みについては、レーザー光の透過率や該レーザー光透過性部材の強度等を確保するという観点から、通常0.1〜20mm、好ましくは0.1〜5mm程度が例示される。

0013

また、上記レーザー光吸収性部材については、使用されるレーザー光に対して吸収性があるものであれば特に制限されない。ここでいう「レーザー光に対して吸収性がある」とは、レーザー光を例えば70%以上、好適には90%以上の割合で吸収(遮断)することを意味する。

0014

当該レーザー光吸収性部材の構成材料として、具体的には、金、銅、アルミニウム、スズ、銀、チタン、鉄及びこれらの合金等の金属;窒化アルミニウム酸化アルミニウム酸化ケイ素等のセラミックス;シリコン系、ガリウム系、インジウム系等の半導体;及び炭化珪素系ガリウムヒ素系等の化合物半導体を挙げることができる。これらの中で好ましくは金属が挙げられる。

0015

また、上記レーザー光吸収性部材の形状については、特に制限されない。例えば、上記レーザー光吸収性部材は、上記レーザー光透過性部材と同一形状であってもよく、また上記レーザー光透過性部材と異なる形状であってもよい。また、レーザー吸収性部材の厚みについても特に制限されるものではないが、通常0.1〜10mm、好ましくは0.1〜1mm程度が例示される。

0016

本発明において使用されるレーザー光は、用いるレーザー光透過性部材とレーザー光吸収性部材との関係で、レーザー光透過性部材を透過し、且つレーザー光吸収性部材で吸収されるような波長を有するものが適宜選択される。レーザー光の具体例としては、CO2レーザー等の赤外光;エキシマレーザー等の紫外光;YAGレーザー等の可視領域から紫外領域に亘る光;色素レーザー半導体レーザーファイバーレーザーチタンサファイアレーザー等の光が例示される。

0017

本発明の好適な一実施態様として、レーザー光透過性部材としてセラミックスを使用し、レーザー光吸収性部材として金属を使用することが挙げられる。かかる組み合わせの場合であれば、レーザー光として、例えば短パルスYAGレーザーを使用すればよい。

0018

本発明の製造方法では、まず、上記レーザー光透過性部材と上記レーザー光吸収性部材とを接触させる(工程(1))。具体的には、当該工程は、製造目的の複合体における上記レーザー光透過性部材と上記レーザー光吸収性部材との位置関係に基づいて、両部材を接触させることにより実施される。

0019

当該工程(1)の実施態様としては、例えば、上記レーザー光透過性部材と上記レーザー光吸収性部材とを所定の位置関係で重ね合わせる方法が例示される。

0020

本発明の製造方法では、上記工程(1)に次いで、レーザー光透過性部材側からレーザー光を照射して、レーザー光吸収性部材に上記レーザー光透過性部材との界面でアブレーションを起こさせることにより、レーザー光吸収性部材をレーザー光透過性部材に接合させる(工程(2))。

0021

ここで、レーザー光の照射は、レーザー光透過性部材側からレーザー光吸収性部材に対して行われる限り、その照射態様については特に制限されるものではない。例えば、レーザー吸収性部材の下にレーザー光透過性部材を設置し、該レーザー吸収性部材の上側を下方向に押さえた状態で、該レーザー光透過性部材側(下側)からレーザー光を照射すればよい。また例えば、レーザー光透過性部材とレーザー光吸収性部材を縦方向に重ね合わせて設置し、該レーザー光透過性部材側(横側)からレーザー光を照射してもよい。

0022

当該工程(2)において、レーザー光の照射によりレーザー光吸収性部材にアブレーションを起こさせるには、該レザー光吸収性部材のレーザー光透過性部材との界面の温度が、瞬間的に該部材の構成材料の沸点以上の温度になるように、レーザー光を照射すればよい。アブレーションを生じさせるための具体的なレーザー照射条件は、使用するレーザー光吸収性部材の種類に応じて適宜設定すればよい。例えば、レーザー光吸収性部材として鉄や金等の金属を使用する場合であれば、約1MW/mm2以上、好ましくは0.1〜1000MW/mm2、更に好ましくは1〜100MW/mm2程度の照射強度でレーザー光を照射すればよい。具体的には、鉄や金等の金属をレーザー光吸収性部材として使用し、パルス幅が5〜50ナノ秒短パルスYAGレーザー(波長532nm)を使用する場合であれば、照射エネルギーを、通常0.001〜10mJ/パルス、好ましくは0.01〜1mJ/パルスにすればよい。

0023

このように、レーザー光吸収性部材にレーザー光透過性部材との界面でアブレーションを起こさせることにより、レーザー光透過性部材側の界面にレーザー光吸収性部材の構成材料を付着させ、これをアンカーとしてレーザー光透過性部材にレーザー光吸収性部材を直接接合させることができる。

0024

当該工程(2)におけるレーザー光吸収性部材とレーザー光透過性部との接合は、これらの両部材の接触面の全域において行ってもよいが、これらの両部材の接触面の一部分についてのみ行ってもよい。

発明の効果

0025

本発明の製造方法によれば、レーザー光透過性部材に対して、直接、レーザー光吸収性部材を接合させることよって、これら両部材が接合された複合体を製造できる。それ故、本発明の製造方法は、バインダー層を設ける工程が不要であり、簡便な工程により実施できる。

0026

また、本発明の製造方法で得られた複合体は、レーザー光透過性部材とレーザー光吸収性部材との接合強度が高いので、それ自体有用性が高い。例えば、本発明の方法により製造されたセラミックスと金属の接合体は、精密機械、電気機器、電子機器や光デバイス等の構成部材として好適に使用される。

発明を実施するための最良の形態

0027

以下、実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1
金チップ一辺が2mm〜6mmの三角形、厚さ:約0.2mm)上に、硼珪酸ガラス板(10mm×10mm、厚さ:約0.5mm)を置いた。次いで、YAGレーザー(波長:2倍波532nm、max:約20mJ)を用いて、金チップと硼珪酸ガラス板との接触部に対して、硼珪酸ガラス板側からパルス光照射を行った。照射エネルギーは、約30μJ/パルス〜1mJ/パルスの範囲(20MW/mm2〜600MW/mm2)とし、3パルス程度照射した。再度、レーザーを照射した箇所に、上記レーザー照射条件で、レーザー照射を更に2回繰り返した。

0028

その結果、金チップ上に硼珪酸ガラス板が接合した接合体が得られた(図1参照)。得られた接合体は、金チップ上に硼珪酸ガラス板が強固に接合していることが確認された。また、得られた接合体の金チップと硼珪酸ガラス板との接合部周辺には、金の溶融微粒子が付着していたことから、レーザー照射によって金のアブレーションが起き、これによって金と硼珪酸ガラス板が接合したことが確認された。

図面の簡単な説明

0029

図1は、実施例1において得られた金チップ上に珪酸ガラス板が接合した接合体の写真を示す。本図において、三角形の金チップの右上の丸く黒い部分(点線丸枠で示す部分)が硼珪酸ガラス板上に接合されている。

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