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技術 ナノ粒子薄フィルムの製造

出願人 ナノマグネティックスリミテッド
発明者 ペリーマイクホインヴィルジェイホーリアンジェイムスエムナルトウスキーアルターメイズエリック
出願日 2004年3月11日 (17年4ヶ月経過) 出願番号 2006-505934
公開日 2006年9月14日 (14年9ヶ月経過) 公開番号 2006-520979
状態 未査定
技術分野 磁気記録媒体の製造
主要キーワード 導管ライン 中実ピン 隣接構造体 焼き鈍し炉 デザイン製 直角位置 磁気ワイヤ タップモード
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図面 (7)

課題

インクジェット印刷法による薄フィルムの製造方法を提供する。

解決手段

キャリア流体内に磁化可能ナノ粒子の懸濁液を調製する工程と、この流体懸濁液を約1nl未満の容積を有する液滴として基板表面上に堆積させ、堆積した流体懸濁液の乾燥残留物として磁化可能ナノ粒子のフィルムを形成する工程とを含む磁化可能ナノ粒子のフィルムを有する磁気記録装置を形成する方法。本発明は、磁化可能フィルム、無機フィルム、及びタンパク質フィルムを形成する方法にも広範に関連するものである。

概要

背景

概要

インクジェット印刷法による薄フィルムの製造方法を提供する。キャリア流体内に磁化可能ナノ粒子の懸濁液を調製する工程と、この流体懸濁液を約1nl未満の容積を有する液滴として基板表面上に堆積させ、堆積した流体懸濁液の乾燥残留物として磁化可能ナノ粒子のフィルムを形成する工程とを含む磁化可能ナノ粒子のフィルムを有する磁気記録装置を形成する方法。本発明は、磁化可能フィルム、無機フィルム、及びタンパク質フィルムを形成する方法にも広範に関連するものである。

目的

自己組織化タンパク質アレイの作製は、そのようなアレイが最近のナノテクノロジーに様々な用途、例えば、半導体素子及びバイオセンサを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
1件

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請求項1

磁化可能ナノ粒子フィルムを有する磁気記録装置を形成する方法であって、キャリア流体内に磁化可能ナノ粒子の液を調製する工程と、前記流体懸濁液を約1nl未満の容積を有する液滴として基板表面上に堆積させ、該堆積した流体懸濁液の乾燥残留物として磁化可能ナノ粒子のフィルムを形成する工程と、を含むことを特徴とする方法。

請求項2

前記流体懸濁液が、インクジェット印刷法を用いて前記基板上に堆積される、請求項1に記載の方法。

請求項3

前記磁性ナノ粒子が、少なくとも部分的に高分子シェル内に形成されている、請求項1又は請求項2に記載の方法。

請求項4

前記高分子シェルが、タンパク質である、請求項3に記載の方法。

請求項5

前記タンパク質が、アポフェリチン又はDPSである、請求項4に記載の方法。

請求項6

前記高分子シェルが、続いて前記ナノ粒子フィルムを300℃を超える高温曝すことにより、炭化される、請求項3から請求項5のいずれか1項に記載の方法。

請求項7

前記高分子シェルが、続いて前記ナノ粒子フィルムを500℃よりも高い温度で熱分解することにより、消散される、請求項3から請求項5のいずれか1項に記載の方法。

請求項8

前記基板の平均表面粗度Raが、約1nm未満である、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の方法。

請求項9

前記基板の平均表面粗度Raが、約5nmから約20nmの範囲である、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の方法。

請求項10

前記基板が、付加されたナノ粒子の懸濁液の分散を促進するように処理される、請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の方法。

請求項11

前記処理が、化学的処理機械的処理、又は放射処理を含む、請求項10に記載の方法。

請求項12

前記放射処理が、前記基板のUV光への露出を含む、請求項11に記載の方法。

請求項13

前記フィルムが、前記基板上への前記ナノ粒子の堆積に続いて処理される、請求項1から請求項12のいずれか1項に記載の方法。

請求項14

前記フィルムが、前記基板上への前記ナノ粒子の堆積の後に焼き鈍しされる、請求項13に記載の方法。

請求項15

前記フィルムの厚みが、実質的に該フィルムを通して2粒径(あらゆるカプセル封入シェルを含む)よりも大きくない、請求項1から請求項14のいずれか1項に記載の方法。

請求項16

前記フィルム表面内の不連続が、高さが約13nm未満である、請求項1から請求項15のいずれか1項に記載の方法。

請求項17

磁性ナノ粒子が、20nm以下の直径(又は、非球状粒子の場合は最大径)を有する、請求項1から請求項16のいずれか1項に記載の方法。

請求項18

前記磁性ナノ粒子が、コバルト白金との合金を含む、請求項1から請求項17のいずれか1項に記載の方法。

請求項19

前記磁性ナノ粒子が、カプセル封入される、請求項1から請求項18のいずれか1項に記載の方法。

請求項20

前記カプセル封入材料が、タンパク質である、請求項19に記載の方法。

請求項21

前記タンパク質が、アポフェリチン又はDPSである、請求項20に記載の方法。

請求項22

カプセル封入ナノ粒子の組成物が、前記基板上への堆積の前に微孔性膜濾過工程を受ける、請求項19から請求項21のいずれか1項に記載の方法。

請求項23

前記膜フィルタ孔径が、0.02〜10μmの範囲である、請求項22に記載の方法。

請求項24

前記膜が、ポリエーテルスルフォン又はポリビニリデンを含む、請求項22又は請求項23に記載の方法。

請求項25

前記磁性ナノ粒子が、前記基板上への堆積の前に磁気分別工程を受ける、請求項1から請求項24のいずれか1項に記載の方法。

請求項26

磁化可能フィルムを形成する方法であって、キャリア流体内に各々が少なくとも部分的にタンパク質シェル内に形成された磁化可能ナノ粒子の懸濁液を調製する工程と、前記流体懸濁液を約1nl未満の容積を有する液滴として基板表面上に堆積させ、該堆積した流体懸濁液の乾燥残留物として該基板上に磁化可能フィルムを取得する工程と、を含むことを特徴とする方法。

請求項27

前記流体懸濁液が、インクジェット印刷法を用いて前記基板上に堆積される、請求項26に記載の方法。

請求項28

前記タンパク質シェルが、続いて前記ナノ粒子フィルムを300℃を超える高温に曝すことにより、炭化される、請求項26又は請求項27に記載の方法。

請求項29

前記タンパク質シェルが、続いて前記ナノ粒子フィルムを500℃よりも高い温度で熱分解することにより、消散される、請求項26又は請求項27に記載の方法。

請求項30

前記基板の平均表面粗度Raが、約1nm未満である、請求項26から請求項29のいずれか1項に記載の方法。

請求項31

前記基板の平均表面粗度Raが、約5nmから約20nmの範囲である、請求項26から請求項29のいずれか1項に記載の方法。

請求項32

前記基板が、前記付加されたナノ粒子の懸濁液の分散を促進するように処理される、請求項26から請求項31のいずれか1項に記載の方法。

請求項33

前記処理が、化学的処理、機械的処理、又は放射処理を含む、請求項32に記載の方法。

請求項34

前記放射処理が、前記基板のUV光への露出を含む、請求項33に記載の方法。

請求項35

前記フィルムが、前記基板上への前記ナノ粒子の堆積に続いて処理される、請求項26から請求項34のいずれか1項に記載の方法。

請求項36

前記フィルムが、前記基板上への前記ナノ粒子の堆積の後に焼き鈍しされる、請求項35に記載の方法。

請求項37

前記フィルムの厚みが、実質的に前記フィルムを通して構成粒子(あらゆるカプセル封入シェルを含む)の約3直径を超えて変動しない、請求項26から請求項36のいずれか1項に記載の方法。

請求項38

前記フィルムの平均表面粗度Raが、約3粒径(あらゆるカプセル封入シェルを含む)よりも大きくない、請求項26から請求項37のいずれか1項に記載の方法。

請求項39

カプセル封入ナノ粒子の組成物が、前記基板上への堆積の前に微孔性膜濾過工程を受ける、請求項26から請求項38のいずれか1項に記載の方法。

請求項40

磁性ナノ粒子が、20nm以下の直径(又は、非球状粒子の場合は最大径)を有する、請求項26から請求項39のいずれか1項に記載の方法。

請求項41

磁性ナノ粒子が、コバルトと白金との合金を含む、請求項26から請求項40のいずれか1項に記載の方法。

請求項42

カプセル封入材料が、タンパク質である、請求項26から請求項41のいずれか1項に記載の方法。

請求項43

前記タンパク質が、アポフェリチン又はDPSである、請求項42に記載の方法。

請求項44

カプセル封入ナノ粒子の組成物が、前記基板上への堆積の前に微孔性膜濾過工程を受ける、請求項26から請求項43のいずれか1項に記載の方法。

請求項45

膜フィルタの孔径が、0.02〜10μmの範囲である、請求項44に記載の方法。

請求項46

膜が、ポリエーテルスルフォン又はポリビニリデンを含む、請求項44又は請求項45に記載の方法。

請求項47

磁性ナノ粒子が、前記基板上への堆積の前に磁気分別工程を受ける、請求項26から請求項46のいずれか1項に記載の方法。

請求項48

基板上に無機ナノ粒子のフィルムを形成する方法であって、キャリア流体内に各々が少なくとも部分的にタンパク質シェル内に形成された無機ナノ粒子の懸濁液を調製する工程と、前記流体懸濁液を約1nl未満の容積を有する液滴として基板表面上に堆積させ、該堆積した流体懸濁液の乾燥残留物として該基板上にフィルムを取得する工程と、を含むことを特徴とする方法。

請求項49

前記流体懸濁液が、インクジェット印刷法を用いて前記基板上に堆積される、請求項48に記載の方法。

請求項50

前記タンパク質シェルが、続いて前記基板を300℃を超える高温に曝すことにより、炭化される、請求項48又は請求項49に記載の方法。

請求項51

前記高分子シェルが、続いて前記ナノ粒子フィルムを約500℃よりも高い温度で熱分解することにより、消散される、請求項48又は請求項49に記載の方法。

請求項52

前記基板の平均表面粗度Raが、約1nm未満である、請求項48から請求項51のいずれか1項に記載の方法。

請求項53

前記基板の平均表面粗度Raが、約5nmから約20nmの範囲である、請求項48から請求項51のいずれか1項に記載の方法。

請求項54

前記基板が、付加されたナノ粒子の懸濁液の分散を促進するように処理される、請求項48から請求項53のいずれか1項に記載の方法。

請求項55

前記処理が、化学的処理、機械的処理、又は放射処理を含む、請求項54に記載の方法。

請求項56

前記放射処理が、前記基板のUV光への露出を含む、請求項55に記載の方法。

請求項57

前記フィルムが、前記基板上への前記ナノ粒子の堆積に続いて処理される、請求項48から請求項56のいずれか1項に記載の方法。

請求項58

前記フィルムが、前記基板上への前記ナノ粒子の堆積の後に焼き鈍しされる、請求項57に記載の方法。

請求項59

前記フィルムの厚みが、構成粒子(あらゆるカプセル封入シェルを含む)の約3直径を超えるほど深くは変動しない、請求項48から請求項58のいずれか1項に記載の方法。

請求項60

前記フィルムの平均表面粗度Raが、約3粒径(あらゆるカプセル封入シェルを含む)よりも大きくない、請求項48から請求項59のいずれか1項に記載の方法。

請求項61

前記無機ナノ粒子が、磁性材料又は半導体材料を含む、請求項48から請求項60のいずれか1項に記載の方法。

請求項62

前記無機ナノ粒子が、半導体材料を含む、請求項61に記載の方法。

請求項63

前記無機ナノ粒子が、アポフェリチン又はDPSによってカプセル封入されたCdS、CdSe、CdTe、ZnS、ZnSe、又はZnTeを含む半導体ナノ粒子である、請求項62に記載の方法。

請求項64

カプセル封入ナノ粒子の組成物が、前記基板上への堆積の前に微孔性膜濾過工程を受ける、請求項48から請求項63のいずれか1項に記載の方法。

請求項65

磁性ナノ粒子が、20nm以下の直径(又は、非球状粒子の場合は最大径)を有する、請求項48から請求項64のいずれか1項に記載の方法。

請求項66

前記タンパク質シェルが、アポフェリチン又はDPSを含む、請求項48から請求項65のいずれか1項に記載の方法。

請求項67

カプセル封入ナノ粒子の組成物が、前記基板上への堆積の前に微孔性膜濾過工程を受ける、請求項48から請求項66のいずれか1項に記載の方法。

請求項68

前記膜フィルタの孔径が、0.02〜10μmの範囲である、請求項67に記載の方法。

請求項69

前記膜が、ポリエーテルスルフォン又はポリビニリデンを含む、請求項67又は請求項68に記載の方法。

請求項70

タンパク質薄フィルムを基板の表面上に形成する方法であって、実質的に薄フィルムを通して構成タンパク質粒子の直径の10倍未満の厚みを有し、キャリア流体内に膜濾過工程を受けたタンパク質粒子の懸濁液を調製する工程と、流体懸濁液を約1nl未満の容積を有する液滴として基板表面上に堆積させ、堆積した流体懸濁液の乾燥残留物として基板上に前記フィルムを取得する工程と、を含むことを特徴とする方法。

請求項71

前記流体懸濁液が、インクジェット印刷法を用いて前記基板上に堆積される、請求項70に記載の方法。

請求項72

前記基板の表面粗度Raが、約1nm未満である、請求項70又は請求項71のいずれか1項に記載の方法。

請求項73

前記基板の表面粗度Raが、約5nmから約20nmの範囲である、請求項70又は請求項71に記載の方法。

請求項74

前記基板が、前記付加されたタンパク質粒子の懸濁液の分散を促進するように処理される、請求項70から請求項73のいずれか1項に記載の方法。

請求項75

前記処理が、化学的処理、機械的処理、又は放射処理を含む、請求項74に記載の方法。

請求項76

前記放射処理が、前記基板のUV光への露出を含む、請求項75に記載の方法。

請求項77

前記フィルムが、前記基板上への前記タンパク質粒子の堆積に続いて処理される、請求項70から請求項76のいずれか1項に記載の方法。

請求項78

前記フィルムが、前記タンパク質粒子の堆積の後に焼き鈍しされる、請求項70から請求項77のいずれか1項に記載の方法。

請求項79

前記フィルムの厚みが、実質的に該フィルムを通して構成タンパク質粒子の3直径を超えるほど深くは変動しない、請求項70から請求項78のいずれか1項に記載の方法。

請求項80

前記フィルムの表面粗度Raが、約3粒径よりも大きくない、請求項70から請求項79のいずれか1項に記載の方法。

請求項81

前記タンパク質が、アポフェリチン又はDPSである、請求項70から請求項80のいずれか1項に記載の方法。

請求項82

タンパク質ナノ粒子の組成物が、前記基板上への堆積の前に微孔性膜濾過工程を受ける、請求項70から請求項81のいずれか1項に記載の方法。

請求項83

前記膜フィルタの孔径が、0.02〜10μmの範囲である、請求項82に記載の方法。

請求項84

前記膜が、ポリエーテルスルフォン又はポリビニリデンを含む、請求項82又は請求項83に記載の方法。

請求項85

磁化可能ナノ粒子のフィルムを有する磁気記録装置であって、磁化可能ナノ粒子が、キャリア流体内に懸濁液として調製され、約1nl未満の容積を有する液滴として基板表面上に堆積して、該堆積した流体懸濁液の乾燥残留物として磁化可能ナノ粒子のフィルムを形成している、ことを特徴とする装置。

請求項86

前記ナノ粒子が、インクジェット印刷法により前記基板上に堆積される、請求項85に記載の磁気記録装置。

発明の詳細な説明

0001

序文
本発明は、インクジェット印刷法による薄フィルムの製造に関する。得られた薄フィルムは、多くの用途、例えば、磁気媒体及び半導体媒体における構成要素に使用することができる。
(発明の背景

0002

薄フィルムの作製には、広い範囲に亘る方法、例えば、化学蒸着法分子線エピタキシャル成長法、蒸発法、スパッタリング法、及びスピンコート法利用可能である(「薄フィルム材料ハンドブック:第1巻、薄フィルムの堆積及び加工」、2002年版、Nalwa、H.S.、Academic Press;「ガラス上の薄フィルム」1997年版、Bach Kraus、Springer−Verlag)。スパッタリング法及び電気蒸発法は、従来的にコンピュータ産業におけるディスクドライブ用磁気媒体の製造に選択される好ましい方法とされてきた。

0003

自己組織化タンパク質アレイの作製は、そのようなアレイが最近のナノテクノロジーに様々な用途、例えば、半導体素子及びバイオセンサを提供するという理由でかなりの関心を集めている(Yun、SC他、2001年、MRシンポジウム会報、j2.3/1−j2/3/6;McMillan、A他、2002年、「Nature Materials」、1、(4)、247−252)。タンパク質薄フィルムを作成する工程は、2段工程によるフィルムの形成に重点が置かれてきた。最初に、二次元のタンパク質アレイが液体薄フィルム上に形成される。次に、これらのフィルムは、シリコンウェーハのような固体基板に移される。ラングミュアブロジェット法(Britt、DW他、「Phys.Chem.Chem.Phys.」、2000年、2、4594−4599)は、脂質−空気界面でのタンパク質アレイの形成を伴う公知のフィルム作製技術である。この基本的主題に関するいくつかの他の方法、例えば、空気−水の界面での自己組織化タンパク質アレイの形成(Kobayashi、K他、2001年、「Biosci.Biotechnol.Biochem.」、65、(1)、176−179)、水銀−空気界面及び液体−気体界面(Nagayama、K他、1995年、「Jpn J Appl.Phys.」、34、3947−3954ページ)、及びガリウム水性界面(Adachi、E他、1998年、「Chem.Phys.Lett.」284、440−445)も説明されている。タンパク質薄フィルムは、スプレーコーティング法及び蒸着法(Goodall、S他、2002年、「J.Aerosol Med.」、15、(3)、351−357ページ)によっても作成されている。

0004

診断法の業界において、インクジェット印刷法による固体基板上の特定タンパク質の個別単位の堆積が説明されている(Roda、A他、2000年、「Biotechniques」、28、(3)、492−496ページ;WO96/22533)。ここでの目的は、単一目標を選別するのに使用することができる固定化された個々のタンパク質のアレイを取得することである。インクジェット印刷法は、コンピュータ導出情報を紙の上に印刷するための従来的な技術である(Calvert、P、2001年、「Chem.Mater.」、13、3299−3305)。単一ドットは、いくつかの用途には適用することができるが、磁気記録のような他の用途は、非常に滑らかで連続のフィルムを要求する。

0005

本発明人は、意外にも、インクジェット印刷法がタンパク質及び磁性粒子の薄フィルムの形成に対して、及び高分子材料によって少なくとも部分的にカプセル封入された磁性粒子及び半導体ナノ粒子の薄フィルムの形成に対しても有効な技術を呈示することを現時点で見出している。
(発明の要約)

0006

本発明の第1の態様では、磁化可能ナノ粒子のフィルムを有する磁気記録装置を形成する方法が提供され、本方法は、キャリア流体内に磁化可能ナノ粒子の懸濁液を調製する工程と、この流体懸濁液を約1nl未満の容積を有する液滴として基板表面上に堆積させ、堆積した流体懸濁液の乾燥残留物として上述の磁化可能ナノ粒子のフィルムを形成する工程とを含む。

0007

本発明の第2の態様では、磁化可能フィルムを形成する方法が提供され、本方法は、キャリア流体内に各々が少なくとも部分的にタンパク質シェル内に形成された磁化可能ナノ粒子の懸濁液を調製する工程と、この流体懸濁液を約1nl未満の容積を有する液滴として基板表面上に堆積させ、堆積した流体懸濁液の乾燥残留物として基板上に上述の磁化可能フィルムを取得する工程とを含む。

0008

本発明の第3の態様では、基板上に無機ナノ粒子のフィルムを形成する方法が提供され、本方法は、キャリア流体内に各々が少なくとも部分的にタンパク質シェル内部に形成された無機ナノ粒子の懸濁液を調製する工程と、この流体懸濁液を約1nl未満の容積を有する液滴として基板表面上に堆積させ、堆積した流体懸濁液の乾燥残留物として基板上に上述のフィルムを取得する工程とを含む。

0009

本発明の第4の態様では、構成タンパク質粒径の約10倍未満の厚みを実質的に薄フィルム全体に亘って有するタンパク質の薄フィルムを基板の表面上に形成する方法が提供され、本方法は、キャリア流体内に膜濾過工程を受けたタンパク質粒子の懸濁液を調製する工程と、この流体懸濁液を約1nl未満の容積を有する液滴として基板表面上に堆積させ、堆積した流体懸濁液の乾燥残留物として基板上に上述のフィルムを取得する工程とを含む。

0010

本発明の第5の態様では、磁化可能ナノ粒子のフィルムを有する磁気記録装置が提供され、この粒子は、キャリア流体内に懸濁液として調製され、堆積した流体懸濁液の乾燥残留物として磁化可能ナノ粒子の上述のフィルムを形成するために、約1nl未満の容積を有する液滴として基板表面上に堆積したものである。
本発明を非制限的に更に解説するために、ここで添付図面を参照して実施形態を以下に説明する。
(発明の詳細な説明)

0011

インクジェット印刷の工程は、一般的にナノリットル以下である少量の液体材料の複数のミクロノズルを用いる基板上への堆積を含む。通常、この堆積工程は、印刷ノズル圧電又はサーマルアシスト作動のいずれかを伴うことになる。液滴毎に堆積する液体の量は、一般的に約0.1ピコリットルよりも多く、例えば、約1ピコリットルを超えることになる。この量は、約1ナノリットル未満、例えば、約100ピコリットル未満又は約10ピコリットル未満とすることができる。本発明の好ましい態様では、液滴毎に堆積される液体の量は、約3ピコリットルである。

0012

材料のピコリットルの量のノズル堆積は、基板の所定の区域上に堆積される材料の容量の微調節を可能にする。基板に接触する直前に、液滴は、インクジェットノズルを出る時のそれと同じ質量を有することができる。代替的に、個々の液滴は、基板に接触する前に、液滴以下のより微細な「スプレー」に細分することができる。液滴がそのようなスプレーを形成する場合、その特性は、開始液滴のサイズとノズルヘッドの基板からの距離とによって主に判断されることになる。液滴が細分される範囲は、次に、覆われる基板の区域を決めることになる。インクジェット印刷法によって提供される微細な開口は、インクジェットで生成されるナノ粒子液滴に関する高度の制御を可能にするものである。

0013

更に、インクジェット印刷技術は、工業製造工程に都合良く組込むことができ、タンク方式コーティングシステムにおける場合よりも基板の単位面積あたりのコーティング材料の質量に関してかなり少ない原材料しか要しない可能性が高い。

0014

粒子が磁性ナノ粒子である場合、それらは、少なくとも部分的に高分子シェル内にカプセル封入することができる。代替的に、磁性ナノ粒子は、カプセル封入されていなくてもよい。これらの粒子は、当業者に公知のいずれかの手段で形成することができ、好ましい方法は、適切なサイズ及び分散度制御をもたらすものである。本発明の態様において、磁性粒子は、高分子シェル、例えばタンパク質内に形成することができる。このシェルは、例えば、レーザ熱分解によって後で除去することができ、カプセル封入されない磁性ナノ粒子が残される。磁性ナノ粒子は、界面活性剤ミセル内に形成することができ、ミセルは、この場合もまた、例えばcmc以下の濃度に界面活性剤溶液希釈し、続いて濾過することにより、後で除去することができる。

0015

粒子が非磁性粒子、例えば半導体ナノ粒子である場合、それらは、少なくとも部分的にタンパク質シェルによってカプセル封入することができる。代替的に、それらは、カプセル化タンパク質シェル内に形成することができ、シェルは、例えばレーザ熱分解によって後で除去され、カプセル封入されない非磁性ナノ粒子が残される。

0016

磁気記録媒体は、データ記憶を可能にする磁気特性を有するいずれかの媒体である。好ましくは、以下に限定されるものではないが、記録媒体は、例えば、コンピュータ、オーディオ装置、車両、ビデオレコーダなどに使用されるようなハードディスクドライブの状態で存在することになる。加えて、媒体は、磁気テープ又は磁気カード装置とすることができる。

0017

本発明の一部の態様では、磁気記録媒体は、1Gb/6.4516cm2(平方インチ)を超え、好ましくは5Gb/6.4516cm2(平方インチ)を超え、より好ましくは10Gb/6.4516cm2(平方インチ)、かつ最も好ましくは20ギガビット/6.4516cm2(平方インチ)を超えるデータ記録容量を有する。

0018

本発明に使用されるインクジェットプリンタ装置は、主要要素として:i)コーティング粒子の懸濁液を保持するリザーバ;(ii)インクジェットヘッド;(iii)リザーバをインクジェットヘッドに接続する導管;v)コーティングされる基板を静止位置に保持する支持要素;(vi)インクジェットヘッド及び基板を互いに対して移動させる手段;(vii)インクジェットヘッド及び基板の相対移動を制御するための制御手段、例えばコンピュータソフトウエアを適切に含む。任意的に、リザーバをインクジェットに接続する導管ラインバルブを含むことができる。

0019

インクジェットヘッドは、次に、通常は、(i)入口ポート;(ii)コーティング粒子懸濁液のためのリザーバ部分;(iii)好ましくは各ノズルがより小さいリザーバ部分を含む所定サイズの孔を有する複数のノズル;(iv)ノズルからコーティング懸濁液の液滴を噴出させる機構を適切に含むことになる。

0020

インク液滴を噴出させる様々なシステム、特に、圧電式、加熱式静電式、及び音響式方法が公知である(Le、HP、1998年、「J.Imaging Sci.Tech.」、42、49−62)。例えばバブルジェット登録商標)・プリントヘッドにおいて、各ノズルユニット加熱要素を含む。要素の温度が瞬間的に数百度に上昇する時に、ノズルに液滴を通過させて液体のインクを移動させる蒸気の泡が形成される。圧電式堆積においては、ノズル内に設けられた通常はセラミックである圧電結晶を横切って印加された電界結晶を変形させ、それによって液体に利用可能なノズルの容積を低減し、オリフィスから液滴を放出させる。上述のシステムの何れも本発明により使用することができる。

0021

本発明に適切なインクジェット付加装置の作動においては、粒子の懸濁液が、インクジェットヘッドを通じて基板に付加される。好ましい実施形態では、インクジェットヘッドのノズルは、基板の表面に実質的に直角に配列されることになる。堆積工程の間、基板とインクジェットヘッドは、インクジェットヘッドがコーティングを必要とする基板の範囲に粒子懸濁液を付加することができるように、相互に相対的に移動される。この相対的移動は、インクジェットヘッド、基板、又は両方の移動によって実行することができる。基板の表面とインクジェットノズルの間の間隔もまた、必要に応じて調節することができる。そのような調節は、当業者の能力の範囲内であろう。

0022

基板は、円形であるのが好ましいが、所定の用途に適切なあらゆる形状とすることができる。

0023

本発明の態様において、基板表面は、できるだけ平滑であることが好ましい。基板表面は、その全体の面積に亘って平面でなくてもよいが、実質的に局所的不連続がないことを要する。表面粗度に関しては、平均表面粗度Raは、好ましくは約1nm未満であり、例えば約0.1nmである。Raは、表面に平行に移動する平均センターラインを検出することによって測定される。センターラインより下にあるいかなるトラフ反転されてピークとして計算される。センターラインより上のピーク(反転したトラフを含めて)の平均が粗さ平均であるRaである。基板表面の粗さ平均は、例えば、側面測定法偏光楕円率測定法、又は「原子間力顕微鏡法」、又はその組合せである当業者に公知のいずれかの技術を用いて測定することができる。例えば、「原子間力顕微鏡」を使用することができる。

0024

本発明の代替の態様において、基板は、より大きい程度の粗さを有する。例えば、基板の平均表面粗度Raは約1nmよりも大きく、好ましくは約5nmよりも大きい。この態様では、表面粗度Raは、好ましくは約30nm未満であり、例えば、約20nm又は10nm未満である。本発明の一部の実施形態では、基板とコーティング粒子の間のより優れた接着は、凹凸の平均サイズの制御によって達成することができることが見出されている。

0025

基板は、好ましくは、例えば、約600kg/mmよりも大きく、好ましくは約700kg/mmよりも大きいビッカース硬度である高い表面硬度もまた有する。基板は、例えば、約70GPaよりも大きく、好ましくは約80GPaよりも大きく、より好ましくは約90GPaよりも大きい弾性係数の状態である高い剛性を有することもまた望ましい。基板は、約25GPaよりも大きく、例えば、約30GPaよりも大きく又は35GPaよりも大きい比弾性率もまた有することができる。基板が低い熱膨張係数を有することは有利である。これは、コーティングされた基板で作製された記録装置可読性を向上させるからである。熱膨張係数は、好ましくは30ppmK-1未満であり、例えば、20ppmK-1である。特に好ましい実施形態では、基板の熱膨張係数は10ppmK-1である。本発明の好ましい実施形態では、基板は、低い熱伝導率を有する。これは、コーティングした基板が磁気記録装置として効率的に作動する温度を高めることになる。従って、本発明の好ましい実施形態は、20Wm-1K-1未満、例えば、10Wm-1K-1未満又は約5Wm-1K-1未満の熱伝導率を有する。適切な材料の例は、ガラス、例えば、日本のオハラ・インコーポレーテッド(229−1186、神奈川、相模原市、小山、1−15−30、Tel:(81)42−772−2101、Fax:(81)42−774−1071、http://www.ohara−inc.co.jp)から市販されている「TS−10SX」、及びアルミニウムである。材料がアルミニウムである時、この材料は、Ni−リンでコーティングすることができる。

0026

本発明の一実施形態では、図1に示すように、基板は垂直に配置され、インクジェットヘッドは、この基板(1)に対して直角に配置される。少なくとも1つのインクジェットヘッド(2)は、基板の片面に対して直角に配置される。別の実施形態では、装置は、この基板の両面上に配置された少なくとも1つのインクジェットヘッドを含むことができる。基板は、「X」軸に関してスピンドル(3)の周囲に回転し、一方でインクジェットヘッド装置は静止している。代替的に、基板が静止位置に保持され、インクジェットヘッドが「X」軸の周りに回転し、又は基板の表面に対して実質的に平行な単一の「Y」平面内を移動することができる。本発明の好ましい態様では、基板及びインクジェットの両方が同時に移動される。例えば、基板が回転し、一方、インクジェットヘッド装置は、「X」軸の周りを回転するか又は「Y」平面内を移動するかのいずれかとすることができる。基板がインクジェットに対して回転する実施形態では、インクジェットヘッドによって覆われる基板の面積が実質的に一定に維持されるのを保証するために、制御手段により、インクジェットヘッドの半径方向位置関数として回転の角速度を調節することができる。一般的に、基板は、ディスク形状であることになる。

0027

コーティングよりも前に、例えば、図1及び図2に示すように、基板ディスクは、インクジェット付加装置のスピンドル上に位置決めされることになる。図2は、アーチ形構造体(2)を含む適切な位置決め装置を示し、構造体から個々の把持部材(3)が半径方向に突き出ている。第1の位置(図2b)で、各部材は、ディスク(1)の外側リム係合する。これらの部材は、一緒になってディスクをアーチ形構造体内部に保持し、ディスクをスピンドル上に位置決めするための位置に正確に移動させる。ディスクがスピンドル上に位置決めされた後に、図2aに示すように、把持部材をディスク・リムから分離することができる。把持部材は、例えば、バネ形成構造体又は縦軸線に沿って伸縮可能な中実ピンとすることができる。

0028

ディスクをインクジェット付加装置に装填するために、ディスク保持スピンドル(3)は、制御装置(4)によって第1の位置に後退させることができる。次に、基板ディスクは、図3に示されている付加装置内の位置に移される。ディスクは、伸縮式スピンドルの縦軸線にディスクの孔の中心が一致するようにして付加装置内に位置決めされる。次に、伸縮式スピンドルをディスクの中心孔を通過して挿入することができる。次に、ディスクは、スピンドルに固定的に取り付けられる。当業者は、スピンドルの縦軸線に直角な平面内にディスクが十分に固定されるのを保証するために、ワッシャなどのディスク固定手段をロボット的に適用することができ、そのためにスピンドルが望ましい速度で回転する時にディスクが回転してその位置を単一平面内に維持するようになることを認めるであろう。例えば、スピンドルは、それがディスクの中心孔を満たすように広がってディスクを直角位置に固定するように、拡大可能な断面積を有することができる。当業者は、スピンドルを回転させるために様々な装置を使用することができることもまた容易に認めるであろう。

0029

図4に示されている別の実施形態では、基板は、実質的に水平の面内でスピンドルに保持される。インクジェットヘッド(1)は、基板(2)上に位置決められ、かつ平面「X」に対して平行に移動することができる。作動において、基板は、スピンドル(3)の軸「X」の周りに回転し、一方、インクジェットヘッド装置は静止している。代替的に、基板が静止位置に保持され、インクジェットヘッドは、基板の表面に対して実質的に平行な平面「X」内を移動する。本発明の好ましい態様では、基板及びインクジェットヘッドの両方が同時に移動される。例えば、基板が回転し、一方、インクジェットヘッド装置は、平面「X」内を移動する。

0030

操作において、当業者であれば、基板がコーティングが行われる位置にある時、例えば、スピンドルである保持手段に基板が確実に係合されることになるのを理解するだろう。「確実」とは、基板が単一平面内の基板の位置から実質的に逸脱しないことになるということを意味しており、それによってインクジェットヘッド又は基板のいずれかを損傷させることなく、必要な有効性の程度でインクジェット印刷を実行することができることになる。

0031

本発明に用いる装置において、当業者であれば、インクジェットヘッドの寸法は、特定の用途に従って選択することができることを理解するだろう。例えば、静止位置に保持される、例えば図1及び図2に示されている装置の一部の実施形態に対して上述したようなインクジェットヘッドは、縦方向の寸法をそれが適用されるディスクの半径に実質的に等しくなるように設計することができる。更に、特定のヘッドに使用されるノズルの数は、そのインクジェットヘッドによってコーティングされるのを意図した表面の面積によって判断されることになる。ノズルの数及びノズルの寸法は、特定の用途に従って設計することができ、インクジェット付加装置が異なるヘッドを互換的に収容するように構成することができることを当業者は理解するだろう。

0032

説明した本発明の各態様の好ましい実施形態では、基板は、その上に付加された粒子の懸濁液の分散を促進するために処理される。そのような処理は、化学的機械的、又は放射線処理、又はその組合せを含むことができる。例えば、化学的処理には、アルコール、例えば「propan−1−ol」のような湿潤剤の使用又は「NP40」(アキュレート・ケミカルアンド・サイアンティフィック、ウェストベリー、ニューヨーク州、11590米国、Tel:(516)333−2221(800)645−6264、Fax:(516)997−4948)のような分散剤界面活性剤の使用が含まれる。分散剤は、粒子懸濁液の付加の前に基板に付加することができる。代替的に、分散剤及び/又は湿潤剤は、基板上にフィルムとして形成される粒子を含む懸濁液に添加することができる。基板の最適なコーティングに要する湿潤剤又は分散剤の量は、特定の懸濁液に依存することになるが、その添加量は、インクジェットヘッド内部からの付加的な噴出力がない時にノズル内に懸濁を維持するのに不十分な値にまでノズルオリフィスでの表面張力を低下させない量であることが好ましい。

0033

本発明の一部の実施形態では、基板表面は、コーティングの前に前処理される。これは、例えば、機械的処理又は放射処理によって実行することができる。機械的処理は、例えば、化学機械研磨による洗浄を含むことができる。放射処理は、基板のUV光への露出を好ましくは含むものである。

0034

前処理剤供給源は、インクジェットヘッド(4)と同じ平面に一般的に配置することができることになる。通常、ディスクは、示された方向(矢印)に回転し、例えば、放射ビーム又は化学湿潤剤である前処理作用物は、基板がインクジェットヘッドに当てられる前に基板に接触することになる。前処理の持続時間及び前処理とコーティングの間の時間間隔は、用途に依存することになる。例えば、前処理作用物供給源とインクジェットヘッドとは、実質的に同時に作動することができ、前処理は、前処理作用物供給源によって目標とされる範囲の基板の一回のみの通過を含むように行われる。他の実施形態では、基板のある一定の区域は、前処理作用物供給源による対象範囲のディスクの数回の通過で処理される。次に、インクジェット印刷法によって基板上に粒子が堆積される前に、ある一定の時間間隔が経過するであろう。

0035

図1に示すような装置を使用することが好ましく、装置は、インクジェットヘッドが基板に対して実質的に直角に配置され、かつUV光源ヘッド(4)がこれもまた基板に対して実質的に直角な平面内でビーム放射するようにして実質的に互いに平行な平面に配置されたインクジェットヘッド及びUV光源を含む。

0036

フィルムもまた、基板上への粒子の堆積の後に、例えばUV硬化又は赤外線放射により、又は加熱により処理することができる。フィルムは、例えば、基板を従来型焼き鈍し炉内で少なくとも約300℃の温度に加熱し、又はレーザビームへの露出によって粒子の堆積に引続いて焼き鈍しすることもまた可能である。フィルムが磁気記録装置内の構成要素としての使用を意図されている時、焼き鈍しは、フィルムの磁気特性を大きく向上させるので、フィルムを焼き鈍しすることが特に好ましい。

0037

本発明の多くの態様、例えば磁気記録媒体に使用する磁性ナノ粒子フィルムにおいて、フィルムの表面は、できるだけ平滑で平坦であることが好ましい。フィルム表面は、その表面全体の範囲に亘って完全に平坦でなくてもよいが、作動中の読取ヘッドの近接性のために、実質的な局所的不連続がないことを要する。例えば、フィルム表面内の不連続は、磁性表面上の高さにおいて好ましくは約13nm未満とすべきである。これは、アポフェリチン・シェル内にカプセル封入された磁性ナノ粒子の場合には、フィルム表面での不連続のサイズの許容レベルが、磁気記録媒体としての有効性のために1粒径程度(カプセル封入シェルを含む)の範囲であることを意味する。

0038

特に、基板がコーティング粒子の長さのスケールで比較的平滑である時には、フィルム厚みは、実質的にフィルム全体に亘って2粒径(あらゆるカプセル封入シェルを含む)以下であることもまた好ましい。

0039

従って、本発明の好ましい態様において、フィルムは、実質的に連続単層の形態である。コーティングされた基板及びコーティングされていない基板の範囲の間の境界部に起因するフィルム厚みの不連続の発生を低減させるために、フィルムは、実質的に連続していなければならない。

0040

例えば、本発明人は、約1nm未満の平均表面厚みRaを有する基板上にフェリチンでカプセル化した磁性ナノ粒子を含む磁化可能装置上での磁気記録を実行することができたが、そこでの基板上のフィルム厚み内の変動は、25nm程度である(単一のフェリチン粒子は、この値の半分程度の直径を有する)。

0041

フィルムがデータ記憶媒体として使用されない本発明の他の態様では、フィルム表面の平滑度は、より重要ではない場合がある。フィルムの必要な平滑度は、特定の用途に依存するが、一部の態様では、例えば、フィルムの平均表面粗度は、約5粒径(あらゆるカプセル封入シェルを含む)以下又は約3又は2粒径以下というような約10粒径以下とすることができる。

0042

基板は、本発明の異なる態様に従って異なる程度の粗さを示すので、フィルム表面上の所定のポイントでのフィルム厚みは、下側基板の表面粗度の程度にある程度依存することになる。従って、本発明の一部の態様では、フィルム厚みは、実質的にフィルム全体に亘って構成粒子(あらゆるカプセル封入シェルを含む)の直径の約10倍を超えて奥行きが変化しないことが好ましく、より好ましくは粒径の約5倍以下、より好ましくは粒径の約3又は2倍以下である。フィルムの絶対厚みは、粒径に依存することになるが、本発明により作製されたフィルムは、通常約500nm未満、より好ましくは約100nm未満、最も好ましくは約50nm未満の厚みを有することになる。本発明の特に好ましい実施形態では、フィルム厚みは、実質的にフィルム全体に亘って約30nm未満である。

0043

約1nl未満の容量を有する液滴として、例えばインクジェット印刷法により基板上に磁性又は磁化可能ナノ粒子を堆積させることにより磁気記録装置を形成する方法に本発明が関係する場合には、この磁性粒子は、カプセル封入されても又はカプセル封入されなくてもよい。

0044

粒子がカプセル封入される場合には、カプセル封入材料は、シロキサンシラン、又はそれらの誘導体という有機材料又は無機材料を含むことができる。「カプセル封入された」とは、高分子材料でコーティングした粒子、又は高分子材料の予め形成された空洞内部に形成された粒子のことを意味する。カプセル封入材料は、連続単一構造体、例えば、数個ポリペプチド鎖を含む多量体タンパク質とすることができる。代替的に、カプセル封入材料は、少なくとも部分的に無機材料を閉じ込め、近くにあるが分離した構造体に留まるか又は隣接構造体相互作用して多成分構造体を形成するかのいずれかである分離した単一構造体として存在することができる。

0045

カプセル封入材料は、好ましくは約100nm以下の直径(又は、球状粒子の場合その最大径)を有するコア磁性ナノ粒子を収容するように作用する単成分、又は共に作用する若干数の成分を含むことができる。好ましくは、この直径は、約50nm以下であり、より好ましくは約20nm以下である。この寸法は、少なくともある程度はカプセル封入材料のサイズによって決められる。代替的に、カプセル封入材料は、完全には囲まれていないにも関わらず磁性粒子を収容して保持することができる適切な開口を含むことができ、例えば、この開口は、高分子内の環によって形成されるものとすることができる。

0046

磁化可能フィルムの形成及び磁気記録装置に関する本発明の態様において、コア磁化可能ナノ粒子は、周囲温度強磁性を維持できないことになるほど小さくてはならない。周囲温度は、通常約0℃を超え、例えば、約15℃を超える。周囲温度は、通常約50℃未満であり、例えば、約30℃未満である。これは、周囲温度での作動に関して、磁化可能ナノ粒子は、通常約2nmよりも大きいことになることを意味する。

0047

好ましい実施形態では、カプセル封入材料は、本発明人が分子又は分子のアセンブリを意味する有機高分子とすることができ、約1500kDまで、通常は約500kD未満の分子量を有することができる。そのような有機高分子は、界面活性剤、ポリマー、又はタンパク質とすることができる。

0048

本発明が、基板上に磁化可能フィルム又は無機ナノ粒子のフィルムを形成する方法に関する時には、粒子は、少なくとも部分的にカプセル封入タンパク質内に形成されるが、基板上に堆積した時には、カプセル封入又は非カプセル封入の何れでもよい。無機ナノ粒子が半導体ナノ粒子である時には、本発明の一部の態様において、これらの粒子が基板上に非カプセル封入の状態で堆積することは、そのことがより高い充填密度を有する半導体フィルムをもたらすことになるので好ましいものである。

0049

本発明の様々な態様がタンパク質を伴う時には、タンパク質は、天然由来とすることができ、又は、例えば組換えタンパク質である人工タンパク質を含む他の供給源由来とすることができる。

0050

本発明の第1、第2、及び第3の態様の一部の好ましい実施形態では、タンパク質は、少なくとも部分的に無機粒子を取囲むカプセル封入材料として働くものである。好ましい実施形態では、無機粒子は、磁性金属又は合金、又は半導体材料を含む。

0051

本発明の第5の態様の実施形態では、タンパク質は、少なくとも基板上でのフィルムの形成の間は他の材料とは結合していない。

0052

本発明での使用に適切なタンパク質には、鞭毛L−PリングバクテリオファージバクテリアGroEL及びGroESのようなシャペロニンDPS、及びウイルスカプシドが含まれる。例えば、DPSは、フェリチン同族体で12量体のDNA保護タンパク質であり、中空コア及び三回軸内の空隙を含む。鞭毛LPリングは、13nm程度の内径及び20nm程度の外径を有するリング形状の構造体である。それらは、13nm程度の厚みで数μmに亘って延びる秩序だったアレイ内に充填されるように導くことができる。より薄い濃度では、26nm程度の厚みである二量体が形成される可能性がある。

0053

タンパク質に関連する本発明の高度に好ましい実施形態では、タンパク質は、フェリチン族のうちの1つである。本発明は、内部空洞ナノスケールの無機粒子を形成するために使用される鉄貯蔵タンパク質であるフェリチンを最も好ましく利用する。フェリチンは、450kDの分子量を有する。フェリチンは、生物種全体に亘って鉄の代謝に利用されており、その構造は、それらの間で高度に保存性である。フェリチンは、24個のサブユニットから成り、これは、自己組織化して外径が大まかに12nmの中空シェルを提供する。フェリチンは、8nm直径の空洞を有し、この空洞は、通常約4500個の鉄(III)原子常磁性フェリハイドライトの形態で収納する。このフェリハイドライトは、除去することができ(フェリハイドライトを欠いたフェリチンは「アポフェリチン」と呼ばれる)、他の物質の組み込みが可能である。フェリチン内の部分集合は、固く詰っているが、空洞内へのチャンネル三重軸及び四重軸に存在する。

0054

タンパク質に関連する本発明の様々な態様で用いる好ましいタンパク質は、ほぼ8nm程度の直径の空洞を有するアポフェリチンである。

0055

フェリチンは、脊椎動物、非脊椎動物、植物、真菌酵母、バクテリアにおいて天然見出すことができる。フェリチンは、遺伝子組み替え技術によって合成的に製造することもできる。そのような合成種は、天然種と同じとすることができるが、その内部空洞内に粒子を収容することができる基本特性を残している変異種を合成することもまた可能である。フェリチンの全てのそのような天然種及び合成種の使用は、本発明の範囲内であると考えられる。

0056

フェリチンは、窒素気流の下での緩衝酢酸ナトリウム溶液に対する透析により、アポフェリチンに変換することができる。例えば、チオグリコール酸を用いる還元キレート化は、フェリハイドライト・コアを除去するために使用することができるものである。その後、還元されたフェリハイドライト・コアを溶液から完全に除去するために、塩化ナトリウム溶液に対する繰返し透析を引続き行うことができる。アポフェリチンは、弛緩状態で約8nmの空洞を有する。このタンパク質は、直径8nmのものよりも大きい粒子を収容するように伸張することができるので、コアナノ粒子(換言すれば、カプセル封入材料を除いたコア材料)は、約15nm径までの直径を有することができる。

0057

本発明がその様々な態様において磁性ナノ粒子の薄フィルムの形成に関する場合、カプセル封入又は非カプセル封入の何れであってもよい磁性ナノ粒子は、コバルト、鉄、又はニッケル金属合金希土類及び遷移金属合金M型フェライト又はスピネル型フェライトのようなフェリ磁性金属又は強磁性金属のいずれかを含む。この金属又は合金は、アルミニウム、バリウムビスマスセリウムクロム、コバルト、銅、ジスプロシウムエルビウムユーロピウムガドリニウムホルミウム、鉄、ランタンルテチウムマグネシウムモリブデンネオジム、ニッケル、ニオブパラジウム白金プラセオジムプロメチウムサマリウムストロンチウムテルビウムツリウムチタンバナジウムイッテリビウム、及びイットリウム、又はそれらのいずれかの混合物のうちの1以上を含むことができる。

0058

好ましくは、上述の磁性ナノ粒子は、コバルト−ニッケル、鉄−白金、コバルト−パラジウム、鉄−パラジウム、サマリウム−コバルト、ジスプロシウム−鉄−ターバイド、又はネオジム−鉄のホウ化物、鉄−コバルト−白金、コバルト−ニッケル−白金、又はコバルト−ニッケル−クロムという二元合金又は三元合金を含む。より好ましくは、上述のナノ粒子は、コバルト又は白金及びそれらの合金であり、例えば、コバルトと白金の合金である。

0059

本発明の第1の態様の好ましい実施形態では、磁性ナノ粒子は、タンパク質材料によってカプセル封入される。

0060

本発明の第3の態様の好ましい実施形態では、粒子は、タンパク質材料によってカプセル封入された磁性ナノ粒子又は半導体ナノ粒子のいずれかである。本発明のこの態様の特定的な実施形態では、磁性粒子は、コバルト/白金の合金又は鉄/白金の合金のいずれかを含み、それらは、アポフェリチン又はDPSによってカプセル封入される。

0061

磁性ナノ粒子は、典型的に水性媒体中の有機高分子のようなカプセル封入材料の懸濁液がコア磁性ナノ粒子を含むか又はそれを構成するための適切な単金属又は複数金属のイオン源と結合される工程によって調製することができる。この工程においては、金属イオン源がカプセル封入材料源に増分的に添加されることが好ましい。例えば、カチオン及びアニオン源は、繰返し毎にカプセル封入シェルあたり1原子を超えるカチオン及びアニオン源を提供するのに十分な量で添加することができる。カチオン及びアニオン源は、繰返し毎にカプセル封入シェルあたり200原子未満のカチオン及びアニオン源、好ましくは、繰返し毎にカプセル封入あたり100原子未満のカチオン及びアニオンを提供するのに十分な量で添加することができる。好ましくは、カチオン及びアニオン源は、繰返し毎にカプセル封入あたり約50原子のカチオン及びアニオン源を提供するのに十分な量で添加することができる。これらの低濃度は、カチオン及びアニオン源を含有する溶液の逐次希釈によって達成することができる。金属イオン源は、磁性ナノ粒子を構成する単金属又は複数金属の塩、例えば、テトラクロロ白金酸アンモニウムとすることができる。代替的に、現時点であまり好ましくはないが、金属イオン源は、それに対して有機高分子源が添加される組成物中に存在することができる。

0062

有機高分子と金属イオンの混合物は、均一化を保証するために撹拌することができる。磁気ナノ粒子元素状態の金属又は合金を含むべきである場合には、この組成物に対して還元が行われ、それによって有機高分子空洞内にナノ粒子が形成する。金属ナノ粒子をその磁気特性を低下させる可能性のある酸化から防止するために、この反応は、好ましくは不活性雰囲気のもとで行われる。還元/酸化の工程は、金属イオンの添加の間に反復でき(各サイクルで同じでもよく異なってもよい)、ナノ粒子が蓄積される。

0063

反応混合物は、磁性ナノ粒子を形成することができる好ましい温度よりも低い温度で形成され、次に、その温度まで昇温することができる。代替的に、金属イオン源が添加されることになるカプセル封入材料源は、最低でも24℃の温度に保たれ、それに金属イオン源を添加することができる。

0064

タンパク質は、それらがその三元構造を失う前に70℃までの温度に通常は抵抗することができる。従って、カプセル封入材料がタンパク質である実施形態では、反応の温度は約70℃まで変化することができる。これらの実施形態に関しては、反応温度は、好ましくは25℃よりも高く、例えば、約35℃よりも高く保たれる。この温度は、好ましくは約60℃未満、例えば、約50未満に保たれる。

0065

本発明で用いるカプセル封入磁性ナノ粒子の形成中、高分子テンプレート内の磁性コアナノ粒子の形成の間は、水性媒体は、アルカリ性のpHに保たれる。pHは、好ましくは7.5から8.5までの範囲に保たれる。これは、緩衝溶液の使用によって達成することができる。適切な溶液は、使用されるカプセル封入剤によって異なることになる。

0066

ナノ粒子の調製に続いて、ナノ粒子は、基板表面に堆積される前にキャリア流体内に入れられる。ナノ粒子が懸濁液の状態で調製される時、この懸濁液は、キャリア流体の成分又はその全体を形成することができる。代替的に、ナノ粒子は、粒子が調製された懸濁液から取り出され、キャリア流体内に再懸濁することができる。この流体の物理的特性は、用途に基づいて調節することができる。例えば、タンパク質カプセル封入ナノ粒子の場合には、周囲条件、例えば、温度、pH、及びイオン強度は、堆積の前のタンパク質への不要な損傷を避けるのに適切なレベルに保たれる。

0067

キャリア流体の特性は、基板上への流体液滴の容易な堆積を提供するために変更することができる。例えば、キャリア流体の表面張力は、向上した展着性を与えるように変更することができる。キャリア流体は、水性又は非水性とすることができ、その物理特性を変更するために付加的な添加物を有することができる。好ましい実施形態では、キャリア流体は水である。

0068

本発明が、高分子材料によってカプセル封入された無機ナノ粒子のインクジェット印刷法による堆積に関する場合、無機ナノ粒子は、好ましくは半導体粒子である。

0069

本発明の第3の態様の高度に好ましい実施形態では、半導体ナノ粒子のフィルムを形成する方法が提供され、この粒子は、CdS、CdSe、CdTe、ZnS、ZnSe、又はZnTeのいずれかを含むことができ、それらは、アポフェリチン又はDPSによってカプセル封入される。

0070

本発明の第1、第2、又は第3の態様のいずれかの一部の実施形態では、ナノ粒子が基板上に堆積した後に、コーティングを持たない無機粒子を残すようにカプセル封入シェルを除去することができる。

0071

本発明の他の実施形態では、カプセル封入材料は、コアナノ粒子を取り囲む残留物を残すように処理することができ、例えば、高分子シェルは、基板を例えば約300℃程度の高い温度に置くことによって炭化することができる。代替的に、原位置でナノ粒子を炭化することが要求される時には、レーザ熱分解を使用することができる。有機高分子シェルは、例えば、約500℃を超える高温ナノ粒子フィルム熱分解することによって消散させることができる。これは、例えば、熱分解容器内への水素又は窒素の導入により雰囲気の不活性度を制御して行われることが好ましい。

0072

他の方法もタンパク質カプセル封入材料を除去するために使用することができ、それらには、例えば、酵素分解又はpH変性が挙げられる。特に、タンパク質は、プロテアーゼを用いて消化することができ、又は組成物のpHをタンパク質が安定である範囲の外側の値である例えば約pH4.0よりも低いか又は約9.0よりも高い値に調節することによって変性させることができる。次に、変性したタンパク質材料は、例えば、基板を洗浄するか又は基板を気体流に露出することによって除去することができる。好ましい実施形態では、タンパク質は、組成物のpHを約4.0よりも低い値に調節することによって変性される。

0073

インクジェット印刷法によるナノ粒子の平滑なフィルムの形成は、粒子の単分散度を高める粒子の液体懸濁液の前処理によって促進することができる。更に、この前処理は、不要なの除去によってフィルム形成を促進することができる。「単分散度」とは、個々の磁性ナノ粒子のサイズが本発明の組成物内で変化する程度が小さいことを意味している。最も大きいナノサイズ寸法との対比で測定されたこの変動は、通常約20%未満、好ましくは約10%未満、最も好ましくは約5%未満でなくてはならない。平均サイズが約50nmのように比較的大きい組成物の場合には、この変動は、上述の範囲の下端にあるのが好ましく、一方、約10nmのように比較的小さい粒子の場合には、この変動は、上述の範囲の上端とすることができる。本発明に従った粒子のサイズは、例えば、透過型電子顕微鏡法TEM)を用いて測定することができる。コアナノ粒子が高分子又はタンパク質シェルによってカプセル封入されている本発明の態様では、コアナノ粒子のサイズの測定の前に、カプセル封入ナノ粒子の代表サンプル内のシェルを除去する必要がある場合がある。これは、当業者に公知のあらゆる方法を用いて行うことができ、例えば、熱分解という先に詳述した方法のいずれかが用いられる。

0074

本発明人は、ナノ粒子を含む液体組成物を基板上に例えばインクジェット印刷法によって堆積させる前にそれに微孔性膜濾過工程を受けさせることにより、カプセル封入ナノ粒子の単分散度を高めることができることを見出した。更に、この準備工程は、多くの場合に不要な屑の除去に役立つものである。

0075

準備濾過工程において、好ましくは水性であるが、アルコール又はアルカンのような他の溶媒も一部の実施形態では使用することができるカプセル封入ナノ粒子の組成物は、微孔性膜濾過工程で処理される。この濾過工程では、組成物は、フィルタの片側に導入されて膜を通過して濾過される。本発明で用いるナノ粒子は、好ましくは、約0.1から約20mg/mlの範囲の濃度の組成物内に存在する。実施形態においては、組成物のpHは、好ましくは約7から約8.5の範囲である。好ましくは、濾過工程の間、組成物は、正の印加圧力を受ける。例えば、印加圧力は、約1psiを超え、例えば約5psiを超える場合がある。通常、圧力は、約20psi未満、例えば約15psi未満であることになる。次に、ナノ粒子の組成物を含む濾過物回収される。

0076

膜フィルタは、公知の構造であり、このフィルタは、膜がモノリシック、すなわち、その固体構造が連続固相を形成するように永続的に結合された構造を有するという事実によって非膜フィルタから区別される。これに対して、非膜フィルタは、機械的交絡又は他の表面力によって定着保持された繊維によって形成される。膜フィルタは、狭い孔径分布及び必要な時には非常に小さい孔を有して作製することができる。本発明で用いる微孔性膜は、約0.02から約10μmの大体の範囲、好ましくは約1μm未満、最も好ましくは約0.5μm未満の孔を有し、本発明に使用することができる孔径の具体的な例は、約0.2μmの孔及び0.1μmの孔である。本発明で用いられる粒子を分別するための微孔性フィルタは、ポリマー、金属、セラミック、ガラス、及びカーボンを含む様々な材料で作製することができる。通常、膜は、例えば、ポリスフォンポリエーテルスルフォン(PES)、ポリアクリレートポリビニリデン、例えばポリビニリデンフルオライドPVDF)、ポリテトラフルオロエチレンPTFE)、セルロースセルロースエステル、又はそれらのコポリマーのような当業技術において膜濾過に使用されることが公知のポリマー材料で形成されることになる。カプセル封入材料がタンパク質である時、膜は、好ましくは、ポリエーテルスルフォン又はポリビニリデンのようなタンパク質結合性の低い材料を含むように選択されることになる。そのような微孔性フィルタは、ミリポアコーポレーションマサチューセッツベッドフォード)から市販されている。

0077

膜フィルタは、膜ディスクとすることができるが、他の形態の膜もまた本発明において使用することができる。

0078

重要なことに、本発明人は、安定なナノ粒子組成物の製造を達成するために、フィルタ孔径ナノ粒子材料の粒径よりも数桁大きい可能性があることを見出した。例えば、本発明で用いる粒子がフェリチンによってカプセル封入される時、この粒子は、約12nmの直径を有する。本発明人は、凝集に対して耐性のあるフェリチン−カプセル封入ナノ粒子の安定な調製を0.2μm及び0.1μmフィルタを用いて達成することができることを見出した。

0079

通常、本発明で用いるナノ粒子は、典型的に少なくとも約1nmで約100nm以下、好ましくは約50nm以下、より好ましくは約20nm以下であるナノサイズ範囲内にそれらの寸法の全てを有することになる。好ましくは、本発明の磁性又は半導体ナノ粒子は、実質的に球状であり、約1〜100nmの範囲の直径を有する。しかし、本発明は、ナノサイズ範囲内ではない1つの寸法を有する磁性粒子にも拡張される。

0080

本発明が磁性ナノ粒子を伴う時、前処理精製工程は、カプセル封入磁性ナノ粒子の磁気分別工程を含む。この工程は、組成物内の粒子がそれらの磁気特性に従って空間的に分離されるように、磁性ナノ粒子を含む液体組成物を組成物に磁界を加えながら重力下の又は正圧の印加による遅延媒体を通過させる工程を含む。磁性ナノ粒子の磁気特性は、カプセル封入されてもされなくてもコア磁性ナノ粒子のサイズによって判断されることになるので、本方法は、内部のコア粒子が高度の単分散度を有する組成物を取得するための手段もまた提供する。

0081

遅延媒体は、鋼、例えばタイプ「IV 20L」又は別の適切な軟磁性材料粉末ビーズ、又は他の当業技術で公知の形態で含むことができる。遅延媒体は、磁性ナノ粒子組成物の構造を損傷し又は変化させるようには組成物と化学的に反応しないが、分別装置を通じて磁性ナノ粒子が通過する間に磁性粒子が何らかの吸引相互作用の形態を有するようにすることができる材料を含むことが好ましい。

0082

磁気ワイヤ磁性粉末クロマトグラフィ、及びフィールドフロー分別技術という多くの手段を磁気分別のために利用することができることを当業者は認めるであろう。本発明の好ましい実施形態では、組成物は、磁性粉末を含む円柱を約0.2〜10ミリリットル/分の範囲の流量で通過する。磁気分別は、ナノ粒子が懸濁している流体媒体交換することを可能にする利点もまた提供する。

0083

粒子が磁性粒子である場合には、前処理の工程は、濾過工程又は磁気分別工程のいずれか又はいずれかの順序でその両工程を含むことができる。

0084

ここで、本発明を以下の非限定的な実施例を参照して説明する。

0085

実施例

0086

アポフェリチンは、WO98/22942に説明するように生成された。

0087

実施例1:アポフェリチン内のコバルト/白金ナノ粒子の合成

0088

アポフェリチンを、pH7.5〜8.5に緩衝された0.05Mの4−(2−ヒドロキシルエチル)−1−ピペラジンエタンスルフォン酸HEPES)緩衝液又はpH7.5〜8.5に緩衝された0.25MのAMPSOのいずれかに分散した。次に、0.1M酢酸コバルト(II)溶液及び0.1Mテトラクロロ白金酸(II)アンモニウム溶液アリコートを添加し、混合物を、35℃〜50℃の温度で撹拌した。引続き、水素化ホウ素ナトリウムを用いた還元を行った。数回の金属塩添加及び引続く還元を行い、コアがCo/Ni結晶によって実質的に占められたアポフェリチンが得られた(Mayes、E、2002年.「J.Magn.Soc.Japan.」、26、(8)、932−935、Warne、B他、2000年、「磁気学に関連するIEE紀要」、36、3009−3011)。

0089

実施例2:アポフェリチン内の鉄−白金ナノ粒子の合成

0090

アポフェリチンを、50mMの3−(〔1,1−ジメチル−2−ヒドロキシル〕アミノ)−2−ヒドロキシプロパンスルフォン酸(AMPSO)溶液内に分散してpH8.5〜8.9に緩衝し、この懸濁液の温度を40℃〜70℃に維持した。硫酸鉄(II)アンモニウム(25mM)及びテトラクロロ白金酸(II)アンモニウム(25mM)の脱気溶液からのアリコートを、アポフェリチン懸濁液に増分的に添加した。添加された鉄(II)及び白金(II)のアリコートは、アポフェリチン分子当り100原子に相当した。鉄(II)の各添加に引続き、鉄(II)の2/3に相当するトリメチルアミン−N−オキシド(25mM)の化学量論的アリコートを添加した。白金(II)の各添加の後、適切な還元剤、例えば、水素化ホウ素ナトリウム又はヒドラジンを、化学量論的な量で添加した。反応懸濁液への鉄(II)の添加に引続いて直ちに行われた鉄(II)酸化剤の添加を除いて、アリコート添加の増分の間隔は、約15分であった。添加は、アポフェリチンコアが実質的にマグネタイト/白金(0)コアによって占められる時まで行われた。次に、懸濁液を、水に対して透析し、濃縮前に又は調製のままでの使用の前に2μmフィルタを通過して濾過した。

0091

実施例3:ガラス基板上へのフェリチンのインクジェット印刷

0092

ガラス基板を、オリバー・デザイン製(SN252)多重カセットディスク洗浄システムを用いて洗浄した。

0093

エプソンインクジェットプリンタフォト1290)を以下の手順で使用した。約2〜10mg/mlのタンパク質濃度を有するフェリチンの水性懸濁液シリンジを用いて−5cmの静的ヘッド(static head)(約0.075psi)を有するプリンタのヘッドに導入した。

0094

ディスクをディスク保持カセットに装着し、インクジェットヘッドの下の静止位置に配置した。フェリチンの懸濁液が10〜100センチメートル/秒の範囲の様々なヘッド速度でガラスディスク上に堆積した。

0095

いくつかの場合には、ディスクには、同じフェリチン材料を用いるインクジェット印刷の別のラウンドが行われた。

0096

フェリチンの堆積の後にディスクが取外され、「原子間力顕微鏡」によって解析した。この付加工程は、100nm〜12nmの範囲の厚みを有するフィルタをもたらすことが見出され、後者は、フェリチン単層に特徴的なものである。AF顕微鏡写真サンプルは、図5に示されている。

0097

実施例4:ガラス基板上へのアポフェリチンカプセル封入コバルト−白金のインクジェット印刷

0098

ガラス基板を、オリバー・デザイン製(SN252)多重カセットディスク洗浄システムを用いて洗浄された。

0099

エプソン製インクジェットプリンタ(フォト1290)を以下の手順で使用した。約2〜10mg/mlのタンパク質濃度を有する実施例1によるアポフェリチンカプセル封入コバルト/白金合金の水性懸濁液(これは、0.2%までのヒドラジンを含むことができる)を、シリンジを用いて−5cmの静的ヘッド(約0.075psi)を有するプリンタのヘッドに導入した。

0100

ディスクを、ディスク保持カセット内に装填し、インクジェットヘッドの下に静止状態で配置された。アポフェリチンカプセル封入金属合金の組成物は、10〜100センチメートル/秒の範囲の様々なヘッド速度でガラスディスク上に堆積した。

0101

いくつかの場合には、ディスクには、同じアポフェリチンカプセル封入コバルト−白金材料を用いるインクジェット印刷の別のラウンドが行われた。

0102

実施例5:UV光で前処理されたガラス基板上へのフェリチンのインクジェット印刷

0103

ガラス基板を、オリバー・デザイン製(SN252)多重カセットディスク洗浄システムを用いて洗浄された。

0104

基板を、インクジェット印刷よりも前に窒素雰囲気の下でUV光源(波長172nm)(ウシオ製)に露出した。具体的には、基板を、UVフィラメントを入れた石英ガラスから約2mmに配置し、約20〜40秒に亘ってUV光に露出した。

0105

エプソン製インクジェットプリンタ(フォト1290)を以下の手順で使用した。約2〜10mg/mlのタンパク質濃度を有するフェリチンの水性懸濁液(これは、0.2%までのヒドラジンを含むことができる)を、シリンジを用いて−5cmの静的ヘッド(約0.075psi)を有するプリンタのヘッドに導入した。

0106

ディスクを、ディスク保持カセット内に装填し、インクジェットヘッドの下に静止状態で配置した。フェリチンの組成物は、10〜100センチメートル/秒の範囲の様々なヘッド速度でガラスディスク上に堆積した。

0107

いくつかの場合には、ディスクには、フェリチンの同じバッチを用いるインクジェット印刷の別のラウンドが行われた。

0108

非放射及びUV放射サンプルのAFM顕微鏡写真は、図6に示されている。

0109

実施例6:UV光で前処理されたガラス基板上へのアポフェリチンカプセル封入鉄−白金のインクジェット印刷

0110

ガラス基板を、オリバー・デザイン製(SN252)多重カセットディスク洗浄システムを用いて洗浄した。

0111

基板を、インクジェット印刷よりも前に窒素雰囲気の下でUV光源(波長172nm)(ウシオ製)に露出した。具体的には、基板を、UVフィラメントを入れた石英ガラスから約2mmに配置し、約20〜40秒に亘ってUV光に露出した。

0112

エプソン製インクジェットプリンタ(フォト1290)を以下の手順で使用した。約2〜10mg/mlのタンパク質濃度を有する実施例2によるアポフェリチンカプセル封入鉄/白金合金の水性懸濁液(これは、0.2%までのヒドラジンを含むことができる)をシリンジを用いて−5cmの静的ヘッド(約0.075psi)を有するプリンタのヘッドに導入した。

0113

ディスクを、ディスク保持カセット内に装填し、インクジェットヘッドの下に静止状態で配置した。アポフェリチンカプセル封入金属合金の組成物は、10〜100センチメートル/秒の範囲の様々なヘッド速度でガラスディスク上に堆積した。

0114

いくつかの場合には、ディスクには、同じアポフェリチン−カプセル封入コバルト−白金材料を用いるインクジェット印刷の別のラウンドが行われた。

0115

実施例7:UV光で前処理されたガラス基板上へのアポフェリチンカプセル封入コバルト−白金のインクジェット印刷

0116

ガラス基板を、オリバー・デザイン製(SN252)多重カセットディスク洗浄システムを用いて洗浄した。

0117

基板を、インクジェット印刷よりも前に窒素雰囲気の下でUV光源(波長172nm)(ウシオ製)に露出した。具体的には、基板は、UVフィラメントを入れた石英ガラスから約2mmに配置し、約20〜40秒に亘ってUV光に露出した。

0118

エプソン製インクジェットプリンタ(フォト1290)を以下の手順で使用した。約2〜10mg/mlのタンパク質濃度を有する実施例1によるアポフェリチンカプセル封入コバルト/白金合金の水性懸濁液(これは、0.2%までのヒドラジンを含むことができる)を、シリンジを用いて−5cmの静的ヘッド(約0.075psi)を有するプリンタのヘッドに導入した。

0119

ディスクを、ディスク保持カセット内に装填し、インクジェットヘッドの下に静止状態で配置した。アポフェリチンカプセル封入金属合金の組成物は、10〜100センチメートル/秒の範囲の様々なヘッド速度でガラスディスク上に堆積した。

0120

いくつかの場合には、ディスクには、同じアポフェリチンカプセル封入コバルト−白金材料を用いるインクジェット印刷の別のラウンドが行われた。

図面の簡単な説明

0121

基板が垂直位置に配置されたインクジェット印刷装置の図である。
第1の基板非係合位置及び第2の基板係合位置にある基板位置決め装置の図である。
スピンドルが後退位置にあるインクジェット印刷装置の図である。
基板が水平位置に配置されたインクジェット印刷装置の図である。
ガラス基板上に堆積したフェリチンのタップモードAFM画像を示す図である。
(a)非放射ガラス基板及び(b)UV光で放射したガラス基板上に堆積したフェリチンのタップモードAFM画像を示す図である。

符号の説明

0122

1基板
2インクジェットヘッド
3 スピンドル

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