図面 (/)

技術 水素検出装置および方法

出願人 ケンブリッジエンタープライズリミティド
発明者 フレイ,デレックジョンシュバント,カルステン
出願日 2003年9月12日 (17年5ヶ月経過) 出願番号 2004-535682
公開日 2006年4月20日 (14年9ヶ月経過) 公開番号 2006-513403
状態 特許登録済
技術分野 濃淡電池(酸素濃度の測定)
主要キーワード ジルコニウム材料 プリコンディショニング 一般ガス定数 白金皮膜 液相媒体 参照室 参照間 水素原子比
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2006年4月20日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (6)

課題・解決手段

高温での流体媒体中の水素含量の正確な測定のための装置が提供される。この装置は、(1)内部の金属/水素参照基準と接触する、(2)電解質および参照材料が中で化学的に安定な接触状態にあるプロトン伝導性固体電解質からなる。発生する電気信号は、測定側上の水素濃度関数である。

概要

背景

気相および液相媒体中の水素濃度監視および制御は、重要な技術的課題である。応用分野には、例えば、水素型燃料電池燃料側ガス組成物分析およびアルミニウムのような溶融金属中溶解水素含量の測定が挙げられる。従って、高感度および選択性を有する、簡単で容易に適用でき信頼性のあるしかも安価なセンサーを開発することは、望ましい。

高温での操作用水素センサー構築する一つの概念は、測定側の水素分圧参照側既知の決められた水素分圧と比較するプロトン伝導性固体電解質を利用することである。最も適切なプロトン伝導性固体電解質はペロブスカイトであり、ドープされたストロンチウム・セレート(SrCe0.95Yb0.05O3-d)およびドープされたカルシウムジルコネート(CaZr0.9In0.1O3-d)が最も多く用いられる。関連実験条件下で、これらの材料は顕著なプロトン伝導性を示す。電極電解質表面を触媒的に活性電子的に伝導性の材料、例えば、白金により覆うことによって形成される。同じ電解質本体の異なる表面上の二つの電極が、異なる水素含量、すなわち、p’H2およびp”H2の二つの媒体と接触する場合、水素濃淡電池が形成される。
p’H2│プロトン伝導性固体電解質│p”H2

発生電位差は、式中、Uが起電力(emf)であり、Rが一般ガス定数であり、Tが絶対温度であり、Fがファラデー定数であり、p”H2およびp’H2がそれぞれ測定電極および参照電極での水素分圧である周知のネルンストの式



の観点から説明することが可能である。

二つの電極間の電位差を測定し、参照側の水素分圧を知ることにより、測定側の未知の水素分圧が得られる。

水素参照基準のセンサー単位中への組込みは、科学的および技術的問題の構成要素となる。水素参照と併せて固体電解質を用いる水素センサーの二つの異なるタイプが、今までのところ、報告されてきている。

最も簡単なやり方は、気相水素基準の利用に存する[T.Yajima,K.Koide,N.Fukatsu,T.Ohashi,and H.Iwahara,Sensors and Actuators B 13〜14,697(1993);T.Yajima,K.Koide,H.Takai,N.Fukatsu,and H.Iwahara,Solid State Ionics 79,333(1995)]。これは、固体電解質の一つの側が媒体と接触して分析され、一方で他方の側が連続的に既知の水素分圧の参照ガス合物の供給を受ける電池設計を必要とする。この原理に基づくと共にCaZr0.9In0.1O3-dを固体電解質として用いる溶融アルミニウム用の水素分析器が、開発され商業化されてきた。参照ガスの使用が厄介であることが分かってきたが、しかし、この技術突破は全く達成されてきていない。

代わりのやり方において、固体化合物または固体化合物の混合物によって参照側の水素分圧を固定化する試みがなされてきた。固体電解質としてのSrCe0.95Yb0.05O3-dおよびCaZr0.9In0.1O3-dと共に、参照としてのCe2(SO4)3・8H2OおよびAlPO4・0.34H2Oのような水和物の利用が報告されてきた[H.Iwahara,H.Uchida,T.Nagano and K.Koide,Denki Kagaku 57,992(1989);T.Yajima,K.Koide,K.Yamamoto and H.Iwahara,Denki Kagaku 58,547(1990);T.Yajima,H.Iwahara,K.Koide and K.Yamamoto,Sensors and Actuators B5,145(1991)]。しかし、水和物の組込みは、水素分圧よりはむしろ水を固定化し、たとえ水素に対するいくらかの反応挙動がいくつかのケースで観察されたとしても、これらのセンサーは校正を必要とし、それらの信号安定性は実際の応用には不十分なものである。固体電解質としてのSrCe0.95Yb0.05O3-δと接触する参照としてのカルシウム/カルシウム水素化物(Ca/CaH2)混合物の利用は、報告されてきた[M.Zheng and X.Zhen,Solid State Ionics 59,167(1993);M.Zheng and X.Zhen,Met.Trans.B24,789(1993);M.Zheng and X.Zhen,Solid State Ionics 70/71,595(1994)]。しかし、この組合せは、比較的低い温度、すなわち、600℃未満で、しかも比較的短時間、すなわち、数時間しか作動しないことだけが見出され、そうでなければ、ゼロに向けての連続的なセンサー信号ドリフトが観察された。この失敗の原因は、電解質/参照界面の化学的不安定性にあると特定された。これは、次第にイオンプロトン伝導体混合伝導体変質させ、センサー読み込みを解釈不能とさせてしまう、高度に還元性参照材料酸化物系固体電解質間の化学反応を引き起こす。概して、固体参照材料に依存する水素センサーは、今のところ、いかなる実用的な用途においても実行可能であると実証されたことは全くない。

概要

高温での流体媒体中の水素含量の正確な測定のための装置が提供される。この装置は、(1)内部の金属/水素参照基準と接触する、(2)電解質および参照材料が中で化学的に安定な接触状態にあるプロトン伝導性固体電解質からなる。発生する電気信号は、測定側上の水素濃度の関数である。

目的

本発明は、添付の独立クレームに定義されるように、水素濃度を検出するための装置および方法を提供する。本発明の好ましいかまたは有利な態様は、従属サブクレームにおいて設定される。

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
2件

この技術が所属する分野

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

固体電解質参照材料の存在下で実質的に化学的に安定とするためにその酸素含量および/または空間分配があらかじめ決められる、内蔵型のシールされた金属/水素参照基準と併せた、またはそれと接触するプロトン伝導性固体電解質を含む、水素濃度を測定するための装置。

請求項2

プロトン伝導体ペロブスカイトである、請求項1に記載の装置。

請求項3

プロトン伝導体がドープされたカルシウムジルコネートまたはドープされたストロンチウム・セレートである、請求項2に記載の装置。

請求項4

金属/水素参照基準がチタンジルコニウムまたはハフニウムを含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の装置。

請求項5

金属/水素参照基準が、金属/水素溶液2相が存在するような金属対水素原子比を伴う金属を有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の装置。

請求項6

2相分野が、α−チタン/β−チタン、α−ジルコニウム/β−ジルコニウム、β−ジルコニウム/δ−ジルコニウム、またはα−ハフニウム/δ−ハフニウムのそれである、請求項5に記載の装置。

請求項7

金属/水素混合物が固体電解質と参照材料間の反応を防止するために十分高いバルク酸素含量を有する、請求項1に記載の装置。

請求項8

金属/水素混合物が固体であり、固体電解質と参照材料間の反応を防止する酸素濃厚層により囲まれるか、またはその表面で酸素濃厚層を含む、請求項1に記載の装置。

請求項9

固体参照材料上の酸素濃厚層が、金属の製造工程から生じるか、または化学反応によって続いて生成されるかのいずれかである、請求項8に記載の装置。

請求項10

固体参照材料粒子上の酸素濃厚層を生成するための化学反応が、金属酸化物の存在下で参照系の金属または金属/水素参照混合物を加熱することに存する、請求項9に記載の装置。

請求項11

固体電解質が電極との接触点触媒により被覆される、請求項1に記載の装置。

請求項12

触媒皮膜白金である、請求項11に記載の装置。

請求項13

シール材料高温での水素含有ガス中において化学的に安定である、請求項1に記載の装置。

請求項14

シール材料が、アルミニウムバリウムホウ素、カルシウムおよび/またはマグネシウム酸化物の1以上を含み、任意に1200℃未満の融点を有するシリコンなしの酸化物ガラスである、請求項13に記載の装置。

請求項15

不活性充填材料が参照とシール材料間の分離体として用いられる、請求項1に記載の装置。

請求項16

不活性充填材料がカルシウム・ジルコネートまたはイットリウム酸化物である、請求項15に記載の装置。

請求項17

第1に、金属を参照区画室中に密閉シールし、第2に、水素を電気化学的に固体電解質に通過させて金属/水素参照を形成することによる2段階において参照が造りだされる、請求項1に記載の装置。

請求項18

水素含有ガスの存在下で金属を加熱しながら、同時に参照区画室を密閉するためにシールを形成することにより1段階で金属/水素参照が生成される、請求項1に記載の装置。

請求項19

センサーが、製造後および使用前に、高温での低水素含量の加湿ガスによりプリコンディショニングを受ける、請求項1〜18のいずれか1項に記載の装置。

請求項20

プリコンディショニングが、700℃以上で15分間以上にわたりアルゴン中1%以下の水素の加湿混合物中において行われる、請求項19に記載の装置。

請求項21

電解質が中で参照基準の存在下実質的に安定である、シールされたまたは内蔵型の水素参照基準と併せた、プロトン伝導性固体電解質を含むプローブを提供し;電解質を測定しようとする水素濃度と接触させ;および水素濃度と参照基準間の電解質を横断して発生する電圧を測定する段階を含む水素濃度を測定するための方法。

請求項22

参照基準を参照区画室中にシールし;水素を電気化学的に固体電解質に通過させて参照基準を形成する段階を含む、プロトン伝導性固体電解質と併せて参照基準を含む装置用に金属/水素参照基準を製造するための方法。

請求項23

参照基準を参照区画室中にシールする一方で、水素含有ガスの存在下で金属を加熱する段階を含む、プロトン伝導性固体電解質と併せて参照基準を含む装置用に金属/水素参照基準を製造するための方法。

請求項24

図面を参照して本明細書において実質的に記載されるプローブ。

請求項25

本明細書において実質的に記載される水素濃度を測定するための方法。

請求項26

本明細書において実質的に記載される金属/水素参照基準を製造するための方法。

技術分野

0001

本発明は、内部水素基準と併せて高温プロトン伝導性固体電解質を用いて、高温域での流体媒体中の水素濃度を測定するための装置および方法に関する。

背景技術

0002

気相および液相媒体中の水素濃度の監視および制御は、重要な技術的課題である。応用分野には、例えば、水素型燃料電池燃料側ガス組成物分析およびアルミニウムのような溶融金属中溶解水素含量の測定が挙げられる。従って、高感度および選択性を有する、簡単で容易に適用でき信頼性のあるしかも安価なセンサーを開発することは、望ましい。

0003

高温での操作用水素センサー構築する一つの概念は、測定側の水素分圧参照側既知の決められた水素分圧と比較するプロトン伝導性固体電解質を利用することである。最も適切なプロトン伝導性固体電解質はペロブスカイトであり、ドープされたストロンチウム・セレート(SrCe0.95Yb0.05O3-d)およびドープされたカルシウムジルコネート(CaZr0.9In0.1O3-d)が最も多く用いられる。関連実験条件下で、これらの材料は顕著なプロトン伝導性を示す。電極電解質表面を触媒的に活性電子的に伝導性の材料、例えば、白金により覆うことによって形成される。同じ電解質本体の異なる表面上の二つの電極が、異なる水素含量、すなわち、p’H2およびp”H2の二つの媒体と接触する場合、水素濃淡電池が形成される。
p’H2│プロトン伝導性固体電解質│p”H2

0004

発生電位差は、式中、Uが起電力(emf)であり、Rが一般ガス定数であり、Tが絶対温度であり、Fがファラデー定数であり、p”H2およびp’H2がそれぞれ測定電極および参照電極での水素分圧である周知のネルンストの式



の観点から説明することが可能である。

0005

二つの電極間の電位差を測定し、参照側の水素分圧を知ることにより、測定側の未知の水素分圧が得られる。

0006

水素参照基準のセンサー単位中への組込みは、科学的および技術的問題の構成要素となる。水素参照と併せて固体電解質を用いる水素センサーの二つの異なるタイプが、今までのところ、報告されてきている。

0007

最も簡単なやり方は、気相水素基準の利用に存する[T.Yajima,K.Koide,N.Fukatsu,T.Ohashi,and H.Iwahara,Sensors and Actuators B 13〜14,697(1993);T.Yajima,K.Koide,H.Takai,N.Fukatsu,and H.Iwahara,Solid State Ionics 79,333(1995)]。これは、固体電解質の一つの側が媒体と接触して分析され、一方で他方の側が連続的に既知の水素分圧の参照ガス合物の供給を受ける電池設計を必要とする。この原理に基づくと共にCaZr0.9In0.1O3-dを固体電解質として用いる溶融アルミニウム用の水素分析器が、開発され商業化されてきた。参照ガスの使用が厄介であることが分かってきたが、しかし、この技術突破は全く達成されてきていない。

0008

代わりのやり方において、固体化合物または固体化合物の混合物によって参照側の水素分圧を固定化する試みがなされてきた。固体電解質としてのSrCe0.95Yb0.05O3-dおよびCaZr0.9In0.1O3-dと共に、参照としてのCe2(SO4)3・8H2OおよびAlPO4・0.34H2Oのような水和物の利用が報告されてきた[H.Iwahara,H.Uchida,T.Nagano and K.Koide,Denki Kagaku 57,992(1989);T.Yajima,K.Koide,K.Yamamoto and H.Iwahara,Denki Kagaku 58,547(1990);T.Yajima,H.Iwahara,K.Koide and K.Yamamoto,Sensors and Actuators B5,145(1991)]。しかし、水和物の組込みは、水素分圧よりはむしろ水を固定化し、たとえ水素に対するいくらかの反応挙動がいくつかのケースで観察されたとしても、これらのセンサーは校正を必要とし、それらの信号安定性は実際の応用には不十分なものである。固体電解質としてのSrCe0.95Yb0.05O3-δと接触する参照としてのカルシウム/カルシウム水素化物(Ca/CaH2)混合物の利用は、報告されてきた[M.Zheng and X.Zhen,Solid State Ionics 59,167(1993);M.Zheng and X.Zhen,Met.Trans.B24,789(1993);M.Zheng and X.Zhen,Solid State Ionics 70/71,595(1994)]。しかし、この組合せは、比較的低い温度、すなわち、600℃未満で、しかも比較的短時間、すなわち、数時間しか作動しないことだけが見出され、そうでなければ、ゼロに向けての連続的なセンサー信号ドリフトが観察された。この失敗の原因は、電解質/参照界面の化学的不安定性にあると特定された。これは、次第にイオンプロトン伝導体混合伝導体変質させ、センサー読み込みを解釈不能とさせてしまう、高度に還元性参照材料酸化物系固体電解質間の化学反応を引き起こす。概して、固体参照材料に依存する水素センサーは、今のところ、いかなる実用的な用途においても実行可能であると実証されたことは全くない。

発明が解決しようとする課題

0009

本発明は、添付の独立クレームに定義されるように、水素濃度を検出するための装置および方法を提供する。本発明の好ましいかまたは有利な態様は、従属サブクレームにおいて設定される。

課題を解決するための手段

0010

本発明は、従って、その酸素含量および/または空間分配が、固体電解質と参照材料間、特にそれらの間の界面での化学反応を防止するために本質的に適切である、内蔵型の密閉シールされた金属/水素参照基準と併せて、プロトン伝導性固体電解質を含む水素濃度を測定するための装置を提供することが可能である。

0011

本発明は、従って、規定され且つ再現性のある参照水素分圧を確立し、電解質/参照界面の化学的安定性を確保する新奇水素基準を有するセンサーを有利に提供することが可能である。

0012

本発明は、第1に、金属/水素2相/2成分混合物(装置使用条件下で溶液が金属−水素状態図の2相分野内にあるような、金属中の水素溶液である)が、このタイプの混合物が電解質に隣接するカプセル化体積内部の水素分圧を固定化することができるという理由により、酸化物系プロトン伝導性固体電解質を用いるセンサーにおける内部水素基準として用いることが可能であること、第2に、電解質と参照間の界面が化学的に安定であることを有利に可能とすることができることの実現に基づくものである。さらに、好ましい実施形態において、酸化物系電解質と接触して化学的安定性を保証するために十分に高くありそこで後者のプロトン伝導特性には影響がなく、且つ2相/2成分法を無効にすることのないように十分に低くあるという両方を備える、参照材料における適する酸素活性を維持することにより、第2の課題を満足させることが可能であることが実現される。あらゆる特定の場合において、これを達成するために必要とされる適切な酸素濃度、または酸素濃度範囲が、参照基準の適正な操作に必要とされる酸素活性のみならず電解質材料化学安定性にも依存することが可能であることは、留意されるべきである。

0013

本発明の一つの実施形態により、プロトン伝導性固体電解質は、ペロブスカイト、好ましくは、SrCe0.95Yb0.05O3-δまたはCaZr0.9In0.1O3-δであり、金属/水素参照系の金属成分は、チタンジルコニウムまたはハフニウムである。これらの材料に対して、上記の必要事項は、以下に指摘されるように容易に適合することが可能である。

0014

参照基準中の金属は合金であることが可能であり、参照基準はその状態図に影響を及ぼす他の元素を含有することが可能である。それにも拘わらず、2相混合物中のそれぞれの金属および水素の量的優勢は、2成分、すなわち、それぞれの金属および水素の化学ポテンシャルおよび活性が熱力学的にギブス相律の観点から決定されることを保証する。これは、2相分野の範囲内(この範囲内で金属の2相が共存できる)で、水素活性が参照系の組成物とは無関係であり、また、組成物がセンサー操作の間小さな変化を起こす場合にも変わらないことを意味する。参照系の水素活性は文献データから決定することが可能であり、温度のみの関数である。所定の温度用の参照水素分圧の知識は、測定側の水素分圧の直接測定を可能とする。チタンの場合、α−チタン/β−チタン2相領域が好ましいが、他方、β−チタン/δ−チタン2相領域は対応水素分圧が大気圧を超えてしまうので適するものではない。ジルコニウムに関して、α−ジルコニウム/β−ジルコニウムおよびβ−ジルコニウム/δ−ジルコニウム両方の2相分野は用いることが可能であるが、しかし、高温でのその拡大された組成範囲のせいで後者が好ましい。ハフニウムに関して、α−ハフニウム/δ−ハフニウム2相領域のみが適切である。

0015

第2に、固体電解質と参照材料間の化学的に安定な界面は、有利に確保することが可能である。酸素濃度の微小変化でさえ酸化物系プロトン伝導性固体電解質の電気化学的特性に劇的な衝撃を与えることが可能であることを留意することは、重要である。事実、少量の酸素の放出は、これらの材料を、純粋なプロトン伝導体からそれらを想定用途には不適切とする混合伝導体、酸素イオン伝導体または半導体転化することを示してきた。従って、水素との2相分野をまた形成する、アルカリ金属アルカリ土類金属および希土類金属などの極めて反応的な金属は、それらが高温で酸化物系固体電解質を還元するので、参照材料としての使用には好ましくない。チタン、ジルコニウムおよびハフニウムのような反応性の低い金属でさえ、それらの純粋状態において、固体電解質の性能に影響を及ぼすために十分に還元性であることが可能である。しかし、且つ前述の金属に比べて、チタン、ジルコニウムおよびハフニウムの活性は、ほんの少量の酸素の存在を通して相当に低くすることが可能である。このように、電解質/参照界面は化学的に安定にすることが可能であり、一方で2成分/2相法も危うくされることはない。

0016

上の要求事項により構築されるセンサーの信号は、有利には、流体媒体中の水素含量を直接測定するために用いることが可能である。媒体の組成を制御することが必要とされる場合、組成は、次に、必要とされる信号が記録されるまで変えることが可能である。

発明を実施するための最良の形態

0017

図1は、固体電解質本体1、参照材料2、不活性充填材料5、ガラスシール6、参照電極での触媒皮膜3、測定用電極での触媒皮膜4、参照電極への導線7、測定用電極への導線8、および電子測定単位9を含む、本発明の好ましい実施形態の略図を示す。

0018

固体電解質は、約20mmの長さおよび約5mmの径を有する、一端が閉じられた管として形付けられるが、しかし、正確な寸法が決定的でないことは、理解することが可能である。この固体電解質形状は、シンブルとして説明することが可能である。好ましい実施形態において、電解質材料はペロブスカイトである。触媒皮膜は、電解質管の内部および外部表面に塗布することが可能である。電気導線は両方の表面上に置くことが可能である。好ましい実施形態において、触媒皮膜および電気導線は白金製である。

0019

一般的に、約50〜200mgの参照材料は用いることが可能であるが、しかし、正確な量が決定的でないことは理解することが可能である。10mgまたは15mgほどの低い量も用いることが可能であるが、しかし、70mg〜90mgまたは約80mgが最も有効であることが見出されてきた。好ましい実施形態において、参照材料は、チタン/水素、ジルコニウム/水素またはハフニウム/水素であり、電解質管の内部に置かれる。

0020

参照材料は、適するシール材料によってカプセル化される。酸化物系低融点ガラスを塗布する場合、シリコン含量は、参照材料の分解をもたらすであろう、参照区画室中の水素とガラス中のシリコン間の有害な反応を防止するために低くあらねばならない。好ましい実施形態において、アルミニウム、バリウムホウ素、カルシウムおよびマグネシウムの酸化物に基づくシリコンのないガラスが用いられる。参照材料とシール材料の直接接触は、有害であることが可能である。好ましい実施形態において、純粋カルシウム・ジルコネートまたはイットリウム酸化物のような不活性充填材料は、これら両方の成分間の分離体として役立つ。

0021

本発明の他の設計を同様に用いることが可能であることは、理解することが可能である。これらには、プリントすることが可能であるペレットまたはフィルム製で使用される層状設計を挙げることが可能である。これらにおいて、固体電解質本体、参照材料および不活性充填材料(必要な場合)は、層のスタック中などの平行配置中で用いられる。この配置またはスタックは、電解質本体上の測定電極のみが周囲の媒体にさらされるように密封される。

0022

両方共ディスク形状ペレットとして成形され、電解質層20が参照基準層22のすぐ下に置かれる一つの例を、図5に示す。充填材料24は、参照基準層の上部表面および側面を覆い、こういうふうに形成されるスタックは、その中の水素濃度を測定しようとする媒体へのアクセス用にさらされる電解質の一つの面のみを残して、ガラスケース26中に密閉される。充填材料は、化学劣化を防止するために参照基準層を密閉ガラスから分離する。プローブへの電気接続は、他の実施形態において記載されるのと同じやり方で、上部および下部の電解質表面に塗布される層により形成される。

0023

装置の製造は簡単であり、二つのやり方で行うことができる。第1の手順は2段階からなる。第1段階において、チタン、ジルコニウムまたはハフニウム金属の分量は、固体電解質管、すなわち、シンブルの開放端中に挿入され、管の開放端を横断するシールは、不活性ガスまたは水素ガスまたはそれらの混合物の雰囲気下でソルダー・ガラスを融解し、次に、凝固させることにより造りだされる。残留酸素含量は、金属の酸化を避けるために低くあることが好ましい。シールは、金属が電解質と接触するが、しかし、周囲から密閉シールされることを確実にする。第2段階において、およびシール後の参照区画室中に存在する水素量に応じて、金属対水素原子比が、水素用の参照基準として金属/水素混合物が機能するために適するまで、水素を電気化学的に参照区画室中にまたはそこから輸送するように、電流をかける。この製造方法は、参照系としてのチタン/水素使用のために好ましい。

0024

第2の手順は1段階のみからなる。これにおいて、チタン、ジルコニウムまたはハフニウム金属の分量は、固体電解質管、すなわち、シンブルの開放端中に挿入され、シールは、水素含有雰囲気下でソルダー・ガラスを融解し、凝固させることにより造りだされるが、その間、同時に、参照がガスからの金属による水素摂取を通して形成されている。金属/水素混合物が水素用の基準として機能するために、シール形成後、金属/水素参照中の金属対水素原子比が所期の2相分野の内側にあるように、ガラスの融点およびガス雰囲気の水素含量水素を適合化させることは重要である。この製造方法は、参照系としてのジルコニウム/水素またはハフニウム/水素の使用のために好ましい。

0025

上記手順の一つによる装置の製造後、および使用前に、プリコンディショニングが、好ましくは1体積%未満の低水分圧加湿ガス雰囲気において、好ましくは700℃を超える高温で行われる。

0026

装置は、固体電解質がイオン的伝導するために十分な温度で、流れてないかまたは流れることが可能である分析しようとする媒体中に直接置くことが可能である。好ましくは、温度は500℃〜900℃の範囲にある。センサーは少なくとも100ppm〜100体積%の水素含量を検出することが見出された。

0027

インジウム酸化物ドープされたカルシウム・ジルコネート(CaZr0.9In0.1O3-d)の高密度セラミックシンブルを、適する粉末静水圧プレス成形および8時間にわたる空気中1600℃での焼結を通して得た。多孔質白金電極を1時間にわたり空気中1000℃で白金含有インク焼くことにより生成した。白金リード線を両方の白金皮膜に接続した。

0028

実施例1
3600質量ppmの既知のバルク酸素含量を有する商業グレードチタン金属グリットブラスト化シートから切り出した40mgのチタン金属の断片を、セラミック・カルシウム・ジルコネートシンブルの内部に置いた。(グリット・ブラスト化は到着チタン金属試験片の表面を洗浄するために行った。)次に、シンブルの内部を、不活性であり充填材料として機能する非ドープされたカルシウム・ジルコネート粉末で充填した。これを、約930℃の融点を有する実験室製、シリコンなしの低融点ガラス粉末で覆った。ガラスを融解しシールを形成するために、装置を純粋水素下アルミナ管中において約940℃に加熱した。適用前に、硫酸カルシウムを通して水素を通過させて水分の痕跡を除去し、適する金属洗浄器を通して低残留酸素含量を確実にした。次に、単位を、700℃でアルゴンガス混合物中水素1体積%にさらし、クーロン滴定法を行った。その目的のため、これは一般的に数百ミリボルトの範囲にある電圧に対応する約60mAの直流を、正極に接続された内部電極および負極に接続された外側電極により、約200時間にわたり加えた。この手順を経由して、水素量を、参照系で確立されたチタン対水素比がα−チタン/β−チタン2相分野の内側にあるように、参照室から除去した。製造後、センサーを、少なくとも1時間にわたり室温で水洗浄器を通過させることにより加湿化されたアルゴン中800℃で予備調整した。センサー測定を、水素含量10ppm、100ppm、1%、10%、および100体積%を有する水素/アルゴン混合物中において500〜800℃間で行った。測定emfsを図2に示す。データは熱力学的に期待された値とよく一致する。センサー信号は、一般的に1mV/d未満の編流を伴い安定であり、温度および水素分圧の変化に対する反応時間はほぼ分程度であった。各種センサーに対する結果の偏差は、5%未満であることが見出された。

0029

とりわけ、この良好な性能はグレード4チタンにより得られるが、それぞれ1450および1780質量ppmのバルク酸素含量を有するグリット・ブラスト化グレード1またはグレード2チタン金属シートの断片を参照系における金属成分として適用する場合に、安定したセンサー読取りは全く得られなかった。これは、適正なセンサー性能のための参照系における酸素含量の重要性示唆する。

0030

インジウム酸化物ドープされたカルシウム・ジルコネート電解質がグレード4チタンによるのではなくグレード1またはグレード2チタンにより還元されたというこの観察は、この材料組合せ用の酸素濃度の許容範囲を示唆する。しかし、チタン系参照基準と共に用いられる各種電解質材料は、チタン中の各種酸素濃度を必要とすることが可能である。例えば、さらに安定な電解質は、チタン中のより低い酸素濃度を許容することが可能である。

0031

実施例2
約100mgのジルコニウム金属を、1500質量ppmの既知のバルク酸素含量を有する商業用ジルコニウムワイヤーから切り出し、セラミック・カルシウム・ジルコネートシンブルの内部に置いた。シンブルの内部を、不活性充填材料として機能するイットリウム酸化物粉末で充填し、これを、実施例1に記載されるシリコンなしの低融点ガラス粉末層で覆った。ガラスを融解しシールを形成するために、装置を純粋水素下アルミナ管中において約940℃に加熱した。この手順を経由して、β−ジルコニウム/δ−ジルコニウム2相分野内側のジルコニウム対水素比を直接確立した。センサーのプリコンディショニングを実施例1に記載される通りに行った。センサー測定を、水素含量1、10、および100体積%を有する水素/アルゴン混合物中において500℃〜800℃間で行った。測定emfsを図3に示す。熱力学的期待値との一致、信号安定性および個々のセンサー間同等性は、チタン/水素参照系に依存するセンサーに対して見いだされ実施例1に報告されたものよりも、なおさらに良好であった。

0032

とりわけ、上記ジルコニウム材料は、到着状態およびグリット・ブラスト化状態の両方においてうまく用いることができた。対照的に、1010質量ppmのバルク酸素含量を有する異なるジルコニウムワイヤーは、到着状態においてのみうまく作動することが見出された。次に、図3に示されるものに対する類似の結果を提供する。グリット・ブラスト化後の同じジルコニウム材料を適用する場合、安定した信号は全く達成されなかった。これは、特定の材料が到着状態において用いられる場合、電解質/参照界面を安定化させる酸素濃厚表面層所持すること、しかし、一旦外側層が除去されると、バルク酸素含量が安定な界面を可能とするにはあまりにも低すぎることを示唆する。

0033

実施例3
約200mgのハフニウム金属を、230質量ppmの既知の酸素含量を有する商業用ハフニウムワイヤーから切り出し、セラミック・カルシウム・ジルコネートシンブルの内部に置いた。1.0mgの二酸化チタンを添加した。シンブルの内部を、不活性充填材料として機能するイットリウム酸化物粉末で充填し、これを、約970℃の融点を有する、実験室製シリコンなしの低融点ガラス粉末層で覆った。ガラスを融解しシールを形成するために、装置を純粋水素下アルミナ管中において約980℃に加熱した。この手順を経由して、α−ハフニウム/δ−ハフニウム2相分野内側のハフニウム対水素比を直接的に確立した。センサーのプリコンディショニングを実施例1に記載される通りに行った。センサー測定を、水素含量1、10、および100体積%を有する水素/アルゴン混合物中において600〜800℃間で行った。測定emfsを図4示す。センサー性能は、再度、良好であることが見出された。

0034

とりわけ、上記ハフニウムワイヤーは、到着状態、グリット・ブラスト化状態のいずれでも用いることができなかった。これは、第1に、バルク酸素含量が安定な電解質/参照界面を可能とするにはあまりにも低すぎること、第2に、酸素濃厚表面層が、もしあれば、電解質からの参照材料の酸素摂取を防止するにはあまりにも薄すぎることを示唆する。従って、電解質/参照界面の安定性が提供されるのは、水素ガスの存在下二酸化チタンの分解および次のハフニウムワイヤー上への酸素含有化学種の沈降によりもたらされる保護表面層の形成を通してのことのみである。

図面の簡単な説明

0035

本発明の実施形態による装置の略図である。
各種温度での既知の水素濃度の水素/アルゴンガス混合物中の水素濃度を測定するために、α−チタン/β−チタン+水素(+酸素)参照系を有するセンサーを用いる場合の測定された電池電位プロットである。
各種温度での既知の水素濃度の水素/アルゴンガス混合物中の水素濃度を測定するために、β−ジルコニウム/δ−ジルコニウム+水素(+酸素)参照系を有するセンサーを用いる場合の測定された電池電位のプロットである。
各種温度での既知の水素濃度の水素/アルゴンガス混合物中の水素濃度を測定するために、α−ハフニウム/δ−ハフニウム+水素(+酸素)参照系を有するセンサーを用いる場合の測定された電池電位のプロットである。
本発明の第2実施形態による装置の略図である。

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

  • 日本特殊陶業株式会社の「 ガスセンサ」が 公開されました。( 2020/12/17)

    【課題】検出部を被覆する多孔質保護層を薄くしガス透過性を高めて検出精度を向上させつつ、耐被毒性や強度の低下を抑制したセンサ素子、及びそれを備えたガスセンサを提供する。【解決手段】固体電解質体42dx、... 詳細

  • 日本特殊陶業株式会社の「 センサ及びその製造方法」が 公開されました。( 2020/12/10)

    【課題】センサ素子の表面にキズが生じることを抑制できるセンサ及びその製造方法を提供すること。【解決手段】微粒子センサ10では、加締め端子83A,83Bが押出用空間233に配置されない場合には、加締め端... 詳細

  • 日本碍子株式会社の「 ガスセンサ」が 公開されました。( 2020/12/03)

    【課題・解決手段】ガスセンサ10は、センサ素子20と、筒状体と、圧粉体45a,45bと、碍子44a〜44cとを備えている。センサ素子20は、素子本体60と、検出部と、上側コネクタ電極71と、上側コネク... 詳細

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

関連する公募課題一覧

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ