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課題・解決手段

P.ファルシパルム(P. falciparumu)のメロゾイト表面タンパク質3(MSP3)に遺伝子操作により結合されたP.ファルシパルムのグルタミン酸リッチタンパク質(GLURP)に由来する融合タンパク質は、分泌性組換えGLURP−MSP3ハイブリッド・タンパク質としてラクトコッカスラクチス(Lactococcus lactis)において産生される。このハイブリッド・タンパク質で免疫化することにより、一つの部位で注射されるか若しくは、個々の分子を二つの異なる部位で同時に注射する二つの組換え分子で免疫化することより、個々のGLURPとMSP3ドメインに対する一貫して強い抗体応答をもたらす。違いは、MSP3特異的抗体応答について最も強調されて、GLURP RO領域に位置するT細胞エピトープが、MSP3領域内のB細胞エピトープの助けとなる。それ以上に、動物が、GLURPとMSP3で免疫化されるとき、個々のマウスは、それぞれの分子に対する目だった抗体応答を高める傾向がある。いくつか動物では、GLURPは、免疫優勢抗原であり、一方別の動物ではMSP3が、優勢な免疫原である。さらに、ハイブリッドは、個々の組換えタンパク質より抗原性が高い。臨床的に免疫化されたアフリカ人成人における、天然IgG抗体のハイブリッド・タンパク質に対するELISAタイターは、個々の組換えタンパク質に対するタイターより高い。マウス抗−GLURP−MSP3IgG抗体が、in vitroにおける原虫成長単球依存的な方式で阻害することができるので、ハイブリッド・タンパク質はまた、潜在的な防御抗原であると示される。

概要

背景

背景
マラリアは、世界の人口の40%に感染しており、毎年推定で1.5〜2.7百万人が死亡する(57)。このことは、甚大な人的被害感染地域の進行を防ぐ負担を示している。マラリアは現在、アフリカ、アジア、及びラテンアメリカ熱帯貧困地域にほぼ限られているが、以前に撲滅された地域にも再伝染している。マラリアは、世界の公衆衛生問題の大きな問題の一つである。

殺虫剤耐性ベクター出現及び薬剤耐性原虫細胞の出現により、新たなより良い制御手段についての投資が増加している。マラリア・ワクチンは、マラリアの負担を劇的に軽減する可能性を有する。しかしながら、感染防御免疫基く機構について我々の理解が不十分であるので、特定の防御マーカーを明らかにすることが必要とされている。

原虫の生活環の様々な段階で発現されるいくつかの鍵となる原虫抗原に対して、適切な液性及び細胞性免疫応答誘導することが、効果的なマラリア・ワクチンに必要とされる。生活環の各段階は、ワクチン化の機会を提供する。

二つの証拠により、マラリア・ワクチンが実現可能であるということが提案される:
第一に、マラリア原虫に繰り返し晒されると、確かな臨床免疫、つまり、原虫と防御抗体が同時に存在する相関免疫状態を発達させるということは、立証された意見である。臨床的免疫化された人は、通常低い原虫密度を有し、こうした免疫は、死亡率の低下にかなり有効である。
第二に、ヒト並びに動物モデルにおける実験により、免疫化が次回の原虫感染に対する免疫を誘導することができることが確かめられ、ワクチンがマラリアの制御の現実的なツールになりうることが示唆された。

今では古典的な実験において、Cohenとその同僚は、臨床的に免疫化された人から精製された抗体を受動伝達することによって、生命脅かすP.ファルシパルム(P.falciparum)感染を患うアフリカの子供において、急性マラリア発症寛解することができたということを示した(10)。Druilheとその同僚は、Cohenの結果を確かめた(42)。彼らは、臨床的にマラリアで免疫化された西アフリカ人由来IgGが、系統-独立方式において、薬剤耐性P.ファルシパルム・マラリアを患う無症候性のタイ人の子供の原虫負荷を実質的に減じることができると示した。

これらの画期的な受動伝達実験は、無性段階の原虫負荷を低減/除去する点で抗体が重要であるということを証明した。

しかしながら、同じ「感染防御」IgG製剤(42)についてのin vitro調査により、抗体が抗体自身に基いて原虫の成長阻害するのではなく、血液単核細胞共同的に作用して原虫増殖を制御することが示された(5)。この原虫を含むメカニズムは、抗体依存性細胞阻害(ADCI)(5、26、31)と呼ばれる。細胞親和性抗体、例えばIgG1及びIgG3が血液単核細胞のFcγIIa受容体を介して血液単核細胞へと結合することにより、腫瘍壊死因子-αなどの殺傷因子の放出が引き起こされることが最近の研究によりさらに示された。

免疫-疫学的研究は、臨床免疫の獲得と単球FcγRIIa受容体によく結合するIgG1及びIgG3抗体のレベルとの間の相関を示すことにより、単球依存性、抗体媒介性メカニズムの関連性を支持した(1、41)。この受容体臨床マラリアに対する免疫の発達に関与するという推定は、FcγRIIaのアレル多型が、P.ファルシパルム・マラリアに対する感受性の違いと関連するという発見(45)により支持される。FcγRIIa−Arg131アレルについてホモ接合であるケニア人の幼児は、ヘテロのArg/His131の遺伝子型を有する子供と比較して、高密度P.ファルシパルム感染による危険性が低いということが報告された(45)。FcγIIa-Arg131遺伝子型が、IgG1及びIgG3に強く結合する(一方、FcγIIa-His131の遺伝子型は結合しない)ので、この発見により、単球により媒介されるP.ファルシパルムの殺傷は、in vivoにおける原虫封じ込めの重要なメカニズムであるという考えが支持される。さらに、Acuan et al.,(2)により、IgG3及びIgG1ではなく、特定のIgG2抗体のレベルが、ブルキナファソの人々において臨床マラリアからの防御と関連するということが発見された。続いて、FcγRIIaの配列決定により、試験対象の70%が、FcγRIIa-H131アレルを有したということが明らかにされた。このアレルは、IgG2に強く結合し(56)、IgG2がブルキナファソの人々において細胞親和性サブクラスとして作用することを示唆する。まとめると、これらの観測により、FcγRIIaの遺伝子型は、臨床マラリアに対する免疫を発達させるための重要な因子であり、そしてin vitroのADCIモデルの有効性を支持していることが示唆される。

薬剤耐性病の発生率が増加しているため、マラリア・ワクチンの開発は、世界的にマラリアを制御する取り組みにおいて優先度が高いとますます認識されるようになった。候補ワクチンの臨床評価を促進するため、特にワクチン化により与えられる防御のin vitro相関の検証を促進するために、新しいツールは必要とされる。ADCIは、そうしたツールの一つを提供する(13)。現在最も注目される血液段階ワクチン候補であるMSP1、MSP2、AMA1、及びRESAは、臨床試験用に先ず選ばれた。なぜなら、これらの候補は、前臨床動物モデルにおいて成長阻害抗体を誘導する能力を有したからである(9,16、16、30、55)。しかしながら、当初の見込みにもかかわらず、これらの候補は一般的に、被験者においてほとんど免疫原性を有しないことが証明され (18、25、29、43)、そして誘導された抗体は、in vitroにおけるP.ファルシパルムの成長を阻害することができなかった。このように、in vitro浸潤阻害アッセイは、免疫の代替マーカーとしてはまだ役に立たない。

メロゾイト浸潤の阻害を反映するヒトの防御との適切な相関を欠くことにより、臨床免疫化されたヒトにおける殺傷メカニズムを反映する別のin vitroモデルの開発が促される。Druilheとその同僚は、抗体が、ヒト血液単球と共同的に作用してin vivoで原虫成長を制御すると仮説を立て、そしてこの殺傷メカニズムのin vitro相関-つまりADCIアッセイを開発した。我々は、ADCI-有効ヒト抗体の標的であるGLURPとMSP3の二つの抗原を同定した。

プラスモジウム・ファルシパルムグルタミン酸リッチタンパク質(GLURP)およびメロゾイト表面タンパク質3(MSP3)は、両方ともヒトIgG抗体により標的とされる。ヒトIgG抗体は、in vitroでは単球-依存的な方式(36、52)で、そしてin vivoではヒト化CIマウスモデルで、原虫成長を阻害することができる。これらの抗原に対するヒト抗体の同様の効果は、GLURPとMSP特異的細胞親和性抗体(IgG1とIgG3)のレベルがマラリア発症のリスクの低減と関連するということを示すいくつかの免疫-疫学的研究によっても提案される(11、38、50)。

GLURPとMSP3の発見は、精製されたアフリカ人の免疫グロブリンGによる免疫の受動伝達をin vitro分析することに基いた(5、6、14、42)。これらの研究により、P.ファルシパルムに対する防御における推定のエフェクター・メカニズムが説明され(12)、そして続いて関連する原虫分子が同定された。これらのヒトIgG抗体により認識される主要B細胞エピトープは、GLURP27-489とMSP3212-257領域の保存配列にそれぞれ位置した。これらの研究は、生物学的に活性な抗体の標的としてGLURPのN末端領域(GLURP27-489) (52)とMSP3のC末端領域(MSP3210-380)(36)を同定した。

これらの抗原の異なる領域については、様々なアフィニティ-タグと融合させて、エスケリキコリ(Escherichia coli)においてすでに作られていた。そうした付加的な配列は精製にとって有利である一方、それらは潜在的な問題を引き起こす。なぜならそうした配列に対して応答する宿主免疫応答は、これらの抗原の繰り返し使用をできなくしうるからである。

免疫疫学的調査は、抗-GLURP及び抗-MSP3IgG抗体と、獲得された感染防御との関連性を確かにした:
GLULRPについて、ジエルモ(Dielmo)、セネガル(38)、ドゥドゥワ、ガーナ(11,50)、及びオード(OoDo)、ミャンマー(Soe Soe、未発表)において行われた3の独立した研究により、GLURP特異的IgG3及び/又はIgG1抗体のレベルとマラリア発症に対する感染防御とのあいだの統計的に有意な相関が示された。年齢と関連するP.ファルシパルムに対する暴露についての効果を混同する操作の後でさえも、この相関はかなり有意であった。これらの結果は、GLURPに対する天然IgG抗体が、ガンビアの子供における病気に対する防御と関連し、そしてリベリア及びブルキナファソの子供における高レベル原虫血症に対する防御と関連したという以前の研究を確かにした。

MSP3について、細胞親和性抗体対非細胞親和性抗体(IgG1+IgG3/IgG2+IgG4+IgM)の高い比率(>2)は、マラリア発症を患ったことがない人とマラリア発症を患ったことがある人との区別を可能にする。このことは、8年以上日々臨床監視下におかれたジエルモ(Dielmo)の約200人の民の全ての年齢の群において見られた(37)。個人のレベルでは、抗MSP3・IgG3の出現は、同じ分子に対する別のアイソタイプの抗体又は他の5つの抗原に対するいずれのアイソタイプの抗体とは対照的に、感染防御と強く関連した(37)。
血清疫学データーにおける同様の一貫性は、従来P.ファルシパルム・マラリアに対するワクチンとして有力な候補であったMSP1により例示される別のマラリア・ワクチン候補については一般的ではない。

これらのヒトIgG抗体により認識される主要B細胞エピトープは、GLURP27-489とMSP3212-257領域における保存配列にそれぞれ位置する(36、50、51)。これらの研究は、生理的に活性である抗体の標的として、GLURPのN末端領域(GLURP27-489)(52)とMSP3のC末端領域(MSP3210-380)(36)を同定した。

44の地域から単離されたP.ファルシパルム及び実験系統P.ファルシパルム由来のGLURP27-489とMSP3210-380領域の配列分析により、ADCI有効ヒト抗体により標的されるGLURP(P1、P3、及びP4)(48)及びMSP3(bペプチド)において定義されたエピトープは、ほとんど完全に保存されていることが示され、それによりこれらのエピトープは、機能的に制約をうけ、そしてアミノ酸レベルでの変動を受けないということが示唆される。GLURP27-489領域中の異なるエピトープの中で、P3ペプチドは、最も重要であるようだ。なぜなら、アフィニティー精製されたP3ペプチドに対するヒト抗体は、in vitroにおいて最も強いADCI効果を媒介するからである。GLURP及びMSP3中の主要B細胞エピトープの保存は、さらにP.ファルシパルムと、チンパンジーの天然原虫であり近縁の原虫であるプラスモジウム・レイノビ(Plasmodium reichenowi)との間でこれらのエピトープがほとんど同一であるという観測結果、並びに臨床的に免疫化された71人の成人リベリア人由来の血漿IgG抗体が、両方の種由来のGLURP27-500を表す組換えタンパク質に対して同一の結合パターンを示すという観測結果によりさらに支持される。

これらの発見により、生物的に有効なヒト抗体により認識されるGLURP及びMSP3B細胞エピトープは、地理的に遠いP.ファルシパルム分離株の間で保存され、そして機能的に制約されるということが示され、これらにより、GLURP及びMSP3に基くワクチンが、世界中の広範囲の原虫種を防ぎうることが示唆される。

GLURP(52)及びMSP3(36)に対するアフィニティー精製された天然ヒト抗体は、単球依存的な方式で原虫成長を阻害するが、一方、別の7個のマラリア・ワクチン候補に基いてアフィニティー精製されたコントロール抗体は、類似の効果を発揮することができない(47)ということがin vitro実験により示された。

組換えタンパク質(GLURP27-489、及びGLURP705-1178)と、LURP・R0領域、P3(GLURP93-207)、S3(GLURP407-434)、及びLR67(GLURP85-312)(50、51)のそれぞれに由来する合成ペプチドの両方に対する天然IgG抗体であって、アフィニティー精製された抗体を使用して同様の阻害効果が得られる。

アフィニティー精製されたMSP3b特異的ヒト抗体を、P.ファルシパルムに感染したHu-RBC・BXNマウスに受動伝達するin vivo実験は、クロロキンに誘導される原虫除去と同じくらい早い原虫除去を示し、そしてそれはアフリカ人の全IgGにより誘導される原虫除去よりも早かった(3)。後者の観察により、選択的抗体による免疫化が全原虫により誘導される免疫より強い免疫を引き起こすということが示される(3)。

フロイント完全アジュバント中の組換えMSP3で免疫化されたヨザル(Aotus monkeys)は、実験的P.ファルシパルム感染に対し完全に防御された。リスザル(Saimiri sciureus)の免疫化によって、Al(OH)3に吸着されるGLURP27-500が、無毒性であり、免疫原性であり、そしてP.ファルシパルムを認識する抗GLURP抗体の高いタイターを誘発することが、IFAにより示された(8)。P.ファルシパルムが感染した赤血球で感染させた後、三匹のサルの内の二匹は、部分的に防御された。この効果は、免疫原に応答して霊長類が発達させた抗体のタイター及びエピトープ特異性に直接関連した。

これらの発見により、ADCI有効抗体を誘発するGLURP及びMSP3のB細胞エピトープに対する免疫応答が、in vivoでの原虫増殖を制御するというという考えが強く支持される。

これらの抗原の異なる領域をエスケリキア・コリ(Escherichia coli)中で産生し、様々なアフィニティ-タグと融合した(35、53、54)。こうした付加配列は、精製に利点がある一方で、それらは潜在的な問題点を有する。なぜなら、そうした配列に対する宿主の免疫応答がそうした配列を繰り返し使用できなくしてしまうからである。それゆえ、ベクターがコードするアフィニティータグを有しない組換えタンパク質を産生することを狙った発現系を探索することが所望される。

MSP3及びGLURPに基く限定された数の製剤が、さらなるワクチン開発のために選別され、そして最初にマウス(49、54)で、そして次にヒト以外の霊長類において、P.ファルシパルムで感染させる前臨床レベルで試験された(8)。GLURPのN-末端領域及びMSP3のC末端領域は、前臨床モデルにおいて免疫原性をはっきりと証明された。ラクトコッカスラクチス(Lactococcus lactis)由来のプロモーターであって、pH及び増殖段階により制御されるプロモーターであるP170に基いた新規で高効率の発現系を使用して、GLURPのN-末端領域及びMSP3のC末端領域は個別に産生された(23、33)。

我々は、ADCI有効ヒト抗体の標的である二つの抗原-つまりGLURP及びMSP3-を今のところ同定し、そして個々の抗原に関して2つのフェーズ1臨床試験を行った。両方のワクチンは、被験者において強い細胞応答を誘導したが、IgG抗体応答は並以下であった。GLURP試験の全ての被験者は、P3・B細胞エピトープに対する抗体を産生した。該抗体は、臨床的に免疫化された人におけるADCI有効抗体の最も目立つ標的である。ワクチンに誘導される抗体のレベルが比較的低いことは、GLURP合成ペプチド上のB細胞エピトープの数が限られていることに関連しているのかもしれない。

それゆえ、さらなるB細胞及びT細胞エピトープを含む隣接配列或いはCS抗原などのP.ファルシパルム由来の抗原と伴に、GLURP及びMSP3を含む組換えタンパク質に基いたワクチン開発が所望される。また、ベクターがコードするアフィニティータグを伴わない組換えたんぱく質を産生する発現系、例えば、L.ラクチスの使用も所望される。

概要

P.ファルシパルム(P. falciparumu)のメロゾイト表面タンパク質3(MSP3)に遺伝子操作により結合されたP.ファルシパルムのグルタミン酸リッチタンパク質(GLURP)に由来する融合タンパク質は、分泌性組換えGLURP−MSP3ハイブリッド・タンパク質としてラクトコッカスラクチス(Lactococcus lactis)において産生される。このハイブリッド・タンパク質で免疫化することにより、一つの部位で注射されるか若しくは、個々の分子を二つの異なる部位で同時に注射する二つの組換え分子で免疫化することより、個々のGLURPとMSP3ドメインに対する一貫して強い抗体応答をもたらす。違いは、MSP3特異的抗体応答について最も強調されて、GLURP RO領域に位置するT細胞エピトープが、MSP3領域内のB細胞エピトープの助けとなる。それ以上に、動物が、GLURPとMSP3で免疫化されるとき、個々のマウスは、それぞれの分子に対する目だった抗体応答を高める傾向がある。いくつか動物では、GLURPは、免疫優勢抗原であり、一方別の動物ではMSP3が、優勢な免疫原である。さらに、ハイブリッドは、個々の組換えタンパク質より抗原性が高い。臨床的に免疫化されたアフリカ人成人における、天然IgG抗体のハイブリッド・タンパク質に対するELISAタイターは、個々の組換えタンパク質に対するタイターより高い。マウス抗−GLURP−MSP3IgG抗体が、in vitroにおける原虫成長を単球依存的な方式で阻害することができるので、ハイブリッド・タンパク質はまた、潜在的な防御抗原であると示される。

目的

・ 別の適切なパラメーターは、アジュバント中のポリペプチドでワクチン化した後に、或いはDNAワクチン化の後に誘導される動物モデルの感染防御を計測することである

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
0件

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請求項1

プラスモジウムファルシパルム(Plasmodium falciparum)由来の少なくとも1の別のタンパク質遺伝子操作により結合されたプラスモジウム・ファルシパルム・グルタミン酸リッチ・タンパク質(GLURP)に由来する融合タンパク質、又は該融合タンパク質のホモログを含む、抗原基く抗マラリアワクチン

請求項2

GLURPに遺伝子操作により結合された前記タンパク質が、プラスモジウム・ファルシパルムのメロゾイト表面タンパク質3(MSP3)に由来する、請求項1に記載の抗原に基く抗マラリア・ワクチン。

請求項3

列番号1を含む、請求項2に記載のワクチン。

請求項4

プラスモジウム・ファルシパルム由来のタンパク質の免疫原性断片をさらに含む、請求項2又は3に記載のワクチン。

請求項5

配列番号1を含む融合タンパク質又はそのホモログ。

請求項6

プラスモジウム・ファルシパルム由来の1以上のタンパク質の1以上の免疫原性断片をさらに含む、請求項5に記載の融合タンパク質。

請求項7

前記免疫原性断片が、CS、MSP1、MSP2、MSP4、MSP5、MSP6、AMA1、Pf155/RESA、RAP1、EBA−175、pfEMP1、EXP1、LSA1、LSA3、Pf25、Pf45/48、Pf230、Pf27、Pfl6、又はPf28から選ばれる、請求項6に記載の融合タンパク質。

請求項8

組換えラクトコッカスsp(Lactococcus sp)から請求項5〜7に記載の融合タンパク質を製造する方法。

請求項9

配列番号2を含む核酸又はそのホモログ。

請求項10

請求項6又は7に記載される融合タンパク質をコードする核酸。

請求項11

ワクチンの製造のための、請求項9又は10に記載される核酸の使用。

請求項12

請求項9又は10に記載の核酸配列発現する組換えBCGを含むワクチン。

技術分野

0001

本発明は、プラスモジウムファルシパルム(Plasmodium falciparum)由来の少なくとも1の別のタンパク質、例えば、メロゾイト表面タンパク質3(MSP3)と遺伝子操作により結合されたプラスモジウム・ファルシパルムのグルタミン酸リッチ・タンパク質(GLURP)に由来する融合タンパク質を含む抗原基くマラリアワクチン、又はこの融合タンパク質をコードするDNAを含むワクチン、並びにそうしたワクチンの製造に関する。

背景技術

0002

背景
マラリアは、世界の人口の40%に感染しており、毎年推定で1.5〜2.7百万人が死亡する(57)。このことは、甚大な人的被害感染地域の進行を防ぐ負担を示している。マラリアは現在、アフリカ、アジア、及びラテンアメリカ熱帯貧困地域にほぼ限られているが、以前に撲滅された地域にも再伝染している。マラリアは、世界の公衆衛生問題の大きな問題の一つである。

0003

殺虫剤耐性ベクター出現及び薬剤耐性原虫細胞の出現により、新たなより良い制御手段についての投資が増加している。マラリア・ワクチンは、マラリアの負担を劇的に軽減する可能性を有する。しかしながら、感染防御免疫に基く機構について我々の理解が不十分であるので、特定の防御マーカーを明らかにすることが必要とされている。

0004

原虫の生活環の様々な段階で発現されるいくつかの鍵となる原虫抗原に対して、適切な液性及び細胞性免疫応答誘導することが、効果的なマラリア・ワクチンに必要とされる。生活環の各段階は、ワクチン化の機会を提供する。

0005

二つの証拠により、マラリア・ワクチンが実現可能であるということが提案される:
第一に、マラリア原虫に繰り返し晒されると、確かな臨床免疫、つまり、原虫と防御抗体が同時に存在する相関免疫状態を発達させるということは、立証された意見である。臨床的免疫化された人は、通常低い原虫密度を有し、こうした免疫は、死亡率の低下にかなり有効である。
第二に、ヒト並びに動物モデルにおける実験により、免疫化が次回の原虫感染に対する免疫を誘導することができることが確かめられ、ワクチンがマラリアの制御の現実的なツールになりうることが示唆された。

0006

今では古典的な実験において、Cohenとその同僚は、臨床的に免疫化された人から精製された抗体を受動伝達することによって、生命脅かすP.ファルシパルム(P.falciparum)感染を患うアフリカの子供において、急性マラリア発症寛解することができたということを示した(10)。Druilheとその同僚は、Cohenの結果を確かめた(42)。彼らは、臨床的にマラリアで免疫化された西アフリカ人由来IgGが、系統-独立方式において、薬剤耐性P.ファルシパルム・マラリアを患う無症候性のタイ人の子供の原虫負荷を実質的に減じることができると示した。

0007

これらの画期的な受動伝達実験は、無性段階の原虫負荷を低減/除去する点で抗体が重要であるということを証明した。

0008

しかしながら、同じ「感染防御」IgG製剤(42)についてのin vitro調査により、抗体が抗体自身に基いて原虫の成長阻害するのではなく、血液単核細胞共同的に作用して原虫増殖を制御することが示された(5)。この原虫を含むメカニズムは、抗体依存性細胞阻害(ADCI)(5、26、31)と呼ばれる。細胞親和性抗体、例えばIgG1及びIgG3が血液単核細胞のFcγIIa受容体を介して血液単核細胞へと結合することにより、腫瘍壊死因子-αなどの殺傷因子の放出が引き起こされることが最近の研究によりさらに示された。

0009

免疫-疫学的研究は、臨床免疫の獲得と単球FcγRIIa受容体によく結合するIgG1及びIgG3抗体のレベルとの間の相関を示すことにより、単球依存性、抗体媒介性メカニズムの関連性を支持した(1、41)。この受容体臨床マラリアに対する免疫の発達に関与するという推定は、FcγRIIaのアレル多型が、P.ファルシパルム・マラリアに対する感受性の違いと関連するという発見(45)により支持される。FcγRIIa−Arg131アレルについてホモ接合であるケニア人の幼児は、ヘテロのArg/His131の遺伝子型を有する子供と比較して、高密度P.ファルシパルム感染による危険性が低いということが報告された(45)。FcγIIa-Arg131遺伝子型が、IgG1及びIgG3に強く結合する(一方、FcγIIa-His131の遺伝子型は結合しない)ので、この発見により、単球により媒介されるP.ファルシパルムの殺傷は、in vivoにおける原虫封じ込めの重要なメカニズムであるという考えが支持される。さらに、Acuan et al.,(2)により、IgG3及びIgG1ではなく、特定のIgG2抗体のレベルが、ブルキナファソの人々において臨床マラリアからの防御と関連するということが発見された。続いて、FcγRIIaの配列決定により、試験対象の70%が、FcγRIIa-H131アレルを有したということが明らかにされた。このアレルは、IgG2に強く結合し(56)、IgG2がブルキナファソの人々において細胞親和性サブクラスとして作用することを示唆する。まとめると、これらの観測により、FcγRIIaの遺伝子型は、臨床マラリアに対する免疫を発達させるための重要な因子であり、そしてin vitroのADCIモデルの有効性を支持していることが示唆される。

0010

薬剤耐性病の発生率が増加しているため、マラリア・ワクチンの開発は、世界的にマラリアを制御する取り組みにおいて優先度が高いとますます認識されるようになった。候補ワクチンの臨床評価を促進するため、特にワクチン化により与えられる防御のin vitro相関の検証を促進するために、新しいツールは必要とされる。ADCIは、そうしたツールの一つを提供する(13)。現在最も注目される血液段階ワクチン候補であるMSP1、MSP2、AMA1、及びRESAは、臨床試験用に先ず選ばれた。なぜなら、これらの候補は、前臨床動物モデルにおいて成長阻害抗体を誘導する能力を有したからである(9,16、16、30、55)。しかしながら、当初の見込みにもかかわらず、これらの候補は一般的に、被験者においてほとんど免疫原性を有しないことが証明され (18、25、29、43)、そして誘導された抗体は、in vitroにおけるP.ファルシパルムの成長を阻害することができなかった。このように、in vitro浸潤阻害アッセイは、免疫の代替マーカーとしてはまだ役に立たない。

0011

メロゾイト浸潤の阻害を反映するヒトの防御との適切な相関を欠くことにより、臨床免疫化されたヒトにおける殺傷メカニズムを反映する別のin vitroモデルの開発が促される。Druilheとその同僚は、抗体が、ヒト血液単球と共同的に作用してin vivoで原虫成長を制御すると仮説を立て、そしてこの殺傷メカニズムのin vitro相関-つまりADCIアッセイを開発した。我々は、ADCI-有効ヒト抗体の標的であるGLURPとMSP3の二つの抗原を同定した。

0012

プラスモジウム・ファルシパルムグルタミン酸リッチタンパク質(GLURP)およびメロゾイト表面タンパク質3(MSP3)は、両方ともヒトIgG抗体により標的とされる。ヒトIgG抗体は、in vitroでは単球-依存的な方式(36、52)で、そしてin vivoではヒト化CIマウスモデルで、原虫成長を阻害することができる。これらの抗原に対するヒト抗体の同様の効果は、GLURPとMSP特異的細胞親和性抗体(IgG1とIgG3)のレベルがマラリア発症のリスクの低減と関連するということを示すいくつかの免疫-疫学的研究によっても提案される(11、38、50)。

0013

GLURPとMSP3の発見は、精製されたアフリカ人の免疫グロブリンGによる免疫の受動伝達をin vitro分析することに基いた(5、6、14、42)。これらの研究により、P.ファルシパルムに対する防御における推定のエフェクター・メカニズムが説明され(12)、そして続いて関連する原虫分子が同定された。これらのヒトIgG抗体により認識される主要B細胞エピトープは、GLURP27-489とMSP3212-257領域の保存配列にそれぞれ位置した。これらの研究は、生物学的に活性な抗体の標的としてGLURPのN末端領域(GLURP27-489) (52)とMSP3のC末端領域(MSP3210-380)(36)を同定した。

0014

これらの抗原の異なる領域については、様々なアフィニティ-タグと融合させて、エスケリキコリ(Escherichia coli)においてすでに作られていた。そうした付加的な配列は精製にとって有利である一方、それらは潜在的な問題を引き起こす。なぜならそうした配列に対して応答する宿主免疫応答は、これらの抗原の繰り返し使用をできなくしうるからである。

0015

免疫疫学的調査は、抗-GLURP及び抗-MSP3IgG抗体と、獲得された感染防御との関連性を確かにした:
GLULRPについて、ジエルモ(Dielmo)、セネガル(38)、ドゥドゥワ、ガーナ(11,50)、及びオード(OoDo)、ミャンマー(Soe Soe、未発表)において行われた3の独立した研究により、GLURP特異的IgG3及び/又はIgG1抗体のレベルとマラリア発症に対する感染防御とのあいだの統計的に有意な相関が示された。年齢と関連するP.ファルシパルムに対する暴露についての効果を混同する操作の後でさえも、この相関はかなり有意であった。これらの結果は、GLURPに対する天然IgG抗体が、ガンビアの子供における病気に対する防御と関連し、そしてリベリア及びブルキナファソの子供における高レベル原虫血症に対する防御と関連したという以前の研究を確かにした。

0016

MSP3について、細胞親和性抗体対非細胞親和性抗体(IgG1+IgG3/IgG2+IgG4+IgM)の高い比率(>2)は、マラリア発症を患ったことがない人とマラリア発症を患ったことがある人との区別を可能にする。このことは、8年以上日々臨床監視下におかれたジエルモ(Dielmo)の約200人の民の全ての年齢の群において見られた(37)。個人のレベルでは、抗MSP3・IgG3の出現は、同じ分子に対する別のアイソタイプの抗体又は他の5つの抗原に対するいずれのアイソタイプの抗体とは対照的に、感染防御と強く関連した(37)。
血清疫学データーにおける同様の一貫性は、従来P.ファルシパルム・マラリアに対するワクチンとして有力な候補であったMSP1により例示される別のマラリア・ワクチン候補については一般的ではない。

0017

これらのヒトIgG抗体により認識される主要B細胞エピトープは、GLURP27-489とMSP3212-257領域における保存配列にそれぞれ位置する(36、50、51)。これらの研究は、生理的に活性である抗体の標的として、GLURPのN末端領域(GLURP27-489)(52)とMSP3のC末端領域(MSP3210-380)(36)を同定した。

0018

44の地域から単離されたP.ファルシパルム及び実験系統P.ファルシパルム由来のGLURP27-489とMSP3210-380領域の配列分析により、ADCI有効ヒト抗体により標的されるGLURP(P1、P3、及びP4)(48)及びMSP3(bペプチド)において定義されたエピトープは、ほとんど完全に保存されていることが示され、それによりこれらのエピトープは、機能的に制約をうけ、そしてアミノ酸レベルでの変動を受けないということが示唆される。GLURP27-489領域中の異なるエピトープの中で、P3ペプチドは、最も重要であるようだ。なぜなら、アフィニティー精製されたP3ペプチドに対するヒト抗体は、in vitroにおいて最も強いADCI効果を媒介するからである。GLURP及びMSP3中の主要B細胞エピトープの保存は、さらにP.ファルシパルムと、チンパンジーの天然原虫であり近縁の原虫であるプラスモジウム・レイノビ(Plasmodium reichenowi)との間でこれらのエピトープがほとんど同一であるという観測結果、並びに臨床的に免疫化された71人の成人リベリア人由来の血漿IgG抗体が、両方の種由来のGLURP27-500を表す組換えタンパク質に対して同一の結合パターンを示すという観測結果によりさらに支持される。

0019

これらの発見により、生物的に有効なヒト抗体により認識されるGLURP及びMSP3B細胞エピトープは、地理的に遠いP.ファルシパルム分離株の間で保存され、そして機能的に制約されるということが示され、これらにより、GLURP及びMSP3に基くワクチンが、世界中の広範囲の原虫種を防ぎうることが示唆される。

0020

GLURP(52)及びMSP3(36)に対するアフィニティー精製された天然ヒト抗体は、単球依存的な方式で原虫成長を阻害するが、一方、別の7個のマラリア・ワクチン候補に基いてアフィニティー精製されたコントロール抗体は、類似の効果を発揮することができない(47)ということがin vitro実験により示された。

0021

組換えタンパク質(GLURP27-489、及びGLURP705-1178)と、LURP・R0領域、P3(GLURP93-207)、S3(GLURP407-434)、及びLR67(GLURP85-312)(50、51)のそれぞれに由来する合成ペプチドの両方に対する天然IgG抗体であって、アフィニティー精製された抗体を使用して同様の阻害効果が得られる。

0022

アフィニティー精製されたMSP3b特異的ヒト抗体を、P.ファルシパルムに感染したHu-RBC・BXNマウスに受動伝達するin vivo実験は、クロロキンに誘導される原虫除去と同じくらい早い原虫除去を示し、そしてそれはアフリカ人の全IgGにより誘導される原虫除去よりも早かった(3)。後者の観察により、選択的抗体による免疫化が全原虫により誘導される免疫より強い免疫を引き起こすということが示される(3)。

0023

フロイント完全アジュバント中の組換えMSP3で免疫化されたヨザル(Aotus monkeys)は、実験的P.ファルシパルム感染に対し完全に防御された。リスザル(Saimiri sciureus)の免疫化によって、Al(OH)3に吸着されるGLURP27-500が、無毒性であり、免疫原性であり、そしてP.ファルシパルムを認識する抗GLURP抗体の高いタイターを誘発することが、IFAにより示された(8)。P.ファルシパルムが感染した赤血球で感染させた後、三匹のサルの内の二匹は、部分的に防御された。この効果は、免疫原に応答して霊長類が発達させた抗体のタイター及びエピトープ特異性に直接関連した。

0024

これらの発見により、ADCI有効抗体を誘発するGLURP及びMSP3のB細胞エピトープに対する免疫応答が、in vivoでの原虫増殖を制御するというという考えが強く支持される。

0025

これらの抗原の異なる領域をエスケリキア・コリ(Escherichia coli)中で産生し、様々なアフィニティ-タグと融合した(35、53、54)。こうした付加配列は、精製に利点がある一方で、それらは潜在的な問題点を有する。なぜなら、そうした配列に対する宿主の免疫応答がそうした配列を繰り返し使用できなくしてしまうからである。それゆえ、ベクターがコードするアフィニティータグを有しない組換えタンパク質を産生することを狙った発現系を探索することが所望される。

0026

MSP3及びGLURPに基く限定された数の製剤が、さらなるワクチン開発のために選別され、そして最初にマウス(49、54)で、そして次にヒト以外の霊長類において、P.ファルシパルムで感染させる前臨床レベルで試験された(8)。GLURPのN-末端領域及びMSP3のC末端領域は、前臨床モデルにおいて免疫原性をはっきりと証明された。ラクトコッカスラクチス(Lactococcus lactis)由来のプロモーターであって、pH及び増殖段階により制御されるプロモーターであるP170に基いた新規で高効率の発現系を使用して、GLURPのN-末端領域及びMSP3のC末端領域は個別に産生された(23、33)。

0027

我々は、ADCI有効ヒト抗体の標的である二つの抗原-つまりGLURP及びMSP3-を今のところ同定し、そして個々の抗原に関して2つのフェーズ1臨床試験を行った。両方のワクチンは、被験者において強い細胞応答を誘導したが、IgG抗体応答は並以下であった。GLURP試験の全ての被験者は、P3・B細胞エピトープに対する抗体を産生した。該抗体は、臨床的に免疫化された人におけるADCI有効抗体の最も目立つ標的である。ワクチンに誘導される抗体のレベルが比較的低いことは、GLURP合成ペプチド上のB細胞エピトープの数が限られていることに関連しているのかもしれない。

0028

それゆえ、さらなるB細胞及びT細胞エピトープを含む隣接配列或いはCS抗原などのP.ファルシパルム由来の抗原と伴に、GLURP及びMSP3を含む組換えタンパク質に基いたワクチン開発が所望される。また、ベクターがコードするアフィニティータグを伴わない組換えたんぱく質を産生する発現系、例えば、L.ラクチスの使用も所望される。

0029

発明の要約
改良されたワクチン誘導性抗体発現をもたらすマラリア・ワクチンが開示される。このワクチンは、プラスモジウム・ファルシパルム由来の少なくとも1の別のタンパク質、例えば、メロゾイト表面タンパク質3(MSP3)と遺伝子操作により結合されたプラスモジウム・ファルシパルムのグルタミン酸リッチ・タンパク質(GLURP)から生じた融合タンパク質、又はこの融合タンパク質をコードする対応のヌクレオチド配列を含む。

発明を実施するための最良の形態

0030

本発明は、プラスモジウム・ファルシパルム由来の少なくとも1の別のタンパク質と遺伝子操作により結合されたプラスモジウム・ファルシパルム・グルタミン酸リッチタンパク質(GLURP)に由来する融合タンパク質、又は該融合タンパク質のホモログを含む抗原に基くマラリア・ワクチンを開示する。

0031

本発明の好ましい実施態様は、GLURPに遺伝子操作により結合されたタンパク質が、プラスモジウム・ファルシパルムのメロゾイト表面タンパク質3(MSP3)に由来し、ここで該融合タンパク質が好ましくは配列番号1に表されるアミノ酸配列を有するワクチンである。

0032

別の実施態様では、ワクチンは、配列番号1を含み、そしてさらにプラスモジウム・ファルシパルム由来のタンパク質の免疫原性エピトープを含む。

0033

配列番号1に表されるアミノ酸配列と、プラスモジウム・ファルシパルム由来の1以上のタンパク質の1以上の免疫原性エピトープ、例えばCS、MSP1、MSP2、MSP4、MSP5、MSP6、AMA1、Pf155/RESA、RAP1、EBA−175、pfEMP1、EXP1、LSA1、LSA3、Pf25、Pf45/48、Pf230、Pf27、Pf16、又はPf28をさらに含む融合タンパク質とを有する融合タンパク質が開示される。

0034

本発明はまた、組換え菌、例えばラクトコッカス属から上記融合タンパク質を製造することに関する。

0035

別の態様では、本発明は、上記融合タンパク質をコードする核酸、並びにワクチンを製造するための該核酸の使用に関する。ワクチンに使用される好ましい実施態様の核酸は、配列番号2において示される配列である。

0036

さらに別の実施態様において、ワクチンは、上記融合タンパク質をコードする核酸配列を含む組換えBCGを含む。

0037

GLURP及びMSP3に基くワクチンが、同じタイプの免疫応答、つまり、高レベルの細胞親和性抗体を誘導し、そしておそらく免疫系の標的として互いに相補するので、それぞれのGLURP25-500及びMSP3212-382の領域は、新規の遺伝子発現系であるラクトコッカス・ラクチス中に組換えハイブリッドとして一緒に導入される。この発現系は、L.ラクチス由来であり、pH及び増殖段階により制御されるプロモーターであるP170に基く(7、23、33、56)。この遺伝子発現系は、P170プロモーターに特異的に開発された単純発酵手順を利用する。L.ラクチスは、以下の理由:
i) L.ラクチスは、特性を明らかにされ一般的に安全と認められた(GARS)工業微生物であり、発酵乳製品生産における使用が最もよく知られている
ii) L.ラクチスは、規定の合成培地において成長できる
iii)組換えタンパク質は、培養上清中に分泌され、そこから簡単に精製できる、及び
iv) L.ラクチスは毒性物質を作り出さない
という理由から発現宿主として選択された。

0038

GLURPのN末端領域及びMSP3のC末端領域は、キメラ融合タンパク質の形で、ハイブリッドタンパク質として、L.ラクチスを使用して製造された。

0039

モンタニド(Seppic)をアジュバントとして使用して、マウスにおいてハイブリッド・タンパク質の免疫原性を試験した。最近の臨床試験において、モンタニドをGLURP及びMSP3それぞれに由来する長い合成ペプチドと共に使用した。ハイブリッド・タンパク質での免疫化は、それら二つの分子の混合による免疫化と比較して、GLURP及びMSP3ドメイン各々に対するより強い抗体応答一貫して作り出した。

0040

MSP3特異的抗体応答について差が強調され、それによりGLURP・R0領域に位置するT細胞エピトープが、MSP3領域におけるB細胞エピトープの助けとなるということが示唆された。このことは、他のマラリア抗原とも使用されうるGLURP抗原の驚くべき能力である。

0041

対照的に、動物が、GLURP及びMSP3の混合体で注射されたとき、個々のマウスは、どちらかの分子に対する優勢な抗体応答を高める傾向があった。いくつかの動物において、GLURPが、優勢の免疫原であり、一方別の動物では、MSP3が優勢の免疫原であった。

0042

ハイブリッドは、臨床的に免疫化されたアフリカ人成人の天然IgG抗体によって、個々の抗原より効率的に認識された。

0043

GLURP-MSP3ハイブリッド・タンパク質はそれゆえ、個々のGLURP及びMSP3分子と比較して4つの主な利点を有する:
i) GLURP-MSP3ハイブリッド・タンパク質は、個々の分子のいずれの組み合わせよりも免疫原性が高く、
ii) GLURP-MSP3ハイブリッド・タンパク質は、GLURPとMSP3の両方に対して強い免疫応答を作り出し、
iii) GLURP-MSP3ハイブリッド・タンパク質は、1回の臨床試験において、GLURPとMSP3の両方を試験することを許容し、そして
iv) GLURPとMSP3との間の融合接続部において新たなエピトープを含まないことが、マウス及び非ヒト霊長類における前臨床試験により示されたので、GLURP-MSP3ハイブリッド・タンパク質は、個々の分子と同じくらい安全であると予想される。

0044

P.ファルシパルムから同定された別の抗原であってGLURP抗原に対する融合パートナーとして適切である抗原は、CS、MSP1、MSP2、MSP4、MSP5、MSP6、AMA1、Pf155/RESA、RAP1、EBA−175、pfEMP1、EXP1、LSA1、LSA3、Pf25、Pf45/48、Pf230、Pf27、Pfl6、又はPf28である。

0045

定義
融合タンパク質
組換え融合タンパク質は、1の遺伝子の異なる領域由来のヌクレオチド配列を遺伝子操作で結合すること、及び/又は2以上の別の遺伝子由来のヌクレオチド配列を結合することにより取得されるヌクレオチド配列によりコードされる。これらのヌクレオチド配列は、P.ファルシパルム由来であるが、該ヌクレオチド配列は、別の生物、クローニング手順に使用されるプラスミド、又は他のヌクレオチド配列由来でありうる。

0046

免疫原性断片又はエピトープ
免疫原性断片又はエピトープは、生物学的サンプルにおいて又は現在若しくは過去にマラリアなどの微生物に感染した人において、免疫応答を誘導するタンパク質の一部として定義される。
免疫応答は、以下の方法のうちの1の方法によってモニターされうる。

0047

・ in vitroにおける細胞応答は、現在又は過去にマラリアに感染した人又は動物から採取されたリンパ球からの関連サイトカイン、例えばIFN-γなどの放出により、又は、該リンパ球のT細胞の増殖を検出することにより、測定される。誘導は、ポリペプチド又は免疫原性成分を、1ウェルあたり1×105細胞〜3×105細胞を含む懸濁液に加えることにより行われる。血液、脾臓肝臓、又はから細胞を単離し、そして20μg/ml(懸濁液)以下の濃度をもたらす量のポリペプチド又は免疫原性成分を加え、そして2日から5日間刺激を行った。細胞増殖をモニターするため、細胞を放射性標識されたチミジンパルス標識し、そして16〜22時間インキュベーションしたのちに、液体シンチレーションカウンターにより増殖を検出した。ポジティブ応答は、バックグラウンド標準偏差×2以上の応答である。IFNγの放出は、当業者に周知のELISA法により測定されうる。ポジティブ応答は、バックグラウンド+標準偏差×2以上の応答である。ポリペプチドに対する免疫応答をモニターするとき、IFN−γ以外の別のサイトカイン、例えば例えばIL−12、TNF−α、IL−4、IL−5、IL−10、IL−6、TGF−βなどは適切でありうる。サイトカイン(例えば、IFN−γ)の存在を検出する他のより感度の高い方法は、ELISPOT法である。ELISPOT法では、血液、脾臓、肝臓、又は肺から単離した細胞を、好ましくは1〜4×106細胞/mlの濃度に希釈し、そして20μg/ml以下の濃度になるポリペプチド又は免疫原性成分の存在下で18〜22時間インキュベーションを行った。この後、細胞懸濁液を1〜2×106/mlに希釈し、そして抗IFN−γでコートしたMaxisorpプレートに移し、好ましくは4〜16時間インキュベーションした。IFN−γ産生細胞は、標識された抗IFN−γ二次抗体を使用することによって測定され、そして適切な基質スポットを生じさせる。このスポットを精査顕微鏡を使用して計数した。PCR技術を使用することにより、適切なサイトカインをコードするmRNAの存在を測定することも可能である。通常、1以上のサイトカインは、例えばPCR、ELISPOT、又はELISAを使用して計測されるだろう。特定のポリペプチドにより誘導されるこれらのサイトカインのいずれかの量の有意な増加又は減少は、ポリペプチドの免疫学活性の評価において使用されうることが、当業者によって理解されるだろう。

0048

・ in vitro細胞応答は、免疫化された個人又はマラリア感染患者由来のT細胞系列を使用することにより測定されうる。ここで、T細胞系列は、生きたP.ファルシパルム、原虫からの抽出液、又は培養ろ液のいずれかと共に、IL−2を加えて10〜20日間成長させた。懸濁液1mlあたり20μg以下のポリペプチドを、1ウェルあたり1×105細胞〜3×105細胞を含むT細胞系列に加え、そしてインキュベーションを2〜6日間行って誘導を行った。IFN−γの誘導又は別の適切なサイトカインの放出をELISAにより検出した。T細胞の刺激を、上記の放射性標識されたチミジンを使用し、細胞増殖を検出することによりモニターした。両方のアッセイについて、ポジティブ応答は、バックグラウンド+標準偏差×2以上の応答である。

0049

・ in vivo細胞応答は、P.ファルシパルムに臨床的又は亜臨床的に感染した患者に、最大100μgのポリペプチド又は免疫原性の部分を皮内注射又は局所パッチ投与した後のポジティブDTH応答として測定した。ポジティブ応答は、注射又は適用後72〜96時間で少なくとも5mmの直径を有した。

0050

・ in vitroにおける液性応答は、免疫化された又は感染した人における特異的抗体応答により測定される。抗体の存在は、ELISA技術、或いはポリペプチド又は免疫原性部分ニトロセルロース膜又はポリスチレン表面に吸着されるウエスタンブロッティングにより測定されうる。血清を好ましくはPBS中に1:10〜1:100に希釈し、吸着されたポリペプチドに加え、そしてインキュベーションを1〜12時間行った。標識された二次抗体を使用することにより、特異的抗体の存在は、例えばELISAにおいて、ODを計測することにより測定され(ここでポジティブ応答は、バックグラウンド+標準偏差×2である)、或いはウエスタンブロッティングにおいて視覚的反応により測定されうる。

0051

・ 別の適切なパラメーターは、アジュバント中のポリペプチドでワクチン化した後に、或いはDNAワクチン化の後に誘導される動物モデルの感染防御を計測することである。適切な動物モデルは、霊長類、モルモット、又はマウスを含み、これらの動物は、感染される。誘導された感染防御の読み取りは、非ワクチン化動物と比べて低減した原虫密度、非ワクチン化動物と比べて延長された生存期間、及び非ワクチン化動物と比べた体重減少の低下を読み取ることでありうる。

0052

ホモログタンパク質
ホモロジーは、本発明の融合タンパク質のアナログ又はバリアントとして定義される。融合タンパク質は、特定のアミノ酸により特徴付けられ、そして特定の核酸配列によりコードされる。そうした配列が、組換え又は合成方法により産生されるアナログ及びバリアントを含むことが理解されるだろう。ここでそうしたポリペプチド配列は、組換えポリペプチド配列中の1以上のアミノ酸の置換、挿入、添加、又は欠失により改変され、そして本明細書中に記載されるいずれの生物学的アッセイにおいて免疫原性である。置換は好ましくは「保存的」である。置換は好ましくは、コドン使用における静的置換であり、該置換はアミノ酸配列に変化をもたらさないが、タンパク質発現亢進するために導入されうる。置換は、以下の表にしたがって定義される。二列目の同じブロック、好ましくは三列目の同じ行のアミノ酸は、互いに置換されうる。三列目のアミノ酸は、1文字表記で表される。

0053

0054

ワクチン、タンパク質
本発明は、本発明に従った融合タンパク質を含むワクチン組成物に関する。そうしたワクチン組成物の最適能力を保証するために、免疫学的に及び医薬として許容される担体、ワクチン、又はアジュバントを含むことが好ましい。

0055

本発明のタンパク質が動物により認識される有効なワクチンは、動物モデルにおいて、非ワクチン化動物と比較して、マラリア原虫で感染させた後の血中及び標的組織中の原虫負荷を低減し、生存期間を延長し、そして/又は体重減少を減らすことができる。

0056

さらに、本発明の融合タンパク質は、炭化水素又は脂質成分、例えば担体に結合されるか、又は他の方法(例えばアセチル化など)において改変されうる。

0057

微生物中で産生されたとき、本発明の融合タンパク質は、特別の処置が成されなければ、通常アセチル化されない。アセチル化ポリペプチドは、細胞中、血中又は体内、並びに組織液中でより安定でありうるので、アセチル化は利点がある。さらに、アセチル化は、未変性のP.ファルシパルム抗原の構造及び立体配置模倣する、構造及び立体配置をポリペプチドに与えうる。

0058

適切な担体は、ポリペプチド(一つ又は複数)が疎水性非共有結合性相互作用により結合するポリマー、例えばポリスチレンなどのプラスチック、或いはポリペプチド(一つ又は複数)が共有結合で結合するポリマー、例えば多糖、又はウシ血清アルブミン卵白アルブミン、若しくは鍵穴カサガイヘモシアニンなどのポリペプチドからなる群から選ばれる。適切な溶媒は、希釈液及び懸濁剤からなる群から選ばれる。アジュバントは、好ましくはジメチルジオタデシルアンモニウムブロミド(DDA)、QuilA、ポリI:C、水酸化アルミニウムフロイント不完全アジュバント、IFN−γ、IL−2、IL−12、一リン酸化脂質A(MPL)、トレハロース・ジミコレート(TDM)、トレハロース・ジベヘネート、及びムラミルジペプチド(MDP)からなる群から好ましくは選ばれる。

0059

活性成分としてペプチド配列を含むワクチン製剤は、一般的に当該技術分野によく知られており、米国特許第4,608,251号、第4,601,903号、第4,599,231号、及び4,599,230号において例証される。これら全ての文献を本明細書中に援用する。

0060

ワクチンのためのアジュバント効果を達成する別の方法は、水酸化アルミニウム、又はリン酸(ミョウバン)、合成糖ポリマー(Carbopol)などの試薬を使用することを含み、熱処理によるワクチン中のタンパク質の凝集体ペプシン処理(Fab)抗体をアルブミン再賦活することによる凝集体、C.パルブムなどの細菌細胞又はグラム陰性細菌内毒素若しくはリポ多糖要素の混合液、生理的に許容されるオイル溶媒、例えばマンドモオレエート(mannide mono-oleate)(Aracel A)中の乳濁液、又は保護置換として使用されるパーフルオロカーボン(フルゾール-DA)の20%溶液の懸濁液は、使用されうる。別の可能性は、免疫調節物質、例えばサイトカイン又は合成IFN-γ誘導因子、例えばポリI:Cを上記アジュバントと組み合わせて使用することを含む。

0061

アジュバント効果を達成するための別の興味深い可能性は、Gosselin et al., 1992 (19)において記載される技術を使用することである。手短に言えば、本発明の抗原などの適切な抗原は、単球/マクロファージのFcγ受容体に対する抗体(又は抗原結合性抗体断片)に結合されうる。

0062

ワクチンは、投与剤形に適した方式で、及び治療有効及び免疫原性である量で投与される。投与される量は、治療される対象、例えば免疫応答を上昇させる個人の免疫系の能力、並びに所望される防御の程度に左右される。適切な投与量範囲は、ワクチンあたり活性成分数百μgのオーダーであり、好ましくは約0.1μg〜1000μg、例えば、約1μg〜300μg、そして特に10μg〜50μgである。初回投与追加免疫投与の適切な投与計画は、変動可能であるが、初回投与の後に、接種又は別の投与を行うことが典型とされる。

0063

適用様式は、広く変動しうる。ワクチン投与慣用方法のいずれもが、適用されうる。これらは、生理的に許容される固体塩基又は医薬として許容される分散剤中経口適用、注射などによる非経口投与を含むと信じられている。ワクチン投与量は、投与経路に左右され、そしてワクチン接種される人の年齢、及び、それよりは少ない程度ではるが、ワクチン化される人の大きさに従って変化するだろう。

0064

ワクチンは、慣用的に注射、例えば皮下又は筋肉内注射により非経口的に投与される。投与の別の方法に適したさらなる製剤は、坐薬及び、いくつかの場合において経口製剤を含む。坐薬では、従来の結合剤及び担体は、例えばポリアルカレングリコール又はトリグリセリドを含み、そうした坐薬は、活性成分を0.5%〜10%、好ましくは1%〜2%の範囲で含む混合体から形成される。経口製剤は、そうした通常使用される賦形剤、例えば医薬品質マンニトールラクト-ス、スターチステアリン酸マグネシウムサッカリンナトリウムセルロース炭酸マグネシウムなどを含む。これらの組成物は、溶液、懸濁液、錠剤ピルカプセル持続性放出製剤、又は粉末の形態をとり、そして特に10〜95%、好ましくは25〜70%の活性成分を含む。

0065

多くの例において、ワクチンの複数回投与が必要とされるだろう。特に、ワクチンは、マラリア感染を妨げるため及び/又は確立されたマラリア感染を治療するために投与されうる。感染を妨げるために投与されるとき、感染の臨床兆候又は症状が出てくる前にワクチンは予防的に与えられる。

0066

遺伝的多様性のために、異なる個人は、同じタンパク質に対して様々な強さの免疫応答で反応しうる。それゆえ、本発明に従ったワクチンは、免疫応答を増大させるために、いくつかの異なるタンパク質を含みうる。ワクチンは、2以上のポリペプチド又は免疫原性部分を含みうる。ここでタンパク質の全ては上で定義されるとおりであるか、又はいくつかのペプチド(全部ではない)は、P.ファルシパルム又は他の微生物由来でありうる。後者の例では、上で説明されるポリペプチドの基準を必ずしも満たさないポリペプチドは、それ自身の免疫原性に起因して作用しうるか、又は単にアジュバントとして作用しうる。

0067

ワクチンは、1〜20、例えば2〜20、さらに3〜20の異なるタンパク質又は融合タンパク質、例えば3〜10の異なるタンパク質又は融合タンパク質を含みうる。

0068

本発明はまた、ヒトを含む動物を、例えばP.ファルシパルムにより引き起こされるマラリアに対して免疫化する方法に関し、ここでこの方法は、本発明の融合タンパク質、又は上に記載される本発明のワクチン組成物、或いは以下に記載される生ワクチンを動物に投与することを含む。

0069

本発明は、本発明に従った免疫原性組成物を製造する方法に関する。該方法は、本発明に従った融合タンパク質を調製、合成又は単離し、そして培地中に融合タンパク質を可溶化又は分散し、そして場合により他の抗原及び/又は担体、溶媒及び/又はアジュバント物質を加えることを含む。

0070

本発明の別の態様は、組換え微生物中に本発明のハイブリッド・タンパク質を産生することであり、本ハイブリッド・タンパク質をコードするDNA配列を発現することに加え、さらに、例えば結核などのマラリア以外の別の疾患に対する治療又は防御効果を有する1以上の抗原を発現する。これらの別の抗原は、分離した抗原として発現されうるし、又は本発明のハイブリッド・タンパク質に融合する抗原として発現されうる。Tbに対して有効な別の抗原の例は、ESAT6、CFP7、CFP10、CFP29、ORF2c、TB13、MPT59、α−クリスタリン、Rv0285、並びにそれらのハイブリッドであるが、この構想は、TB、又はTBのみに対する抗原に制限されない。

0071

ワクチンDNA
本発明の核酸断片は、抗原のin vivo発現を達成するために使用されうる。つまり、核酸断片は、Ulmer et al 1993において概説されるように、いわゆるDNAワクチンとして使用されうる。この文献は援用される。

0072

それゆえ、本発明は、本発明に従った核酸断片を含むワクチンに関し、このワクチンは、ワクチンが投与された動物(ヒトを含む)による抗原のin vivo発現をもたらし、発現された抗原量は、動物(ヒトを含む)においてP.ファルシパルムにより引き起こされる感染に対する実質的に増大した抵抗性を与えるために十分な量である。

0073

そうしたDNAワクチンの効力は、免疫応答を調節する能力を有するポリペプチドをコードするDNA断片と共に発現生成物をコードする遺伝子を投与することにより亢進されうる。

0074

組換え生ワクチン
ワクチンに対して細胞性免疫応答を効果的に活性化する一の可能性は、非病原性微生物ワクチン又はウイルスワクチンにおいて適切な抗原を発現することにより達成されうる。そうした微生物の周知の例は、マイコバクテリウムボビスBCG(Mycobacteriumu bovis BCG)、サルモネラ(Salmonella)、及びシュードモナ(Pseudomona)であり、そしてウイルスの例はワクシニア・ウイルス及びアデノウイルスである。

0075

それゆえ本発明の別の重要な態様は、現在利用できる生BCGワクチン性質を付け加えることであり、ここで上で定義される1以上の融合タンパク質をコードするDNA配列の1以上のコピーは、微生物のゲノム中に、該微生物がタンパク質を発現しそして分泌することを許容する様式で取り込まれる。本発明のヌクレオチド配列の1より多いコピーを取り込むことは、免疫応答を高めると考えられる。

0076

本発明の別の態様は、上で定義される1以上の融合タンパク質をコードするDNA配列を発現し、そしてさらに例えばミコバクテリウムツベルクロシス(Mycobacterium tuberculosis)により引き起こされる結核などのマラリアとは異なる病気に対する治療又は防御効果を有する1以上の抗原を発現する非病原性微生物、例えばL.ラクチス又はBCGである。これらの別の抗原は、分離した抗原として、又は本発明のハイブリッド・タンパク質に融合した抗原として発現されうる。Tb(サンガーデーターベース受入番号により識別される)に対して効果的である別の抗原の例は、Rv3875(ESAT6)、Rv1886c(Ag85B)、Rv0288(CFP7)、Rv3874(CFP10)、Rv0798c(CFP29)、Rv2031c(α-クリスタリン)、及びRv0285、又は断片、或いはそれらのハイブリッドであり、最も好ましくは、ESAT6−Ag85Bハイブリッドであるが、この構想は、TB又はTBのみに対する抗原に限定されない。

0077

そうしたDNAワクチンの効果は、免疫応答を調節する能力を有するポリペプチドをコードするDNA断片と共に、発現生成物をコードする遺伝子を投与することによって高められうる。たとえば、リンフォカイン前駆体又はリンフォカイン(例えばINF-γ、IL-2、IL-12)をコードする遺伝子は、2つの分離されたDNA断片を投与することにより、又は同じベクター内に含まれる両方のDNA断片を投与することによって、投与されうる。

0078

別の可能性は、ワクシニアウイルス又はアデノウイルスなどの弱毒化ウイルス中に、本発明に従ったポリペプチドをコードするDNAを組み込むことである(40)。組換えワクシニアウイルスは、感染した宿主細胞細胞質中で複製することができ、そして関心のタンパク質は、それゆえ、マラリアに対する防御を誘導することを想定される免疫応答を誘導することができる。

0079

治療ワクチン
本発明は、D.Lowry(Lowry et al.,1999)により示された文献に記載される治療用ワクチンとして、本発明の融合タンパク質又は核酸を使用することに関する。治療性質を有する抗原は、ワクチンとして投与されたとき、実験動物においてマラリア感染の重篤度を低減する能力又は以前の感染の再活性化を妨げる能力に基いて同定されうる。治療ワクチンとして使用される組成物は、ワクチン用に上で記載される様に調製されうる。

0080

実施例1:材料と方法
細菌種、プラスミド、及び成長条件
指示されたプラスミドを含むE.コリDH10B(K12, F- mcrA Δ(mrr-hsdRMS-mcrBC)φ80dlacZ Δm15 ΔlacX74 deoRrecA1 endA1 araD139 Δ(ara, leu)7697 galU galK λ- rpsL nupG)(Life Technologies)をエリスロマイシン(200μg/ml)を含むルリア・ブロス(LB)中で成長させた。指示されたプラスミドを含むL.ラクチスMG1363(17)を0.5%(wt/vol)グルコースを加えたM17ブロス(Difco Ltd.)又は3×SA・IV培地と名付けられる合成アミノ酸(SA)強化培地に1μg/mlのエリスロマイシンを加えた培地中で成長させた。固形LB又はM17培地に200又は1μg/mlのエリスロマイシンをそれぞれ加えた。ベクターであるpPSM1013(図1)は、pAMβ1レプリコンに基く多コピー発現プラスミド(46)であり、最適分泌シグナル-ペプチド配列SP310mut2(Ravn, P., Arnau, J., Madsen, S.M., Vrang, A., 及びIsraelsen, H.未発表)とのインフレーム融合体構築を可能にする固有制限酵素部位を含む。ペプチドのmRNAは、プラスミドがコードする翻訳開始部位から翻訳され、そしてpH及び増殖段階誘導性のL.ラクチスプロモーター、P170から転写される(7,23,33)。pH7以上では、P170プロモーターからの転写は実質的にない。しかしながら、pH6.5以下の定常段階に移ると、転写が誘導される。プラスミドpAMJ328は、全てのlacZ制御配列を欠失して、lacプロモーターからの転写を避け、そしてシグナルペプチドを欠失する新たなクローニング領域を作ることにより、pPSM1013から派生させた(32)。

0081

L.ラクチス中でGLURP及びMSP3を発現するプラスミドの構築
全てのプラスミドは、E.コリDH10B中で構築し、そして(22)で記されるように電気穿孔によりL.ラクチスMG1363に形質転換した。全てのプラスミドコンストラクトをDNAシーケンスにより確かめた。
pMST73. FVOglurpの非繰り返し領域プライマー:5’-CCC AGA TCT ACA AGTGAG AAT AGA AAT AAA C [79から100のヌクレオチド] (M59706のATG開始コドンのAから数える)、及び5’-CCC AGA TCTTGCTTCATG CTCGCTTTTTT CCGAT [1475から1500のヌクレオチド]で増幅し;BglIIで切断し、そして得られたDNA断片をBglIIで切断したpPSM1013中にクローニングした。

0082

KBR5. pMST73プラスミドをBamHIとSalIで切断し、得られたglurpインサートを含むDNA断片をBamHI-SalIで切断したpAMJ328にクローニングした。

0083

pKBR7. F32glurpの非繰り返し領域を、プライマー5'-AAG TAGATCTAC TAA TAC AAG TGA GAA TAG AAA TAA AC[73 〜100のヌクレオチド]、及び5'-GTTCAG ATCTTTATTCATGAT GGCCTT CTA GC[1519〜1542のヌクレオチド]で増幅し;得られたDNA断片をBglIIで切断し、そしてBglIIで切断したpPSM1013にクローニングした。

0084

pKBR8.プラスミドpKBR7を、BamHIとSalIで切断し、そしてglurpインサートをBamHI-SalI切断pAMJ328にクローニングした。

0085

pKBR9. F32・MSP3のC末端領域をプライマー5’-CCC AGA TCT AAAGCAAAA GAAGCT TCT AGTTAT[628〜651のヌクレオチド]と5'-ATT AGA TCTCATTTA ATG ATTTTTAAA ATA TTT GGA TA[1118〜1140のヌクレオチド] (L07944の開始コドンATGのAから数える)で増幅し;得られたDNA断片をBglIIで切断し、BglIIで切断したpPSM1013中にクローニングした。このMSP3領域は、FC27アレル(受入番号L07944)のMSP3領域と、MSP3の可変位置での以下の残基を除いて同一である。735(T→C)及び948(A→G)。

0086

pKBR10.プラスミドpKBR9をBamHI及びSalIで切断し、そしてMSP3インサートをBamHI-SalIで切断したpAMJ328にクローニングした。

0087

pKBR11. pKBR9のBglII-断片を、BglIIで部分的に切断したpKBR5にクローニングして、glurp79-1500とMSP3628-1140との間のインフレーム融合をもたらした。このハイブリッド分子は、GLURP中の可変位置での以下の残基を除いてF32アレルに一致する。Leu-50、Asn−53、Glu-65、Asp-129、Glu−224、Pro-500。

0088

発酵
プラスミドpKBR8(GLURP)、pKBR10(MSP3)、又はpKBR11(GLURP-MSP3ハイブリッド)を含むL.ラクチスMG1363の発酵を2Lの発酵器中の、エリスロマイシン(1μg/ml)、酵母抽出物(0.5%)、及びグルコース(1.5%)を加えた3×SA・IV培地(1L)で、30℃で行った。培養液の開始pHを7.4に合わせた。L.ラクチスMG1363は、成長の間乳酸を産生するので、細胞密度が増加するにつれてpHは減少する。約3時間の成長の後に、pHは6に減少し、そして2MのKOHをpH制御様式で加えることにより、さらに8時間、細胞密度が約OD600=8となるまでこのレベルを維持した。50%グルコース溶液塩基と平行して加えた。なぜならこの添加により細菌の収量を増大する傾向があるからである。Pellicon2 Duraporeフィルター(PVDF、0.22μm、0.1m2)(Millipore)で限外ろ過することにより細菌細胞を培養上清(外に出されたタンパク質を含む)から取り除いた。培養上清をすぐに使用するか、または-20℃で貯蔵した。

0089

組換えタンパク質の精製
組換えGLURP、MSP3、及びハイブリッド分子について、組換え戦略を開発した。Pellicon XL Biomax 8フィルター(ポリプロピレン-膜、50000Da、50cm2)を備えるMillipore Labscale(商標)TFFステム無細胞培養上清を濃縮した。そしてSephadex G-25カラム(C26/40、170ml)上で濃縮液を20mMビス-Tris(pH6.4)にバッファー交換を行った。0〜1MのNaClの勾配を、1ml/分の流速でカラム緩衝液中に適用することにより、組換えタンパク質を最初に5mlHiTrapQ Sepharose High Performance(Phamacia Biotech)カラム上で精製した。所望の組換えタンパク質を含む分画(2ml)を貯めて、そして20mMビス-Tris(pH6.4)に対して透析し、そして5mlのHiTrap SP Sepharose High Performance(Phamacia Biotech)カラムに適用した。組換えタンパク質をカラム緩衝液中の0〜1MのNaCl勾配により溶出させた。GLURP及びMSP3を、単一ピークで溶出し、一方ハイブリッドを2ピークで溶出した。所望のピークを含む分画(2ml)貯め、そして1M(NH4)2SO4に調節し、そして流速1ml/分で20mMビス-トリス(pH6.4)中の1〜0Mの(NH4)2SO4の勾配を適用することにより、5mlのPhenyl Sepharose High Pherformance(Phamacia Biotech)でさらに精製した。全ての分画の分析を、SDS-PAGEにより行った。タンパク質濃度をBCA(商標)タンパク質アッセイ(Pierce, Rockford, Illinois, USA)により計測した。

0090

免疫化及びマウスIgGの精製
30匹のBALBc/CF1マウス(27)の雌マウス(7〜10週齢)をランダムに3群に割り当てた。2群を尻尾付け根皮下注射で20μgのGLURP27-500−MSP3212-380ハイブリッド(gr7)、又は15μgのGLURP25-512と5μgのMSP3212-380(gr8)の混合液でそれぞれ免疫化した。三番目の群(gr9)は、15μgのGLURP25-512を尻尾の付け根に注射され、そして5μgのMSP3212-380を肩に注射された。全ての免疫原をMontanide(商標)で乳化し、そして各マウスを2週間の間隔で3回注射し、そして0、14、28、及び35日目に採血した。群gr7、8、及び9の動物から35日目に採取した貯蔵血清サンプル及び貯蔵された0日目サンプルから全IgGを、(NH4)2SO4沈殿により精製し、そして続いてDEAEカラム上で精製した。

0091

ELISA及び血清サンプル
酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)を以前に詳細に記載されるとおりに行った(54)。GLURP25-512、MSP3212-380、及びGLURP27-500-MSP3212-380の被膜濃度は、それぞれ0.5、1.0、及び0.5μg/mlであった。マラリアに臨床的に免疫化されたリベリア人成人からの血漿、又はマラリアに晒されたことのないデンマーク人ドナーの血漿(51)、及びマウスの血漿の段階希釈を、各抗原で被膜されたELISAプレート上で試験した。そして吸光度を血漿希釈度に対してプロットした。異なる血漿サンプルにおいて、抗ハイブリッド抗体応答と抗GLURP抗体及び抗MSP3抗体応答のそれぞれを比較するために、抗体タイターを曲線平行部分においてA492=1000の吸光度をあたえる血漿希釈度として定義した。

0092

競合ELISAアッセイ
組換えGLURP25-518及びMSP3212-380並びにそれら二つの抗原の混合体を、様々な濃度(3.2×10-5μg/ml〜100μg/ml)でPBS中の1.25%(w/v)ミルク粉末液に希釈されたGLURP-MSP3ハイブリッドで免疫化されたマウスの貯蔵血漿に加えた。使用される血漿希釈液を約2500の吸光度(A492)を与えるように調節した。抗原-抗体混合体を4℃で一晩インキュベーションし、そして続いてGLURP-MSP3ハイブリッドで被膜したELISAプレートに対する反応性を測定した。

0093

間接免疫蛍光抗体(IFA)試験.
IFAを以前に報告されるように行った(5)。簡潔に説明すると、P.ファルシパルムNF54のシゾント期を主に含む薄いRBCフイルムを、リン酸緩衝生理食塩水(PBSpH7.4)中に段階希釈された精製マウスIgGを30分間、37℃で湿箱中でインキュベーションした。PBSで洗浄した後に、PBS中に1:300希釈されたマウス抗体ALEXA・Fluor結合ヒツジ抗マウスIgG(Molecular probe,USA)に晒した。洗浄した後にスライドUV光の元で試験した。指標タイターは、目に見える免疫蛍光を産生する抗体の最大希釈度であった。

0094

GLURP及びGLURP-MSP3のRP−HPLC分析
タンパク質C4カラム(VYDAC(商標)、214TP54、USA)を使用して、HPLCシステム(Phamacia, Sweden)上でサンプルを分析した。分析をアセトニトリル:H2O:TFA緩衝液システム中で行った。精製されたサンプルを1:2のA-緩衝液(H2O+0.1%(w/v)TFA)中に希釈し、そしてカラムにアプライし、直線的勾配0〜80%のB緩衝液(80%アセトニトリル+0.1%(w/v)TFA)カラム体積の20倍を使用して、溶出を行った。溶出をUV-Abs.214mmによりモニターした。ピークを集め、そしてHetoVac(Heto,Denmark)で吸引して乾燥し、そして次の実験まで4℃に維持した。

0095

Maldi-Tof・MS及びES-MS
ペプチド・マスマッピング用のサンプルを、クマシー染色されたSDS-PAGEゲルから切り出した。基本的に記載(44)されたとおりに、バンドの半分(約1μgのタンパク質)を洗浄し、乾燥し、還元し、そしてヨードアセトアミドアルキル化し、その後に改変トリプシン(Promega,USA)により一晩切断した。切断後の液の上清を、Poros20R2逆相物質(PerSeptive,USA)で一杯にしたGELoader Tips(Eppendorff, Germany)にアプライし、そして0.8μlのα-シアヒドロキシケイ酸(70%アセトニトリル/30%水中20μg/μl)を直接MALDI標的に溶出した(28)。レフレクター・モードで行われるPerSeptive Voyager STR(PerSeptive, USA)上で分析を行ない、そして結果をGPMAW ver.5.02(Lighthouse data, Denmark)において分析した。
RP−HPLCからの分画(約20μgタンパク質)について無処理タンパク質熱スプレー質量分析を行った。サンプルを乾燥し、そして5%ギ酸に20pmol/μlの濃度に再溶解し、その後にナノスプレー源を使用してマイクロマスQTOF(Micromass,UK)で分析した。

0096

実施例2:L.ラクチスにおけるglurp及びMSP3の発現
glurp79-1500及びMSP3628-1140領域をコードするPCR断片は並べてクローン化し、それによりベクターによりコードされるシグナル・ペプチドとGLURP27-500-MSP3212-380融合タンパク質との間でインフレーム融合(pKBR11、図1)を作り出す。このハイブリッドは、これらのglurpとMSP3断片を結合することにより作られる2個の追加のアミノ酸残基を含む。比較のために、個々のglurp73-1542とMSP3628-1140断片はまたクローン化される(pKBR8及びpKBR10、図1)。プラスミドをL.ラクチスMG1363中に形質転換し、そして得られた株を材料と方法において記載されるように発酵器中で成長させた。成長培地のpHを6に維持して、P170プロモーターからの最適の転写を達成した(33)。全ての3の組換えタンパク質を、培養上清中に分泌し、ここでHiTrapQ及びSPセファロース・カラム上の連続的イオン交換により精製し、続いて、フェニルセファロース上の疎水性相互作用クロマトグラフィーを行った。続いて、SDS-PAGEにより、プラスミドpKBR11(レーン1)、pKBR8(レーン2)、及びpKBR10(レーン3)が136、100、及び36kDaの主要生成物をそれぞれ産生することが示された(図2A)。さらなる低分子量バンドが、精製されたGLURP及びMSP3標品ひおいて観察された。免疫ブロッティングにより分析されるとき、レーン2及び3における小さい生成物は、全長生成物と同様に、GLURP及びMSP3に対する抗体により特異的に認識され、それらはmRNAの不完全な翻訳からもたらされるか、及び/又はもとのタンパク質生成物プロテアーゼが分解することによりもたらされるということが示唆された。SDS-PAGEで精製されたレーン2のバンドをMALDI・MSトリプシン・ペプチドマッピングすることにより、この低分子量タンパク質が、GLURP25-514からもたらされたということが確認された(データ未掲載)。GLURP27-500-MSP3212-380及びGLURP25-514標本純度を、材料と方法において記載されるHPLCにより評価した。GLURP27-500-MSP3212-380及びGLURP25-514は、単一主要ピークを与えた(図2B)。ESMSにより測定すると、GLURP27-500-MSP3212-380及びGLURP25-514の分子量は、それぞれ74950と56518Da(±20Da)であった。2個の組換えタンパク質は各々、ベクターがコードするN末端に結合するアミノ酸残基、A−E−R−Sを含む(図1)と仮定すると、これらの分子量は、推定値74939と56518とよく一致する。こうして、GLURP27-500-MSP3212-380、及びGLURP25-514の組換えタンパク質は、無傷であり、予測されたアミノ酸残基を含む。

0097

実施例3:L.ラクチス中に産生されるGLURP及びMSP3の抗原性
組換えタンパク質の抗原性は、マラリアに対し臨床的に免疫化されたリベリア人の71成人からの血漿に対して評価された(図3)。血漿サンプルの段階希釈は、各組換えタンパク質でコートされた分離されているプレート上で試験され、そして抗原-特異的タイターを、1000の吸光度を与える希釈度として定義した。予想されたように、異なる血漿は、異なる量のGLURP及びMSP3特異的IgG抗体を含んだ(図3A)。一般的に、ハイブリッド-特異的抗体タイターは、GLURP25-514及びMSP3抗原各々で記録された抗体タイターを超えており(図3B及びC)、ハイブリッド分子がGLURP及びMSP3抗原決定因子をそれぞれ適切に提示するということを示している。

0098

実施例4:組換えGLURP及びMSP3生成物の免疫原性
GLURP-MSP3ハイブリッド分子が、GLURP25-514とMSP3212-380の個々の混合体と比較して、優れた免疫原であるかを決定するために、BALBc/CF1マウスの群をモンタニド中のハイブリッド分子で皮下的に免疫化するか、或いはGLURP25-514とMSP3212-380を1のシリンジ内で混合して免疫化するか若しくは2の異なる部位において別々に注射することにより免疫化した。三回目の注射の後に、35日目の血清をGLURP及びMSP3それぞれに対するIgG抗体反応性について試験した。GLURP-ELISAタイターの平均が、ハイブリッド群において、他の2つの群に比べてわずかに高かった一方、MSP3-ELISAタイターの平均は、ハイブリッドを受けた群において、MSP3212-380とGLURP25-514を二つの異なる部位で受けた群と比較(図4Aの群7と群9との比較)して、4.3倍高かった(Kruskal Wallis検定、P<0.004)。個々のレベルでは、ハイブリッドで免疫化されたマウスは、GLURPとMSP3ドメインの両方に強く反応する一方で、二つの分子を組み合わせて免疫化されたマウスは、GLURP又はMSP3のいずれかに対する優勢な抗体応答を高める傾向がある。抗−ハイブリッドIgG抗体は、ヒト抗体の周知のエピトープを含むP3、P4、P11、及びS3ペプチドに主に向けられているが(51)、そうしたエピトープを含まないペプチドP5とP9もまた認識される(図4B)。GLURP及びMSP3特異的IgGサブクラスの特性が、全てのワクチン製剤に類似している(図4C)一方で、GLURP特異的IgG抗体は、カッパー軽鎖を使用する傾向があり、そしてMSP3特異的IgG抗体は、ラムダ軽鎖を使用する傾向がある。この軽鎖の違いは、ハイブリッドで生じていようと個々の分子の混合体に対して生じていようと、全てのGLURP又はMSP−3特異的抗体について見つかっている。
ハイブリッドに対するマウス抗体の特異性は、競合−ELISAにより分析された(図5)。ハイブリッドに対する抗体は、純粋にGLURP及びMSP3に特異的であるようだ。なぜなら、溶解性のGLURP25-514とMSP3212-380の混合体が、完全に抗−ハイブリッド抗体の、固定GLURP27-500−MSP3212-380に対する結合を完全に阻害できるからである。こうして、GLURP−MSP3ハイブリッド分子のコンストラクトは、重なり合っている部位において新しいB細胞エピトープを作らなかった。

0099

実施例5:マウス抗GLURP及び抗MSP3血清の未変性GLURP及びMSP3との反応性
組換えGLURP及びMSP3の免疫原性は、原虫誘導タンパク質を3種の組換えタンパク質、つまりハイブリッド、GLURP25-514、及びMSP3212-380それぞれで免疫化されたマウスからの血清で免疫ブロッティングすることにより、調べられた。図6において示されるように、GLURP25-514、MSP3212-380、及びハイブリッドで免疫化されたマウス由来の血漿は、約220000Da(レーン1)、48000Da(レーン2)、及びその両方(レーン3)のポリペプチドをそれぞれ認識した。

0100

実施例6:合成ペプチドに従って作られたGLURPとMSP3との間の抗原競合
免疫原
使用されるMSP3とGLURP領域は、合成ペプチドに従って作られた:

0101

免疫化
20匹のBALBc雌マウス(7〜10週齢)を、ランダムに4の群に割り当て、そしてMSP3とGLURPの異なる組み合わせで皮下注射することにより免疫化した。
1. 群110を5μgのLR55で免疫化した。
2. 群111を5μgのLR67で免疫化した。
3.尻尾の付け根に皮下注射することにより、群112を5μgのLR55と5μgのLR67の混合体で免疫化した。
4. 群113に尻尾の付け根で5μgのLR55を与え、そして5μgのLR67を肩に注射した。
全ての免疫原をモンタニドISA720中に乳濁化し、そして各々のマウスは、3回の注射を2週間の間隔で受けて、そして0、14、28、及び35日で採血された。

0102

ELISA
35日目の血漿サンプルの段階希釈液を、それぞれ0.5μg/mlのLR55又はLR67でコーとしたELISAプレート上で試験し、そして吸光度を、血漿希釈度に対してプロットした。抗体タイターを曲線の平行部においてA492=1.00の吸光度をあたえる血漿希釈度として定義した。

0103

結果
合成ペプチドに従って作られたMSP3とGLURPの混合体に対するバランスのとれた免疫応答を得るために適しているかどうかを確かめるために、BALBcマウスの4群を、それぞれ皮下注射で1)LR55(gr110)、2)LR67(gr111)、3)LR55とLR67を1のシリンジ内で混ぜ合わせたもの(gr112)、或いは4)LR55とLR67を離れた二つの部位に注射する(gr113)。血清を最初の注射から35日後に集め、GLURPとMSP3それぞれに対する抗体応答性を試験した。LR55又はLR67のみで免疫化されたマウスはそれぞれ、LR55又はLR67のいずれかに強く反応した(図7(a)及び7(b))。同様に、異なる部位に注射されて二つの分子で免疫化されたマウスは、GLURPとMSP3ドメインの両方に強く反応した(図7(d))、一方、1のシリンジ中の2個の分子の組合せで免疫化されたマウスは、LR55に対してのみ反応した(図7(c)。
この結果は、GLURP及びMSP3の個々の生成物の混合体が、GLURPとMSP3との間の抗原競合を起こすことなく、一のワクチン製剤において投与することができないということを強く支持する。

0104

参考文献

図面の簡単な説明

0105

pfpPSM1013及びpAMJ328、並びにL.ラクチスに使用される発現コンストラクトの模式図。文字で表される制限酵素部位をコードするベクターの位置、プロモーターP170、シャイン-ダルガルノ配列(SD)、及び310mut2シグナルペプチドが表される。シグナルペプチドは、アミノ酸番号32と33の間で切断されることが予測され、そうして成熟組換えタンパク質のN末端中にAla-Glu残基を残す。glurp及びMSP3のヌクレオチド番号は、M59706及びL07944それぞれのATGコドンのAに対するものである。
(A) L.ラクチスMG1363中に産生され、精製されたGLURP-MSP融合タンパク質(レーン1)、GLURP25-514(レーン2)、及びMSP3212-380(レーン3)のクマシーブルーで染色された12.5%ポリアクリルアミドゲル。(B)GLURP-MSP3ハイブリッドタンパク質、及びGLURP25-514のそれぞれのC4カラム上のHPLC分析。分子量マーカーの大きさ(キロダルトン)が示される。
(C)GLURP-MSP3ハイブリッドとGLURP25-514の推定のアミノ酸配列及びペプチドマッピング。GLURP-MSP3の最初の4個のアミノ酸配列(Ala-Glu-Arg-Ser)は、クローニング・ベクターpSM1013由来である。ペプチド・マス・マッピングのサンプルは、クマシー染色されたSDS-PAGEゲルから切り出された。基本的に(44)に記載されるように、バンドの半分(約1μgのタンパク質)を洗浄し、乾燥し、還元し、そしてヨードアセトアミドでアルキル化し、その後、改変トリプシン(Promega、USA)により一晩切断させた。切断後の液の上清を、Poros20R2逆相物質(PerSeptive,USA)で一杯にしたGELoader Tips(Eppendorff, Germany)にアプライし、そして0.8μlのα-シアノヒドロキシケイ酸(70%アセトニトリル/30%水中20μg/μl)を直接MALDI標的に溶出した(28)。リフレクトモードのPerSpective Voyager STR(PerSpective, USA)上で分析を行ない、そして結果をGPMAW ver.5.02(Lighthouse data、Denmark)において分析した。MALDI-TOFスペクトルにおいてペプチドによりカバーされる配列に、下線をひき、そして配列の全カバー割合を示した。
マラリアに臨床的に免疫化された成人リベリア人からの71の血漿サンプルにおいて、抗原由来のGLURP及びMSP3のペアに応答するIgG抗体のパターン相関係数及びP値は、各パネルにおいて提供される。
マウスにおける抗体応答。10匹のマウスの群を、ハイブリッド(gr7)、一つのシリンジ中のGLURPとMSP3の混合体(gr8)、又は異なる部位において異なるシリンジ中のGLURPとMSP3で免疫化した。(A)35日目の血漿サンプルを、GLURP25-514又はMSP3212-3でコートされたELISAプレート上で抗体反応性について試験した。ボックス・プロットは、25%と75%の中央値を示した。そして僅差は、データーの範囲を示した。(B)GLURP・B細胞エピトープを提示する8個のペプチドでのマウス血清の累積応答(51)。(C)結果がパネルAで表されるマウスのアイソタイプ応答。棒グラフの各々は、GLURP-特異的ELISA及びMSP3-特異的ELISAの平均吸光度(±SEM)を表す。
ハイブリッドは、B細胞エピトープ由来のGLURP及びMSP3のみを含む。ハイブリッドで免疫化されたマウスからの血清プールは、GLURP、MSP3、GLURPとMSP3の混合体、又はハイブリッドで適切な濃度で前以ってインキュベーションされ、その後に、ハイブリッドでコートされたELISAに加えられた。GLURPとMSP3の混合液でインキュベーションする前に、ハイブリッドは、ハイブリッドに結合するIg抗体により完全に阻害された。
P.ファルシパルムNF54の免疫ブロット分析。全細胞抽出液を、7.5%ポリアクリルアミド・ゲル上で分離し、そしてGLURP25-514(レーン1)、MSP212-380(レーン2)、及びGLURP-MSP3ハイブリッド(レーン3)で免疫化したマウス由来の血漿で免疫ブロッティングを行った。分子量マーカーの大きさ(キロダルトン)を示した。
合成ペプチドに従って作られたMSP3とGLURPの混合体に対するバランスのとれた免疫応答を得るために適しているかどうかを確かめるために、BALBcマウスの4群を、それぞれ皮下注射で1)LR55(gr110)、2)LR67(gr111)、3)LR55とLR67を1のシリンジ内で混ぜ合わせたもの(gr112)、或いは4)LR55とLR67を離れた二つの部位に注射する(gr113)。血清を最初の注射から35日後に集め、GLURPとMSP3それぞれに対する抗体応答性を試験した。LR55又はLR67のみで免疫化されたマウスはそれぞれ、LR55又はLR67のいずれかに強く反応した(図7(a)及び7(b))。同様に、異なる部位に注射されて二つの分子で免疫化されたマウスは、GLURPとMSP3ドメインの両方に強く反応した(図7(d))、一方、1のシリンジ中の2個の分子の組合せで免疫化されたマウスは、LR55に対してのみ反応した(図7(c)。

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