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技術 建築構造物及びその構築方法

出願人 大成建設株式会社
発明者 小林治男佐藤啓治
出願日 2005年6月10日 (13年3ヶ月経過) 出願番号 2005-171735
公開日 2006年12月21日 (11年8ヶ月経過) 公開番号 2006-342636
状態 特許登録済
技術分野 地下構造物、基礎の保護・試験・修復 基礎工事に適用される隔壁
主要キーワード 応力解析モデル 応力部材 静的応力 投資対効果 本設構造 数値解析モデル 鉄鋼部材 断面設計
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重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2006年12月21日)のものです。
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図面 (6)

課題

合理的な設計方法構築した構造物を提供する。

解決手段

本構造物は、建物1と、該建物を支持する2と、建物2周囲の地盤に構築された山留め壁3とを有し、該山留め壁3と建物1とをアンカー部材12で接合した構造物であって、該山留め壁3を構成する鉄骨部材の少なくとも基礎梁またはマットスラブ11より下の部分を本設構造としたことを特徴とする。

概要

背景

概要

合理的な設計方法構築した構造物を提供する。本構造物は、建物1と、該建物を支持する2と、建物2周囲の地盤に構築された山留め壁3とを有し、該山留め壁3と建物1とをアンカー部材12で接合した構造物であって、該山留め壁3を構成する鉄骨部材の少なくとも基礎梁またはマットスラブ11より下の部分を本設構造としたことを特徴とする。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

建物と、該建物を支持すると、建物周囲地盤構築された山留め壁とを有し、該山留め壁と建物とをアンカー部材接合した構造物であって、該山留め壁を構成する鉄骨部材の少なくとも基礎梁またはマットスラブより下の部分を本設構造とした構造物。

請求項2

前記山留め壁を構成する鉄骨部材の基礎梁またはマットスラブより下の部分の水平荷重負担を考慮して、建物と杭の負担荷重を軽減した構造物。

請求項3

建物と、該建物を支持する杭と、建物周囲の地盤に構築された山留め壁とを有し、該山留め壁と建物とをアンカー部材で接合した構造物の設計方法であって、該山留め壁を構成する鉄骨部材の少なくとも基礎梁またはマットスラブより下の部分を本設構造とし、当該部分による水平荷重負担を考慮して杭及び山留め壁の応力部材の断面を決定する設計方法。

技術分野

0001

本発明は、優れた耐震性能を有する建築構造物と当該構造物の合理的断面設計に関するもので、特に山留め壁鉄骨部材のうち少なくとも基礎梁またはマットスラブより下の部分を本設構造とした構造物および、応力解析に際して、山留め壁の鉄骨部材の少なくとも基礎梁またはマットスラブより下の部分の水平荷重負担を考慮して建物及び基礎の断面設計を行った建築構造物および当該設計方法に関する。

0002

図3は、一般的な高層ビル等の建物が建設された状態を示した断面図である。当該構造物は、建物1、2、山留め壁3を有する。山留め壁3は、建物1の低部が地中埋設される区画画定するために地中に打設されており、建物1の地中部分外壁と連結されている。杭群4は、建物1を支持するために地中に打ち込まれた複数の杭2からなり、建物の自重を支持すると同時に、地震時には建物の上下水平方向の地震荷重を支持する。符号9は、建物1から図中右方向に荷重が加わった場合の、山留め壁3及び杭2(一群の杭2を総称して杭群4と称することもある)に対して地盤から作用する水平反力の方向を示している。各杭2の断面の形状及び寸法は、建物の自重及び地震時の荷重によって決定される。

0003

山留め壁を有する建物の場合、山留め壁3と建物1とを連結することにより山留め壁3が地震時の水平荷重を負担する効果、つまり山留め壁が地震時に建物を支持する効果を期待できることが考えられる。特開平10−298976号公報には、山留め壁上部と建物下部とを連結した構造物が開示されている。
特開平10−298976号

発明が解決しようとする課題

0004

従来技術によれば、山留め壁の上部と建物底部を連結することで山留め壁が建物と一体となって地震に抵抗する効果を発揮することが理解される。しかし、発明者らは山留め壁の効果はそれだけではないことを発見した。すなわち、山留め壁は、杭と同様に建物の上下及び水平方向の荷重を支持するので、上記従来技術においては考慮されていない、山留め壁の建物基礎梁またはマットスラブよりも下の部分による荷重負担を適切に考慮すれば杭の設計を合理化できるはずである。さらに、山留め壁の存在を適切に考慮することは、建物の耐震設計の合理化にも結びつくものである。ここで、山留め壁は一般に、鉛直方向に地中に打ち込まれたH型鋼I型鋼等の鉄骨部材の列と、当該鉄骨部材の列の周囲に打設されたソイルセメントから構成されている。

0005

ところが、従来、山留め壁は仮設構造物として設計されており、設計仕様本設構造物とは異なっているために、地震時等における山留め壁の特に上記部分の荷重負担を考慮することはできなかった。従来、建物の耐震設計において山留め壁の存在を考慮していなかった理由は、仮設構造物である山留め壁は本設構造物とは設計思想が異なることおよび山留め壁を本設構造として設計するとコスト高になるという懸念があったためと思われる。

0006

上記のような従来の認識とは反対に、本発明の発明者らは、山留め壁の特に鉄骨部材の少なくとも基礎梁またはマットスラブよりも下の部分を本設構造とし、同時に建物と基礎と山留め壁から構成される構造物において、山留め壁の荷重負担を適切に考慮することによって構造物全体の設計を合理化し、構造物全体としてはコスト低減を実現できることを発見し、本発明に至ったものである。

課題を解決するための手段

0007

(1)上記の目的を達成するために、建物と、該建物を支持する杭と、建物周囲の地盤に構築された山留め壁とを有し、該山留め壁と建物とをアンカー部材接合した構造物であって、該山留め壁を構成する鉄骨部材の少なくとも基礎梁またはマットスラブより下の部分を本設構造とした構造物を提案する。

0008

(2)また、本発明の好ましい実施態様によれば、本発明の提案する構造物は、前記山留め壁を構成する鉄骨部材の基礎梁またはマットスラブより下の部分の水平荷重負担を考慮して、建物と杭の負担荷重を軽減した構造物である。

0009

(3)さらに、本発明は、建物と、該建物を支持する杭と、建物周囲の地盤に構築された山留め壁とを有し、該山留め壁と建物とをアンカー部材で接合した構造物の設計方法であって、該山留め壁を構成する鉄骨部材の少なくとも基礎梁またはマットスラブより下の部分を本設構造とし、当該部分による水平荷重負担を考慮して杭及び山留め壁の応力部材の断面を決定する設計方法を提案する。

発明の効果

0010

(1)請求項1に係る発明によれば、山留め壁の鉄鋼部材のうち特に少なくとも基礎梁またはマットスラブよりも下の部分が本設構造となっているので、山留め壁による水平荷重負担を考慮することができ、建物の地震荷重や土圧などの水平荷重を山留め壁の応力部材に分散させて、建物と杭が負担すべき荷重を従来よりも軽減することができる。
(2)請求項2に係る発明によれば、山留め壁による水平荷重負担を考慮して結果的に建物と杭の断面低減が達成される。
(3)請求項3に係る発明によれば、山留め壁の鉄鋼部材のうち特に少なくとも基礎梁またはマットスラブよりも下の部分を本設構造とし、当該部分の水平荷重負担を考慮して杭及び山留め壁の応力部材の断面を決定しているので、従来と比較して合理的且つ経済的な構造物を設計することができる。

発明を実施するための最良の形態

0011

本発明の好ましい実施形態について実施例を挙げて図面を参照して説明する。なお、添付図において同じ要素には同じ符号を用い、適宜その説明を省略する。

0012

図1は、図3における杭群4の各杭2と山留め壁の応力部材3とを基礎梁またはマットスラブ11で連結した構造物を線材モデル化した2次元解析モデルを図示したものである。当該2次元解析モデルは、地盤による反力バネ9反力として考慮している。当該2次元解析モデルは、奥行き方向も考慮して3次元解析モデルとすることもできる。

0013

当該2次元解析モデルを用いた設計方法の一例を説明する。
まず、地震時における建物の動的挙動を算出し、建物基礎底部から杭頭および山留め壁の上部(建物と連結されている部分)に加えられる動的荷重を算出する。この場合の地震応答解析は、いわゆる地盤建物連成系モデルによるものであっても良いし、建物基礎底部に地震加速度直接入力されると仮定した建物のみの解析モデルであっても良い。何れのモデルあるいはさらに他のモデル化手法を採用すべきかは、地盤及び建物等の条件によって適宜決定することができる。重要なことは、本設構造である山留め壁、特に鉄骨部材の少なくとも基礎梁またはマットスラブよりの下の部分は、本設構造としての設計条件に従がわなければならない反面、地震時には水平荷重負担を考慮することができることである。

0014

次に、上記の動的解析によって得られた建物基礎底部から杭頭及び山留め壁の上部に加えられる荷重を入力して杭群4の各杭2及び山留め壁3の応力部材の応力を算出する。この場合の荷重は、動的荷重として杭と山留め壁の応力解析を行うこともできるが、動的荷重の最大値静的荷重として加えた静的応力解析を行うこともできる。何れの解析手法がより合理的であるかは、地盤、杭、山留め壁、建物及び入力荷重の選択等の条件によって決定されるべきである。
また、建物を含めた地盤、杭、山留め壁、建物全体を連成系としてモデル化して地震応答解析を行ってもよい。

0015

以上のように、基礎、杭、山留め壁、及び地盤をモデル化し地震による水平荷重に対する応力解析を行うことにより、杭の鋼材及び山留め壁の応力部材における形状及び寸法を適切に決定することができる。
なお、本発明は、山留め壁の鉄骨部材の建物基礎またはマットスラブよりも上の部分を本設構造として設計する可能性を排除するわけではない。また、山留め壁の鉄骨部材だけでなく、その他の部分も含めて本設構造として設計することも可能であり、本発明はその可能性も排除しないが、一般には、鉄骨部材のみを本設構造とする方が投資対効果の観点からは好ましいと考えられる。

0016

図2は、図3のAの拡大図であって、山留め壁の応力部材3と建物の基礎梁またはマットスラブ11との連結部分を示した模式図である。当該連結は、基礎梁またはマットスラブ11の厚さ方向または幅方向端部近傍に配置されたスタッドボルト等のアンカー部材12によって行われており、山留め壁の応力部材3は建物1の地中に埋設された外壁面13に沿って接触している。アンカー部材12は少なくとも2本以上配置されていればよく、山留め壁の応力部材3に対する回転剛性は強固に設計されている。アンカー部材はさらに建物1の底部にも設けられていても良い。これにより、山留め壁の応力部材3は、地震による水平荷重を多く負担することができるので、地震による耐震性を向上させることができる。

0017

図4は、本発明の効果を確認するために行った数値解析モデルを示すものである。本発明の実施例である構造物は、4スパン×5スパンの平面形状を有する地上12階、地下2階建ての建物と、φ1500の杭を30本と、建物の基礎周囲に建物基礎を囲むように連続して設けられ、建物の基礎に結合されたSMWを心材とする一連の山留め壁を有するものとした。比較対象構造物は、杭径をφ1800として、解析上は山留め壁が存在しないことを除いて本発明の実施例と同じ構造である。

0018

図5は、26550kNの水平力を加えた場合の、杭に作用するモーメントせん断力および変位を示すものである。その結果が顕著に示しているように、山留め壁の荷重負担を考慮することによって、例えば曲げモーメントは1/3以下に低減しており、杭頭の変位とせん断力に関しても低減は顕著である。さらに、概算を行った結果、杭工事および杭のコンクリートボリュームは、山留め壁を本設構造として荷重負担を考慮することによって70%程度にまで低減できることも確認できた。

図面の簡単な説明

0019

本発明による構造物を線材化した2次元解析モデル。
山留め壁の応力部材と建物の基礎梁またはマットスラブとの連結を示した様態図。
一般的な高層ビル等の建物が建設された構造物を示した断面図。
本発明の実施例(および比較例)に関する応力解析モデル
本発明の実施例(および比較例)の応力解析結果

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