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技術 臓器の一部を切除してなる実験動物を作製するための実験動物臓器切除型

出願人 株式会社クレハ
発明者 林英雄西島冬彦
出願日 2005年6月10日 (15年5ヶ月経過) 出願番号 2005-171507
公開日 2006年12月21日 (13年10ヶ月経過) 公開番号 2006-340695
状態 未査定
技術分野 獣医用機器 家畜、動物の飼育(3)(その他の飼育)
主要キーワード 切除線 慎重さ 未経験者 切除量 切除面 酢酸ビニール樹脂 切除作業 外縁形状
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (2)

課題

本発明の目的は、熟練を要すことなく、常に正確に再現性よく実験動物臓器切除することができる手段を提供することである。

解決手段

実験動物を作製するための実験動物臓器切除型であって、施術すべき臓器の形状に合致した臓器収容凹部とメスガイドするためのガイド溝を有することを特徴とする。さらに好ましくは、該臓器に連なる血管を案内するための血管載置溝を有するものである。

概要

背景

1.モデル動物について
糖尿病高脂血症腎不全等の特定疾患病態研究やそのための新薬開発、あるいは肝臓等の再生機構解明等においては、そのような特定の症状、病態を有する特別な疾患モデル動物が不可欠である。
特に、新薬の開発にあたっては、実験動物(モデル動物)は、in vitroアッセイ系への臓器細胞受容体などの生体試料の提供、in vivo およびex vivo 系での候補化合物の吸収・代謝・生体内分布薬理作用の証明、一般毒性生殖毒性、ガン原性など安全性に関する膨大な情報の提供など、有効性・安全性に関してヒトへの外挿にとって欠くことができない有用な情報を与える。
これらもモデル動物の主な役割は以下のとおりである。
(1)ターゲット疾患の病態の解明、肝臓再生等のメカニズムの解明。
(2)創薬ターゲットの探索と新規治療コンセプト確立
(3)各種化合物スクリーニングと候補化合物の選定
(4)薬物の作用機序の解明、安全性の解明。
(5)臨床試験に先立つ予備実験

2.腎疾患と実験動物
ところで腎疾患、特に慢性腎不全重篤な疾患であるにもかかわらず、慢性腎不全に有効な医薬は未だ見出されていない。そのための新薬開発を目指して、あるいは、死に至る糸球体硬化病変への進行機序の解明、進行の阻止を目指して、様々な研究が行なわれており、その試験研究において下記のような腎疾患モデル動物を用いられている。
・5/6腎摘出モデル腎臓を5/6摘出した慢性腎不全モデル)
・抗糸球体基底膜抗体を注射してなる腎不全モデル(糸球体基底膜とは、腎臓が血液を濾過する濾過膜であり、この糸球体基底膜を認識し、結合するのが抗糸球体基底膜抗体である。抗糸球体基底膜抗体を動物投与することによって、該抗体が糸球体基底膜に結合し、その後炎症反応を引き起こして糸球体腎炎、腎不全へと移行すると報告されている。)
アドリアマイシンを反復的に静脈内投与したモデルラット(慢性腎不全モデル)
・7/8腎摘出ラット、5/6、7/8腎動脈結紮ラットまたはイヌ(慢性腎不全モデル)
このうち最も代表的な慢性腎疾患モデル動物が5/6腎摘出モデル動物、特にラットである。

3.腎疾患について
腎臓は、体液の量や組成を一定に保ち(内部環境恒常性の維持)、代謝産物として生じる不要な老廃物を除去する臓器である。腎臓の機能が低下または喪失した状態がいわゆる腎不全であり、生命活動の根源が脅かされることになる。
これら腎不全(腎機能不全)には、慢性腎不全と急性腎不全がある。
腎不全は、一般的に腎臓の働きが正常の30%以下に低下した状態を指し、本来、体外に排出されるべき尿毒素や水分やカリウムナトリウムが排出されずに生体内蓄積される重篤な疾患である。
腎不全のうち急性腎不全は、何かの原因、例えば手術の後、急に尿が出なくなってしまった場合のように、数時間から数日の経過で腎不全になることをいう。急性腎不全は、ショック大量出血熱傷などに引き続いて起こる場合が多く、透析等の適切な治療がなされれば、2乃至3週間で回復可能である。しかし、その原因が、敗血症、熱傷、さらには大震災による筋肉挫滅によるなど重度である場合には、死亡率は50%と極めて高くなる。
一方、慢性腎不全は、さまざまな原因により、数年あるいは10年以上という長い期間をかけて腎臓の機能が低下し、体の内部環境の恒常性を維持できなくなった状態をいう。
慢性腎不全の原因としては,慢性糸球体腎炎糖尿病性腎症ネフローゼ、腎孟腎炎、のうほう腎、痛風などが挙げられる。その原因の約2/3は、慢性糸球体腎炎が占める。その他の主な原因は、糖尿病性腎症、慢性腎孟腎炎などである。慢性糸球体腎炎とは、濾過機能を担う糸球体が、目詰まりを起こしてしまう疾患である。腎機能の低下する速度、また保存的治療法は、病因によって、異なるが、慢性腎不全となると、いったん失われた腎機能は2度と元に戻ることはないといわれている。また、慢性腎不全を完全に治す方法や医薬品は未だ見出されていない。
慢性腎不全は徐々に進行し、初期では自覚症状もなく、尿毒症症状も軽い。尿量については、初期には異常がないが次の病期には多尿(1日2,000ml以上)、夜間尿の症状が現れる。更に進行すると,尿量は減少し乏尿(1日500ml以下)、無尿(1日100ml以下)となる。病状すすむと、尿毒症症状が顕著となり、悪心嘔吐食欲不振などの消化器症状心肥大心不全、むくみ、高血圧などの循環器症状、倦怠感疲労感頭痛などの精神神経症状、呼吸困難、皮膚のかゆみ貧血などが認められる。
治療方法としては、安静保温食事療法薬物療法透析療法腎移植などがある。患者の病状に応じてそれぞれ最適と思われる治療法がとられている。腎血流量が低下しないように腎機能の程度に合わせた運動や活動範囲を調整することも必要となる。食事療法は、限られた腎機能の範囲で体の恒常性を保ち、病状の悪化や進行を防ぐ上からも腎疾患の治療の中心となっている。薬物は、他の治療でも改善が見られないときに、高血圧に対しては降圧剤感染症に対しては抗生物質が投与されるなど、その症状に応じた対象療法が行われている。また、慢性期に至り、尿毒症症状が出てきた場合には、透析療法に移行し積極的な治療が行わなければならない。しかし、腎機能の完全回復には、今のところ腎移植しか方法はない。

4.最近の腎疾患に関する研究
これら腎臓疾患に関する研究は、内外の各種研究機関において盛んに行われている。
しかしながら、現状では、腎臓の機能が不可逆的に失われた状態である末期慢性腎不全に進行する様々な腎疾患がどのような原因で起こるのか、どのような機序で進行するのかなどは残念ながらほとんど不明である。
それらを明らかにし、有効な治療法や予防法の開発に結びつけることが最近の腎疾患の中心的テーマとなっている。
例えば、新潟大学の「腎研究施設(Institute of Nephrology)」は、以下のように報告している。
末期慢性腎不全に至る疾患は多数あるが、現在最も頻度が高い疾患は糖尿病に伴う糸球体障害、糖尿病性腎症と慢性糸球体腎炎である。これらの疾患は腎糸球体に主たる病変があり、進行して末期慢性腎不全に至るので、本「腎研究施設」ではこれまで、特に、糸球体の障害機序の解明を目指してきた。
本「腎研究施設」では動物を用いた基礎研究にいち早く着手し、糸球体腎炎モデルの開発、解析や糸球体細胞培養技術の確立等を行なってきた。
糸球体障害機序を細胞、分子レベルで解析するため、下記のごとき腎炎モデルが本「腎研究施設」で開発され、糸球体への免疫複合体形成機序、細胞性免疫を中心とした糸球体障害機序、メサンギウム細胞増殖の機序、糸球体のタンパク質透過性を規定する分子ネフリン)の同定等、世界的にも評価の高い業績が数多くあげられた。

ラット血清病型糸球体腎炎(BSA腎炎)、
・in
situ 型腎炎、
・抗糸球体基底膜型腎炎(馬杉腎炎)、
・抗Thy−1腎炎、
・抗ネフリン抗体腎症等。
また、糸球体細胞のうち、メサンギウム細胞内皮細胞上皮細胞ポドサイト)の培養にも成功し、それらの細胞の解析も高い評価が得られている。
現在、本「腎研究施設」の構造病理学分野、分子病態学分野、機能制御学分野はそれぞれ「構造」、「分子」、「機能」を中心的キーワードとして、各分野の特色を生かし、学内(新潟大学)の腎臓関連講座と互いに連携共同して、ヒト腎臓病の病因と進行機序を解明する基礎臨床研究を進めている。(新潟大学「腎研究施設」ホームページより)

5.その他の実験動物
モデル実験動物については、既に多くの研究・開発がなされ、上記腎疾患モデル動物のほか、下記のごときモデル動物が知られており、これら実験動物は市場からも容易に入手することができる。

パーキンソン病モデル(MPTP誘発:ラット)
アルツハイマー(痴呆)モデル(抗コリン薬誘発:ラット)
・細菌角膜感染症モデル(緑膿菌誘発:ウサギ)
結膜炎モデル(カラゲニンナイスタチン誘発:ラット)
緑内障モデル(水負荷眼圧:ウサギ)
眼内炎モデル(房水除去:ウサギ)
アレルギー性結膜炎モデル(結膜PCA反応:ラット、モルモット)
アレルギー性鼻炎モデル(IgEIgG関与:ラット、モルモット)
遅延型皮膚アレルギーモデル(Picryl chroride誘発:マウス)
喘息モデル(ヒスタミン誘発気管収縮:イヌ、OV誘発:モルモット、IgE誘発気管収縮:ラット)
外因性高脂血症モデル(コレステロールコール酸負荷:ラット)
内因性高脂血症モデル(Triton誘発:ラット・マウス)
潰瘍モデル(塩酸エタノール、塩酸アスピリン幽門結紮・アスピリン、水浸拘束ストレス、Shay、ヒスタミン誘発:ラット・マウス)
肝障害モデル(ANIT誘発胆汁うっ滞四塩化炭素誘発:ラット)
I型糖尿病モデル(ストレプトゾドシン誘発:ラット)
関節症モデル(肩関節周囲炎誘発:ウサギ、変形性関節症:ウサギ、アジュバントコラーゲン誘発慢性関節リウマチ:ラット)
・炎症モデル(カラゲニン足蹠デキストラン誘発、ヒスタミン誘発背部皮膚血管透過性亢進:ラット、紫外線照射による紅斑誘発:モルモット)
創傷モデル(熱湯誘発:ラット・モルモット、切傷皮膚:ラット)
・感染症(免疫機能低下)モデル(シクロフォスファミド誘発による顆粒球減少:マウス)
老化促進マウス(SAMP8)
自然発生II型糖尿病ラット(OLETF)
骨粗鬆症モデル(精巣卵巣切除:ラット・マウス)
・骨大理石病モデル(ウィルス鶏卵接種ニワトリ)
顎関節症モデル(顎関節部の薬傷壊死誘発:ブタヒツジ)
皮膚創傷モデル(薬傷壊死による全層欠損:ブタ)

6.実験動物の作製方法
これら実験動物の作製方法としては、下記のとおり大きく分けて4つの方法がある。
(1)自然発症モデル動物(突然変異や遺伝子異常に起因するもの)
(2)遺伝子操作による動物(例えば、トランスジェニク動物、ノックアウト動物
(3)薬物投与による特定病態モデル動物(例えば、カラゲニン誘発結膜炎モデル動物)
(4)外科的処置による動物(例えば、腎臓を5/6切除した慢性腎不全モデル(5/6腎摘モデル)、膵臓部分切除による膵臓機能低下モデル、腎動脈部分結紮による急性腎不全モデル)。
前記5/6腎摘モデル動物(主にラット)の標準的な作製方法は、初回の手術で左の腎の上下を各々1/3を切除し、1週間後の2度目の手術で右腎を摘出して合計5/6を摘出した後、3週間飼育することによって行われる。その後、充分に慢性腎不全状態になっている事を確認して実験に供される。

7.腎疾患実験動物を用いた研究
各種腎疾患の病因と進行機序の解明、あるいは新たな腎疾患治療薬の開発を目指して、これら腎疾患モデル動物を用いた様々な研究がおこなわれている。そして、例えば下記のごとき報告がなされている。

(1)特表2004−502644号公報;
同文献は、高塩飼料によって高血圧および腎損傷が現れるダール塩感受性(ダールS)ラットが、慢性腎臓障害モデルとして使用され得ると報告している。また、同文献は、高塩飼料ダールSラット動物モデルを用いて、高血圧および腎機能不全の発現に対するTGF−β拮抗薬予防効果について報告している。(特許文献1参照)

(2)特開平10−72458号公報;
同文献は、100mg/kgの用量でピューロマイシン(puromycin
aminonucleoside,SIGMA Chemical Co.)を腹腔内投与して作製したピューロマイシン惹起性腎不全モデルを用いた腎疾患治療薬のin
vivo試験について記載している。(特許文献2参照)

(3)特開2004−35506号公報;
同文献には、FGF23タンパク質およびその変異体が慢性腎不全の進展に影響を及ぼすか否かを検討するために片腎摘出Thy1腎不全ラットを使用することが記載され、その作製法に関して下記のように記載している。
片腎摘出Thy1腎不全ラットは、CHENGらの方法(CHENG QL, ORIKASA M, MORIOKA T, KAWACHI H, CHEN XM, OITET et al., Progressive renal lesions induced by administration of monoclonal antibody 1−22−3 to unilaterally nephrectomized rats. Clin Exp Immunol 1995;102:181−185.)に準じて作製した。すなわち7週齢ラットにエーテル麻酔下で右腎摘出術を施し、4〜5時間後に濃度1mg/mLに調製した抗Thy1抗体溶液(Anti−Rat CD90(Thy1.1) Monoclonal Antibody−Ascites, CL005A; Cedarlane Lab. Ltd.; Ontario, CANADA)を1匹あたり200μLの割合で尾静脈より投与して作製した。(特許文献3参照)

(4)特開2004−313192号公報;
同文献は、腎臓におけるメグシン遺伝子の発現が増強しており、かつ、腎臓および膵臓にジアスターゼ耐性PAS陽性物質が形成されている小胞体ストレス疾患モデル動物について次のように報告している。
これら腎臓におけるメグシン類の発現を増強した動物は、腎臓および膵臓にジアスターゼ耐性PAS陽性物質が形成され、血中クレアチニン値の上昇と高血糖、および小胞体ストレスの亢進を呈する。更に、この動物は、特徴的な病理像として、糸球体上皮細胞近位尿細管遠位尿細管集合体にかけての障害を示す。また、このようにして得られた疾患モデル動物がよりヒトの腎不全に近い病態を呈していることを裏付けており、腎不全の原因解明に役立つとものと考えられる。(特許文献4参照)

(5)特開2004−305111号公報;
同文献は、遺伝子操作によるIgA腎症発症モデル動物について報告している。該モデル動物は、より具体的には、ゲノム中のβ−1,4−ガラクトース転移酵素−I遺伝子を欠損し、IgA腎症の症状を呈することを特徴とするIgA腎症発症モデル非ヒト動物である。(特許文献5参照)

(6)特開2004−141090号公報;
同文献には、甲状腺及び副甲状腺を摘出、又は機能喪失させた後、血液中生理量の甲状腺ホルモンが維持されるように甲状腺ホルモンが投与し、かつ血液中に生理量以下の副甲状腺ホルモンが維持されるように副甲状腺ホルモンを投与し、かつ腎臓の一部切除、又は腎動脈分枝結紮を行なうことを特徴とする、低代謝回転骨に起因する腎性骨異栄養症(ROD)の病態モデル動物の作製方法について報告している。
さらに、同文献は、腎臓の一部切除について次のように記載している。
ラットを背位保定し、右下腹部麻酔薬、例えばペントバルビタール酸ナトリウムネンブタール:大日本製薬(株))を50mg/Kg.BW投与する。次いで、麻酔下、右腎摘出部及び切除を行う左腎側の体毛を剃り、右腎摘出のため、右側面を術者に向けて保定し、切開部位消毒後胸肋骨端約10mm脇の腹壁を肋骨に沿って約15mm切開する。右腎と腎周囲の脂肪及び副腎とを分離し、失血による腎重量の変化を防ぐ目的で腎血管及び尿管を二重結紮し、右腎を摘出する。右腎の湿重量を測定し、左腎を切除する際の基本重量とする。切開した腹壁及び皮膚を縫合する。
ラットの左側面を術者に向けて保定し、切開部位を消毒の後胸部肋骨端約10mm脇の腹壁を肋骨に沿って約15mm切開する。左腎と腎周囲の脂肪及び副腎とを分離し、止血の目的で腎動脈及び腎静脈を5−0の縫合糸を用いて挟み、腎切除用の型に入れ型に沿って腎臓を切除する。切除の割合は、右腎重量と左腎重量が等しいと仮定し、摘出した右腎重量を基に算出する。腎切除後、切除面トロンビン(SIGMA社製)2500Unit/mlを滴下し止血を行なう。
左腎を腹腔内に戻し、ペニシリンGIBCO社製)を一、二滴注入し腹壁と皮膚を縫合する。左右の縫合部分には希ヨウチンキ(吉田製薬(株))を塗り、消毒を施す。モデル動物作製後2日目に体重、Cr、BUNを測定し、バラツキの大きいものを除外する。モデル動物作製後2〜6週目に体重、Cr、BUN、Cr排泄量、Ccr、蛋白排泄量、血圧及び腎切除率を基に、群間偏りの無いように仕分けを行なう。
また、腎臓の切除について次のように述べている。
なお、切除する腎臓の大きさは必要に応じて適宜決めることができるが、ラットを用いて病態モデル動物を作製する場合、例えば、左腎臓2/3及び右腎臓全部(5/6Nxと表記する。)、左腎臓1/2及び右腎臓全部(3/4Nx)、又は右腎臓全部(1/2Nx)となるように切除するのが好ましい。(特許文献6参照)

(7)特開2004−141043号公報;
同文献は、ヒト糖尿病の内、2型糖尿病の病態モデルとして、より適切であって、しかも、代謝異常から糸球体硬化が出現し、腎不全への進行が経時的に観察可能なモデル動物及びその作製方法について報告している。この報告によれば、このような糖尿病モデル動物は、インスリン欠乏症を引き起こす化合物を投与した後、全腎臓の1/2〜3/4を摘出することによって作製される。(特許文献7参照)

(8)特許第2948669号公報;
同文献には、ストレプトゾトシン及びメチルグアニジン連続投与して作製される腎不全病態モデル動物及びその作製方法が開示されている。(特許文献8参照)

(9)WO01/091547号パンフレット
同文献は、血圧および尿中ナトリウム排泄日内変動サーカディアンリズム)異常のモデル動物について報告している。同文献によれば、このようなモデル動物は、腎機能を低下させることによって作製され、より具体的には腎動脈結紮および/または腎臓摘出により腎機能を低下させることによって作製される。
更に、腎動脈結紮および/または腎臓摘出の例としては、5/6腎摘、一部腎切除、片腎摘出および腎臓全摘が知られているが、5/6腎摘が好ましいこと、5/6腎摘動物は、片腎の腎動脈の2/3を結紮し、残りの腎臓を摘出する、または片腎を摘出し、残りの腎臓の両端を切除して切断面を止血することによって作製することができること、また、他の方法によって腎機能を低下させた動物、例えばThy1.1片腎動物(Thy1.1抗体投与+片腎摘出)、Thy1.1腎炎動物またはDOCA食塩感受性動物を本発明のモデル動物として使用することができることが記載されている。
また、上記モデル動物は、何れの哺乳動物でも良いが、例えばラット、マウス、イヌ、ウサギ、サルヤギおよびヒツジであり、ラットおよびマウスが好ましい旨も記載されている。(特許文献9参照)
特表2004−502644号公報
特開平10−72458号公報
特開2004−35506号公報
特開2004−313192号公報
特開2004−305111号公報
特開2004−141090号公報
特開2004−141043号公報
特許第2948669号公報
WO01/091547号パンフレット

概要

本発明の目的は、熟練を要すことなく、常に正確に再現性よく実験動物の臓器を切除することができる手段を提供することである。実験動物を作製するための実験動物臓器切除型であって、施術すべき臓器の形状に合致した臓器収容凹部とメスガイドするためのガイド溝を有することを特徴とする。さらに好ましくは、該臓器に連なる血管を案内するための血管載置溝を有するものである。

目的

前述のとおり、実験動物の作出方法としては、大きく分けて4つの方法が存在する。
(1)自然発症モデル動物(突然変異や遺伝子異常に起因するもの)
(2)遺伝子操作による動物(例えば、トランスジェニク動物、ノックアウト動物)
(3)薬物投与による特定病態モデル動物(例えば、カラゲニン誘発結膜炎モデル動物)
(4)外科的処置による動物(例えば、膵臓部分切除による膵臓機能低下モデル、腎動脈部分結紮による腎不全モデル)
しかし、薬物投与による特定病態モデル動物、例えばストレプトゾトシン及びメチルグアニジンを連続投与して作製される腎不全病態モデル動物は、尿毒症性毒素であるメチルグアニジンを連続投与することにより腎機能の低下(微量アルブミン尿の増加)を惹起さされているため、糖尿病に特徴的な代謝異常からの腎機能障害とは一致しないなどの欠点があった。
また、慢性腎不全のモデルの作製についてもいくつかの異なる方法が報告されている。しかし、ストレプトゾトシン及びメチルグアニジン等の薬物を投与することによって慢性腎不全状態を惹起させた場合、その後に薬物を投与して肝薬物代謝能を検討する際、腎不全作製のために投与したこれら薬物の影響が懸念される。
このように、薬物投与による実験動物の作製は、時に該薬物による影響を無視できず、実験目的によっては必ずしも満足し得るものではなかった。
この意味においては、外科的処置による動物、例えば、5/6腎摘モデル動物が好適である。
他方、薬物投与実験動物の場合でも、外科的処置実験動物の場合でも、最も重要なことはこれら実験動物にバラツキが少なく、再現性が確実であることである。5/6腎摘モデル動物にあっては、正確に腎臓の5/6を切除することである。
従来の5/6腎摘モデル動物の作製方法は、取り出した腎臓を平らな施術台に置いてそれを片方の手で押さえながら腎臓の一部を切除したり、あるいは取り出した腎臓を簡単な型に載せて同様にして切除作業を行っていた。
しかし、これら従来の切除方法においては、平らな施術台に腎臓を載せて、あるいは単純な型内に腎臓を載置した後に、該腎臓を手で押さえながら切除するため、下記のような問題点が存在した。
1.平らな施術台上で腎臓を切除する場合、予め物差し等で切断すべき部位の見当をつけておいても、最終的には目測でその部位にメスを入れざるを得ず、切除線(メスで切除すべき臓器部位仮想線)に沿って正確に切除するのが困難であった。
2.型に沿って(型の外縁に沿って)メスを入れたとしても、やはり目測に頼らざるを得ず、正確に左腎から2/3重量を切除することは困難であった。加えて、型の底部までメスを入れることは必ずしも容易なことではなく、切り残し等の問題があった。
3.腎臓を手で押さえながら切除するため、手で押さえたときに、臓器が若干ずれてしまったり、あるいは、手で押さえることによって腎臓が圧迫されて周縁部が肥大化し、予定よりも多く切除してしまう傾向があった。
3.切除線に沿って、あるいは垂直にメス(カミソリ)を正確に入れることは必ずしも容易なことではなく、これに起因した切除量バラつきが避けられなかった。
4.したがって、5/6腎摘モデル動物の作製には熟練が必要であり、未経験者には相当の訓練が必要であった。
5.このように切除には相当の技量と慎重さが必要であり、施術に要する時間も決して短いものではなかった。
したがって、本発明の目的は、熟練を要すことなく、常に正確に再現性よく実験動物の臓器を切除することができる手段を提供することである。

効果

実績

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請求項1

施術すべき臓器の形状に合致した臓器収容凹部とメスガイドするためのガイド溝を有することを特徴とする臓器の一部を切除してなる実験動物を作製するための実験動物臓器切除型

請求項2

さらに臓器に連なる血管を案内するための血管載置溝を有する請求項1に記載の実験動物臓器切除型。

請求項3

臓器が腎臓である請求項1又は請求項2に記載の実験動物臓器切除型。

請求項4

臓器が肝臓である請求項1又は請求項2に記載の実験動物臓器切除型。

請求項5

臓器の上下2箇所を切除するための2本のガイド溝又は更に臓器側部1箇所を切除するためのガイド溝を加えた3本のガイド溝を有する請求項1乃至4に記載の実験動物臓器切除型。

技術分野

0001

本発明は、実験動物臓器、特に腎臓肝臓等の臓器の一部を切除することによって病態モデル動物を作製するための、実験動物臓器切除型に関する。さらに詳しくは、臓器の一部を切除してなるモデル動物、例えば、腎臓の5/6を切除してなる所謂5/6腎不全モデル動物等を作製するために有益な実験動物臓器切除型に関する。

背景技術

0002

1.モデル動物について
糖尿病高脂血症、腎不全等の特定疾患病態研究やそのための新薬開発、あるいは肝臓等の再生機構解明等においては、そのような特定の症状、病態を有する特別な疾患モデル動物が不可欠である。
特に、新薬の開発にあたっては、実験動物(モデル動物)は、in vitroアッセイ系への臓器・細胞受容体などの生体試料の提供、in vivo およびex vivo 系での候補化合物の吸収・代謝・生体内分布薬理作用の証明、一般毒性生殖毒性、ガン原性など安全性に関する膨大な情報の提供など、有効性・安全性に関してヒトへの外挿にとって欠くことができない有用な情報を与える。
これらもモデル動物の主な役割は以下のとおりである。
(1)ターゲット疾患の病態の解明、肝臓再生等のメカニズムの解明。
(2)創薬ターゲットの探索と新規治療コンセプト確立
(3)各種化合物スクリーニングと候補化合物の選定
(4)薬物の作用機序の解明、安全性の解明。
(5)臨床試験に先立つ予備実験

0003

2.腎疾患と実験動物
ところで腎疾患、特に慢性腎不全重篤な疾患であるにもかかわらず、慢性腎不全に有効な医薬は未だ見出されていない。そのための新薬開発を目指して、あるいは、死に至る糸球体硬化病変への進行機序の解明、進行の阻止を目指して、様々な研究が行なわれており、その試験研究において下記のような腎疾患モデル動物を用いられている。
・5/6腎摘出モデル(腎臓を5/6摘出した慢性腎不全モデル)
・抗糸球体基底膜抗体を注射してなる腎不全モデル(糸球体基底膜とは、腎臓が血液を濾過する濾過膜であり、この糸球体基底膜を認識し、結合するのが抗糸球体基底膜抗体である。抗糸球体基底膜抗体を動物投与することによって、該抗体が糸球体基底膜に結合し、その後炎症反応を引き起こして糸球体腎炎、腎不全へと移行すると報告されている。)
アドリアマイシンを反復的に静脈内投与したモデルラット(慢性腎不全モデル)
・7/8腎摘出ラット、5/6、7/8腎動脈結紮ラットまたはイヌ(慢性腎不全モデル)
このうち最も代表的な慢性腎疾患モデル動物が5/6腎摘出モデル動物、特にラットである。

0004

3.腎疾患について
腎臓は、体液の量や組成を一定に保ち(内部環境恒常性の維持)、代謝産物として生じる不要な老廃物を除去する臓器である。腎臓の機能が低下または喪失した状態がいわゆる腎不全であり、生命活動の根源が脅かされることになる。
これら腎不全(腎機能不全)には、慢性腎不全と急性腎不全がある。
腎不全は、一般的に腎臓の働きが正常の30%以下に低下した状態を指し、本来、体外に排出されるべき尿毒素や水分やカリウムナトリウムが排出されずに生体内蓄積される重篤な疾患である。
腎不全のうち急性腎不全は、何かの原因、例えば手術の後、急に尿が出なくなってしまった場合のように、数時間から数日の経過で腎不全になることをいう。急性腎不全は、ショック大量出血熱傷などに引き続いて起こる場合が多く、透析等の適切な治療がなされれば、2乃至3週間で回復可能である。しかし、その原因が、敗血症、熱傷、さらには大震災による筋肉挫滅によるなど重度である場合には、死亡率は50%と極めて高くなる。
一方、慢性腎不全は、さまざまな原因により、数年あるいは10年以上という長い期間をかけて腎臓の機能が低下し、体の内部環境の恒常性を維持できなくなった状態をいう。
慢性腎不全の原因としては,慢性糸球体腎炎糖尿病性腎症ネフローゼ、腎孟腎炎、のうほう腎、痛風などが挙げられる。その原因の約2/3は、慢性糸球体腎炎が占める。その他の主な原因は、糖尿病性腎症、慢性腎孟腎炎などである。慢性糸球体腎炎とは、濾過機能を担う糸球体が、目詰まりを起こしてしまう疾患である。腎機能の低下する速度、また保存的治療法は、病因によって、異なるが、慢性腎不全となると、いったん失われた腎機能は2度と元に戻ることはないといわれている。また、慢性腎不全を完全に治す方法や医薬品は未だ見出されていない。
慢性腎不全は徐々に進行し、初期では自覚症状もなく、尿毒症症状も軽い。尿量については、初期には異常がないが次の病期には多尿(1日2,000ml以上)、夜間尿の症状が現れる。更に進行すると,尿量は減少し乏尿(1日500ml以下)、無尿(1日100ml以下)となる。病状すすむと、尿毒症症状が顕著となり、悪心嘔吐食欲不振などの消化器症状心肥大心不全、むくみ、高血圧などの循環器症状、倦怠感疲労感頭痛などの精神神経症状、呼吸困難、皮膚のかゆみ貧血などが認められる。
治療方法としては、安静保温食事療法薬物療法透析療法腎移植などがある。患者の病状に応じてそれぞれ最適と思われる治療法がとられている。腎血流量が低下しないように腎機能の程度に合わせた運動や活動範囲を調整することも必要となる。食事療法は、限られた腎機能の範囲で体の恒常性を保ち、病状の悪化や進行を防ぐ上からも腎疾患の治療の中心となっている。薬物は、他の治療でも改善が見られないときに、高血圧に対しては降圧剤感染症に対しては抗生物質が投与されるなど、その症状に応じた対象療法が行われている。また、慢性期に至り、尿毒症症状が出てきた場合には、透析療法に移行し積極的な治療が行わなければならない。しかし、腎機能の完全回復には、今のところ腎移植しか方法はない。

0005

4.最近の腎疾患に関する研究
これら腎臓疾患に関する研究は、内外の各種研究機関において盛んに行われている。
しかしながら、現状では、腎臓の機能が不可逆的に失われた状態である末期慢性腎不全に進行する様々な腎疾患がどのような原因で起こるのか、どのような機序で進行するのかなどは残念ながらほとんど不明である。
それらを明らかにし、有効な治療法や予防法の開発に結びつけることが最近の腎疾患の中心的テーマとなっている。
例えば、新潟大学の「腎研究施設(Institute of Nephrology)」は、以下のように報告している。
末期慢性腎不全に至る疾患は多数あるが、現在最も頻度が高い疾患は糖尿病に伴う糸球体障害、糖尿病性腎症と慢性糸球体腎炎である。これらの疾患は腎糸球体に主たる病変があり、進行して末期慢性腎不全に至るので、本「腎研究施設」ではこれまで、特に、糸球体の障害機序の解明を目指してきた。
本「腎研究施設」では動物を用いた基礎研究にいち早く着手し、糸球体腎炎モデルの開発、解析や糸球体細胞培養技術の確立等を行なってきた。
糸球体障害機序を細胞、分子レベルで解析するため、下記のごとき腎炎モデルが本「腎研究施設」で開発され、糸球体への免疫複合体形成機序、細胞性免疫を中心とした糸球体障害機序、メサンギウム細胞増殖の機序、糸球体のタンパク質透過性を規定する分子ネフリン)の同定等、世界的にも評価の高い業績が数多くあげられた。

0006

ラット血清病型糸球体腎炎(BSA腎炎)、
・in
situ 型腎炎、
・抗糸球体基底膜型腎炎(馬杉腎炎)、
・抗Thy−1腎炎、
・抗ネフリン抗体腎症等。
また、糸球体細胞のうち、メサンギウム細胞内皮細胞上皮細胞ポドサイト)の培養にも成功し、それらの細胞の解析も高い評価が得られている。
現在、本「腎研究施設」の構造病理学分野、分子病態学分野、機能制御学分野はそれぞれ「構造」、「分子」、「機能」を中心的キーワードとして、各分野の特色を生かし、学内(新潟大学)の腎臓関連講座と互いに連携共同して、ヒト腎臓病の病因と進行機序を解明する基礎臨床研究を進めている。(新潟大学「腎研究施設」ホームページより)

0007

5.その他の実験動物
モデル実験動物については、既に多くの研究・開発がなされ、上記腎疾患モデル動物のほか、下記のごときモデル動物が知られており、これら実験動物は市場からも容易に入手することができる。

0008

パーキンソン病モデル(MPTP誘発:ラット)
アルツハイマー(痴呆)モデル(抗コリン薬誘発:ラット)
・細菌角膜感染症モデル(緑膿菌誘発:ウサギ)
結膜炎モデル(カラゲニンナイスタチン誘発:ラット)
緑内障モデル(水負荷眼圧:ウサギ)
眼内炎モデル(房水除去:ウサギ)
アレルギー性結膜炎モデル(結膜PCA反応:ラット、モルモット)
アレルギー性鼻炎モデル(IgEIgG関与:ラット、モルモット)
遅延型皮膚アレルギーモデル(Picryl chroride誘発:マウス)
喘息モデル(ヒスタミン誘発気管収縮:イヌ、OV誘発:モルモット、IgE誘発気管収縮:ラット)
外因性高脂血症モデル(コレステロールコール酸負荷:ラット)
内因性高脂血症モデル(Triton誘発:ラット・マウス)
潰瘍モデル(塩酸エタノール、塩酸アスピリン幽門結紮・アスピリン、水浸拘束ストレス、Shay、ヒスタミン誘発:ラット・マウス)
肝障害モデル(ANIT誘発胆汁うっ滞四塩化炭素誘発:ラット)
I型糖尿病モデル(ストレプトゾドシン誘発:ラット)
関節症モデル(肩関節周囲炎誘発:ウサギ、変形性関節症:ウサギ、アジュバントコラーゲン誘発慢性関節リウマチ:ラット)
・炎症モデル(カラゲニン足蹠デキストラン誘発、ヒスタミン誘発背部皮膚血管透過性亢進:ラット、紫外線照射による紅斑誘発:モルモット)
創傷モデル(熱湯誘発:ラット・モルモット、切傷皮膚:ラット)
・感染症(免疫機能低下)モデル(シクロフォスファミド誘発による顆粒球減少:マウス)
老化促進マウス(SAMP8)
自然発生II型糖尿病ラット(OLETF)
骨粗鬆症モデル(精巣卵巣切除:ラット・マウス)
・骨大理石病モデル(ウィルス鶏卵接種ニワトリ)
顎関節症モデル(顎関節部の薬傷壊死誘発:ブタヒツジ)
皮膚創傷モデル(薬傷壊死による全層欠損:ブタ)

0009

6.実験動物の作製方法
これら実験動物の作製方法としては、下記のとおり大きく分けて4つの方法がある。
(1)自然発症モデル動物(突然変異や遺伝子異常に起因するもの)
(2)遺伝子操作による動物(例えば、トランスジェニク動物、ノックアウト動物
(3)薬物投与による特定病態モデル動物(例えば、カラゲニン誘発結膜炎モデル動物)
(4)外科的処置による動物(例えば、腎臓を5/6切除した慢性腎不全モデル(5/6腎摘モデル)、膵臓部分切除による膵臓機能低下モデル、腎動脈部分結紮による急性腎不全モデル)。
前記5/6腎摘モデル動物(主にラット)の標準的な作製方法は、初回の手術で左の腎の上下を各々1/3を切除し、1週間後の2度目の手術で右腎を摘出して合計5/6を摘出した後、3週間飼育することによって行われる。その後、充分に慢性腎不全状態になっている事を確認して実験に供される。

0010

7.腎疾患実験動物を用いた研究
各種腎疾患の病因と進行機序の解明、あるいは新たな腎疾患治療薬の開発を目指して、これら腎疾患モデル動物を用いた様々な研究がおこなわれている。そして、例えば下記のごとき報告がなされている。

0011

(1)特表2004−502644号公報;
同文献は、高塩飼料によって高血圧および腎損傷が現れるダール塩感受性(ダールS)ラットが、慢性腎臓障害モデルとして使用され得ると報告している。また、同文献は、高塩飼料ダールSラット動物モデルを用いて、高血圧および腎機能不全の発現に対するTGF−β拮抗薬予防効果について報告している。(特許文献1参照)

0012

(2)特開平10−72458号公報;
同文献は、100mg/kgの用量でピューロマイシン(puromycin
aminonucleoside,SIGMA Chemical Co.)を腹腔内投与して作製したピューロマイシン惹起性腎不全モデルを用いた腎疾患治療薬のin
vivo試験について記載している。(特許文献2参照)

0013

(3)特開2004−35506号公報;
同文献には、FGF23タンパク質およびその変異体が慢性腎不全の進展に影響を及ぼすか否かを検討するために片腎摘出Thy1腎不全ラットを使用することが記載され、その作製法に関して下記のように記載している。
片腎摘出Thy1腎不全ラットは、CHENGらの方法(CHENG QL, ORIKASA M, MORIOKA T, KAWACHI H, CHEN XM, OITET et al., Progressive renal lesions induced by administration of monoclonal antibody 1−22−3 to unilaterally nephrectomized rats. Clin Exp Immunol 1995;102:181−185.)に準じて作製した。すなわち7週齢ラットにエーテル麻酔下で右腎摘出術を施し、4〜5時間後に濃度1mg/mLに調製した抗Thy1抗体溶液(Anti−Rat CD90(Thy1.1) Monoclonal Antibody−Ascites, CL005A; Cedarlane Lab. Ltd.; Ontario, CANADA)を1匹あたり200μLの割合で尾静脈より投与して作製した。(特許文献3参照)

0014

(4)特開2004−313192号公報;
同文献は、腎臓におけるメグシン遺伝子の発現が増強しており、かつ、腎臓および膵臓にジアスターゼ耐性PAS陽性物質が形成されている小胞体ストレス疾患モデル動物について次のように報告している。
これら腎臓におけるメグシン類の発現を増強した動物は、腎臓および膵臓にジアスターゼ耐性PAS陽性物質が形成され、血中クレアチニン値の上昇と高血糖、および小胞体ストレスの亢進を呈する。更に、この動物は、特徴的な病理像として、糸球体上皮細胞近位尿細管遠位尿細管集合体にかけての障害を示す。また、このようにして得られた疾患モデル動物がよりヒトの腎不全に近い病態を呈していることを裏付けており、腎不全の原因解明に役立つとものと考えられる。(特許文献4参照)

0015

(5)特開2004−305111号公報;
同文献は、遺伝子操作によるIgA腎症発症モデル動物について報告している。該モデル動物は、より具体的には、ゲノム中のβ−1,4−ガラクトース転移酵素−I遺伝子を欠損し、IgA腎症の症状を呈することを特徴とするIgA腎症発症モデル非ヒト動物である。(特許文献5参照)

0016

(6)特開2004−141090号公報;
同文献には、甲状腺及び副甲状腺を摘出、又は機能喪失させた後、血液中生理量の甲状腺ホルモンが維持されるように甲状腺ホルモンが投与し、かつ血液中に生理量以下の副甲状腺ホルモンが維持されるように副甲状腺ホルモンを投与し、かつ腎臓の一部切除、又は腎動脈分枝結紮を行なうことを特徴とする、低代謝回転骨に起因する腎性骨異栄養症(ROD)の病態モデル動物の作製方法について報告している。
さらに、同文献は、腎臓の一部切除について次のように記載している。
ラットを背位保定し、右下腹部麻酔薬、例えばペントバルビタール酸ナトリウムネンブタール:大日本製薬(株))を50mg/Kg.BW投与する。次いで、麻酔下、右腎摘出部及び切除を行う左腎側の体毛を剃り、右腎摘出のため、右側面を術者に向けて保定し、切開部位消毒後胸肋骨端約10mm脇の腹壁を肋骨に沿って約15mm切開する。右腎と腎周囲の脂肪及び副腎とを分離し、失血による腎重量の変化を防ぐ目的で腎血管及び尿管を二重結紮し、右腎を摘出する。右腎の湿重量を測定し、左腎を切除する際の基本重量とする。切開した腹壁及び皮膚を縫合する。
ラットの左側面を術者に向けて保定し、切開部位を消毒の後胸部肋骨端約10mm脇の腹壁を肋骨に沿って約15mm切開する。左腎と腎周囲の脂肪及び副腎とを分離し、止血の目的で腎動脈及び腎静脈を5−0の縫合糸を用いて挟み、腎切除用の型に入れ型に沿って腎臓を切除する。切除の割合は、右腎重量と左腎重量が等しいと仮定し、摘出した右腎重量を基に算出する。腎切除後、切除面トロンビン(SIGMA社製)2500Unit/mlを滴下し止血を行なう。
左腎を腹腔内に戻し、ペニシリンGIBCO社製)を一、二滴注入し腹壁と皮膚を縫合する。左右の縫合部分には希ヨウチンキ(吉田製薬(株))を塗り、消毒を施す。モデル動物作製後2日目に体重、Cr、BUNを測定し、バラツキの大きいものを除外する。モデル動物作製後2〜6週目に体重、Cr、BUN、Cr排泄量、Ccr、蛋白排泄量、血圧及び腎切除率を基に、群間偏りの無いように仕分けを行なう。
また、腎臓の切除について次のように述べている。
なお、切除する腎臓の大きさは必要に応じて適宜決めることができるが、ラットを用いて病態モデル動物を作製する場合、例えば、左腎臓2/3及び右腎臓全部(5/6Nxと表記する。)、左腎臓1/2及び右腎臓全部(3/4Nx)、又は右腎臓全部(1/2Nx)となるように切除するのが好ましい。(特許文献6参照)

0017

(7)特開2004−141043号公報;
同文献は、ヒト糖尿病の内、2型糖尿病の病態モデルとして、より適切であって、しかも、代謝異常から糸球体硬化が出現し、腎不全への進行が経時的に観察可能なモデル動物及びその作製方法について報告している。この報告によれば、このような糖尿病モデル動物は、インスリン欠乏症を引き起こす化合物を投与した後、全腎臓の1/2〜3/4を摘出することによって作製される。(特許文献7参照)

0018

(8)特許第2948669号公報;
同文献には、ストレプトゾトシン及びメチルグアニジン連続投与して作製される腎不全病態モデル動物及びその作製方法が開示されている。(特許文献8参照)

0019

(9)WO01/091547号パンフレット
同文献は、血圧および尿中ナトリウム排泄日内変動サーカディアンリズム)異常のモデル動物について報告している。同文献によれば、このようなモデル動物は、腎機能を低下させることによって作製され、より具体的には腎動脈結紮および/または腎臓摘出により腎機能を低下させることによって作製される。
更に、腎動脈結紮および/または腎臓摘出の例としては、5/6腎摘、一部腎切除、片腎摘出および腎臓全摘が知られているが、5/6腎摘が好ましいこと、5/6腎摘動物は、片腎の腎動脈の2/3を結紮し、残りの腎臓を摘出する、または片腎を摘出し、残りの腎臓の両端を切除して切断面を止血することによって作製することができること、また、他の方法によって腎機能を低下させた動物、例えばThy1.1片腎動物(Thy1.1抗体投与+片腎摘出)、Thy1.1腎炎動物またはDOCA食塩感受性動物を本発明のモデル動物として使用することができることが記載されている。
また、上記モデル動物は、何れの哺乳動物でも良いが、例えばラット、マウス、イヌ、ウサギ、サルヤギおよびヒツジであり、ラットおよびマウスが好ましい旨も記載されている。(特許文献9参照)
特表2004−502644号公報
特開平10−72458号公報
特開2004−35506号公報
特開2004−313192号公報
特開2004−305111号公報
特開2004−141090号公報
特開2004−141043号公報
特許第2948669号公報
WO01/091547号パンフレット

発明が解決しようとする課題

0020

前述のとおり、実験動物の作出方法としては、大きく分けて4つの方法が存在する。
(1)自然発症モデル動物(突然変異や遺伝子異常に起因するもの)
(2)遺伝子操作による動物(例えば、トランスジェニク動物、ノックアウト動物)
(3)薬物投与による特定病態モデル動物(例えば、カラゲニン誘発結膜炎モデル動物)
(4)外科的処置による動物(例えば、膵臓部分切除による膵臓機能低下モデル、腎動脈部分結紮による腎不全モデル)
しかし、薬物投与による特定病態モデル動物、例えばストレプトゾトシン及びメチルグアニジンを連続投与して作製される腎不全病態モデル動物は、尿毒症性毒素であるメチルグアニジンを連続投与することにより腎機能の低下(微量アルブミン尿の増加)を惹起さされているため、糖尿病に特徴的な代謝異常からの腎機能障害とは一致しないなどの欠点があった。
また、慢性腎不全のモデルの作製についてもいくつかの異なる方法が報告されている。しかし、ストレプトゾトシン及びメチルグアニジン等の薬物を投与することによって慢性腎不全状態を惹起させた場合、その後に薬物を投与して肝薬物代謝能を検討する際、腎不全作製のために投与したこれら薬物の影響が懸念される。
このように、薬物投与による実験動物の作製は、時に該薬物による影響を無視できず、実験目的によっては必ずしも満足し得るものではなかった。
この意味においては、外科的処置による動物、例えば、5/6腎摘モデル動物が好適である。
他方、薬物投与実験動物の場合でも、外科的処置実験動物の場合でも、最も重要なことはこれら実験動物にバラツキが少なく、再現性が確実であることである。5/6腎摘モデル動物にあっては、正確に腎臓の5/6を切除することである。
従来の5/6腎摘モデル動物の作製方法は、取り出した腎臓を平ら施術台に置いてそれを片方の手で押さえながら腎臓の一部を切除したり、あるいは取り出した腎臓を簡単な型に載せて同様にして切除作業を行っていた。
しかし、これら従来の切除方法においては、平らな施術台に腎臓を載せて、あるいは単純な型内に腎臓を載置した後に、該腎臓を手で押さえながら切除するため、下記のような問題点が存在した。
1.平らな施術台上で腎臓を切除する場合、予め物差し等で切断すべき部位の見当をつけておいても、最終的には目測でその部位にメスを入れざるを得ず、切除線(メスで切除すべき臓器部位仮想線)に沿って正確に切除するのが困難であった。
2.型に沿って(型の外縁に沿って)メスを入れたとしても、やはり目測に頼らざるを得ず、正確に左腎から2/3重量を切除することは困難であった。加えて、型の底部までメスを入れることは必ずしも容易なことではなく、切り残し等の問題があった。
3.腎臓を手で押さえながら切除するため、手で押さえたときに、臓器が若干ずれてしまったり、あるいは、手で押さえることによって腎臓が圧迫されて周縁部が肥大化し、予定よりも多く切除してしまう傾向があった。
3.切除線に沿って、あるいは垂直にメス(カミソリ)を正確に入れることは必ずしも容易なことではなく、これに起因した切除量バラつきが避けられなかった。
4.したがって、5/6腎摘モデル動物の作製には熟練が必要であり、未経験者には相当の訓練が必要であった。
5.このように切除には相当の技量と慎重さが必要であり、施術に要する時間も決して短いものではなかった。
したがって、本発明の目的は、熟練を要すことなく、常に正確に再現性よく実験動物の臓器を切除することができる手段を提供することである。

課題を解決するための手段

0021

本発明者らは、上記課題を解決すべく、即ち、熟練を要すことなく、常に正確(量的に、位置的に)に実験動物の臓器を切除することができる手段について鋭意研究した結果、本発明を完成するに到った。
即ち、本発明は以下のとおりである。
1.施術すべき臓器の形状に合致した臓器収容凹部とメスをガイドするためのガイド溝を有することを特徴とする臓器の一部を切除してなる実験動物を作製するための実験動物臓器切除型。
2.さらに臓器に連なる血管を案内するための血管載置溝を有する上記1に記載の実験動物臓器切除型。
3.臓器が腎臓である上記1又は上記2に記載の実験動物臓器切除型。
4.臓器が肝臓である上記1又は上記2に記載の実験動物臓器切除型。
5.臓器の上下2箇所を切除するための2本のガイド溝又は更に臓器側部1箇所を切除するためのガイド溝を加えた3本のガイド溝を有する上記1乃至4に記載の実験動物臓器切除型。

発明の効果

0022

本発明の実験動物臓器切除型は、臓器形状に合致した臓器収容凹部とメスをガイドするためのガイド溝を有するので、例えば、下記のごとき利点がある。
1.本切除型は、臓器(例えば、腎臓や肝臓)の形状に合致した臓器収容凹部を有するため、臓器を常に安定かつ正確な状態で型中に載置することができる。また、手で押さえることによって臓器が移動したり変形したりすることもない。
2.型を用いるため、臓器を圧迫する原因となる手で押さえる行為が不要となり、臓器周縁部が圧迫されて肥大化することもなく、正確に臓器を切除することが可能である。
3.切除すべき臓器部位に一致させてメスをガイドするためのガイド溝を設けてあるので、切除線(メスで切除すべき臓器部位の仮想線)に沿って正確に臓器を切除することが可能である。
4.ガイド溝に沿ってメス(カミソリ)を入れるだけなので、熟練を要せず、極めて迅速に、かつ簡便、正確に(切除すべき臓器部位の仮想線に沿って、しかも正しく垂直に)目的臓器を切除できる。
5.したがって、施術者の技量に左右されることなく、切除量を常に一定に保つことが可能である。
6.結果的に施術時間を短縮することができるので、動物の術後浸襲を最小限に抑えることができる。
6.また、ガイド溝に沿ってメスを入れるだけであるので初心者でも怪我のおそれはなく、安全である。

発明を実施するための最良の形態

0023

ここで「実験動物」あるいは「モデル動物」とは、生体動物実験に供する哺乳動物を意味するものであって、特に制限されるものではない。好ましい実験動物としては、例えば、ラット、マウス、イヌ、ウサギ、サル、ヤギ、ヒツジを挙げることができるが、特に好ましくはラット又はマウスであり、更に好ましくはラットである。

0024

「臓器」とは、その一部を切除して特定疾患症状を発症させるための対象臓器を意味する。例えば、慢性腎不全モデルにおいては腎臓であり、肝臓の再生機能解明のためのモデルにあっては肝臓である。好ましくは、慢性腎不全モデル作製のための腎臓である。

0025

「臓器形状に合致した」とは、臓器に対してメス型構造を有することを意味する。例えば、腎臓の場合、ソラマメ形状の凹部を意味する。

0026

「メス」とは、臓器を切断するための刃物一般を意味し、好ましくは手術用メス、あるいはカミソリを意味する。

0027

「切除」とは、臓器の一部を切り取ることであって、直線的に切り取ってもよいし、場合によっては臓器の外縁形状に従って非直線的に切除してもよい。

0028

「臓器の一部を切除する」とは、例えば5/6腎摘モデルにあっては、左腎の2/3を切除することであり、通常は左腎の上下をそれぞれ1/3切除したり、あるいは左腎の上下に加えてその側縁部を切除して合計で2/3切除することを意味する。このほか、腎摘モデルには、実験目的に応じて3/4モデル、7/8モデル等も知られているので、その目的に応じて適宜その一部を切除すればよい。

0029

型を構成する素材は、特に制限されるものではなく、プラスチック、金属、木材、セラミック等を使用することができる。しかし、衛生性、強度、耐久性、メスの刃こぼれ防止の観点からするとプラスチックが好ましい。プラスチックは熱可塑性樹脂であっても熱硬化性樹脂であってもよい。熱可塑性樹脂としては、ポリイミド樹脂塩化ビニール樹脂酢酸ビニール樹脂メタクリル樹脂アクリル樹脂スチロール樹脂ポリアミド樹脂ポリエチレン樹脂セルロース系樹脂ポリプロピレン樹脂ポリカーボネート樹脂ABS樹脂ポリアセタール樹脂、AS樹脂ポリエチレンテレフタレート樹脂ポリウレタン樹脂等を挙げることができる。熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂尿素樹脂メラミン樹脂ポリエステル樹脂等をあげることができる。特殊な樹脂としては、ガラス繊維強化プラスチックシリコン樹脂等を挙げることができる。好ましくは、ポリイミド樹脂である。
これら実験動物、例えばラットは、同じ週齢のものを用いるのが普通であって、その臓器の形状・サイズはほぼ同様に発育しており、固体間の差は無視することができる。それゆえ、臓器収容凹部、ガイド溝及び血管載置溝の形状・サイズについては、固体ごとに変更する必要はなく、各固体に共通して用いることができる。

0030

本発明の実験動物臓器切除型は、図面に従って説明すれば、次のとおりである。
1は実験動物臓器切除型であり、2は臓器収容凹部、3はメスを案内するためのガイド溝、4は血管を案内するための血管載置溝である。

0031

「臓器収容凹部2」とは、臓器の一部を切除するために一時的に動物の腹腔内から外部に取り出された該臓器を受入れてそれを載置乃至収容するための収容凹(載置部)を意味する。該収容凹部2は、形状的には受け入れる臓器の形状に合致した相同形の構造となっている。臓器をオス型とすれば、該臓器収容凹部2はメス型に相当する。切除すべき臓器が腎臓の場合は、ほぼソラマメの形状とすればよい。また、該凹部は、臓器を安定に保持する目的からして、対象臓器の厚みの1/4乃至2/3の深さ、好ましくは1/3乃至1/2の深さを有する。

0032

「ガイド溝3」とは、臓器切除のためのメスをガイドするための溝であり、予め定められた切除線(メスで切除すべき臓器部位の仮想線)部位に設けられている。溝の幅は、実験動物の種類、臓器の種類によっても異なるが、メスの幅によって決定され、好ましくは0.3mm乃至1mmである。溝の深さは、臓器を十分かつ完全に切除するために必要な深さを有する必要があり、具体的には、切除型1における該ガイド溝部位、言い換えれば切除線部位における臓器収容凹部2の最も深い部分に到達する深さである。ガイド溝3の数は、実験目的によって異なるが、少なくとも1本であり、5/6腎摘モデルを作製する場合は、左腎の上下の切除線に従って2本、またはこれに腎側縁部側を切除するための切除線を加えた3本とするのが好ましい。

0033

切除施術の対象となる臓器は、一時的に動物の腹腔内から外部に取り出されるが、このとき該臓器へ連なる血管は切断されることなく臓器にそのまま連結されている。
「血管載置溝4」とは、この血管を保護し収容凹部へと案内するための溝である。血管載置溝4は臓器切除型1の側縁部から臓器収容凹部2に至るものである。血管案内溝4を設けることによって、血管はより水平に近い位置に保持され、施術中にも平常状態に近い環境で血液を循環させることができる。好ましくは該血管載置溝4は動脈を案内するためのものであり臓器収容凹部2を構成する凹部の側部に1箇所設ければよく、更に好ましくは動脈及び静脈を案内するためのものであり臓器収容凹部2を構成する凹部の側部に2箇所設ければよい。

0034

「切除線」とは、メスで切除すべき(メスを入れるべき)臓器部位の仮想線を意味する。

0035

本発明の実験動物臓器切除型は、プラスチックを用いて射出成型することによって極めて簡単に製造することが可能である。また、手作りであってもよい。

0036

厚さ1cm、縦3cm、横4cmのポリイミド樹脂からなる直方体ブロックを用意した。はじめに、中央部を削り取って8週齢ラットの腎臓の形状に合致するように臓器収容凹部2を形成した。更に、ラットの動脈を案内するための血管載置溝3を設け、引き続きでメス用の幅が約0.5mmのガイド溝4を3本形成した。最後に、臓器が該角部に接触して損傷するのを防止するために周縁部の角を削って丸みをつけるとともに、臓器収容凹部2、血管載置溝3、ガイド溝4の表面を磨いて滑らかにした。
できあがった実験動物臓器切除型1を用いて、特開2004−141090号公報に記載の方法に従って5/6腎摘モデルラットを作製した。腎臓切除の施術は未経験者が担当したが、熟練者が施術した場合と同等に正確に切除することができた。

0037

本発明の実験動物臓器切除型を使用すれば、熟練を要すことなく、常に正確に再現性よく実験動物の臓器を切除することができる。よって、実験動物を取り扱う施設において極めて有効に利用することができる。

図面の簡単な説明

0038

本発明の実験動物臓器切除型の斜視図である。(実施例1)

符号の説明

0039

1実験動物臓器切除型
2臓器収容凹部
3ガイド溝
4 血管載置溝

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