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課題

色域画像投影が可能な画像投影装置及び画像投影方法を提供し、また光源の組み立て、交換が容易で寿命の長期化を図ることが可能な画像投影装置及び画像投影方法を提供する。

解決手段

光源51と、この光源51からの光を情報に対応して変調する光変調部52と、光変調部52から出射される光を投影する投影光学部53とを少なくとも有する画像投影装置50であって、光源51は、少なくとも固体光源1を含み、この固体光源1と、この固体光源1から出射される光を整形す集光レンズ4とが一体化されて成る構成とする。固体光源と集光レンズの光軸調整を不要とし、組み立て作業交換作業簡易化できる。

概要

背景

液晶パネルDMD(digital micromirror device)素子などの光変調素子照明装置によって照明し、この空間光変調素子からの透過光、もしくは、反射光投影レンズによってスクリーン上に投影するように構成された画像投影装置光学式プロジェクタ)が知られている。この画像投影装置においては、光源からの光を赤、緑、青の波長帯域に分離して上述の光変調素子によってそれぞれ変調し、スクリーンに投射して重ね合わせることによって、カラー画像表示を行っている。そしてこの画像投影装置に使われる光源としては、可視光領域で発光効率の高い超高圧水銀ランプが使われることが多く、これを用いることにより効率良く照明光出射することができるようになされている。

超高圧水銀ランプのスペクトルは図11にその一例を示すように緑、青色波長帯域のスペクトルは非常にシャープであり、光強度も十分にある一方、赤色は相対的に光量が足りない状況にある。現状では、赤、緑及び青それぞれのカラーフィルタなどを用いて図12に示すように、それぞれS1、S2及びS3で示す個別のスペクトルの光を用いてカラー表示を行っているが、赤色光に合わせて他の色の光の光量を調整しているため、全体として十分高い輝度のカラー表示を行い難い。

一方で、近年このような画像投影装置を含むディスプレイ全般に、広色再現領域を持ち、鮮やかな色彩表現可能なディスプレイシステムが注目されている。このような広色域ディスプレイを画像投影装置で実現する方法の一例として、例えば以下に示す方法が考えられる。
第1に、光源として超高圧水銀ランプ(UHPランプ)を用い、その赤色のスペクトルのうち波長の短い領域、例えば580nmから610nm付近ブロードなスペクトルを利用せず、それ以上の長波長側の光で色を表現する方法があげられる。しかしこの方法では赤色の光量が減ってしまい、それと色バランスを取るために、緑色、青色波長帯域の光も抑圧する必要があるため、全体の明るさが減少するといったデメリットがある。また、逆に明るさを確保するために高出力のランプを使うことも想定されるが、その場合は光源の寿命が短くなってしまうというデメリットがある。

第2に、可視光領域でスペクトルがブロードなキセノンランプを用いることが考えられる。キセノンランプを用いれば、UHPランプ程明るさを抑圧せずに色域を広げることが可能だが、赤外光紫外光の一部にも連続したスペクトルがあるため、光利用効率が低く、高い消費電力が必要となるといったデメリットがある。
第3に、RGB3色のLED(発光ダイオード)、もしくは半導体レーザなどの固体光源を用いる方法が考えられる。しかし、LED光源では、近年多く利用される1インチ以下のサイズの光変調素子に十分な光量を与えることは困難であり、また、レーザ光源では、特に青色、緑色波長帯域において、小型、長寿命などといった要素を備え持ち、かつ、低価格であるレーザ光源を入手するのは困難である。

これに対し、赤色波長帯域を有する高出力レーザは、青色、緑色波長帯域をもつものに比べ比較的入手しやすい状況にあることを利用して、この赤色レーザ光源を組み合わせて、いわば2つの光源(主光源と副光源)を用いる画像投影システムが提案されている(例えば特許文献1〜3参照。)。
特開2002−296680号公報
特開2004−226613号公報
特開2004−266813号公報

概要

広色域な画像投影が可能な画像投影装置及び画像投影方法を提供し、また光源の組み立て、交換が容易で寿命の長期化をることが可能な画像投影装置及び画像投影方法を提供する。光源51と、この光源51からの光を情報に対応して変調する光変調部52と、光変調部52から出射される光を投影する投影光学部53とを少なくとも有する画像投影装置50であって、光源51は、少なくとも固体光源1を含み、この固体光源1と、この固体光源1から出射される光を整形す集光レンズ4とが一体化されて成る構成とする。固体光源と集光レンズの光軸調整を不要とし、組み立て作業交換作業簡易化できる。

目的

以上の問題に鑑みて、本発明は、広色域な画像投影が可能な画像投影装置及び画像投影方法を提供し、また光源の組み立て、交換が容易で寿命の長期化を図ることが可能な画像投影装置及び画像投影方法を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
2件

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請求項1

光源と、上記光源からの光を情報に対応して変調する光変調部と、上記光変調部から出射される光を投影する投影光学部とを少なくとも有する画像投影装置であって、上記光源は、少なくとも固体光源を含み、上記固体光源と、該固体光源から出射される光を整形す集光レンズとが一体化されて成ることを特徴とする画像投影装置。

請求項2

上記光源が、上記固体光源と、放電ランプとより構成されることを特徴とする請求項1記載の画像投影装置。

請求項3

上記放電ランプから出射され光変調部に到達する光の光量が調整される調整部が設けられて成ることを特徴とする請求項2記載の画像投影装置。

請求項4

上記集光レンズと一体化された上記固体光源が、交換可能とされて成ることを特徴とする請求項1記載の画像投影装置。

請求項5

上記集光レンズと一体化された上記固体光源が交換可能とされ、かつ、上記放電ランプが交換可能とされて成ることを特徴とする請求項2記載の画像投影装置。

請求項6

上記固体光源から出射される光の偏光方向が、上記固体光源から出射される光と上記放電ランプから出射される光を合成するダイクロイックミラーに対してS偏光入射となる配置とされて成ることを特徴とする請求項1記載の画像投影装置。

請求項7

上記固体光源がレーザダイオードより成り、その活性層に沿いかつ共振器長方向と直交する方向が、上記固体光源から出射される光が通過するフライアイレンズコマレンズの長辺方向に一致する配置とされて成ることを特徴とする請求項1記載の画像投影装置。

請求項8

上記集光レンズが非球面シリンドリカルレンズであることを特徴とする請求項1記載の画像投影装置。

請求項9

上記固体光源を収容する密封容器の一部に上記集光レンズが形成されて成ることを特徴とする請求項1記載の画像投影装置。

請求項10

上記集光レンズが、上記固体光源側に凸状に形成されて成ることを特徴とする請求項9記載の画像投影装置。

請求項11

上記集光レンズがフレネルレンズであることを特徴とする請求項9記載の画像投影装置。

請求項12

光源から出射される光を光変調部により変調して画像を投影する画像投影方法であって、上記光源は、少なくとも固体光源を含み、上記固体光源と、該固体光源から出射される光を整形する集光レンズとを一体化して構成することを特徴とする画像投影方法。

技術分野

0001

本発明は、光源からの光を光変調部により変調してスクリーンなどに投影して画像を表示する画像投影装置及び画像投影方法に関する。

背景技術

0002

液晶パネルDMD(digital micromirror device)素子などの光変調素子照明装置によって照明し、この空間光変調素子からの透過光、もしくは、反射光投影レンズによってスクリーン上に投影するように構成された画像投影装置(光学式プロジェクタ)が知られている。この画像投影装置においては、光源からの光を赤、緑、青の波長帯域に分離して上述の光変調素子によってそれぞれ変調し、スクリーンに投射して重ね合わせることによって、カラー画像表示を行っている。そしてこの画像投影装置に使われる光源としては、可視光領域で発光効率の高い超高圧水銀ランプが使われることが多く、これを用いることにより効率良く照明光出射することができるようになされている。

0003

超高圧水銀ランプのスペクトル図11にその一例を示すように緑、青色波長帯域のスペクトルは非常にシャープであり、光強度も十分にある一方、赤色は相対的に光量が足りない状況にある。現状では、赤、緑及び青それぞれのカラーフィルタなどを用いて図12に示すように、それぞれS1、S2及びS3で示す個別のスペクトルの光を用いてカラー表示を行っているが、赤色光に合わせて他の色の光の光量を調整しているため、全体として十分高い輝度のカラー表示を行い難い。

0004

一方で、近年このような画像投影装置を含むディスプレイ全般に、広色再現領域を持ち、鮮やかな色彩表現可能なディスプレイシステムが注目されている。このような広色域ディスプレイを画像投影装置で実現する方法の一例として、例えば以下に示す方法が考えられる。
第1に、光源として超高圧水銀ランプ(UHPランプ)を用い、その赤色のスペクトルのうち波長の短い領域、例えば580nmから610nm付近ブロードなスペクトルを利用せず、それ以上の長波長側の光で色を表現する方法があげられる。しかしこの方法では赤色の光量が減ってしまい、それと色バランスを取るために、緑色、青色波長帯域の光も抑圧する必要があるため、全体の明るさが減少するといったデメリットがある。また、逆に明るさを確保するために高出力のランプを使うことも想定されるが、その場合は光源の寿命が短くなってしまうというデメリットがある。

0005

第2に、可視光領域でスペクトルがブロードなキセノンランプを用いることが考えられる。キセノンランプを用いれば、UHPランプ程明るさを抑圧せずに色域を広げることが可能だが、赤外光紫外光の一部にも連続したスペクトルがあるため、光利用効率が低く、高い消費電力が必要となるといったデメリットがある。
第3に、RGB3色のLED(発光ダイオード)、もしくは半導体レーザなどの固体光源を用いる方法が考えられる。しかし、LED光源では、近年多く利用される1インチ以下のサイズの光変調素子に十分な光量を与えることは困難であり、また、レーザ光源では、特に青色、緑色波長帯域において、小型、長寿命などといった要素を備え持ち、かつ、低価格であるレーザ光源を入手するのは困難である。

0006

これに対し、赤色波長帯域を有する高出力レーザは、青色、緑色波長帯域をもつものに比べ比較的入手しやすい状況にあることを利用して、この赤色レーザ光源を組み合わせて、いわば2つの光源(主光源と副光源)を用いる画像投影システムが提案されている(例えば特許文献1〜3参照。)。
特開2002−296680号公報
特開2004−226613号公報
特開2004−266813号公報

発明が解決しようとする課題

0007

上記特許文献1〜3に記載の画像投影システムにおいては、光源が主光源と副光源から形成されており、主光源と副光源を単に合成(重畳)することにより、光の効率的な利用や色バランスの調整が図られている。しかし、特に広色域化という観点に立った場合、上述した超高圧水銀ランプなどの主光源に対して単に副光源としてレーザ光の光を合成(重畳)する方法では、その効果が視覚的に容易に認識できず、赤色帯域の色調が十分表示されないという問題がある。
また、レーザダイオード等の固体光源と放電ランプは一般にその寿命が大きく異なることから、どちらか一方の寿命に合わせると装置の寿命は著しく短くなる。また、超高圧水銀ランプには動作時の温度として一般に200℃程度の温度が要求されるのに対して、レーザダイオードには20℃程度が要求されるため、同一装置内にこれらを設ける場合、各光源の熱設計が難しくなる。これらの熱特性の異なる光源を近接した配置とすると、例えばレーザダイオードの特性が劣化する恐れがある。したがって、このような異なる特性を有する光源を用いる場合、装置全体の安定な長期使用を可能とするための工夫が必要となっている。

0008

以上の問題に鑑みて、本発明は、広色域な画像投影が可能な画像投影装置及び画像投影方法を提供し、また光源の組み立て、交換が容易で寿命の長期化を図ることが可能な画像投影装置及び画像投影方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0009

上記課題を解決するため、本発明は、光源と、この光源からの光を情報に対応して変調する光変調部と、光変調部から出射される光を投影する投影光学部とを少なくとも有する画像投影装置であって、光源は、少なくとも固体光源を含み、この固体光源と、この固体光源から出射される光を整形す集光レンズとが一体化されて成る構成とする。
また、本発明は、上述の画像投影装置において、光源として、固体光源と放電ランプとを用い、放電ランプから出射され光変調部に到達する光の光量を調整するダイクロイックミラー等の調整部を設ける構成とする。
更に、本発明は、上述の画像投影装置において、集光レンズと一体化された固体光源を、交換可能として構成する。
また更に、本発明は、上述の画像投影装置において、集光レンズと一体化された固体光源と共に、少なくとも放電ランプが交換可能とされる構成とする。
また本発明による画像投影方法は、光源から出射される光を光変調部により変調して画像を投影する画像投影方法であって、光源は、少なくとも固体光源を含み、この固体光源と、固体光源から出射される光を整形する集光レンズとを一体化して構成する

0010

上述したように、本発明の画像投影装置及び画像投影方法においては、光源として用いる固体光源と、この固体光源から出射される光を集光する集光レンズを一体化する構成とすることから、固体光源として、例えばレーザダイオードを用いる場合において、レーザダイオードとこのレーザダイオードから出射されるレーザ光を整形するコリメートレンズ等の集光レンズとの位置合わせを不要とし、画像投影装置の組立工程を簡略化することが可能となる。
また、本発明において、光源として固体光源と放電ランプを用い、この放電ランプから出射されて光変調部に到達する例えば赤色帯域の光の光量を調整する調整部を設けることによって、投影画像の広色域化を図ることができる。
更に、この集光レンズを一体化した固体光源を交換可能とするとか、または光源として固体光源に加え放電ランプを用いる場合に、この固体光源と共に放電ランプを交換可能とすることによって、光源の少なくとも一方の動作特性が劣化するなどの不具合が生じた場合においても、容易に交換できることから、画像投影装置全体の寿命の長期化を図ることができる。

発明の効果

0011

以上説明したように、本発明の画像投影装置及び画像投影方法によれば、固体光源と、この固体光源から出射された光を整形する集光レンズとを一体化することによって、装置の組み立て構成簡易化を図ることができる。
また、本発明の画像投影装置において、光源として、固体光源と放電ランプとを用い、放電ランプから出射され、光変調部に到達する光の光量を調整することによって、広色域化を図ることができる。
更に、本発明の画像投影装置において、集光レンズと一体化した固体光源を、交換可能とすることによって、画像投影装置の寿命の長期化を図ることができる。
また、本発明の画像投影装置において、光源として固体光源に加えて放電ランプを用い、この放電ランプも交換可能とすることによって、画像投影装置の寿命の長期化を図ることができる。

発明を実施するための最良の形態

0012

以下本発明を実施するための最良の形態の例を説明するが、本発明は以下の各例に限定されるものではない。
以下の例においては、本発明の画像投影装置及び画像投影方法を、液晶パネルを光変調部に用いた例について説明する。
(1)第1の実施形態例
図1に、本発明の画像投影装置50の第1の実施形態例の概略構成図を示す。
図1に示すように、この画像投影装置50の光源51は、赤色レーザダイオード等より成る固体光源1と、超高圧水銀ランプ等の放電ランプ2より構成される例を示す。放電ランプ2には、その反射光がほぼ平行光となる反射曲面を有するリフレクター3が設けられ、この例においては、放電ランプ2は第1のダイクロイックミラー5と対向して、固体光源1の出射光光軸と例えば90°をなす光軸上に配置される。固体光源1の光出射側の光軸上には、コリメートレンズ等の集光レンズ4、第1のダイクロイックミラー5、第1フライアイレンズ6、第2フライアイレンズ7、偏光ビームスプリッター8、コンデンサーレンズ9、ダイクロイックミラー10、第2のダイクロイックミラー12、レンズ15、ミラー13がこの順に配置される。
なお、第1及び第2のダイクロイックミラー5及び12は、後述するように、それぞれ放電ランプ2からの赤色帯域の光の光量を調整する調整部54A、54Bとして機能する。
一方、ダイクロイックミラー10の反射側にミラー11が配置され、ミラー11により例えば90°光路を変換された光軸上にフィールドレンズ17B及び液晶パネル18Bが配置される。第2のダイクロイックミラー12の反射側にも同様にフィールドレンズ17G及び液晶パネル18G、またミラー13の反射側にレンズ16を介してミラー14が配置され、このミラー14により光路を例えば90°変換された光軸上にフィールドレンズ17R、液晶パネル18Rが配置され、光変調部52が構成される。各液晶パネル18R、18G及び18Bの光出射側にクロスプリズム19が配置され、その光出射側に投影レンズ20等より成る投影光学部53が配置される。

0013

このように、本発明の画像投影装置50においては、光源51は固体光源1を含み、この場合、第1の光源である赤色レーザダイオード等より成る固体光源1と、第2の光源である超高圧水銀ランプ等を利用した放電ランプ2の2つの光源より構成する。
そして本発明においては、図1に示すように、固体光源1と集光レンズ4とを一体化した構成とする。図示の例においては、固体光源部61として示す。このように、光学的な位置精度の厳しい固体光源1と集光レンズ4とが予め一体に形成される構成とすることにより、画像投影装置50の組み立て工程が簡易化される。更にこの固体光源部61を交換可能な構成とすることによって、装置全体の寿命の長期化を図り、また交換作業の簡易化が図られる。
また、この例においては、この固体光源部61と、第1のダイクロイックミラー5及び放電ランプ2とが、交換可能な光源部62として構成される例を示す。このように、集光レンズを一体化した固体光源部61に加え、放電ランプ2を交換可能とすることによって、光源51の少なくとも一方の動作特性が劣化するなどの不具合が生じた場合においても、容易に交換できることから、画像投影装置50全体の寿命の長期化を図ることができる。

0014

ここで、固体光源1の例えば赤色レーザダイオードとしては、例えば発振波長が645nm近傍半値全幅が1.5nm程度のものを用いることができる。このような赤色レーザダイオードは、非常に単色性の高い光源である。一方、第2の光源として用いる放電ランプ2としては、超高圧水銀ランプが利用可能であり、その出射光は前述の図11において示したように、青色、緑色波長帯域にはシャープなスペクトルを有するが、赤色波長帯域はブロードなスペクトルになっている。

0015

図1に示す構成において、赤色レーザダイオード等より成る固体光源1から出射された光束は、コリメートレンズ4によりほぼ平行光となり、ダイクロイックミラー5に入射し、ダイクロイックミラー5ではその大部分が透過する。超高圧水銀ランプ等の放電ランプ2から出射された光束は、リフレクター3によってほぼ平行光となり、ダイクロイックミラー5に入射する。放電ランプ2から出射された光束のうち一部の光束はこのダイクロイックミラー5を透過し、他の光束はダイクロイックミラー5によって反射される。
ダイクロイックミラー5を透過した固体光源1からの光束、および、ダイクロイックミラー5で反射された放電ランプ2からの光束は、第1フライアイレンズ6、第2フライアイレンズ7に入射する。第1及び第2フライアイレンズ6及び7は、光源からの入射光に関し、光束の空間分布を均一化する作用を有する。第1及び第2フライアイレンズ6及び7を透過した光束は、偏光ビームスプリッター8に入射し、ここで偏光方向がある特定の方向にそろえられる。偏光ビームスプリッター8を透過した光束は、コンデンサーレンズ9によって集光されて、ダイクロイックミラー10に入射する。

0016

ダイクロイックミラー10は、青色波長帯域の光束を反射し、緑色、赤色波長帯域の光束を透過する。この透過光の出射側に配置する第2のダイクロイックミラー12では、緑色波長帯域の光束を反射し、赤色波長帯域の光束を透過する。これらの作用によって、固体光源1及び放電ランプ2から出射された光束は、赤、緑及び青色の光に分割される。分割された光束はそれぞれミラー、レンズを介して光変調部52のそれぞれの色を担当する透過型の光変調部、この例では液晶パネル18R、18G及び18Bに入射される。すなわちこの場合、青色の光束はミラー11に反射され、フィールドレンズ13を介して青色光を変調する液晶パネル18Bに入射される。緑色光は、フィールドレンズ17Gを介して緑色光を変調する液晶パネル18Gに入射される。赤色光は、レンズ15、ミラー13、レンズ16を介してミラー14に反射されて、フィールドレンズ17Rを介して赤色光を変調する液晶パネル18Rに入射される。
この透過型の液晶パネルより成る光変調部52によって画像変調された赤色、緑色及び青色波長帯域それぞれの光束は、光を合成するクロスプリズム19によって合成され、投影レンズ20等より成る投影光学部53で例えばスクリーン(図示せず)に投影される。

0017

この実施形態例においては、光源51の第2の光源である放電ランプ2の赤色帯域の光の光量を、第1及び第2のダイクロイックミラー5及び12より構成される調整部54A、54Bにより調整するものである。
この例においては、第1のダイクロイックミラーの透過率50%波長を565nm、第2のダイクロイックミラーの透過率50%波長を600nmとした。10%透過の波長から90%透過の波長までの波長幅は第1及び第2のダイクロイックミラー共に15nmとした。
この場合、青色、緑色を担当する光変調部である液晶パネル18B、18Gに対しては、第2の光源である放電ランプ2から発光した光束が入射する構成であり、赤色を担当する光変調部である液晶パネル18Rに対しては、第1光源である固体光源1からの光束のみが入射する構成となる。このような構成とした場合の投影レンズ20を透過後の光束のスペクトルの一例を図2に示す。

0018

このように、赤色を担当する光変調部に対し、超高圧水銀ランプ等の放電ランプ2からの光を入射させず、赤色レーザダイオード等の固体光源1のみの光を入射させる場合は、図2において、青色帯域緑色帯域、赤色帯域の光のスペクトルをそれぞれSB、SG及びSRで示すように、それぞれ比較的シャープなスペクトルとなる。これらの各色光によりカラー表示を行うことによって、非常に広色域な投影装置を実現することができる。
この例においては、白色表示時色温度は9000Kと設定したとき、赤色表示時の色度座標はx=0.723、y=0.277程度となり、従来の超高圧水銀ランプのみを使った画像投影装置や、超高圧水銀ランプの赤色不足分を単色光源レーザやLED)の光を重畳してカラー表示を行う画像投影装置と比較して、広色域化を図った高性能な画像投影装置を実現することができる。

0019

なお、このように、放電ランプ2から出射された光は赤色光を変調する液晶パネルには到達しない構成とする場合、例えば上述の透過率50%波長が565nmの第1のダイクロイックミラーに対して、第2のダイクロイックミラーの透過率50%波長は、この第1のダイクロイックミラーで反射した放電ランプ2からの光を全て反射し、固体光源1からの光を全て透過する構成とすればよく、580nm〜630nm程度であればよい。

0020

またこの実施形態例においては、青色、緑色を担当する光変調部である液晶パネルに入射する光束は第2光源である放電ランプ2から、赤色を担当する光変調部である液晶パネルに入射する光束は第1光源である固体光源1からの光しか入射しないにも関わらず、一度第1のダイクロイックミラー5により光路を合成している。このように、一度光路を合成する場合は、光路を合成せずにそれぞれの光路から各色を担当する光変調部に入射させる構成とする場合と比べて、より装置が簡略になり、高性能で小型な画像投影装置を実現することができるという利点を有する。

0021

なお、このように、例えばダイクロイックミラーより成る調整部を設ける場合に、各ダイクロイックミラーの透過波長を適宜選定することにより、放電ランプ2から出射された光のうち一部の赤色帯域の光を、固体光源1から出射された赤色光に重畳して赤色を担当する光変調部に入射させることも可能である。
例えば、図1に示す構成の画像投影装置において、第1のダイクロイックミラー5として、50%透過波長を570nm付近に設定し、第2のダイクロイックミラー12として、50%透過波長を575nm付近に設定して、各ダイクロイックミラー5及び12の10%透過波長から90%透過波長までの波長幅をそれぞれ15nm程度として構成する例を考える。

0022

このとき、超高圧水銀ランプ等の放電ランプ2から出射された波長575nmの光束は、第1のダイクロイックミラー5で20%程度が反射し、更に第2のダイクロイックミラー12において50%が透過するため、10%程度が赤色を担当する光変調素子、すなわち液晶パネル18Rに入射することになる。一方、波長580nmの光束は、第1のダイクロイックミラー5をほぼ全てが透過するため、赤色担当の光変調素子には到達しない。この場合、第1及び第2のダイクロイックミラーによって、固体光源1から出射される光及び放電ランプ2から出射される一部の短波長側の赤色帯域の光と、放電ランプ2から出射される残りの長波長側の波長帯域の光とが分離される構成となる。
このような構成とする場合においても、上述の例と同様に、白色表示時の色温度を9000Kと設定したとき、赤色表示時の色度点としてx>0.68を実現することができた。

0023

通常、色純度の高い赤色レーザダイオード等の固体光源に対し、より色純度の低い短波長の光を混ぜた場合、その光量がわずかであっても、xy表色系上での色度は急激に白色側に近づく方向、つまりxが小さく、yが大きくなってしまい、広色域という特徴が出せなくなってしまう。
どの程度の広色域が実現されることが画像投影装置として好ましいかというのは、視聴者主観に依存する部分であり確固たる目安があるわけではないが、いろいろな色度点を持つ画像投影装置を複数試作し、それにより表示される静止画動画などを含めた映像を評価した結果、赤色の色度点がx>0.68とされることが1つの目安となるとの結論を得た。

0024

そして、これを実現するために、赤色を表示したときの超高圧水銀ランプ等の放電ランプの光量(ワット)を、赤色レーザダイオード等の固体光源の光量(ワット)に対しある程度以下に抑える必要がある。この比率境界値は、固体光源の出射波長例えば赤色レーザダイオードの発振波長、放電ランプ例えば超高圧水銀ランプのスペクトルなどに依存する。
固体光源の出射波長としては、長波長(例えば650nm以上)では視感度が小さく明るい投影装置を実現することが困難なこと、および短波長(例えば640nm以下)では、例えば高出力レーザダイオードの実現が困難であること、広色域という特徴が得られにくいことなどを考慮すると、赤色光を出射する固体光源、特にレーザダイオードの波長としては640nm以上650nm以下が適している。

0025

そしてこの場合、超高圧水銀ランプ等の放電ランプの光量(W)は、赤色レーザダイオード等の固体光源の光量(W)に比して低ければ色域の問題を改善することができる。
例えば、上述の図1に示す構成の画像投影装置において、放電ランプ2からの光束が赤色を担当する光変調素子(液晶パネル18R)に到達しない構成とする場合は、スクリーン上に赤色を表示した際の放電ランプ2の光の光量は、固体光源1からの出射光の光量に対して、略0%である。

0026

また、図1に示す構成において、第1のダイクロイックミラー5として、50%透過波長を570nm付近に設定し、第2のダイクロイックミラー12として、50%透過波長を575nm付近に設定して、各ダイクロイックミラー5及び12の10%透過波長から90%透過波長までの波長幅をそれぞれ15nm程度として構成する場合においては、スクリーン上に赤色を表示した際の放電ランプ2の光の光量は、固体光源1からの出射光の光量に対して、3%程度であり、各例ともに、x>0.68を達成し、従来に比して広色域化を図ることができた。
なお、放電ランプの赤色帯域の光の光量を調整することなく、固体光源からの出射光に合成した例においては、その光量比は、15%程度であり、この場合は上述したように、色度座標はx=0.665程度、y=0.33程度であって、従来の画像投影装置と同程度であり、広色域化には不十分であることがわかる。
また、第1及び第2のダイクロイックミラーの透過率50%波長を調整して、スクリーン上に赤色を表示した際の放電ランプ2の光の光量を、固体光源1からの出射光の光量に対して9%としたときに、その赤色表示時の色度点はx=0.682であった。

0027

すなわち、上述の各例におけるように、発振波長645nmの赤色レーザダイオードを固体光源として用い、放電ランプとして超高圧水銀ランプを用いる場合においては、放電ランプ2から出射され投影光学部53を透過した後の赤色帯域の光の出力を、固体光源1から出射され投影光学部53を透過した後の出力の0%以上10%以下とするときに、確実に、赤色表示時の色度点x>0.68を実現できることがわかる。

0028

一方、固体光源として、例えばより長波長の発振波長を有する高出力レーザを用いる場合や、または放電ランプとして超高圧水銀ランプとは異なるスペクトルの光源を用いる場合、更に、投射光学部の構成、スクリーンとして用いるディスプレイのコントラスト等の調整によって、上述の出力比が10%を超える値とされる場合においても、赤色表示時の色度点x>0.68を実現することが可能である。しかしながら、この出力比が50%を超える場合は、放電ランプからの出射光のうち、固体光源からの出射光の波長より短い波長帯域の光の影響を抑制することが難しく、赤色表示時の色度点x>0.68を達成することは難しいと考えられる。
したがって、放電ランプ2から出射され投影光学部53を透過した後の赤色帯域の光の出力を、固体光源1から出射され投影光学部53を透過した後の出力の0%以上50%以下に選定することが望ましいことがわかる。
なお、このように放電ランプの光の光量を調整する調整部としては、その他ホログラムなど、またダイクロイックミラーとビームスプリッターとの組み合わせなど、種々の光学部品を利用することが可能である。

0029

なお、上述の実施形態例、また以下説明する各実施形態例においては、固体光源として赤色レーザダイオードを用いて、放電ランプから出射され、光変調部に到達する光のうち赤色帯域の光の光量を調整する調整部を設ける場合を示すが、固体光源として、赤、緑及び青色のレーザダイオードを用いる場合や、赤色レーザダイオードと白色発光ダイオードを用いる場合など、更には、赤色及び緑色のレーザダイオードを用いて、放電ランプから出射され、光変調部に到達する光のうち、赤色帯域及び緑色帯域の光の光量を調整する調整部を設ける場合などにおいても本発明を適用することができるなど、固体光源の数や種類、また調整部の機能などは、その他種々の変更が可能である。

0030

次に、固体光源と放電ランプとの熱特性を考慮した画像投影装置の各実施形態例を図3図5を参照して説明する。
前述の図1に示す構成の画像投影装置は、部品点数が少なく、最も簡単な構成とした例を示す。しかしながら、前述したように、例えば放電ランプ2として超高圧水銀ランプを用いる場合、一般に動作温度は200℃程度の温度が要求されるのに対して、固体光源1として例えばレーザダイオードを用いる場合は、動作時の温度を20℃程度とすることが要求される。このため、固体光源1及び放電ランプ2の熱特性を考慮した配置とすることが重要となる。

0031

〔2〕第2の実施形態例
図3は、本発明による画像投影装置の第2の実施形態例による概略構成図を示す。図3において、図1と対応する部分には同一符号を付して重複説明を省略する。
この例においては、固体光源1からの光束と、放電ランプ2からの光束を合成する第1のダイクロイックミラー5を、固体光源1の出射側に配置する第1フライアイ6A、放電ランプ2の出射側に配置する第1フライアイ6Bと、第2フライアイ7との間に配置する例を示す。この場合、第1フライアイ6A、6Bと第2フライアイとの距離をある程度保つ配置となるが、その分レーザダイオード等の固体光源1と放電ランプ2との間隔を十分とることができ、固体光源1及び放電ランプ2の特性を良好に保持することができる。

0032

〔3〕第3の実施形態例
図4は、本発明による画像投影装置の第3の実施形態例による概略構成図を示す。図4において、図3と対応する部分には同一符号を付して重複説明を省略する。
この例においては、固体光源1からの光束と、放電ランプ2からの光束を合成する第1のダイクロイックミラー5を、コンデンサーレンズ9A、9Bの通過後に配置する場合を示す。すなわちこの場合、固体光源1からの光束は、集光レンズ4、第1及び第2フライアイレンズ6A及び7A、偏光ビームスプリッター8A、コンデンサーレンズ9Aを通過後に第1のダイクロイックミラー5に入射される。放電ランプ2からの光束は、第1及び第2フライアイレンズ6B及び7B、偏光ビームスプリッター8B、コンデンサーレンズ9Bを通過後に第1のダイクロイックミラー5に入射される。この例においても同様に、固体光源1と放電ランプ2との間隔を十分とることができ、固体光源1及び放電ランプ2の特性を良好に保持することができる。

0033

〔4〕第4の実施形態例
図5は、本発明による画像投影装置の第3の実施形態例による概略構成図を示す。図5において、図4と対応する部分には同一符号を付して重複説明を省略する。
この例においては、上述の第3の実施形態例と同様に、2つの光源1、2からの光束を合成する第1のダイクロイックミラー5の位置が、コンデンサーレンズ9A、9Bの通過後に配置される場合を示す。そしてこの例においては、赤色レーザダイオード等より成る固体光源1からの出射光の光路には偏光ビームスプリッターを配置しない構成とする場合を示す。
これは、液晶パネルが要求する偏光方向にあらかじめレーザ等の固体光源1の出射光の偏光方向を揃えて配置しておくことにより実現できるものである。このような構成とすることによって、部品点数を低減化して、装置構成の簡易化を図ることができる。

0034

〔5〕第5の実施形態例
次に、固体光源として、アレイレーザダイオードを用いる場合の本発明による画像投影装置の一例の要部の概略構成図を図6A〜Cに示す。図6Aに示すように、この場合、固体光源1と、コリメータレンズ等より成る集光レンズ4とを一体に構成して固体光源部61を構成する。図6Bは図6Aに示す固体光源部の概略平面構成図、図6Cは概略側面構成図を示す。
本発明の画像投影装置に使用する固体光源1は、比較的大きな出力が必要であり、1つのレーザチップで所望の高出力を得ることは現状では技術的に難しい。したがって、例えばアレイレーザを用いることによって、容易に高出力化を実現できるが、フライアイ光学系での取り込み効率を上げるには、極力平行光に光束を整形する必要がある。
そこで、本発明においては、図6A及びBにおいて矢印bで示すレーザダイオードの活性層に沿いかつ共振器長方向と直交する方向、すなわちアレイレーザを用いる場合はアレイ列方向を、固体光源1から出射される光が通過するフライアイレンズのコマレンズの長辺方向(図6Bにおいて矢印xで示す)に一致する配置とする。
また、図6A及びCに示すように、固体光源1から出射される光の矢印aで示す方向の偏光方向(例えばS偏光方向)を、ダイクロイックミラーのS偏光方向(矢印yで示す)と一致する配置とすることによって、上述の図5において説明した例と同様に、固体光源1からの光束のみが通過する偏光ビームスプリッターを省略することが可能であり、装置構成の簡易化を図ることが可能となる。

0035

従来、マイクロレンズを使って平行光を作り出す技術は多数報告されているが、一般にコストがかかってしまう。本実施形態例では、レーザダイオードのアレイの方向と広がり角が小さい方向とをそろえることにより、例えば図6B及びCの集光レンズ4として、広がり角の大きい方向のみをコリメートするシリンドリカルレンズを用いて、すなわち図6Cにおける矢印a及びyで示す方向に曲率を有する比較的安価なレンズを配置するのみで十分な結合効率を実現できる。これにより、マイクロレンズを使うシステムより大幅にコストダウンができると同時に、集光レンズとコリメータレンズを別個に設ける場合と比べてこれらのレンズの位置合わせが不要となり、組み立て工程の精度を大きく緩和することができるという利点を有する。
また、上述したように偏光方向も、ダイクロイックミラーのS偏光方向に合わせることにより光の利用効率を損なわずに構成することができる。

0036

また、上述の例におけるシリンドリカルレンズは非球面形状とすることが望ましい。球面収差を回避する形状とすることにより、フライアイレンズ上でのムラを改善し、画像の均一化が実現できる。なお、シリンドリカルレンズのC(円錐定数)は、
−0.5<C<−1.0
とすることが望ましい。
なお、レンズの曲線は以下の数1で表される。

0037

0038

上記数1において、Rは曲面及び頂点での曲率半径、yは位置座標、hはレンズの厚さ、Ai(i=2,4,6,・・・)は各次数における係数を表している。
一般に、C=0のときに曲線は球面となり、シリンドリカルレンズの場合円筒面となるが、この場合、光軸から外れ光線ほど光軸に対して平行度下がり、そのために、フライアイレンズ上の特定の箇所に、光の強度が集中することになる。このようなことが起こると、結果的に光変調部に対して均一な照明ができず、色ムラのある画像となってしまう。これを避けるためには、Cは負の値であることが好ましい。一方で、Cが小さくなりすぎると、光が発散することにより、照明効率が下がってしまう。
したがって、本発明の画像投影装置に用いる場合は、上述したように円錐定数Cは、−1.0を超え−0.5未満程度であることが望ましい。

0039

〔6〕第6の実施形態例
次に、レーザダイオード等の固体光源と集光レンズとを密封容器内に一体化して構成する例を説明する。一般にレーザダイオードは水分を嫌うためドライエアーなどを封入して密封容器内に収容して使用される。この例では、図7にその概略平面構成図を示すように、密封容器30の中にレーザダイオード等の固体光源1を収容し、密封容器30のガラス窓の部分をコリメータレンズ等より成る集光レンズ4、例えば上述した円錐定数Cが−1.0を超える−0.5未満とされるシリンドリカルレンズ等で兼ねる構成としたものである。これによりレンズの構成枚数が一枚減り、コストの低減化を図ることができる。また、図示の例のように、集光レンズ4が外側に突出しない構成とすることによって、密封後の作業性を容易にすることができる。この場合は、組み立て工程作業中等に傷をつける確率が大幅に減り、歩留まりの向上を図ることも可能である。

0040

〔7〕第7の実施形態例
図8には、密封容器30に固体光源1及び集光レンズ4を一体化した一例の概略側面構成図を示す。この例においては、コリメータレンズ等の集光レンズ4をフレネルレンズとした例を示す。一般に、レーザを用いた画像投影装置では、スペックルノイズ(画像のギラギラ感)が問題となるが、このようにフレネルレンズを用いて光路を多重化することにより、スペックルノイズの低減化を図ることができる。フレネルレンズを用いて前述の図1に示す構成の画像投影装置に組み込んだ例では1%程度のスペックル低減の効果を得ることができる。
〔8〕第8の実施形態例
図9においては、密封容器30に固体光源1及び集光レンズ4を一体化した一例の概略側面構成図を示す。この例においては、密封容器30内において、図示の例ではコリメータレンズ等の集光レンズ4の内側に、拡散板回折拡散板等より成る拡散部41を設ける例を示す。このように拡散部41を配置することによって、上述の第7の実施形態例と同様に、スペックルノイズの低減化を図ることができる。

0041

〔9〕第9の実施形態例
次に、光変調部として、反射型の液晶パネルを用いた本発明の画像投影装置の一実施形態例を説明する。
図9においてはこの実施形態例による画像投影装置の一例の概略構成図を示し、図9において、図1と対応する部分には同一符号を付して示す。
この例においても、光源51としては、赤色半導体レーザダイオード等より成る固体光源1と放電ランプ2とを用いる。固体光源1の出射側の光軸上には、集光レンズ4、第1フライアイレンズ6A、第2フライアイレンズ7A、コンデンサーレンズ9Aを介して、第1のダイクロイックミラー31が配置される。本発明においては、固体光源1と集光レンズ4とは一体に交換可能な固体光源部61として構成される。

0042

放電ランプ2は、その出射光の光軸が固体光源1の出射光の光軸とほぼ平行となるように配置される。放電ランプ2の出射側には、第1フライアイレンズ6B、第2フライアイレンズ7B、偏光ビームスプリッター8、コンデンサーレンズ9Bを介して赤色帯域の光を分離して反射する第2のダイクロイックミラー32と、青色光、緑色光を反射するダイクロイックミラー33とが合成されて配置される。
そしてこの場合、固体光源部61、第1及び第2フライアイレンズ6A及び7A、コンデンサーレンズ9Aと、放電ランプ2、第1及び第2フライアイレンズ6B及び7B、偏光ビームスプリッター8、コンデンサーレンズ9Bとが共に交換可能な光源部62として構成される。
第1のダイクロイックミラー31の光出射側には、赤色光用フィールドレンズ、偏光分離素子23Rが配置され、偏光分離素子23Rにより光路を例えば90°変換された光軸上に赤色光に対応する反射型の液晶パネル18Rが配置される。

0043

また、放電ランプ2の出射側に配置されるダイクロイックミラー33の反射側に、光軸を例えば90°変換された位置にミラー11が配置され、このミラー11により例えば90°光路を変換された位置に例えば緑色光を反射するダイクロイックミラー34が配置される。このダイクロイックミラー34の反射側にはフィールドレンズ17Gを介して偏光分離素子23Gが配置され、偏光分離素子Gにより光路を例えば90°変換された位置に緑色光に対応する液晶パネル18Gが配置される。
また、ダイクロイックミラー34の透過側にフィールドレンズ17Bを介して偏光分離素子23Bが配置され、偏光分離素子23Bにより光路を例えば90°変換された位置に、青色光に対応する反射型の液晶パネル18Bが配置される。これら液晶表示パネル18R、18G及び18Bによって、画像情報に対応して光を変調する光変調部52が構成される。
各液晶パネル18R、18G及び18Bが反射された光の光軸上の偏光分離素子23R、23G及び23Bを介した位置にクロスプリズム19が配置され、その出射側に投影レンズ20等が配置されて投影光学部53が構成される。

0044

この場合においても、固体光源1の例えば赤色レーザダイオードとしては、例えば発振波長が645nm近傍、半値全幅が1.5nm程度のものを用いることができる。第2の光源として用いる放電ランプ2としては、前述の各実施形態例と同様に、超高圧水銀ランプが利用可能である。

0045

このような構成において、第1光源である固体光源1から出射された光束は、コリメートレンズ等より成る集光レンズ4によりほぼ平行光となり、第1及び第2フライアイレンズ6A及び7Aにより光束の空間分布を均一化され、コンデンサーレンズ9Aにより集光されて、第1のダイクロイックミラー31に入射し、この第1のダイクロイックミラー31ではその大部分が透過する。第2光源である超高圧水銀ランプ等の放電ランプ2から出射された光束は、同様にリフレクター3によりほぼ平行光となり、第1及び第2フライアイレンズ6B及び7Bにより光束の空間分布を均一化され、偏光ビームスプリッター8により偏光方向をそろえられ、コンデンサーレンズ9Bにより集光されて第2のダイクロイックミラー31に入射する。この第2のダイクロイックミラー32において、特定の波長帯域の光が透過され、残りの光が反射されて、第1のダイクロイックミラー31に入射される。

0046

ここで、第1のダイクロイックミラー31は、上述したように固体光源1から出射される光に対しては、その大部分を透過し、一方、第2のダイクロイックミラー32から反射されてこの第1のダイクロイックミラー31に入射した光は、特定の波長帯域の光を反射して、残りの光を透過するように調整する。
例えば、第1のダイクロイックミラー31は、例えば分離波長を575nmとし、これより長波長側の光を透過させ、短波長側の光を反射する構成とする。つまりこの場合、固体光源1側の面においては、赤色レーザダイオード等の645nm近傍の光を透過させ、第2のダイクロイックミラー32と対向する側の面においては、575nm程度以上の波長の光を反射する特性とする。
また、第2のダイクロイックミラー32においては、例えば分離波長を570nm程度とし、570nm程度以上の赤色光を反射する構成とする。
このように、第1及び第2のダイクロイックミラー31及び32の透過ないしは反射波長特性、すなわち分離波長を適宜選定することによって、最終的に赤色光に対応する光変調部に達する赤色帯域の光の放電ランプ2から出射される光の光量を良好に調整することができる。

0047

そして、上述したように光量を調整された赤色光は、赤色光を変調するフィールドレンズ17R、偏光分離素子23Rを介して液晶パネル17Rによって、画像情報に対応して変調される。
一方、放電ランプ2から出射される光のうち緑色光、青色光は、ダイクロイックミラー33により反射され、ミラー11により反射されてダイクロイックミラー34により各色光が分離されて、それぞれ緑色光、青色光を変調するフィールドレンズ17G及び17B、偏光分離素子23G及び23Bを介して液晶パネル18G、18Bにより画像情報に対応して変調される。変調された各色光がクロスプリズム19において合成され、投影レンズ20等より成る投影光学部53で例えばスクリーン(図示せず)に投影される。

0048

本実施形態例においても、上述したように、第1及び第2のダイクロイックミラー31及び32の分離特性を選定して構成することによって、上述の第1の実施形態例と同様に、赤色の色度点としてx>0.68を実現することができた。
また、この場合においては、放電ランプの赤色帯域の光の光量比は、3%程度であった。

0049

また、この第3の実施形態例は、固体光源1及び放電ランプ2からの出射光はそれぞれその光軸上に第1及び第2フライアイレンズ、コンデンサーレンズを配置し、これらの光学系を別個に構成した例である。
したがって、この例においては、第1及び第2フライアイレンズ、コンデンサーレンズを光源毎に別個に配置することによって、第1フライアイレンズと第2フライアイレンズとの距離をある程度保つ設計が必要であるが、その分各光源の距離を十分取ることができるので、熱設計は分離して行えるという利点を有する。

0050

また、固体光源部61、光源部62をそれぞれ交換可能な構成とすることによって、上述の各例と同様に、安定した特性をもって長期の使用が可能となり、装置全体の寿命の長期化を図ることができるという利点を有する。

0051

以上説明したように、本発明においては、固体光源と、この固体光源から出射された光を整形する集光レンズとを一体化することによって、装置の組み立て構成の簡易化を図ることができる。
また、本発明の画像投影装置において、光源として固体光源と放電ランプを用い、この放電ランプの例えば超高圧水銀ランプから出射されて液晶パネル等の光変調部に到達する例えば赤色帯域の光の光量を調整するダイクロイックミラー等の調整部を設けることによって、従来は赤色帯域の特に深い色を実現するのが困難であった画像投影装置において、広色域化を図ることが可能となる。
また、集光レンズと一体化した固体光源を交換可能とすることによって、画像投影装置の寿命の長期化を図ることができ、更に放電ランプも交換可能とすることによって、より画像投影装置の寿命の長期化を図ることができる。

0052

なお、本発明の画像投影装置及び画像投影方法は、上述の各実施形態例に限定されるものではなく、光源の構成、また光源と各光学部品配置構成等において種々の変更が可能であり、また光変調部としては、透過型及び反射型の液晶パネルに限定されるものではなく、DMDなどの反射型光変調素子など、種々の光変調部を利用することができる。
更に、本発明は、固体光源と放電ランプを光源とする画像投影装置において、ダイクロイックミラーなどの調整部を設けることなく、固体光源と放電ランプとの各出射光を重畳して画像投影を行う場合においても、適用可能であることはいうまでもない。

図面の簡単な説明

0053

本発明の画像投影装置の一実施形態例の概略構成図である。
本発明の画像投影装置の一実施形態例の光変調部に入射する光束のスペクトルを示す図である。
本発明の画像投影装置の一実施形態例の概略構成図である。
本発明の画像投影装置の一実施形態例の概略構成図である。
本発明の画像投影装置の一実施形態例の概略構成図である。
Aは本発明の画像投影装置の一実施形態例の要部の概略構成図である。Bは本発明の画像投影装置の一実施形態例の要部の概略平面構成図である。Cは本発明の画像投影装置の一実施形態例の要部の概略側面構成図である。
本発明の画像投影装置の一実施形態例の要部の概略側面構成図である。
本発明の画像投影装置の一実施形態例の要部の概略側面構成図である。
本発明の画像投影装置の一実施形態例の要部の概略側面構成図である。
本発明の画像投影装置の一実施形態例の概略構成図である。
放電ランプの一例のスペクトルを示す図である。
放電ランプの一例のカラーフィルタ通過後のスペクトルを示す図である。

符号の説明

0054

1.固体光源、2.放電ランプ、3.リフレクター、4.集光レンズ、5.第1のダイクロイックミラー、6.第1フライアイレンズ、7.第2フライアイレンズ、8.偏光ビームスプリッター、9.コンデンサーレンズ、10.ダイクロイックミラー、11.ミラー、12.第2のダイクロイックミラー、13.ミラー、14.ミラー、15.レンズ、16.レンズ、17R.フィールドレンズ、17G.フィールドレンズ、17B.フィールドレンズ、18R.液晶パネル、18G.液晶パネル、18B.液晶パネル、19.クロスプリズム、20.投影レンズ、30.密封容器、31.第1のダイクロイックミラー、32.第2のダイクロイックミラー、33.第3のダイクロイックミラー、41.拡散部、50.画像投影装置、51.光源、52.光変調部、53.投影光学部、61.固体光源部、62.光源部

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