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技術 印刷性を改良した表面強度の優れたポリオレフィン系発泡フィルム

出願人 東洋紡株式会社
発明者 今井徹河井兼次
出願日 2005年5月25日 (16年3ヶ月経過) 出願番号 2005-152598
公開日 2006年12月7日 (14年8ヶ月経過) 公開番号 2006-326977
状態 特許登録済
技術分野 積層体(2)
主要キーワード 分別リサイクル 実質上酸素 粘着側 原子構成比 無機質フィラ 本フイルム オレフィン系素材 感度補正値
関連する未来課題
重要な関連分野

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課題

印刷性を改良した表面強度の優れたポリオレフィン系発泡フィルムを提供しようとするもの。

解決手段

発泡層(A)と表面層(C)の間に中間層(B)を設ける事を特徴とする、3種類以上の層から構成された積層ポリオレフィン系発泡フィルムであり、該表面層(C)及び中間層(B)が実質的に発泡していないことを特徴とし、かつ、かつ、少なくとも一方の面の表面から深さ10nmまでの表層部の原子構成比が、酸素原子数炭素原子数の比(O/C)において下記(1)式の範囲にあり、かつ、酸素原子数と炭素原子数の比(O/C)と窒素原子数と炭素原子数の比(N/C)の関係において、下記(2)式の範囲にあることを特徴とする印刷性と表面強度に優れたポリオレフィン系フィルム。0.01≦(O/C)≦0. 1 (1)1.0≦(O/C)/(N/C)≦3.0 (2)

概要

背景

一般的に、包装材料は、内容物の種類等の目的・用途に応じて隠蔽性バリア性美観性などの性質を考慮し、適当な素材・構成が選択される。

そのような包装材料の重要な特性の1つとして表面強度が挙げられる。特に近年、商品表示用のラベルとして紙に代わってポリマーフイルムが用いられており、紙に対して有利な点としては、水濡れに強い点、印刷などによる意匠性が優れている点、表面にテープなどの粘着物質貼付剥離・再貼付出来る点、そして貼付したラベルが再剥離可能な点等が挙げられる。これは昨今の環境問題対策におけるゴミ分別リサイクルにおいて、また、用途によっては何度も貼付、剥離が可能な事が重要な利点として挙げられている。特3514819号ではポリプロピレン系樹脂基材とし、その表面に印刷し、裏面に粘着剤層を設けたディレードラベルについて紹介している。

また、包装材料としての重要な特性として隠蔽性も挙げられる。包装用フィルム隠蔽性付与方策として (1)印刷、(2)顔料着色剤等の練り込み、添加、(3)発泡剤添加による延伸時の発泡の利用などが挙げられるが、クッション性断熱性も合わせて付与出来る方法として発泡剤の添加は主流の一つといえる。

また延伸時の発泡による隠蔽性付与においては、その樹脂を非相溶状態にしておくことでパール調マット調といった特殊な外観を形成可能なことはすでに公知となっている。このように包装用フィルムの、隠蔽性・クッション性・断熱性・特殊な外観の付与、軽量化を達成する手段として、発泡剤の添加によるフィルムの発泡は有用である。ポリプロピレン、ポリプロピレンを主成分とする共重合体無機質フィラ−を含有することを特徴とする、真珠様光沢性を有する二軸延伸ポリプロピレンフイルムが紹介されている(例えば、特許文献1参照。)。
特許第3281410号

上記で述べたように、包装材料として、表面強度の向上と発泡剤の添加による隠蔽性付与は最も重要な特性の一つであるが、これらを高い水準両立するフィルムのデザインは難しい。すなわち、発泡フィルムでは、発泡により発生したボイドのため、非発泡フィルムと比較して層間強度が低いため、表面強度が低下してしまう。

また、ラベル表面素材として、ボイドを含有するコア層スキン層を積層した構成のフイルムが紹介されている(例えば、特許文献1参照。)
特開2002−301797号公報

しかしながら、この方法は十分な表面強度を得るには至らない。

また、ラベルなどとして用いる場合、印刷性の付与は必須であるが、近年環境負荷低減の流れからUVフレキソ印刷の普及が目ざましく、今後溶剤系印刷からの更なる移行予想される。その中でUVフレキソインキ転移性接着性付与に対するニーズは高い。

一般的にポリプロピレンなどのオレフィン系素材では、印刷性付与の手段としてコロナ処理を実施し、表面の濡れ性向上を図っている。しかし、UVフレキソインキには環境負荷に関する観点から有機溶剤はほとんど含まれておらず、オレフイン系フイルムに対する接着は非常に困難であり、通常のコロナ処理では全く接着しない。

概要

印刷性を改良した表面強度の優れたポリオレフィン系発泡フィルムを提供しようとするもの。発泡層(A)と表面層(C)の間に中間層(B)を設ける事を特徴とする、3種類以上の層から構成された積層ポリオレフィン系発泡フィルムであり、該表面層(C)及び中間層(B)が実質的に発泡していないことを特徴とし、かつ、かつ、少なくとも一方の面の表面から深さ10nmまでの表層部の原子構成比が、酸素原子数炭素原子数の比(O/C)において下記(1)式の範囲にあり、かつ、酸素原子数と炭素原子数の比(O/C)と窒素原子数と炭素原子数の比(N/C)の関係において、下記(2)式の範囲にあることを特徴とする印刷性と表面強度に優れたポリオレフィン系フィルム。0.01≦(O/C)≦0. 1 (1)1.0≦(O/C)/(N/C)≦3.0 (2) なし

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

発泡層(A)と表面層(C)の間に中間層(B)を設ける事を特徴とする、3種類以上の層から構成された積層ポリオレフィン系発泡フィルムであり、該表面層(C)及び中間層(B)が実質的に発泡していないことを特徴とする事で表面強度を向上させる構成であり、かつ、少なくとも一方の面の表面から深さ10nmまでの表層部の原子構成比が、酸素原子数炭素原子数の比(O/C)において下記(1)式の範囲にあり、かつ、酸素原子数と炭素原子数の比(O/C)と窒素原子数と炭素原子数の比(N/C)の関係において、下記(2)式の範囲にあることを特徴とすることで、表面原子組成的にもインキ接着性を改良した表面強度の優れたポリオレフィン系発泡フィルム。0.01≦(O/C)≦0.1(1)1.0≦(O/C)/(N/C)≦3.0(2)

請求項2

中間層(B)に、冷キシレン可溶分が3重量%以下でありメルトフローレートが5g/10分以下であるプロピレンα−オレフィン共重合体一種類以上含有する事を特徴とする、請求項1記載の印刷性を改良した表面強度の優れたポリオレフィン系発泡フィルム

請求項3

中間層(B)に含まれる、冷キシレン可溶分が3重量%以下でありメルトフローレートが5g/10分以下であるプロピレンα−オレフィン共重合体の含量が30wt%〜70wt%である事を特徴とする請求項2記載の印刷性を改良した表面強度の優れたポリオレフィン系発泡フィルム

請求項4

表面層(C)を形成する樹脂の少なくとも一種類がプロピレン単独重合体であり、80重量部以上を占めることを特徴とする、請求項3記載の印刷性を改良した表面強度の優れたポリオレフィン系発泡フィルム

請求項5

発泡層(A)、中間層(B)、表面層(C)のそれぞれの層構成フィルム体厚みの50〜85%、10〜30%、5〜20%であることを特徴とする、請求項3記載の印刷性を改良した表面強度の優れたポリオレフィン系発泡フィルム

技術分野

0001

本発明は、表面強度の優れたポリオレフィン系発泡フィルムに関し、さらに詳しくは高い表面強度と、発泡による低比重化両立することを特徴とする、各種包装材料構成要素、特に印刷ラベルとして使用した場合に有用な表面強度の優れたポリオレフィン系発泡フィルムに関するものである。

背景技術

0002

一般的に、包装材料は、内容物の種類等の目的・用途に応じて隠蔽性バリア性美観性などの性質を考慮し、適当な素材・構成が選択される。

0003

そのような包装材料の重要な特性の1つとして表面強度が挙げられる。特に近年、商品表示用のラベルとして紙に代わってポリマーフイルムが用いられており、紙に対して有利な点としては、水濡れに強い点、印刷などによる意匠性が優れている点、表面にテープなどの粘着物質貼付剥離・再貼付出来る点、そして貼付したラベルが再剥離可能な点等が挙げられる。これは昨今の環境問題対策におけるゴミ分別リサイクルにおいて、また、用途によっては何度も貼付、剥離が可能な事が重要な利点として挙げられている。特3514819号ではポリプロピレン系樹脂基材とし、その表面に印刷し、裏面に粘着剤層を設けたディレードラベルについて紹介している。

0004

また、包装材料としての重要な特性として隠蔽性も挙げられる。包装用フィルム隠蔽性付与方策として (1)印刷、(2)顔料着色剤等の練り込み、添加、(3)発泡剤添加による延伸時の発泡の利用などが挙げられるが、クッション性断熱性も合わせて付与出来る方法として発泡剤の添加は主流の一つといえる。

0005

また延伸時の発泡による隠蔽性付与においては、その樹脂を非相溶状態にしておくことでパール調マット調といった特殊な外観を形成可能なことはすでに公知となっている。このように包装用フィルムの、隠蔽性・クッション性・断熱性・特殊な外観の付与、軽量化を達成する手段として、発泡剤の添加によるフィルムの発泡は有用である。ポリプロピレン、ポリプロピレンを主成分とする共重合体無機質フィラ−を含有することを特徴とする、真珠様光沢性を有する二軸延伸ポリプロピレンフイルムが紹介されている(例えば、特許文献1参照。)。
特許第3281410号

0006

上記で述べたように、包装材料として、表面強度の向上と発泡剤の添加による隠蔽性付与は最も重要な特性の一つであるが、これらを高い水準で両立するフィルムのデザインは難しい。すなわち、発泡フィルムでは、発泡により発生したボイドのため、非発泡フィルムと比較して層間強度が低いため、表面強度が低下してしまう。

0007

また、ラベル表面素材として、ボイドを含有するコア層スキン層を積層した構成のフイルムが紹介されている(例えば、特許文献1参照。)
特開2002−301797号公報

0008

しかしながら、この方法は十分な表面強度を得るには至らない。

0009

また、ラベルなどとして用いる場合、印刷性の付与は必須であるが、近年環境負荷低減の流れからUVフレキソ印刷の普及が目ざましく、今後溶剤系印刷からの更なる移行予想される。その中でUVフレキソインキ転移性接着性付与に対するニーズは高い。

0010

一般的にポリプロピレンなどのオレフィン系素材では、印刷性付与の手段としてコロナ処理を実施し、表面の濡れ性向上を図っている。しかし、UVフレキソインキには環境負荷に関する観点から有機溶剤はほとんど含まれておらず、オレフイン系フイルムに対する接着は非常に困難であり、通常のコロナ処理では全く接着しない。

発明が解決しようとする課題

0011

本発明は、上記の様な事情に着目してなされたものであり、その目的は、印刷性を改良した表面強度の優れたポリオレフィン系発泡フィルムを提供しようとするものである。

課題を解決するための手段

0012

上記問題を解決することができた本発明に係る2軸延伸ポリオレフィン系フィルムとは、発泡層(A)と表面層(C)の間に中間層(B)を設ける事を特徴とする、3種類以上の層から構成された積層ポリオレフィン系発泡フィルムであり、該表面層(C)及び中間層(B)が実質的に発泡していないことを特徴とし、かつ、かつ、少なくとも一方の面の表面から深さ10nmまでの表層部の原子構成比が、酸素原子数炭素原子数の比(O/C)において下記(1)式の範囲にあり、かつ、酸素原子数と炭素原子数の比(O/C)と窒素原子数と炭素原子数の比(N/C)の関係において、下記(2)式の範囲にあることを特徴とする印刷性と表面強度に優れたポリオレフィン系フィルムである。
0.01≦(O/C)≦0. 1 (1)
1.0≦(O/C)/(N/C)≦3.0 (2)

0013

さらに好ましくは、中間層(B)に、冷キシレン可溶分が3重量%以下でありメルトフローレートが5g/10分以下であるプロピレンα−オレフィン共重合体を一種類以上含有する事を特徴とする、印刷性を改良した表面強度の優れたポリオレフィン系発泡フィルムである事を特徴とするものである。

0014

さらに好ましくは中間層(B)に含まれる、冷キシレン可溶分が3重量%以下でありメルトフローレートが5g/10分以下であるプロピレンα−オレフィン共重合体の含量が30wt%〜70wt%である事を特徴とするものである。

0015

さらに好ましくは、表面層(C)を形成する樹脂の少なくとも一種類がプロピレン単独重合体であり、80重量部以上を占めることを特徴とするものである。

0016

さらに好ましくは、発泡層(A)、中間層(B)及び表面層(C)のそれぞれの層構成がフィルム全体厚みの50〜85%、10〜30%、5〜20%であることを特徴とするものである。

0017

上記の様に、本発明に係る表面強度の優れたポリオレフィン系発泡フィルムでは、発泡層と表面層の間に中間層が存在し、その主たる樹脂成分を冷キシレン可溶分が3重量%以下でありメルトフローレートが5g/10分以下であるプロピレンα−オレフィン共重合体とする事で、表面強度をさせることを特徴とする。

発明の効果

0018

本発明のポリオレフィン系発泡フィルムは、近年環境負荷低減の流れから普及が目ざましいUVフレキソ印刷においても接着性にすぐれ、かつ表面強度が大きく層間強度に優れるため隠蔽性を有するラベル表面素材として有用である。

発明を実施するための最良の形態

0019

以下、本発明の印刷性を改良した表面強度の優れたポリオレフィン系発泡フィルムの実施の形態を説明する。
本発明における発泡層(A)と中間層(B)と表面層(C)の3層から構成された表面強度の優れたポリオレフィン系発泡フィルムの発泡層(A)に使用されるベースポリマーは、プロピレンを主たるモノマー単位として含むものであり、プロピレンの単独重合体のほか、プロピレンと共重合可能なα—オレフィン、すなわち、エチレンブテンペンテンヘキセン、4−メチルペンテン−1などを共重合せしめた共重合体を使用することができる。該共重合体においてはプロピレンが90モル%以上の重合体であることが好ましい。また上記ポリプロピレン樹脂メルトインデックスMI、JIS−K−7210;230℃、2.16kg荷重)が0.5〜40g/10分、特に1〜15g/10分のものが好ましい。また融点は一般的に120〜180℃、好ましくは150〜170℃である。

0020

該印刷性を改良した表面強度の優れたポリオレフィン系発泡フィルムの発泡層(A)に使用される発泡剤としては、炭酸カルシウムシリカ等の無機質系フィラーポリメチルアクリレート等の有機質系フィラーが好ましい。特に好ましくは炭酸カルシウムである。また、発泡剤の配合量としては8重量%〜18重量%が好ましく、特に10重量%〜15重量%であることが好ましい。発泡剤が8重量%未満では良好な発泡が得られず、低比重化、隠蔽化が困難となり、18重量%より多いとボイド率が高すぎ、層間強度が悪化する。

0021

該印刷性を改良した表面強度の優れたポリオレフィン系発泡フィルムの発泡層(A)には本発明の効果を損なわない範囲であれば、隠蔽性、滑り性生産性等を向上させる手段として、無機質あるいは有機質微細粒子を配合することも可能である。無機質微細粒子としては、二酸化珪素、炭酸カルシウム、二酸化チタンタルクカオリン雲母ゼオライトなどが挙げられ、これらの形状は、球状、楕円状、円錐状、不定形と種類を問うものではなく、その粒子径もフィルムの用途、使用法により所望のものを使用配合することができる。
有機質の粒子としては、アクリルアクリル酸メチルスチレンブタジエン、などの架橋体粒子を使用することができ、形状、大きさに関しては無機質微細粒子と同様に様々なものを使用することが可能である。また、これら無機質あるいは有機質の微細粒子表面に各種の表面処理を施すことも可能であり、また、これらは単独で使用し得るほか、2種以上を併用することも可能である。
また、通常ポリオレフィンフイルムに配合される公知の安定剤、帯電防止剤紫外線吸収剤加工助剤可塑剤も適宜配合できる。

0022

該印刷性を改良した表面強度の優れたポリオレフィン系発泡フィルムの中間層(B)に使用されるポリマーとしては、冷キシレン可溶分が3重量%以下でありメルトフローレートが5g/10分以下であるプロピレンα−オレフィン共重合体を一種類以上含有する事が必要である。このプロピレンα−オレフィン共重合体を用いることによって、従来使用されている、プロピレン単独共重合体を用いる場合に比べ、結晶性が小さい為、柔らかく、発泡層(A)と表面層(C)を柔軟に結びつけ、表面強度が格段に向上する。
ここで、冷キシレン可溶分が3重量%を越えるプロピレンα−オレフィン共重合体のみで中間層が形成される場合は、中間層中結晶成分が少な過ぎる為中間層のがなく、表面強度の低下、フイルムのカールが発生する。同様にメルトフローレートが5g/10分を越える場合も中間層中のポリマー鎖が短い事に起因して中間層の腰がなくなり、表面強度の低下、フイルムのカールが発生することとなる。
また、冷キシレン可溶分が3重量%以下でありメルトフローレートが5g/10分以下であるプロピレンα−オレフィン共重合体の含量が30wt%〜70wt%である事が好ましい。30wt%以下では樹脂の柔軟性が劣り、表面強度の向上は得ることが出来ない。また、70wt%以上では腰感が無くなり、裂けやすく製膜性が悪く、また、結晶成分が少な過ぎる為中間層の腰がなく、表面強度が低下する。

0023

該印刷性を改良した表面強度の優れたポリオレフィン系発泡フィルムの中間層(B)には本発明の効果を損なわない範囲であれば、隠蔽性、生産性等を向上させる手段として、無機質あるいは有機質の微細粒子を配合することも可能である。無機質微細粒子としては、二酸化珪素、二酸化チタン、ゼオライト等が挙げられ、これらの形状は、球状、楕円状、円錐状、不定形と種類を問うものではなく、その粒子径もフィルムの用途、使用法により所望のものを使用配合することができる。ただし、延伸によりベース樹脂との界面でボイドを発生させる物質は配合できない。

0024

該印刷性を改良した表面強度の優れたポリオレフィン系発泡フィルムの表面層(C)は、その形成する樹脂の少なくとも一種類がプロピレン単独重合体であり、80重量部以上を占めることが好ましい。プロピレンα−オレフィン共重合体などの柔らかい樹脂を用いると、表面にテープ等の粘着物を貼付し剥離する際、表面層樹脂がテープにとられ破けてしまい、表面強度の低いフイルムとなってしまう。また、添加量が80重量部以下である場合も同様に表面強度の低いフイルムとなってしまう。

0025

また、表面層(C)に使用されるベースポリマーは、プロピレンを主たるモノマー単位として含むものであり、プロピレンの単独重合体のほか、プロピレンと共重合可能なα—オレフィン、すなわち、エチレン、ブテン、ペンテン、ヘキセン、4−メチルペンテン−1などを共重合せしめた共重合体を使用することができる。該共重合体においてはプロピレンが90モル%以上の重合体であることが好ましい。また上記ポリプロピレン樹脂はメルトインデックス(MI、JIS−K−7210;230℃、2.16kg荷重)が0.5〜40g/10分、特に1〜15g/10分のものが好ましい。融点は一般的に120〜180℃、好ましくは150〜170℃である。また、該表面層(C)においては実質的に発泡していないことが必要である。表面層が発泡することで、ボイドにより表面強度が弱くなってしまう。

0026

この時のフィルム厚みは、その用途や使用方法によって異なるが、包装フィルムとしてのポリプロピレン系発泡フィルムは一般的に10〜200μm程度であり、機械的強度ハンドリングの点において、より好ましくは、20〜150μm程度である。
また、発泡層(A)、中間層(B)、表面層(C)のそれぞれの層構成がフィルム全体厚みの50〜85%、10〜30%、5〜20%であることが好ましい。この場合、発泡層(A)の厚みが薄い場合、発泡不足となり、低比重化できず、一方、厚みが厚い場合ボイド率が増加し、表面強度の低下を招く。また、中間層(B)の厚みが薄いと、表面強度が低下し、厚みが厚いと発泡不足となり、低比重化できない。表面層(C)の厚みが薄い場合、シール強度の低下が起こり、一方、厚みが厚い場合発泡不足となり、低比重化できない。

0027

尚、本発明における樹脂組成にて発泡層(A)と表面層(C)の間に中間層(B)を設ける事を特徴とする積層ポリオレフィン系発泡フィルムを製膜する方法は、特に限定されるものではなく、通常の押し出し機、例えばTダイ法などで原反を製膜し、適宜、所望の温度、倍率で延伸することができる。例えば、一般的なポリオレフィンの場合の製膜条件となんら変わるものではなく、押し出し温度150〜300℃の温度で溶融押し出しした樹脂組成物を 10〜100℃の冷却ロール固化させたシートに延伸を施すことによって得られる。
但し、本発明のフィルムは3種類の樹脂層を積層することが必須であり、その積層方法は、発泡層(A)と中間層(B)と表面層(C)をそれぞれ別々の押し出し機より溶融混錬し、Tダイ内で積層した上で押し出すことが好ましい実施態様である。
延伸工程では、面積倍率で8〜50倍程度、好ましくは10〜40倍程度に延伸することができる。また、延伸方法は、1軸延伸、2軸延伸を問うものではなく、2軸延伸の場合も、同時2軸延伸法、逐次2軸延伸法、インフレーション法などで実施することができるが逐次2軸延伸が一般的である。

0028

上述の方法により、印刷性を改良した表面強度の優れたポリオレフィン系発泡フィルムは得られるが、今回発明した印刷性を改良した表面強度の優れたポリオレフィン系発泡フィルムは以下の組成となることが必須である。すなわち、発泡層(A)と表面層(C)の間に中間層(B)を設ける事を特徴とする、3種類以上の層から構成された積層ポリオレフィン系発泡フィルムであり、該表面層(C)及び中間層(B)が実質的に発泡していないことを特徴とし、かつ、中間層(B)に、冷キシレン可溶分が3重量%以下でありメルトフローレートが5g/10分以下であるプロピレンα−オレフィン共重合体を一種類以上含有する事を特徴とする、印刷性を改良した表面強度の優れたポリオレフィン系発泡フィルムを供給するものである。

0029

上記特性を有する印刷性を改良した表面強度の優れたポリオレフィン系発泡フィルムは、二軸延伸された後窒素ガスの存在下で実質上酸素のない雰囲気中でコロナ放電処理あるいはプラズマ処理をして、表面から深さ10nmまでの表層部にイミノ型又は/及びアミノ型の窒素原子を導入する方法によるのが好ましい。代表的な表面処理方法としては、例えば特公平5ー9459号公報等に示されているような装置を用い、本質的に窒素ガス雰囲気下でコロナ放電処理をすることにより得ることができる。このとき、処理条件は、フィルム速度電極間距離、処理前のロール温度雰囲気温度処理電力など種々の要因が関係しているが、例えば、処理電力は5000〜12000J/m2の範囲であるのが実用的である。また、種々の気体プラズマ状態におきフィルム表面を化学変性させる方法等がある。
本発明の印刷性を改良した表面強度の優れたポリオレフィン系発泡フィルムは、その少なくとも一方の面の表面から深さ10nmまでの表層部の酸素炭素窒素の原子構成比が、酸素原子数と炭素原子数の比(O/C)において、下記(1)式の範囲にあり、かつ、酸素原子数と炭素原子数の比(O/C)と窒素原子数と炭素原子数の比(N/C)の関係において、下記(2)式の範囲を有していなければならない。
0.01≦(O/C)≦0.10 (1)
1.0≦(O/C)/(N/C)≦3.0 (2)
ここで、上記それぞれの値が式(1)、(2)の範囲をはずれるといずれも印刷インキ、特に、紫外線硬化型印刷インキの密着性が不良となる。
本発明においては、表面層(C)を処理するのが好適である。

0030

次に本発明の内容および効果を実施例によって説明するが、本発明は、その要旨を逸脱しないかぎり以下の実施例に限定されるものではない。尚、本明細書中における特性値測定方法は以下の通りである。
(表面強度)
セロテープ登録商標)(ニチバン製 18mm幅)をフィルムサンプルに貼着後、急激剥離し、層間剥離もしくは凝集破壊の有無・程度を目視で確認する。剥離角度試験サンプルを平面に保ち約150°方向で実施した。
クラス5・・・全体が剥離または凝集破壊した。
クラス4・・・ほとんどが剥離または凝集破壊した。
クラス3・・・半分程度が剥離または凝集破壊した。
クラス2・・・ほとんどが剥離または凝集破壊しない。
クラス1・・・全く剥離または凝集破壊しない。

0031

(隠蔽性)
JIS K7105に準拠して全光線透過率を測定した。

0032

比重
サンプルを280mm×400mmのサイズにカットし、化学天秤にて重さを測定する。その後ダイヤルゲージを用いて厚みを測定する。それらの結果を以下の式(1)に当てはめ算出する。
見かけ比重(g/cm3) = 重さ(g)/(面積(cm2)×厚み(μm)) (1)

0033

(冷キシレン可溶分)
試料1gを沸騰キシレン100mlに完全に溶解させた後、20℃に降温し、4時間放置する。その後、これを析出物溶液とにろ別し、ろ液乾固して減圧下70℃で乾燥した。その重量を測定して重量%を求め冷キシレン可溶分とした。

0034

(メルトフローレート:MFR)
JIS K6758に示されるポリプロピレン試験方法(230℃、21.18N)に準拠して測定した。

0035

原子構成数比)
ESCスペクトロメーター島津製作所社製/ESCA850型)を用いて、入射X線:Mg−Kα線(1254eV)、X線出力:9KV×30mA(出力270W)の条件下でフィルムの表面層(C)の表面から深さ10nmまでの表層部の炭素のIS軌道スペクトルから求めたピーク面積、同様に求めた窒素、酸素のピーク面積を測定した。このときの感度補正値光イオン化断面積の値そのものであり、実測値÷補正値検出強度とした。また、測定環境は、真空度:約10E5Paであり、この各元素の検出強度から、酸素原子数と炭素原子数の比(O/C)と、酸素窒素原子数と炭素原子数の比(O/C)を窒素原子数と炭素原子数の比(N/C)で除した数値を求めた。

0036

印刷インキ密着性
得られたフィルムの表面層(C)上に、紫外線硬化型印刷インキ(TOKA社製/商品名:ベストキュアーUVフレキソ藍500、T&K、)を、RIテスター(明製作所社製/RI−2型)を用いて、印刷インキ量2.0g/m2となる様に印刷し、紫外線照射機にて500mJ/cm2の紫外線照射し、硬化させて密着性を評価した。

0037

上述の印刷を施した印刷物に、縦横2mm間隔の碁盤目平行スリット(25個)を入れた後、セロハン粘着テープ(ニチバン社製:18mm幅、以下粘着テープ略記)を用いて評価する。粘着テープの粘着側面を印刷面の表面に、長さが3cmにわたり指のつめで押さえ全面にしっかりと接着させる。次いで、フィルム端を指で固定し、粘着テープを一方向から2cm/秒の速度で150°の角度で剥離し、粘着テープ側に接着してフィルムからはがれ印刷インキ層(B)の量を肉眼により評価する。
クラス1:粘着テープ側に印刷インキの移行がまったくない状態。
クラス2:粘着テープ側に移行した印刷インキが4個以下の状態、
クラス3;粘着テープ側に移行した印刷インキが5〜9個の状態、
クラス4:粘着テープ側に移行した印刷インキが10個以上の状態。

0038

(実施例1)
一方の押し出し機より発泡層(A)としてポリプロピレン単独重合体(住友化学FS2011DG3、MFR=2.5g/10分、冷キシレン可溶分3.3重量%)70重量部、炭酸カルシウム含有マスターバッチ(ポリプロピレン(MFR=2.5g/10分、冷キシレン可溶分3.3重量%)40%、炭酸カルシウム(備粉化工業PO150B−10)48%、二酸化チタン(堺化学製ルチル型)12%)23重量部、二酸化チタンマスターバッチ(大日本インキ性L−11145M)7重量部を混合後、250℃の樹脂温度で溶融押し出しし、もう一方の押し出し機により中間層(B)として、ポリプロピレン単独重合体(住友化学製 FS2011DG3、MFR=2.5g/10分、冷キシレン可溶分3.3重量%)20重量部、ポリプロピレン単独重合体(住友化学製 WF836DG3、MFR=7.0g/10分、冷キシレン可溶分3.6重量%)30重量部、プロピレン−エチレン−ブテン共重合体(住友化学製 FSX66E8、MFR=3g/10分、エチレン成分2.5%、ブテン成分7%、冷キシレン可溶分1.6重量%)50重量部を260℃の樹脂温度にて溶融押し出しし、さらにもう一方の押し出し機より表面層(C)として、ポリプロピレン単独重合体(住友化学製 FS2011DG3、MFR=2.5g/10分、冷キシレン可溶分3.3重量%)30重量部、ポリプロピレン単独重合体(住友化学製 WF836DG3、MFR=7.0g/10分、冷キシレン可溶分3.6重量%)70重量部、を260℃の樹脂温度で溶融押し出しし、Tダイ内にて、発泡層(A)、中間層(B)、表面層(C)の順に積層し、80℃の冷却ロールにて冷却固化未延伸シートを得た。引き続き、120℃に加熱された金属ロール間で、周速差を利用してタテ方向に4.5倍延伸し、さらにテンター延伸機に導入し、ヨコ方向に9.5倍の延伸を行った上で、N2濃度99.999vol%雰囲気下、印加エネルギー9000J/m2で表面層(C)の面をコロナ放電処理を行った上でフィルムワインダーにより巻き取ってフィルムを得た。発泡層28μm、中間層10μm、表面層2μm合計40μmの3層フィルムを得た。
本フィルムは、印刷性良好かつ、高い表面強度と隠蔽性・低比重性を両立したフイルムであった。フイルムの特性値を表1に示す。

0039

(実施例2)
実施例1において、中間層(B)の配合組成を、二酸化チタンマスターバッチ(大日本インキ製 L−11145M)5重量部、ポリプロピレン単独重合体(MFR=7.0g/10分、冷キシレン可溶分3.6重量%)35重量部、プロピレン−エチレン−ブテン共重合体(MFR=3g/10分、エチレン成分2.5%、ブテン成分7%、冷キシレン可溶分1.6重量%)60重量部とした以外は実施例1と同様の方法でポリオレフィン系発泡フィルムを得た。本フイルムは実施例1のフイルムと比較し、表面強度は同レベルであり、隠蔽性が良好となった。フィルムの特性値を表1に示す。

0040

(比較例1)
実施例1において、N2濃度80vol%以下の雰囲気下(空気中)でコロナ放電処理した以外は実施例1と同様の方法でポリオレフィン系発泡フィルムを得た。本フイルムは実施例1のフイルムと比較し、UVフレキソインキ接着性が劣る。特性値を表2に示す。

0041

(比較例2)
実施例1において、中間層(B)の配合組成を、炭酸カルシウム含有マスターバッチ(ポリプロピレン(MFR=2.5g/10分、冷キシレン可溶分3.3重量%)40%、炭酸カルシウム(備北粉化工業PO150B−10)48%、二酸化チタン(堺化学製ルチル型)12%)20重量部、ポリプロピレン単独重合体(MFR=7.0g/10分、冷キシレン可溶分3.6重量%)30重量部、プロピレン−エチレン−ブテン共重合体(MFR=3g/10分、エチレン成分2.5%、ブテン成分7%、冷キシレン可溶分1.6重量%)50重量部とした以外は実施例1と同様の方法でポリオレフィン系発泡フィルムを得た。本フイルムは実施例1のフイルムと比較し、中間層にボイドが存在する事で表面強度の弱いものとなった。フィルムの特性値を表2に示す。

0042

(実施例3,4)
実施例1において、中間層(B)に配合するプロピレンαオレフィン共重合体の種類を表2に示すとおり変えた以外は実施例1と同様の方法でポリオレフィン系発泡フィルムを得た。フィルムの特性値を表3に示す。

0043

0044

0045

0046

本発明の印刷性を改良した表面強度の優れたポリオレフィン系発泡フィルムは、隠蔽性・低比重と表面強度の向上を両立する包装材料に好適なフィルムである。

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