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技術 InVitro腫瘍脈管形成モデル

出願人 ベクトン・ディキンソン・アンド・カンパニー
発明者 ウーミン
出願日 2006年5月11日 (13年11ヶ月経過) 出願番号 2006-133111
公開日 2006年11月24日 (13年5ヶ月経過) 公開番号 2006-314318
状態 特許登録済
技術分野 酵素、微生物を含む測定、試験 微生物、その培養処理
主要キーワード 変更内 生命維持システム 分類図 スキャッタ プラスチック管 サロゲート 多形態性 酸性繊維芽細胞成長因子
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課題

脈管形成細胞収集をし易くするために、脈管形成内皮細胞誘導する方法、および正常な内皮細胞から細管を形成する生物活性剤を同定する方法の提供。

解決手段

正常な内皮細胞を腫瘍細胞とともに共培養し、正常な内皮細胞から細管を形成することを含む、in vitroでの正常な内皮細胞において細管形成を誘導する方法。正常な内皮細胞を予想される生物活性剤と接触させ、生物活性剤の存在により起こる細管形成の変化をモニターする。

概要

背景

血管の内層を形成する内皮細胞は、それらの数および配置を適合させ、局所要件適応させるそれらの能力についてよく知られている。すべての組織血液供給に依存し、血液供給は内皮細胞に依存する。血管は身体のすべての領域において順応性のある生命維持システムを作り出している。内皮細胞が、血管のこのネットワーク拡張し、維持することがなければ、組織の成長および修復は不可能であろう。

最大の血管は動脈および静脈であり、これらは結合組織平滑筋との厚くて夫な外壁を有する。この壁は、基底膜によって周囲の外層から隔てられた内皮細胞の薄い単一層によって内側を覆われる。血管壁の結合組織および平滑筋の量は、血管の直径および機能によって変わり得るが、内皮の内層は常に存在する。より小さな毛細血管および洞様毛細血管では、壁はもっぱら内皮細胞と基底膜とからなる。このように、内皮細胞はすべての脈管系の内側を覆う。研究によれば、動脈および静脈は、もっぱら内皮細胞および基底膜から構成される小さな管から成長するもので、結合組織および平滑筋は、内皮細胞からの信号で要求された場合に後から付加されることが示されている。

脈管系全体にわたって、内皮細胞は、細胞分裂能力および細胞運動能力を保持する。これは脈管系の修復および維持の上で重要である。例えば、血管壁の一部が損傷を受けて内皮細胞が失われた場合、近傍の内皮細胞が増殖し移動して露出した表面を覆う。新たに形成された内皮細胞はまた、損傷を受けた血管を交換するために外科医によって使用されるプラスチック管の内表面を覆うことも知られている。

内皮細胞は、損傷を受けた血管を修復するだけでなく、新しい血管を作り出す。内皮細胞が、これらを行い、胚組織では成長を支持し、正常な成体組織では修復および維持し、そして、損傷を受けた組織では修復を支持する。このプロセスは脈管形成と呼ばれる。

脈管形成は、胚発生組織成長組織再構築、および多くの病理学において重要な構成要素となっている。脈管形成は新しい血管の形成をもたらす。脈管形成の間に、既存の血管の一部として静態状態(quiescent state)で存在する内皮細胞が成長して、移動増殖状態に入る。この移動増殖状態は、細胞毛細管分化して、機能する新しい血管の一部として静態状態に戻ると最終的に解消される。脈管形成は、多数の巨大分子相互作用の複雑なネットワークによって編成される。

脈管形成は、正常組織および腫瘍組織の両方において、脈管形成の刺激および脈管形成の阻害因子(これらは標的組織および離れた部位で生産される)のバランスにより調節される。血管内皮成長因子−A(VEGF、血管透過性因子(VPF)としても知られている)は、脈管形成の主要な刺激物質である。VEGFは、低酸素および腫瘍形成性突然変異によって誘導され、かつ、多種多様の組織によって生産され得る多機能性サイトカインである。

脈管形成は、いくつかの新生物(例えば腫瘍)によって刺激され、かつ、利用されて、栄養素の摂取が増加させられる。しかし、吻合(つまり血管接続)および毛細管の成熟をもたらす正常な脈管形成とは対照的に、新形成と関連する脈管形成は、典型的には、血管の成熟が不完全な継続的プロセスである。内皮細胞は近くの新形成細胞によって活性化されて、脈管形成を促進するVEGFだけでなく、周囲の細胞外マトリックスを分解するマトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)も分泌する。次いで、内皮細胞は細胞外マトリックスに侵入し、そこで、増殖、移動、組織化して新しい血管(それらは新生物の成長および生存を支持する)を形成する。

新たに血管化した新生物は、成長し続け、さらなる栄養素の剥奪および長期にわたる脈管形成促進(pro-angiogenic)シグナリングをもたらす。新生物の血管系は、構造上の不規則性裂孔)の存在および血管相互接続の形成率が低いことによって特徴づけられる。この不完全な血管系は非効率的であり、しばしば腫瘍はそれ自体を維持するために連続的な脈管形成を必要とするようになる。こうした不完全な血管系がまた、新形成細胞の体循環中への流出を促進するとも考えられる。したがって、新生物の脈管形成能力は転移能力と相関関係にある。新生物のかなりの割合が継続的な脈管形成に依存するため、脈管形成の阻害は、新生物の成長をブロックし、しばしば、これが新生物の完全な壊死をもたらす。

星状細胞神経膠細胞は、中枢神経系における細胞集団全体の大きな割合を占める。ニューロンと異なり、神経膠細胞は出生後増殖能力を保持し、いくつかの神経膠細胞の中には成体や老齢の脳内でも依然として増殖する。制御されない神経膠細胞の増殖は、侵略的な原発性頭蓋内腫瘍をもたらし得る。こうした腫瘍は、形態および挙動において広く変わり、1993年の世界保健機構分類図によれば、3つのサブセットに分けることができる。最も低い悪性度分類の腫瘍である星状細胞腫は、一般的によく分化され、緩慢に成長する傾向がある。未分化星状細胞腫は、増大した細胞充実性、核多形態性(異なる形態を取る能力)および増大した有糸分裂活性によって特徴づけられる。これらは中間の悪性度分類の腫瘍であり、より侵略的な悪性度分類に進む傾向を示す。膠芽腫細胞は、最も侵略的と考えられ、分化の乏しい細胞、血管増殖および壊死を伴う。膠芽腫U251は、ヒト神経膠細胞に由来する悪性腫瘍細胞系である。

in vivoでのマトリックスの効果および他のin vivoでの補助因子の存在下での膠芽腫細胞および他の固形腫瘍細胞の脈管形成効果は、培養中の原発性内皮細胞を誘導し成長させることにおけるin vitroでの有効性予測せず、特に、培養中の原発性内皮細胞を誘導し、細管を形成させることにおけるin vitroでの有効性を予測しない。この効果を引き起こす非常に少数腫瘍細胞の有効性については、なおさら予想外である。

正常でない、すなわち、不死化した内皮細胞は、膠芽腫細胞存在下の培養物中で管状の構造を形成することが報告されている。しかし、これらの種類の細胞の成長は、正常な細胞と相当に異なると予想され、したがって、従前のこうした研究例から、正常な細胞の細管誘導を確実に予測することはできないであろう。

概要

脈管形成細胞の収集をし易くするために、脈管形成内皮細胞を誘導する方法、および正常な内皮細胞から細管を形成する生物活性剤を同定する方法の提供。正常な内皮細胞を腫瘍細胞とともに共培養し、正常な内皮細胞から細管を形成することを含む、in vitroでの正常な内皮細胞において細管形成を誘導する方法。正常な内皮細胞を予想される生物活性剤と接触させ、生物活性剤の存在により起こる細管形成の変化をモニターする。なし

目的

本発明は、正常な内皮細胞における細管形成を誘導する方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

正常な内皮細胞腫瘍細胞共培養することと、該正常な内皮細胞から細管を形成することを含むことを特徴とする、invitroでの正常な内皮細胞における細管形成誘導する方法。

請求項2

前記腫瘍細胞が、非小細胞肺癌前立腺癌乳癌胃癌、並びに頭部および頚部腫瘍よりなる群から選択される固形癌から誘導されることを特徴とする請求項1に記載の方法。

請求項3

前記腫瘍細胞が、膠芽腫細胞であることを特徴とする請求項1に記載の方法。

請求項4

前記膠芽腫細胞が膠芽腫U251であることを特徴とする請求項3に記載の方法。

請求項5

前記正常な内皮細胞が不死化されていないヒト内皮細胞であることを特徴とする請求項1に記載の方法。

請求項6

前記正常な内皮細胞が、ヒト皮膚微小血管内皮細胞、ヒト微小血管内皮細胞およびヒト臍静脈内皮細胞よりなる群から選択されることを特徴とする請求項1に記載の方法。

請求項7

正常な内皮細胞対腫瘍細胞の比が少なくとも5:1であることを特徴とする請求項1に記載の方法。

請求項8

正常な内皮細胞対腫瘍細胞の比が少なくとも50:1であることを特徴とする請求項1に記載の方法。

請求項9

正常な内皮細胞および腫瘍細胞を共培養するステップは、正常な内皮細胞および腫瘍細胞を内皮細胞培養培地中で少なくとも1日間インキュベートするステップ、並びに、インキュベートした内皮細胞から細管を形成するステップを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。

請求項10

正常な内皮細胞および腫瘍細胞をインキュベートするステップが少なくとも2日間行われることを特徴とする請求項9に記載の方法。

請求項11

正常な内皮細胞および腫瘍細胞をインキュベートするステップが、37℃において、5%CO2のインキュベーター中で行われることを特徴とする請求項9に記載の方法。

請求項12

脈管形成正常内皮細胞を調製する方法であって、a)正常な内皮細胞を腫瘍細胞と共培養すること、b)正常な内皮細胞から細管を形成すること、およびc)脈管形成正常内皮細胞を含む細管を選択的に収集することを含むことを特徴とする方法。

請求項13

生物活性剤を同定する方法であって、a)正常な内皮細胞を腫瘍細胞と共培養し、これによって正常な内皮細胞から細管を形成すること、b)正常な内皮細胞を予想される生物活性剤と接触させること、およびc)生物活性剤の存在により起こる細管形成の変化をモニターすることを含むことを特徴とする方法。

請求項14

腫瘍細胞が、非小細胞肺癌、前立腺癌、乳癌、胃癌、並びに頭部および頚部の腫瘍よりなる群から選択される固形癌から誘導されることを特徴とする請求項13に記載の方法。

請求項15

腫瘍細胞が膠芽腫細胞であることを特徴とする請求項13に記載の方法。

請求項16

前記正常な内皮細胞が、ヒト皮膚微小血管内皮細胞、ヒト肺微小血管内皮細胞およびヒト臍静脈内皮細胞よりなる群から選択されることを特徴とする請求項13に記載の方法。

請求項17

前記接触させるステップが、共培養するステップの間に行われることを特徴とする請求項13に記載の方法。

請求項18

前記接触させるステップが、共培養するステップの前に行われることを特徴とする請求項13に記載の方法。

請求項19

共培養するステップが、前記正常な内皮細胞および腫瘍細胞を内皮細胞培養培地中で少なくとも1日間インキュベートするステップ、並びに、インキュベートした内皮細胞から細管を形成するステップを含むことを特徴とする請求項13に記載の方法。

請求項20

正常な内皮細胞対腫瘍細胞の比が少なくとも5:1であることを特徴とする請求項13に記載の方法。

技術分野

0001

本発明は、in vitro腫瘍脈管形成モデルに関する。本発明はさらに、正常な内皮細胞における細管形成誘導する方法に関する。

背景技術

0002

血管の内層を形成する内皮細胞は、それらの数および配置を適合させ、局所要件適応させるそれらの能力についてよく知られている。すべての組織血液供給に依存し、血液供給は内皮細胞に依存する。血管は身体のすべての領域において順応性のある生命維持システムを作り出している。内皮細胞が、血管のこのネットワーク拡張し、維持することがなければ、組織の成長および修復は不可能であろう。

0003

最大の血管は動脈および静脈であり、これらは結合組織平滑筋との厚くて夫な外壁を有する。この壁は、基底膜によって周囲の外層から隔てられた内皮細胞の薄い単一層によって内側を覆われる。血管壁の結合組織および平滑筋の量は、血管の直径および機能によって変わり得るが、内皮の内層は常に存在する。より小さな毛細血管および洞様毛細血管では、壁はもっぱら内皮細胞と基底膜とからなる。このように、内皮細胞はすべての脈管系の内側を覆う。研究によれば、動脈および静脈は、もっぱら内皮細胞および基底膜から構成される小さな管から成長するもので、結合組織および平滑筋は、内皮細胞からの信号で要求された場合に後から付加されることが示されている。

0004

脈管系全体にわたって、内皮細胞は、細胞分裂能力および細胞運動能力を保持する。これは脈管系の修復および維持の上で重要である。例えば、血管壁の一部が損傷を受けて内皮細胞が失われた場合、近傍の内皮細胞が増殖し移動して露出した表面を覆う。新たに形成された内皮細胞はまた、損傷を受けた血管を交換するために外科医によって使用されるプラスチック管の内表面を覆うことも知られている。

0005

内皮細胞は、損傷を受けた血管を修復するだけでなく、新しい血管を作り出す。内皮細胞が、これらを行い、胚組織では成長を支持し、正常な成体組織では修復および維持し、そして、損傷を受けた組織では修復を支持する。このプロセスは脈管形成と呼ばれる。

0006

脈管形成は、胚発生組織成長組織再構築、および多くの病理学において重要な構成要素となっている。脈管形成は新しい血管の形成をもたらす。脈管形成の間に、既存の血管の一部として静態状態(quiescent state)で存在する内皮細胞が成長して、移動増殖状態に入る。この移動増殖状態は、細胞毛細管分化して、機能する新しい血管の一部として静態状態に戻ると最終的に解消される。脈管形成は、多数の巨大分子相互作用の複雑なネットワークによって編成される。

0007

脈管形成は、正常組織および腫瘍組織の両方において、脈管形成の刺激および脈管形成の阻害因子(これらは標的組織および離れた部位で生産される)のバランスにより調節される。血管内皮成長因子−A(VEGF、血管透過性因子(VPF)としても知られている)は、脈管形成の主要な刺激物質である。VEGFは、低酸素および腫瘍形成性突然変異によって誘導され、かつ、多種多様の組織によって生産され得る多機能性サイトカインである。

0008

脈管形成は、いくつかの新生物(例えば腫瘍)によって刺激され、かつ、利用されて、栄養素の摂取が増加させられる。しかし、吻合(つまり血管接続)および毛細管の成熟をもたらす正常な脈管形成とは対照的に、新形成と関連する脈管形成は、典型的には、血管の成熟が不完全な継続的プロセスである。内皮細胞は近くの新形成細胞によって活性化されて、脈管形成を促進するVEGFだけでなく、周囲の細胞外マトリックスを分解するマトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)も分泌する。次いで、内皮細胞は細胞外マトリックスに侵入し、そこで、増殖、移動、組織化して新しい血管(それらは新生物の成長および生存を支持する)を形成する。

0009

新たに血管化した新生物は、成長し続け、さらなる栄養素の剥奪および長期にわたる脈管形成促進(pro-angiogenic)シグナリングをもたらす。新生物の血管系は、構造上の不規則性裂孔)の存在および血管相互接続の形成率が低いことによって特徴づけられる。この不完全な血管系は非効率的であり、しばしば腫瘍はそれ自体を維持するために連続的な脈管形成を必要とするようになる。こうした不完全な血管系がまた、新形成細胞の体循環中への流出を促進するとも考えられる。したがって、新生物の脈管形成能力は転移能力と相関関係にある。新生物のかなりの割合が継続的な脈管形成に依存するため、脈管形成の阻害は、新生物の成長をブロックし、しばしば、これが新生物の完全な壊死をもたらす。

0010

星状細胞神経膠細胞は、中枢神経系における細胞集団全体の大きな割合を占める。ニューロンと異なり、神経膠細胞は出生後増殖能力を保持し、いくつかの神経膠細胞の中には成体や老齢の脳内でも依然として増殖する。制御されない神経膠細胞の増殖は、侵略的な原発性頭蓋内腫瘍をもたらし得る。こうした腫瘍は、形態および挙動において広く変わり、1993年の世界保健機構分類図によれば、3つのサブセットに分けることができる。最も低い悪性度分類の腫瘍である星状細胞腫は、一般的によく分化され、緩慢に成長する傾向がある。未分化星状細胞腫は、増大した細胞充実性、核多形態性(異なる形態を取る能力)および増大した有糸分裂活性によって特徴づけられる。これらは中間の悪性度分類の腫瘍であり、より侵略的な悪性度分類に進む傾向を示す。膠芽腫細胞は、最も侵略的と考えられ、分化の乏しい細胞、血管増殖および壊死を伴う。膠芽腫U251は、ヒト神経膠細胞に由来する悪性腫瘍細胞系である。

0011

in vivoでのマトリックスの効果および他のin vivoでの補助因子の存在下での膠芽腫細胞および他の固形腫瘍細胞の脈管形成効果は、培養中の原発性内皮細胞を誘導し成長させることにおけるin vitroでの有効性予測せず、特に、培養中の原発性内皮細胞を誘導し、細管を形成させることにおけるin vitroでの有効性を予測しない。この効果を引き起こす非常に少数腫瘍細胞の有効性については、なおさら予想外である。

0012

正常でない、すなわち、不死化した内皮細胞は、膠芽腫細胞存在下の培養物中で管状の構造を形成することが報告されている。しかし、これらの種類の細胞の成長は、正常な細胞と相当に異なると予想され、したがって、従前のこうした研究例から、正常な細胞の細管誘導を確実に予測することはできないであろう。

発明が解決しようとする課題

0013

したがって、脈管形成アッセイキットのような目的のため、および内皮細胞の研究、特に内皮細胞障壁の機能および透過性において、脈管形成細胞の収集をし易くするために脈管形成内皮細胞を誘導する必要がある。さらに、そのような細胞は、可能性のある治療上の使用を有する。

課題を解決するための手段

0014

本発明は、正常な内皮細胞における細管形成を誘導する方法を提供する。この方法は、正常な内皮細胞とともに腫瘍細胞を共培養(co-culturing)し、正常な内皮細胞から細管を形成することを含む。幾つかの実施形態では、腫瘍細胞は、膠芽腫U251または設計されたもしくは選択された膠芽腫細胞誘導体(例えば、VEGFでトランスフェクトされたもの)のような膠芽腫細胞を含むが、これらに限定されない。正常な内皮細胞は、本明細書では、不死化されていないヒト内皮細胞として定義される。これらには、ヒト皮膚微小血管内皮細胞、ヒト微小血管内皮細胞またはヒト臍静脈内皮細胞が含まれるが、これらに限定されない。

0015

幾つかの実施形態では、腫瘍細胞および正常な内皮細胞を共培養するステップは、内皮細胞および腫瘍細胞を内皮細胞培養培地中で少なくとも1日間インキュベートするステップ、並びに、インキュベートした内皮細胞から細管を形成するステップを含む。

0016

本発明はさらに、脈管形成正常内皮細胞を調製する方法を提供する。この方法は、正常な内皮細胞を腫瘍細胞と共培養すること、および、正常な内皮細胞から細管を形成することを含む。この方法はまた、細管を選択的に収集することを含み、この細管は脈管形成正常内皮細胞を含む。「脈管形成正常内皮細胞」は、本明細書において、「選択された正常な内皮細胞」と互換して言及される。
さらに、生物活性剤(bioactive agents)を同定する方法が提供される。同定される生物活性剤は、例えば細管形成を低下または増加させ得る。この方法は、正常な内皮細胞を腫瘍細胞と共培養し、これによって正常な内皮細胞から細管を形成することを含む。この方法はさらに、正常な内皮細胞を予想される生物活性剤と接触させ、生物活性剤の存在により起こる細管形成の変化をモニターすることを含む。この変化は、対照、すなわち、同じ方法が、予想される生物活性剤の非存在化で行われるものと関連させてモニターされる。

発明を実施するための最良の形態

0017

単純化および説明の目的のため、本発明の原理をその典型的な様々な実施形態を引き合いに出すことによって述べる。ここでは本発明の好ましい実施例を特に開示するが、当業者は同じ原理が他の組成物および方法にも同様に適用可能であり、これらを包含し得ること、そして、そのような変形はいずれも本発明の範囲から逸脱することのないような変更内であることを容易に認識するであろう。本発明の開示された実施形態について詳細に説明する前に、本発明はその適用において、ここに示すいずれかの具体的実施例の詳細に限定されない点が理解されるべきである。本発明は当然のことながら他の実施形態が可能であるからである。なお、本明細書で使用する用語は、説明の目的のためのものであり本発明を限定するものではない。さらに、多くの例において、本明細書ではある順序で示されるいくつかのステップに関していくつかの方法を説明するが、これらのステップは、当業者が適当であると理解し得る任意の順序で行われなくてもよく、該方法は本明細書で開示する具体的なステップの配列に限定されない。

0018

内皮細胞は血管の内部を構成する細胞である。本明細書において使用される用語「正常な内皮細胞」は、不死化されていない内皮細胞である。該用語は、ヒトの内皮細胞、他の哺乳類の内皮細胞および他の脊椎動物の内皮細胞を含むことを意味する。正常な内皮細胞は、ヒト皮膚微小血管内皮細胞およびヒト肺微小血管内皮細胞(HMVEC)およびヒト臍静脈内皮細胞(HUVEC)を含むが、これらに限定されない。これらのおよび他の正常な内皮細胞は、例えば本件特許出願人の事業区分であるBD Biosciences、Cascade Biologies,Inc(Portland,OR)、およびCambrex Corporation(East Rutherford,NJ)から商業的に利用可能である。哺乳類細胞、特にヒト細胞が好ましい。選択される正常な内皮細胞は、比較的高い脈管形成能力を有すると考えられる正常な内皮細胞を含む。これらは、本明細書において、代替の用語として、脈管形成正常内皮細胞と称される。

0019

本発明の方法は正常な内皮細胞とともに腫瘍細胞を共培養することを含む。好ましい実施形態において、本発明の方法は、正常な内皮細胞とともに腫瘍細胞を共培養すること、正常な内皮細胞から細管を形成すること、形成された細管を選択的に収集することを含む。形成された細管は脈管形成正常内皮細胞を含む。一例では、細管はマルチウェルプレートウェルの底面に一時的に結合し得る。ウェル中の、結合した細管上の細胞培地は細管に分化していない正常な内皮細胞を含んでいてもよい。したがって、幾つかの実施形態では、ウェル中の細胞培地を除去し、結合した細管を穏やかに洗浄し、次いでこの細管を適切な容積新鮮な細胞培地に(例えば機械的に)取り出す。幾つかの実施形態では、この方法で選択的に収集された脈管形成内皮細胞は、所望であれば、脈管形成アッセイに使用することができる。

0020

好ましい実施形態では、およそ5:1以上、または50:1以上の内皮細胞対腫瘍細胞の比で共培養を行う。

0021

本発明の1つの実施形態では、内皮細胞および膠芽腫U251のような腫瘍細胞を採取し、次いで内皮細胞培養培地中に懸濁する。所望の数の各細胞タイプマイクロウエルに加えインキュベートする。好ましい実施形態では、インキュベーションを1日以上行う。より好ましい実施形態では、インキュベーションを2日以上継続する。好ましい実施形態では、インキュベーションは、37℃において、5%CO2のインキュベーター中で行う。

0022

本方法で使用するのに適した腫瘍細胞は、脈管形成を誘導することが知られているものである。例えば、脈管形成を誘導することが知られている腫瘍細胞は、非小細胞肺癌前立腺癌乳癌胃癌、並びに頭部および頚部の腫瘍のような多種多様の固形腫瘍からのものが含まれる。これらのタイプの固形腫からの脈管形成腫瘍細胞系の具体例は、当分野でよく知られており、例えばアメリカン・タイプ・カルチャーコレクションATCC,Manassas,VA)から得ることができる。幾つかの好ましい実施形態では、腫瘍細胞は膠芽腫U251のような膠芽腫細胞である。一般には、適切な腫瘍細胞は脈管形成のためのシグナルとして脈管形成促進(pro-angiogenic)因子を放出する。このような脈管形成促進(pro-angiogenic)因子には、例えば血管内皮細胞成長因子(VEGF)、酸性繊維芽細胞成長因子アンギオジェニン、塩基性繊維芽細胞成長因子(bFGF)、表皮成長因子顆粒球コロニー刺激因子肝細胞成長因子インターロイキン−8、胎盤成長因子、血小板由来成長因子、内皮成長因子、スキャッタ因子(Scatter factor)、トランスフォーミング成長因a、および腫瘍壊死因子aが含まれる。もちろん、2種類のタンパク質、すなわちVEGFおよびbFGFが腫瘍成長を維持するのに最も重要でることは明かである。VEGFおよびbFGFは、多くのタイプの癌細胞によって、および幾つかのタイプの正常細胞によっても産生される。

0023

幾つかの実施形態では、腫瘍細胞誘導体を本発明で使用する。例えば、有用な腫瘍細胞誘導体には、1以上の上述の脈管形成促進(pro-angiogenic)因子、特にVEGFおよび/またはbFGFでトランスフェクションされたものである。幾つかの実施形態では、種凹細胞は、VEGFでトランスフェクションされた膠芽腫U251細胞のような膠芽腫誘導体として設計されるかまたは選択される。

0024

細管形成を誘導する方法は、細管の形成を調整することに関連するある時間において、内皮細胞と予期される生物活性剤を接触させることによって、生物活性剤を識別する方法に組み込むことができる。この時間枠は、実験的に容易に決定できる。こうした時間枠は、内皮細胞を腫瘍細胞と共培養する前、または共培養の間とすることができる。細管形成を減少させる生物活性剤は、腫瘍細胞が誘導しようとする血管形成(脈管形成)を妨げるための生物活性剤の候補である。細管形成を刺激する生物活性剤は、虚血性事態により損傷を受けた組織、喫煙のような環境因子により血管新生が損なわれている組織、並びに、老化に関連した失明において、血管新生を増加させるような生物活性剤の候補である。細管形成を、非常に単純に視覚的にモニターすることができる。しかし、細管形成は、所望であれば、定量的に評価することができる。例えば、細管形成に続いて、アッセイはCalcein AMで染色して行い、画像を取得し、画像分析機を用いて(例えば、Universal Imaging CorporationからのMetaMorphを用いて)全管長を測定した。細管形成はまた、細管形成についてのサロゲートマーカー(surrogate marker)として機能する分子のレベルをアッセイすることによりモニターすることもできる。

0025

生物活性剤は、細胞、組織、器官または有機体に作用し、細胞、器官または有機体の機能の変化を引き起こす物質である。予期される生物活性剤は、薬剤のような化学物質であり得る。他の予期される生物活性剤には、殺虫剤除草剤、タンパク質(例えば成長因子およびサイトカイン)、ペプチドなどが含まれるが、これらに限定されない。

0026

細管形成を変える生物活性剤の有効量とは、細管形成の速度(より速くまたはより遅く)、細管形成の程度(より大きくまたはより小さく)もしくは細管形成の形態を変化させるのに有効な量、または細管形成の他の指標を(上方または下方に)変化させるのに有効な量である。

0027

2種類の主要なヒト内皮細胞、HUVECおよびHMVECを各々、腫瘍細胞U251と100:1の比率で混合した。細胞を1×106個/ウエル密度で6−ウエルプレート中に接種した。共培養物は、37℃/5%CO2インキュベーター中の内皮細胞培地GM−2MV(Cambrex, Walkersville、MD)においてインキュベートされ、培地を2日ごとに11日目まで交換した。7日目以降、両共培養物において、管の形成が視覚的に観察された。

0028

別法として、37℃/5%CO2で共培養物をインキュベートした少なくとも1日後にCalcein AMで染色することによって管形成を評価した。この後、2×の対物レンズを用いて画像を取得し、全管長をMetaMorph(Universal Imaging Corporation)を用いて測定した。

0029

上述のように、幾つかの実施形態では、この実施例で説明したアッセイを用いて細管形成を阻害または刺激する生物活性剤を同定した。例えば、HUVECおよびHMVECのような正常な内皮細胞を異なる量の予期される生物活性剤と接触させ、次いで、正常な内皮細胞を腫瘍細胞と共培養し、生物活性剤の存在によって起こる管形成の変化をモニターすることができる。あるいは、異なる量の予期される生物活性剤を共培養のステップの間に正常な内皮細胞と接触させ、生物活性剤の存在によって起こる管形成の変化をモニターすることができる。

0030

本発明をその具体的実施形態に強調して説明してきたが、当業者は本発明の範囲を外れることなく、記載した本発明の実施形態に様々な修正を行い得る。様々な用語と特定の実施形態において本発明を記載および開示してきたが、本発明の範囲は、それらによって限定されることを意図したものではないし、限定的であると考えるべきでもなく、ここでの教示により示唆され得るような他の変更または実施形態は、特にそれらが本明細書に添えた特許請求の範囲の幅および範囲内に入る場合、特に保持される。当業者は、これらのまたは他の変更が、特許請求の範囲によって定義される本発明およびそれらの同等物の範囲内であり得ることを認識するであろう。

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