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技術 被洗浄物洗浄方法

出願人 新オオツカ株式会社
発明者 石田元宏
出願日 2005年4月6日 (15年8ヶ月経過) 出願番号 2005-109562
公開日 2006年10月26日 (14年1ヶ月経過) 公開番号 2006-289173
状態 特許登録済
技術分野 液体または蒸気による洗浄
主要キーワード 返還路 フッ素系洗浄剤 冷却パネル 超音波振動装置 槽中央 炭化水素系洗浄剤 再生槽 貯液槽
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2006年10月26日)のものです。
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図面 (4)

課題

被洗浄物に付着する油分を確実に洗浄除去することができ、洗浄剤再生処理して洗浄力回復及び維持を図ることができる被洗浄物洗浄方法及び被洗浄物洗浄装置を提供する。

解決手段

洗浄工程aにおいて、被洗浄物Aに付着する油分Dを、洗浄槽2に貯液されたフッ素系溶剤炭化水素系溶剤を混合してなる加温済みの洗浄剤Bで洗浄除去する。すすぎ工程bにおいて、被洗浄物Aに残着する炭化水素系溶剤を、洗浄槽3に貯液したフッ素系溶剤を基本とする洗浄剤Cで洗浄除去する。一方、再生工程dにおいて、油分Dが溶解した洗浄剤Bを分離槽4に供給して所定温度に冷却し、洗浄剤Bに溶解した油分Dのみを分離する。且つ、油分Dが分離され所定の洗浄力に回復した洗浄剤Bを洗浄槽2に返還して洗浄処理に繰り返し使用する。

概要

背景

従来、上述のような被洗浄物洗浄処理する方法としては、例えば図2に示すように、加工油等の油分が付着する被洗浄物Aを、洗浄槽22に貯液されたフッ素系溶剤あるいは塩素系溶剤溶解性のある洗浄剤Eに浸漬して、被洗浄物Aに付着する油分を洗浄除去した後、洗浄槽22から取り出した被洗浄物Aを、洗浄槽23に貯液されたフッ素系溶剤あるいは塩素系溶剤を基本とする洗浄剤Fに浸漬してすすぎ洗浄した後、洗浄槽23から取り出した被洗浄物Aを、後述する再生槽24から洗浄槽23の上方に向けて放出された洗浄剤Eの蒸気Eaにより蒸気洗浄する第1従来例(特許文献1)の洗浄装置がある。

また、洗浄槽23上方に放出された蒸気Eaは、冷却コイル25により凝縮液化して洗浄槽23内に滴下し、洗浄槽23から洗浄槽22にオーバーフローさせる。且つ、油分が含まれる洗浄剤Eを洗浄槽22から再生槽24にオーバーフローさせ、再生槽24に貯液された洗浄剤Eをヒーター26により蒸発気化させて蒸留再生するが、油分の種類によって、洗浄剤Eに含まれる油分量に差があるも、再生槽24に貯液された洗浄剤Eに含まれる油分量が約30%〜約50%になると、ヒーター26により蒸発気化された蒸気Eaに油分が混入するため、再生槽24に貯液された洗浄剤E全体を交換しなければならない。基本的には、油分混入により、洗浄剤Eの洗浄力劣化又は低下が見られた時点で、洗浄剤E全体を交換する必要がある。

他の方法として、図3に示すように、例えば洗浄槽22から再生槽24に回収された油分が含まれる洗浄剤Eに、洗浄槽23に貯液された純度の高いフッ素系溶剤からなる洗浄剤Fを補充して、洗浄剤Eに含まれる油成分を抽出する第2従来例の洗浄方法もあるが、洗浄剤Eから油分を完全に分離することが不可能である。また、純度の高いフッ素系溶剤が必要であるため、分離能力が制限されてしまい、高度な洗浄処理に不向きである。

特開平10−249291号公報

概要

被洗浄物に付着する油分を確実に洗浄除去することができ、洗浄剤を再生処理して洗浄力の回復及び維持をることができる被洗浄物洗浄方法及び被洗浄物洗浄装置を提供する。洗浄工程aにおいて、被洗浄物Aに付着する油分Dを、洗浄槽2に貯液されたフッ素系溶剤と炭化水素系溶剤を混合してなる加温済みの洗浄剤Bで洗浄除去する。すすぎ工程bにおいて、被洗浄物Aに残着する炭化水素系溶剤を、洗浄槽3に貯液したフッ素系溶剤を基本とする洗浄剤Cで洗浄除去する。一方、再生工程dにおいて、油分Dが溶解した洗浄剤Bを分離槽4に供給して所定温度に冷却し、洗浄剤Bに溶解した油分Dのみを分離する。且つ、油分Dが分離され所定の洗浄力に回復した洗浄剤Bを洗浄槽2に返還して洗浄処理に繰り返し使用する。

目的

この発明は上記問題に鑑み、被洗浄物に付着する油分を確実に洗浄除去することができるとともに、油分が含まれる洗浄剤を再生処理して洗浄力の回復又は維持を図ることができる被洗浄物洗浄方法及び被洗浄物洗浄装置の提供を目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
0件

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請求項1

被洗浄物に付着する油分を、該油分の溶解率が高くなるような液温に加温されるとともに、フッ素系溶剤に対して溶解性のある低粘度の炭化水素系溶剤を混合してなる洗浄剤により洗浄除去することを特徴とする被洗浄物洗浄方法

請求項2

上記油分が含まれる洗浄剤を回収して、該洗浄剤に溶解する油分のみが分離される液温に冷却するとともに、該洗浄剤から油分を抽出分離して洗浄力回復又は維持を図ることを特徴とする請求項1に記載の被洗浄物洗浄方法。

請求項3

上記洗浄剤を、該洗浄剤に対する油分の溶解率が高くなるような液温に洗浄剤加温手段で加温することを特徴とする請求項1又は2に記載の被洗浄物洗浄方法。

請求項4

上記油分が含まれる洗浄剤を、該洗浄剤に溶解した油分のみが分離される液温に洗浄剤冷却手段で冷却することを特徴とする請求項1,2,3のいずれか一つに記載の被洗浄物洗浄方法。

請求項5

被洗浄物に付着する油分を、該油分の溶解率が高くなるような液温に加温されるとともに、フッ素系溶剤に対して溶解性のある低粘度の炭化水素系溶剤を混合してなる洗浄剤により洗浄除去する洗浄工程と、上記油分が含まれる洗浄剤を回収して、該洗浄剤に溶解する油分のみが分離される液温に冷却するととも、該洗浄剤から油分を抽出分離して洗浄力の回復及び維持させる再生工程とを備えたことを特徴とする被洗浄物洗浄装置

請求項6

上記洗浄剤を、該洗浄剤に対する油分の溶解率が高くなるような液温に加温する洗浄剤加温手段を備えたことを特徴とする請求項5に記載の被洗浄物洗浄装置。

請求項7

上記油分が含まれる洗浄剤を、該洗浄剤に溶解する油分のみが分離される液温に冷却する洗浄剤冷却手段を備えたことを特徴とする請求項5又は6に記載の被洗浄物洗浄装置。

請求項8

上記フッ素系溶剤に対する炭化水素系溶剤の混合量を、約5%〜約30%の範囲に含まれる所定の混合量に設定したことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の被洗浄物洗浄方法又は請求項5〜7のいずれか一つに記載の被洗浄物洗浄装置。

技術分野

0001

この発明は、例えば金属部品を加工したときに付着する油分等の異物被洗浄物から洗浄除去する方法及び装置に関し、詳しくは、洗浄剤による洗浄効果が安定して得られる被洗浄物洗浄方法及び被洗浄物洗浄装置に関する。

背景技術

0002

従来、上述のような被洗浄物を洗浄処理する方法としては、例えば図2に示すように、加工油等の油分が付着する被洗浄物Aを、洗浄槽22に貯液されたフッ素系溶剤あるいは塩素系溶剤溶解性のある洗浄剤Eに浸漬して、被洗浄物Aに付着する油分を洗浄除去した後、洗浄槽22から取り出した被洗浄物Aを、洗浄槽23に貯液されたフッ素系溶剤あるいは塩素系溶剤を基本とする洗浄剤Fに浸漬してすすぎ洗浄した後、洗浄槽23から取り出した被洗浄物Aを、後述する再生槽24から洗浄槽23の上方に向けて放出された洗浄剤Eの蒸気Eaにより蒸気洗浄する第1従来例(特許文献1)の洗浄装置がある。

0003

また、洗浄槽23上方に放出された蒸気Eaは、冷却コイル25により凝縮液化して洗浄槽23内に滴下し、洗浄槽23から洗浄槽22にオーバーフローさせる。且つ、油分が含まれる洗浄剤Eを洗浄槽22から再生槽24にオーバーフローさせ、再生槽24に貯液された洗浄剤Eをヒーター26により蒸発気化させて蒸留再生するが、油分の種類によって、洗浄剤Eに含まれる油分量に差があるも、再生槽24に貯液された洗浄剤Eに含まれる油分量が約30%〜約50%になると、ヒーター26により蒸発気化された蒸気Eaに油分が混入するため、再生槽24に貯液された洗浄剤E全体を交換しなければならない。基本的には、油分混入により、洗浄剤Eの洗浄力劣化又は低下が見られた時点で、洗浄剤E全体を交換する必要がある。

0004

他の方法として、図3に示すように、例えば洗浄槽22から再生槽24に回収された油分が含まれる洗浄剤Eに、洗浄槽23に貯液された純度の高いフッ素系溶剤からなる洗浄剤Fを補充して、洗浄剤Eに含まれる油成分を抽出する第2従来例の洗浄方法もあるが、洗浄剤Eから油分を完全に分離することが不可能である。また、純度の高いフッ素系溶剤が必要であるため、分離能力が制限されてしまい、高度な洗浄処理に不向きである。

0005

特開平10−249291号公報

発明が解決しようとする課題

0006

この発明は上記問題に鑑み、被洗浄物に付着する油分を確実に洗浄除去することができるとともに、油分が含まれる洗浄剤を再生処理して洗浄力の回復又は維持を図ることができる被洗浄物洗浄方法及び被洗浄物洗浄装置の提供を目的とする。

課題を解決するための手段

0007

請求項1に記載した発明の被洗浄物洗浄方法は、被洗浄物に付着する油分を、該油分の溶解率が高くなるような液温に加温されるとともに、フッ素系溶剤に対して溶解性のある低粘度の炭化水素系溶剤を混合してなる洗浄剤により洗浄除去することを特徴とする。

0008

つまり、炭化水素系溶剤は油分に対する溶解性があるが、フッ素系洗浄剤に対する溶解性はないので、油分が付着する被洗浄物を、フッ素系溶剤に対して炭化水素系溶剤を混合してなる洗浄剤により洗浄処理すれば、表面張力の小さいフッ素系溶剤及び炭化水素系溶剤が被洗浄物の隙間、小さな孔等に浸透しやすく、被洗浄物に付着する油分が炭化水素系溶剤に溶解するため、被洗浄物から油分を洗浄除去することができる。

0009

上記フッ素系溶剤は、例えばハイドロフルオロエーテル(HFE)、ハイドロフルオロカーボン(HFC)等を主成分とする溶剤で構成することができる。また、炭化水素系溶剤(HC)は、例えばナフテン系炭化水素芳香族系炭化水素テルペン系炭化水素等を主成分とする溶剤で構成することができる。

0010

請求項2に記載した発明の被洗浄物洗浄方法は、上記請求項1に記載の構成と併せて、上記油分が含まれる洗浄剤を回収して、該洗浄剤に溶解する油分のみが分離される液温に冷却するとともに、該洗浄剤から油分を抽出分離して洗浄力の回復又は維持を図ることを特徴とする。

0011

つまり、洗浄処理に使用された洗浄剤を回収して、洗浄剤に溶解する油分のみが分離される液温に冷却すれば、洗浄時と分離時との温度差により、洗浄剤から油分のみが抽出分離され、洗浄剤の洗浄力が回復又は維持される。

0012

請求項3に記載した発明の被洗浄物洗浄方法は、上記請求項1又は2に記載の構成と併せて、上記洗浄剤を、該洗浄剤に対する油分の溶解率が高くなるような液温に洗浄剤加温手段で加温することを特徴とする。

0013

つまり、洗浄剤を、例えば加熱管電熱ヒーター等で構成される洗浄剤加温手段により加温(又は加熱)して、油分の溶解率が高くなるような液温(約45℃〜約50℃の範囲に含まれる所定の温度)すれば、被洗浄物に付着する油分が洗浄剤に溶解しやすくなる。なお、油分の溶解率が高くなるような液温であれば、約45℃以下又は約50℃以上の液温に変更してもよい。

0014

請求項4に記載した発明の被洗浄物洗浄方法は、上記請求項1,2,3のいずれか一つに記載の構成と併せて、上記油分が含まれる洗浄剤を、該洗浄剤に溶解した油分のみが分離される液温に洗浄剤冷却手段で冷却することを特徴とする。

0015

つまり、洗浄剤を、例えば所定温度に冷却された冷却媒体により熱交換する冷却管冷却パネル等の洗浄剤冷却手段により冷却する際に、約43℃以下の液温に低下させると、洗浄剤に含まれる炭化水素系溶剤が抽出されてしまい、油分を分離する分離効果が損なわれる。また、洗浄剤の液温を約43℃以上の液温に上昇させると、洗浄剤に対する油分の溶解量が多くなるため、洗浄剤の液温を、油分のみが分離される約43℃又は約43℃に近い液温に低下させれば、洗浄時と分離時との温度差により、洗浄剤に溶解した油分のみを分離回収することができる。なお、油分のみが分離される液温であれば、約43℃以下又は約43℃以上の液温に変更してもよい。

0016

請求項5に記載した発明の被洗浄物洗浄装置は、被洗浄物に付着する油分を、該油分の溶解率が高くなるような液温に加温されるとともに、フッ素系溶剤に対して溶解性のある低粘度の炭化水素系溶剤を混合してなる洗浄剤により洗浄除去する洗浄工程と、上記油分が含まれる洗浄剤を回収して、該洗浄剤に溶解する油分のみが分離される液温に冷却するととも、該洗浄剤から油分を抽出分離して洗浄力の回復及び維持させる再生工程とを備えたことを特徴とする。

0017

つまり、洗浄工程において、油分が付着する被洗浄物を、油分の溶解率が高くなるような液温に加温され、フッ素系溶剤に対して炭化水素系溶剤を混合してなる洗浄剤により洗浄処理して、表面張力の小さいフッ素系溶剤及び炭化水素系溶剤を被洗浄物の隙間、小さな孔等に浸透させ、被洗浄物に付着する油分を炭化水素系溶剤に溶解させ、被洗浄物から油分を洗浄除去する。次に、再生工程において、洗浄処理に使用された油分が含まれる洗浄剤を回収して、洗浄剤に溶解する油分のみが分離される液温に冷却し、洗浄剤から油分のみを抽出分離して、洗浄剤の洗浄力を回復及び維持させ、被洗浄物の洗浄処理に再利用する。

0018

請求項6に記載した発明の被洗浄物洗浄装置は、上記請求項5に記載の構成と併せて、上記洗浄剤を、該洗浄剤に対する油分の溶解率が高くなるような液温に加温する洗浄剤加温手段を備えたことを特徴とする
つまり、洗浄剤を、洗浄剤加温手段により油分の溶解率が高くなるような液温に加温すれば、被洗浄物に付着する油分が洗浄剤に溶解しやすくなり、高い洗浄効果が得られる。

0019

請求項7に記載した発明の被洗浄物洗浄装置は、上記請求項5又は6に記載の構成と併せて、上記油分が含まれる洗浄剤を、該洗浄剤に溶解する油分のみが分離される液温に冷却する洗浄剤冷却手段を備えたことを特徴とする。

0020

つまり、油分が含まれる洗浄剤を、洗浄剤冷却手段により油分のみが分離される液温に冷却すれば、洗浄時と分離時との温度差により、洗浄剤から油分のみが分離され、洗浄剤の洗浄力が回復する。

0021

請求項8に記載した発明の被洗浄物洗浄方法又は被洗浄物洗浄装置は、上記請求項1〜4のいずれか一つに記載の構成又は請求項5〜7のいずれか一つに記載の構成と併せて、上記フッ素系洗浄剤に対する炭化水素系洗浄剤の混合量を、約5%〜約30%の範囲に含まれる所定の混合量に設定したことを特徴とする。

0022

つまり、炭化水素系溶剤の混合量に応じて洗浄剤の洗浄力が変化するので、被洗浄物に付着する油分を洗浄除去するのに適した洗浄力に調整することができる。また、炭化水素系洗浄剤の混合量を、約5%以下又は約30%以上に変更してもよい。

0023

なお、上記油分も基本的には炭化水素で構成されているが、被洗浄物に付着している油分はほとんど炭化水素系溶剤よりも粘度性の高いもので構成されている場合が多く、フッ素系溶剤と炭化水素系溶剤を混合して使用する場合、洗浄剤に使用される炭化水素系溶剤の溶解温度よりも高温においてのみ溶解される。その温度を低下させると溶解分が抽出する傾向が現れる。それは粘度が高いほど洗浄剤に使用される炭化水素系溶剤よりも顕著に現れる。また、洗浄剤と同一又は近似粘度さらに低粘度の油の場合、混合されている場合は、フッ素系洗浄剤ですすぎ洗浄することが可能であるから分離の必要性がない。また、その溶解・分離性は粘度に比例するものとおもわれるがその限りではない。

0024

要するに、上記洗浄剤を構成するフッ素系溶剤と炭化水素系溶剤は、混合時の液温により溶解量・抽出量違う。これらは、炭化水素系溶剤の粘度に比例するものと思われ、炭化水素系溶剤の粘度が低いほど、炭化水素系溶剤はフッ素系溶剤に対して低温で溶解するが、低温では抽出不可である。一方、炭化水素系溶剤の粘度が高いほど、炭化水素系溶剤はフッ素系溶剤に対して低温では溶解せず、高温では抽出可能である。

0025

上記特性を利用して、フッ素系溶剤を基本とする洗浄剤に、油分を分離するのに必要な洗浄力を持たせるため、低粘度の炭化水素系溶剤をフッ素系溶剤に対して約10%混合する。なお、炭化水素系溶剤の混合量が多すぎた場合、フッ素系溶剤と炭化水素系溶剤との溶解性が勝つ又は高くなり、分離性が無くなる又は低下する。

0026

且つ、フッ素系溶剤に対して炭化水素系溶剤を溶解してなる洗浄剤を、約45℃〜約50℃の範囲に含まれる所定の温度(又は沸点)に保ったまま使用すれば、フッ素系溶剤に対する炭化水素系溶剤の溶解性が高くなり、被洗浄物に付着する油分を分離する効果が向上する。

0027

一方、油分を分離せずに分離槽等に蓄積すると、洗浄剤の洗浄性が損なわれるため、洗浄処理に使用された油分が含まれる洗浄剤を、独立して設けた分離槽に対して定量・少量送り込み、洗浄剤と油分の分離を連続的に行うことで、油分濃度、洗浄性の安定化を図ることができる。

0028

洗浄剤に含まれる油分を分離する場合、洗浄処理に使用された洗浄剤を油分のみが分離される所定の温度に制御する必要がある。例えば洗浄時において約45℃〜約50℃の範囲に含まれる温度に加温(又は加熱)された洗浄剤を、洗浄剤に溶解する油分のみが分離される約43℃に冷却(又は低下)すれば、炭化水素系溶剤から油分のみが抽出され、油分の分離性が高くなる。なお、分離時の冷却温度が低すぎると、フッ素系溶剤から炭化水素系溶剤も抽出されてしまい、分離効率が損なわれる。冷却温度が高いと、炭化水素系溶剤から油分は分離されない。

発明の効果

0029

この発明によれば、被洗浄物に付着する油分を、フッ素系溶剤に対して溶解性のある低粘度の炭化水素系溶剤を混合してなる所定温度に加温した洗浄剤により洗浄除去するので、被洗浄物の隙間、小さな孔等に対して洗浄剤が浸透しやすく、被洗浄物に付着する油分が炭化水素系溶剤に対して溶解しやすいため、被洗浄物に付着する油分を確実に洗浄除去することができる。また、油分が含まれる洗浄剤を洗浄時の液温よりも低い温度に冷却すれば、洗浄時と分離時との温度差により、洗浄剤に溶解する油分のみが抽出分離され、洗浄剤を再生処理して洗浄力の回復及び維持を図ることができる。

発明を実施するための最良の形態

0030

この発明は、被洗浄物に付着する油分を確実に洗浄除去することができるとともに、油分が含まれる洗浄剤を再生処理して洗浄力の回復及び維持を図ることができるという目的を、被洗浄物に付着する油分の溶解率が高くなるような液温に加温した洗浄剤により洗浄処理し、油分が含まれる洗浄剤を洗浄時の液温よりも低い温度に冷却して、洗浄剤に溶解する油分のみを抽出分離することで達成した。

0031

この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。
図面は、被洗浄物に付着する油分を洗浄剤により洗浄除去するとともに、洗浄剤の洗浄力を回復又は維持させる被洗浄物洗浄方法及び被洗浄物洗浄装置を示し、図1に於いて、この被洗浄物Aの洗浄方法を用いる被洗浄物洗浄装置1は、油分Dが付着する鉄製の被洗浄物Aを、洗浄槽2に貯液されたフッ素系溶剤(HFE/HFC)と炭化水素系溶剤(HC)を混合してなる洗浄剤Bに浸漬して、被洗浄物Aに付着する油分Dを洗浄除去する洗浄工程aと、洗浄処理された被洗浄物Aを洗浄槽3に貯液されたフッ素系洗浄剤を基本とする洗浄剤Cに浸漬して、被洗浄物Aに残着する炭化水素系溶剤を洗浄除去するすすぎ工程bと、すすぎ洗浄処理された被洗浄物Aを洗浄槽3上方に放出されたフッ素系溶剤の蒸気Baにより蒸気洗浄する蒸気洗浄工程cと、被洗浄物Aの洗浄処理に使用された洗浄剤Bを分離槽4に対して定量・少量送り込み、該洗浄剤Bに溶解する油分Dを抽出分離して洗浄剤Bの洗浄力を回復及び維持させる再生工程dとを備えている。

0032

上記洗浄工程aは、被洗浄物Aに付着する油分Dを洗浄除去するに適した洗浄力を有するフッ素系溶剤と炭化水素系溶剤を混合してなる洗浄剤Bを、装置内部に配設した洗浄槽2に所定量貯液している。また、洗浄槽2を、例えば2槽、3槽等の複数槽設けてもよい。

0033

なお、フッ素系溶剤は、例えばハイドロフルオロエーテル(HFE)、ハイドロフルオロカーボン(HFC)等のいずれか一方又は両方で構成することができる。また、炭化水素系溶剤は、例えばナフテン系炭化水素、芳香族系炭化水素、テルペン系炭化水素等を主成分とする溶剤で構成することができるが、炭化水素系溶剤の代わりに、フッ素系溶剤に対してアルコールエーテルを所定量溶解してもよい。

0034

且つ、フッ素系溶剤に対する炭化水素系溶剤の混合量は、フッ素系溶剤に対して略10%の混合量に設定するが、例えば約5%〜約30%の範囲に含まれる所望の混合量に変更してもよい。

0035

且つ、洗浄槽2の内部(又は外部)には、例えば所定温度に加熱された加熱媒体により発熱する加熱管、通電により発熱する電熱ヒーター等で構成される加温装置5が備えられ、洗浄槽2に貯液された洗浄剤Bを、約45℃〜約50℃の範囲に含まれる所定の温度(又は沸点)に加熱(又は加温)する。例えば約45℃〜約50℃の範囲に含まれる所定の温度又はその所定の温度に近い温度に保ったまま使用すれば、フッ素系溶剤に対する炭化水素系溶剤の溶解性が高くなり、被洗浄物Aに付着する油分Dを分離する効果が向上する。また、加温装置5により所定の温度に加温(又は加熱)した洗浄剤Bを洗浄槽2に供給してもよい。

0036

前記すすぎ工程bは、被洗浄物Aに残着する炭化水素系溶剤を洗浄除去するのに適したフッ素系溶剤を基本とする洗浄剤Cの単体を、上記洗浄槽2の側部に配設した洗浄槽3に所定量貯液している。

0037

前記蒸気洗浄工程cは、洗浄槽2に貯液された洗浄剤Bを加温装置5により沸点(約60℃)に加熱したときに発生するフッ素系溶剤の蒸気Baを、洗浄槽2及び洗浄槽3の上方に放出し、洗浄槽2及び洗浄槽3の外部に取り出した被洗浄物Aを、フッ素系溶剤の蒸気Ba中を通過させることにより蒸気洗浄する。また、洗浄槽2及び洗浄槽3の上方空間に放出されたフッ素系溶剤の蒸気Baは、洗浄槽3の上方に設けた冷却コイル6により凝縮液化して滴下され、すすぎ洗浄用の洗浄剤Cとして洗浄槽3に貯液及び回収される。

0038

前記再生工程dは、洗浄槽2から回収される油分Dが溶解した洗浄剤Bを、洗浄槽2に対して独立して配置した分離槽4に所定量貯液する。分離槽4内部は、洗浄処理に使用された洗浄剤Bを貯液する貯液槽4aと、貯液槽4aからオーバーフローされる油分Dのみを貯液する貯液槽4bとに、槽中央部に設けた隔壁4cにより2分割している。

0039

且つ、貯液槽4aの上部貯液領域と、洗浄槽2の下部貯液領域とを、循環装置7を構成するポンプ8及びバルブ9、回収路10を介して接続するとともに、貯液槽4aの下部貯液領域と、洗浄槽2の上部貯液領域とを、ポンプ11及びバルブ12、返還路13を介して接続している。また、貯液槽4b側部には、バルブ14を介して、貯液槽4bに貯液された油分Dを排出する排出路15を接続している。

0040

つまり、ポンプ8,12を駆動して、油分Dが溶解した洗浄剤Bを、洗浄槽2から排出して分離槽4の貯液槽4aに定量・少量送り込み、洗浄剤Bに溶解した油分Dのみを貯液槽4a内で分離する。一方、油分Dが分離され所定の洗浄力に回復した洗浄剤Bを、分離槽4の貯液槽4aから排出して洗浄槽2に返還する。且つ、所定の温度に加温した洗浄剤Bを洗浄槽2と分離槽4との間で循環させるので、フッ素系溶剤に対して炭化水素系溶剤を完全溶解させることができる。あるいは一定期間の疑似溶解を達成することができる。
且つ、貯液槽4aの内部(又は外部)には、貯液槽4aに貯液された洗浄剤Bに溶解した油分Dのみが分離される液温に冷却する冷却装置16が備えられ、貯液槽4aに貯液された洗浄剤Bを、その洗浄剤Bに溶解した油分Dのみを分離するのに適した所定の液温に冷却する。

0041

つまり、分離槽4の貯液槽4aに貯液された洗浄剤Bを、例えば約43℃又は近い液温に冷却すれば、洗浄剤Bに溶解した油分Dのみが分離されて液表面に浮上する。液表面に浮上した油分Dは、貯液槽4aから貯液槽4bに向けてオーバーフローする。

0042

しかし、貯液槽4aに貯液された洗浄剤Bを約43℃以下の液温に冷却すると、洗浄剤Bに含まれる炭化水素系溶剤が抽出されてしまい、油分Dを分離する分離効果が損なわれる。また、洗浄剤Bの液温を約43℃以上に上昇させると、洗浄剤Bに対する油分Dの溶解量が多くなるため、洗浄剤Bの液温を油分Dのみが分離される温度に維持すれば、油分Dのみを分離回収することができる。

0043

なお、超音波振動誘起する超音波振動装置を、洗浄槽2及び洗浄槽3のいずれか一方の槽外部(又は槽内部)に設けて、洗浄剤B,Cが有する洗浄力と、洗浄剤B,Cに誘起される超音波振動との相乗作用により、被洗浄物Aに付着する油分D、残液を効率よく洗浄除去することもできる。

0044

また、洗浄槽2、洗浄槽3、分離槽4は密閉可能な構造を有しており、被洗浄物Aを搬入及び搬出するときに開閉される。あるいは、全槽2,3,4を密閉可能な処理室内に設けてもよい。

0045

図示実施例は上記の如く構成するものにして、以下、上記被洗浄物洗浄装置1により被洗浄物Aに付着する油分Dを洗浄除去するときの洗浄方法を説明する。

0046

先ず、図1に示すように、洗浄作業開始前において、洗浄槽2に貯液された洗浄剤Bを、約45℃〜約50℃の範囲に含まれる所定の温度に加温装置5で加温(又は加熱)して、フッ素系溶剤に対する炭化水素系溶剤の溶解性を高めたまま使用する。

0047

洗浄工程aにおいて、油分Dが付着する鉄製の被洗浄物Aを、運搬手段により保持したまま矢印方向に水平移動及び垂直移動させて、洗浄槽2に貯液されたフッ素系溶剤と炭化水素系溶剤を混合してなる洗浄剤Bに順次浸漬して、被洗浄物Aに付着する油分Dを洗浄除去した後、洗浄処理済みの被洗浄物Aを、洗浄槽3外部に搬出してすすぎ工程bに移動する。

0048

次に、すすぎ工程bにおいて、洗浄処理された被洗浄物Aを、洗浄槽3に貯液されたフッ素系溶剤を基本とする洗浄剤C中に浸漬し、被洗浄物Aに残着する炭化水素系溶剤を洗浄除去した後、すすぎ処理済みの被洗浄物Aを洗浄槽3外部に取り出して、洗浄槽3上方の蒸気洗浄工程cに移動する。なお、炭化水素系溶剤に溶解する油分Dの持ち込み量が少ない場合、フッ素系溶剤を基本とする洗浄剤Cによるすすぎ工程bを省くこともできる。

0049

次に、蒸気洗浄工程cにおいて、すすぎ洗浄処理された被洗浄物Aを、洗浄槽3上方に放出されたフッ素系溶剤の蒸気Ba中を通過させて蒸気洗浄した後、装置内部又は装置外部の設けた次工程に移動する。なお、洗浄槽3から取り出した被洗浄物Aに付着するフッ素系溶剤を熱風により強制的に蒸発気化するか、自然乾燥させる等して乾燥処理してもよい。

0050

一方、再生工程dにおいて、油分Dが溶解した洗浄剤Bを、ポンプ8及びバルブ9、回収路10を介して、洗浄槽2から排出して分離槽4の貯液槽4aに定量・少量送り込み、貯液槽4aに貯液された洗浄剤Bを、冷却装置16により例えば約43℃又は近い液温に冷却して、洗浄剤Bの炭化水素系溶剤に溶解した油分Dのみを分離するとともに、液表面に浮上した油分Dを、貯液槽4aから貯液槽4bに向けてオーバーフローさせる。且つ、油分Dが分離され所定の洗浄力に回復した洗浄剤Bを、ポンプ11及びバルブ12、返還路13を介して、分離槽4の貯液槽4aから排出して洗浄槽2に返還し、被洗浄物Aの洗浄処理に繰り返し使用する。

0051

以上のように、被洗浄物Aに付着する油分Dを、フッ素系溶剤に対して低粘度の炭化水素系溶剤を混合してなる所定温度に加温した洗浄剤Bにより洗浄除去するので、被洗浄物Aの隙間、小さな孔等に対して洗浄剤Bが浸透しやすく、被洗浄物Aに付着する油分Dが炭化水素系溶剤に対して溶解しやすいため、被洗浄物Aに付着する油分Dを確実に洗浄除去することができる。また、油分Dが含まれる洗浄剤Bを洗浄時の液温よりも低い温度に冷却すれば、洗浄時と分離時との温度差により、洗浄剤Bに溶解する油分Dのみが抽出分離され、洗浄剤Bを再生処理して洗浄力の回復及び維持を図ることができる。

0052

この発明の構成と、上述の実施例との対応において、
この発明の洗浄剤加温手段は、実施例の加温装置5に対応し、
以下同様に、
洗浄剤冷却手段は、冷却装置16に対応するも、
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではなく、請求項に示される技術思想に基づいて応用することができ、多くの実施の形態を得ることができる。

図面の簡単な説明

0053

被洗浄物洗浄装置による被洗浄物の洗浄方法を示す構成図。
第1従来例の被洗浄物の洗浄方法を示す構成図。
第2従来例の被洗浄物の洗浄方法を示す構成図。

符号の説明

0054

a…洗浄工程
b…すすぎ工程
c…蒸気洗浄工程
d…再生工程
A…被洗浄物
B,C…洗浄剤
D…油分
1…被洗浄物洗浄装置
2,3…洗浄槽
4…分離槽
5…加温装置
6…冷却コイル
7…循環装置
16…冷却装置

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