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技術 電力需給制御システム、電力需給制御方法、および、記録媒体

出願人 関西電力株式会社
発明者 香田伸司金島猛鈴木努澤敏之
出願日 2005年4月4日 (16年0ヶ月経過) 出願番号 2005-107659
公開日 2006年10月19日 (14年5ヶ月経過) 公開番号 2006-288151
状態 未査定
技術分野 交流の給配電
主要キーワード 負荷変動要因 フィードフォワード制御装置 予測制御装置 排ガス損失 需給状況 無負荷損 定格圧力 フィードバック制御装置
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重要な関連分野

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図面 (12)

課題

発電機の出力の制御において、効率的な発電を行ないつつ、同時同量制御を可能にする。

解決手段

まず、30分単位で予測負荷電力量が作成され(S1)、それが、直前(またはそれ以前)の予測負荷電力量と実際の負荷電力量との割合に応じて補正される(S2)。また、S2における補正後の負荷電力量から、3分単位の発電量が求められる(S3)。また、S3では、発電機に対して30分単位で一定な出力が指令される。さらに、3分単位で予測負荷電力量が求められる(S4)。そして、3分単位で、予測発電電力量、予測負荷電力量、実績発電電力量、および、予測発電電力量から補正値が求められ、次の3分での発電機出力制御目標値の決定に用いられる(S5)。つまり、発電機出力は、基本的に一定時間内で一定に制御され、特定時間単位で補正される。

概要

背景

従来の電力需給制御システムでは、一定時間(たとえば30分間)の発電電力量を、必要とされる電力量(負荷電力量)に一致させるための制御(同時同量制御)が行なわれていた。

具体的には、種々の情報から、図10に示すように、当日の負荷電力量についての変化の傾向(図10中の線X1)を算出し、そして、図11に示すように、当該傾向(図11中の一点破線X1)に基づいて前記一定時間よりも短い特定時間(たとえば3分)毎に発電電力量を決定し(図11中の線X2)、この発電電力量に基づいて、発電機の出力を制御していた。

なお、特定時間毎発電機出力は、直前の特定時間の実績発電電力量(実際の発電機の発電電力量)と実績負荷電力量(実際の負荷電力量)との差に基づいて、補正されていた。

以上本発明についての従来の技術を、出願人の知得した一般的技術情報に基づいて説明したが、出願人は、その記憶する範囲において、本願の出願前までに、先行技術文献情報として開示すべき情報を有していない。

概要

発電機の出力の制御において、効率的な発電を行ないつつ、同時同量制御を可能にする。 まず、30分単位で予測負荷電力量が作成され(S1)、それが、直前(またはそれ以前)の予測負荷電力量と実際の負荷電力量との割合に応じて補正される(S2)。また、S2における補正後の負荷電力量から、3分単位の発電量が求められる(S3)。また、S3では、発電機に対して30分単位で一定な出力が指令される。さらに、3分単位で予測負荷電力量が求められる(S4)。そして、3分単位で、予測発電電力量、予測負荷電力量、実績発電電力量、および、予測発電電力量から補正値が求められ、次の3分での発電機出力の制御目標値の決定に用いられる(S5)。つまり、発電機出力は、基本的に一定時間内で一定に制御され、特定時間単位で補正される。

目的

つまり、エネルギ消費量Qは、発電機の出力Pの2次式で表されるため、なるべく、発電機の出力の変化を抑える制御が望まれていた。したがって、従来の電力需給制御システムにおいて、特定時間毎に発電機の出力が変化する点ついて、改善が望まれていた。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
2件

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請求項1

所定の負荷に対して電力を供給する発電機の出力を制御するシステムであって、前記所定の負荷が要求すると予測される電力量であって、一定時間ごとの電力量である、一定時間毎予測負荷電力量を算出する、一定時間予測負荷電力量算出部と、前記発電機の出力を、前記一定時間毎の予測負荷電力量に基づいて、前記一定時間、一定に制御する、出力制御部と、前記一定時間よりも短い特定時間ごとの、前記予測負荷電力量と前記所定の負荷が実際に要求した電力量である実績負荷電力量との差に基づいて第一の補正値を算出する第一の補正値算出部と、前記発電機の出力を、前記出力制御部による制御に加えて、前記第一の補正値に従って制御する、特定時間毎補正部とを含む、電力需給制御システム

請求項2

前記発電機の実際の出力である実績発電電力量を検出する、実績発電電力量検出部と、前記出力制御部および前記特定時間毎補正部によって前記発電機に出力させようとする電力量である予測発電電力量を記憶する記憶部とをさらに含み、前記第一の補正算出部は、前記第一の補正値の算出に、さらに、前記予測発電電力量と前記実績発電電力量との差を利用する、請求項1に記載の電力需給制御システム。

請求項3

直前またはそれ以前における、前記一定時間毎の予測負荷電力量と前記所定の負荷が実際に要求した電力量との比または差に基づいて第二の補正値を算出する第二の補正値算出部をさらに含み、前記一定時間予測負荷電力量算出部は、前記第二の補正値を、前記一定時間毎の予測負荷電力量とする、請求項1または請求項2に記載の電力需給制御システム。

請求項4

前記特定時間毎補正部は、ある時点で算出された前記第一の補正値を、前記ある時点を含む前記一定時間の残り時間に配分させて、前記発電機の出力の制御に用いる、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の電力需給制御システム。

請求項5

前記発電機の発電電力量に応じた第一の対価の額を、当該第一の対価を受取る者に通知する第一の通知手段と、前記実績負荷電力量に応じた第二の対価の額を、当該第二の対価を支払う者に通知する第二の通知手段と、翌日以降についての前記一定時間毎の予測負荷電力量を算出し、前記発電機を制御する装置に送信する発電計画部と、前記発電計画部において算出された、翌日以降についての前記一定時間毎の予測負荷電力量を蓄積する、需要実績管理部とをさらに含む、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の電力需給制御システム。

請求項6

所定の負荷に対して電力を供給する発電機の発電量を制御する方法であって、前記所定の負荷が要求すると予測される電力量であって、一定時間ごとの電力量である、一定時間毎の予測負荷電力量を算出するステップと、前記発電機の出力を、前記一定時間毎の予測負荷電力量に基づいて、前記一定時間、一定に制御するステップと、前記一定時間よりも短い特定時間ごとの、前記予測負荷電力量と前記所定の負荷が実際に要求した電力量である実績負荷電力量との差に基づいて第一の補正値を算出するステップと、前記発電機の出力を、前記一定時間一定にする制御に加えて、前記第一の補正値に従って制御するステップとを含む、電力需給制御方法

請求項7

前記発電機の実際の出力である実績発電電力量を検出するステップと、前記一定時間一定にする制御、および、前記第一の補正値に従った制御によって、前記発電機に出力させようとする電力量である、予測発電電力量を記憶するステップとをさらに含み、前記第一の補正値を算出するステップでは、前記第一の補正値の算出に、さらに、前記予測発電電力量と前記実績発電電力量との差が利用される、請求項6に記載の電力需給制御方法。

請求項8

直前またはそれ以前における、前記一定時間毎の予測負荷電力量と前記所定の負荷が実際に要求した電力量との比または差に基づいて第二の補正値を算出するステップと、前記第二の補正値を、前記一定時間毎の予測負荷電力量とするステップとをさらに含む、請求項6または請求項7に記載の電力需給制御方法。

請求項9

前記第1の補正値に従って制御するステップでは、ある時点で算出された前記第一の補正値は、前記ある時点を含む前記一定時間の残り時間に配分させて、前記発電機の出力の制御に用いられる、請求項6または請求項8に記載の電力需給制御方法。

請求項10

前記発電機の発電量に応じた第一の対価の額を、当該第一の対価を受取る者に通知するステップと、前記所定の負荷に対する電力の供給量に応じた第二の対価の額を、当該第二の対価を支払う者に通知するステップと、翌日以降についての前記一定時間毎の予測負荷電力量を算出し、前記発電機を制御する装置に送信するステップと、前記発電計画部において算出された、翌日以降についての前記一定時間毎の予測負荷電力量を蓄積するステップとをさらに含む、請求項6〜請求項9のいずれか1項に記載の電力需給制御方法。

請求項11

所定の負荷に対して電力を供給する発電機の発電量を制御させるプログラムを記録する記録媒体であって、コンピュータに、前記所定の負荷が要求すると予測される電力量であって、一定時間ごとの電力量である、一定時間毎の予測負荷電力量を算出するステップと、前記発電機の出力を、前記一定時間毎の予測負荷電力量に基づいて、前記一定時間、一定に制御するステップと、前記一定時間よりも短い特定時間ごとの、前記予測負荷電力量と前記所定の負荷が実際に要求した電力量である実績負荷電力量との差に基づいて第一の補正値を算出するステップと、前記発電機の出力を、前記一定時間一定にする制御に加えて、前記第一の補正値に従って制御するステップとを実行させるプログラムを記録する記録媒体。

請求項12

前記プログラムは、前記コンピュータに、前記発電機の実際の出力である実績発電電力量を検出するステップと、前記一定時間一定にする制御、および、前記第一の補正値に従った制御によって、前記発電機に出力させようとする電力量である、予測発電電力量を記憶するステップとをさらに実行させ、前記第一の補正値を算出するステップでは、前記第一の補正値の算出に、さらに、前記予測発電電力量と前記実績発電電力量との差を利用させる、請求項11に記載の記録媒体。

請求項13

前記プログラムは、前記コンピュータに、直前またはそれ以前における、前記一定時間毎の予測負荷電力量と前記所定の負荷が実際に要求した電力量との比または差に基づいて第二の補正値を算出するステップと、前記第二の補正値を、前記一定時間毎の予測負荷電力量とするステップとをさらに実行させる、請求項11または請求項12に記載の記録媒体。

請求項14

前記プログラムは、前記コンピュータに、前記第1の補正値に従って制御するステップにおいて、ある時点で算出された前記第一の補正値を、前記ある時点を含む前記一定時間の残り時間に配分させて、前記発電機の出力の制御に利用させる、請求項11または請求項12に記載の記録媒体。

請求項15

前記プログラムは、前記コンピュータに、前記発電機の発電量に応じた第一の対価の額を、当該第一の対価を受取る者に通知するステップと、前記所定の負荷に対する電力の供給量に応じた第二の対価の額を、当該第二の対価を支払う者に通知するステップと、翌日以降についての前記一定時間毎の予測負荷電力量を算出し、前記発電機を制御する装置に送信するステップと、前記発電計画部において算出された、翌日以降についての前記一定時間毎の予測負荷電力量を蓄積するステップとをさらに実行させる、請求項11〜請求項14のいずれか1項に記載の記録媒体。

技術分野

0001

本発明は、電力需給制御システム電力需給制御方法、および、記録媒体に関し、特に、一定時間毎発電機の出力を一定に保ちつつ、一定時間毎の負荷電力量発電電力量を一致させるいわゆる同時同量制御を実現するための、電力需給制御システム、電力需給制御方法、および、記録媒体に関する。

背景技術

0002

従来の電力需給制御システムでは、一定時間(たとえば30分間)の発電電力量を、必要とされる電力量(負荷電力量)に一致させるための制御(同時同量制御)が行なわれていた。

0003

具体的には、種々の情報から、図10に示すように、当日の負荷電力量についての変化の傾向(図10中の線X1)を算出し、そして、図11に示すように、当該傾向(図11中の一点破線X1)に基づいて前記一定時間よりも短い特定時間(たとえば3分)毎に発電電力量を決定し(図11中の線X2)、この発電電力量に基づいて、発電機の出力を制御していた。

0004

なお、特定時間毎の発電機出力は、直前の特定時間の実績発電電力量(実際の発電機の発電電力量)と実績負荷電力量(実際の負荷電力量)との差に基づいて、補正されていた。

0005

以上本発明についての従来の技術を、出願人の知得した一般的技術情報に基づいて説明したが、出願人は、その記憶する範囲において、本願の出願前までに、先行技術文献情報として開示すべき情報を有していない。

発明が解決しようとする課題

0006

なお、従来から、より高い効率で発電させることが切望されていた。

0007

発電機におけるエネルギ消費量Qは、発電機の出力をPとし、a,b,cという正の定数を用いて、式(1)のように記述できる。

0008

Q=aP2 +bP+c …(1)
なお、式(1)において、aP2 の項は、発電機における銅損銅線等における伝送ロス)、蒸気または水の流れにより生じる流体損失などを意味する。bPの項は、出力(発電)と煙突から逃げ排ガス損失、および、復水器海水に奪われる熱量の合計であり、エネルギ消費量の大部分を占める。そして、cの項は、ボイラ定格圧力に保ち、タービン定格回転数で回転させておくのに必要な熱量(無負荷損)であり、発電機の定格出力の約10%を占める。

0009

つまり、エネルギ消費量Qは、発電機の出力Pの2次式で表されるため、なるべく、発電機の出力の変化を抑える制御が望まれていた。したがって、従来の電力需給制御システムにおいて、特定時間毎に発電機の出力が変化する点ついて、改善が望まれていた。

0010

本発明は、かかる実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、同時同量制御を行ないつつ、発電効率の向上できる、電力需給制御システム、電力需給制御方法、および、記録媒体を提供することである。

課題を解決するための手段

0011

本発明のある局面に従った電力需給制御システムは、所定の負荷に対して電力を供給する発電機の出力を制御するシステムであって、前記所定の負荷が要求すると予測される電力量であって、一定時間ごとの電力量である、一定時間毎の予測負荷電力量を算出する、一定時間予測負荷電力量算出部と、前記発電機の出力を、前記一定時間毎の予測負荷電力量に基づいて、前記一定時間、一定に制御する、出力制御部と、前記一定時間よりも短い特定時間ごとの、前記予測負荷電力量と前記所定の負荷が実際に要求した電力量である実績負荷電力量との差に基づいて第一の補正値を算出する第一の補正値算出部と、前記発電機の出力を、前記出力制御部による制御に加えて、前記第一の補正値に従って制御する、特定時間毎補正部とを含むことを特徴とする。

0012

本発明のある局面に従うと、発電機の出力は、基本的には一定時間内で一定とされた上で、必要に応じて、特定時間毎補正部により、特定時間毎に補正される。

0013

これにより、発電機の出力の変化を抑えながら、つまり、発電効率を向上させながら、同時同量制御が可能となる。

0014

また、本発明に従った電力需給制御システムは、前記発電機の実際の出力である実績発電電力量を検出する、実績発電電力量検出部と、前記出力制御部および前記特定時間毎補正部によって前記発電機に出力させようとする電力量である予測発電電力量を記憶する記憶部とをさらに含み、前記第一の補正算出部は、前記第一の補正値の算出に、さらに、前記予測発電電力量と前記実績発電電力量との差を利用することが好ましい。

0015

これにより、第一の補正値が、より実情に見合ったものとなる。

0016

また、本発明に従った電力需給制御システムは、直前またはそれ以前における、前記一定時間毎の予測負荷電力量と前記所定の負荷が実際に要求した電力量との比または差に基づいて第二の補正値を算出する第二の補正値算出部をさらに含み、前記一定時間予測負荷電力量算出部は、前記第二の補正値を、前記一定時間毎の予測負荷電力量とすることが好ましい。

0017

これにより、特定時間毎の予測負荷電力量と実績負荷電力量との差である予測誤差電力量を、低減できる。

0018

また、本発明の電力需給制御システムでは、前記特定時間毎補正部は、ある時点で算出された前記第一の補正値を、前記ある時点を含む前記一定時間の残り時間に配分させて、前記発電機の出力の制御に用いることが好ましい。

0019

これにより、発電機の出力の変化を抑えることができるため、同時同量制御を行ないつつ、高効率な発電が可能となる。

0020

また、本発明の電力需給制御システムは、前記発電機の発電電力量に応じた第一の対価の額を、当該第一の対価を受取る者に通知する第一の通知手段と、前記実績負荷電力量に応じた第二の対価の額を、当該第二の対価を支払う者に通知する第二の通知手段と、翌日以降についての前記一定時間毎の予測負荷電力量を算出し、前記発電機を制御する装置に送信する発電計画部と、前記発電計画部において算出された、翌日以降についての前記一定時間毎の予測負荷電力量を蓄積する、需要実績管理部とをさらに含むことが好ましい。

0021

これにより、電力需給制御システムにおいて、より総合的な処理が可能となる。

0022

本発明のある局面に従った電力供給方法は、所定の負荷に対して電力を供給する発電機の発電量を制御する方法であって、前記所定の負荷が要求すると予測される電力量であって、一定時間ごとの電力量である、一定時間毎の予測負荷電力量を算出するステップと、前記発電機の出力を、前記一定時間毎の予測負荷電力量に基づいて、前記一定時間、一定に制御するステップと、前記一定時間よりも短い特定時間ごとの、前記予測負荷電力量と前記所定の負荷が実際に要求した電力量である実績負荷電力量との差に基づいて第一の補正値を算出するステップと、前記発電機の出力を、前記一定時間一定にする制御に加えて、前記第一の補正値に従って制御するステップとを含むことを特徴とする。

0023

本発明のある局面に従うと、発電機の出力を、基本的には一定時間内で一定とさせた上で、必要に応じて、特定時間毎に補正できる。

0024

これにより、発電機の出力の変化を抑えながら、つまり、発電効率を向上させながら、同時同量制御が可能となる。

0025

また、本発明の電力需給制御方法は、前記発電機の実際の出力である実績発電電力量を検出するステップと、前記一定時間一定にする制御、および、前記第一の補正値に従った制御によって、前記発電機に出力させようとする電力量である、予測発電電力量を記憶するステップとをさらに含み、前記第一の補正値を算出するステップでは、前記第一の補正値の算出に、さらに、前記予測発電電力量と前記実績発電電力量との差が利用されることが好ましい。

0026

これにより、第一の補正値が、より実情に見合ったものとなる。

0027

また、本発明の電力需給制御方法は、直前またはそれ以前における、前記一定時間毎の予測負荷電力量と前記所定の負荷が実際に要求した電力量との比または差に基づいて第二の補正値を算出するステップと、前記第二の補正値を、前記一定時間毎の予測負荷電力量とするステップとをさらに含むことが好ましい。

0028

これにより、特定時間毎の予測負荷電力量と実績負荷電力量との差である予測誤差電力量を、低減できる。

0029

また、本発明の電力需給制御方法では、前記第1の補正値に従って制御するステップで、ある時点で算出された前記第一の補正値は、前記ある時点を含む前記一定時間の残り時間に配分させて、前記発電機の出力の制御に用いられることが好ましい。

0030

これにより、発電機の出力の変化を抑えることができるため、同時同量制御を行ないつつ、高効率な発電が可能となる。

0031

また、本発明の電力需給制御方法は、前記発電機の発電量に応じた第一の対価の額を、当該第一の対価を受取る者に通知するステップと、前記所定の負荷に対する電力の供給量に応じた第二の対価の額を、当該第二の対価を支払う者に通知するステップと、翌日以降についての前記一定時間毎の予測負荷電力量を算出し、前記発電機を制御する装置に送信するステップと、前記発電計画部において算出された、翌日以降についての前記一定時間毎の予測負荷電力量を蓄積するステップとをさらに含むことが好ましい。

0032

これにより、電力需給制御システムにおいて、より総合的な処理が可能となる。

0033

本発明のある局面に従ったプログラムを記録した記録媒体は、所定の負荷に対して電力を供給する発電機の発電量を制御させるプログラムを記録する記録媒体であって、コンピュータに、前記所定の負荷が要求すると予測される電力量であって、一定時間ごとの電力量である、一定時間毎の予測負荷電力量を算出するステップと、前記発電機の出力を、前記一定時間毎の予測負荷電力量に基づいて、前記一定時間、一定に制御するステップと、前記一定時間よりも短い特定時間ごとの、前記予測負荷電力量と前記所定の負荷が実際に要求した電力量である実績負荷電力量との差に基づいて第一の補正値を算出するステップと、前記発電機の出力を、前記一定時間一定にする制御に加えて、前記第一の補正値に従って制御するステップとを実行させるプログラムを記録することを特徴とする。

0034

本発明のある局面に従うと、発電機の出力を、基本的には一定時間内で一定とした上で、必要に応じて、特定時間毎に補正できる。

0035

これにより、発電機の出力の変化を抑えながら、つまり、発電効率を向上させながら、同時同量制御が可能となる。

0036

また、本発明に従ったプログラムを記録した記録媒体では、前記プログラムが、前記コンピュータに、前記発電機の実際の出力である実績発電電力量を検出するステップと、前記一定時間一定にする制御、および、前記第一の補正値に従った制御によって、前記発電機に出力させようとする電力量である、予測発電電力量を記憶するステップとをさらに実行させ、前記第一の補正値を算出するステップでは、前記第一の補正値の算出に、さらに、前記予測発電電力量と前記実績発電電力量との差を利用させることが好ましい。

0037

これにより、第一の補正値が、より実情に見合ったものとなる。

0038

また、本発明に従ったプログラムを記録した記録媒体では、前記プログラムが、前記コンピュータに、直前またはそれ以前における、前記一定時間毎の予測負荷電力量と前記所定の負荷が実際に要求した電力量との比または差に基づいて第二の補正値を算出するステップと、前記第二の補正値を、前記一定時間毎の予測負荷電力量とするステップとをさらに実行させることが好ましい。

0039

これにより、特定時間毎の予測負荷電力量と実績負荷電力量との差である予測誤差電力量を、低減できる。

0040

また、本発明に従ったプログラムを記録した記録媒体では、前記プログラムが、前記コンピュータに、前記第1の補正値に従って制御するステップにおいて、ある時点で算出された前記第一の補正値を、前記ある時点を含む前記一定時間の残り時間に配分させて、前記発電機の出力の制御に利用させることが好ましい。

0041

これにより、発電機の出力の変化を抑えることができるため、同時同量制御を行ないつつ、高効率な発電が可能となる。

0042

また、本発明に従ったプログラムを記録した記録媒体では、前記プログラムが、前記コンピュータに、前記発電機の発電量に応じた第一の対価の額を、当該第一の対価を受取る者に通知するステップと、前記所定の負荷に対する電力の供給量に応じた第二の対価の額を、当該第二の対価を支払う者に通知するステップと、翌日以降についての前記一定時間毎の予測負荷電力量を算出し、前記発電機を制御する装置に送信するステップと、前記発電計画部において算出された、翌日以降についての前記一定時間毎の予測負荷電力量を蓄積するステップとをさらに実行させることが好ましい。

0043

これにより、電力需給制御システムにおいて、より総合的な処理が可能となる。

発明の効果

0044

本発明によれば、電力需給制御システムにおいて、発電機の出力の変化を抑えながら、つまり、発電効率を向上させながら、同時同量制御が可能となる。

発明を実施するための最良の形態

0045

以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。

0046

図1は、本実施の形態の電力需給制御システムが適用される電力供給システムを、模式的に示す図である。図1に示す電力供給システムには、従来のシステムにおける、発電事業者4、電力会社送電網5、需要家6、電力会社給電所2、電力会社送電サービスセンタ3に加え、給電指令所需給制御システム)1が含まれる。給電指令所(需給制御システム)1は、ネットワーク9を介して、発電事業者4、発電側監視制御装置7、需要家6、および負荷側監視・制御装置8に接続されている。なの、発電事業者4および需要家6は、複数存在してもよい。

0047

給電指令所(需給制御システム)1は、需要家6の負荷電力量等、種々の情報に基づいて、発電事業者4における発電機の出力を制御する。発電事業者4から送られた電力は、電力会社送電網5を介して、需要家6に供給される。電力会社送電網5は、発電事業者4から送られた電力を、需要家6の利用態様に応じて、送電する。

0048

発電側監視・制御装置7は、発電事業者4の発電電力量、機器情報等を収集し、給電指令所(需給制御システム)1に送信すると共に、給電指令所(需給制御システム)1から制御指令等を受信し、当該制御指令等に基づいて発電事業者4における各種機器を制御する。

0049

負荷側監視・制御装置8は、需要家6の負荷電力量等の情報を収集し、給電指令所(需給制御システム)1に送信すると共に、給電指令所(需給制御システム)1から、負荷側(需要家6側)の機器の制御指令等を受信し、必要に応じて需要家6における機器を制御する。

0050

給電指令所(需給制御システム)1は、発電事業者4に発電計画を送信すると共に、電力会社送電サービスセンタ3に情報提供を行なう。これにより、発電事業者4および電力会社送電サービスセンタ3は、発電事業者4における発電計画を、事前に把握できる。

0051

給電指令所(需給制御システム)1は、発電事業者4の発電電力量等の情報に基づいて、発電事業者4に、当該発電事業者4に対して支払う対価についての情報を送信する。また、給電指令所(需給制御システム)1は、需要家6が実際に要求した電力量である、実績負荷電力量の情報に基づいて、需要家6に、当該需要家6に対して支払いを要求する対価についての情報を送信する。また、電力会社送電サービスセンタ3は、給電指令所(需給制御システム)1に対し、需要家6への送電に際しての手数料託送料金)を請求する。なお、図1に示すシステムのネットワーク9に、さらに、金融機関を接続させ、オンラインで対価の支払い等の決済を行なうようにしてもよい。

0052

図2に、給電指令所(需給制御システム)1のブロック図を示す。給電指令所(需給制御システム)1は、需要予測部110、発電計画部120、需給監視部130、需給制御部140、需給実績管理部150、および、電力取引管理部160を含む。

0053

需要予測部110は、各需要家6の電力需要に関する過去の実績から、翌日の負荷変動要因と類似する日の負荷形態を抽出し、それらに基づいて、翌日の一定時間毎の予測負荷電力量を作成する。ここで、負荷変動要因としては、たとえば、気象条件営業計画作業計画、その他、曜日などの社会環境等を挙げることができる。なお、需要予測部110では、翌日分の予測負荷電力量だけでなく、年間、月間、または、週間の予測負荷電力量を作成することもできる。

0054

発電計画部120は、翌日の、一定時間ごとの予測負荷電力量を元に、各発電事業者4における発電機の作業計画等を考慮した上で、翌日における各発電機運用計画を策定し、各発電事業者4に、当該運用計画についての情報を送信する。なお、発電計画部120では、翌日分の運用計画だけでなく、年間、月間、または、週間の運用計画を策定することもできる。

0055

需給監視部130は、当日の各需要家6の実績負荷電力量および発電事業者4における各発電機の実績発電電力量等、当日の需給状況を上記した一定時間よりも短い特定時間毎に収集する。そして、需給監視部130は、収集した当日の需給状況を、予測負荷電力量および予測発電電力量とともに、給電指令所(需給制御システム)1を運用する者に情報提供する。ここで、予測発電電力量とは、予測負荷電力量に従って発電機に発電させる際に予測される、発電機の発電量である。また、需給監視部130は、収集した実績負荷電力量および実績発電電力量を、需給制御部140および需給実績管理部150に送信する。

0056

需給制御部140は、各一定時間の負荷電力量の再予測制御装置141、各一定時間のフィードフォワード制御装置142、および、特定時間単位の積分フィードバック制御装置143を含む。各一定時間の負荷電力量の再予測制御装置141は、後述する各一定時間の負荷電力量の再予測制御(以下、第1の制御)を行なう。各一定時間のフィードフォワード制御装置142は、後述する各一定時間のフィードフォワード制御(以下、第2の制御)を行なう。そして、特定時間単位の積分フィードバック制御装置143は、後述する特定時間単位の積分フィードバック制御(以下、第3の制御)を行なう。

0057

本実施の形態では、発電事業者4における各発電機に対して、基本的に、各一定時間一定出力となるよう制御されるが、需給制御部140において上記の第1〜第3の制御が繰り返されることにより、各特定時間について補正された制御指令等が送信される。

0058

なお、需給制御部140は、必要時には、負荷側監視・制御装置8(図1参照)に対して、需要家6における負荷の値の制御を指令するための、制御指令等を送信する。

0059

需給実績管理部150は、需給監視部130から、実績負荷電力量および実績発電電力量等の情報を提供され、それらを蓄積する。

0060

電力取引管理部160は、需給実績管理部150から、発電事業者4における各発電所の実績発電電力量に関する情報および各需要家6の実績負荷電力量等に関する情報を提供される。そして、これらの情報に従って、電力取引管理部160は、各発電事業者4への支払書(支払額)、および、各需要家6への請求書請求額)を出力(送信)する。具体的には、図1に示したように、発電事業者4に対して支払書を出力(送信)したり、需要家6に対して請求書を出力(送信)したりする。

0061

次に、給電指令所(需給制御システム)1における動作について説明する。図3は、給電指令所(需給制御システム)1における各要素の動作内容を示すフローチャートである。なお、以下の説明では、「一定時間」の一例として30分を、前記一定時間より短い「特定時間」の一例として3分を、挙げている。

0062

まず、S1で、30分単位の予測負荷電力量を作成する。なお、予測負荷電力量1は、上記した態様で作成される。

0063

次に、S2で、直前またはそれ以前の30分の実績負荷電力量(実際の負荷電力量:A)と予測負荷電力量(予測負荷電力量に基づいた電力量:B)との比(A/B)を算出し、当該比を、これからの30分以降についての予測負荷電力量1にかけることにより、予測負荷電力量1に対する補正が行なわれる。この補正が、上記した第1の制御である。ここでの補正後の予測負荷電力量を、予測負荷電力量2とする。なお、本実施の形態では、第1の制御を行なう、各一定時間の負荷電力量の再予測制御装置141により、第二の補正値算出部が構成されていることになる。

0064

S2における補正を、図4グラフを用いて再度説明する。図4では、補正前の予測負荷電力量(予測負荷電力量1)が破線Pとグラフの左右および下の枠線で囲まれた領域の面積で示され、補正後の予測負荷電力量2が実線Qとグラフの左右および下の枠線とで囲まれた領域の面積で示されている。そして、破線Pとグラフの外枠とで囲まれた領域の面積は、上記の比をかけられることにより、実線Qとグラフの外枠とで囲まれた領域の面積へと、負荷電力量が一律に補正されている。なお、図4では、破線Pおよび実線Qは、30分間、予測負荷電力が一定となっているが、必ずしも、これらの予測負荷電力は一定とはならない。

0065

次に、S3で、予測負荷電力量2の30分の平均値を、図5のグラフに示すように、当該30分の一定の予測発電電力機出力3(実線R)とし、発電機に対して、30分間一定の発電機出力の制御目標値として、指令する。つまり、30分単位の予測負荷電力量2(図4において実線Qとグラフの左右および下の枠線とで囲まれた面積)とここでの予測発電電力量(図5において実線Rとグラフの左右および下の枠線とで囲まれた面積)は、同じであることが前提条件となる。この制御が、上記した第2の制御である。

0066

なお、予測発電機出力3は、発電機の制御遅れを考慮する場合でも、上記の前提条件を満足させた上で、極力、一定になるように決定されている。また、給電指令所(需給制御システム)1から、複数台の発電機に指令する場合、等λ法により書く発電機に出力配分した上で指令を出すが、この場合においても、全発電機の発電量の合計について、上記の前提条件が満足されれば良い。

0067

本実施の形態では、第2の制御を行なう各一定時間フィードフォワード制御装置142により、出力制御部が構成されていることになる。

0068

また、S3では、後述するS5の処理で用いるための、3分単位の予測発電電力量4を算出する。ここで言う、3分単位の予測発電電力量4とは、当該30分間の予測発電機出力を各3分毎の電力量に分解したものである。つまり、図5の各3分毎において、実線Rとグラフの垂直方向の破線または実線とで囲まれた面積である。

0069

次に、S4では、3分単位の予測負荷電力量5が作成される。3分単位の予測負荷電力量は、上記した30分単位の予測負荷電力量2を各3分間毎の電力量に分解したものであるが、具体的には、図6のグラフに示す通り30分単位の予測負荷電力量2を一日の負荷形態(線S)に変換した際の、当該線Sの3分単位の電力量である。つまり、予測負荷電力量5は、図6の各3分毎において、実線Sとグラフの垂直方向の破線または実線とで囲まれた面積である。

0070

なお、30分単位の予測負荷電力量2(図6の実線Qとグラフの左右および下の枠線とで囲まれた面積)と3分単位の予測負荷電力量5の30分間の積算値図6の実線Sとグラフの左右および下の枠線とで囲まれた面積)とは、同じであることが前提条件となる。

0071

そして、S5で、上記した第3の制御である、特定時間単位の積分フィードバック制御が行なわれる。なお、第3の制御では、S3で作成した予測発電機出力3に加える補正値を算出する。以下に、第3の制御の具体的な内容を、図7および図8を参照しつつ、説明する。

0072

図7では、S4で算出した3分単位の予測負荷電力量5を各3分毎における実線Sと垂直方向に延びる破線または実線で囲まれた面積で示している。また、図7では、実際に観測した実績負荷電力量(需要家6側が必要とした負荷電力量)を、各3分毎における実線Wと垂直方向に延びる破線または実線で囲まれた面積で示している。

0073

そして、S5では、まず、直前(またはそれ以前)の3分間について、3分単位の予測負荷電力量5と3分単位の実績負荷電力量の差が、直前(またはそれ以前)の3分で発生した予測誤差電力量として算出される。図7では、直前3分間(ある30分間についての制御開始9〜12分後)で発生した予測誤差電力量を領域は、領域6−2(右下がりの幅の狭いハッチングがなされた領域)として示している。領域6−2は、Laを3分単位の実績負荷電力量とし、Lbを3分単位の予測負荷電力量とすると、発生した予測誤差電力量は、(La−Lb)で表すことができる。

0074

次に、S5では、直前(またはそれ以前)の3分間について、3分単位の実績発電電力量と3分単位の予測発電電力量4との差が、直前(またはそれ以前)の3分で解消した予測誤差発電量として、求められる。3分単位の実績発電電力量とは、実際に、発電機か発電した電力量であり、図8では、実線Rとグラフの左右および下の枠線とで囲まれた面積である。そして、図8では、直前の3分間(或る30分間の制御開始9〜12分後)で解消した予測誤差電力量が、領域7として、示されている。また領域7は、Gaを3分単位の実績発電電力量とし、Gbを3分単位の予測発電電力量とすると、(Ga−Gb)で表すことができる。

0075

なお、直前までの(La−Lb)を累積して算出される電力量は、ある30分間の制御開始から直前までに発生した予測誤差電力量の総量であり、図7において30分間の制御開始12分後までの(La−Lb)を累積した電力量は、30分間の制御開始12分までに発生した予測誤差電力量の総量であるため、領域6−1と領域6−2になる。

0076

また、直前までの(Ga−Gb)を累積して算出される電力量は、ある30分間の制御開始から直前までに解消した予測誤差電力量の総量である。つまり、図8においては、30分間の制御開始12分後までの(Ga−Gb)を累積した電力量は、30分間の制御開始12分後までに解消した予測誤差電力量の総量であるため、12分後〜15分後の制御で補正によって加えられる領域7の面積に相当する電力量に等しくなる。

0077

なお、直前までの(La−Lb)を累積して算出された電力量と直前までの(Ga−Gb)を累積して算出される電力量の差は、30分間の制御で解消しなければならない予測誤差電力量を意味している。

0078

そして、第3の制御では、次の3分間の予測発電機出力3(図5にRとして示した電力、図8では破線で示されている)に対する補正値として、式(2)に示す補正値が算出される。

0079

0080

式(2)において、kは、30分(一定時間)を3分(特定時間)毎に均等に分割された所定回(ここでは10回)の制御の集合と考えた場合の、制御回数である。具体的には、30分間の制御を、当該30分間の制御開始から、0〜3,3〜6,6〜9,9〜12,12〜15,15〜18,18〜21,21〜24,24〜27,27〜30の「3分×10回」の制御と考えたときの回数と考えられる。この場合、k=1〜10となる。

0081

式(2)の分子は、上記の30分間の制御におけるk回目以降の制御で解消しなければならない予測誤差電力量を意味している。式(2)の分母は、k回目以降の制御時間(分単位)を意味している。これにより、式(2)で算出された補正値は、k回目の制御で、予測誤差電力量を配分して解消するために必要となる予測発電機出力の補正量を意味している。

0082

なお、式(2)において、mkのmは、k回目の制御で、補正値により、累積している(La−Lb)のどの程度を解消するかを重み付け係数であり、制御回数に応じて変化するように決定されてよい。ただし、30分間の制御で、累積している(La−Lb)のすべてを解消する必要があるため、k=10の場合は必ずmk=1とされる。

0083

これにより、S5では、発電機に対して、予測発電機出力3に式(2)に従って算出される、次の3分の補正値を加えた補正後予測発電機出力8を、次の3分の制御目的値として指令する。図8の制御開始12〜15分後においては、予測発電機出力Rにk=5の場合の補正値を加えた補正後予測発電機出力8(図8の実線T)に従って、発電機の出力が制御される。

0084

なお、補正後予測発電機出力8は、発電機の制御遅れを考慮する場合でも、上記の前提条件を満足させた上で、極力、一定になるように決定されている。また、給電指令所(需給制御システム)1から複数台の発電機に指令する場合、等λ法により各発電機に出力配分した上で指令を出すが、この場合においても、全発電機の発電量の合計について、以上説明したようなS2〜S5における関係を満足すればよい。

0085

式(2)に従って補正値を算出し、かつ、当該補正値を用いて補正後予測発電機出力8に従って発電機の出力を制御する、特定時間単位の積分フィードバック制御装置143により、第一の補正値算出部および特定時間毎補正部が兼用構成されている。

0086

そして、S6では、当該30分間の制御が開始されてから30分が経過したか否かが判断され、まだ経過していなければ、再度、S5の処理に戻る。一方、30分が経過していれば、新たな30分間の制御のために、S2の処理に戻る。

0087

以上説明した本実施の形態では、まず、一定時間(たとえば30分)単位で、予測負荷電力量を作成される(S1)。

0088

そして、当該一定時間単位の予測負荷電力量の中のある時点以降の予測負荷電力量は、その直前または少々前の、一定時間単位の予測負荷電力量と実績負荷電力量との比に応じて、補正される(S2)。なお、ここでは、一定時間単位の予測負荷電力量は、直前または少々前の一定時間単位の予測負荷電力量と実績負荷電力量との差に応じて、補正されてもよい。

0089

また、S2における補正後の負荷電力量(一定時間単位の予測負荷電力量)から、一定時間一定となる予測発電機出力を求めると共に一定時間より短い特定時間(たとえば3分)単位に発電される量(特定時間単位の予測発電電力量)が求められる(S3)。

0090

また、S2における補正後の負荷電力量(一定時間単位の予測負荷電力量)から、特定時間単位で、1日の負荷形態に沿った予測負荷電力量が求められる(S4)。

0091

そして、特定時間単位で、実績負荷電力量La、予測負荷電力量Lb、実績発電電力量Ga、および、予測発電電力量Gbから、特定時間毎の発電機出力の制御に用いられる補正値が求められ、当該補正値に基づいて、前記一定時間一定となる予測発電機出力を補正することにより、特定時間毎の補正後予測発電機出力が求められる(S5)。

0092

つまり、本実施の形態の電力需給制御システムによると、発電機の出力は、一定時間単位で、過去の実績に基づいた一定時間単位の予測負荷電力量に応じて、一定に制御される。なお、一定時間単位の予測負荷電力量は、直前または少々前の一定時間における予測負荷電力量と実績負荷電力量との比または差に基づいて、補正が施される。さらに、発電機の出力は、特定時間ごとに、補正される。

0093

また、S5における補正値の算出に際して、解消しなければならない予測誤差電力量を次の特定時間のみで解消するのではなく、30分間毎の制御内のそれ以降の残り時間に配分して、解消することができる。なお、各制御回数kにおける、発生した予測誤差の度合いは、mkに基づいて重み付けされる。したがって、本実施の形態では、発生した予測誤差の解消の度合いを、各制御回数ごとに変更することにより、一定時間内の発電機出力の変化を抑制しつつ、一定時間内において、実績発電電力量を実績負荷電力量に一致させることができる。

0094

また、mkの値を常に1とし、その時点で観測されたズレを、すべて、次回の3分間の制御で解消するようにしてもよい。

0095

以上説明した本実施の形態によると、図9に示すように、実線Yで示すように負荷電力時々刻々と変化しても、実線Zで示すように発電電力の変動を抑えることができる。

0096

なお、本実施の形態に従った電力需給制御システムでは、従来の電力需給制御システムと比較して、負荷変動の大きい時間帯において発電事業者4におけるガスタービン使用時の発電効率を、燃料消費量の低減度から算出して、約0.3%向上することができた。

0097

また、本実施の形態に従った電力需給制御システムでは、発電事業者4における実績発電電力量の、需要家6における実績負荷電力量に対する誤差を、従来の電力需給制御システムと比較して、年単位で、約1/12にまで低減させることができた。

0098

なお、発電効率の向上および誤差の低減の度合いを算出した際の、発電事業者4における発電条件を、発電機が供給対象とする負荷(「(1)負荷」の欄)、発電機自体の仕様(「(2)発電機」の欄)、発電機の制御(「(3)制御」の欄)、の各項目に分け、表1に示す。

0099

0100

以上説明した本実施の形態において、給電指令所(需給制御システム)1は、コンピュータにより構成され、予めハードティスク等のハードウェアに記録されたプログラムに従って、上記の制御を実行してもよいし、CD−ROM等の、コンピュータから着脱可能な記録媒体に記録されたプログラムに従って、上記の制御を実行してもよい。

0101

さらに、上記の制御を実行するコンピュータは、発電事業者4または需要家6に設けられてもよい。

0102

これにより、従来のように発電機における出力を特定時間ごとに決定し、直前(またはそれ以前)の特定時間における実績発電電力量と実績負荷電力量の差に基づいて特定時間毎の発電機出力を補正する場合よりも、発電機における出力変動を抑えかつ予測誤差を低減することができる。したがって、発電機における蒸気等の流体損失等を軽減でき、発電効率を向上させつつ同時同量制御が可能となる。

0103

今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。

図面の簡単な説明

0104

本発明の一実施の形態である電力需給制御システムが適用される電力供給システムを模式的に示す図である。
図1の需給制御システムのブロック図である。
本実施の形態の電力需給制御システムの動作内容を示すフローチャートである。
本実施の形態の電力需給制御システムにおける予測負荷電力量の補正を説明するための図である。
本実施の形態の電力需給制御システムにおける30分の一定の予測発電電力量を説明するための図である。
本実施の形態の電力需給制御システムにおける特定時間単位の積分フィードバック制御を説明するための図である。
本実施の形態の電力需給制御システムにおける特定時間単位の積分フィードバック制御を説明するための図である。
本実施の形態の電力需給制御システムにおける特定時間単位の積分フィードバック制御を説明するための図である。
本実施の形態の電力需給制御システムによる制御の効果を示す図である。
従来の電力需給制御システムによる制御態様を説明するための図である。
従来の電力需給制御システムによる制御態様を説明するための図である。

符号の説明

0105

1給電指令所(需給制御システム)、2電力会社給電所、3 電力会社送電サービスセンタ、4発電事業者、5 電力会社送電網、6需要家、7発電側監視・制御装置、8負荷側監視・制御装置、9ネットワーク、110需要予測部、120発電計画部、130需給監視部、140需給制御部、141 各一定時間の負荷電力量の再予測制御装置、142 各一定時間のフィードフォワード制御装置、143特定時間単位の積分フィードバック制御装置、150 需給実績管理部、160電力取引管理部。

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