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技術 染毛剤用安定組成物

出願人 高砂香料工業株式会社
発明者 永野純子杉山一樹松村靖子星野邦秀相田高
出願日 2005年4月4日 (15年8ヶ月経過) 出願番号 2005-107223
公開日 2006年10月19日 (14年2ヶ月経過) 公開番号 2006-282627
状態 拒絶査定
技術分野 化粧料
主要キーワード スペアー ヘアーカラー ヘアカラー製品 ヘアカラー用 チオゲラニオール 硫黄臭 染毛剤用 メトキシオクタン
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2006年10月19日)のものです。
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課題

ヘアカラー用組成物中に配合されるアンモニア等に由来する不快臭マスキングする効果が高く、且つ、アルカリ性製品中や酸性溶液の製品中において安定な染毛剤用定組成物を提供する。

解決手段

ジヒドロトロネリルニトリル、2,2,6−トリメチルシクロヘキサカルボン酸エチルエステル、2−エチル−4−(2,2,3−トリメチル−3−シクロペンテン−1−イル)−2−ブテン−1オール、2,2,6−トリメチルシクロヘキシル−3−ヘキサノール、1−(2−メチル−2−プロペニルオキシ)−2,2,4−トリメチルペンタン−3−オール、チオグリセリンジブチルスルフィドチオゲラニオールチオシネオール、2−メチル−4−プロピル−1,3−オキサチアン、4−メトキシ−2−メチル−2−ブタンチオール等、より選ばれる少なくとも1種の化合物を含有させ染毛剤安定組成物とする。

概要

背景

多くの染毛剤は、第1剤(以下、ヘアーカラー第1剤ということがある)および第2剤(以下、ヘアーカラー第2剤ということがある)と呼ばれる2種類から構成されている。 第1剤には染料中間体、例えばアンモニアアルカノールアミン類等のアルカリ剤界面活性剤等が含まれ、第2剤には例えば過酸化水素等の酸化剤、pH調整剤等が含まれている。第1剤の主な役割はアルカリ剤が髪を膨潤させ、染料中間体と酸化剤を髪の内部に浸透させることであり、第2剤の主な役割は髪のメラニン色素を除去させ、染料中間体の分子同士を結合させることで発色させ、毛髪内に該色素定着させることである。
第1剤に配合されたアンモニアやアルカノールアミン等の臭いに由来する不快臭マスキングするために、種々の消臭組成物が検討されている。しかし、第1剤は配合されるアンモニアの量が多く、一般的にpH8から11のアルカリ性となるために、配合される香料はアルカリ性に対して安定である性質を有することが求められる。

これまでに、各種香料成分の安定性マスキング効果について検討され、特定の香料を含有する消臭組成物が報告されている。例えば、シス−3−ヘキセノールを香料として含有する毛髪処理組成物によって、アンモニア臭芳香族アルコール溶媒臭をマスキングする方法が開示されている(特許文献1)。また、ある特定の香料を用いた方法についても知られている(特許文献2〜6)。しかしながら、シス−3−ヘキセノールを初めとする上記香料を単に用いたこの方法では、ヘアカラー製品容器充填の際における匂いは改善することはできるが、充填後においては、香質変質してしまいマスキング効果が弱く、長期に渡って効果を発揮しないこと、更に、施術後における残香性が弱く効果を発揮しない等の問題点を有し、充分に満足できるものではなかった。
一方、ヘアカラー基剤中染料成分反応性が高く、染毛剤を毛髪に適用する前の染毛剤の保存中の段階でも、空気中の酸素の存在により重合が起こり、発色が起こるという不都合さがあり、従来からその不都合さを解消するためのさまざまな工夫がなされてきた。

一つの方法としては、染毛剤から空気を遮断する方法である。つまり、基剤中の溶存酸素を取り除き、又は基剤を収める容器を、反応を起さない不活性ガス置換するなどして、できるだけ酸素と接触しないような雰囲気下にて、染毛剤を製造したり、製品化する工夫がなされている。例えば、特許文献7では染毛剤組成物を構成する成分の混合操作酸素濃度0.00015%以下の雰囲気下で行うことが記載されている。しかしこのような措置を講じるためには、その経済的な負担が大きいという不都合が残り、しかも、反応性の高い染料化合物は変質等が生じやすく、経時的に染毛硬化劣化が起こり、商品としの価値を保つにはかなりの努力が必要である。

また別の方法として、薬剤を使用する方法である。つまり、基剤中にある種の還元剤、例えば、亜硫酸塩ビタミンCアスコルビン酸およびその塩)等を添加し、基剤中で発生する活性種補足し、反応性の高い染料化合物の変質等を防ぎ、経時的な染毛効果の劣化を防止することを狙う方法である(例えば、特許文献8、特許文献9など)。この方法はそれなりに有効であるが、使用する薬剤の量が多いときには、例えば、その配合量が1質量%を越えると染料還元作用を受けて発色性に問題が生じたり、皮膚への刺激となって好ましくない(例えば、特許文献10)、また、使用する薬剤によっては、毛髪への浸透性が高く、ケラチンタンパク質還元切断しやすく、毛髪強度を低下させてしまう恐れがあるという不都合さも生じている(例えば、特許文献11)。
この他に、界面活性剤を添加して染料分子間の結合或いは反応を抑制することにより安定化する方法が開示されている(例えば、特許文献10)が、この安定性の効果としては十分というものではない。

特開2002−97122号公報
特開2000−344629号公報
特開2003−137758号公報
特開2003−277246号公報
特開2003−321697号公報
特開2004−107208号公報
特開2000−344638号公報
特開平9−136818号公報
特開平7−309732号公報
特開平7−82121号公報
特開平11−315948号公報

概要

ヘアカラー用組成物中に配合されるアンモニア等に由来する不快臭をマスキングする効果が高く、且つ、アルカリ性製品中や酸性溶液の製品中において安定な染毛剤用定組成物を提供する。ジヒドロトロネリルニトリル、2,2,6−トリメチルシクロヘキサカルボン酸エチルエステル、2−エチル−4−(2,2,3−トリメチル−3−シクロペンテン−1−イル)−2−ブテン−1オール、2,2,6−トリメチルシクロヘキシル−3−ヘキサノール、1−(2−メチル−2−プロペニルオキシ)−2,2,4−トリメチルペンタン−3−オール、チオグリセリンジブチルスルフィドチオゲラニオールチオシネオール、2−メチル−4−プロピル−1,3−オキサチアン、4−メトキシ−2−メチル−2−ブタンチオール等、より選ばれる少なくとも1種の化合物を含有させ染毛剤安定組成物とする。 なし

目的

本発明は染毛剤あるいはヘアーカラー第1剤において使用可能な染毛剤用安定組成物を提供することである。すなわち、ヘアーカラー第1剤に配合した場合には使用された成分はアンモニア刺激臭のマスキング効果が優れており、基剤臭のマスキング効果に優れ、しかもヘアーカラー第2剤との混合後、過酸化水素の分解で酸素発生から始まる毛髪の脱色、染毛処理する間に生じる各種臭いのマスキング、処理後に好ましい匂いが残ることを可能にし、さらに、染毛剤の染色能に悪影響を与えない染毛剤用安定組成物を提供することにある。また、ヘアーカラー処理前から処理後までの臭いのマスキングに優れた染毛剤用安定組成物を提供することにある。
これを言いかえれば、本発明は、pH8〜11のアルカリ性水溶液中、及び過酸化水素を含むpH2〜4を示す酸性溶液中においても長期間香りや色調の変質がなく安定であり、且つアンモニア臭のマスキングに非常に優れた染毛剤用安定組成物を見出すことを課題とする。

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
2件

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請求項1

ジヒドロトロネリルニトリル、2,2,6−トリメチルシクロヘキサカルボン酸エチルエステル、2−エチル−4−(2,2,3−トリメチル−3−シクロペンテン−1−イル)−2−ブテン−1オール、2,2,6−トリメチルシクロヘキシル−3−ヘキサノールシクロヘキサデセノン、1−(2−メチル−2−プロペニルオキシ)−2,2,4−トリメチルペンタン−3−オール、1−フェニル−2,2,4−トリメチル−3−ペンタノン、4,8−ジメチル−7−ノネン−2−オール、2−メチル−4−(2,2,3−トリメチル−3−シクロペンテン−1−イル)−2−ブテン−1−オール、オルトギ酸トリ(シス−3−ヘキセニル)、チオグリセリンジブチルスルフィドチオゲラニオールチオシネオールリモネンチオール、2−メチル−4−プロピル−1,3−オキサチアン、4−メトキシ−2−メチル−2−ブタンチオール、4−エトキシ−2−メチル−2−ブタンチオール、5−メトキシ−3−メチル−3−ペンタンチオール、から選ばれる少なくとも1種の化合物を含有することを特徴とする染毛剤用定組成物。

請求項2

成分A;ジヒドロシトロネリルニトリル、2,2,6−トリメチルシクロヘキサンカルボン酸エチルエステル、2−エチル−4−(2,2,3−トリメチル−3−シクロペンテン−1−イル)−2−ブテン−1−オール、2,2,6−トリメチルシクロヘキシル−3−ヘキサノール、シクロヘキサデセノン、1−(2−メチル−2−プロペニルオキシ)−2,2,4−トリメチルペンタン−3−オール、1−フェニル−2,2,4−トリメチル−3−ペンタノン、4,8−ジメチル−7−ノネン−2−オール、2−メチル−4−(2,2,3−トリメチル−3−シクロペンテン−1−イル)−2−ブテン−1−オール、オルトギ酸トリ(シス−3−ヘキセニル)、から選ばれる少なくとも1種の化合物と、成分B;チオグリセリン、ジブチルスルフィド、チオゲラニオール、チオシネオール、リモネンチオール、2−メチル−4−プロピル−1,3−オキサチアン、4−メトキシ−2−メチル−2−ブタンチオール、4−エトキシ−2−メチル−2−ブタンチオール、5−メトキシ−3−メチル−3−ペンタンチオールより選ばれる少なくとも1種の化合物を含有することを特徴とする染毛剤用安定組成物。

請求項3

さらに、成分C;イソブチルキノリン、2,6−ノナジエノール、2−メチル−3−メトキシピラジンアミルシクロペンタノン、ジヒドロペンタメチルインダノン、9−デセン−1−オール、ジヒドロアネトールジヒドロミルセノール酢酸シス−3−ヘキセニル、アセチルジイソアミレン、2,6−ジメチル−5−ヘプテナールアセトアルデヒドエチルシス−3−ヘキセニルアセタールゲラニルニトリル、シトロネリルニトリル、酢酸シトロレニル安息香酸エチルフェニル酢酸エチル、3,7−ジメチル−7−メトキシオクタン−2−オール、フェニルプロピルアルコール、1−メチル−4−(4−メチルペンチル)−3−シクロヘキセンカルバルデヒドクマリン、酢酸3−ペンチルテトラヒドロラニル、酢酸ノピル、より選ばれる少なくとも1種の化合物を追加成分として含有することを特徴とする請求項1または2記載の染毛剤用安定組成物。

請求項4

請求項1乃至3記載の染毛剤用安定組成物を含む染毛剤組成物

技術分野

0001

本発明は、アンモニア等に由来する不快臭マスキングする効果が高く、アルカリ性及び酸性溶液中において長期間にわたって安定であり、更に色調についても長期間にわたり変化することなく安定な染毛剤用定組成物に関する。さらに、本発明は当該染毛剤用安定組成物を含有する染毛剤組成物に関する。

背景技術

0002

多くの染毛剤は、第1剤(以下、ヘアーカラー第1剤ということがある)および第2剤(以下、ヘアーカラー第2剤ということがある)と呼ばれる2種類から構成されている。 第1剤には染料中間体、例えばアンモニア、アルカノールアミン類等のアルカリ剤界面活性剤等が含まれ、第2剤には例えば過酸化水素等の酸化剤、pH調整剤等が含まれている。第1剤の主な役割はアルカリ剤が髪を膨潤させ、染料中間体と酸化剤を髪の内部に浸透させることであり、第2剤の主な役割は髪のメラニン色素を除去させ、染料中間体の分子同士を結合させることで発色させ、毛髪内に該色素定着させることである。
第1剤に配合されたアンモニアやアルカノールアミン等の臭いに由来する不快臭をマスキングするために、種々の消臭組成物が検討されている。しかし、第1剤は配合されるアンモニアの量が多く、一般的にpH8から11のアルカリ性となるために、配合される香料はアルカリ性に対して安定である性質を有することが求められる。

0003

これまでに、各種香料成分の安定性マスキング効果について検討され、特定の香料を含有する消臭組成物が報告されている。例えば、シス−3−ヘキセノールを香料として含有する毛髪処理組成物によって、アンモニア臭芳香族アルコール溶媒臭をマスキングする方法が開示されている(特許文献1)。また、ある特定の香料を用いた方法についても知られている(特許文献2〜6)。しかしながら、シス−3−ヘキセノールを初めとする上記香料を単に用いたこの方法では、ヘアカラー製品容器充填の際における匂いは改善することはできるが、充填後においては、香質変質してしまいマスキング効果が弱く、長期に渡って効果を発揮しないこと、更に、施術後における残香性が弱く効果を発揮しない等の問題点を有し、充分に満足できるものではなかった。
一方、ヘアカラー基剤中染料成分反応性が高く、染毛剤を毛髪に適用する前の染毛剤の保存中の段階でも、空気中の酸素の存在により重合が起こり、発色が起こるという不都合さがあり、従来からその不都合さを解消するためのさまざまな工夫がなされてきた。

0004

一つの方法としては、染毛剤から空気を遮断する方法である。つまり、基剤中の溶存酸素を取り除き、又は基剤を収める容器を、反応を起さない不活性ガス置換するなどして、できるだけ酸素と接触しないような雰囲気下にて、染毛剤を製造したり、製品化する工夫がなされている。例えば、特許文献7では染毛剤組成物を構成する成分の混合操作酸素濃度0.00015%以下の雰囲気下で行うことが記載されている。しかしこのような措置を講じるためには、その経済的な負担が大きいという不都合が残り、しかも、反応性の高い染料化合物は変質等が生じやすく、経時的に染毛硬化劣化が起こり、商品としの価値を保つにはかなりの努力が必要である。

0005

また別の方法として、薬剤を使用する方法である。つまり、基剤中にある種の還元剤、例えば、亜硫酸塩ビタミンCアスコルビン酸およびその塩)等を添加し、基剤中で発生する活性種補足し、反応性の高い染料化合物の変質等を防ぎ、経時的な染毛効果の劣化を防止することを狙う方法である(例えば、特許文献8、特許文献9など)。この方法はそれなりに有効であるが、使用する薬剤の量が多いときには、例えば、その配合量が1質量%を越えると染料還元作用を受けて発色性に問題が生じたり、皮膚への刺激となって好ましくない(例えば、特許文献10)、また、使用する薬剤によっては、毛髪への浸透性が高く、ケラチンタンパク質還元切断しやすく、毛髪強度を低下させてしまう恐れがあるという不都合さも生じている(例えば、特許文献11)。
この他に、界面活性剤を添加して染料分子間の結合或いは反応を抑制することにより安定化する方法が開示されている(例えば、特許文献10)が、この安定性の効果としては十分というものではない。

0006

特開2002−97122号公報
特開2000−344629号公報
特開2003−137758号公報
特開2003−277246号公報
特開2003−321697号公報
特開2004−107208号公報
特開2000−344638号公報
特開平9−136818号公報
特開平7−309732号公報
特開平7−82121号公報
特開平11−315948号公報

発明が解決しようとする課題

0007

本発明は染毛剤あるいはヘアーカラー第1剤において使用可能な染毛剤用安定組成物を提供することである。すなわち、ヘアーカラー第1剤に配合した場合には使用された成分はアンモニア刺激臭のマスキング効果が優れており、基剤臭のマスキング効果に優れ、しかもヘアーカラー第2剤との混合後、過酸化水素の分解で酸素発生から始まる毛髪の脱色、染毛処理する間に生じる各種臭いのマスキング、処理後に好ましい匂いが残ることを可能にし、さらに、染毛剤の染色能に悪影響を与えない染毛剤用安定組成物を提供することにある。また、ヘアーカラー処理前から処理後までの臭いのマスキングに優れた染毛剤用安定組成物を提供することにある。
これを言いかえれば、本発明は、pH8〜11のアルカリ性水溶液中、及び過酸化水素を含むpH2〜4を示す酸性溶液中においても長期間香りや色調の変質がなく安定であり、且つアンモニア臭のマスキングに非常に優れた染毛剤用安定組成物を見出すことを課題とする。

課題を解決するための手段

0008

本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、特定の香料はアルカリ性および酸性溶液中でも安定であり、しかもマスキング効果に優れ、さらに染毛処理後暫くの間好ましい匂いが残ること、さらに染毛剤の染色能に悪影響を与えないことを見出し、研究を重ね本発明に到達した。

0009

即ち、本発明は、ジヒドロトロネリルニトリル、2,2,6−トリメチルシクロヘキサカルボン酸エチルエステル、2−エチル−4−(2,2,3−トリメチル−3−シクロペンテン−1−イル)−2−ブテン−1オール、2,2,6−トリメチルシクロヘキシル−3−ヘキサノールシクロヘキサデセノン、1−(2−メチル−2−プロペニルオキシ)−2,2,4−トリメチルペンタン−3−オール、1−フェニル−2,2,4−トリメチル−3−ペンタノン、4,8−ジメチル−7−ノネン−2−オール、2−メチル−4−(2,2,3−トリメチル−3−シクロペンテン−1−イル)−2−ブテン−1−オール、オルトギ酸トリ(シス−3−ヘキセニル)、チオグリセリンジブチルスルフィドチオゲラニオールチオシネオールリモネンチオール、2−メチル−4−プロピル−1,3−オキサチアン、4−メトキシ−2−メチル−2−ブタンチオール、4−エトキシ−2−メチル−2−ブタンチオール、5−メトキシ−3−メチル−3−ペンタンチオール、から選ばれる少なくとも1種の化合物を含有する染毛剤用安定組成物、および、それら染毛剤用安定組成物を含有する染毛剤組成物、を提供することにある。

発明の効果

0010

本発明の染毛剤用安定組成物はヘアーカラー第1剤はアンモニアに由来する不快臭をマスキングする効果が高く、高アルカリ(pH8−11)中においても本来の物質の有する香気の安定性に優れ、更に毛髪を処理した後においてもアンモニアに由来する不快臭のマスキング効果が高いことが明らかであった。また、強酸性(pH2)中においても本来の物質の有する香気の安定性に優れ、更に毛髪を処理した後においても不快臭に対するマスキング効果が高いことが明らかであった。
更に、染毛剤の染色能に悪影響を与えないことが明らかであった。

発明を実施するための最良の形態

0011

以下、本発明を詳細に説明する。本発明の染毛剤用安定組成物に用いられる特定の化合物は合成したものを使用してもよいし、一部の化合物については市販品を購入することにより容易に入手できる。即ち、本発明の染毛剤用安定組成物に用いられる、ジヒドロシトロネリルニトリル、2,2,6−トリメチルシクロヘキサンカルボン酸エチルエステル(テサロン、高砂香料工業株式会社商品名)、2−エチル−4−(2,2,3−トリメチル−3−シクロペンテン−1−イル)−2−ブテン−1−オール(ラセミおよび光学活性体、好ましくは(E)−(R)−体:レボサドール、高砂香料工業株式会社商品名)、2,2,6−トリメチルシクロヘキシル−3−ヘキサノール、シクロヘキサデセノン、1−(2−メチル−2−プロペニルオキシ)−2,2,4−トリメチルペンタン−3−オール、1−フェニル−2,2,4−トリメチル−3−ペンタノン、4,8−ジメチル−7−ノネン−2−オール、2−メチル−4−(2,2,3−トリメチル−3−シクロペンテン−1−イル)−2−ブテン−1−オール(ラセミおよび光学活性体、好ましくは(E)−(R)−体)、オルトギ酸トリ(シス−3−ヘキセニル)、4−エトキシ−2−メチル−2−ブタンチオール、5−メトキシ−3−メチル−3−ペンタンチオールなどは合成したものを使用することできる。また、チオグリセリン、ジブチルスルフィド、チオゲラニオール、チオシネオール、リモネンチオール、2−メチル−4−プロピル−1,3−オキサチアン、4−メトキシ−2−メチル−2−ブタンチオール、などは市販品を使用してもよい。これら香料はラセミ体でもよく、また必要に応じて光学活性体でもよい。

0012

これら化合物はとくにヘアーカラー第1剤などに配合されているアンモニア類に起因する不快臭のマスキング効果に優れ、しかも、匂いの安定性や化学的な安定性などの面からみても優れている。また、酸性下の液体中においても安定であり、各種不快臭のマスキング効果に優れている。さらに、染毛剤の染色能に悪影響を与えないものである。

0013

上記本発明で規定する化合物を複数併用するとさらに好ましい結果が得られる。例えば、成分Aとして、ジヒドロシトロネリルニトリル、2,2,6−トリメチルシクロヘキサンカルボン酸エチルエステル、2−エチル−4−(2,2,3−トリメチル−3−シクロペンテン−1−イル)−2−ブテン−1−オール、2,2,6−トリメチルシクロヘキシル−3−ヘキサノール、シクロヘキサデセノン、1−(2−メチル−2−プロペニルオキシ)−2,2,4−トリメチルペンタン−3−オール、1−フェニル−2,2,4−トリメチル−3−ペンタノン、4,8−ジメチル−7−ノネン−2−オール、2−メチル−4−(2,2,3−トリメチル−3−シクロペンテン−1−イル)−2−ブテン−1−オール、オルトギ酸トリ(シス−3−ヘキセニル)、から選ばれる化合物と、成分Bとして、チオグリセリン、ジブチルスルフィド、チオゲラニオール、チオシネオール、リモネンチオール、2−メチル−4−プロピル−1,3−オキサチアン、4−メトキシ−2−メチル−2−ブタンチオール、4−エトキシ−2−メチル−2−ブタンチオール、5−メトキシ−3−メチル−3−ペンタンチオール、より選ばれる化合物とを含む組成物はアンモニア類に起因する不快臭のマスキング効果に優れ、しかも、匂いの安定性や化学的な安定性などの面からみても優れている。

0014

成分(A)は、一般に香料として用いられている化合物として知られているものである。
一方、成分(B)は、含硫化合物である。一般的に含硫化合物は悪臭も示すものが多く、それらを配合した混合物は不快な匂いを呈するようになってしまう。その中でも、成分(B)は、香料等で用いられている含硫化合物であり、微量に用いることにより悪臭を感じにくく、化合物によっては良好な香気を呈するようになる。
上記成分(B)の配合量は、基剤にどのような化合物が存在するかにより変動するのであるが、極少量で十分に効果を発揮しうる。通常基剤を含めた全重量の0.1ppb〜1%、好ましくは、10ppb〜0.01%とすることが好ましい。前記範囲を外れると、硫黄臭が気になり、また安定効果を十分に達成することができなくなる。

0015

本発明の染毛剤用安定組成物には、上述した成分にさらに成分(C)として、イソブチルキノリン、2,6−ノナジエノール、2−メチル−3−メトキシピラジンアミルシクロペンタノン、ジヒドロペンタメチルインダノン、9−デセン−1−オール、ジヒドロアネトールジヒドロミルセノール酢酸シス−3−ヘキセニル、アセチルジイソアミレン、2,6−ジメチル−5−ヘプテナールアセトアルデヒドエチルシス−3−ヘキセニルアセタールゲラニルニトリル、シトロネリルニトリル、酢酸シトロレニル安息香酸エチルフェニル酢酸エチル、3,7−ジメチル−7−メトキシオクタン−2−オール、フェニルプロピルアルコール、1−メチル−4−(4−メチルペンチル)−3−シクロヘキセンカルバルデヒドクマリン、酢酸3−ペンチルテトラヒドロラニル、酢酸ノピル、を加えることがより安定効果をえるうえで好ましい。
これら成分A及び成分B及び成分Cの配合割合は特に限定されないが、例えば成分A及び成分B及び成分Cの配合割合は成分A+成分B:成分C=99:1から5:95(質量比)、より好ましくは95:5から20:80(質量比)とすることが好ましい。

0016

本発明の染毛剤用安定組成物には、上述した成分に加えてさらにその目的、組成物の種類等に応じた適宜な成分を配合することが出来る。配合される成分としては、たとえば、上述した成分以外の他の香料成分や、希釈剤溶剤等が挙げられる。他の香料成分としては、例えばp−サイメンターピノーレンミルセン、β−カリオフィレンなどのテルペン系炭化水素ヘプタナールオクタナールベンズアルデヒド、サリシルアルデヒドシトロネラール、α−ヘキシルシンナミックアルデヒド、リリアールなどのアルデヒド類ジャスモン酸メチルジヒドロジャスモン酸メチル、γ−ノニルラクトン、γ−デカラクトン、クマリンなどのエステル類アニソール、p−クレジルメチルエーテルβ−ナフトールメチルエーテルβ−ナフトールエチルエーテルなどのエーテル類メントンアセトフェノン、α−ダマスコン、β−ダマスコン、α−ヨノン、β−ヨノン、メチルヨノン、イロンジヒドロジャスモン、シス−ジャスモンムスコンシベトンなどのケトン類が挙げられる。また、シス−3−ヘキセノール、ヘプタノール、2−オクタノールベンジルアルコールシトロネロールゲラニオールテルピネオールテトラヒドロゲラニオール、アニスアルコールフェニルエチルアルコールフェノキシエタノールサンタロールサンダルマイルコア、バクダノール、エバノール、ポリサトールなどのアルコール類オレンジオイルレモンオイルライムオイルパチョリオイル、シプラスオイル、サンダルウッドオイル、ペパーミントオイルスペアーミントオイル、アニスオイルなどの天然精油などがある。

0017

また、希釈剤、溶剤としては、汎用性の面からジプロピレングリコールエタノールイソプロパノール、3−メトキシ−3−プロパノール等の使用が好ましい。
本発明の染毛剤用安定組成物は染毛剤組成物に配合し、各種不快臭のマスキングを高めさせることも可能である。即ち、アンモニア、アルカノールアミン類が多く使用されているヘアーカラー第1剤はもちろんのこと、酸化力を有するヘアーカラー第1剤やヘアブリ−チ第1剤染毛前処理シャンプ−、染毛処理後のシャンプーヘアーリンスヘアートリートメント、ヘアークリ−ム、ヘアーローション、ヘアーフォーム等のヘアーケア製品に適宜配合して用いることもできる。また、ヘアーカラー第2剤、酸化力を有するヘアーカラー第2剤もしくは二剤式あるいは三剤式ヘアーブリーチ剤の第2剤にも配合することもできる。なお、本発明でいうヘアーカラー用組成物は上記ヘアーカラー第1剤やヘアーカラー第2剤、さらには染毛剤を意味する。

0018

その場合の染毛剤用安定組成物の配合量は、全組成中に0.01〜30%質量、特に0.1〜1.0質量%であることが望ましい。特にアンモニアを含有する毛髪処理剤、たとえば酸化力を有するヘアーカラー第1剤に配合して用いるのが好ましく、製品から放出されるアンモニアに由来する不快臭や、染毛剤の使用中ならびに毛髪処理後の不快臭をマスキングできるので好ましい。
本発明の染毛剤用安定組成物は、ヘアーカラー第1剤に配合した場合にアンモニアに由来する不快臭をマスキングする効果が高く、更に、比較的高い温度条件下45℃において3ヶ月という長期にわたっての香気安定性に優れ、さらに、ヘアーカラー第1剤およびヘアーカラー第2剤で毛髪を処理した後においてもアンモニアに由来する不快臭やその他の不快臭をマスキングする効果が高いものである。
本発明を以下の実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例になんら限定されるものではない。

0019

下記に示すような処方でヘアーカラー第1剤を調製した。なお、処方中の染毛剤用安定組成物の具体例は表1〜3に示した。

0020

成分 質量%
トルエン−2,5−ジアミン水溶液(20%) 7.0
p−アミノフェノール2.0
m−ヒドロキシベンゼン0.4
無水亜硫酸ナトリウム0.4
エデト酸ナトリウム0.3
アンモニア水(28%) 7.0
塩化アンモニウム3.5
エタノール(95%) 15.0
ラウリン酸5.0
ラウリン酸ジエタノールアミド14.5
ポリオキシエチレン(20)オクチルドデシルエーテル10.0
プロピレングリコール10.0
染毛剤用安定組成物 0.2
精製水バランス
計 100.0

0021

(評価)上記ヘアーカラー第1剤のアンモニア臭に由来する不快臭に対するマスキング効果、香気の安定性及び色調の安定性を、下記評価方法により評価した。

0022

(評価方法)
(1)アンモニア臭に由来する不快臭に対するマスキング効果;上記ヘアーカラー第1剤を37℃で12週間保存した後の不快臭に対するマスキング効果を、以下の基準で官能評価した。
1:非常によい 2:やや良い 3:普通 4:やや悪い 5:悪い
(2)香気の安定性効果;上記ヘアーカラー第1剤を用いて通常の方法により染毛処理を行った。処理前に容器を開けたときのボトル口での香調変化度合いを、下記基準により官能評価した。
1:変化ない 2:あまり変化ない 3:やや変化した 4:かなり変化した 5:大きく変化した
(3)色調の安定性効果;上記ヘアーカラー第1剤を37℃で12週間保存した後の染毛剤の色調の安定性効果を、以下の基準で官能評価した。
1:非常によい 2:やや良い 3:普通 4:やや悪い 5:悪い

0023

上記評価方法による評価結果を表2〜4に示した。なお、表中の「マスキング効果(1)」は上記評価方法(1)による評価結果であり、「香気の安定性」は上記評価方法(2)による評価結果であり、他の「色調の安定性」は上記評価方法(3)による評価結果である。

0024

0025

0026

0027

表1〜3の結果から明らかなように、本発明品はいずれも、マスキング効果が高く、香気の安定性及び色調子の安定性に優れた効果をもたらすことが判明した。

0028

下記の染毛剤用安定組成物を含み、実施例1で記載された処方に基づきヘアーカラー第1剤を得た。

0029

染毛剤用安定組成物(調合香料
成分 質量%
シクロヘキサデセノン5.0
カシュメラン2.0
4,8−ジメチル−7−ノネン−2−オール10.0
(E)−(R)−2−メチル−4−
(2,2,3−トリメチル−3−シクロペンテン
−1−イル)−2−ブテン−1−オール 3.0
オルトギ酸トリ(シス−3−ヘキセニル) 5.0
1−フェニル−2,2,4−トリメチル−3−ペンタノン5.0
ジヒドロシトロネリルニトリル5.0
5−メトキシ−3−メチル−3−ペンタンチオール
(10%ジプロピレングリコール溶液) 1.0
4−エトキシ−2−メチル−2−ブタンチオール
(10%ジプロピレングリコール溶液) 1.0
デルフォン1.0
1−(2−メチル−2−プロペニルオキシ)−
2,2,4−トリメチルペンタン−3−オール 10.0
2,2,6−トリメチルシクロヘキサン
−カルボン酸エチルエステル10.0
(E)−(R)−2−エチル−4−
(2,2,3−トリメチル−3−シクロペンテン
−1−イル)−2−ブテン−1−オール 7.0
フェニルエチルアルコール5.0
ミュベース10.0
ローズベース 15.0
スクベース 5.0
計 100.0

0030

(評価)上記ヘアーカラー第1剤のアンモニア臭に由来する不快臭に対するマスキング効果ならびに香気の安定性を実施例1と同様にして評価した。即ち、(1)アンモニア臭に由来する不快臭に対するマスキング効果、(2)ヘアーカラー第1剤を用いて通常の方法により染毛処理を行ったときの安定性効果、および(3)ヘアーカラー第1剤の色調の安定性効果を実施例1と同様にして評価した。その結果を表4に示した。

0031

0032

表4の結果から明らかなように、本発明の化合物を含む染毛剤用安定組成物は安定性に優れ、マスキング効果が高いものである。

0033

下記のような処方でヘアーカラー第2剤を調製した。なお、処方中の染毛剤用安定組成物の具体例は実施例2で使用した染毛剤用安定組成物を使用した。

0034

成分 質量%
フェナセチン0.1
ジフェニルエーテル0.2
エタノール(95%) 2.0
クエン酸適量
過酸化水素水(35%) 17.0
プロピレングリコール5.0
染毛剤用安定組成物 0.2
精製水バランス
計 100.0

0035

(評価)上記ヘアーカラー第2剤のマスキング効果、香気の安定性、色調の安定性を下記評価方法に基づき評価した。
(評価方法)
(4)マスキング効果;上記染毛剤第2剤を37℃で12週間保存した後のマスキング効果を、以下の基準で官能評価した。
1:非常に良い 2:良い 3:普通 4:やや悪い 5:悪い
(5)香気の安定性;上記ヘアーカラー第2剤を用いて通常の方法により染毛処理を行った。処理前に容器を開けたときのボトル口での香調の変化度合いを、下記基準により官能評価した。
1:変化ない 2:あまり変化ない 3:やや変化した 4:かなり変化した 5:大きく変化した
(6)色調の安定性効果;上記ヘアーカラー第2剤を37℃で12週間保存した後の染毛剤の色調の安定性効果を、以下の基準で官能評価した。
1:非常によい 2:やや良い 3:普通 4:やや悪い 5:悪い
上記評価方法による評価結果を表5に示した。なお、表中の「マスキング効果」は上記評価方法(4)による評価結果であり、「香気の安定性」は上記評価方法(5)による評価結果であり「色調の安定性効果」は上記評価方法(6)による評価結果である。

0036

0037

また、表5に示すようにヘアーカラー第2剤(酸性pH=2)中においても香気及び色調の安定性が高く、本発明の染毛剤用安定組成物はアンモニアを消臭するだけでなく、その後通常の方法でヘアーカラー処理した後も安定性が高く香気の変質が見られなかった。

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