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技術 コイル部品及びコイル部品の製造方法

出願人 TDK株式会社
発明者 佐藤玲大竹昌吾
出願日 2005年3月23日 (15年10ヶ月経過) 出願番号 2005-084100
公開日 2006年10月5日 (14年4ヶ月経過) 公開番号 2006-269644
状態 未査定
技術分野 コア、コイル、磁石の製造 通信用コイル・変成器
主要キーワード 塗布ばらつき マスク用部材 基板実装面側 部品破壊 絶縁被膜銅線 コア割れ 非導電性樹脂 乾式加圧成形
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (9)

課題

低背化が図られると共に、磁気特性の低下を抑制することが可能なコイル部品及びコイル部品の製造方法を提供すること。

解決手段

コイル部品1は、コア11と、巻線21と、電極部15とを備える。コア11は、巻芯部12と、当該巻芯部12の軸方向の両端に形成された基板実装面側鍔部13と非基板実装面側鍔部14とを有する。巻線21は、巻芯部12に巻回される。電極部15は、ニッケル(Ni)で成膜された第1の電極層15a、ニッケル(Ni)または銅(Cu)で成膜された第2の電極層15b及び錫(Sn)で成膜された第3の電極層15cとからなる。基板実装面側鍔部13の周側面13b上の第1の電極層15aに巻線21が継線される。

概要

背景

この種のコイル部品として、巻芯部と、当該巻芯部の軸方向の両端に形成された基板実装面側鍔部と非基板実装面側鍔部とを有するコアと、基板実装面側鍔部の周側面に形成された電極部と、基板実装面に形成された電極部と、巻芯部に巻回されると共に端部が基板実装面に形成された電極部に接続された巻線とを備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。

ところで、電極の構造として、ディップ焼付け、又はめっきすることにより銀、銀−白金又は銅とその上に被着されたニッケルまたは鉛−錫等の導電材から形成されたものが知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開平9−153419号公報
特開2000−30952号公報

概要

低背化がられると共に、磁気特性の低下を抑制することが可能なコイル部品及びコイル部品の製造方法を提供すること。 コイル部品1は、コア11と、巻線21と、電極部15とを備える。コア11は、巻芯部12と、当該巻芯部12の軸方向の両端に形成された基板実装面側鍔部13と非基板実装面側鍔部14とを有する。巻線21は、巻芯部12に巻回される。電極部15は、ニッケル(Ni)で成膜された第1の電極層15a、ニッケル(Ni)または銅(Cu)で成膜された第2の電極層15b及び錫(Sn)で成膜された第3の電極層15cとからなる。基板実装面側鍔部13の周側面13b上の第1の電極層15aに巻線21が継線される。

目的

そこで本発明は、実装強度及び部品破壊強度に優れるコイル部品及びコイル部品の製造方法を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

巻芯部、該巻芯部の軸方向の両端に形成された基板実装面側鍔部及び非基板実装面側鍔部を有するコア並びに該巻芯部に巻回され電極部に接続された巻線より成るコイル部品であって、該電極部は、該基板実装面側鍔部の基板実装面及び周側面の一部を覆う、ニッケルめっきにより形成された第1の電極層を有し、該巻線の端部は、該周側面の該第1の電極層に電気的に接続されていることを特徴とするコイル部品。

請求項2

前記基板実装面に形成された前記第1の電極層上に、ニッケルめっき又は銅めっきにより形成された第2の電極層及び該第2の電極層上に錫めっきにより形成された第3の電極層が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のコイル部品。

請求項3

前記基板実装面側鍔部は、前記基板実装面に凹部を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のコイル部品。

請求項4

前記基板実装面側鍔部の体積は、前記巻芯部の体積と前記非基板実装面側鍔部の体積を合わせた体積と同一であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のコイル部品。

請求項5

前記基板実装面側鍔部の周側面の外形は、前記非基板実装面側鍔部の周側面の外形よりも大きく形成されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のコイル部品。

請求項6

巻芯部、該巻芯部の軸方向の両端に形成された基板実装面側鍔部及び非基板実装面側鍔部から成るコアを用意する工程、弾性体により形成された第1マスク部材に設けた孔部に該巻芯部を挿入する工程、弾性体により形成された第2マスク部材に設けた凸部に該基板実装面側鍔部の実装面に形成された凹部が嵌るようにマスクする工程、弾性体により形成された第3マスク部材に設けた凹部に該非基板実装面側鍔部を挿入し、該基板実装面側鍔部の周側面の少なくとも一部及び当該基板実装面の少なくとも一部を覆うように無電解ニッケルめっきを施すことにより、第1の電極層を形成する工程、該第2マスク部材を取り外し、弾性体によりで形成された第4マスク部材に設けた孔部に該基板実装面側鍔部を挿入して、該第1の電極層上に電解ニッケルめっき又は電解銅めっきを施すことにより、第2の電極層を形成する工程、該第2の電極層上に電解錫めっきを施すことにより、第3の電極層を形成する工程、及び巻線を該巻芯部に巻回し、該巻線の端部を該第1の電極層に接続する工程を備えることを特徴とするコイル部品の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、コイル部品及びコイル部品の製造方法に関する。

背景技術

0002

この種のコイル部品として、巻芯部と、当該巻芯部の軸方向の両端に形成された基板実装面側鍔部と非基板実装面側鍔部とを有するコアと、基板実装面側鍔部の周側面に形成された電極部と、基板実装面に形成された電極部と、巻芯部に巻回されると共に端部が基板実装面に形成された電極部に接続された巻線とを備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。

0003

ところで、電極の構造として、ディップ焼付け、又はめっきすることにより銀、銀−白金又は銅とその上に被着されたニッケルまたは鉛−錫等の導電材から形成されたものが知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開平9−153419号公報
特開2000−30952号公報

発明が解決しようとする課題

0004

特許文献1に記載されたコイル部品においては、巻線の端部が基板実装面側鍔部の基板実装面に存在している。このため、特許文献1に記載されたコイル部品においては、コイル部品の基板実装面の電極面を平坦化することが困難であるため、接触面積が小さくなり、実装する基板、例えば、プリント回路基板(PCB)に対するコイル部品の実装強度が低下してしまう問題を有している。
さらに、巻線の線径分だけ突出部があるため、コイル部品の高さが高くなってしまう問題を有している。

0005

特許文献2に記載されたコイル部品では、塗布した銀含有ペースト焼付けることにより電極部を形成する場合、銀含有ペーストの塗布ばらつきが発生し、電極部の寸法精度が悪くなったり、電極部の厚さが厚くなったりしてしまう。このため、特許文献2に記載されたコイル部品においても、コイル部品の基板実装面の電極面を平坦化することが困難なため、接触面積が小さくなり、実装する基板(例えば、プリント回路基板(PCB))に対するコイル部品の実装強度が低下してしまう問題を有している。

0006

そこで本発明は、実装強度及び部品破壊強度に優れるコイル部品及びコイル部品の製造方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0007

かかる研究結果を踏まえ、本発明に係るコイル部品は、巻芯部の軸方向の両端に形成された基板実装面側鍔部及び非基板実装面側鍔部を有するコア並びに巻芯部に巻回され電極部に接続された巻線より成るコイル部品であって、電極部は、基板実装面側鍔部の基板実装面及び周側面の一部を覆うようにニッケルめっきにより形成された第1の電極層からなり、巻線の端部は、周側面上の第1の電極層に電気的に継線されたことを特徴とする。

0008

本発明に係るコイル部品においては、基板実装面に巻線を接続していた従来のものに比して、巻線の端部が基板実装面側鍔部の周側面に形成された第1の電極層に接続されるので、基板実装面側鍔部の基板実装面は巻線の線径分の突出部が無くなることとなる。従って、コイル部品の基板実装面は平坦化される。すなわち、実装する基板に対するコイル部品の実装強度が向上し、かつ、コイル部品を低背化することができる。
また、第1の電極層は、銀含有ペーストを塗布していた従来のものに比して、ニッケルめっきで形成されるので、基板実装面の電極部の厚みを薄くできる。すなわち、コイル部品を低背化することができる。

0009

本発明に係るコイル部品では、基板実装面に形成された第1の電極層上に、ニッケルめっきまたは銅めっきにより形成された第2の電極層並びに、第2の電極層上に、錫めっきにより形成された第3の電極層が形成されることが好ましい。

0010

一方、本発明に係るコイル部品の製造方法は、巻芯部と、当該巻芯部の軸方向の両端に形成された基板実装面側鍔部と非基板実装面側鍔部とを有するコアを用意し、弾性体で形成された第1マスク部材に設けた孔部に巻芯部を挿入し、弾性体で形成された第2マスク部材に設けた凸部に基板実装面側鍔部の実装面に形成された凹部がはまるようにマスクし、弾性体で形成された第3マスク部材に設けた凹部に非基板実装面側鍔部を挿入して、基板実装面側鍔部の周側面の少なくとも一部及び当該基板実装面の少なくとも一部を覆うように無電解ニッケルめっきを施すことにより、第1の電極層を形成する。次に、第2マスク部材を取り外し、弾性体で形成された第4マスク部材に設けた孔部に基板実装面側鍔部を挿入して、第1の電極層上に電解ニッケルめっきまたは電解銅めっきを施すことにより、第2の電極層を形成し、第2の電極層上に電解錫めっきを施すことにより、第3の電極層を形成する。そして、巻線を巻芯部に巻回し、当該巻線の端部を第1の電極層に接続することを特徴とする。

0011

本発明に係るコイル部品及びコイル部品の製造方法によれば、銀含有ペーストを塗布していた従来のものに比して、第1の電極層、第2の電極層及び第3の電極層から成る電極部の厚みが薄く形成される。この結果、実装する基板に対するコイル部品の信頼性を保ちつつ実装強度が向上する。
また、第1の電極層、第2の電極層及び第3の電極層から成る電極部は、銀含有ペーストを塗布していた従来のものに比して、ニッケルめっき、ニッケルめっき又は銅めっき及び錫めっきで形成されるので、基板実装面の電極部の厚みを薄くできる。すなわち、コイル部品を低背化することができる。

0012

また、第1の電極層がニッケルめっきにより形成され、第2の電極層がニッケルめっきまたは銅めっきにより形成され、第3の電極層が錫めっきにより形成されるので、形成された各電極層は銀を含まない。従って、磁束が集中して通る鍔部の周側面に銀が存在しないため、磁気特性の低下を抑制することができる。すなわち、第1の電極層及び第3の電極層に含まれるニッケルと第3の電極層に含まれる錫とは、比抵抗が銀に比して大きく、各電極層に生じる渦電流は小さくなる。この結果、各電極層で渦電流損失が発生し難くなり、インダクタンス特性が向上する。

0013

尚、本発明に係るコイル部品の製造方法によれば、第2の電極層及び第3の電極層は電解めっきで形成されるが、第1マスク部材及び第3マスク部材及び第4マスク部材で非めっき部がマスクされているので、基板実装側鍔部の周側面に形成された第1の電極層上に、第2の電極層、第3の電極層が形成されることを防ぐことができる。

0014

また、本発明に係るコイル部品では、基板実装面側鍔部は、当該基板実装面側鍔部の基板実装面に凹部が形成されていることが好ましい。この場合、無電解めっき形成工程におけるマスクの位置出し用の固定部として使用できる。この結果、無電解めっきであっても、ねらいの位置に精度良くめっき形成ができる。すなわち、実装する基板に対するコイル部品の実装精度が向上する。

0015

また、本発明に係るコイル部品では、基板実装面側鍔部の体積は、巻芯部の体積と非基板実装面側鍔部の体積とを合わせた合計体積と、略同じに形成されていることが好ましい。この場合、基板実装面側鍔部の基板実装面に凹部が形成されていてもコアの収縮率を均一にすることができる。この結果、凹部に起因するコア割れやコアクラックを無くすことができる。すなわち、コイル部品の部品破壊強度が向上する。

0016

また、本発明に係るコイル部品では、基板実装面側鍔部の周側面の外形は、非基板実装面側鍔部の周側面の外形よりも大きく形成されていることが好ましい。この結果、基板実装面側鍔部の基板実装面に凹部が形成されていても、収縮率が均一な低背のコアを実現することができる。すなわち、コイル部品を低背化することができる。

発明の効果

0017

本発明によれば、実装強度及び部品破壊強度に優れるコイル部品及びコイル部品の製造方法を提供することができる。

発明を実施するための最良の形態

0018

以下、添付図面を参照して、本発明に係るコイル部品及びコイル部品の製造方法の好適な実施形態について詳細に説明する。本実施形態は、本発明を、発振回路一構成要素スイッチング電源リップル除去等に用いられるコイル部品、いわゆるインダクタに適用したものである。なお、説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。

0019

本発明の実施の形態によるコイル部品について図1図4を参照しながら説明する。図1は、本実施形態に係るコイル部品を示す斜視図である。図2は、図1のコイル部品を基板実装面側鍔部から見た斜視図である。図3は、図2のII−II線に沿った断面構成を示す模式図である。図1は、コイル部品がプリント回路基板(以下、PCBと称する。)上に実装された状態を示している。

0020

図1図4に示されるように、コイル部品1は、巻芯部12と、その軸方向の両端に形成された基板実装面側鍔部13と非基板実装面側鍔部14とを有するドラム形状を呈しており、その基板実装面側鍔部13の基板実装面13a及び周側面13bの一部に電極部15を備えている。そして、巻芯部12に巻回され基板実装面側鍔部13の周側面13bの電極部15に接続された巻線21を備えている。コイル部品1では、例えば、長さがL1=4.0mmに設定され、幅がW1=4.0mmに設定され、高さがT1=1.0mmに設定されている。

0021

PCB3の上には、配線5及び半田ランド7が形成されている。コイル部品1は、電極部15を半田ランド7に半田付けすることにより、半田ランド7と電気的及び機械的に接続されている。

0022

図2に示されるように、コイル部品1は、コア11と、巻線21と、電極部15とを備えている。

0023

コア11は、図4にも示されるように、巻芯部12と、当該巻芯部12の軸方向の両端に形成された基板実装面側鍔部13と非基板実装面側鍔部14とを有している。コア11は、例えば、フェライト又はセラミック等からなる。巻芯部12は、円柱形状を呈している。基板実装面側鍔部13は、直方体形状を呈しており、基板実装面13aと周側面13bとを有している。

0024

基板実装面13aは、基板実装面側鍔部13の巻芯部12が形成されている面と反対側の面である。周側面13bは、基板実装面13aに直交する面であり、4つの平面を含んでいる。また、基板実装面側鍔部13には、基板実装面13aから巻芯部12に向かって凹部13cを有している。

0025

非基板実装面側鍔部14は、直方体形状を呈しており、非基板実装面14aと周側面14bとを有している。非基板実装面14aは、非基板実装面側鍔部14の巻芯部12が形成されている面と反対側の面である。周側面14bは、基板実装面14aに直交する面であり、4つの平面を含んでいる。

0026

基板実装面側鍔部13の周側面13bの外形は、非基板実装面側鍔部14の周側面14bの外形よりも大きい外形となっている(W2>W3)。巻芯部12と各鍔部13、14とは、一体的に形成されている。

0027

巻線21は、巻芯部12に巻回されている。巻線21は、導電性材料からなる。巻線21として、例えば、絶縁被膜銅線を用いることができる。本実施形態において、巻線21は、巻芯部12に二重に巻回されている。また、巻線21の直径(電流が流れる方向に直交する断面の直径)は、例えば80μm程度である。

0028

電極部15は、図2及び図3にも示されるように、第1の電極層15a、第2の電極層15b及び第3の電極層15cとから成る。第1の電極層15aは、基板実装面側鍔部13の周側面13bの対向する2面に形成され、その2面から各々基板実装面13aと周側面13bの他方に延び、それぞれが互いに一面上で接触しないように形成されている。

0029

第1の電極層15aは、無電解めっき法を用いて、ニッケル(Ni)を成膜することにより形成される。第1の電極層15aの厚みは、例えば6μm程度である。基板実装面側鍔部13の周側面13bの対向する2面に形成された第1の電極層15aは、巻線21の端部がそれぞれ電気的に接続される。

0030

第2の電極層15bは、基板実装面側鍔部13の基板実装面13aに形成された第1の電極層15a上に形成されている(図3参照)。第2の電極層15bは、電解めっき法を用いて、ニッケル(Ni)または銅(Cu)を成膜することにより形成される。第2の電極層15bの厚みは、例えば3μm程度である。第1の電極層15aは、第2の電極層15bを電解めっき法により形成する際の下地膜として機能する。第2の電極層15bは、第1の電極層15aと接触することにより、当該第1の電極層15aと電気的に接続されている。

0031

第3の電極層15cは、第2の電極層15b上に形成されている。第3の電極層15cは、電解めっき法を用いて、錫(Sn)を成膜することにより形成される。第3の電極層15cの厚みは、例えば6μm程度である。第2の電極層15bは、第3の電極層15cを電解めっき法により形成する際の下地膜として機能する。第3の電極層15cは、第2の電極層15bと接触することにより、当該第2の電極層15bと電気的に接続されている。

0032

次に、図3図8を参照して、上述した構成を有するコイル部品1の製造過程について説明する。

0033

コイル部品1の製造に先立って、コア11を用意する(図4参照)。用意したコア11においては、例えば、基板実装面側鍔部13の基板実装面13aと非基板実装面側鍔部14の非基板実装面14aとの間の長さがT2=1.0mmに設定され、巻芯部12の長さがT3=0.4mmに設定され、基板実装面側鍔部13の基板実装面13aの一辺の長さがW2=4.0mmの大きさに設定されている。また、非基板実装面側鍔部14の非基板実装面14aの一辺の長さがW3=3.5mmの大きさに設定されている。この場合、基板実装面及び非基板実装面は、正方形である。

0034

工程(1)
コア11は、例えば、Fe2O3,MgO,MnO,NiO,CuO,ZnOを主成分とした材料からなるフェライト粉末を使用する。フェライトには、必要に応じて、さらに副成分が含まれてもよい。フェライト粉末の好ましい平均粒径は、0.01〜5μmであり、より好ましくは0.1〜1.5μmである。そして、フェライト粉末を金型を用いて乾式加圧成形を行う。加圧圧力は、40〜500MPa、好ましくは80〜400MPaの範囲で行う。このようにして得た生コアを1200℃程度で焼成することで焼結されたコア11が得られる。
まず、苛性ソーダ溶液を用いてコア11の表面の脱脂処理を行う。これにより、コア11の表面に付着している油脂やごみを除去する。次に、塩化第一錫硝酸又は燐酸水溶液を用いてコア11の表面を粗面化する。次に、塩化パラジウム溶液を用いてコア11の触媒化処理を行う。コア11の表面は荒らされているので、塩化パラジウムとの親和性が高められており、コア11の触媒化処理を十分に行うことができる。なお、触媒化処理は複数回行ってもよい。
コア11の基板実装面側鍔部13には、めっき形成工程におけるマスクの位置出し用の固定部となる凹部13cが形成されている。このため、基板実装面側鍔部13の体積V1が、巻芯部12の体積と非基板実装面側鍔部14の体積とを合わせた合計体積V2と、略同じ(0.95≦V1/V2≦1.05の範囲)とした収縮率を考慮したコアを用いると良い。

0035

工程(2)
次に、第1の電極層15aを形成する(図3参照)。第1の電極層15aの形成は、コア11の基板実装面側鍔部13の基板実装面13a及び周側面13bにニッケルを無電解めっき法により成膜することにより行われる。
図5及び図6に示すように、マスク用部材41(第1マスク部材)に設けた孔部41aにコア11の巻芯部12を挿入し、マスク用部材42(第2マスク部材)に設けた凸部42aを有する凹部42bに、凹部42bにはコア11の基板実装面側鍔部13が、凸部42aには基板実装面側鍔部13に形成された凹部13cが、それぞれはまるようにマスクし、マスク用部材43(第3マスク部材)に設けた凹部43aにコア11の非基板実装面側鍔部14を挿入してめっき液に浸漬し、マスク用部材42と接触しないコア11の基板実装面側鍔部13の基板実装面13aをめっきする。図5は、コア11をマスク用部材41、42、43(図示しない)でマスクした状態を基板実装面13aから見た図を示し、図6は、図5仮想線B−Bで切断した断面を示している。

0036

工程(3)
次に、第2の電極層15bを形成する(図3参照)。第2の電極層15bの形成は、コア11の基板実装面側鍔部13の基板実装面13aに形成された第1の電極層15a上にニッケルまたは銅を電解めっき法により成膜することにより行われる。
第1の電極層15aを形成後、マスク用部材42(第2マスク部材)を取り外し、図7及び図8に示すように、マスク用部材44(第4マスク部材)に設けた孔部44aにコア11の基板実装面側鍔部13を挿入してめっき液に浸漬し、マスク用部材44と接触しない第1の電極層をめっきする。図7は、コア11をマスク用部材41(図示しない)、43(図示しない)、44でマスクした状態を基板実装面13aから見た図を示し、図8は、図7の仮想線C−Cで切断した断面を示している。

0037

工程(4)
次に、第3の電極層15cを形成する(図3参照)。第3の電極層15cの形成は、コア11の基板実装面側鍔部13の基板実装面13aに形成された第2の電極層15b上に錫を電解めっき法により成膜することにより行われる。
第2の電極層15bを形成後、工程(3)と同様に、図7及び図8に示すように、マスク用部材44(第4マスク部材)に設けた孔部44aにコア11の基板実装面側鍔部13を挿入してめっき液に浸漬し、マスク用部材44と接触しない第2の電極層をめっきする。
マスク用部材41、42、43、44はシリコンゴム等の弾性部材で形成されている。シリコンゴムを用いる場合には、高重合度の線状のポリジメチルシロキサンあるいはその共重合体を中程度に架橋してゴム状弾性を示すようにしたシリコンゴムを用いる。また、耐酸系シリコンゴムを用いてもよい。マスク用部材41、42、43、44は、めっきされないように、鏡面状に形成されている。

0038

工程(5)
次に、巻線としての絶縁被膜銅線を用意し、コア11の巻芯部12に巻回する。この絶縁被膜銅線により、巻線21が構成されることとなる(図3参照)。本工程では、絶縁被膜銅線(巻線21)を、巻芯部12に例えば2重に巻回している。絶縁被膜銅線は、コイル部品の特性に応じて5ターンから30ターン巻回できる。
次に、巻線21(絶縁被膜銅線)の端部を基板実装面側鍔部13の周側面13bに形成された第1の電極層15aに接続する(図2参照)。巻線21の端部と第1の電極層15aとの接続(継線)は、熱圧着により行われる。この場合、圧着温度は、400〜700℃程度が好ましい。これにより、巻線21と第1の電極層15aとは電気的に接続されることとなる。巻線21の端部と第1の電極層15aとは、熱圧着の代わりに、超音波溶接により接続してもよい。

0039

これらの工程(1)〜(5)により、上述した構成のコイル部品1が得られることとなる。

0040

以上のように、本実施形態によれば、基板実装面に巻線を接続していた従来のものに比して、巻線21の端部が基板実装面側鍔部13の周側面13bに形成された第1の電極層15aに接続されるので、基板実装面側鍔部13の基板実装面13aは巻線21の線径分だけ突出部が無いので平坦化となる。従って、コイル部品1の基板実装面13aは平坦化となる。すなわち、実装する基板PCB3に対するコイル部品1の実装強度が向上し、かつ、コイル部品1を低背化することができる。

0041

また、本実施形態においては、第1の電極層15aがニッケルめっきにより形成され、第2の電極層15bがニッケルめっきまたは銅めっきにより形成され、第3の電極層15cが錫めっきにより形成されるので、電極部は銀を含まない。従って、第1の電極層15a、第2の電極層15b及び第3の電極層15cからなる電極部の厚みが薄く形成される。本実施形態では、特に、第1の電極層15a、第2の電極層15b及び第3の電極層15cからなる電極部の厚みは、15μmと非常に薄い。これにより、基板実装面側鍔部13の基板実装面13aの電極部15の厚みを薄くすることができるので、コイル部品1の低背化を図ることができる。また、PCB3のたわみに対するコイル部品1の実装強度や部品破壊強度が向上する。

0042

さらに、磁束が集中して通る基板実装側鍔部13の周側面13b及び非基板実装側鍔部14の周側面14bに銀が存在しないため、磁気特性の低下を抑制することができる。すなわち、第1の電極層15a及び第2の電極層15bに含まれるニッケルと第3の電極層15cに含まれる錫とは、比抵抗が銀に比して大きく、各電極層に生じる渦電流は小さくなる。この結果、各電極層で渦電流損失が発生し難くなり、インダクタンス特性が向上する。

0043

また、本実施形態においては、上述したように、基板実装面側鍔部13の基板実装面13aの電極部15の厚みを薄くすることができるので、従来のコイル部品と同じ外形形状であっても、コア11の体積を増やすことが可能となる。コア11の体積を増やすことで、コイル部品1のインダクタンスを大きくできる。更に、定格電流値を伸ばす、直流抵抗値下げるといった電気的特性を改善することができる。

0044

また、本実施形態において、基板実装面側鍔部13は、当該基板実装面側鍔部13の基板実装面13aに凹部13cが形成されている。これにより、無電解めっき形成工程におけるマスクの位置出し用の固定部として使用できる。無電解めっきであっても、ねらいの位置に精度良くめっき形成ができる。すなわち、実装する基板に対するコイル部品の実装精度が向上する。

0045

また、本実施形態において、基板実装面側鍔部13の体積V1は、巻芯部12の体積と非基板実装面側鍔部14の体積とを合わせた合計体積V2と、略同じに形成されている。この場合、基板実装面側鍔部13の基板実装面13aに凹部13cが形成されていてもコア11の収縮率を均一にすることができる。これにより、凹部13cに起因するコア割れやコアクラックを無くすことができる。すなわち、コイル部品1の部品破壊強度が向上する。

0046

また、本実施形態において、基板実装面側鍔部13の周側面13bの外形は、非基板実装面側鍔部14の周側面14bの外形よりも大きく形成されている。これにより、基板実装面側鍔部13の基板実装面13aに凹部13cが形成されていても、収縮率が均等な低背のコア11を実現することができる。すなわち、コイル部品1を低背化することができる。

0047

以上、本発明者らによってなされた発明を実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。上述したコイル部品1においては、基板実装側面鍔部13及び非基板実装面側鍔部14は直方体形状、すなわち基板実装側面鍔部13の基板実装面13aの形状及び非基板実装面側鍔部14の非基板実装面14aが四角形に限られることなく、円形又は楕円又は多角形であってもよい。

0048

また、巻芯部12が円柱形状を呈しているが、これに限られることなく、楕円又は多角柱形状であってもよい。

0049

また、巻線21は1本使用したチョークコイルタイプのコイル部品となっているが、これに限られることなく、例えば、2本以上使用したコモンモードチョークコイルタイプであっても良い。

0050

また、コイル部品は、非導電性樹脂(例えば、エポキシ系樹脂フェノール樹脂又はシリコーン樹脂等)にフェライト粉末を混練した外装樹脂で巻線21を覆っても良い。

図面の簡単な説明

0051

本実施形態に係るコイル部品を示す斜視図である。
本実施形態に係るコイル部品を基板実装面側鍔部から見た斜視図である。
図2のII−II線に沿った断面構成を示す模式図である。
本実施形態に係るコイル部品に含まれるコアを示す斜視図である。
本実施形態に係るコイル部品の製造過程を説明するための図である。
図5のB−B線に沿った製造過程の断面構成を示す模式図である。
本実施形態に係るコイル部品の製造過程を説明するための図である。
図7のC−C線に沿った製造過程の断面構成を示す模式図である。

符号の説明

0052

1…コイル部品、
11…コア、
12…巻芯部、
13…基板実装面側鍔部、
13a…基板実装面、
14…非基板実装面側鍔部、
14a…非基板実装面、
13b,14b…周側面、
15…電極部、
15a…第1の電極層、
15b…第2の電極層、
15c…第3の電極層、
21…巻線、
41,42,43,44…マスク用部材。

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