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技術 オイルホース

出願人 住友理工株式会社
発明者 野田将司池本歩
出願日 2005年3月8日 (15年3ヶ月経過) 出願番号 2005-064027
公開日 2006年9月21日 (13年9ヶ月経過) 公開番号 2006-247883
状態 未査定
技術分野 剛性・可とう管 積層体(2)
主要キーワード 高強度ゴム 品質信頼性 アクリルゴム製 座屈現象 PDM層 白色充填材 編み組み 最内層材料
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2006年9月21日)のものです。
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図面 (3)

課題

耐熱性に優れるとともに、加締め等に対する強度を備え、しかも層間接着力が高く耐久性に優れたオイルホースを提供する。

解決手段

アクリルゴムを用いて形成される最内層1と、その外周に形成される中間層2と、上記中間層2の外周に塩素化ポリエチレンゴムまたはエチレンプロピレンジエンゴムの少なくとも一方を用いて形成される外層3とを備えているオイルホースであって、上記中間層2が、下記の(A)〜(D)を必須成分とするゴム組成物によって形成されている。(A)アクリル系エラストマー。(B)過酸化物架橋剤。(C)多官能性モノマー。(D)チオ尿素誘導体

概要

背景

従来から、自動車等におけるATF等のオイル配管に用いられるオイルホースは、ゴム層補強糸層を積層し多層構造となるよう形成されていたが、近年では、上記ゴム層の形成材料として、耐熱性耐油性に優れるアクリルゴム(通常の、アミン架橋系ACM)を用いたものが主流となりつつある。ところで、高圧がかかるオイルホースには、通常、その取り付けの際(金属等からなるスリーブと連結する際)に、クランプ等による加締めが行われる。しかしながら、一般に、アクリルゴム製ホースは、上記加締めに耐え得るだけの強度がなく、クランプ切れ等を生じるため、その使用に問題がある。そのため、例えば、オイル等の流体に接する、アクリルゴム(ACM)からなる内管ゴム層内層)の外周に、塩素化ポリエチレンゴムCPE)、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、エチレン−アクリルゴム(AEM)等の高強度ゴムからなる外層を形成し、強度面での改善がなされるよう検討されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平6−300169号公報

概要

耐熱性に優れるとともに、加締め等に対する強度を備え、しかも層間接着力が高く耐久性に優れたオイルホースを提供する。アクリルゴムを用いて形成される最内層1と、その外周に形成される中間層2と、上記中間層2の外周に塩素化ポリエチレンゴムまたはエチレン−プロピレン−ジエンゴムの少なくとも一方を用いて形成される外層3とを備えているオイルホースであって、上記中間層2が、下記の(A)〜(D)を必須成分とするゴム組成物によって形成されている。(A)アクリル系エラストマー。(B)過酸化物架橋剤。(C)多官能性モノマー。(D)チオ尿素誘導体

目的

本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、耐熱性に優れるとともに、加締め等に対する強度を備え、しかも層間接着力が高く耐久性に優れたオイルホースの提供をその目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
4件

この技術が所属する分野

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請求項1

アクリルゴムを用いて形成される最内層と、その外周に形成される中間層と、上記中間層の外周に塩素化ポリエチレンゴムまたはエチレンプロピレンジエンゴムの少なくとも一方を用いて形成される外層とを備えているオイルホースであって、上記中間層が、下記の(A)〜(D)を必須成分とするゴム組成物によって形成されていることを特徴とするオイルホース。(A)アクリル系エラストマー。(B)過酸化物架橋剤。(C)多官能性モノマー。(D)チオ尿素誘導体

請求項2

上記(A)に示すアクリル系エラストマー中のアクリル酸エステル含有量が70〜100重量%であり、エチレン含有量が0〜10重量%であり、酢酸ビニル含有量が0〜20重量%である請求項1記載のオイルホース。

請求項3

上記(C)に示す多官能性モノマーが、多官能性メタアクリル酸エステルである請求項1または2記載のオイルホース。

請求項4

上記中間層が、上記(A)〜(D)成分とともに、下記の(E)成分を含有するゴム組成物によって形成されている請求項1〜3のいずれか一項に記載のオイルホース。(E)フェノチアジン

請求項5

上記外層が、その形成材料であるゴム組成物のパーオキサイド架橋によって形成されている請求項1〜4のいずれか一項に記載のオイルホース。

技術分野

0001

本発明は、自動車等の車両におけるオートマチック・トランスミッションフルード(ATF),パワーステアリングオイルエンジンオイル等のオイル配管や、上記オイルの輸送等に用いられるオイルホースに関するものである。

背景技術

0002

従来から、自動車等におけるATF等のオイルの配管に用いられるオイルホースは、ゴム層補強糸層を積層し多層構造となるよう形成されていたが、近年では、上記ゴム層の形成材料として、耐熱性耐油性に優れるアクリルゴム(通常の、アミン架橋系ACM)を用いたものが主流となりつつある。ところで、高圧がかかるオイルホースには、通常、その取り付けの際(金属等からなるスリーブと連結する際)に、クランプ等による加締めが行われる。しかしながら、一般に、アクリルゴム製ホースは、上記加締めに耐え得るだけの強度がなく、クランプ切れ等を生じるため、その使用に問題がある。そのため、例えば、オイル等の流体に接する、アクリルゴム(ACM)からなる内管ゴム層内層)の外周に、塩素化ポリエチレンゴムCPE)、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、エチレン−アクリルゴム(AEM)等の高強度ゴムからなる外層を形成し、強度面での改善がなされるよう検討されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平6−300169号公報

発明が解決しようとする課題

0003

しかしながら、上記のような層構造とすると、ACMからなる内層とCPE等の高強度ゴムからなる外層との両層のゴム材架橋メカニズム違うことや、ACMの架橋(アミン架橋)が極端に遅いこと等に起因し、両層間の接着性は乏しくなる。そのため、このような層構造のオイルホースでは、加締めにより座屈現象がみられたり、長期使用により両層の界面にオイル溜まりが発生するといった不具合を生じるおそれがある。なお、CPEからなる単層構造のホースでは、耐熱性能が不充分である。

0004

本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、耐熱性に優れるとともに、加締め等に対する強度を備え、しかも層間接着力が高く耐久性に優れたオイルホースの提供をその目的とする。

課題を解決するための手段

0005

上記の目的を達成するために、本発明のオイルホースは、アクリルゴムを用いて形成される最内層と、その外周に形成される中間層と、上記中間層の外周に塩素化ポリエチレンゴムまたはエチレン−プロピレン−ジエンゴムの少なくとも一方を用いて形成される外層とを備えているオイルホースであって、上記中間層が、下記の(A)〜(D)を必須成分とするゴム組成物によって形成されているという構成をとる。
(A)アクリル系エラストマー
(B)過酸化物架橋剤
(C)多官能性モノマー
(D)チオ尿素誘導体

0006

すなわち、本発明者らは、例えば、アクリルゴム(ACM)を用いて形成される最内層によって優れた耐熱性を確保し、その外周に形成される塩素化ポリエチレンゴム(CPE)等からなる高強度ゴム層(外層)によって加締め時のクランプ切れ等を解消した積層ホースについて、その両層間の接着性の問題を解決するため研究を重ねた。その研究の過程で、上記両層間に、過酸化物架橋剤と、多官能性モノマーと、チオ尿素誘導体とを含有するアクリル系ゴム組成物を用いて形成された中間層を設けることを想起した。これにより、上記外層の架橋速度に中間層の架橋速度が近づき、外層と中間層との層間接着性が良好となり、同時に、最内層と同様に上記中間層がアクリル系ゴム層となるため、これら中間層と最内層との層間接着性も良好となることから、所期の目的が達成できることを見いだし、本発明に到達した。

発明の効果

0007

以上のように、本発明のオイルホースは、最内層であるACM層と、中間層と、CPEまたはEPDMの少なくとも一方によって形成される外層との積層構造を有しており、上記中間層が、特定の成分、すなわち、過酸化物架橋剤と、多官能性モノマーと、チオ尿素誘導体とを含有するアクリル系ゴム組成物によって形成されている。そのため、本発明のオイルホースは、優れた耐熱性および加締めに対する強度を兼ね備え、かつ、その層間接着性が高いことから、座屈現象や、両層の界面でのオイル溜まりが発生せず、品質信頼性にも極めて優れている。さらに、CPEやEPDMは安価な材料であることから、付随的にコストの低減化を実現することができる。

0008

特に、上記中間層用材料ポリマー成分であるアクリル系エラストマー中のアクリル酸エステル含有量が70〜100重量%であり、エチレン含有量が0〜10重量%であり、酢酸ビニル含有量が0〜20重量%であると、より耐熱性・耐油性・耐寒性バランスに優れる。

0009

また、上記中間層用材料中の多官能性モノマーが、多官能性メタアクリル酸エステルであると、上記中間層と外層(CPEまたはEPDMの少なくとも一方によって形成されるゴム層)との層間接着性が、より高くなる。

0010

さらに、上記中間層用材料中に、フェノチアジンを含有すると、スコーチ性が改善され、押出加工成形性および層間接着性が、より優れるようになる。

0011

また、上記外層(CPEまたはEPDMの少なくとも一方によって形成されるゴム層)が、その形成材料であるゴム組成物のパーオキサイド架橋によって形成されていると、耐熱性に優れ、圧縮永久歪み特性が良くなるとともに、より一層、層間接着性が高くなる。

発明を実施するための最良の形態

0012

つぎに、本発明の実施の形態を詳しく説明する。

0013

本発明のオイルホースは、例えば、図1に示すように、オイル等の流体に接する最内層1と、その外周面に形成される中間層2と、上記中間層2の外周面に形成される外層3とを備えている。そして、上記最内層1が、ACMを用いて形成され、上記中間層2が、下記の(A)〜(D)を必須成分とするゴム組成物によって形成され、上記外層3が、CPEまたはEPDMの少なくとも一方を用いて形成されている。
(A)アクリル系エラストマー。
(B)過酸化物架橋剤。
(C)多官能性モノマー。
(D)チオ尿素誘導体。

0014

上記最内層1の形成材料であるACMとしては、特に限定されるものではなく、アクリル酸アルキルエステルアクリル酸アルコキシアルキルエステルを主成分とする各種のアクリルゴムを使用することができる。なお、上記「主成分とする」とは、好適には、例えば、アクリル酸アルキルエステルやアクリル酸アルコキシアルキルエステルが、全体の90%以上であることを意味する。

0015

上記アクリル酸アルキルエステルとしては、アクリル酸メチルアクリル酸エチルアクリル酸n−ブチルアクリル酸iso−ブチル、アクリル酸tert−ブチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−オクチルアクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ラウリルアクリル酸ステアリル等のアルキル基炭素数が1〜20のアクリル酸アルキルエステルがあげられる。一方、上記アクリル酸アルコキシアルキルエステルとしては、アクリル酸メトキシメチルアクリル酸メトキシエチル、アクリル酸エトキシエチル、アクリル酸ブトキシエチル、アクリル酸メトキシエトキシエチル等のアルコキシ基あるいはアルキレン基の炭素数が1〜4のアクリル酸アルコキシアルキルエステルがあげられる。

0016

また、上記ACMには、上述のアクリル酸アルキルエステルやアクリル酸アルコキシアルキルエステル以外に、エチレン、プロピレン等のモノマーを共重合したものを用いることもできる。

0017

さらに、上記ACMには、架橋活性基として、アリルグリシジルエーテルグリシジルメタクリレート等のようなエポキシ基含有モノマー、2−クロロエチルビニルエーテルクロロ酢酸ビニルクロロアセテート等のような塩素基含有モノマーエチリデンノルボルネン等のような不飽和基含有モノマー、アクリル酸等のようなカルボキシ基含有モノマー等の各成分(モノマー)を共重合させたものを含有することもできる。

0018

そして、上記ACMの加硫剤としては、特に限定はないが、例えば、1−メチルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール等のイミダゾール化合物や、ヘキサメチレンジアミンヘキサメチレンジアミンカーバメートテトラメチレンペンタミン、ヘキサメチレンジアミン−シンナムアルデヒド付加物、ヘキサメチレンジアミンジベンゾエート塩、4,4′−メチレンジアニリン、4,4′−オキシフェニルジフェニルアミンm−フェニレンジアミンp−フェニレンジアミン、4,4′−メチレンビス(o−クロロアニリン)等が用いられる。これらは単独であるいは二種以上併せて用いられる。

0019

上記最内層1の外周に形成される中間層2の材料としては、先に述べたように、アクリル系エラストマー〔(A)成分〕と、過酸化物架橋剤〔(B)成分〕と、多官能性モノマー〔(C)成分〕と、チオ尿素誘導体〔(D)成分〕とが必須成分として用いられる。

0020

上記(A)成分のアクリル系エラストマーは、特に限定はないが、例えば、そのエラストマー中のアクリル酸エステル含有量が70〜100重量%であり、エチレン含有量が0〜10重量%であり、酢酸ビニル含有量が0〜20重量%であると、より耐熱性に優れるため、好ましい。上記アクリル酸エステルとしては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸メトキシエチル等のアクリル酸アルコキシアクリル等があげられる。また、上記共重合の際に、架橋席含有モノマーを0〜5重量%、共重合させてもよい。上記モノマーとしては、活性ハロゲン基、エポキシ基カルボキシル基水酸基アミド基ジエン基等を有するモノマーがあげられる。なかでも、グリシジルメタアクリレート等のエポキシ基、マレイン酸モノブチル等のカルボキシル基が好ましい。

0021

なお、上記アクリル系エラストマーの市販品としては、例えば、日本ゼオン社製のニポールAR,ユニマテック社製のノックスタイト電気化学工業社製のデンカERデュポン社製のVAMAC等が、好適なものとして使用することができる。

0022

上記(A)成分とともに用いられる過酸化物架橋剤〔(B)成分〕としては、例えば、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロドデカン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)オクタンn−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレート等のパーオキシケタール類や、ジ−t−ブチルパーオキサイドジクミルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、α,α′−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピルベンゼン、α,α′−ビス(t−ブチルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3等のジアルキルパーオキサイド類や、アセチルパーオキサイド、イソブチリルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、デカノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、m−トリオイルパーオキサイド等のジアシルパーオキサイド類や、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシラウリレート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシマレイン酸、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、クミルパーオキシオクテート等のパーオキシエステル類や、t−ブチルハイドロパーオキサイドクメンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジハイドロパーオキサイド、1,1,3,3,−テトラメチルブチルパーオキサイド等のハイドロパーオキサイド類等があげられる。これらは単独であるいは二種以上併せて用いられる。

0023

上記(B)成分の配合割合は、上記(A)成分のアクリル系エラストマー100重量部(以下、「部」と略す)に対し、0.1〜10部の範囲に設定されていることが好ましく、より好ましくは0.25〜5部の範囲である。すなわち、上記過酸化物架橋剤〔(B)成分〕が0.1部未満であると、架橋が不充分となって、強度が劣るようになるからであり、逆に10部を超えると、硬くなりすぎ、柔軟性が損なわれる傾向がみられるからである。

0024

上記(A)および(B)成分とともに用いられる多官能性モノマー〔(C)成分〕としては、例えば、トリアリルシアヌレートトリアリルイソシアヌレートトリアリルトリメリテートトリメチロールプロパントリメタクリレートポリエチレングリコールジアクリレートポリエチレングリコールジメタアクリレート等があげられる。これらは単独であるいは二種以上併せて用いられる。なかでも、上記多官能性モノマーが、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジメタアクリレート等といった、多官能性(メタ)アクリル酸エステルであると、上記中間層2と外層3との層間接着性が、より高くなるため、好ましい。

0025

上記(C)成分の配合割合は、上記(A)成分のアクリル系エラストマー100部に対し、0.5〜15部の範囲に設定されていることが好ましく、より好ましくは1〜8部の範囲である。すなわち、上記多官能性モノマー〔(C)成分〕が0.5部未満であると、架橋が不充分となって、強度が劣るようになるからであり、逆に15部を超えると、硬くなりすぎ、柔軟性が損なわれる傾向がみられるからである。

0026

上記(A)〜(C)成分とともに用いられるチオ尿素誘導体〔(D)成分〕としては、例えば、チオ尿素、N,N′−ジフェニルチオ尿素ジエチルチオ尿素ジブチルチオ尿素、トリメチルチオ尿素、ジラルリルチオ尿素、2−メルカプトベンゾイミダゾール、2−メルカプトベンゾイミダゾール亜鉛塩等があげられる。これらは単独であるいは二種以上併せて用いられる。なかでも、トリメチルチオ尿素が、本発明において好適に用いられる。

0027

上記(D)成分の配合割合は、上記(A)成分のアクリル系エラストマー100部に対し、0.1〜5部の範囲に設定されていることが好ましく、より好ましくは0.3〜3部の範囲である。すなわち、上記チオ尿素誘導体〔(D)成分〕が0.1部未満であると、耐熱性が不充分となるおそれがあるからであり、逆に5部を超えると、ブリードが生じ、製品性に支障をきたすおそれがあるからである。

0028

ところで、上記中間層2において、その必須成分である上記(A)〜(D)の各成分に加え、必要に応じ、フェノチアジン〔(E)成分〕を含有させると、アクリル系ゴムのパーオキサイド架橋(過酸化物架橋)に起因するスコーチ性が改善されることから、押出加工成形性および層間接着性が、より優れるようになることから、好ましい。

0029

上記(E)成分の配合割合は、上記(A)成分のアクリル系エラストマー100部に対し、0.01〜5部の範囲に設定されていることが好ましく、より好ましくは0.1〜1部の範囲である。すなわち、この範囲内でフェノチアジン〔(E)成分〕を含有すると、スコーチ性の改善効果が得られるようになるからである。

0030

なお、上記中間層2用材料には、上記各成分とともに、補強材白色充填材可塑剤、加硫剤、加硫促進剤加工助剤老化防止剤難燃剤等を必要に応じて配合しても差し支えない。

0031

上記中間層2の外周に形成される外層3用材料としては、先にも述べたように、CPEまたはEPDMの少なくとも一方が用いられる。また、必要に応じて、これに、加硫剤、加硫促進剤、加工助剤、補強材、白色充填材、可塑剤、ステアリン酸受酸剤等を適宜添加してもよい。そして、上記外層3が、その形成材料であるゴム組成物のパーオキサイド架橋(過酸化物架橋剤による架橋)によって形成されていると、耐熱性に優れ、圧縮永久歪み特性が良くなるとともに、上記中間層2のゴム材の架橋メカニズムと同調し、より一層、層間接着性が高くなるため、好ましい。

0032

ここで、図1に示したオイルホースは、例えば、つぎのようにして製造することができる。すなわち、まず、ACMを用い、最内層1用材料組成物を調製する。また、前記(A)〜(D)の各成分材料を準備し、必要に応じてその他の成分材料〔(E)成分材料等〕も準備し、これらをロールニーダーバンバリーミキサー等の混練機を用いて混練することにより、上記中間層2用材料組成物を調製する。さらに、CPEまたはEPDMの少なくとも一方を用い、外層3用材料組成物を調製する。つぎに、上記最内層1用材料組成物を円筒状に押出成形した後、その外周面に上記中間層2用材料組成物を押出成形し、さらにその外周面に、上記外層3用材料組成物を押出成形する。そして、これら各層を加硫することにより、各層間に接着剤を塗布することなしに、目的とするオイルホースを得ることができる。

0033

また、上記製造工程において、上記中間層2用材料組成物を、トルエンキシレン等の溶剤に溶解(ゴム成分が5〜10重量%の範囲となるよう溶解)し、これを、円筒状に押出成形した最内層1用材料組成物の外周面に塗工し、さらにその外周面に、上記外層3用材料組成物を押出成形し、これら各層を加硫することにより、目的とするオイルホースを製造することもできる。

0034

さらに、上記オイルホースの各層は、共押出成形により形成してもよい。

0035

ところで、本発明では、図2に示すように、その層間に補強糸層4を形成し、目的とするオイルホースを構成するようにしてもよい。すなわち、上記補強糸層4の織り目を介して、内側の層と外側の層とが接触(図2では、中間層2と外層3とが補強糸層4の織り目を介して接触)するため、図2に示すような構成であっても、本発明の特徴の一つである層間の強固な接着性が得られるからである。そして、このようにして層間に補強糸層4が介在されていると、耐久性がより一層高くなることから、高圧ホース用途としても優れた性能を発揮することができる。

0036

補強糸層4を形成する補強糸としては、例えば、ビニロンポリビニルアルコール)糸、ポリアミドナイロン)糸、アラミド糸ポリエチレンテレフタレート(PET)糸等があげられる。

0037

上記補強糸の編み組み方法は、特に限定はなく、例えば、スパイラル編み、ニッティング編み、ブレード編み等があげられる。

0038

なお、本発明のオイルホースは、図1および図2に示すような構成に限定されるものではなく、例えば、外層3の外周面に、補強用表層を形成しても差し支えない。

0039

このようにして得られるオイルホースにおいて、ホース内径は2〜50mmの範囲内が好ましく、特に好ましくは5〜40mmの範囲内である。また、最内層1の厚みは0.5〜20mmの範囲内が好ましく、特に好ましくは1〜10mmの範囲内であり、中間層2の厚みは0.05〜10mmの範囲内が好ましく、特に好ましくは0.1〜5mmの範囲内であり、外層3の厚みは0.5〜20mmの範囲内が好ましく、特に好ましくは1〜10mmの範囲内である。

0040

上記のようなオイルホースは、例えば、自動車等の車両(トラクター耕運機等も含まれる)において、ATF,PSF,エンジンオイル等のオイルの配管用として好適に用いられる。具体的には、トルコンホース,エンジンオイルクーラーホース,パワーステアリングオイルホース等があげられる。

0041

つぎに、実施例について比較例と併せて説明する。

0042

まず、実施例および比較例に先立ち、下記に示す材料を準備した。

0043

〔アクリル系エラストマー(i) (A成分)〕
n−ブチルアクリレート含有量86重量%、エチレン含有量0.5重量%、酢酸ビニル含有量13.5重量%のアクリル系ゴム(電気化学工業社製)

0044

〔アクリル系エラストマー(ii)(A成分)〕
n−ブチルアクリレート含有量44.5重量%、エチレン含有量0.5重量%、エチルアクリレート含有量55重量%のアクリル系ゴム(電気化学工業社製)

0045

〔過酸化物架橋剤(B成分)〕
n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレート(パーヘキサV、日本油脂社製)

0046

〔多官能性モノマー(C成分)〕
トリメチロールプロパントリメタクリレート(ハイクロスM、精工化学社製)

0047

〔チオ尿素誘導体(D成分)〕
トリメチルチオ尿素(ノクセラーTMU、大内新興化学社製)

0048

〔フェノチアジン(E成分)〕
フェノチアジン(精工化学社製)

0049

〔ステアリン酸〕
ナックS−30、花王社製

0050

流動パラフィン
クリストール70、エッソ社製

0051

〔MAFカーボンブラック
シースト116、東海カーボン社製

0052

〔加硫剤〕
1,2−ジメチルイミダゾール、四国化成社製

0053

〔老化防止剤〕
ナウガード445、ユニロイヤル社製

0054

〔実施例1〜8、比較例1〜7〕
上記に示す各材料を、下記の表1〜2に示す割合で配合し、これらを5Lニーダーを用いて混練することにより、中間層用材料(アクリル系ゴム組成物)a〜gを調製した。

0055

0056

0057

また、下記に示すようにして、最内層用材料α、外層用材料βおよびγを調製した。

0058

〔最内層用材料α(ACM層用材料組成物)の調製〕
まず、アクリル酸エチル99重量%と、フマル酸モノエチルエステル1重量%とからなるアクリルポリマーを準備し、このアクリルポリマー100部と、ステアリン酸(ルナックS30、花王社製)2部と、老化防止剤(ナウガード445、ユニロイヤル社製)2部と、FEFカーボンブラック(シーストSO、東海カーボン社製)66部と、可塑剤(アデカRS−735、旭電化工業社製)5部と、ジアミン化合物(Diak#1、デュポン社製)0.5部と、グアニジン化合物(ノクセラーDT、大内新興科学社製)2部とを混合して、最内層用材料α(ACM層用材料組成物)を調製した。

0059

〔外層用材料β(CPE層用材料組成物)の調製〕
CPE(Tyrin CM0136、デュポン・ダウエラストマー社製)100部と、FEFカーボンブラック(シーストSO、東海カーボン社製)40部と、可塑剤(TOTM、アデカサイザーC−8、旭電化工業社製)15部と、PO(パーヘキサ25B−40、日本油脂社製)3部と、架橋助剤(TAIC、日本化成社製)2部と、受酸剤(MgO、キョーワマグ#150、協和化学工業社製)10部とを混合して、外層用材料β(CPE層用材料組成物)を調製した。

0060

〔外層用材料γ(EPDM層用材料組成物)の調製〕
EPDM(エスプレン532、住友化学社製)100部と、ステアリン酸(ルナックS−30、花王社製)1部と、酸化亜鉛2種(三井金属社製)5部と、軟化剤ダイアナプロセスPW380、出光興産社製)70部と、老化防止剤(ノンフレックスRD、精工化学社製)2部と、PO(パークミルD−40、日本油脂社製)3部と、架橋助剤(TAIC、日本化成社製)2部とを混合して、外層用材料γ(EPDM層用材料組成物)を調製した。

0061

上記のようにして予め調製された各層の材料を用いて、後記の表3〜5に示す組み合わせの積層構造となるよう、マンドレル上に共押出成形し、160℃×1時間加熱し、さらに、150℃×8時間オーブンにて二次加硫することにより、オイルホースを作製した(図1参照)。なお、上記オイルホースは、その最内層の厚みが3mm、中間層の厚みが0.5mm、外層の厚みが2mm、ホース内径が12mmとなるよう作製した。但し、比較例7のホースは、中間層を設けず、最内層材料に上記アクリル系ゴム組成物aを用い、2層構造とした。

0062

このようにして得られた各オイルホース(あるいはホース形成材料)を用い、下記の方法に従って各種特性を測定・評価した。これらの結果を、後記の表3〜5に併せて示した。

0063

〔耐熱性〕
各ホースを150℃×2000時間熱老化させ、その後、ホース最内層のゴムをスライスして採取し、これを、JIS5号ダンベルにて引っ張り、このときの伸び(%)を測定した。なお、本発明に要求される上記伸び(耐熱性)は150%以上である。

0064

〔層間接着力〕
各オイルホースから試験片切り出し、その試験片の層間(最内層/中間層の層間と、中間層/外層の層間)の接着力を測定した。すなわち、その試験片の中間層(厚み1.5mm、幅25.4mm)を、引張試験機(JIS B 7721)を用いて、毎分50mmの速度で引き剥がし、その際の層間接着力(N/mm)を測定した。なお、本発明に要求される層間接着力は2.0N/mm以上である。

0065

0066

0067

0068

上記結果から、全実施例品は、耐熱性および層間接着性に関し、優れた結果が得られた。

0069

これに対して、比較例1,4品は、その中間層が、パーオキサイド架橋により形成されていないため、層間接着性に劣ることがわかる。比較例2,5品は、その中間層が、パーオキサイド架橋により形成されているが、チオ尿素誘導体が添加されていないため、積層するゴム層との接着性に劣ることがわかる。比較例3,6品は、その中間層が、パーオキサイド架橋により形成されているが、多官能性モノマーが添加されていないため、積層するゴム層との接着性に劣ることがわかる。比較例7品は、本発明に要求される耐熱性を満たしていない。

0070

ところで、全実施例に関し、その層間に補強糸層を介在させたところ(図2参照)、上述の全実施例に準じる諸性能が確認されたとともに、ホースの耐久性がより一層高くなることが確認され、例えば、高圧ホース用途として優れた性能を発揮しうるものであると認められた。なお、オイルホースとする際に、上記のように補強糸層を形成する場合は、先に内層用材料を円筒状に押出成形した後、その外周面に、中間層用材料をトルエンで溶解してなる接着剤(ゴム成分10重量%)を塗工し、さらに、その上から補強糸をブレード状に編み組みした後、その外周面に、外層用材料を押出成形し、これら各層を加硫することにより、ホースを作製した。

図面の簡単な説明

0071

本発明のオイルホースの一例を示す構成図である。
本発明のオイルホースの他の例を示す構成図である。

符号の説明

0072

1 最内層
2 中間層
3 外層

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