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技術 教材処理装置、教材処理方法および教材処理プログラム

出願人 富士ゼロックス株式会社
発明者 小山俊哉
出願日 2005年2月23日 (15年10ヶ月経過) 出願番号 2005-046510
公開日 2006年9月7日 (14年3ヶ月経過) 公開番号 2006-234996
状態 特許登録済
技術分野 電気的に作動する教習具
主要キーワード 教育用教材 識別特定 正否情報 標準形状 識別分類 位置領域情報 照合範囲 ペーパーテスト
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2006年9月7日)のものです。
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図面 (13)

課題

教育機関で用いられる教育用教材について、その採点処理の省力化を実現しつつ、その教育用教材上への記名内容から正確に解答記入者を特定できるようにする。

解決手段

教育用教材20から画像データを得る読み取り手段2と、その画像データを用いて前記教育用教材20に記入された正誤判定採点集計を行う採点集計手段12と、解答記入者による手書き文字についての画像データを記憶蓄積しておくとともに、前記読み取り手段2で得た画像データからの記名内容の抽出結果を記憶蓄積している画像データと照合し、その照合結果に基づき前記解答記入者の氏名情報を特定する解答者特定手段7と、前記採点集計手段12による採点集計結果を前記解答者特定手段7が特定した氏名情報と関連付けて出力する集計結果出力手段13とを備えて、教材処理装置を構成する。

概要

背景

一般に、学校や塾等の教育機関では、例えばペーパーテスト練習問題シートのような教育用教材を用いることが多い。すなわち、問題およびその解答欄を有した教育用教材を用いて、その教育用教材上に生徒解答記入させ、その記入された解答に対して教師採点を行う、といったことが広く行われている。

ところで、教育用教材については、その採点処理の省力化が強く求められている。これに応えるべく、採点処理の省力化を実現するものとしては、例えば、パーソナルコンピュータ(以下、単に「PC」という)に採点台および採点ペンを接続し、採点台の所定位置に教育用教材を載置した状態で採点ペンによって○×付けを実施することで、PCに対して教育用教材上に記入された解答の位置情報およびその正否情報を入力し得るようにし、これによりPCにて教育用教材上の解答についての自動採点を実施するように構成されたシステムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。

特開平6−266278号公報

概要

教育機関で用いられる教育用教材について、その採点処理の省力化を実現しつつ、その教育用教材上への記名内容から正確に解答記入者を特定できるようにする。教育用教材20から画像データを得る読み取り手段2と、その画像データを用いて前記教育用教材20に記入された正誤判定採点集計を行う採点集計手段12と、解答記入者による手書き文字についての画像データを記憶蓄積しておくとともに、前記読み取り手段2で得た画像データからの記名内容の抽出結果を記憶蓄積している画像データと照合し、その照合結果に基づき前記解答記入者の氏名情報を特定する解答者特定手段7と、前記採点集計手段12による採点集計結果を前記解答者特定手段7が特定した氏名情報と関連付けて出力する集計結果出力手段13とを備えて、教材処理装置を構成する。

目的

そこで、本発明は、教育機関で用いられる教育用教材について、その採点処理の省力化を実現しつつ、例えば教育用教材が児童を対象としたものであっても、その教育用教材上への記名内容から正確に解答記入者を特定することのできる、教材処理装置、教材処理方法および教材処理プログラムを提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

この技術が所属する分野

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請求項1

解答欄への解答記入、当該解答の記入者による記名および当該解答に対する正誤判定の記入がされた教育用教材に対する画像読み取りを行って当該教育用教材から画像データを得る読み取り手段と、前記読み取り手段が得た画像データから前記正誤判定の記入内容を抽出する正誤判定認識手段と、前記正誤判定認識手段による抽出結果に基づき前記教育用教材に記入された正誤判定の採点集計を行う採点集計手段と、前記記入者による手書き文字についての画像データを入力するデータ入力手段と、前記データ入力手段で入力された画像データを前記記入者の氏名情報と関連付けて記憶蓄積するデータ記憶手段と、前記読み取り手段が得た画像データから前記記入者による記名内容を抽出する記名内容認識手段と、前記記名内容認識手段による抽出結果を前記データ記憶手段に記憶蓄積されている画像データと照合するデータ照合手段と、前記データ照合手段による照合結果に基づき前記記入者の氏名情報を特定する解答者特定手段と、前記採点集計手段による採点集計結果を前記解答者特定手段が特定した氏名情報と関連付けて出力する集計結果出力手段とを備えることを特徴とする教材処理装置

請求項2

前記データ照合手段は、前記記入者による記名内容が当該記入者に付された識別番号および当該記入者の氏名からなる場合に、前記識別番号を構成する英数字と前記氏名を構成する漢字かな文字とについてそれぞれ別々に照合を行うものであることを特徴とする請求項1記載の教材処理装置。

請求項3

前記データ照合手段は、前記識別番号を構成する英数字についての照合結果から特定される氏名情報と、前記氏名を構成する漢字かな文字についての照合結果から特定される氏名情報とが異なる場合に、それぞれについての照合確率度を認識するとともに、当該照合確率度に基づいていずれか一方を選択するものであることを特徴とする請求項2記載の教材処理装置。

請求項4

前記データ照合手段は、前記照合確率度を所定閾値と比較し、いずれの照合確率度もが当該所定閾値を超えないと、該当する照合結果が存在しないと判定するものであることを特徴とする請求項3記載の教材処理装置。

請求項5

前記解答者特定手段が該当する照合結果が存在しないと判定した場合に、氏名情報に関する補足入力を行って、前記解答者特定手段での氏名情報の特定を行わせる救済情報入力手段を備えることを特徴とする請求項4記載の教材処理装置。

請求項6

前記データ照合手段による照合の際に当該照合の対象となる画像データを前記データ記憶手段に記憶蓄積されている中から限定する情報を入力するための限定情報指定手段を備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の教材処理装置。

請求項7

前記データ入力手段は、前記読み取り手段が画像データを得ると、当該画像データのうちの前記記入者による記名部分を用いて、前記データ記憶手段内への前記記入者による手書き文字についての画像データの追加登録を行うものであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の教材処理装置。

請求項8

前記データ照合手段は、前記記名内容認識手段による抽出結果と前記データ記憶手段に記憶蓄積されている画像データとの照合確率度を基準にして順位付けを行いつつ複数の照合結果候補を抽出するとともに、それぞれの順位の値に対して重み付けを行って各照合結果候補に対する演算順位点を算出し、当該演算順位点の最も小さい照合結果候補を一つ選択して照合結果とすることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の教材処理装置。

請求項9

前記データ照合手段は、前記記名内容認識手段による抽出結果と前記データ記憶手段に記憶蓄積されている画像データとの照合確率度を基準にして順位付けを行いつつ複数の照合結果候補を抽出するとともに、それぞれの照合結果候補についての照合確率度の値に対して重み付けを行って各照合結果候補別の合計確度を算出し、当該合計確度の最も小さい照合結果候補を一つ選択して照合結果とすることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の教材処理装置。

請求項10

解答欄への解答の記入、当該解答の記入者による記名および当該解答に対する正誤判定の記入がされた教育用教材に対する画像読み取りを行って当該教育用教材から画像データを得る読み取りステップと、前記読み取りステップで得た画像データから前記正誤判定の記入内容を抽出する正誤判定認識ステップと、前記正誤判定認識ステップでの抽出結果に基づき前記教育用教材に記入された正誤判定の採点集計を行う採点集計ステップと、前記記入者による手書き文字についての画像データを入力するデータ入力ステップと、前記データ入力ステップで入力した画像データを前記記入者の氏名情報と関連付けて記憶蓄積するデータ記憶ステップと、前記読み取りステップで得た画像データから前記記入者による記名内容を抽出する記名内容認識ステップと、前記記名内容認識ステップでの抽出結果を前記データ記憶ステップで記憶蓄積した画像データと照合するデータ照合ステップと、前記データ照合ステップでの照合結果に基づき前記記入者の氏名情報を特定する解答者特定ステップと、前記採点集計ステップでの採点集計結果を前記解答者特定ステップで特定した氏名情報と関連付けて出力する集計結果出力ステップとを備えることを特徴とする教材処理方法。

請求項11

解答欄および当該解答欄への解答記入者による記名欄を有した教育用教材に対する画像読み取りを行って当該教育用教材から画像データを得る画像読み取り装置と接続するコンピュータを、前記解答欄への解答の記入、当該解答に対する正誤判定の記入および前記記名欄への記名がされた教育用教材に対する画像読み取りを行って前記画像読み取り装置が得た画像データから前記正誤判定の記入内容を抽出する正誤判定認識手段と、前記正誤判定認識手段による抽出結果に基づき前記教育用教材に記入された正誤判定の採点集計を行う採点集計手段と、前記記入者による手書き文字についての画像データを入力するデータ入力手段と、前記データ入力手段で入力された画像データを前記記入者の氏名情報と関連付けて記憶蓄積するデータ記憶手段と、前記画像読み取り装置が得た画像データから前記記名欄への記名内容を抽出する記名内容認識手段と、前記記名内容認識手段による抽出結果を前記データ記憶手段に記憶蓄積されている画像データと照合するデータ照合手段と、前記データ照合手段による照合結果に基づき前記記名欄への記名者の氏名情報を特定する解答者特定手段と、前記採点集計手段による採点集計結果を前記解答者特定手段が特定した氏名情報と関連付けて出力する集計結果出力手段ととして機能させることを特徴とする教材処理プログラム

技術分野

0001

本発明は、教育機関で用いられる教育用教材を取り扱う教材処理装置教材処理方法および教材処理プログラムに関し、特にその教育用教材についての採点処理を行う教材処理装置、教材処理方法および教材処理プログラムに関する。

背景技術

0002

一般に、学校や塾等の教育機関では、例えばペーパーテスト練習問題シートのような教育用教材を用いることが多い。すなわち、問題およびその解答欄を有した教育用教材を用いて、その教育用教材上に生徒解答記入させ、その記入された解答に対して教師採点を行う、といったことが広く行われている。

0003

ところで、教育用教材については、その採点処理の省力化が強く求められている。これに応えるべく、採点処理の省力化を実現するものとしては、例えば、パーソナルコンピュータ(以下、単に「PC」という)に採点台および採点ペンを接続し、採点台の所定位置に教育用教材を載置した状態で採点ペンによって○×付けを実施することで、PCに対して教育用教材上に記入された解答の位置情報およびその正否情報を入力し得るようにし、これによりPCにて教育用教材上の解答についての自動採点を実施するように構成されたシステムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。

0004

特開平6−266278号公報

発明が解決しようとする課題

0005

ただし、教育用教材についての採点処理にあたり、採点台や採点ペン等といった専用の構成機器を必要とすることは、必ずしも好適とはいえない。専用の構成機器は、システム全体の構成の複雑化や高コスト化等を招く要因となり得るからである。また、専用の構成機器を必要とすると、対応可能な教育用教材が限定されてしまい、その教育用教材についての汎用性が制限されてしまうおそれもある。

0006

その一方で、近年、教育機関には、PCや複写機、あるいはスキャン機能プリント機能およびネットワーク通信機能等を統合した、いわゆる複合機が設置されて用いられていることが一般的である。
このことから、教育用教材の採点処理については、例えば「○」または「×」といった正誤判定の記入がされた教育用教材について、これを複写機等のスキャン機能を用いて読み取り、その読み取り結果である画像データに対してPC等の画像処理機能を用いて画像処理を行うことで、特別な構成機器を必要とすることなく、教育用教材上の解答についての自動採点を可能にすることも考えられる。具体的には、教育用教材から画像データを得ると、その画像データから正誤判定の記入内容を抽出することで、教育用教材に記入された正誤判定の採点集計を行い、さらにはその画像データから教育用教材への解答記入者による記名内容を抽出して、OCR(Optical Character Reader)技術等によりその解答記入者の特定を行い、これらの採点集計結果解答者特定結果とを互いに関連付けて出力することで、上述した特許文献1に開示されたものと同様の自動採点結果が得られるようになる。

0007

しかしながら、教育用教材は、児童を対象としたものであることが多い。すなわち、教育用教材上への解答記入者による記名内容は、特に対象が小学校低学年以下の場合には、非常に判別し難いものであることが考えられる。そのため、例えば標準文字パターンとの比較において文字認識を行う従来のOCR技術を用いたのでは、正確な文字認識を行うことができないおそれがある。このことは、解答記入者の特定が行えずに、教育用教材の自動採点処理結果が活用できないものとなることに繋がるため、回避すべきである。

0008

そこで、本発明は、教育機関で用いられる教育用教材について、その採点処理の省力化を実現しつつ、例えば教育用教材が児童を対象としたものであっても、その教育用教材上への記名内容から正確に解答記入者を特定することのできる、教材処理装置、教材処理方法および教材処理プログラムを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0009

本発明は、上記目的を達成するために案出された教材処理装置で、解答欄への解答の記入、当該解答の記入者による記名および当該解答に対する正誤判定の記入がされた教育用教材に対する画像読み取りを行って当該教育用教材から画像データを得る読み取り手段と、前記読み取り手段が得た画像データから前記正誤判定の記入内容を抽出する正誤判定認識手段と、前記正誤判定認識手段による抽出結果に基づき前記教育用教材に記入された正誤判定の採点集計を行う採点集計手段と、前記記入者による手書き文字についての画像データを入力するデータ入力手段と、前記データ入力手段で入力された画像データを前記記入者の氏名情報と関連付けて記憶蓄積するデータ記憶手段と、前記読み取り手段が得た画像データから前記記入者による記名内容を抽出する記名内容認識手段と、前記記名内容認識手段による抽出結果を前記データ記憶手段に記憶蓄積されている画像データと照合するデータ照合手段と、前記データ照合手段による照合結果に基づき前記記入者の氏名情報を特定する解答者特定手段と、前記採点集計手段による採点集計結果を前記解答者特定手段が特定した氏名情報と関連付けて出力する集計結果出力手段とを備えることを特徴とするものである。

0010

また、本発明は、上記目的を達成するために案出された教材処理方法で、解答欄への解答の記入、当該解答の記入者による記名および当該解答に対する正誤判定の記入がされた教育用教材に対する画像読み取りを行って当該教育用教材から画像データを得る読み取りステップと、前記読み取りステップで得た画像データから前記正誤判定の記入内容を抽出する正誤判定認識ステップと、前記正誤判定認識ステップでの抽出結果に基づき前記教育用教材に記入された正誤判定の採点集計を行う採点集計ステップと、前記記入者による手書き文字についての画像データを入力するデータ入力ステップと、前記データ入力ステップで入力した画像データを前記記入者の氏名情報と関連付けて記憶蓄積するデータ記憶ステップと、前記読み取りステップで得た画像データから前記記入者による記名内容を抽出する記名内容認識ステップと、前記記名内容認識ステップでの抽出結果を前記データ記憶ステップで記憶蓄積した画像データと照合するデータ照合ステップと、前記データ照合ステップでの照合結果に基づき前記記入者の氏名情報を特定する解答者特定ステップと、前記採点集計ステップでの採点集計結果を前記解答者特定ステップで特定した氏名情報と関連付けて出力する集計結果出力ステップとを備えることを特徴とする。

0011

また、本発明は、上記目的を達成するために案出された教材処理プログラムで、解答欄および当該解答欄への解答記入者による記名欄を有した教育用教材に対する画像読み取りを行って当該教育用教材から画像データを得る画像読み取り装置と接続するコンピュータを、前記解答欄への解答の記入、当該解答に対する正誤判定の記入および前記記名欄への記名がされた教育用教材に対する画像読み取りを行って前記画像読み取り装置が得た画像データから前記正誤判定の記入内容を抽出する正誤判定認識手段と、前記正誤判定認識手段による抽出結果に基づき前記教育用教材に記入された正誤判定の採点集計を行う採点集計手段と、前記記入者による手書き文字についての画像データを入力するデータ入力手段と、前記データ入力手段で入力された画像データを前記記入者の氏名情報と関連付けて記憶蓄積するデータ記憶手段と、前記画像読み取り装置が得た画像データから前記記名欄への記名内容を抽出する記名内容認識手段と、前記記名内容認識手段による抽出結果を前記データ記憶手段に記憶蓄積されている画像データと照合するデータ照合手段と、前記データ照合手段による照合結果に基づき前記記名欄への記名者の氏名情報を特定する解答者特定手段と、前記採点集計手段による採点集計結果を前記解答者特定手段が特定した氏名情報と関連付けて出力する集計結果出力手段ととして機能させることを特徴とするものである。

0012

上記構成の教材処理装置、上記手順の教材処理方法、および、上記構成の教材処理プログラムでは、教育用教材から画像データを得ると、その画像データから例えば「○」または「×」といった正誤判定の記入内容を抽出するとともに、その抽出結果に基づき教育用教材に記入された正誤判定の採点集計を行うようになっている。
その一方で、教育用教材から画像データを得ると、その画像データから解答記入者による記名内容を抽出するとともに、その抽出結果に基づき解答記入者の氏名情報を特定するようになっている。氏名情報としては、例えば解答記入者の氏または名の少なくとも一方に関する情報や、その解答記入者に付された識別番号(例えば、学級中での出席番号)等が挙げられる。ただし、このとき、氏名情報の特定は、記名内容の抽出結果を、解答記入者による手書き文字についての画像データで予めデータ記憶手段に記憶蓄積されているものと照合することで行う。したがって、教育用教材上への記名内容に文字形状の特徴等が生じていても、その記名を行った解答記入者による手書き文字と照合されるため、その照合に解答記入者による筆跡が反映されることになる。つまり、教育用教材上への記名内容に解答記入者独自の特徴があっても、その解答記入者による筆跡が反映された照合を経ることで、その照合結果に基づく解答記入者の氏名情報の特定を正確に行い得るようになる。
そして、正誤判定の採点集計結果と特定された解答記入者の氏名情報とが互いに関連付けられて出力されるのである。

発明の効果

0013

以上のように、本発明の教材処理装置、教材処理方法および教材処理プログラムでは、教育機関で用いられる教育用教材について、その教育用教材上への記名内容に解答記入者独自の特徴があっても、その解答記入者による筆跡が反映された照合を経ることで、その照合結果に基づく解答記入者の氏名情報の特定を正確に行い得る。つまり、教育用教材についての採点処理の省力化を実現しつつ、例えば教育用教材が児童を対象としたものであっても、その教育用教材上への記名内容から正確に解答記入者を特定することができるのである。したがって、教育機関で用いるのにあたり非常に利便性の高いものとなり、信頼性の高い採点処理を円滑に行えるようになる。

発明を実施するための最良の形態

0014

以下、図面に基づき本発明に係る教材処理装置、教材処理方法および教材処理プログラムについて説明する。

0015

先ず、教材処理装置の概略構成について説明する。図1は、本発明に係る教材処理装置の概略構成例を示すブロック図である。

0016

図例のように、ここで説明する教材処理装置は、データベース部1と、画像読み取り部2と、画像データ解析部3と、教材判別部4と、歪み補正部5と、差分抽出部6と、解答者特定処理部7と、正誤判定抽出部8と、途切れ補正部9と、図形形状認識部10と、記入位置認識部11と、採点集計部12と、集計結果出力部13と、を備えて構成されている。

0017

データベース部1は、教育用教材についての電子データを保持蓄積するものである。

0018

ここで、教育用教材について簡単に説明する。図2は、教育用教材の一具体例を示す説明図である。図例のように、教育用教材20は、問題およびその解答欄21を有したもので、具体的には教育機関で用いられるペーパーテストや練習問題シート等がこれに相当する。ただし、教育用教材20は、少なくとも解答欄21を有していればよく、問題文については必ずしも記載されていなくともよい。
また、教育用教材20には、その教育用教材20を識別特定するための識別情報欄22と、解答欄21への解答記入者に関する解答者情報欄23と、を有している。識別情報欄22には、例えば教育用教材20の科目タイトル、適用学年等が予め記載されるものとする。ただし、これらの記載に加えて、またはこれらの記載とは別に、教育用教材20を識別するためのコード情報が埋め込まれていてもよい。コード情報の埋め込みは、公知技術を利用して実現すればよいが、その一つの具体例として、例えば「iTone(登録商標)」と呼ばれるもののように、階調表現としての万線スクリーンまたはドットスクリーンを構成する画素の形態(位置、形状等)を変化させることで、ハーフトーン画像の中にデジタル情報を埋め込むようにする、といった技術を用いることが考えられる。一方、解答者情報欄23には、解答記入者に付された識別番号である学級および出席番号並びに解答記入者の氏名等が記入され得るようになっている。

0019

このような教育用教材20についての電子データは、その教育用教材20における解答欄21や識別情報欄22等のレイアウトを特定し得るものであり、かつ、データベース部1にて保持蓄積可能なものであれば、そのデータ形式を問わない。例えば、画像データであっても、文書作成ソフトウェアで作成したアプリケーション文書データであっても良い。ただし、教育用教材20の電子データは、その教育用教材20における各解答欄21についての配点情報を含んでいるものとする。配点情報とは、教育用教材20上における各解答欄21について、どの位置の存在する解答欄21への配点が何点であるかを特定するための情報である。なお、配点は、各解答欄21毎に異なっていても、あるいは一律であっても構わない。

0020

また図1において、画像読み取り部2は、解答欄21への解答記入、解答者情報欄23への氏名等の記入および当該解答に対する正誤判定(具体的には、例えば「○」または「×」の図形)の記入がされた教育用教材20に対して、公知の光学的画像読み取り技術を用いた画像読み取りを行って、その教育用教材20から画像データを得るものである。すなわち、画像読み取り部2は、本発明における読み取り手段として機能するものである。

0021

画像データ解析部3は、画像読み取り部2で得られた画像データについて、その解析処理を行うものである。解析処理としては、レイアウト解析文字図形分離、文字認識、コード情報認識、図形処理、色成分認識等が挙げられるが、いずれも公知の画像処理技術を利用して実現すればよいため、ここではその詳細な説明を省略する。

0022

教材判別部4は、タイトル解析部とコード情報解析部との少なくとも一方からなるもので、画像データ解析部3での解析処理の結果、特に識別情報欄22についてのタイトル解析部によるタイトル解析またはコード情報解析部によるコード解析の少なくとも一方の結果を基にして、画像読み取り部2で得られた画像データの元となった教育用教材20を識別特定するものである。このとき、教材判別部4では、データベース部1が電子データを保持蓄積している教育用教材20と照らし合わせ、該当する電子データがデータベース部1に保持蓄積されていなければ、教育用教材20の識別特定エラーと判定するようになっている。すなわち、教材判別部4は、画像データ解析部3での解析結果から、画像読み取り部2で得られた画像データとの比較対象となる電子データを特定するものである。

0023

歪み補正部5は、画像読み取り部2で得られた画像データに対して、その画像データにおける画像歪み補正を行うものである。画像歪みの補正としては、傾き補正や主走査方向または副走査方向の拡縮補正等が挙げられるが、いずれも公知の画像処理技術を利用して実現すればよいため、ここではその詳細な説明を省略する。
なお、データベース部1に保持蓄積されている電子データと比較照合し、画像歪みの補正をおこなってもよい。

0024

差分抽出部6は、教材判別部4での教育用教材20の識別特定の結果に基づいて、画像読み取り部2で得られた画像データで、歪み補正部5での画像歪みの補正処理後のものと、その比較対象となるデータベース部1内の電子データとを比較して、それぞれの間の差分を抽出するものである。なお、差分抽出処理の手法自体については、公知の画像処理技術を利用して実現すればよいため、ここではその詳細な説明を省略する。

0025

解答者特定処理部7は、画像データ解析部3での解析処理の結果を基にしつつ、差分抽出部6に抽出された差分のうち、解答者情報欄23についての差分から、画像読み取り部2で読み取り対象となった教育用教材20への解答記入者の氏名情報を特定するものである。氏名情報としては、解答記入者の氏または名の少なくとも一方に関する情報の他に、その解答記入者に付された識別番号(学級、出席番号等)が挙げられる。なお、この解答者特定処理部7については、その詳細を後述する。

0026

正誤判定抽出部8は、画像データ解析部3での解析処理の結果を基にしつつ、差分抽出部6に抽出された差分から、さらに正誤判定の記入内容を抽出するものである。正誤判定の記入内容の抽出は、例えば差分抽出部6での抽出結果に対する色成分認識処理を通じて、所定色成分についてのものを抽出することによって行えばよい。一般に、正誤判定の記入は、赤色で行われるからである。

0027

途切れ補正部9は、正誤判定抽出部8での抽出結果に対して途切れ補正処理を行うものである。途切れ補正処理とは、抽出された線分同士を接続して、その抽出線分間の途切れを解消するための処理である。

0028

図形形状認識部10は、正誤判定抽出部8で抽出され、途切れ補正部9で途切れ補正がされた正誤判定の記入内容に対して、その形状認識を行って、その正誤判定の記入内容を認識するものである。形状認識は、例えば「○」または「×」の図形形状とのパターンマッチングによって行えばよい。すなわち、図形形状認識部10は、正誤判定の記入内容が「正解(○)」または「不正解(×)」であるかを認識するものである。あるいは、認識対象図形の特徴量を算出し、その特徴量から形状を認識してもよい。特徴量としては、例えば、穴の個数外接矩形に占める対象図形面積率、などがあげられる。
また、記入位置認識部11は、図形形状認識部10に形状が認識された正誤判定の記入内容について、その教育用教材20上における記入位置を認識するものである。記入位置の認識は、例えば教育用教材20上における座標解析によって行えばよい。
すなわち、これら図形形状認識部10および記入位置認識部11は、本発明における正誤判定認識手段として機能するものである。

0029

採点集計部12は、図形形状認識部10による正誤判定の記入内容の認識結果と、記入位置認識部11による正誤判定の記入位置の認識結果と、データベース部1が保持蓄積している教育用教材20の電子データに含まれる当該教育用教材20の各解答欄21についての配点情報とを基にして、画像読み取り部2が画像読み取りを行った教育用教材20について、その教育用教材20に記入された正誤判定の採点集計を行うものである。すなわち、採点集計部12は、本発明における採点集計手段として機能するものである。

0030

集計結果出力部13は、採点集計部12による採点集計の結果を、解答者特定処理部7が特定した氏名情報と関連付けて出力するものであり、本発明における集計結果出力手段として機能するものである。なお、集計結果出力部13による出力先としては、教材処理装置と接続するデータベース装置31またはファイルサーバ装置32で、教育用教材20についての採点集計結果を管理するものが挙げられる。

0031

なお、以上に説明した各部1〜13のうち、画像読み取り部2については、画像読み取り装置としての機能を有した複写機、複合機またはスキャナ装置を利用して実現することが考えられる。その場合に、自動原稿搬送装置(Automatic Document Feeder;ADF)が付設されていると、複数の教育用教材20に対する画像読み取りを連続的に行うことができる。
また、画像読み取り部2を除く他の各部1,3〜13については、例えばPCのように、所定プログラムを実行することによって情報記憶処理機能、画像処理機能、演算処理機能等を実現するコンピュータ機器を利用して実現することが考えられる。その場合に、各部1,3〜13の実現に必要となる所定プログラムは、予めPC内にインストールしておくことが考えられるが、予めインストールされているのではなく、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に格納されて提供されるものであっても、または有線若しくは無線による通信手段を介して配信されるものであってもよい。つまり、上述した構成の教材処理装置は、画像読み取り装置と接続するコンピュータを教材処理装置として機能させる教材処理プログラムによっても実現可能である。

0032

ここで、以上に説明した各部1〜13のうちの解答者特定処理部7について、さらに詳しく説明する。図3は、解答者特定処理部の機能構成例を示すブロック図である。図例のように、解答者特定処理部7は、手書き文字データ入力部71と、手書き文字データ記憶部72と、クラス指定部73と、指定クラスデータ取得部74と、手書き文字データ抽出部75と、手書き文字照合部76と、解答者特定部77と、を備えて構成されている。

0033

手書き文字データ入力部71は、教育用教材20への解答記入者となり得る者に関して、その者による手書き文字についての画像データを入力するためのものであり、本発明におけるデータ入力手段として機能するものである。なお、手書き文字についての画像データの入力は、例えば画像読み取り部2で得られる画像データを利用して行うことが考えられる。

0034

手書き文字データ記憶部72は、手書き文字データ入力部71で入力された画像データを、その画像データによって特定される手書き文字を記入した記入者の氏名情報と関連付けて、記憶蓄積するものであり、本発明におけるデータ記憶手段として機能するものである。なお、一般に、文字は大別すると漢字かな文字と英数字とに分類することが可能であるが、手書き文字データ記憶部72では、手書き文字の画像データを、漢字かな文字と英数字とのそれぞれについて記憶蓄積しているとともに、漢字かな文字と英数字とをそれぞれ識別分類可能な状態で記憶蓄積しているものとする。

0035

クラス指定部73は、解答記入者が属する学級(クラス)を指定する情報を入力するためのものである。このクラス指定は、後述するように、手書き文字照合部76での照合の際に、その照合の対象となる画像データを、手書き文字データ記憶部72に記憶蓄積されている中から限定するために行われる。すなわち、クラス指定部73は、本発明における限定情報指定手段として機能するものである。

0036

指定クラスデータ取得部74は、手書き文字データ記憶部72に記憶蓄積されているうち、クラス指定部73にて指定されたクラスに属する解答記入者についてのものを、手書き文字照合部76での照合の対象となる画像データとするものである。

0037

手書き文字データ抽出部75は、差分抽出部6に抽出された差分のうち、解答者情報欄23についての差分から、その解答者情報欄23への記入内容についての画像データを抽出するものである。すなわち、手書き文字データ抽出部75は、本発明における記名内容認識手段として機能するものである。

0038

手書き文字照合部76は、手書き文字データ抽出部75による画像データの抽出結果を、手書き文字データ記憶部72に記憶蓄積されている画像データと照合するものであり、本発明におけるデータ照合手段として機能するものである。ただし、手書き文字照合部76は、文字分離部76aと、漢字かな文字照合部76bと、英数字照合部76cと、選択部76dと、救済情報入力部76eとを有しており、これらの各部76a〜76eを用いて画像データの照合を行うようになっている。

0039

文字分離部76aは、手書き文字データ抽出部75に抽出された画像データに対して、これを解答記入者の氏名を構成する漢字かな文字についての画像データと、当該解答記入者に付された識別番号(例えば出席番号)を構成する英数字についての画像データとに、それぞれ分離するものである。この分離は、画像データ解析部3での解析処理の結果を基にしつつ、解答者情報欄23内での記入位置に応じて、すなわち解答者情報欄23のうちの氏名記入欄に記入されたものであるか、あるいは番号記入欄に記入されたものであるかに応じて行えばよい。

0040

漢字かな文字照合部76bは、文字分離部76aで分離された漢字かな文字の画像データに対して、これを手書き文字データ記憶部72に記憶蓄積されている画像データのうちの漢字かな文字についてのものと照合するものである。
一方、英数字照合部76cは、文字分離部76aで分離された英数字の画像データに対して、これを手書き文字データ記憶部72に記憶蓄積されている画像データのうちの英数字についてのものと照合するものである。

0041

これら文字分離部76a、漢字かな文字照合部76bおよび英数字照合部76cを有することで、手書き文字照合部76では、漢字かな文字と英数字とをそれぞれ別々に照合するようになっている。

0042

また、選択部76dは、漢字かな文字照合部76bによる照合結果と英数字照合部76cによる照合結果とのいずれか一方を選択するためのものである。この選択部76dを有することで、手書き文字照合部76では、漢字かな文字照合部76bによる漢字かな文字についての照合結果から特定される氏名情報と、英数字照合部76cによる英数字についての照合結果から特定される氏名情報とが、それぞれ互いに異なる場合であっても、いずれか一方を手書き文字データ抽出部75による抽出結果に対する照合結果とするようになっている。または、漢字かな文字照合部76bおよび英数字照合部76cから出力される値に基づいて算出される結果を照合結果としてもよい。
このような選択を行うために、選択部76dでは、漢字かな文字照合部76bと英数字照合部76cとのそれぞれにおける照合確率度を認識し得るようになっている。そして、その照合確率度に基づいて、手書き文字データ抽出部75による抽出結果に対する照合結果として選択するのである。
照合確率度とは、画像データ同士を照合した際のマッチング度合を示す基準のことをいう。具体的には、例えば、複数の文字からなる文字列について照合を行う場合に、その文字列を構成する文字数に対する照合の結果一致した文字数の割合を、照合確率度とすることが考えられる。ただし、照合した際のマッチングの度合を特定できれば、他の基準を照合確率度として用いても構わない。
なお、選択部76dでは、漢字かな文字照合部76bと英数字照合部76cとのそれぞれにおける照合確率度の認識結果に対し、これを予め設定されている所定閾値と比較し、いずれの照合確率度も当該所定閾値を超えない場合には、該当する照合結果が存在しないと判定するようになっている。

0043

救済情報入力部76eは、選択部76dにて該当する照合結果が存在しないと判定された場合に、氏名情報に関する補足入力を行うものであり、本発明における救済情報入力手段として機能するものである。氏名情報に関する補足入力としては、例えば氏名情報自体の直接入力が考えられる。

0044

解答者特定部77は、手書き文字照合部76による照合結果に基づき、手書き文字データ抽出部75による抽出結果とマッチングする画像データに関連付けられた氏名情報を手書き文字データ記憶部72内から取り出し、これを教育用教材20への解答記入者についての氏名情報として特定するものである。すなわち、解答者特定部77は、手書き文字照合部76による照合結果を基に解答記入者の氏名情報を特定する、本発明における解答者特定手段として機能するものである。

0045

次に、以上のように構成された教材処理装置(教材処理プログラムによっても実現される場合を含む)における処理動作例、すなわち本発明に係る教材処理方法の手順について説明する。図4は、本発明に係る教材処理装置における処理動作例を示す説明図である。

0046

教材処理装置を利用する場合には、先ず、生徒等によって解答者情報欄23への氏名等の記入および解答欄21への解答記入がされ、さらに教師等によって各解答欄21に記入された解答に対する「○」や「×」等の正誤判定の図形記入がされた教育用教材20について、画像読み取り部2が画像読み取りを行って、その教育用教材20からの画像データを得る(ステップ101、以下ステップを「S」と略す)。このとき、ADFを用いれば、例えば同一学級のような一つのグループに纏めて処理すべき複数の教育用教材20について、一括して画像読み取りを行って、各教育用教材20から連続的に画像データを得ることができる。そして、画像読み取りによって得られた画像データについては、一旦ワークエリアとして用いられるメモリ等に保持しておく。

0047

その後は、各教育用教材20から得られたそれぞれの画像データに対して、順次、以下のような自動採点処理が行われる(S102)。

0048

すなわち、ある一つの教育用教材20から得られた画像データについて、画像データ解析部3がその解析処理を行い、その解析処理の結果に基づいて教材判別部4が教育用教材20の識別特定を行う。この識別特定は、例えば「理科」「5年」「1.天気気温の変化」といったタイトル解析または教材判別部4に埋め込まれたコード情報についてのコード解析を通じて行えばよい。この識別特定を経ることで、教材判別部4では、画像読み取り部2で得られた画像データとの比較対象となる電子データを特定することが可能となる。なお、この識別特定は、画像読み取り部2が画像読み取りを行った複数の教育用教材20のそれぞれについて順次行うことも考えられるが、一般に一つのグループに纏めて処理される教育用教材20は全て同一のものであるため、その纏めて処理される中で最初に処理される教育用教材20についてのみ行えばよい。

0049

教材判別部4が電子データを特定すると、データベース部1は、その特定結果に従いつつ、保持蓄積している中から該当する電子データを取り出して、これを差分抽出部6へ受け渡す。

0050

また、ある一つの教育用教材20から得られた画像データについては、歪み補正部5がその画像データにおける画像歪みの補正を行う。この画像歪みの補正は、画像読み取り部2での画像読み取りの際に生じ得る画像歪みを補正するために行うものであり、その後に行う電子データとの比較や差分抽出等の精度向上を図るためのものである。

0051

そして、差分抽出部6は、データベース部1から受け渡された電子データと、画像読み取り部2で得られ、歪み補正部5で画像歪みが補正された後の画像データとを、それぞれ比較して、その差分を抽出する。この差分抽出によって、解答者情報欄23および各解答欄21への記入内容並びに各解答欄21に対する正誤判定の記入内容が抽出されることになる。

0052

差分抽出部6が差分を抽出すると、その後は、解答者特定処理部7が、その差分に対する文字認識処理等を通じて、画像読み取り部2で読み取り対象となった教育用教材20の解答記入者についての氏名情報を特定する。これにより、ある一つの教育用教材20に解答を記入した解答記入者の学級、出席番号、氏名等を特定することが可能となる。

0053

ここで、解答者特定処理部7による氏名情報特定処理について詳しく説明する。

0054

氏名情報特定処理に際しては、これに先立ち、解答記入者となり得る者(例えば、あるクラスに属する全生徒)による手書き文字の画像データと、その氏名情報(クラス名、出席番号、解答記入者の氏名等)とが、互いに関連付けられた状態で、手書き文字データ入力部71から入力されて、手書き文字データ記憶部72内に記憶蓄積されているものとする。画像データの入力は、例えばクラスの全生徒に出席番号や氏名等を手書きさせたものを、画像読み取り部2を利用して画像読み取りすることによって行うことが考えられる。

0055

その後、差分抽出部6が差分を抽出すると、解答者特定処理部7は、氏名情報特定処理を開始する。すなわち、解答者特定処理部7では、手書き文字データ抽出部75が、差分抽出部6に抽出された差分のうち、解答者情報欄23についての差分から、その解答者情報欄23への記入内容についての画像データを抽出する。そして、手書き文字データ抽出部75が抽出した画像データに対して、文字分離部76aが、これを漢字かな文字についての画像データと英数字についての画像データとに分離する。
漢字かな文字と英数字とを分離するのは、漢字かな文字と英数字とで筆跡の特徴の表れかたが異なる場合があることを考慮したものである。すなわち、筆跡の特徴の表れかたが異なる場合に、より特徴が顕著である文字による照合を可能にして、その照合精度の向上を図るためである。

0056

このような画像データの分離を文字分離部76aが行うと、その分離された漢字かな文字の画像データについては、漢字かな文字照合部76bが、手書き文字データ記憶部72に記憶蓄積されている画像データのうちの漢字かな文字についてのものと比較照合して、一致するものまたは一致度の高いものを検索する。一方、英数字の画像データについては、英数字照合部76cが、手書き文字データ記憶部72に記憶蓄積されている画像データのうちの英数字についてのものと比較照合して、一致するものまたは一致度の高いものを検索する。すなわち、手書き文字照合部76では、漢字かな文字と英数字とをそれぞれ別々に照合するのである。

0057

ただし、その照合の対象となる手書き文字データ記憶部72内の画像データは、解答記入者となり得る者の手書き文字についてのものである。すなわち、漢字かな文字照合部76bおよび英数字照合部76cは、いずれも、解答記入者本人の手書き文字についての画像データとの照合を行う。したがって、解答者情報欄23への記名内容に文字形状の特徴等が生じていても、その記名を行った解答記入者による手書き文字と照合されるため、その照合に解答記入者による筆跡が反映されることになる。つまり、解答者情報欄23への記名内容に解答記入者独自の特徴があっても、その解答記入者による筆跡が反映された照合を経ることなる。

0058

また、このとき、クラス指定部73からクラスを指定する情報が入力されていると、指定クラスデータ取得部74は、手書き文字データ記憶部72内の画像データに対する範囲限定を行う。すなわち、手書き文字データ記憶部72に記憶蓄積されているうち、クラス指定部73にて指定されたクラスに属する解答記入者についてのものを、漢字かな文字照合部76bおよび英数字照合部76cでの照合の対象となる画像データとする。これは、通常、教材処理装置を利用した教育用教材20についての採点処理が、クラス単位で行われる場合が多いことを考慮したものである。これにより、漢字かな文字照合部76bおよび英数字照合部76cが照合を行う際の照合範囲が狭まるため、その照合処理の迅速化が図れるとともに、その照合精度の向上が期待できるようになる。

0059

ただし、解答者特定処理部7では、漢字かな文字照合部76bと英数字照合部76cとが別々に照合を行うので、それぞれの照合結果に相違が生じることも考えられる。このことから、解答者特定処理部7では、漢字かな文字照合部76bおよび英数字照合部76cのそれぞれが照合を行うと、選択部76dがいずれか一方の照合結果を選択するのである。または、漢字かな文字照合部76bおよび英数字照合部76cから出力される値に基づいて算出される結果を照合結果としてもよい。

0060

図5は、照合結果の選択処理の一具体例を示す説明図である。
図例では、漢字かな文字照合部76bおよび英数字照合部76cのいずれも、手書き文字データ記憶部72内の画像データに一致するものまたは一致度の高いものがあると、その画像データに関連付けられている解答記入者の識別番号、具体的には出席番号を照合結果として出力するとともに、各画像データとの照合確率度を認識し、その照合確率度を基準にして照合結果に順位付けを行って出力する場合を示している。つまり、順位付けが1位の照合結果のみならず、2位以下の照合結果も出力されるのである。このような照合結果が漢字かな文字照合部76bおよび英数字照合部76cのそれぞれから出力されると、選択部76dは、それぞれの順位の値に対して重み付けを行いつつ、それぞれから出力される照合結果に対して、解答記入者の出席番号別の演算順位点を算出する。そして、演算順位点の最も小さい解答記入者の出席番号を一つ選択する。この選択結果が、解答者特定処理部7での氏名情報特定処理の結果として、採点集計部12に対して出力されるのである。
この選択部76dでの処理は、漢字かな文字照合部76bと英数字照合部76cとで照合結果(順位付け)に相違が生じている場合に有効なものであるが、相違が生じていない場合に行っても構わないことは勿論である。

0061

図6は、照合結果の選択処理の他の具体例を示す説明図である。
図例では、図5に示した場合と同様に、順位付けが1位の照合結果のみならず、2位以下の照合結果も出力されるが、図5の場合とは異なり、順位付けの基になった照合確率度(確度)の値も併せて出力されるようになっている。このような照合結果が漢字かな文字照合部76bおよび英数字照合部76cのそれぞれから出力されると、選択部76dは、それぞれの確度の値に対して重み付けを行いつつ、それぞれから出力される照合結果に対して、解答記入者の出席番号別の合計確度を算出する。そして、合計確度の最も小さい解答記入者の出席番号を一つ選択する。この選択結果が、解答者特定処理部7での氏名情報特定処理の結果として、採点集計部12に対して出力されるのである。
この選択部76dでの処理は、漢字かな文字照合部76bと英数字照合部76cとで照合結果(順位付け)に相違が生じている場合に有効なものであるが、相違が生じていない場合に行っても構わないことは勿論である。

0062

なお、選択部76dでは、上述した一連の選択処理を行うのにあたり、各画像データとの照合確率度の認識結果を所定閾値と比較し、その閾値を超える照合確率度の画像データが存在しない場合には、該当する照合結果が存在しないと判定する。マッチングの度合の低いもの、すなわち文字形状の特徴等に似ている点が少ないものが、解答者特定処理部7での氏名情報特定処理の結果となることを回避するためである。

0063

該当する照合結果が存在しないと選択部76dが判定した場合には、解答者特定処理部7がその旨のアラーム出力を行う。そして、このアラーム出力に応じて、救済情報入力部76eから氏名情報に関する補足入力が行われる。これにより、該当する照合結果が存在しない場合であっても、解答者特定処理部7での氏名情報の特定が行えないといった事態の発生を防止することができる。氏名情報に関する補足入力は、例えば教材処理装置を利用する教師がその教材処理装置のコントロールパネルやその教材処理装置に接続するキーボード等の入力装置を操作して行うことが考えられる。

0064

以上のような氏名情報特定処理を経ることで、その氏名情報特定処理によって特定される解答記入者の氏名情報、すなわちクラス名、出席番号、解答記入者の氏名等が、集計結果出力部13に対して出力されるのである。

0065

また、差分抽出部6による差分抽出結果に対しては、上述した解答者特定処理部7での氏名情報特定処理のみならず、正誤判定抽出部8等による正誤判定記入内容の抽出や図形形状認識部10による正誤判定記入内容の認識等にも用いられる。
すなわち、差分抽出部6による差分抽出結果に対しては、各解答欄21への正誤判定の記入内容を抽出するために、その差分抽出結果から正誤判定抽出部8がさらに所定色成分についてのもの、具体的には例えば赤色成分のものを抽出する。所定色成分の抽出は、例えば差分抽出結果が画素データからなる場合であれば、その画素データを構成する色成分データに着目することで行うことができる。

0066

ただし、一般に、教育用教材20上での「○」や「×」等の正誤判定の図形記入は、問題文、各解答欄21を特定する枠、各解答欄21への解答記入内容等に重ねて行われることが多い。そのため、正誤判定抽出部8による所定色成分の抽出結果は、その重なり部分が除かれたもの、すなわち「○」や「×」等の図形に途切れ部分が生じたものとなるおそれがある。このことから、正誤判定抽出部8による所定色成分の抽出結果に対しては、途切れ補正部9が途切れ補正処理を行う。

0067

ここで、途切れ補正部9による途切れ補正処理について詳しく説明する。

0068

図7は、途切れ補正処理の一例を示す説明図である。
途切れ補正処理にあたっては、図7(a)に示すように、正誤判定抽出部8による所定色成分の抽出結果、すなわち「○」や「×」等の図形であるはずの抽出結果に対して、細線化処理を実行し(S201)、さらに端点抽出処理を実行する(S202)。これにより、「○」や「×」等の図形に途切れ部分が生じている場合に、その途切れ部分における端点が抽出されることになる。なお、このときに行う細線化処理および端点抽出処理は、公知技術を利用して行えばよいため、ここではその詳細な説明を省略する。
そして、端点を抽出したら、その抽出した全ての端点に対して、以下のような処理を実行する(S203)。すなわち、先ず、未処理の端点を一つ選択し(S204)、その選択した端点(以下「第一端点」という)から、予め設定されている所定距離内にあって、かつ、最も近傍にある未処理の端点(以下「第二端点」という)をさらに選択する(S205)。そして、第二端点があれば(S206)、第一端点と第二端点とを互いに接続するとともに(S207)、第一端点および第二端点をいずれも処理済みにする(S208)。一方、第二端点が存在しない場合には(S206)、端点間の接続は行わずに、第一端点を処理済みにする(S209)。このような処理を、未処理の端点がなくなるまで、全ての端点に対して行う(S203〜S209)。
これにより、例えば図7(b)に示す図形が抽出された場合には、端点Aに対して、所定距離内に端点B,Cが存在していても、その中で最も近傍の端点Bが端点Aと接続されることとなり、「○」の図形における途切れ部分が補正されることになる。

0069

図8は、途切れ補正処理の他の例を示す説明図である。
途切れ補正処理の他の例では、正誤判定抽出部8による所定色成分の抽出結果の他に、歪み補正部5による画像歪み補正後の画像データをも用いて、途切れ補正処理の精度向上を図っている。すなわち、途切れ補正処理の他の例では、図8(a)に示すように、歪み補正部5による画像歪み補正後の画像データに対して二値化処理を行う(S301)。ただし、差分抽出部6による差分抽出または正誤判定抽出部8による所定色成分の抽出の際に二値化処理をしていれば、その二値化処理後の画像データを使用しても構わない。
また、正誤判定抽出部8による所定色成分の抽出結果に対しては、細線化処理を実行し(S302)、さらに端点抽出処理を実行する(S303)。そして、端点を抽出したら、その抽出した全ての端点に対して、以下のような処理を実行する(S304)。
先ず、未処理の端点を一つ選択し(S305)、その選択した第一端点から、予め設定されている所定距離内にあって、かつ、最も近傍にある未処理の端点を第二端点として選択する(S306)。そして、第二端点があれば(S307)、第一端点と第二端点とを連結するような画素群が、二値化処理後の画像データ中にあるか否かを判断する(S308)。つまり、途切れの発生要因となった画像の重なり部分があるか否かを判断するのである。その結果、重なり部分があれば、第一端点と第二端点とを互いに接続するとともに(S309)、第一端点および第二端点をいずれも処理済みにする(S310)。一方、重なり部分がなければ、上述したステップ(S306)に戻り、第一端点から所定距離内にあって、かつ、最も近傍の端点の次に近距離にある端点を第二端点として選択する。このとき、選択すべき端点がなければ、端点間の接続は行わずに、第一端点を処理済みにする(S311)。このような処理を、未処理の端点がなくなるまで、全ての端点に対して行う(S304〜S311)。
これにより、例えば図8(b)に示す図形が抽出された場合に、端点Aに対して、所定距離内に端点B,Cが存在していると、その中で最も近傍の端点Cが選択されるが、二値化処理後の画像データ中に端点A,C間を連結する画素群がないので、端点A,C間は接続しない。そして、端点Cの次に距離の近い端点Bを選択されるが、その端点Bと端点Aとの間には二値化処理後の画像データ中に画素群が存在するので、端点Bが端点Aと接続されることになる。つまり、「○」と「×」とが誤って接続されてしまうことなく、「○」の図形における途切れ部分が補正されるのである。

0070

以上のような途切れ補正部9による途切れ補正処理の後は、図形形状認識部10が正誤判定の記入内容に対する形状認識、すなわち「○」または「×」の図形形状とのパターンマッチングを行って、その正誤判定の記入内容が「正解」であるか、あるいは「不正解」であるかを認識する。このときに行うパターンマッチングは、公知技術を利用して実現すればよいため、ここではその説明を省略する。
あるいは、認識対象図形の特徴量を算出し、その特徴量から形状を認識してもよい。特徴量としては、例えば、穴の個数、外接矩形に占める対象図形の面積率、など公知のものを使用すればよく、ここではその説明を省略する。

0071

そして、図形形状認識部10が正誤判定の記入内容に対する形状認識を行うと、続いて、記入位置認識部11は、正誤判定の記入内容について、その教育用教材20上における記入位置を認識する。なお、図形形状認識部10による形状認識の際には、「○」または「×」の図形を構成する連続画素群を一つに纏めて取り扱うために、その連続画素群に対して識別子を付与すべく、一般的な画像処理技術であるラベリング処理が行われている。このことから、記入位置認識部11による位置認識の際にも、そのラベリング処理の結果を利用して、「○」または「×」の図形を構成する連続画素群を一つの纏まりとして取り扱う。

0072

ここで、記入位置認識部11による正誤判定記入位置の認識処理について詳しく説明する。図9は、正誤判定記入位置の認識処理手順の一例を示すフローチャートである。
正誤判定記入位置の認識処理にあたっては、教育用教材20上に複数の正誤判定が記入されていることから、先ず、その正誤判定についてのカウント数Kを「1」に設定する(S401)。これにより、カウント数Kが教育用教材20上に存在し得る正誤判定の数、すなわち解答欄21の数を超えるまでは(S402)、予め定められた走査順で検出される正誤判定(「○」または「×」の図形)について、一つ目から順にその位置が認識されることとなる。
位置認識は、例えば「○」または「×」の図形の外接矩形情報を算出し(S403)、さらにその外接矩形の中心座標を算出することによって行うことが考えられる(S404)。具体的には、認識対象となる図形(連続画素群)に対して外接矩形を抽出するとともに、その外接矩形の所定点(例えば左上頂点)のxy座標、並びに、その外接矩形の幅(W)および高さ(h)を算出する。そして、これらの算出結果から、中心x座標=x+w/2、中心y座標=y+h/2を算出し、その算出結果を連続画素群の位置、すなわち正誤判定記入位置の認識結果とする。
このような処理を、カウント数Kの値をインクリメントしつつ(S405)、教育用教材20上に存在する全ての正誤判定について認識するまで繰り返して行う(S402〜S405)。

0073

このようにして、記入位置認識部11が正誤判定記入位置を認識した後は、採点集計部12が正誤判定の採点集計を行う。このとき、採点集計部12は、その採点集計を、図形形状認識部10による正誤判定の記入内容の認識結果と、記入位置認識部11による正誤判定の記入位置の認識結果と、データベース部1が保持蓄積している教育用教材20の電子データに含まれる当該教育用教材20の各解答欄21についての配点情報と、を基にして行う。

0074

ただし、正誤判定の記入は、一般に教育用教材20上の各解答欄21に対応して行われるが、教師等によって手書きでされるため、各解答欄21に対する記入位置が必ずしも一義的に定まっている訳ではない。
その一方で、正誤判定の採点集計にあたっては、各解答欄21と正誤判定の記入位置との対応を明確にする必要がある。正誤判定の採点集計は、各解答欄21に対応する正誤判定を記入結果を明確にした上で、正誤判定の内容(正解か不正解か)および各解答欄21についての配点に基づいて行われるからである。

0075

このことから、採点集計部12では、以下に述べるような手順で、正誤判定の採点集計を行う。すなわち、採点集計部12は、「○」または「×」といった正誤判定図形の外接矩形と、教育用教材20上で解答欄21となる領域との重なり面積を求め、その面積(外接矩形に対する面積比でも同様)が最も大きくなる正誤判定図形と解答欄21とを互いに対応付け、その正誤判定図形を当該解答欄21対して記入された正誤判定結果とする。ただし、重なり面積の外接矩形に対する比が所定閾値未満の場合には、重なる部分が小さいことから、対応付けについての判定が不能であると判断する。そして、対応付けを行った後は、正誤判定図形が「○」であれば、これに対応する解答欄21についての配点情報から特定される配点を加算し、また正誤判定図形が「×」であれば、これに対応する解答欄21についての配点加算を行わず、このような採点集計を教育用教材20上の全ての解答欄21について行う。

0076

教育用教材20上で解答欄21となる領域は、各解答欄21についての配点情報として、または当該配点情報と同様に、教育用教材20の電子データに含まれる解答欄位置領域情報によって特定されるものとする。図10は、解答欄位置領域情報の一具体例を示す説明図である。解答欄位置領域情報は、教育用教材20上に存在する問題の番号と、その問題の解答に対する配点と、その問題の解答を記入する解答欄21として扱われる領域の所定点(例えば左上頂点)のxy座標、並びに、その外接矩形の幅(W)および高さ(h)とからなる情報で、図例のように、これらを互いに関連付けるテーブル形式で、データベース部1内に予め保持蓄積されているものである。

0077

ここで、採点集計部12による正誤判定の採点集計についてさらに詳しく説明する。図11は、正誤判定の採点集計の処理手順の一例を示すフローチャートである。
正誤判定の採点集計にあたっては、教育用教材20上に複数の正誤判定が記入されていることから、先ず、その正誤判定についてのカウント数Kを「1」に設定する(S501)。これにより、カウント数Kが教育用教材20上に存在し得る正誤判定の数、すなわち解答欄21の数を超えるまでは(S502)、予め定められた走査順で検出される正誤判定(「○」または「×」の図形)について、一つ目から順に採点集計のための処理が行われることになる。
すなわち、K番目の「○」または「×」の図形についてその外接矩形の面積を算出して、これを「L」とする(S503)。また、解答欄21の数(=問題数)についてのカウント数Pを「1」に設定し(S504)、そのカウント数Pが教育用教材20上に存在する問題数以下であれば(S505)、その解答欄21についての解答欄位置領域情報と取り出す。そして、K番目の外接矩形とP番目の領域との重なり面積を算出し、その算出結果を「S(P)」とする(S506)。さらには、その重なり面積S(P)と外接矩形面積Lとの比を算出し、これを「R(P)」とする(S507)。このような処理を、カウント数Pの値をインクリメントしつつ(S508)、全ての解答欄位置領域情報について終了するまで繰り返して行う(S505〜S508)。
その後は、比R(P)の最大値を求め、これを「Max」とするとともに(S509)、重なり面積S(P)が最大となるカウント数Pの値を求め、これを「Pmax」とする(S510)。そして、最大値Maxの値が所定閾値Th未満の場合には(S511)、正誤判定図形と解答欄21との対応付けが不能であり、その正誤判定図形に対応する問題番号が不明であると判断する(S512)。これに対して、最大値Maxの値が所定閾値Th以上であれば(S511)、続いて、K番目の正誤判定図形が「○」であるか、あるいは「×」であるかを判定する(S513)。その結果、「○」であれば、後述する「問題別採点結果」において、カウント数Pmaxの問題の解答に対する配点を加算する(S514)。また、「×」であれば、カウント数Pmaxの問題の解答に対する配点加算を行わずに、「0点」とする(S515)。
そして、このような処理を、カウント数Kの値をインクリメントしつつ(S516)、教育用教材20上における全ての正誤判定について終了するまで繰り返して行う(S502〜S515)。

0078

以上のような処理を経ることで、採点集計部12からは、教育用教材20上に記入された正誤判定の採点集計の結果が、問題別採点結果として出力されるのである。図12は、問題別採点結果の一具体例を示す説明図である。問題別採点結果は、教育用教材20上に存在する問題の番号と、その問題の解答に対する正誤判定と、その正誤判定に基づく得点とからなる情報で、図例のように、これらを互いに関連付けるテーブル形式で、採点集計部12から出力されるものである。

0079

採点集計部12から問題別採点結果が出力されると、その後は、集計結果出力部13が、その問題別採点結果、すなわち採点集計部12による採点集計の結果を、解答者特定処理部7が抽出した解答者情報と関連付けて、教材処理装置と接続するデータベース装置31またはファイルサーバ装置32に対して出力する(図4におけるS103)。これにより、データベース装置31またはファイルサーバ装置32では、教育用教材20についての採点集計結果を、例えば一覧形式で、管理または利用することが可能となる。

0080

以上に説明したように、本実施形態における教材処理装置、教材処理方法および教材処理プログラムでは、正誤判定の記入がされた教育用教材20から読み取った画像データと、その教育用教材20についての電子データ、すなわち解答欄21への解答記入および当該解答に対する正誤判定の記入がされていないものについてのデータとを比較し、互いの差分から正誤判定の記入内容を認識して、その正誤判定の採点集計を行うようになっている。したがって、正誤判定が記入された教育用教材20に対する画像読み取りを行えば、その記入された正誤判定について、採点結果の自動集計が行われるので、結果として教育用教材20についての採点処理が省力化されることとなる。しかも、教育用教材20から読み取った画像データを基にするため、例えば、複写機、複合機またはスキャナ装置によって実現されるスキャン機能と、PC等のコンピュータ機器が有する情報記憶処理機能、画像処理機能および演算処理機能とがあれば、装置構成を実現することができ、専用の構成機器を必要とすることもない。さらには、教育用教材20から読み取った画像データを、データベース部1が保持する電子データと比較するため、そのデータベース部1に各種教育用教材20についての電子データを保持蓄積しておけば、対応可能な教育用教材20についての汎用性を十分に確保し得る。さらには、データベース部1に予め電子データを保持蓄積しておくことで、教育用教材20から読み取った画像データとの比較を行う場合において、比較対象となる電子データの入力等を行う手間を省くことができ、結果として迅速な採点処理を実現することができる。

0081

しかも、本実施形態における教材処理装置、教材処理方法および教材処理プログラムでは、教育用教材20から画像データを得ると、その画像データから解答記入者による記名内容を抽出するとともに、その抽出結果に基づき解答記入者の氏名情報を特定するが、このときにおける氏名情報の特定は、解答者特定処理部7が記名内容の抽出結果を手書き文字データ記憶部72内の画像データ、すなわち解答記入者による手書き文字についての画像データと照合することによって行う。つまり、教育用教材20上への記名内容に文字形状の特徴等が生じていても、その記名を行った解答記入者による手書き文字と照合されるため、その照合に解答記入者による筆跡が反映されることになる。したがって、例えば解答記入者が小学校低学年以下である場合のように、教育用教材20上への記名内容に解答記入者独自の特徴があり、標準形状文字との比較で非常に判別が困難であっても、その解答記入者による筆跡が反映された照合を経ることで、その照合結果に基づく解答記入者の氏名情報の特定を正確に行い得るようになる。

0082

つまり、本実施形態における教材処理装置、教材処理方法および教材処理プログラムによれば、教育機関で用いられる教育用教材20について、その採点処理の省力化を実現しつつ、例えば教育用教材20が児童を対象としたものであっても、その教育用教材20上への記名内容から正確に解答記入者を特定することができるので、教育機関で用いるのにあたり非常に利便性の高いものとなり、信頼性の高い採点処理を円滑に行えるようになる。

0083

また、本実施形態における教材処理装置、教材処理方法および教材処理プログラムでは、手書き文字照合部76における漢字かな文字照合部76bと英数字照合部76cとが別々に照合を行うようになっている。すなわち、一般に文字は大別すると漢字かな文字と英数字とに分類することが可能であるが、これらをそれぞれ別々に照合するようになっている。したがって、漢字かな文字と英数字とで筆跡の特徴の表れかた異なる場合に、より特徴が顕著である文字による照合を行うことが可能となるので、その照合精度の向上を図るることができる。

0084

また、本実施形態における教材処理装置、教材処理方法および教材処理プログラムでは、手書き文字照合部76における選択部76dが、漢字かな文字照合部76bによる照合結果と英数字照合部76cによる照合結果とのいずれか一方を選択するとともに、その選択を照合確率度に基づいて行うようになっている。したがって、漢字かな文字と英数字とを別々に照合した場合に、それぞれの照合結果に相違が生じても、解答記入者の氏名情報の特定を行い得るようになる。しかも、画像データ同士を照合した際のマッチングの度合を示す基準となる照合確率度を基にするので、選択に対する精度向上が期待でき、結果としてその氏名情報の特定が正確で信頼性の高いものとなる。

0085

また、本実施形態における教材処理装置、教材処理方法および教材処理プログラムでは、手書き文字照合部76における選択部76dが、照合確率度を所定閾値と比較し、当該閾値を超えない場合には、該当する照合結果が存在しないと判定するようになっている。したがって、照合の結果、マッチングの度合の低いもの、すなわち文字形状の特徴等に似ている点が少ないものが、解答者特定処理部7での氏名情報特定処理の結果となることを回避することができる。
ただし、その場合であっても、救済情報入力部76eから氏名情報に関する補足入力を行うことが可能なため、解答者特定処理部7での氏名情報の特定が行えないといった事態の発生を防止することができる。

0086

また、本実施形態における教材処理装置、教材処理方法および教材処理プログラムでは、クラス指定部73からクラスを指定する情報が入力されていると、指定クラスデータ取得部74が手書き文字データ記憶部72内の画像データに対する範囲限定を行うようになっている。これにより、漢字かな文字照合部76bおよび英数字照合部76cが照合を行う際の照合範囲が狭まるため、その照合処理の迅速化が図れるとともに、その照合精度の向上が期待できるようになる。

0087

なお、本実施形態では、本発明の好適な実施具体例を説明したが、本発明はその内容に限定されるものではない。
例えば、本実施形態では、氏名情報特定処理に先立って、解答記入者となり得る者による手書き文字の画像データを、手書き文字データ入力部71から入力し、手書き文字データ記憶部72内に記憶蓄積しておく場合を例に挙げたが、氏名情報特定処理の際に手書き文字データ抽出部75が抽出する解答者情報欄23への記入内容についての画像データも、解答記入者による手書き文字の画像データであることから、その文字データ抽出部75が画像データを抽出する度に、その抽出結果を手書き文字データ記憶部72内に追加登録することも考えられる。つまり、手書き文字データ入力部71は、画像読み取り部2で得られた画像データのうち、解答者情報欄23への解答記入者による記名部分を用いて、手書き文字データ記憶部72内への画像データの追加登録を行うのである。このようにすれば、ある一人の解答記入者となり得る者について、複数の画像データ(サンプルデータ)が手書き文字データ記憶部72内に記憶蓄積されることになるため、漢字かな文字照合部76bおよび英数字照合部76cでの照合精度の向上が期待できる。しかも、文字データ抽出部75による抽出結果を利用すれば、画像データ入力の手間も省けるようになる。

0088

このように、本発明は、本実施形態での説明に対し、その要旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。

図面の簡単な説明

0089

本発明に係る教材処理装置の概略構成例を示すブロック図である。
教育用教材の一具体例を示す説明図である。
本発明に係る教材処理装置の解答者特定処理部の機能構成例を示すブロック図である。
本発明に係る教材処理装置における処理動作例を示す説明図である。
照合結果の選択処理の一具体例を示す説明図である。
照合結果の選択処理の他の具体例を示す説明図である。
途切れ補正処理の一例を示す説明図である。
途切れ補正処理の他の例を示す説明図である。
正誤判定記入位置の認識処理手順の一例を示すフローチャートである。
解答欄位置領域情報の一具体例を示す説明図である。
正誤判定の採点集計の処理手順の一例を示すフローチャートである。
問題別採点結果の一具体例を示す説明図である。

符号の説明

0090

1…データベース部、2…画像読み取り部、3…画像データ解析部、4…教材判別部、5…歪み補正部、6…差分抽出部、7…解答者特定処理部、8…正誤判定抽出部、9…途切れ補正部、10…図形形状認識部、11…記入位置認識部、12…採点集計部、13…集計結果出力部、20…教育用教材、21…解答欄、22…識別情報欄、23…解答者情報欄、31…データベース装置、32…ファイルサーバ装置、71…手書き文字データ入力部、72…手書き文字データ記憶部、73…クラス指定部、74…指定クラスデータ取得部、75…手書き文字データ抽出部、76…手書き文字照合部、76a…文字分離部、76b…漢字かな文字照合部、76c…英数字照合部、76d…選択部、76e…救済情報入力部、77…解答者特定部

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