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技術 車両の直進性評価方法及びその装置

出願人 トヨタ自動車株式会社
発明者 汐見隆岡田傑史小田切拓哉下川大輔
出願日 2005年2月28日 (15年11ヶ月経過) 出願番号 2005-053942
公開日 2006年9月7日 (14年5ヶ月経過) 公開番号 2006-234774
状態 未査定
技術分野 車両の試験
主要キーワード 後方支持部材 オフセンタ 進行軸 並行配置 非固定状態 車両流れ スラスト角 開発設計
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (8)

課題

車両の直進性を良好に評価することができる直進性評価方法及びその装置を提供する。

解決手段

テップS2で得たRrトー角及びRrキャンバ角、ステップS3で得たRrスラスト角及び後輪横力値、ステップS5で得たFrトー角及びFrキャンバ角、ステップS8で得た前輪3Fの横力値(前輪横力)に基づいて車両2の直進性を判定する(ステップS8)。後輪アライメント及び後輪横力を用いて車両2の直進性を把握するものであり、直進性に大きく影響する後輪のアライメント等を考慮しないで直進性を把握する上記従来技術に比して、直進性の評価をより精度高く行なうことができる。

概要

背景

車両の走行に関し、オフセンタハンドルをきった状態で車両が直進する状態)や車両流れ(ハンドルに力を加えない状態で車両が直進せず左又は右方向に旋回してしまう状態)を招くことなく、良好な直進性を維持して走行時の安定性を確保することは、最重要課題の一つであり、これに関連して車両の直進性を良好に評価することが望まれている。
このような車両の直進性の評価を行なう装置の一例として特許文献1に示される車両の直進性評価装置がある。この直進性評価装置は、車両直進性と外力安定性を確保することを目的として構成されている。この装置では、ベルト走行路面)の中心線と車両の中心線とが平行になるようにして、車両に装着された車輪の各々(左右前輪左右後輪)をベルト(走行路面)の各々に載置している。

そして、車両について前後、左右及び鉛直軸方向に移動しないように拘束し、ベルトを各々独立に駆動して車輪を各々車軸回りに回転させた状態で、ベルトの各々を鉛直軸回りに回転させ(ひいては各車輪に横力を発生させ)、その横力が最小になるようにトー角を調整する。次に、前輪及び後輪各々について左右のベルト(走行路面)を鉛直軸方向に所定量並進させ、所定量並進させたときの左右の車輪間の横力の変動量が略一致する回転角を求め、このようにして求めた回転角に基づいて車両に装着された各車輪のトー角を修正するようにしている。
特許第3476530号公報

概要

車両の直進性を良好に評価することができる直進性評価方法及びその装置を提供する。 ステップS2で得たRrトー角及びRrキャンバ角、ステップS3で得たRrスラスト角及び後輪横力値、ステップS5で得たFrトー角及びFrキャンバ角、ステップS8で得た前輪3Fの横力値(前輪横力)に基づいて車両2の直進性を判定する(ステップS8)。後輪のアライメント及び後輪横力を用いて車両2の直進性を把握するものであり、直進性に大きく影響する後輪のアライメント等を考慮しないで直進性を把握する上記従来技術に比して、直進性の評価をより精度高く行なうことができる。

目的

また、直進性の評価内容良否判定)は直接、車両の組立車両の製品開発設計結びつくものであり、直進性が良くない(否)と判定された場合、その要因車輪側ホイルアライメントの不良であるかタイヤの不良であるかを明確にする(解析する)ことが望まれている。このこと(直進性不良に対する車輪側のホイルアライメント又はタイヤの明確化)は、製品の開発設計に留まらず、車両の組立の観点からも不可欠なものになっている。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

前輪を前側ダブルローラー上に載せて駆動して前記前輪のトー角及びキャンバ角を測定する前側測定工程と、後輪並行配置した後側ダブルローラー上に載せて駆動して前記後輪のトー角及びキャンバ角を測定する後側測定工程と、後輪のトー角及びキャンバ角で決まる車両の進行軸に沿って前側フラットベルトを回転させ、該前側フラットベルトによる前記前輪の回転時に前記前輪に作用する横力を測定する前輪横力測定工程と、前記進行軸に沿って後側フラットベルトを回転させ、該後側フラットベルトによる前記後輪の回転時に前記後輪に作用する横力を測定する後輪横力測定工程と、前記各工程の測定で得た前記前輪のトー角及びキャンバ角、前記後輪のトー角及びキャンバ角、前記前輪横力、並びに前記後輪横力に基づいて車両の直進性及び/又はタイヤ良否判定を行う直進性・タイヤ良否判定工程と、を備えたことを特徴とする車両の直進性評価方法

請求項2

前記後側ダブルローラー上での前記後輪の回転時に前記後輪のスラスト角を測定する後輪スラスト角測定工程と、該後輪スラスト角測定工程の測定で得た後輪スラスト角及び前記後輪横力測定工程の測定で得た後輪横力に基づいて車両の進行方向を決定する進行方向決定工程と、を備えたことを特徴とする請求項1記載の車両の直進性評価方法。

請求項3

前記前輪横力測定工程は、車両のハンドル固定状態で実行されるハンドル固定時前輪横力測定工程と、車両のハンドルの非固定状態で実行されるハンドル非固定時前輪横力測定工程とを含み、前記直進性・タイヤ良否判定工程における前側のタイヤの良否判定は、前記ハンドル固定時前輪横力測定工程で得られ、前輪のキャンバ角及びトー角に応じて発生する横力と、予め定められる基準横力とに基づいて行われ、前記直進性・タイヤ良否判定工程における直進性の判定は、前記ハンドル非固定時前輪横力測定工程で得られる前記前輪に作用する横力を用いて決められる車両の進行方向に基づいて行われることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両の直進性評価方法。

請求項4

前記前側、後側ダブルローラーの各ダブルローラー上で、トー角及びキャンバ角測定と同時に狙い値への調整を行うことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の車両の直進性評価方法。

請求項5

駆動される前輪を戴置する前側フラットベルトと、駆動される後輪を戴置する後側フラットベルトと、前側ダブルローラー上で回転する前輪を対象にして測定される前輪のトー角及びキャンバ角、後側ダブルローラー上で回転する後輪を対象にして測定される後輪のトー角及びキャンバ角、後輪のトー角及びキャンバ角で決まる車両の進行軸に沿って回転される前側フラットベルト上で回転する前記前輪を対象にして測定される前輪に作用する横力、並びに前記進行軸に沿って回転される後側フラットベルト上で回転する前記後輪を対象にして測定される後輪に作用する横力に基づいて車両の直進性及びタイヤの良否判定を行うコントローラと、を備えたことを特徴とする車両の直進性評価装置

請求項6

前記コントローラは、前記後側ダブルローラー上での前記後輪の回転時に測定される前記後輪のスラスト角及び前記後側フラットベルト上での前記後輪横力に基づいて車両の進行方向を決定することを特徴とする請求項5記載の車両の直進性評価装置。

請求項7

前側フラットベルト上で回転する前輪を対象にして行われる横力測定は、車両のハンドルの固定及び非固定状態で実行され、前記コントローラは、前記固定状態で得られる横力及び予め設定データから得られる算出横力とからタイヤの良否を判定し、前記非固定状態で測定された横力を用いて決められる車両の進行方向に基づいて直進性の判定を行うことを特徴とする請求項5又は6に記載の車両の直進性評価装置。

請求項8

前記前側、後側ダブルローラーの各ダブルローラー上で、トー角及びキャンバ角測定と同時に狙い値への調整をするアライメント調整機能を兼ね備えていることを特徴とする請求項5から7のいずれかに記載の車両の直進性評価装置。

技術分野

0001

本発明は車両の直進性評価方法及びその装置に関する。

背景技術

0002

車両の走行に関し、オフセンタハンドルをきった状態で車両が直進する状態)や車両流れ(ハンドルに力を加えない状態で車両が直進せず左又は右方向に旋回してしまう状態)を招くことなく、良好な直進性を維持して走行時の安定性を確保することは、最重要課題の一つであり、これに関連して車両の直進性を良好に評価することが望まれている。
このような車両の直進性の評価を行なう装置の一例として特許文献1に示される車両の直進性評価装置がある。この直進性評価装置は、車両直進性と外力安定性を確保することを目的として構成されている。この装置では、ベルト走行路面)の中心線と車両の中心線とが平行になるようにして、車両に装着された車輪の各々(左右前輪左右後輪)をベルト(走行路面)の各々に載置している。

0003

そして、車両について前後、左右及び鉛直軸方向に移動しないように拘束し、ベルトを各々独立に駆動して車輪を各々車軸回りに回転させた状態で、ベルトの各々を鉛直軸回りに回転させ(ひいては各車輪に横力を発生させ)、その横力が最小になるようにトー角を調整する。次に、前輪及び後輪各々について左右のベルト(走行路面)を鉛直軸方向に所定量並進させ、所定量並進させたときの左右の車輪間の横力の変動量が略一致する回転角を求め、このようにして求めた回転角に基づいて車両に装着された各車輪のトー角を修正するようにしている。
特許第3476530号公報

発明が解決しようとする課題

0004

ところで、車両の直進性はホイルアライメント(トー角、キャンバ角キャスタ角)と車輪(タイヤ)が発生する横力とにより決定される。
しかしながら、上述した従来技術では、各車輪をベルトに載置して車両の直進性を把握するようにしており、車輪側のホイルアライメントの不良であるかタイヤの不良であるか分からない状態でトー角のみを調整している。このため、良好な直進性の把握、評価を行なう上で十分なものになっておらず、改善の余地があるというのが実情であった。

0005

また、実際の車両では、後輪は、そのトー角により方向が定まる一方、前輪は、ハンドルにより回転自由とされていることから、車両の直進時の状態は、ほとんど後輪のアライメントで決まってしまう。
しかしながら、上記従来技術は後輪の影響を考慮しておらず、この点でも、直進性の評価に改善の余地があるものになっている。
さらに、上記従来技術では、前輪及び後輪を共にベルトに戴置するので、タイヤにより発生する力の影響を受け、アライメント検出精度がその分、劣ったものになっている。

0006

また、直進性の評価内容良否判定)は直接、車両の組立車両の製品開発設計結びつくものであり、直進性が良くない(否)と判定された場合、その要因が車輪側のホイルアライメントの不良であるかタイヤの不良であるかを明確にする(解析する)ことが望まれている。このこと(直進性不良に対する車輪側のホイルアライメント又はタイヤの明確化)は、製品の開発設計に留まらず、車両の組立の観点からも不可欠なものになっている。

0007

本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、車両の直進性を良好に評価することができる直進性評価方法及びその装置を提供することを目的とする。
また、本発明の他の目的は、車両の直進性を良好に評価することができ、かつ直進性不良判定時にその要因を明確化できる直進性評価方法及びその装置を提供することにある。

課題を解決するための手段

0008

請求項1記載の車両の直進性評価方法に係る発明は、前輪を前側ダブルローラー上に載せて駆動して前記前輪のトー角及びキャンバ角を測定する前側測定工程と、後輪を並行配置した後側ダブルローラー上に載せて駆動して前記後輪のトー角及びキャンバ角を測定する後側測定工程と、後輪のトー角及びキャンバ角で決まる車両の進行軸に沿って前側フラットベルトを回転させ、該前側フラットベルトによる前記前輪の回転時に前記前輪に作用する横力を測定する前輪横力測定工程と、前記進行軸に沿って後側フラットベルトを回転させ、該後側フラットベルトによる前記後輪の回転時に前記後輪に作用する横力を測定する後輪横力測定工程と、前記各工程の測定で得た前記前輪のトー角及びキャンバ角、前記後輪のトー角及びキャンバ角、前記前輪横力、並びに前記後輪横力に基づいて車両の直進性及び/又はタイヤの良否判定を行う直進性・タイヤ良否判定工程と、を備えたことを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の車両の直進性評価方法において、前記後側ダブルローラー上での前記後輪の回転時に前記後輪のスラスト角を測定する後輪スラスト角測定工程と、該後輪スラスト角測定工程の測定で得た後輪スラスト角及び前記後輪横力測定工程の測定で得た後輪横力に基づいて車両の進行方向を決定する進行方向決定工程と、
を備えたことを特徴とする。

0009

請求項3記載の発明は、請求項1又は2に記載の車両の直進性評価方法において、前記前輪横力測定工程は、車両のハンドルの固定状態で実行されるハンドル固定時前輪横力測定工程と、車両のハンドルの非固定状態で実行されるハンドル非固定時前輪横力測定工程とを含み、前記直進性・タイヤ良否判定工程における前側のタイヤの良否判定は、前記ハンドル固定時前輪横力測定工程で得られ、前輪のキャンバ角及びトー角に応じて発生する横力と、予め定められる基準横力とに基づいて行われ、前記直進性・タイヤ良否判定工程における直進性の判定は、前記ハンドル非固定時前輪横力測定工程で得られる前記前輪に作用する横力を用いて決められる車両の進行方向に基づいて行われることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1から3のいずれかに記載の車両の直進性評価方法において、前記前側、後側ダブルローラーの各ダブルローラー上で、トー角及びキャンバ角測定と同時に狙い値への調整を行うことを特徴とする。

0010

請求項5記載の車両の直進性評価装置に係る発明は、駆動される前輪を戴置する前側フラットベルトと、駆動される後輪を戴置する後側フラットベルトと、前側ダブルローラー上で回転する前輪を対象にして測定される前輪のトー角及びキャンバ角、後側ダブルローラー上で回転する後輪を対象にして測定される後輪のトー角及びキャンバ角、後輪のトー角及びキャンバ角で決まる車両の進行軸に沿って回転される前側フラットベルト上で回転する前記前輪を対象にして測定される前輪に作用する横力、並びに前記進行軸に沿って回転される後側フラットベルト上で回転する前記後輪を対象にして測定される後輪に作用する横力に基づいて車両の直進性及びタイヤの良否判定を行うコントローラと、を備えたことを特徴とする。
請求項6記載の発明は、請求項5記載の車両の直進性評価装置において、前記コントローラは、前記後側ダブルローラー上での前記後輪の回転時に測定される前記後輪のスラスト角及び前記後側フラットベルト上での前記後輪横力に基づいて車両の進行方向を決定することを特徴とする。

0011

請求項7記載の発明は、請求項5又は6に記載の直進性評価装置において、前側フラットベルト上で回転する前輪を対象にして行われる横力測定は、車両のハンドルの固定及び非固定状態で実行され、前記コントローラは、前記固定状態で得られる横力及び予め設定データから得られる算出横力とからタイヤの良否を判定し、前記非固定状態で測定された横力を用いて決められる車両の進行方向に基づいて直進性の判定を行うことを特徴とする。
請求項8記載の発明は、請求項5から7のいずれかに記載の車両の直進性評価装置において、前記前側、後側ダブルローラーの各ダブルローラー上で、トー角及びキャンバ角測定と同時に狙い値への調整をするアライメント調整機能を兼ね備えていることを特徴とする。

発明の効果

0012

請求項1から8に記載の発明によれば、ダブルローラー上で回転する前輪を対象にして測定される前記前輪のトー角、キャンバ角及びフラットベルト上で測定される横力、並びにダブルローラー上で回転する後輪を対象にして測定される前記後輪のトー角、キャンバ角及びフラットベルト上で測定される横力に基づいて、すなわち、車両の直進性に影響するホイルアライメント及び横力に基づいて車両の直進性を判定する。このため、車両の直進性の把握をより精度高いものにできる。

発明を実施するための最良の形態

0013

以下、本発明の一実施の形態を図1ないし図4に基づいて説明する。図1及び図2において、車両直進性評価装置1は、車両2の直進性を評価するために用いられるようになっており、車両2の前側左右車輪(以下、適宜、前輪という。)3F及び後側左右車輪(以下、適宜、後輪という。)3Rにそれぞれ対応して4つの台座4を備えている。台座4は、車両直進性評価装置1を配置するための設備5の床6に回転可能に配置されている。以下、便宜上、4つの台座4のうち、前輪3Fに対応するものをFr台座4F、後輪3Rに対応するものをRr台座4Rという。

0014

Fr台座4Fの上面には、車両2の幅方向図1紙面表裏方向)に延びる2本のガイドレール7が配置されている。2本のガイドレール7にはFr台座4Fとの間に隙間8を空けてFrフローティング盤9Fが載置されている。
Frフローティング盤9Fは、車両2の幅方向(図1紙面表裏方向)にフリーになっており、後述する横力の測定を行なえるようになっていると共に、車両2の前後方向の移動、ひいては回転動規制されており、後述するFrフラットベルト10Fの回転方向(Frフラットベルト機構11Fの回転軸12の回転方向)を維持させるようにしている。
Frフローティング盤9Fの車両2の前方側部分(図1左側。以下、フロント側という。)及び後方側部分(図1右側。以下、リア側という。)には、Frフローティング盤9FとFr台座4Fとの間の隙間8に介在される歪センサ14を有する荷重計15Fa,15Fbが配置されており、前輪3Fに発生する横力を測定するようにしている。

0015

Frフローティング盤9FにはFrフラットベルト機構11Fが支持台(以下、フラットベルト機構支持台という。)16を介して設けられている。Frフラットベルト機構11Fは、2つの回転軸12と、2つの回転軸12に巻かれた前記Frフラットベルト10Fとを備えており、Frフラットベルト10F上に前輪3Fを載置し得るようになっている。Frフラットベルト機構11Fの回転軸12には、モーター17が連結されている。

0016

前輪3Fのフロント側部分及びリア側部分には、Frフラットベルト10Fと前輪3Fとの間になるようにして移動式ローラー(以下、便宜上、適宜、前側前方、後方移動式ローラーという。)18Fa,18Fb〔ダブルローラー〕が配置されている。前側前方、後方移動式ローラー18Fa,18Fbは、フロント側及びリア側に移動可能な前側前方、後方支持部材19Fa,19Fbに支持されており、前側前方、後方移動式ローラー用駆動機構20Fa,20Fbにより作動されて矢印21で示すようにフロント側及びリア側に移動するようになっている。前側前方、後方移動式ローラー18Fa,18Fbは、上述したように移動することにより、前輪3FをFrフラットベルト10Fから離間させた状態にする一方、Frフラットベルト10F上に載置し得るようになっている。

0017

Rr台座4Rの上面には、上述したFrフローティング盤9Fと同等に構成されるRrフローティング盤9RがFrフローティング盤9Fと同様に設けられている。以下、Rrフローティング盤9R側の構成について、Frフローティング盤9F側で用いたのと同等の部材には、適宜同一の符号を付して説明する。
Rrフローティング盤9R側でも、Rr台座4Rの上面には、車両2の幅方向(図1紙面表裏方向)に延びる2本のガイドレール7が配置されている。2本のガイドレール7にはRr台座4Rとの間に隙間8を空けてRrフローティング盤9Rが載置されている。

0018

Rrフローティング盤9Rは、車両2の幅方向(図1紙面表裏方向)にフリーになっており、後述する横力の測定を行なえるようになっていると共に、車両2の前後方向の移動、ひいては回転動が規制されており、後述するRrフラットベルト10Rの回転方向(Rrフラットベルト機構11Rの回転軸12の回転方向)を維持させるようにしている。
Rrフローティング盤9Rの車両2のフロント側及びリア側には、Rrフローティング盤9RとRr台座4Rとの間の隙間8に介在される歪センサ14を有する荷重計15Ra,15Rbが配置されており、後輪3Rに発生する横力を測定するようにしている。

0019

Rrフローティング盤9RにはRrフラットベルト機構11Rがフラットベルト機構支持台16を介して設けられている。Rrフラットベルト機構11Rは、2つの回転軸12と、2つの回転軸12に巻かれた前記Rrフラットベルト10Rとを備えており、Rrフラットベルト10R上に後輪3Rを載置し得るようになっている。Rrフラットベルト機構11Rの回転軸12には、モーター17が連結されている。

0020

後輪3Rのフロント側部分及びリア側部分には、Rrフラットベルト10Rと後輪3Rとの間になるようにして後側前方、後方移動式ローラー18Ra,18Rb〔ダブルローラー〕が配置されている。後側前方、後方移動式ローラー18Ra,18Rbは、フロント側及びリア側に移動可能な後側前方、後方移動支持部材19Ra,19Rbに支持されており、後側前方、後方移動式ローラー用駆動機構20Ra,20Rbにより作動されて矢印21で示すようにフロント側及びリア側に移動するようになっている。後側前方、後方移動式ローラー18Ra,18Rbは、上述したように移動することにより、後輪3RをRrフラットベルト10Rから離間させた状態にする一方、Rrフラットベルト10R上に載置し得るようになっている。

0021

Rrフローティング盤9Rのフロント側及びリア側には、Rrフローティング盤9RとRr台座4Rとの間に介在される歪センサ14を有する荷重計15Ra,15Rbが配置されており、後輪3Rに発生する横力を測定するようにしている。

0022

また、車両直進性評価装置1は、各車輪(前輪3F及び後輪3R)のアライメントをそれぞれ測定する4組のアライメント測定装置26を備えており、各車輪のトー角及びキャンバ角を測定するようにしている。各アライメント測定装置26は、各車輪のフロント側部分及びリア側部分を対象としてレーザービーム照射を行ない且つその反射を受ける2組のレーザービーム処理部27と、2組のレーザービーム処理部27のレーザービームの照射及び反射データからトー角、キャンバ角及びスラスト角を求める演算部28とを備えている。
また、図2及び図3に示すように、車両2のフロア部30の下面部には4つの穴31が形成されており、この4つの穴31に設備5に固定された位置決め機構32の軸材33が挿入され、これにより車両2は設備5に固定されるようになっている。

0023

荷重計15、モーター17、後側前方、後方移動式ローラー用駆動機構20Ra,20Rb、前側前方、後方移動式ローラー用駆動機構20Fa,20Fb、及びアライメント測定装置26(レーザービーム処理部27、演算部28)には、コントローラ35が接続されている。コントローラ35は、各部材の駆動を行なうと共に測定、演算データの入力を受けて、図4に示すように横力の検出及び車両2の直進性の判定を含む演算処理を行なうようにしている。

0024

上述したように構成された車両直進性評価装置1では、図4に示すようにして、車両2の直進性評価を行なう。
すなわち、まず、位置決め機構32を用いて車両2を設備5に固定する(ステップS1)。次に、後側前方、後方移動式ローラー18Ra,18Rb(ダブルローラー)上で後輪3Rを低速回転させ(略8Km/hの車速を得られる速度)、この状態でアライメント測定装置26を用いて後輪3Rのトー角、キャンバ角及びスラスト角(以下、それぞれRrトー角、Rrキャンバ角及びRrスラスト角という。)を測定する(ステップS2)。このステップS2では、Rrトー角及びRrキャンバ角測定と同時にRrトー角及びRrキャンバ角が狙い値となるように調整を行うようにしており、アライメント調整機能を兼ね備えている。また、ステップS2からのRrトー角及びRrキャンバ角が前記Rrフラットベルト10Rの回転方向の決定に用いられ、後述するステップS3からのスラスト角が、前記Frフラットベルト10Fの回転方向の決定に用いられるようになっている。
本実施の形態では、ステップS2が前輪側測定工程及び後輪スラスト角測定工程を構成している。

0025

次に、車両2の固定を維持した状態で、Rrフラットベルト10R上で後輪3Rを中速回転させ(略20Km/hの車速を得られる速度)、この状態で、荷重計15を用いて後輪3Rに発生する横力(Rr 横力)を測定し、横力値(後輪横力値)を得る(ステップS3)。この際、Rrフラットベルト10Rは、後輪3Rの進行軸〔後輪のトー角及びキャンバ角で決まる車両が進行しようとする方向を示す軸であり、後述する車両2の進行方向Dに相当する。〕に沿う方向に回転させる。

0026

このステップS3では、ステップS2で測定したRrトー角及びRrキャンバ角並びに当該ステップS3で得た後輪横力値(Rr横力)に基づいて、後輪3Rの良否判定を行なう。例えば、ステップS2で測定したRrトー角及びRrキャンバ角から車速が低速(略8Km/hである)の場合に発生すると予想される後輪3Rの横力と後輪横力値とを比較して、後輪3Rの良否判定を行なう。この判定では、Rrト—角及びRrキャンバ角により設計上算出される値に対して実際に測定された横力値が大きく異なる時、否(不良)と判定する。
そして、後輪3Rが不良であると判定した場合(判定H1)には、例えば後輪3Rの交換などの措置を行なえるようにする。
本実施の形態では、ステップS3が後輪横力測定工程を構成している。

0027

ステップS3に続いて、車両2の固定を維持した状態で、ハンドルを中心位置で固定する(ステップS4)。続くステップS5で、ステップS4の状態(車両2の固定を維持し、ハンドルを中心位置で固定した状態)を維持しつつ、前側前方、後方移動式ローラー18Fa,18Fb〔ダブルローラー〕上で前輪3Fを低速回転させ(略8Km/hの車速を得られる速度)、前輪3Fのトー角(以下、Frトー角という。)及びキャンバ角(以下、Frキャンバ角という。)の測定を行う。ステップS5では、Frトー角及びFrキャンバ角の測定と同時にこれらが狙い値となるように調整を行うようにしており、アライメント調整機能を兼ね備えている。
ステップS5では、ステップS2で得たRrスラスト角及びステップS3で得た後輪横力値等の後輪3R側のデータを用いてFrトー角を調整するようにしており、これにより車両2の進行方向Dに対する、精度高いFrトー角の調整が図れるものになっている。
本実施の形態では、ステップS5が前輪側測定工程を構成している。

0028

ステップS5に続いて、車両2の固定を維持した状態で、前側前方、後方移動式ローラー18Fa,18Fb〔ダブルローラー〕上で前輪3Fを中速回転させ(略20Km/hの車速を得られる速度)、この状態で、荷重計15を用いて前輪3Fに作用する横力(Fr横力)を測定し、横力値(前輪横力値)を得る(ステップS6)。
このステップS6では、ハンドルを固定した状態(ステップS4)で、当該ステップS6で得られる横力(この横力は前輪のキャンバ角及びトー角に応じて発生する。)と、予め設計データに基づいて得る前輪横力値に基づいて、後輪3Rの場合と同様にして前輪3Fの良否判定を行なう。
そして、前輪3Fが不良であると判定した場合(判定H2)には、例えば前輪3Fの交換などの措置を行なえるようにする。

0029

ステップS6に続いて、ハンドルをフリー(ハンドル解除)の状態にする(ステップS7)。そして、ステップS2で得たRrスラスト角及びステップS3で得た後輪横力値に基づいて車両2の進行方向Dを決定し、ハンドル解除状態で、車両2の進行方向Dに平行としたFrフラットベルト10F上で前輪3Fを中速回転させ(略20Km/hの車速を得られる速度)、荷重計15を用いて前輪3Fに発生する横力を測定し、横力値(前輪3Fの横力値)を得(ステップS8)、次の工程に進む(ステップS9)。

0030

ステップS8では、さらに、ステップS2で得たRrスラスト角、Rrトー角及びRrキャンバ角、ステップS3で得た後輪横力値、ステップS5で得たFrトー角及びFrキャンバ角、このステップS8で得た前輪3Fの横力値(前輪横力)に基づいて、車両の進行方向Dを決定する(上述した進行軸を正確なものにすることになる)。そして、車両の進行方向Dに基づいて車両2の直進性を判定して、ホイルアライメント(すなわち車両2側)の良否判定を行なう。

0031

なお、一般に車両では、タイヤにキャスタ角がつけられており、これにより直進性を確保するようにしているが、この直進性について、本実施の形態では、ステップS8において、ハンドル解除状態で(ステップS7)判定するようにしている。
また、このステップS8では、前記測定結果に基づいてFrトー角、Frキャンバ角の調整を行う。

0032

そして、ステップS8の上記判定処理で、車両2側が不良であると判定した場合(判定H3)には、例えばホイルアライメントの再調整などの措置を行なえるようにする。
本実施の形態ではステップS6がハンドル固定時前輪横力測定工程(前輪横力測定工程)、直進性・タイヤ良否判定工程及び直進性・タイヤ良否判定工程を構成し、ステップS8がハンドル非固定時前輪横力測定工程(前輪横力測定工程)、直進性・タイヤ良否判定工程、直進性・タイヤ良否判定工程及び進行方向決定工程を構成している。

0033

上述したように、車両2を設備5に固定した状態で後輪3Rを中速で回転させ後輪3Rに作用する横力(後輪3Rが発生する横力)を測定し、ステップS2で測定したRrトー角及びRrキャンバ角及び後輪3Rが発生する横力に基づいて後輪3Rの良否判定を行なう(ステップS3)ので、後輪の生産時のばらつきを判定できる。
また、ステップS5で得たFrトー角及びFrキャンバ角並びに前輪横力値に基づいて前輪3Fの良否判定を行なう(ステップS6)ので、Fr タイヤの生産時のばらつきを判定できる。

0034

さらに、ステップS2で得たRrスラスト角、Rrトー角及びRrキャンバ角、ステップS3で得た後輪横力値、ステップS5で得たFrトー角及びFrキャンバ角、前輪横力に基づいて車両2の直進性を判定する(ステップS8)。このため、後輪3R及び前輪3Fの良否判定後に実施するこのステップS8により、ホイルアライメント(すなわち車両2側)の良否判定を行なえることになる。

0035

ステップS2で得たRrトー角及びRrキャンバ角、ステップS3で得たRrスラスト角及び後輪横力値、ステップS5で得たFrトー角及びFrキャンバ角、ステップS8で得た前輪3Fの横力値(前輪横力)に基づいて車両2の直進性を判定するので、タイヤの不良かホイルアライメントの不良であるか分からないで車両の直進性を把握する(トー角の調整を行なう)従来技術に比して、車両の直進性の把握をより精度高いものにできる。

0036

上記実施の形態は、各輪に発生する横力の総和が最小になるように調整を行なって直進性を把握する従来技術に比して、ホイルアライメントを含め直進性を総合的に把握するものであるので、車両の直進性評価精度を向上できる。

0037

また、上記実施の形態は、上述したように後輪のアライメント及び後輪横力を用いて車両2の直進性を把握するものであり、直進性に大きく影響する後輪のアライメント等を考慮しないで直進性を把握する上記従来技術に比して、直進性の評価をより精度高く行なうことができる。

0038

上述したように、本実施の形態では、後輪側測定工程(ステップS2)で、後輪3Rを並行配置した後側前方、後方移動式ローラー18Ra,18Rb上に載せて駆動してRrトー角及びRrキャンバ角を測定しており、その分、後輪3Rのアライメントの検出精度を向上できる。このため、前輪及び後輪を共にベルトに戴置する上記従来技術に比して、ホイルアライメントの検出精度を向上できる。

0039

また、車両2を設備5に固定し、かつハンドルを中心位置で固定した状態で前輪3Fを中速で回転させ、リア(Rr)側のデータを用いてFrトー角を調整する(ステップS8)ので、車両2の進行方向Dに対する、正確なFrトー角の調整が可能である。

0040

また、ハンドルをフリー〔非固定〕の状態で、車両の進行軸〔車両2の進行方向D(リアスラスト角+横力より算出)に対応する〕に沿う方向に回転されるフラットベルト10上で前輪3Fを中速回転させるので、実走行に近い状態で横力、ひいては車両流れを発生させる力を測定することができ、直進性の評価精度を向上できる。

0041

位置決め機構32は、上記例のものに代えて、図5に示すもの又は図6及び図7に示す位置決め機構32A,32Bを用いてもよい。図5に示す位置決め機構32Aは、設備5における車両2の4隅部分にそれぞれ配置される4個のシリンダ40Aを有している。シリンダ40Aのピストンロッド41Aの先端部にはウレタンパッド42が取付けられており、車両2の4隅を押付け、これにより車両2を固定するようにしている。

0042

また、図6及び図7に示す位置決め機構32Bは、設備5に保持された4個のシリンダ40Bを有している。4個のシリンダ40Bは、ドア43に対応する車両2の右、左側のロッカパネル44におけるフロント側、リア側部分に対応して配置されている。シリンダ40Bのピストンロッド41Bの先端部には係合部材45が取付けられている。シリンダ40Bは、係合部材45をロッカパネル44に押し付けることにより車両2を固定するようにしている。

図面の簡単な説明

0043

本発明の一実施の形態に係る車両直進性評価装置を模式的に示す側面図である。
図1の車両直進性評価装置を模式的に示す平面図である。
図1の車両直進性評価装置に用いる位置決め機構を模式的に示す図である。
図1の車両直進性評価装置に用いられる車両直進性評価方法を説明するための工程図である。
位置決め機構の他の一例を示す側面図である。
位置決め機構の他の一例を模式的に示す側面図である。
図6の位置決め機構を模式的に示す断面図である。

符号の説明

0044

1…車両直進性評価装置、2…車両、3F…前輪、3R…後輪、10F…Frフラットベルト、10R…Rrフラットベルト、18Fa,18Fb…前側前方、後方移動式ローラー(ダブルローラー)、18Ra,18Rb…後側前方、後方移動式ローラー(ダブルローラー)、35…コントローラ。

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