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技術 無線送信回路及び無線送信装置

出願人 パナソニック電工株式会社
発明者 林雅則末広善文沖田篤志
出願日 2005年2月21日 (15年10ヶ月経過) 出願番号 2005-044832
公開日 2006年8月31日 (14年4ヶ月経過) 公開番号 2006-229905
状態 特許登録済
技術分野 時分割方式以外の多重化通信方式 送信機
主要キーワード 多接点スイッチ ジッタ幅 側ピーク値 電流変換素子 回路雑音 ステップリカバリダイオード パルス信号列 ジッタ発生
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2006年8月31日)のものです。
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図面 (15)

課題

短パルス信号における波高値を低下させることなく送信信号に含まれる周波数成分毎送信電力を低下させることができる無線送信回路、及びこれを用いた無線送信装置を提供する。

解決手段

周期的なタイミングと同期したパルスを用いた無線信号により送信データを送信する無線送信回路2において、周期的なタイミングを表すタイミング信号CLKを出力するタイミング信号発生部5と、送信データSDを変調して得られたパルスをタイミング信号CLKと同期して出力する送信パルス生成部6とを備えた。そして、タイミング信号発生部5は、タイミング信号CLKにジッタを生じさせるジッタ発生部を備えた。

概要

背景

近年、高速無線伝送方式の一つとして、ウルトラワイドバンド(UWB:Ultra Wide Band)通信方式が注目されている。ウルトラワイドバンド通信とは、超広帯域無線を意味し、中心周波数の25%以上、又は1.5GHz以上の帯域幅占有する無線伝送方式を指し、搬送波を用いず、例えばパルス幅が1nsec以下等の極めて細かい短パルス信号からなるパルス信号列を用いて通信を行うものである(例えば、特許文献1参照。)。

また、このようなウルトラワイドバンド通信方式による送信電力は、図14に示す米連邦通信委員会FCC:Federal Communications Commission)で規定されたスペクトラムマスクSPM以下にする必要がある。図14に示すスペクトラムマスクSPMは、横軸送信周波数縦軸が送信電力を示し、送信信号に含まれる周波数成分毎に送信電力が規定されているので、送信周波数成分毎に規定された電力以下の電波を用いて送信を行う必要がある。
特表2003−515974号公報

概要

短パルス信号における波高値を低下させることなく送信信号に含まれる周波数成分毎の送信電力を低下させることができる無線送信回路、及びこれを用いた無線送信装置を提供する。周期的なタイミングと同期したパルスを用いた無線信号により送信データを送信する無線送信回路2において、周期的なタイミングを表すタイミング信号CLKを出力するタイミング信号発生部5と、送信データSDを変調して得られたパルスをタイミング信号CLKと同期して出力する送信パルス生成部6とを備えた。そして、タイミング信号発生部5は、タイミング信号CLKにジッタを生じさせるジッタ発生部を備えた。

目的

本発明は、このような問題に鑑みて為された発明であり、短パルス信号における波高値を低下させることなく送信信号に含まれる周波数成分毎の送信電力を低下させることができる無線送信回路、及びこれを用いた無線送信装置を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
0件

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請求項1

周期的なタイミングと同期したパルスを用いた無線信号により送信データを送信する無線送信回路において、前記周期的なタイミングを表すタイミング信号を出力するタイミング信号発生部と、前記送信データを変調して得られた前記パルスを前記タイミング信号発生部により出力されたタイミング信号と同期して出力する送信パルス生成部とを備え、前記タイミング信号発生部は、前記タイミング信号に前記無線信号の送信電力ピーク値を制御するためのジッタを生じさせるジッタ発生部を備えることを特徴とする無線送信回路。

請求項2

前記タイミング信号発生部は、前記タイミング信号の周期を有する正弦波状の第1の周期信号を生成する周期信号発生部と、前記周期信号発生部で生成された第1の周期信号の電圧レベル二値化するための基準となる閾値電圧を設定する閾値電圧設定部と、前記閾値電圧設定部により設定された閾値電圧に基づき前記周期信号発生部で生成された第1の周期信号を二値化することにより得られた矩形波信号を、前記タイミング信号として出力する矩形波出力部とを備え、前記ジッタ発生部は、前記矩形波出力部で生じた回路雑音により前記閾値電圧に基づく前記第1の周期信号の二値化タイミングが変動することにより、前記矩形波信号にジッタを生じさせることを特徴とする請求項1記載の無線送信回路。

請求項3

前記タイミング信号発生部は、前記タイミング信号の周期を有する矩形波状の第2の周期信号を生成する周期信号発生部と、前記周期信号発生部から出力された第2の周期信号を遅延させて第3の周期信号を生成する遅延部とを備え、前記ジッタ発生部は、前記周期信号発生部から出力された第2の周期信号及び前記遅延部により生成された第3の周期信号のうち、いずれか一方を不規則に選択して前記タイミング信号として出力することにより前記ジッタを生じさせることを特徴とする請求項1記載の無線送信回路。

請求項4

周期的なタイミングと同期したパルスを用いた無線信号により送信データを送信する無線送信装置において、前記送信データを生成するデータ生成部と、前記データ生成部により生成された送信データに基づいて、前記送信データを表すパルスを出力する無線送信回路と、前記無線送信回路により出力されたパルスを放射するアンテナとを備え、前記無線送信回路は、請求項1〜3のいずれかに記載の無線送信回路であることを特徴とする無線送信装置。

技術分野

0001

本発明は、無線送信回路に関し、特に、消費電流を低減することができる無線送信回路に関する。そして、本発明は、これを用いた無線送信装置に関する。

背景技術

0002

近年、高速無線伝送方式の一つとして、ウルトラワイドバンド(UWB:Ultra Wide Band)通信方式が注目されている。ウルトラワイドバンド通信とは、超広帯域無線を意味し、中心周波数の25%以上、又は1.5GHz以上の帯域幅占有する無線伝送方式を指し、搬送波を用いず、例えばパルス幅が1nsec以下等の極めて細かい短パルス信号からなるパルス信号列を用いて通信を行うものである(例えば、特許文献1参照。)。

0003

また、このようなウルトラワイドバンド通信方式による送信電力は、図14に示す米連邦通信委員会FCC:Federal Communications Commission)で規定されたスペクトラムマスクSPM以下にする必要がある。図14に示すスペクトラムマスクSPMは、横軸送信周波数縦軸が送信電力を示し、送信信号に含まれる周波数成分毎に送信電力が規定されているので、送信周波数成分毎に規定された電力以下の電波を用いて送信を行う必要がある。
特表2003−515974号公報

発明が解決しようとする課題

0004

ところで、ウルトラワイドバンド通信の送信電力は、送信する短パルス信号の波高値増減に応じて増減するので、送信電力をスペクトラムマスクSPM以下にするために短パルス信号の波高値を低下させると、送信距離が短縮されてしまうという不都合があった。

0005

本発明は、このような問題に鑑みて為された発明であり、短パルス信号における波高値を低下させることなく送信信号に含まれる周波数成分毎の送信電力を低下させることができる無線送信回路、及びこれを用いた無線送信装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

上述の目的を達成するために、本発明の第1の手段に係る無線送信回路は、周期的なタイミングと同期したパルスを用いた無線信号により送信データを送信する無線送信回路において、前記周期的なタイミングを表すタイミング信号を出力するタイミング信号発生部と、前記送信データを変調して得られた前記パルスを前記タイミング信号発生部により出力されたタイミング信号と同期して出力する送信パルス生成部とを備え、前記タイミング信号発生部は、前記タイミング信号に前記無線信号の送信電力のピーク値を制御するためのジッタを生じさせるジッタ発生部を備えることを特徴としている。

0007

また、上述の無線送信回路において、前記タイミング信号発生部は、前記タイミング信号の周期を有する正弦波状の第1の周期信号を生成する周期信号発生部と、前記周期信号発生部で生成された第1の周期信号の電圧レベル二値化するための基準となる閾値電圧を設定する閾値電圧設定部と、前記閾値電圧設定部により設定された閾値電圧に基づき前記周期信号発生部で生成された第1の周期信号を二値化することにより得られた矩形波信号を、前記タイミング信号として出力する矩形波出力部とを備え、前記ジッタ発生部は、前記矩形波出力部で生じた回路雑音により前記閾値電圧に基づく前記第1の周期信号の二値化タイミングが変動することにより、前記矩形波信号にジッタを生じさせることを特徴としている。

0008

そして、本発明の第2の手段に係る無線送信装置は、上述の無線送信回路において、前記タイミング信号発生部は、前記タイミング信号の周期を有する矩形波状の第2の周期信号を生成する周期信号発生部と、前記周期信号発生部から出力された第2の周期信号を遅延させて第3の周期信号を生成する遅延部とを備え、前記ジッタ発生部は、前記周期信号発生部から出力された第2の周期信号及び前記遅延部により生成された第3の周期信号のうち、いずれか一方を不規則に選択して前記タイミング信号として出力することにより前記ジッタを生じさせることを特徴としている。

0009

また、上述の無線送信回路において、周期的なタイミングと同期したパルスを用いた無線信号により送信データを送信する無線送信装置において、前記送信データを生成するデータ生成部と、前記データ生成部により生成された送信データに基づいて、前記送信データを表すパルスを出力する無線送信回路と、前記無線送信回路により出力されたパルスを放射するアンテナとを備え、前記無線送信回路は、上述のいずれかに記載の無線送信回路であることを特徴としている。

発明の効果

0010

このような構成の無線送信回路及び無線送信装置は、タイミング信号発生部により周期的なタイミングを表すタイミング信号が出力され、ジッタ発生部によりタイミング信号にジッタが生じさせられ、送信パルス生成部により送信データが変調されて得られたパルスがジッタを生じたタイミング信号と同期して出力されるので、パルスに含まれる周波数成分のスペクトラムが拡がる結果、送信電力のピーク値が低下され、短パルス信号における波高値を低下させることなく送信信号に含まれる周波数成分毎の送信電力を低下させることができる。

発明を実施するための最良の形態

0011

以下、本発明に係る実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において同一の符号を付した構成は、同一の構成であることを示し、その説明を省略する。

0012

(第1実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る無線送信装置及び無線送信回路の構成の一例を示すブロック図である。図1に示す無線送信装置1は、無線送信回路2と、データ生成部3と、アンテナ4とを備えている。無線送信回路2は、データ生成部3から出力された送信データSDを変調し、パルスを用いて無線通信を行う通信方式、例えばウルトラワイドバンド通信方式におけるパルスを用いた無線信号として送信する回路部で、タイミング信号発生部5と、送信パルス生成部6とを備えて構成されている。

0013

図2は、タイミング信号発生部5の構成の一例を示すブロック図である。図2に示すタイミング信号発生部5は、周期的なタイミングを表すタイミング信号CLKを出力する回路部で、周期信号発生部51と、ジッタ発生部52とを備えている。図2に示す周期信号発生部51は、水晶発振子OSC1と、インバータバッファ53と、コンデンサC1,C2とを備えて構成された発振回路である。そして、水晶発振子OSC1の一端がインバータバッファ53の入力端子に接続され、他端がインバータバッファ53の出力端子に接続されている。また、インバータバッファ53の入力端子は、水晶発振子OSC1の一端がコンデンサC1を介してグラウンドに接続され、水晶発振子OSC1の他端がコンデンサC2を介してグラウンドに接続されている。そして、インバータバッファ53の入力端子に生じた正弦波状の周期信号CK0(第1の周期信号)が、ジッタ発生部52へ出力される。

0014

図3は、ジッタ発生部52の構成の一例を示す回路図である。図3に示すジッタ発生部52は、周期信号発生部51で生成された周期信号CK0の電圧レベルを二値化するための基準となる閾値電圧Vrefを設定する閾値電圧設定部54と、閾値電圧設定部54により設定された閾値電圧Vrefに基づき周期信号CK0を二値化することにより得られた矩形波信号を、タイミング信号CLKとして出力する矩形波出力部55と、コンデンサC3,C4と、抵抗Raとを備え、矩形波出力部55で生じた回路雑音により閾値電圧Vrefに基づく周期信号CK0の二値化タイミングが変動することにより、タイミング信号CLKにジッタを生じさせるようになっている。

0015

閾値電圧設定部54は、PMOSトランジスタQ1のソース回路動作電源電圧印加され、PMOSトランジスタQ1のドレインNMOSトランジスタQ2のドレインに接続され、NMOSトランジスタQ2のソースがグラウンドに接続されている。そして、PMOSトランジスタQ1のドレインとNMOSトランジスタQ2のドレインとが接続された接続点(A点)と、PMOSトランジスタQ1のゲートとNMOSトランジスタQ2のゲートとが接続されると共にその接続点(D点)がコンデンサC3を介してグラウンドに接続されている。この場合、PMOSトランジスタQ1とNMOSトランジスタQ2とによってCMOSトランジスタが構成されている。

0016

矩形波出力部55は、PMOSトランジスタQ3のソースに回路動作用電源電圧が印加され、PMOSトランジスタQ3のドレインとNMOSトランジスタQ4のドレインとがB点で接続され、NMOSトランジスタQ4のソースがグラウンドに接続されている。この場合、PMOSトランジスタQ3とNMOSトランジスタQ4とによってCMOSトランジスタが構成されている。

0017

そして、PMOSトランジスタQ3のゲートとNMOSトランジスタQ4のゲートとが接続された接続点(C点)がコンデンサC4を介して周期信号発生部51に接続されている。そして、C点とD点との間に抵抗Raが接続されており、周期信号発生部51からの周期信号CK0がコンデンサC4を介してC点に出力され、B点に生じた電圧がタイミング信号CLKとしてデータ生成部3及び変調回路61へ出力される。

0018

また、PMOSトランジスタQ1とPMOSトランジスタQ3、及びNMOSトランジスタQ2とNMOSトランジスタQ4は、それぞれ例えば同一のシリコンウェハ上に同一のサイズで形成されることにより、特性が同等にされている。これにより、コンデンサC4に入力された信号に交流成分が含まれていなければ、C点の電圧は、B点の電圧をA点の電圧と等しくさせる電圧に設定される。抵抗Ra及びコンデンサC3は周期信号CK0の交流成分をカットするローパスフィルタであり、抵抗Ra及びコンデンサC4は周期信号CK0の直流成分をカットするハイパスフィルタである。

0019

図1に戻ってデータ生成部3は、送信しようとするデータを生成する回路部で、例えば人の在不在を検出する人感センサ温度センサ等の検出装置及び、例えば照明器具空調装置等を制御するためのリモコン装置等の、情報や指示命令等を表すデータを生成するものであり、送信データSDとしてタイミング信号発生部5から出力されたタイミング信号CLKと同期して送信パルス生成部6へ出力する。なお、データ生成部3は、自ら送信しようとするデータを生成するものに限られず、例えば外部に接続された機器から送信しようとするデータを受信して、送信データSDとして送信パルス生成部6へ出力するものであってもよい。

0020

送信パルス生成部6は、送信データSDを変調して得られたパルスをタイミング信号発生部5により出力されたタイミング信号CLKと同期させたパルス信号S4を、アンテナ4へ出力し、アンテナ4から放射させる回路部で、変調回路61と、ドライバ部62と、ステップリカバリダイオード回路63と、バンドパスフィルタ64とを備えて構成されている。

0021

変調回路61は、ウルトラワイドバンド方式による変調を行う回路であり、例えばデータ生成部3から出力された送信データSDとPN(Pseudorandom Noise)符号とを乗積することにより、送信データSDを変調して変調信号S1を生成し、ドライバ部62へ出力する。ドライバ部62は、変調回路61から出力された変調信号S1における駆動電流を増大させて変調信号S2としてステップリカバリダイオード回路63へ出力する回路部で、例えばCMOSトランジスタを用いて構成されている。

0022

ステップリカバリダイオード回路63は、ドライバ部62から出力された変調信号S2に基づいて高周波の信号成分を生じさせた変調信号S3を生成する回路部である。図4は、ステップリカバリダイオード回路63の構成の一例を示す回路図である。図4に示すステップリカバリダイオード回路63は、ドライバ部62から出力された変調信号S2がハイパスフィルタ65に入力され、ハイパスフィルタ65の出力がステップリカバリダイオードSRDのアノードに接続され、ステップリカバリダイオードSRDのカソードがグラウンドに接続されている。また、所定のバイアス電圧Vbiasが、電圧−電流変換素子66を介してステップリカバリダイオードSRDのアノードに供給されている。

0023

ハイパスフィルタ65は、例えばコンデンサを用いて構成されたハイパスフィルタで、ドライバ部62から出力された変調信号S2の高周波成分を通過させる。電圧−電流変換素子66は、バイアス電圧Vbiasを電流に変換する素子で、例えば抵抗やインダクタ等が用いられる。そして、ステップリカバリダイオードSRDのアノードに生じた電圧が、変調信号S3としてバンドパスフィルタ64へ出力される。

0024

バンドパスフィルタ64は、ステップリカバリダイオード回路63から出力された変調信号S3から高周波の信号成分を抽出する帯域フィルタであり、抽出した高周波の信号成分をウルトラワイドバンド通信用のパルス信号S4としてアンテナ4へ出力する。アンテナ4は、パルス信号S4を無線信号として放射する。

0025

次に、上述のように構成された無線送信装置1の動作について説明する。図5は、タイミング信号発生部5の動作を説明するための説明図である。まず、図2に示す周期信号発生部51が発振し、正弦波状の周期信号CK0がジッタ発生部52へ出力される。次に、図3に示すジッタ発生部52において、周期信号CK0がコンデンサC4に入力されると、C点には、直流成分がA点の電圧すなわち閾値電圧Vrefと等しく、交流成分が周期信号CK0と等しい周期信号が生成される。C点の電圧はすなわちPMOSトランジスタQ3とNMOSトランジスタQ4とによって構成されるCMOSトランジスタのゲート電圧であるから、当該CMOSトランジスタの出力部であるB点の電圧は、C点の電圧が閾値電圧Vrefを超えた場合にハイレベル、C点の電圧が閾値電圧Vrefを下回った場合にローレベルとなり、周期信号CK0と同期した矩形波状のタイミング信号CLKが生成される。

0026

ここで、矩形波出力部55では、熱雑音等の回路雑音が生じる。その回路雑音の入力信号換算した入力換算雑音ベル雑音電圧Vnとすると、雑音電圧Vnは等価的に閾値電圧Vrefに重畳されて、矩形波出力部55における出力電圧が実際に変化する閾値電圧Vthが、等価的に変化する。閾値電圧Vthが変化すると、B点の電圧が変化するタイミング、すなわちタイミング信号CLKの立ち上がり立ち下がりタイミングが変動する。従って、雑音電圧Vnに応じて閾値電圧Vthが変動し、タイミング信号CLKの立ち上がり、立ち下がりタイミングが変動するので、タイミング信号CLKにジッタが生じることとなる。

0027

このジッタ幅実効値tは、雑音電圧Vnの実効値をVnrms、周期信号CK0の周波数をf、周期信号CK0の振幅(片側ピーク値)をVaとすると、下記の式(1)で表される。
Vnrms=Va×sin(2πft) ・・(1)
また、図6に示すように、周期信号CK0の振幅が減少するとジッタが増大し、すなわち周期信号CK0の振幅の増減に応じてジッタが減増する。一方、周期信号CK0の振幅は、周期信号発生部51におけるコンデンサC1,C2の静電容量の増減に応じて減増するので、コンデンサC1,C2の静電容量を調節することにより、タイミング信号CLKに生じさせるジッタの大きさを設定することができる。この場合、設定することができるジッタの大きさは、周期信号CK0の発振周期における1/4以下の範囲となる。

0028

次に、データ生成部3から、タイミング信号CLKと同期して送信データSDが変調回路61へ出力される。図7は、送信パルス生成部6の動作を説明するための信号波形図である。まず、変調回路61によって、例えばデータ生成部3から出力された送信データSDとタイミング信号CLKとが乗積されてウルトラワイドバンド方式による変調が施された変調信号S1が生成され、ドライバ部62へ出力される。この場合、タイミング信号CLKに含まれるジッタが、変調信号S1にも含まれる。

0029

そして、ドライバ部62によって変調信号S1における駆動電流を増大させた信号が変調信号S2としてステップリカバリダイオード回路63へ出力される。この場合、変調信号S1に含まれるジッタが、変調信号S2にも含まれる。

0030

次に、ステップリカバリダイオード回路63に変調信号S2が入力されると、ステップリカバリダイオード回路63によって、変調信号S2の信号立ち下がり部に高周波の信号成分を生じさせることにより、立ち下がりが急峻にされると共にアンダーシュートが生じた変調信号S3が生成される。この場合、変調信号S2に含まれるジッタが、変調信号S3にも含まれる。

0031

次に、ステップリカバリダイオード回路63から出力された変調信号S3から、バンドパスフィルタ64によって高周波の信号成分が抽出され、抽出された高周波の信号成分がウルトラワイドバンド通信用のパルス信号S4としてアンテナ4へ出力され、アンテナ4によってパルス信号S4が無線信号として放射される。この場合、パルス信号S4の時間幅は、ウルトラワイドバンド通信に用いられる1ns程度の時間幅が得られると共に、変調信号S3に含まれるジッタが、パルス信号S4にも含まれる。

0032

図8は、ジッタと周波数成分毎の送信電力との関係を説明するための説明図である。図8(a)は、パルス信号S4にジッタが含まれていない場合におけるパルス信号S4の周波数成分毎の送信電力を示している。図8(a)において、送信電力のピーク値は、パルス信号S4の周波数と、その整数倍の周波数において現れる。送信電力のスペクトラムには、各パルスにおける周波数成分と、各パルスが出力されるタイミングに依存する周波数成分とが含まれている。

0033

そして、図8(a)におけるパルス信号S4について、波高値は同一のままジッタを生じさせると、図8(b)に示すように、各パルスが出力されるタイミングに依存する周波数成分のスペクトラムが拡がる結果、送信電力のピーク値が低下する。従って、パルス信号S4の波高値を低下させることなくパルス信号S4に含まれる周波数成分毎の送信電力を低下させることができる。そして、パルス信号S4の波高値を低下させることなくパルス信号S4に含まれる周波数成分毎の送信電力を低下させることができるので、送信距離を維持しつつ周波数成分毎の送信電力を米連邦通信委員会で規定されたスペクトラムマスクSPM以下にすることが容易となる。

0034

(第2実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態に係る無線送信装置及び無線送信回路について説明する。本発明の第2の実施形態に係る無線送信装置及び無線送信回路は、図1に示す無線送信装置1及び無線送信回路2とは、タイミング信号発生部5aの構成が異なる。

0035

図9は、第2の実施形態に係る無線送信装置及び無線送信回路に用いられるタイミング信号発生部5aの構成の一例を示す回路図である。図9に示すタイミング信号発生部5aは、水晶発振子OSC1が接続された発振回路501(周期信号発生部)と、セレクタ502(選択部)と、バッファ503〜508(遅延部)と、セレクタ信号生成部509とを備えている。

0036

発振回路501は、水晶発振子OSC1の発振周波数に応じた周期信号CK1(第2の周期信号)を、周期信号選択部502と、バッファ503,504,506と、2ビットカウンタ510と、4ビットカウンタ511とへ出力する。バッファ503は、周期信号CK1を遅延させて周期信号CK2(第3の周期信号)として周期信号選択部502へ出力する。バッファ504は、バッファ505と直列に接続されており、周期信号CK1をバッファ504,505で遅延させて周期信号CK3として周期信号選択部502へ出力する。バッファ506は、バッファ507,508と直列に接続されており、周期信号CK1をバッファ506,507,508で遅延させて周期信号CK4として周期信号選択部502へ出力する。

0037

セレクタ信号生成部509は、2ビットカウンタ510と、4ビットカウンタ511と、ビットセレクタ512とを備え、周期信号CK1,CK2,CK3,CK4のうちの一つを周期信号選択部502で選択させるための2ビット選択信号SELを生成すると共に周期信号CK1と同期して周期信号選択部502へ出力する。具体的には、2ビットカウンタ510と、4ビットカウンタ511とは、それぞれ周期信号CK1をカウントし、ビットセレクタ512は、2ビットカウンタ510のカウント値CT2に応じて4ビットカウンタ511の4ビットのカウント値CT1のうち2ビットを選択して選択信号SELとして周期信号選択部502へ出力する。2ビットカウンタ510は、カウント周期が4ビットカウンタ511の約数となることを避けるため、00→01→10→00を繰り返すようにされている。

0038

周期信号選択部502は、セレクタ信号生成部509から出力された選択信号SELに基づいて、周期信号CK1,CK2,CK3,CK4のうちの一つを擬似的に不規則に選択し、タイミング信号CLKとしてデータ生成部3と変調回路61とへ出力する。

0039

その他の構成は図1に示す無線送信装置1と同様であるのでその説明を省略し、以下本実施形態の動作について説明する。まず、発振回路501から水晶発振子OSC1の発振周波数に応じた周期信号CK1が、周期信号選択部502と、バッファ503,504,506と、2ビットカウンタ510と、4ビットカウンタ511とへ出力される。

0040

図10は、バッファ503〜508の動作を説明するための信号波形図である。まず、周期信号CK1が、バッファ503によって遅延されて周期信号CK2として周期信号選択部502へ出力される。また、周期信号CK1が、バッファ504,505によって、遅延されて周期信号CK3として周期信号選択部502へ出力される。そして、周期信号CK1が、バッファ506,507,508によって、遅延されて周期信号CK4として周期信号選択部502へ出力される。

0041

次に、セレクタ信号生成部509によって、選択信号SELが生成される。図11は、セレクタ信号生成部509の動作の一例を示すタイミングチャートである。まず、周期信号CK1が、2ビットカウンタ510と4ビットカウンタ511とでカウントされる。次に、ビットセレクタ512によって、2ビットカウンタ510のカウント値CT2に応じて4ビットカウンタ511の4ビットのカウント値CT1のうち2ビットが選択され、選択信号SELとして周期信号選択部502へ出力される。以下、カウント値の下位ビットから順にビットb0,b1,b2,b3と称する。

0042

具体的には、例えば、カウント値CT1が「0011」でカウント値CT2が「00」であれば、ビットセレクタ512によって、「0011」のビットb1,b0が選択され、選択信号SELとして「11」が周期信号選択部502へ出力される。また、例えば、カウント値CT1が「0100」でカウント値CT2が「01」であれば、ビットセレクタ512によって、「0100」のビットb2,b1が選択され、選択信号SELとして「10」が周期信号選択部502へ出力される。また、例えば、カウント値CT1が「1000」でカウント値CT2が「10」であれば、ビットセレクタ512によって、「1000」のビットb3,b2が選択され、選択信号SELとして「10」が周期信号選択部502へ出力される。

0043

この場合、セレクタ信号生成部509は、2ビットカウンタ510と4ビットカウンタ511とを組み合わせて選択信号SELを生成することにより、選択信号SELにおける周期性を低減するようにされている。

0044

次に、周期信号選択部502によって、セレクタ信号生成部509から出力された選択信号SELに基づいて、周期信号CK1,CK2,CK3,CK4のうちの一つが選択され、タイミング信号CLKとしてデータ生成部3と変調回路61とへ出力される。そうすると、互いにタイミングがずれた周期信号CK1,CK2,CK3,CK4のうちの一つが選択信号SELに基づき擬似的に不規則に切り替えられてタイミング信号CLKが生成されるので、タイミング信号CLKはジッタを含んだ信号となる。

0045

以降、図1に示す無線送信装置1の場合と同様に、ジッタを含んだタイミング信号CLKに基づきパルス信号S4にジッタが生じるので、パルス信号S4の波高値を低下させることなくパルス信号S4に含まれる周波数成分毎の送信電力を低下させることができる。そして、パルス信号S4の波高値を低下させることなくパルス信号S4に含まれる周波数成分毎の送信電力を低下させることができるので、送信距離を維持しつつ周波数成分毎の送信電力を米連邦通信委員会で規定されたスペクトラムマスクSPM以下にすることが容易となる。

0046

なお、セレクタ信号生成部509は、例えば図12に示すように、乱数発生回路、例えばPN符号発生回路を用いて選択信号SELを生成する構成としてもよい。図12に示すセレクタ信号生成部509aは、ビットセレクタ512と、PN符号発生回路513と、2ビットカウンタ514と、ビット設定部515とを備えている。

0047

PN符号発生回路513は、乱数発生回路で、例えばウルトラワイドバンド通信に用いられる疑似乱数であるPN符号の発生回路をPN符号発生回路513として用いることができる。2ビットカウンタ514は、発振回路501から出力された周期信号CK1をカウントし、4カウント毎にPN符号発生回路513により新たなPN符号を発生させる。ビット設定部515は、PN符号発生回路513により生成されたPN符号のうち選択信号SELとして用いるビットを設定するための設定部で、例えば1又は複数のディップスイッチ多接点スイッチの一例であるロータリスイッチ等が用いられる。ビットセレクタ512は、PN符号発生回路513により生成されたPN符号から、ビット設定部515により設定された2ビットを選択して選択信号SELとして周期信号選択部502へ出力する。

0048

以上、セレクタ信号生成部509aによれば、図13に示すように、乱数に基づいて選択信号SELを生成することができるので、周期信号選択部502によって、ランダムに周期信号CK1,CK2,CK3,CK4のうちの一つが選択され、タイミング信号CLKとしてデータ生成部3と変調回路61とへ出力される。そうすると、互いにタイミングがずれた周期信号CK1,CK2,CK3,CK4のうちの一つがランダムに切り替えられてタイミング信号CLKが生成されるので、タイミング信号CLKに含まれるジッタの周期性を低減することができる。

図面の簡単な説明

0049

図1は、本発明の第1の実施形態に係る無線送信装置及び無線送信回路の構成の一例を示すブロック図である。
図1に示すタイミング信号発生部の構成の一例を示すブロック図である。
図2に示すジッタ発生部の構成の一例を示す回路図である。
図1に示すステップリカバリダイオード回路の構成の一例を示す回路図である。
図2に示すタイミング信号発生部の動作を説明するための説明図である。
図2に示すタイミング信号発生部の動作を説明するための説明図である。
図1に示す無線送信装置の動作を説明するための信号波形図である。
ジッタと周波数成分毎の送信電力との関係を説明するための説明図である。
本発明の第2の実施形態に係る無線送信装置及び無線送信回路に用いられるタイミング信号発生部の構成の一例を示すブロック図である。
図9において遅延部として用いられているバッファの動作を説明するための信号波形図である。
図9に示すセレクタ信号生成部の動作の一例を示すタイミングチャートである。
図9に示すセレクタ信号生成部の他の一例を示すブロック図である。
図12に示すセレクタ信号生成部の動作の一例を示すタイミングチャートである。
米連邦通信委員会で規定されたスペクトラムマスクを示す図である。

符号の説明

0050

1無線送信装置
2無線送信回路
3データ生成部
4アンテナ
5,5aタイミング信号発生部
6送信パルス生成部
51周期信号発生部
52ジッタ発生部
53インバータバッファ
54閾値電圧設定部
55矩形波出力部
61変調回路
62ドライバ部
63ステップリカバリダイオード回路
64バンドパスフィルタ
501発振回路
502セレクタ
502 周期信号選択部
503〜508バッファ
509,509aセレクタ信号生成部
510,511,514ビットカウンタ
512ビットセレクタ
513PN符号発生回路
515ビット設定部
C1〜C4コンデンサ
OSC1水晶発振子
Q1〜Q4トランジスタ
Ra抵抗
SRD ステップリカバリダイオード

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