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技術 合成床版

出願人 鹿島建設株式会社
発明者 坂田昇須田久美子福田一郎佐々木豊本間茂希高橋忍岩村栄世相河清実
出願日 2005年2月10日 (14年10ヶ月経過) 出願番号 2005-034428
公開日 2006年8月24日 (13年3ヶ月経過) 公開番号 2006-219900
状態 特許登録済
技術分野 道路の舗装構造 橋または陸橋 床構造
主要キーワード ホルダ固定用 引張りひずみ 高強度ビニロン繊維 応力ひずみ曲線 試験区間 セメント種類 封かん 下降伏点
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2006年8月24日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (10)

課題

プレストレスを与える必要がなく、コンクリートひび割れを防ぎ、かつ強度を向上させることができ、しかも施工性も良好な合成床版を提供する。

解決手段

型枠底板としての鋼板7上に、多数の孔8を帯状の鋼板に分布して設けたリブ9を適宜間隔を存して底板に対して直交するように並設し、これらリブ9および底板を主鉄筋代わりにし、前記リブ9の上方にこのリブ9と直交方向に配力鉄筋11を適宜間隔おきに配設し、この底板上に前記リブ9および配力鉄筋11が埋設する所定の厚さに、圧縮強度30N/mm2以上、引張強度1.5N/mm2以上の高靭性セメント複合材料ECC)12を打設した。

概要

背景

橋梁等の床版として、H形鋼I形鋼鉄筋配筋した構造部材コンクリート打設した鋼コンクリート合成床版(以下、単に「合成床版」という)が知られる。

下記特許文献1は、こうした合成床版の代表的なタイプを示すもので、図9に示すように、鋼板からなる埋殺し型枠底板)1上にI形鋼やH形鋼よりなる形鋼2を定間隔で並べ、各形鋼2に開設した孔3に鉄筋4を配筋した構造部材5にコンクリート6を打設したものよりなっている。
特開平9−221706号公報

合成床版としてはこのほか、構造部材の形鋼や鉄筋或いはケーブルプレストレスを与えてコンクリートのひび割れの発生を防ぐようにしたものが知られ、軽量化を図るため鉄粉等を混入した膨張コンクリートを使用したものも知られる。

概要

プレストレスを与える必要がなく、コンクリートのひび割れを防ぎ、かつ強度を向上させることができ、しかも施工性も良好な合成床版を提供する。型枠底板としての鋼板7上に、多数の孔8を帯状の鋼板に分布して設けたリブ9を適宜間隔を存して底板に対して直交するように並設し、これらリブ9および底板を主鉄筋代わりにし、前記リブ9の上方にこのリブ9と直交方向に配力鉄筋11を適宜間隔おきに配設し、この底板上に前記リブ9および配力鉄筋11が埋設する所定の厚さに、圧縮強度30N/mm2以上、引張強度1.5N/mm2以上の高靭性セメント複合材料ECC)12を打設した。

目的

本発明の目的は前記従来例の不都合を解消し、プレストレスを与える必要がなく、コンクリートのひび割れを防ぎ、かつ強度を向上させることができ、しかも施工性も良好な合成床版を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
1件

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請求項1

型枠底板としての鋼板上に、多数の孔を帯状の鋼板に分布して設けたリブ適宜間隔を存して底板に対して直交するように並設し、これらリブおよび底板を主鉄筋代わりにし、前記リブの上方にこのリブと直交方向に配力鉄筋を適宜間隔おきに配設し、この底板上に前記リブおよび配力鉄筋が埋設する所定の厚さに、圧縮強度30N/mm2以上、引張強度1.5N/mm2以上の高靭性セメント複合材料ECC)を打設したことを特徴とする合成床版

請求項2

高靭性セメント複合材料(ECC)は、材令28日の硬化体引張試験において引張ひずみが1%以上を示すクラック分散型であって、下記〔F1〕のPVA(Polyvinyl Alcohol)短繊維を、〔M1〕の調合マトリクスに、1越え3Vol.%の配合量で、3次元ランダムまたは2次元ランダムに配合してなる請求項1記載の合成床版。〔M1〕・水結合材比(W/C)25%以上・砂結合材料重量比(S/C)が1.5以下(0を含む)細骨材最大粒径0.8mm以下、平均粒径0.4mm以下、単位水量250kg/m3以上400kg/m3以下高性能AE減水剤量30kg/m3未満〔F1〕繊維径50μm以下繊維長:5〜20mm繊維引張強度:1500MPa〜2400MPa以下

請求項3

リブは前記底板に溶接し、また、高靭性セメント複合材料(ECC)は前記リブの前記多数の孔に流入させる請求項1または請求項2記載の合成床版。

請求項4

前記リブの孔に貫通させて鉄筋を配設する請求項1ないし請求項3記載のいずれかに記載の合成床版。

請求項5

リブの孔に貫通させる鉄筋は、端部にフックまたは支圧板による定着部を設ける請求項4記載の合成床版。

請求項6

前記リブと平行する方向に適宜間隔をおいて補強鉄筋を配設する請求項1記載ないし請求項5のいずれかに記載の合成床版。

請求項7

型枠底板としての鋼板とリブの表面には防水層を塗布し、その上に高靭性セメント複合材料(ECC)を打設する請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の合成床版。

技術分野

0001

本発明は、建築物橋梁床版、或いは、海洋等の構造物の耐圧面構造部材として使用可能な合成床版に関するものである。

背景技術

0002

橋梁等の床版として、H形鋼I形鋼鉄筋配筋した構造部材コンクリート打設した鋼コンクリート合成床版(以下、単に「合成床版」という)が知られる。

0003

下記特許文献1は、こうした合成床版の代表的なタイプを示すもので、図9に示すように、鋼板からなる埋殺し型枠底板)1上にI形鋼やH形鋼よりなる形鋼2を定間隔で並べ、各形鋼2に開設した孔3に鉄筋4を配筋した構造部材5にコンクリート6を打設したものよりなっている。
特開平9−221706号公報

0004

合成床版としてはこのほか、構造部材の形鋼や鉄筋或いはケーブルプレストレスを与えてコンクリートのひび割れの発生を防ぐようにしたものが知られ、軽量化を図るため鉄粉等を混入した膨張コンクリートを使用したものも知られる。

発明が解決しようとする課題

0005

前記特許文献1の合成床版では、負曲げの部分などでは、コンクリートが引張側となるために、引張力は鉄筋のみで負担するため、断面が比較的大きくなり、また鉄筋量が多くなる。

0006

さらに、ひび割れ発生により劣化因子浸透量が多くなることから、鉄筋や鋼板の腐食の問題が生じる。また、負曲げ部以外にも、乾燥収縮や温度差によってコンクリートにひび割れが生じ、その部分から水が浸入して床版の疲労耐久性が大幅に低下する。

0007

また、コンクリート6は粗骨材が形鋼2に開設した孔3にロッキングするなどするため、充填性に問題が残る。

0008

一方、コンクリートのひび割れの発生を防ぐために構造部材の形鋼や鉄筋或いはケーブルにプレストレスを与えるのでは手数がかかり、用途も限定されてしまう。

0009

本発明の目的は前記従来例の不都合を解消し、プレストレスを与える必要がなく、コンクリートのひび割れを防ぎ、かつ強度を向上させることができ、しかも施工性も良好な合成床版を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0010

前記目的を達成するため、請求項1記載の本発明は、型枠底板としての鋼板上に、多数の孔を帯状の鋼板に分布して設けたリブ適宜間隔を存して底板に対して直交するように並設し、これらリブおよび底板を主鉄筋代わりにし、前記リブの上方にこのリブと直交方向に配力鉄筋を適宜間隔おきに配設し、この底板上に前記リブおよび配力鉄筋が埋設する所定の厚さに、圧縮強度30N/mm2以上、引張強度1.5N/mm2以上、弾性係数15000N/mm2以上の高靭性セメント複合材料ECC)を打設したことを要旨とするものである。

0011

請求項1記載の本発明によれば、コンクリートに替えて、高靭性セメント複合材料(ECC)を打設することにより、このECCがリブおよび底板や鉄筋と合成して引張力を負担するため、負曲げ区間においても断面を小さくできる。

0012

しかも、下部構造が小さくなるためコストが縮減できる。また、ひび割れ幅を抑制するため、劣化因子の浸透量が少なくなるため耐久性が向上する。乾燥収縮や温度差によるひび割れも分散するため耐久性が向上する。粗骨材を使用しておらず、かつ準自己充填性を示すため、充填性に優れる。

0013

特に、リブについては、高靭性セメント複合材料(ECC)は粗骨材を使用していなので孔を閉塞して流動性阻害することもない。

0014

また、前記リブの上方にこのリブと直交方向に配力鉄筋を適宜間隔おきに配設したことにより、主鉄筋代わりにしたリブがない部分についても作用する力の分散を図るとともに、乾燥収縮や温度応力によるひびわれを抑制することができる。

0015

請求項2記載の本発明は、高靭性セメント複合材料(ECC)は、材令28日の硬化体引張試験において引張ひずみが1%以上を示すクラック分散型であって、下記〔F1〕のPVA(Polyvinyl Alcohol)短繊維を、〔M1〕の調合マトリクスに、1越え3Vol.%の配合量で、3次元ランダムまたは2次元ランダムに配合してなることを要旨とするものである。
〔M1〕
水結合材比(W/C)25%以上
・砂結合材料重量比(S/C)が1.5以下(0を含む)
細骨材最大粒径0.8mm以下、平均粒径0.4mm以下、
単位水量250kg/m3以上400kg/m3以下
高性能AE減水剤量30kg/m3未満
〔F1〕
繊維径50μm以下
繊維長:5〜20mm
繊維引張強度:1500MPa〜2400MPa以下

0016

請求項2記載の本発明によれば、前記作用に加えて、高靱性繊維補強セメント複合材料(高靱性FRC材料)はその調合のマトリクスと繊維配合量により、引張ひずみが1%を越えることで、載荷方向(応力方向)とほぼ直角方向に多数のクラックマルチクラック)が発生するクラック分散型の破壊現象が生じる。よって、ひび割れを確実に微小な幅に制御できるものである。

0017

請求項3記載の本発明は、リブは前記底板に溶接し、また、高靭性セメント複合材料(ECC)は前記リブの前記多数の孔に流入させることを要旨とするものである。

0018

請求項3記載の本発明によれば、リブは前記底板に溶接することで、底板と共に架設供用時の荷重抵抗するようにできる。また、高靭性セメント複合材料(ECC)は前記リブの前記多数の孔に流入させることにより、後死荷重および活荷重に対し前記底板を高靭性セメント複合材料(ECC)との合成部材とすることができる。なお、リブについては孔に鉄筋を通さない場合はより孔に対する高靭性セメント複合材料(ECC)の流動性を確保することができる。

0019

請求項4記載の本発明は、リブの孔に貫通させて鉄筋を配設することを要旨とするものである。

0020

請求項4記載の本発明によれば、このような鉄筋を配設することでより確実に強度を確保することができる。

0021

請求項5記載の本発明は、リブの孔に貫通させる鉄筋は、端部にフックまたは支圧板による定着部を設けることを要旨とするものである。

0022

請求項5記載の本発明によれば、リブの孔に貫通させる鉄筋は、端部にフックまたは支圧板による定着部を設けることで、高靭性セメント複合材料(ECC)との定着を高め、より、効果的なものとすることができる。

0023

請求項6記載の本発明は、前記リブと平行する方向に適宜間隔をおいて補強鉄筋を配設することを要旨とするものである。

0024

請求項6記載の本発明によれば、必要に応じて、リブと平行する補強鉄筋を配設して、強度を一層向上させることができる。

0025

請求項7記載の本発明は、型枠底板としての鋼板とリブの表面には防水層を塗布し、その上に高靭性セメント複合材料(ECC)を打設することを要旨とするものである。

0026

請求項7記載の本発明によれば、防水層を設けることで耐久性を向上させることができるが、防水層は鋼板との付着力のほうがコンクリートよりも高いため、ECC上に防水層を塗布する場合よりも、耐久性、施工性の面でも優れる。

発明の効果

0027

以上述べたように本発明の合成床版は、プレストレスを与える必要がなく、コンクリートのひび割れを防ぎ、かつ強度を向上させることができ、しかも施工性も良好なものである。

発明を実施するための最良の形態

0028

以下、図面について本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は本発明の合成床版の第1実施形態を示す縦断正面図、図2は同上縦断側面図で、図中7は型枠としての底板を形成する鋼板である。

0029

この底板を形成する鋼板7上に、多数の孔8を帯状の鋼板に分布して設けたリブ9を適宜間隔を存して底板に対して直交するように並設した。リブ9は前記底板7に溶接し、これら底板を形成する鋼板7およびリブ9は主鉄筋代わりにするものである。

0030

前記型枠底板としての鋼板7とリブ9の表面には防水層10を塗布する。この防水層10には市販の吹付け硬化型防水樹脂塗料を適用できる。

0031

前記リブ9の上方にこのリブと直交方向に配力鉄筋11を適宜間隔おきに配設する。

0032

そして、型枠底板としての鋼板7とリブ9上に前記リブ9および配力鉄筋11が埋設する所定の厚さに、圧縮強度30N/mm2以上、引張強度1.5N/mm2以上、弾性係数15000N/mm2以上の高靭性セメント複合材料(ECC)12を打設して、本発明の合成床版13を形成した。高靭性セメント複合材料(ECC)12は前記リブ9の前記多数の孔8に流入させる。

0033

この高靭性セメント複合材料(ECC)12は、材令28日の硬化体の引張試験において引張ひずみが1%以上を示すクラック分散型であって、下記〔F1〕のPVA(Polyvinyl Alcohol)短繊維を、〔M1〕の調合マトリクスに、1越え3Vol.%の配合量で、3次元ランダムまたは2次元ランダムに配合した。
〔M1〕
・水結合材比(W/C)25%以上
・砂結合材料重量比(S/C)が1.5以下(0を含む)
細骨材の最大粒径0.8mm以下、平均粒径0.4mm以下、
単位水量250kg/m3以上400kg/m3以下
練り上がり時の空気量20%以上
高性能AE減水剤量30kg/m3未満
〔F1〕
繊維径50μm以下
繊維長:5〜20mm
繊維引張強度:1500MPa〜2400MPa以下

0034

なお、前記〔M1〕の調合マトリクスにおいて、練り上がり時の空気量は3.5%以上20%以下でもよい。

0035

前記引張ひずみは、材令28日以上の硬化体の引張試験で得られる応力歪み曲線において、最大引応力値でのひずみ量(%)をいう。実際には、材令28日での試験体の引張試験(例えば断面30mm×13mmの試験体を80mmの試験区間で引張試験を行う)における引張ひずみ(%)で代表される。

0036

この引張ひずみが1%以上であることは、載荷方向(応力方向)とほぼ直角方向に多数のクラック(マルチクラック)が発生するクラック分散型の破壊現象が生じていることを意味する。

0037

〔F1〕の条件を満たすビニロン短繊維としては,ポリビニールアルコール樹脂原料として製造されたコンクリートと同等以上の弾性係数を有する短繊維であるのが好ましく,代表的なものとして繊維長12mm、繊維径0.04mm、引張強度1690N/mm2の高強度ビニロン繊維を使用する。

0038

高靭性セメント複合材料(ECC)12を構成する材料は、セメント混和材・細骨材・繊維・水であり、練り混ぜ量を60Lとした場合の割合は下記表1の通りである。

0039

0040

下記表2に示す計18ケース室内試験結果を基に、以下に高靭性セメント複合材料(ECC)12の硬化物性について記す。なお、ケースの要因は、セメント種類練上り温度とした。

0041

1)圧縮強度および曲げ強度
圧縮強度試験は、JIS A 1108に準拠し、φ100×200mmの供試体を用いて行った。曲げ強度試験は、JIS R 5201に準拠し、40×40×160mmの試験体を用いて行った。両試験とも、各ケース3体ずつ試験を行い、全データの平均、標準偏差変動係数および本データより算出される、5%不良率許容する信頼区間の下限値(m‐1.645σ)を求めた。なお、試験材齢は28日とし、それまで温度20℃の環境で封かん状態にて養生を行った。

0042

0043

0044

試験結果を前記表3に示す。圧縮強度の平均値は44.2N/mm2であり.標準偏差5.0N/mm2、変動係数11.4%であった。曲げ強度の平均は12.2N/mm2であり、標準偏差1.5N/mm2、変動係数11.8%であった。5%不良率を許容する信頼区間の下限値(m−1.645σ)は、圧縮強度で36.0N/mm2、曲げ強度で9.9N/mm2である。

0045

2)引張強度および引張ひずみ
引張試験方法を図4に示す。直接引張試験については、その試験方法規格化されていないため、ダンベル型の供試体(測定区間長80mm、幅30mm、厚さ113mm)を用いた直接引張試験を抹用した。試験材齢は28日とし、それまで温度20℃の環境で封かん状態にて養生を行った。

0046

試験時の載荷速度は0.5mm/分とし、供試体15の両側に取り付けた2本の変位計16の平均で引張ひずみを評価した。図中、17は変位計ホルダ、18はホルダ固定用ボルトである。

0047

なお、1ケースの試験件数は5体として試験を行い、二次曲げの影響を排除する目的で、一方のひずみ計変位が他方の2倍以上となったデータについては、不良データとして扱い、採用しないこととした。

0048

高靭性セメント複合材料(ECC)12の応力−ひずみ関係の一例を図5に示す。通常のセメント系材料とは異なり、初期ひび割れ発生以降、引張ひずみの増加に伴い応力か徐々に増加する擬似ひずみ硬化特性を示すことかわかる。ここで高靭性セメント複合材料(ECC)12の引張降伏強度および引張終局ひずみ図5に示すとおり定義する。つまり、引張降伏強度は、金属材料下降伏点に相当する値として定義し、引張終局ひずみは、引張降伏強度を確保できる最大のひずみとして定着した。このように高靭性セメント複合材料(ECC)12の引張側の応力ひずみ曲線完全弾塑性モデルとして定義することで、高靭性セメント複合材料(ECC)12の引張特性を設計に利用することも可能になる。

0049

有効な試験結果が得られた全84試験体の結果から算出した引張降伏強度と引張終局ひずみを下記表4に示す。

0050

0051

引張降伏強度の平均値は3.8N/mm2であり、標準偏差0.4N/mm2、変動係数10.5%であった。引張終局ひずみの平均は3.0%であり、標準偏差1.1%、変動係数37.8%であった。5%不良率を許容する信頼区間の下限値(m−1.645σ)は、引張降伏強度で3.1N/mm2、引張終局ひずみで1.1%である。

0052

なお、高靭性セメント複合材料(ECC)12の引張終局ひずみは、鋼材降伏ベルでのひずみ(0.2%程度)を大きく上回る値である。

0053

以上のように、高靭性セメント複合材料(ECC)12では繊維によるクラックの拘束能力が高く、ひび割れの拡大を防ぎ、次のひび割れを発生させる。引き続き次々と新たな微小なひび割れを数多く発生させるため、見かけ上非常に大きな引張りひずみが生じても荷重に耐えることができる。

0054

また、ひび割れを微小な幅(例えば0.05mm以下)に制御できるので、ひび割れからの水の浸透を防ぐことも可能である。ひび割れからの全ての浸透を防ぐことができない場合でも、浸透量はひび割れ幅の3乗に比例すると言われており、ひび割れ幅を制御できることは浸透量を大きく制限することができることになる。

0055

そして、ひび割れからの水の浸透を防ぐことにより、水に溶解してコンクリートに浸入しコンクリートを劣化させる硫酸塩や酸等の物質から防護でき、共用年数延長に大きく貢献することができる。

0056

他の実施形態として、図6に示すように、リブ9の多数の孔8に鉄筋19を貫通させて、この鉄筋19を配設してもよい。

0057

この鉄筋19には端部にフックまたは支圧板による定着部20を設けるが、定着部20がフックの場合は、図7(A)に示すように、このフックの先端から進めて孔8に通し、反転させて本体部を通すようにすればよい。図7の例はフックはU字形の場合である。また、鉄筋19の長さは状況に応じて設定でき、図7(A)は長い場合、(B)は短い場合である。さらに、(C)に示すように、フックの向きは位相角を90度替えてもよい。(上下方向ではなく、水平方向)

0058

また、図8に示すように、定着部20となるフックの形状も、(a)に示すように鋭角フックの場合、(b)に示すように直角フックの場合などでもよい。さらに、図8の(c)に示すように、フックの代り定着板をもって定着部20としてもよい。

0059

他の実施形態として、図3に示すように、必要に応じて前記リブ9と平行する方向に適宜間隔をおいて補強鉄筋14を配設するようにしてもよい。

0060

通常はこの補強鉄筋14は配置しなくとも設計上の数値クリアーできるが、補強鉄筋14を設けることで強度を高めることが可能となる。

図面の簡単な説明

0061

本発明の合成床版の第1実施形態を示す縦断正面図である。
本発明の合成床版の第1実施形態を示す縦断側面図である。
本発明の合成床版の第2実施形態を示す縦断側面図である。
直接引張試験方法を示す説明図である。
張性能を示すグラフである。
本発明の合成床版の第2実施形態を示す縦断正面図である。
本発明の合成床版の第2実施形態での鉄筋の配置法を示す説明図である。
本発明の合成床版の第2実施形態での鉄筋の変形例を示す説明図である。
従来例を示す斜視図である。

符号の説明

0062

1…埋殺し型枠(底板) 2…形鋼
3…孔 4…鉄筋
5…構造部材6…コンクリート
7…鋼板8…孔
9…リブ10…防水層
11…配力鉄筋12…高靭性セメント複合材料(ECC)
13…合成床版14…補強鉄筋
15…供試体16…変位計
17…変位計ホルダ18…ホルダ固定用ボルト
19…鉄筋 20…定着部

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