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技術 ボールペン用水性インキ組成物及びそれを内蔵したボールペン

出願人 パイロットインキ株式会社
発明者 近藤正広
出願日 2005年1月26日 (15年5ヶ月経過) 出願番号 2005-017565
公開日 2006年8月10日 (13年10ヶ月経過) 公開番号 2006-206658
状態 特許登録済
技術分野 ペン・筆 インキ、鉛筆の芯、クレヨン
主要キーワード 耐腐食性能 台座部分 酸化エチレン基 金属結合材 腐食現象 香料カプセル バネ体 蓄光性顔料
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2006年8月10日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

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課題

超硬合金ボールを使用した水性ボールペンにおいて、経時によるボール腐食が進行し難く、筆記時に優れた潤滑性能を維持できる、書き味の良いボールペン用水性インキ組成物及びそれを内蔵したボールペンを提供する。

解決手段

超硬合金ボールを筆記先端部に適用した水性ボールペンに内蔵される水性インキ組成物であって、少なくとも着色剤と、水と、金属イオン封鎖剤と、リン酸エステルとを含んでなる。前記金属イオン封鎖剤とリン酸エステルとの含有比率が1:10〜1:500である。前記水性インキ組成物のpHが7〜13である。

概要

背景

従来より、ボールペン用のボールとしては、炭化珪素酸化ジルコニアタングステンカーバイド等を主成分とし、他の成分として金属からなる結合材を含む炭化珪素ボール、ジルコニアボール超硬合金ボール等のボールが使用されている。
前記ボールは、結合材として主にコバルトクロムチタンニッケル等の金属が使用されていることから、水性ボールペンに用いた場合、前記結合材がインキ中の溶存酸素の作用により経時的にインキ中に溶出し、ボールから結合材が失われることで、主成分である炭化珪素、ジルコニア、タングステンカーバイド等の結晶粒子脱落したり、溶出した結合材が金属酸化物となり不溶化し、再びボール表面に付着する等、所謂腐食状態になることがある。前記腐食によりボールの表面の凹凸が大きくなるため、ボールの回転が阻害され書き味が重くなったり、インキのスムーズな流出が阻害されて筆跡かすれる等の不具合を生じることがあった。
特に、超硬合金ボールのうち、タングステンやタングステンカーバイドを主成分とし、コバルトやニッケル等の金属を結合材に用いたボールは、結合材の含有量が多いことから、経時的に腐食し易いという欠点を有している。
そこで、この経時的な腐食を防止する方法として、インキ中にベンゾトリアゾールベンゾチアジアゾール等の防錆剤金属イオン封鎖剤を添加する方法が開示されている(特許文献1、2参照)。
特公昭49−45333号公報
特開平8−41409号公報

概要

超硬合金ボールを使用した水性ボールペンにおいて、経時によるボール腐食が進行し難く、筆記時に優れた潤滑性能を維持できる、書き味の良いボールペン用水性インキ組成物及びそれを内蔵したボールペンを提供する。 超硬合金ボールを筆記先端部に適用した水性ボールペンに内蔵される水性インキ組成物であって、少なくとも着色剤と、水と、金属イオン封鎖剤と、リン酸エステルとを含んでなる。前記金属イオン封鎖剤とリン酸エステルとの含有比率が1:10〜1:500である。前記水性インキ組成物のpHが7〜13である。 なし

目的

本発明は、筆記先端部に超硬合金ボールを適用した水性ボールペンにおいて、経時によるボール腐食が進行し難く、筆記時において優れた潤滑性能を維持できる書き味の良いボールペン用水性インキ組成物及びそれを内蔵したボールペンを提供するものである。

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
2件

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請求項1

超硬合金ボール筆記先端部に適用した水性ボールペンに内蔵される水性インキ組成物であって、少なくとも着色剤と、水と、金属イオン封鎖剤と、リン酸エステルとを含んでなり、前記金属イオン封鎖剤とリン酸エステルとの含有比率が1:10〜1:500であることを特徴とするボールペン用水性インキ組成物

請求項2

前記金属イオン封鎖剤がインキ組成物全量中0.01〜0.5重量%の範囲で添加されることを特徴とする請求項1記載のボールペン用水性インキ組成物。

請求項3

前記リン酸エステルがインキ組成物全量中0.1〜5重量%の範囲で添加されることを特徴とする請求項1又は2に記載のボールペン用水性インキ組成物。

請求項4

前記水性インキ組成物のpHが7〜13であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のボールペン用水性インキ組成物。

請求項5

前記請求項1乃至4のいずれかに記載のボールペン用水性インキ組成物を内蔵したボールペン

請求項6

前記超硬合金ボールが、タングステン及び/又はタングステンカーバイドと、金属結合材とから少なくともなることを特徴とする請求項5記載のボールペン。

技術分野

0001

本発明はボールペン用水性インキ組成物に関する。更には、ボール耐腐食性能に優れ、高い筆記性能を備えたボールペン用水性インキ組成物及びそれを内蔵したボールペンに関する。

背景技術

0002

従来より、ボールペン用のボールとしては、炭化珪素酸化ジルコニアタングステンカーバイド等を主成分とし、他の成分として金属からなる結合材を含む炭化珪素ボール、ジルコニアボール超硬合金ボール等のボールが使用されている。
前記ボールは、結合材として主にコバルトクロムチタンニッケル等の金属が使用されていることから、水性ボールペンに用いた場合、前記結合材がインキ中の溶存酸素の作用により経時的にインキ中に溶出し、ボールから結合材が失われることで、主成分である炭化珪素、ジルコニア、タングステンカーバイド等の結晶粒子脱落したり、溶出した結合材が金属酸化物となり不溶化し、再びボール表面に付着する等、所謂腐食状態になることがある。前記腐食によりボールの表面の凹凸が大きくなるため、ボールの回転が阻害され書き味が重くなったり、インキのスムーズな流出が阻害されて筆跡かすれる等の不具合を生じることがあった。
特に、超硬合金ボールのうち、タングステンやタングステンカーバイドを主成分とし、コバルトやニッケル等の金属を結合材に用いたボールは、結合材の含有量が多いことから、経時的に腐食し易いという欠点を有している。
そこで、この経時的な腐食を防止する方法として、インキ中にベンゾトリアゾールベンゾチアジアゾール等の防錆剤金属イオン封鎖剤を添加する方法が開示されている(特許文献1、2参照)。
特公昭49−45333号公報
特開平8−41409号公報

発明が解決しようとする課題

0003

しかしながら、前述の防錆剤を添加した場合においても、結合材である金属の溶出を充分に抑制することができず、結果的に書き味が重くなったり、筆跡がかすれる等の不具合を防止するには不充分であった。
また、金属イオン封鎖剤を添加した場合、結合材である金属の溶出を抑制することができるものの、筆記時の潤滑性能が低下してしまうため、書き味が悪化することがあった。

0004

本発明は、筆記先端部に超硬合金ボールを適用した水性ボールペンにおいて、経時によるボール腐食が進行し難く、筆記時において優れた潤滑性能を維持できる書き味の良いボールペン用水性インキ組成物及びそれを内蔵したボールペンを提供するものである。

課題を解決するための手段

0005

本発明は、超硬合金ボールを筆記先端部に適用した水性ボールペンに内蔵される水性インキ組成物であって、少なくとも着色剤と、水と、金属イオン封鎖剤と、リン酸エステルとを含んでなり、前記金属イオン封鎖剤とリン酸エステルとの含有比率が1:10〜1:500であることを要件とする。
更に、前記金属イオン封鎖剤がインキ組成物全量中0.01〜0.5重量%の範囲で添加されること、前記リン酸エステルがインキ組成物全量中0.1〜5重量%の範囲で添加されること、前記水性インキ組成物のpHが7〜13であることを要件とする。
更には、前記ボールペン用水性インキ組成物を内蔵したボールペンを要件とする。
更には、前記ボールペンに用いられる超硬合金ボールが、タングステン及び/又はタングステンカーバイドと、金属結合材とから少なくともなることを要件とする。

発明の効果

0006

本発明により、筆記先端部に超硬合金ボールを備えた水性ボールペンにおいて、結合材の溶出や、それに伴うボール表面への不溶物の付着等の腐食現象を長期的に抑制できると共に、筆記時に高い潤滑性能を維持できるので、筆跡にかすれや線飛びを生じることなく、滑らかな筆記感持続できる水性ボールペン用インキ組成物及びそれを内蔵したボールペンを提供できる。

発明を実施するための最良の形態

0007

本発明は、ボールペン用水性インキ組成物中に金属イオン封鎖剤と、リン酸エステルとを特定比率で含有することにより、筆記先端部となるボールに、コバルト、クロム、チタン、ニッケル等の金属を結合材として用いた超硬合金ボールを備える水性ボールペンに適用した場合であっても、ボール表面への不溶物の付着などの腐食現象を長期間抑制できるものである。

0008

前記金属イオン封鎖剤は、金属結合材のインキ中への溶出を抑制し、不溶物(溶出した金属製結合材の酸化物等)がボール表面に付着する腐食現象を長期間にわたって防止できるものであり、具体的には、エチレンジアミン四酢酸EDTA)、ヒドロキシエチレンジアミン三酢酸HEDTA)、グリコールエーテルジアミン四酢酸(GEDTA)、ニトリロ三酢酸NTA)、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸(HIDA)、ジヒドロキシエチルグリシン(DHEG)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、トリエチレンテトラミン酢酸(TTHA)及びそれらのアルカリ金属塩アンモニウム塩アミン塩等が例示でき、一種又は二種以上併用して用いられる。

0009

前記金属イオン封鎖剤は、インキ組成物全量中0.01〜0.5重量%、好ましくは0.03〜0.5重量%添加することができる。
0.01重量%未満では所期の効果を得ることは困難であり、又、0.5重量%を越えて添加しても腐食抑制効果の向上は認められないので、これ以上の添加を要しない。

0010

前記リン酸エステルは、金属イオン封鎖剤の効果を妨げることなく筆記時に潤滑性能を付与することができるものであり、芳香族若しくは脂肪族官能基と、酸化エチレン基と、リン酸基とから構成されるリン酸モノエステルジエステルトリエステル等の従来より公知のものが用いられ、例えば、下記一般式(1)で与えられるものが適用できる。



(式中R1は8〜18のアルキル基アルケニル基、或いはフェニル基アルキルフェニル基を示し、R2はOH、OM、R1−O−(CH2CH2O)nを示し、Mはアルカリ金属アルカノールアミンを示し、nは1〜30の自然数を示す。)

0011

具体的には、フォスファノールRE−410、同LE−500、同RE−610、同LE−700、同RM−410、同LM−400、同LF−200、同LF−205、同RP−710、同LP−700、同RS−410、同LS−500、同RD−510Y、同RB−410、同LB−400、同RA−600、同GB−520、同RD−720、同ML−200、同ML−210(以上東邦化学社製)、プライサーフA212E、同A210G、同AL、同A212C、同A215C、同A208B、同A208S、同A208F(以上第一工業製薬社製)等が例示できる。

0012

前記リン酸エステルは、インキ組成物全量中0.1〜5重量%、好ましくは0.3〜5重量%添加することができる。
0.1重量%以下では所期の効果を得ることは困難であり、又、5重量%を越えて添加しても潤滑性能の向上は認められないので、これ以上の添加を要しない。

0013

前記金属イオン封鎖剤とリン酸エステルは、インキ組成物中に含有比率が1:10〜1:500の範囲となるように添加される。
前記比率で添加することで、優れた潤滑性能を維持したまま、長期間ボール腐食を抑制できるものとなる。金属イオン封鎖剤の比率が高い場合、筆記時の座磨耗が大きくなってしまい、リン酸エステルの比率が高い場合、インキ中での溶解安定性が低下してインキ粘度が増加するため、筆記感が重くなることがある。

0014

前記着色剤としては、水性媒体に溶解もしくは分散可能な染料及び顔料がすべて使用可能であり、その具体例を以下に例示する。
前記染料としては、酸性染料塩基性染料直接染料等を使用することができる。
酸性染料としては、ニューコクシン(C.I.16255)、タートラジン(C.I.19140)、アシッドブルーブラック10B(C.I.20470)、ギニアグリーン(C.I.42085)、ブリリアントブルーFCF(C.I.42090)、アシッドバイオレット6B(C.I.42640)、ソルブブルー(C.I.42755)、ナフタレングリーン(C.I.44025)、エオシン(C.I.45380)、フロキシン(C.I.45410)、エリスロシン(C.I.45430)、ニグロシン(C.I.50420)、アシッドフラビン(C.I.56205)等が用いられる。

0015

塩基性染料としては、クリソイジン(C.I.11270)、メチルバイオレットFN(C.I.42535)、クリスタルバイオレット(C.I.42555)、マラカイトグリーン(C.I.42000)、ビクトリアブルーFB(C.I.44045)、ローダミンB(C.I.45170)、アクリジンオレンジNS(C.I.46005)、メチレンブルーB(C.I.52015)等が用いられる。

0016

直接染料としては、コンゴーレッド(C.I.22120)、ダイレクトスカイブルー5B(C.I.24400)、バイオレットBB(C.I.27905)、ダイレクトディープブラックEX(C.I.30235)、カヤラスブラックGコンク(C.I.35225)、ダイレクトファストブラックG(C.I.35255)、フタロシアニンブルー(C.I.74180)等が用いられる。

0017

前記顔料としては、カーボンブラック群青などの無機顔料銅フタロシアニンブルーベンジジンイエロー等の有機顔料の他、予め界面活性剤等を用いて微細に安定的に水媒体中に分散された水分散顔料製品等が用いられ、例えば、
C.I.Pigment Blue 15:3B〔品名:S.S.Blue GLL顔料分22%、山陽色素株式会社製〕、
C.I. Pigment Red 146〔品名:S.S.Pink FBL、顔料分21.5%、山陽色素株式会社製〕、
C.I.Pigment Yellow 81〔品名:TC Yellow FG、顔料分約30%、大日精化工業株式会社製〕、
C.I.Pigment Red220/166〔品名:TC Red FG、顔料分約35%、大日精化工業株式会社製〕等を挙げることができる。
蛍光顔料としては、各種蛍光性染料を樹脂マトリックス中固溶体化した合成樹脂微細粒子状の蛍光顔料が使用できる。
その他、パール顔料金色、銀色のメタリック顔料蓄光性顔料修正ペン等に用いられる二酸化チタン等の白色顔料アルミニウム等の金属粉香料又は香料カプセル顔料などを例示できる。

0018

前記着色剤は一種又は二種以上を適宜混合して使用することができ、インキ組成中1乃至25重量%、好ましくは2乃至15重量%の範囲で用いられる。

0020

更に、紙面への固着性粘性を付与するために水溶性樹脂を添加することもできる。前記水溶性樹脂としては、アルキッド樹脂アクリル樹脂スチレンマレイン酸共重合物セルロース誘導体ポリビニルピロリドンポリビニルアルコールデキストリン等が挙げられる。前記水溶性樹脂は一種又は二種以上を併用することができ、インキ組成中1乃至30重量%の範囲で用いられる。

0022

また、インキ組成物中に剪断減粘性付与剤を添加することもできる。
前記剪断減粘性付与剤としては、水に可溶乃至分散性物質が効果的であり、キサンタンガムウェランガム構成単糖グルコースガラクトース有機酸修飾ヘテロ多糖体であるサクシノグリカン(平均分子量約100乃至800万)、グアーガムローカストビーンガム及びその誘導体ヒドロキシエチルセルロースアルギン酸アルキルエステル類、メタクリル酸のアルキルエステルを主成分とする分子量10万〜15万の重合体グルコマンナン寒天カラゲニン等の海藻より抽出されるゲル化能を有する炭水化物ベンジリデンソルビトール及びベンジリデンキシリトール又はこれらの誘導体、架橋性アクリル酸重合体無機質微粒子HLB値が8〜12のノニオン系界面活性剤、ジアルキルスルホコハク酸金属塩やアミン塩等を例示でき、更には、インキ組成物中にN−アルキル−2−ピロリドンとアニオン系界面活性剤を併用して添加しても安定した剪断減粘性を付与できる。

0023

前記インキ組成物は、pHを7〜13の中性アルカリ性領域、好ましくはpH7.3〜11の弱アルカリ性領域に調整されて適用される。
前記pHに調整することで、金属イオン封鎖剤及びリン酸エステルの溶解安定性が得られて効率良く作用し、高い潤滑性能を維持したまま確実にボール腐食を抑制できる。

0024

更に、インキ収容管内に充填されたインキ組成物の後端部にはインキ逆流防止体液栓)を配することもできる。
前記インキ逆流防止体としては、液状または固体のいずれを用いることもでき、前記液状のインキ逆流防止体としては、ポリブテンα−オレフィンオリゴマーシリコーン油精製鉱油等の不揮発性媒体が挙げられ、所望により前記媒体中にシリカ珪酸アルミニウム膨潤性雲母脂肪酸アマイド等を添加することもできる。また、固体のインキ逆流防止体としては樹脂成形物が挙げられる。前記液状及び固体のインキ逆流防止体は併用することも可能である。

0025

前記ボールペン用水性インキ組成物を充填するボールペンの筆記先端部(チップ)の構造は、従来より汎用の機構が有効であり、金属製のパイプ先端近傍を外面より内方押圧変形させたボール抱持部にボールを抱持してなるチップ、或いは、金属材料ドリル等による切削加工により形成したボール抱持部にボールを抱持してなるチップ、或いは、金属製のパイプや金属材料の切削加工により形成したチップに抱持するボールをバネ体により前方に付勢させたもの等を適用できる。
前記ボールは、4a、5a、6a族の金属又はそれらの炭化物を結合材となるコバルトやニッケル等の金属と共に焼結して得られるものであり、硬度が高く磨耗し難い超硬合金製のボールである。
特に、前記4a、5a、6a族の金属又はそれらの炭化物のうち、化学的に安定でしかも硬度の高いタングステンやタングステンカーバイド(炭化タングステン)を主成分として用いた超硬合金製ボールが好適に用いられる。
なお、4a、5a、6a族の金属としてチタン、バナジウム、クロム、タンタルやそれらの炭化物を含んでいてもよい。
前記結合材として機能するコバルトやニッケルのうち、特にコバルトは水性インキ中に溶出し易く、ボール表面が粗くなったり、更にコバルトの溶出によりタングステンやタングステンカーバイトが脱落していっそうボール表面が粗くなる。よって、ボール受け座に接触した状態でボールが回転すると受け座の磨耗が激しくなり、軸方向のボールとボール抱持部の間隙クリアランス)が大きくなるため、インキ流出量が増大して筆跡が太くなったり、線飛び等の不具合を生じ易くなる。
また、前記ボールは、直径0.1mm〜2.0mmの範囲のものが好適に用いられる。

0026

前記インキ組成物を収容する軸筒は、例えば、ポリエチレンポリプロピレンポリエチレンテレフタレート等の熱可塑性樹脂からなる成形体が、インキの低蒸発性生産性の面で好適に用いられる。
前記軸筒にはチップを直接連結する他、接続部材を介して前記軸筒とチップを連結してもよい。
前記軸筒内に収容されるインキ組成物は、インキ組成物が低粘度である場合は軸筒前部にインキ保留部材を装着し、軸筒内に直接インキ組成物を収容する方法と、多孔質体或いは繊維加工体に前記インキ組成物を含浸させて収容する方法が挙げられる。
尚、前記軸筒は、ボールペン用レフィルの形態として、前記レフィルを軸筒内に収容するものでもよい。

0027

更に、前記インキ収容管として透明、着色透明、或いは半透明の成形体を用いることにより、インキ色インキ残量等を確認できる。
尚、前記インキ収容管は、ボールペン用レフィルの形態として、前記レフィルを軸筒内に収容するものでもよいし、先端部にチップを装着した軸筒自体をインキ収容体として、前記軸筒内に直接インキを充填してもよい。

0028

以下に実施例を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
以下の表に実施例及び比較例のボールペン用水性インキ組成を示す。尚、表中の組成の数値は重量部を示す。

0029

0030

表中の原料の内容について注番号に沿って説明する。
(1)オリエント化学工業(株)製、商品名:フィスコブラック886
(2)(株)キレスト製、商品名:キレスト3D
(3)第一工業製薬(株)製、商品名:プライサーフAL
(4)λ−カラギーナン三栄源エフエフアイ(株)製、商品名:カラギニンCSL−2

0031

インキの調製
水に剪断減粘性付与剤以外の成分を添加し、混合攪拌した後、剪断減粘性付与剤を添加して、25℃で、ディスパーにて400rpm、1時間攪拌し、濾過することで各インキを調製した。

0032

インキ逆流防止体の調製
基油としてポリブテン85部中に、増粘剤として脂肪酸アマイド15部を添加した後、3本ロールにて混練してインキ逆流防止体を得た。

0033

ボールペンの作製
前記各インキ組成物を直径0.5mmのWC−Co系超硬合金ボールを抱持するステンレススチール製チップがポリプロピレン製パイプ内径3.8mm)の一端に嵌着されたボールペンレフィルに充填し、その後端に前記インキ逆流防止体を配設した後、前記ボールペンレフィルを軸筒に組み込み、試料ボールペンを作製した。

0034

前記インキ組成物及び試料ボールペンを用いて以下の試験を行った。
ボール腐食試験
各試料ボールペンを、横置き状態で50℃の環境下に60日間放置した後、ボール表面の状態を光学顕微鏡倍率100倍)にて確認した。

0035

筆記試験
筆記可能であることを確認した試料ボールペンを、横置き状態で50℃の環境下に60日間放置した後、JIS P3201筆記用紙Aに手書きで螺旋状の丸を連続筆記した際の筆跡の状態を目視にて確認した。

0036

台座磨耗試験
筆記可能であることを確認した試料ボールペンを、横置き状態で50℃の環境下に60日間放置した後、走行試験機にて、JIS P3201筆記用紙Aに500m筆記した。その際の台座部分初期状態に対する磨耗量(μm)を測定した。
前記試験の結果を以下の表に示す。

0037

0038

尚、試験結果の評価は以下の通りである。
ボール腐食試験
○:初期と変化なし。
×:初期と比較して粗い、又は、付着物あり。
筆記試験
○:滑らかに筆記でき、良好な筆跡を示した。
△:筆記時にひっかかり感があり、筆跡に若干のかすれや線飛びが見られる。
×:筆記感が悪く、筆跡にかすれや線飛びが多数見られる。

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