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技術 可変容量型圧縮機用制御弁

出願人 株式会社不二工機
発明者 久米義之近藤達也今井正幸
出願日 2005年1月20日 (14年8ヶ月経過) 出願番号 2005-012560
公開日 2006年8月3日 (13年1ヶ月経過) 公開番号 2006-200435
状態 拒絶査定
技術分野 容積形ポンプの制御 圧縮機、真空ポンプ及びそれらの系 容積形ポンプの制御
主要キーワード 大径部材 断面凹字状 六角穴付き パイプホルダ 凸状ストッパ 密封接合 作動棒 非制御領域
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (5)

課題

クラッチレス圧縮機用制御弁に大きな改造を加えることなくクラッチ付き圧縮機用として用いることができるようにされた可変容量型圧縮機用制御弁を提供する。

解決手段

従来例における弁棒15(弁棒部15’)と作動棒14(作動棒部14’)とが一体に形成され、これが弁棒16とされ、吸引子34にプランジャ37が引き寄せられると、それに伴って弁体部15aが閉弁方向に移動し、ベローズ本体40により弁棒16が下方に押動されると、それに伴って弁体部15aが開弁方向に移動するようにされ、かつ、コイル32に供給される電流値が0近くであるときにおいても弁開度段差を生じることなく連続的に変化させることができるようにされてなる。

概要

背景

一般に、カーエアコンに用いられる圧縮機は、状況に応じて回転数が変化するエンジン駆動源としている。そのため、カーエアコン用圧縮機としては、通常、エンジン回転数制約されることなく冷媒吐出容量を調整することのできる可変容量型のものが採用される。

このような可変容量型圧縮機に用いられる制御弁は、圧縮機のクランク室内の圧力Pcを調整すべく、圧縮機(の吐出室)から吐出圧力Pdの冷媒が導入されるとともに、その吐出圧力Pdの冷媒を絞ってクランク室導出するようにされ、このクランク室への導出量絞り量)を、圧縮機の吸入圧力Psに応じて制御するようになっており、下記特許文献1等にも見られるように、電磁式アクチュエータソレノイド)を用いたものが種々提案ないし実用に供されている。

また、カーエアコンに用いられる可変容量型圧縮機としては、エンジンから圧縮機回転軸に伝達される回転駆動力クラッチで断接することができるようにしたクラッチ付き圧縮機とクラッチを介在させることなくエンジンの回転駆動力を圧縮機回転軸に伝達するようにしたクラッチレス圧縮機とがある。

ここで、クラッチレス圧縮機用の制御弁の従来例を図4に示す。図示の制御弁5は、弁体部15aを有する弁棒15と、弁体部15aが接離する弁座弁口)22が設けられた弁室21を有し、この弁室21の外周部(弁座22より上流側)に圧縮機から吐出圧力Pdの冷媒を導入するための複数の吐出圧冷媒導入ポート25が設けられるとともに、弁座22の下方(下流側)に圧縮機のクランク室に連通する高圧冷媒供給ポート26が設けられた弁本体20’と、電磁式アクチュエータ30’と、を備える。

電磁式アクチュエータ30’は、通電励磁用のコネクタ部31’を有するコイル32、該コイル32の内周側に配在された円筒状のステータ33、該ステータ33の下端部内周に圧入固定された断面凹字状吸引子34、ステータ33の下端部外周(段差部)にその上端部が溶接により接合された鍔状部35a付きパイプ35’、吸引子34の下方でパイプ35’の内周側に上下方向に摺動自在に配在されたプランジャ37、及び、前記コイル32の外周を覆うように配在された有底穴付き円筒状のハウジング60’を備えている。

また、前記ステータ33の上部には、六角穴付き調節ねじ65が螺合せしめられ、ステータ33の内周側における前記調節ねじ65と吸引子34との間には、圧縮機の吸入圧力Psが導入される感圧室45が形成され、この感圧室45には感圧応動部材としての、ベローズ41、逆凸字状の上ストッパ42、逆凹字状の下ストッパ43、及び圧縮コイルばね44からなるベローズ本体40が配在され、さらに、ベローズ本体40と吸引子34との間には、ベローズ本体40を収縮させる方向(調節ねじ65側に圧縮する方向)に付勢する圧縮コイルばね46が配在されている。また、ベローズ本体40の下ストッパ43(の逆凹部)とプランジャ37(の凹部37c)との間には、前記吸引子34を貫通する段付き作動棒14が配在され、さらに、吸引子34とプランジャ37(の凹部37b)との間には、プランジャ37を介して弁棒15を下方(開弁方向)に付勢する圧縮コイルばねからなる開弁ばね47が配在されている。

一方、前記弁本体20’における弁室21の上方には、プランジャ37の最下降位置規制するための凸状ストッパ部28が突設され、この凸状ストッパ部28を含む弁室上方の中央部分には、前記弁棒15が摺動自在に挿通せしめられた案内孔19が形成されている。また、前記凸状ストッパ部28外周には、吸入圧導入室23が形成されるとともに、その外周側に複数個の吸入圧冷媒導入ポート27が形成され、この導入ボート27から導入室23に導入された吸入圧力Psの冷媒は、プランジャ37の外周に形成された複数の縦溝37a及び中央部に穿設された連通孔37dや吸引子34に形成された連通孔39等を介して前記感圧室45に導入される。

前記弁本体20’の下部(高圧冷媒供給ポート26)には、前記弁棒15を上方に付勢する円錐状の圧縮コイルばねからなる閉弁ばね48が配在されており、この閉弁ばね48の付勢力により、弁棒15の上端部は、常時プランジャ37(の連通孔37d部分)に圧接するようにされている。

また、弁本体20’の上端部には、Oリング57を介して前記パイプ35’の下端鍔状部35aが乗せられ、この鍔状部35aと前記コイル32との間には鍔状部56a付き短円筒状パイプホルダ56が介装され、それらの鍔状部35a、56aが弁本体20’の上端外周かしめ部29により共締め固定されている。また、パイプホルダ56の上端部には、前記ハウジング60’の穴付き底部61が圧入固定され、ハウジング60’の上端部62は、前記コネクタ部31’の鍔状部31c上にかしめ固定され、ハウジング60’とコネクタ部31’とコイル32との間にはOリング66が介装されている。なお、コネクタ部31’の中央下部には、前記調節ねじ65の六角穴に嵌合せしめられる凸部31bが突設された凹部31aが形成されており、この凹部31a内に前記ステータ33及び調節ねじ65の上部が挿入されている。

このような構成とされた制御弁5においては、コイル32、ステータ33及び吸引子34からなるソレノイド部が通電励磁されると、吸引子34にプランジャ37が引き寄せられ、これに伴い、弁棒15が閉弁ばね48の付勢力により上方(閉弁方向)に移動せしめられる。一方、圧縮機から吸入圧導入ポート27に導入された吸入圧力Psの冷媒は、導入室23からプランジャ37の外周に形成された縦溝37aや吸引子39に形成された連通孔39等を介して前記感圧室45に導入され、ベローズ本体40(内部は真空圧)は感圧室45の圧力(吸入圧力Ps)に応じて伸縮変位(吸入圧力Psが高いと収縮、低いと伸張)し、該変位が作動棒14及びプランジャ37を介して弁棒15に伝達され、それによって、弁開度(弁座22と弁体部15aとの間の実効通路断面積)が調整される。すなわち、弁開度は、コイル32、ステータ33及び吸引子34からなるソレノイド部によるプランジャ37の吸引力と、ベローズ本体40の付勢力と、開弁ばね47及び閉弁ばね48による付勢力と、によって決定され、その弁開度に応じて、吐出圧冷媒導入ポート25から弁室21に導入された吐出圧力Pdの冷媒の供給ポート26側、つまりクランク室への導出量(絞り量)が調整され、これによって、クランク室内の圧力Pcが制御される。

特開平2002−303262号公報

概要

クラッチレス圧縮機用の制御弁に大きな改造を加えることなくクラッチ付き圧縮機用として用いることができるようにされた可変容量型圧縮機用制御弁を提供する。 従来例における弁棒15(弁棒部15’)と作動棒14(作動棒部14’)とが一体に形成され、これが弁棒16とされ、吸引子34にプランジャ37が引き寄せられると、それに伴って弁体部15aが閉弁方向に移動し、ベローズ本体40により弁棒16が下方に押動されると、それに伴って弁体部15aが開弁方向に移動するようにされ、かつ、コイル32に供給される電流値が0近くであるときにおいても弁開度を段差を生じることなく連続的に変化させることができるようにされてなる。

目的

本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、クラッチレス圧縮機用の制御弁に大きな改造を加えることなくクラッチ付き圧縮機用として用いることができるようにされた可変容量型圧縮機用制御弁を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
0件

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請求項1

弁体部を有する弁棒と、前記弁体部が接離する弁座が設けられた弁室を有し、前記弁座より上流側に圧縮機から吐出圧力冷媒を導入するための吐出圧冷媒導入ポートが設けられるとともに、前記弁座より下流側に前記圧縮機のクランク室に連通する高圧冷媒供給ポートが設けられた弁本体と、電磁式アクチュエータを構成するコイル、該コイルの内周側に配在された円筒状のステータ、該ステータに固定された吸引子、及び前記吸引子の下方に上下方向に摺動自在に配在されたプランジャと、前記ステータの内周側で前記吸引子より上方に形成されて前記圧縮機の吸入圧力が導入される感圧室と、該感圧室に配在された感圧応動部材と、該感圧応動部材と前記プランジャとの間に配在された作動棒と、を備え、前記吸引子に前記プランジャが引き寄せられると、それに伴って前記弁体部が閉弁方向に移動し、前記感圧応動部材により前記作動棒が下方に押動されると、それに伴って前記弁体部が開弁方向に移動するようにされた可変容量型圧縮機用制御弁であって、前記弁棒と作動棒とが一体に形成もしくは一体的に連結され、前記コイルに供給される電流値が0近くであるときにおいても弁開度段差を生じることなく連続的に変化させることができるようにされていることを特徴とする可変容量型圧縮機用制御弁。

請求項2

弁体部を有する弁棒と、前記弁体部が接離する弁座が設けられた弁室を有し、前記弁座より上流側に圧縮機から吐出圧力の冷媒を導入するための吐出圧冷媒導入ポートが設けられるとともに、前記弁座より下流側に前記圧縮機のクランク室に連通する高圧冷媒供給ポートが設けられた弁本体と、電磁式アクチュエータを構成するコイル、該コイルの内周側に配在された円筒状のステータ、該ステータに固定された吸引子、及び前記吸引子の下方に上下方向に摺動自在に配在されたプランジャと、前記ステータの内周側で前記吸引子より上方に形成されて前記圧縮機の吸入圧力が導入される感圧室と、該感圧室に配在された感圧応動部材と、該感圧応動部材と前記プランジャとの間に配在された作動棒と、を備え、前記吸引子に前記プランジャが引き寄せられると、それに伴って前記弁体部が閉弁方向に移動し、前記感圧応動部材により前記作動棒が下方に押動されると、それに伴って前記弁体部が開弁方向に移動するようにされた可変容量型圧縮機用制御弁であって、前記プランジャを上向きに付勢するばね部材が設けられ、前記コイルに供給される電流値が0近くであるときにおいても弁開度を段差を生じることなく連続的に変化させることができるようにされていることを特徴とする可変容量型圧縮機用制御弁。

技術分野

0001

本発明は、カーエアコン等に使用される可変容量型圧縮機用制御弁係り、特に、クラッチレス圧縮機用制御弁に大きな改造を加えることなくクラッチ付き圧縮機用として用いることができるようにされた可変容量型圧縮機用制御弁に関する。

背景技術

0002

一般に、カーエアコンに用いられる圧縮機は、状況に応じて回転数が変化するエンジン駆動源としている。そのため、カーエアコン用圧縮機としては、通常、エンジン回転数制約されることなく冷媒吐出容量を調整することのできる可変容量型のものが採用される。

0003

このような可変容量型圧縮機に用いられる制御弁は、圧縮機のクランク室内の圧力Pcを調整すべく、圧縮機(の吐出室)から吐出圧力Pdの冷媒が導入されるとともに、その吐出圧力Pdの冷媒を絞ってクランク室導出するようにされ、このクランク室への導出量絞り量)を、圧縮機の吸入圧力Psに応じて制御するようになっており、下記特許文献1等にも見られるように、電磁式アクチュエータソレノイド)を用いたものが種々提案ないし実用に供されている。

0004

また、カーエアコンに用いられる可変容量型圧縮機としては、エンジンから圧縮機回転軸に伝達される回転駆動力クラッチで断接することができるようにしたクラッチ付き圧縮機とクラッチを介在させることなくエンジンの回転駆動力を圧縮機回転軸に伝達するようにしたクラッチレス圧縮機とがある。

0005

ここで、クラッチレス圧縮機用の制御弁の従来例を図4に示す。図示の制御弁5は、弁体部15aを有する弁棒15と、弁体部15aが接離する弁座弁口)22が設けられた弁室21を有し、この弁室21の外周部(弁座22より上流側)に圧縮機から吐出圧力Pdの冷媒を導入するための複数の吐出圧冷媒導入ポート25が設けられるとともに、弁座22の下方(下流側)に圧縮機のクランク室に連通する高圧冷媒供給ポート26が設けられた弁本体20’と、電磁式アクチュエータ30’と、を備える。

0006

電磁式アクチュエータ30’は、通電励磁用のコネクタ部31’を有するコイル32、該コイル32の内周側に配在された円筒状のステータ33、該ステータ33の下端部内周に圧入固定された断面凹字状吸引子34、ステータ33の下端部外周(段差部)にその上端部が溶接により接合された鍔状部35a付きパイプ35’、吸引子34の下方でパイプ35’の内周側に上下方向に摺動自在に配在されたプランジャ37、及び、前記コイル32の外周を覆うように配在された有底穴付き円筒状のハウジング60’を備えている。

0007

また、前記ステータ33の上部には、六角穴付き調節ねじ65が螺合せしめられ、ステータ33の内周側における前記調節ねじ65と吸引子34との間には、圧縮機の吸入圧力Psが導入される感圧室45が形成され、この感圧室45には感圧応動部材としての、ベローズ41、逆凸字状の上ストッパ42、逆凹字状の下ストッパ43、及び圧縮コイルばね44からなるベローズ本体40が配在され、さらに、ベローズ本体40と吸引子34との間には、ベローズ本体40を収縮させる方向(調節ねじ65側に圧縮する方向)に付勢する圧縮コイルばね46が配在されている。また、ベローズ本体40の下ストッパ43(の逆凹部)とプランジャ37(の凹部37c)との間には、前記吸引子34を貫通する段付き作動棒14が配在され、さらに、吸引子34とプランジャ37(の凹部37b)との間には、プランジャ37を介して弁棒15を下方(開弁方向)に付勢する圧縮コイルばねからなる開弁ばね47が配在されている。

0008

一方、前記弁本体20’における弁室21の上方には、プランジャ37の最下降位置規制するための凸状ストッパ部28が突設され、この凸状ストッパ部28を含む弁室上方の中央部分には、前記弁棒15が摺動自在に挿通せしめられた案内孔19が形成されている。また、前記凸状ストッパ部28外周には、吸入圧導入室23が形成されるとともに、その外周側に複数個の吸入圧冷媒導入ポート27が形成され、この導入ボート27から導入室23に導入された吸入圧力Psの冷媒は、プランジャ37の外周に形成された複数の縦溝37a及び中央部に穿設された連通孔37dや吸引子34に形成された連通孔39等を介して前記感圧室45に導入される。

0009

前記弁本体20’の下部(高圧冷媒供給ポート26)には、前記弁棒15を上方に付勢する円錐状の圧縮コイルばねからなる閉弁ばね48が配在されており、この閉弁ばね48の付勢力により、弁棒15の上端部は、常時プランジャ37(の連通孔37d部分)に圧接するようにされている。

0010

また、弁本体20’の上端部には、Oリング57を介して前記パイプ35’の下端鍔状部35aが乗せられ、この鍔状部35aと前記コイル32との間には鍔状部56a付き短円筒状パイプホルダ56が介装され、それらの鍔状部35a、56aが弁本体20’の上端外周かしめ部29により共締め固定されている。また、パイプホルダ56の上端部には、前記ハウジング60’の穴付き底部61が圧入固定され、ハウジング60’の上端部62は、前記コネクタ部31’の鍔状部31c上にかしめ固定され、ハウジング60’とコネクタ部31’とコイル32との間にはOリング66が介装されている。なお、コネクタ部31’の中央下部には、前記調節ねじ65の六角穴に嵌合せしめられる凸部31bが突設された凹部31aが形成されており、この凹部31a内に前記ステータ33及び調節ねじ65の上部が挿入されている。

0011

このような構成とされた制御弁5においては、コイル32、ステータ33及び吸引子34からなるソレノイド部が通電励磁されると、吸引子34にプランジャ37が引き寄せられ、これに伴い、弁棒15が閉弁ばね48の付勢力により上方(閉弁方向)に移動せしめられる。一方、圧縮機から吸入圧導入ポート27に導入された吸入圧力Psの冷媒は、導入室23からプランジャ37の外周に形成された縦溝37aや吸引子39に形成された連通孔39等を介して前記感圧室45に導入され、ベローズ本体40(内部は真空圧)は感圧室45の圧力(吸入圧力Ps)に応じて伸縮変位(吸入圧力Psが高いと収縮、低いと伸張)し、該変位が作動棒14及びプランジャ37を介して弁棒15に伝達され、それによって、弁開度(弁座22と弁体部15aとの間の実効通路断面積)が調整される。すなわち、弁開度は、コイル32、ステータ33及び吸引子34からなるソレノイド部によるプランジャ37の吸引力と、ベローズ本体40の付勢力と、開弁ばね47及び閉弁ばね48による付勢力と、によって決定され、その弁開度に応じて、吐出圧冷媒導入ポート25から弁室21に導入された吐出圧力Pdの冷媒の供給ポート26側、つまりクランク室への導出量(絞り量)が調整され、これによって、クランク室内の圧力Pcが制御される。

0012

特開平2002−303262号公報

発明が解決しようとする課題

0013

ところで、前記した如くの従来のクラッチレス圧縮機用の制御弁5においては、コイル32に供給される電流値とクランク室内の圧力Pc(弁開度)との関係(制御特性)は、図3において破線で示される如くに、電流値が大から小に変化するに従って連続的(リニア)に変化するが、電流値が0近くのIaになると、吸引子34によるプランジャ37の吸引力が小さくなり、開弁ばね47による開弁力により弁棒15が一気に最下降位置まで押し下げられ、弁体部15aが全開状態となり、クランク室内の圧力Pcがステップ的に急激に上昇する。つまり、電流値がIa以下は非制御領域となる。

0014

それに対し、クラッチ付き圧縮機用の制御弁においては、図3において実線で示される如くに、電流値がIa以下であるときにも、圧力Pc(弁開度)を連続的(リニア)に変化させることのできる制御特性が要求され、前記クラッチレス圧縮機用の制御弁5をそのまま用いると、圧縮機側に支障が生じる。

0015

本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、クラッチレス圧縮機用の制御弁に大きな改造を加えることなくクラッチ付き圧縮機用として用いることができるようにされた可変容量型圧縮機用制御弁を提供することにある。

課題を解決するための手段

0016

前記の目的を達成すべく、本発明に係る可変容量型圧縮機用制御弁の一つは、弁体部を有する弁棒と、前記弁体部が接離する弁座が設けられた弁室を有し、前記弁座より上流側に圧縮機から吐出圧力の冷媒を導入するための吐出圧冷媒導入ポートが設けられるとともに、前記弁座より下流側に前記圧縮機のクランク室に連通する高圧冷媒供給ポートが設けられた弁本体と、電磁式アクチュエータを構成するコイル、該コイルの内周側に配在された円筒状のステータ、該ステータに固定された吸引子、及び前記吸引子の下方に上下方向に摺動自在に配在されたプランジャと、前記ステータの内周側で前記吸引子より上方に形成されて前記圧縮機の吸入圧力が導入される感圧室と、該感圧室に配在された感圧応動部材と、該感圧応動部材と前記プランジャとの間に配在された作動棒と、を備え、前記吸引子に前記プランジャが引き寄せられると、それに伴って前記弁体部が閉弁方向に移動し、前記感圧応動部材により前記作動棒が下方に押動されると、それに伴って前記弁体部が開弁方向に移動するようにされる。

0017

そして、前記弁棒と作動棒とが一体に形成もしくは一体的に連結され、前記コイルに供給される電流値が0近くであるときにおいても弁開度を段差を生じることなく連続的に変化させることができるようにされていることを特徴としている。

0018

本発明に係る可変容量型圧縮機用制御弁の他の一つは、弁体部を有する弁棒と、前記弁体部が接離する弁座が設けられた弁室を有し、前記弁座より上流側に圧縮機から吐出圧力の冷媒を導入するための吐出圧冷媒導入ポートが設けられるとともに、前記弁座より下流側に前記圧縮機のクランク室に連通する高圧冷媒供給ポートが設けられた弁本体と、電磁式アクチュエータを構成するコイル、該コイルの内周側に配在された円筒状のステータ、該ステータに固定された吸引子、及び前記吸引子の下方に上下方向に摺動自在に配在されたプランジャと、前記ステータの内周側で前記吸引子より上方に形成されて前記圧縮機の吸入圧力が導入される感圧室と、該感圧室に配在された感圧応動部材と、該感圧応動部材と前記プランジャとの間に配在された作動棒と、を備え、前記吸引子に前記プランジャが引き寄せられると、それに伴って前記弁体部が閉弁方向に移動し、前記感圧応動部材により前記作動棒が下方に押動されると、それに伴って前記弁体部が開弁方向に移動するようにされる。

0019

そして、前記プランジャを上向きに付勢するばね部材が設けられ、前記コイルに供給される電流値が0近くであるときにおいても弁開度を段差を生じることなく連続的に変化させることができるようにされていることを特徴としている。

発明の効果

0020

本発明によれば、コイルに供給される電流値が0近くであるときにおいても弁開度を段差を生じることなく連続的に変化させることができるので、クラッチレス圧縮機用の制御弁を、それに大きな改造を加えることなくクラッチ付き圧縮機用として用いることができ、クラッチレス圧縮機用とクラッチ付き圧縮機用の両方の制御弁を生産する場合に、部品共用化を図れ、製造コストを大幅に抑えることができる。

発明を実施するための最良の形態

0021

以下、本発明の実施形態を図面を参照しながら説明する。

0022

図1は、本発明に係る可変容量型(クラッチ付き圧縮機用制御弁の一実施形態を示す縦断面図である。図1に示されるクラッチ付き圧縮機用制御弁1において、前述した図4に示される従来例の可変容量型(クラッチレス)圧縮機用制御弁5の各部に対応する部分には同一の符号を付して重複説明を省略し、以下においては、相違点重点的に説明する。

0023

図示実施形態の制御弁1では、従来例における弁棒15(弁棒部15’)と作動棒14(作動棒部14’)とが一体に形成され、これが弁棒16となっている。弁本体20は、弁棒16の弁体部15aが接離する弁座(弁口)22が設けられた弁室21を有し、この弁室21の外周部(弁座22より上流側)に圧縮機から吐出圧力Pdの冷媒を導入するための複数の吐出圧冷媒導入ポート25が設けられるとともに、弁座22の下方(下流側)に圧縮機のクランク室に連通する高圧冷媒供給ポート26が設けられている。

0024

電磁式アクチュエータ30は、通電励磁用のコネクタ部31を有するコイル32、該コイル32の内周側に配在された円筒状のステータ33、該ステータ33の下端部内周に圧入固定された断面凹字状の吸引子34、ステータ33の下端部外周(段差部)にその上端部がろう付けにより密封接合されたパイプ35、吸引子34の下方でパイプ35の内周側に上下方向に摺動自在に配在されたプランジャ37、及び、前記コイル32の外周を覆うように配在された有底穴付き円筒状のハウジング60を備えている。

0025

また、前記ステータ33の上部には、六角穴付きの調節ねじ65が下から上に向けて螺合せしめられ、ステータ33の内周側における前記調節ねじ65と吸引子34との間には、圧縮機の吸入圧力Psが導入される感圧室45が形成され、この感圧室45には感圧応動部材としての、ベローズ41、逆凸字状の上ストッパ42、逆凹字状の下ストッパ43、及び圧縮コイルばね44からなるベローズ本体40が配在され、さらに、ベローズ本体40と吸引子34との間には、ベローズ本体40を収縮させる方向(調節ねじ65側に圧縮する方向)に付勢する圧縮コイルばね46が配在されている。また、ベローズ本体40の下ストッパ43(の逆凹部)とプランジャ37(の凹部37c)との間には、前記弁棒16における小径の作動棒部14’が位置せしめられ、この作動棒部14’の下端部には、凹部37bに摺動自在に嵌挿されてその底部に当接する大径部材18がかしめ固定(かしめ部18a)されている。

0026

一方、前記弁本体20における弁室21の上方には、プランジャ37の最下降位置を規制するための凸状ストッパ部28が突設され、この凸状ストッパ部28を含む弁室上方の中央部分には、前記弁棒16(の大径の弁棒部15’)が摺動自在に挿通せしめられた案内孔19が形成されている。なお、弁棒16(の大径の弁棒部15’)における前記案内孔19に摺接する部分の外周にリング状溝15bが形成されている。また、弁棒16(の大径の弁棒部15’)の上部は、プランジャ37の下部に形成された挿通孔37eに挿入されている。

0027

弁本体20における凸状ストッパ部28外周には、吸入圧導入室23が形成されるとともに、その外周側に複数個の吸入圧冷媒導入ポート27が形成され、この導入ボート27から導入室23に導入された吸入圧力Psの冷媒は、プランジャ37の外周に形成された複数の縦溝37aや吸引子34に形成された作動棒挿通孔49等を介して前記感圧室45に導入される。

0028

前記弁本体20の下部(高圧冷媒供給ポート26)には、前記弁棒16を上方に付勢する円錐状の圧縮コイルばねからなる閉弁ばね48が配在されており、この閉弁ばね48の付勢力により、弁棒16(作動棒部14’)の上端部は、常時ベローズ本体40の下ストッパ43(の逆凹部の天底)に圧接するようにされている。

0029

また、弁本体20の上端部と前記コイル32との間にはリング状の連結体50が配在されている。連結体50の下部には、弁本体20の上部外周に外嵌される薄肉鍔付き円筒部50aが設けられ、この薄肉鍔付き円筒部50aをピールかしめ加工することにより弁本体20に連結体50が固定されている。さらに、連結体50の内周(段差部)には、前記パイプ35の下端部がろう付けにより密封接合され、また、連結体50の上端に突設された内周凸部50bには、前記ハウジング60の穴付き底部61が外嵌されるとともに、ろう付けにより密封接合されている。ハウジング60の上端部62は、前記コイル32の上端部付近にかしめ固定されている。

0030

なお、本実施形態の制御弁1では、従来例のクラッチレス圧縮機用の制御弁5では存在した開弁ばね47は存在しない。また、弁体部15a(の棒状部分15c)が若干太くされて、全開時の実効通路断面積が従来例のものより小さくされている。

0031

このような構成とされた制御弁1においては、コイル32、ステータ33及び吸引子34からなるソレノイド部が通電励磁されると、吸引子34にプランジャ37が引き寄せられ、これに伴い、弁棒16が上方(閉弁方向)に移動せしめられる。一方、圧縮機から吸入圧導入ポート27に導入された吸入圧力Psの冷媒は、導入室23からプランジャ37の外周に形成された縦溝37aや吸引子39に形成された作動棒挿通孔49等を介して感圧室45に導入され、ベローズ本体40(内部は真空圧)は感圧室45の圧力(吸入圧力Ps)に応じて伸縮変位(吸入圧力Psが高くなると収縮、低くなると伸張)し、該変位が弁棒16に伝達され、それによって、弁開度(弁座22と弁体部15aとの間の実効通路断面積)が調整される。すなわち、弁開度は、コイル32、ステータ33及び吸引子34からなるソレノイド部によるプランジャ37の吸引力と、ベローズ本体40の付勢力と、閉弁ばね48による付勢力と、によって決定され、その弁開度に応じて、吐出圧冷媒導入ポート25から弁室21に導入された吐出圧力Pdの冷媒の供給ポート26側、つまりクランク室への導出量(絞り量)が調整され、これによって、クランク室内の圧力Pcが制御される。

0032

この場合、本実施形態のクラッチ付き圧縮機用の制御弁1では、従来のクラッチレス圧縮機用の制御弁5における弁棒15(弁棒部15’)と作動棒14(作動棒部14’)とが一体に形成され、これが弁棒16とされるとともに、開弁ばね47が取り除かれているので、コイル32に供給される電流値とクランク室内の圧力Pc(弁開度)との関係(制御特性)は、図3において実線で示される如くに、電流値が大から0に変化するまで、すなわち、電流値がIa以下になっても、圧力Pc(弁開度)を連続的(リニア)に変化させることができる。

0033

そのため、クラッチレス圧縮機用の制御弁を、それに大きな改造を加えることなくクラッチ付き圧縮機用として用いることができ、クラッチレス圧縮機用とクラッチ付き圧縮機用の両方の制御弁を生産する場合に、部品の共用化を図れ、製造コストを大幅に抑えることができる。

0034

なお、上記実施形態では、従来例における弁棒15(弁棒部15’)と作動棒14(作動棒部14’)とが一体に形成され、これが弁棒16とされているが、これに代えて、図2に示される如くに、従来例と同様に、弁棒15と作動棒14とを別体とし、かつ、開弁ばね47を取り除くとともに、プランジャ37の遊びガタを無くすべく、プランジャ37を上向きに付勢するばね部材としての圧縮コイルばね70を導入室23に配設し、他の構成を上記実施形態と同じにしてもよい。かかる構成のクラッチ付き圧縮機用の制御弁2においても、前記実施形態と同様に、コイル32に供給される電流値が0近くであるときにも弁開度を段差を生じることなく連続的に変化させることができるので、クラッチレス圧縮機用の制御弁を、それに大きな改造を加えることなくクラッチ付き圧縮機用として用いることができ、クラッチレス圧縮機用とクラッチ付き圧縮機用の両方の制御弁を生産する場合に、部品の共用化を図れ、製造コストを大幅に抑えることができる。

図面の簡単な説明

0035

本発明に係る可変容量型圧縮機用制御弁の一実施形態を示す縦断面図。
本発明に係る可変容量型圧縮機用制御弁の他の実施形態を示す縦断面図。
クラッレス圧縮機用制御弁の制御特性とクラッチ付き圧縮機用制御弁に要求される制御特性との比較説明に供されるグラフ
従来の可変容量型(クラッチレス)圧縮機用制御弁の一例を示す縦断面図。

符号の説明

0036

1、2可変容量型圧縮機用制御弁
14作動棒
15弁棒
15a弁体部
16 弁棒
18大径部材
20 弁本体
21弁室
22弁座
25吐出圧導入ポート
26高圧冷媒供給ポート
27吸入圧導入ポート
30電磁式アクチュエータ
32コイル
33ステータ
34吸引子
35パイプ
37プランジャ
40ベローズ本体
45感圧室
48閉弁ばね
50連結体
60 ハウジング

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