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技術 染色および消臭機能の付与された布帛

出願人 保土谷化学工業株式会社小見山二郎
発明者 小見山二郎尾原利夫
出願日 2005年1月21日 (15年0ヶ月経過) 出願番号 2005-014618
公開日 2006年8月3日 (13年6ヶ月経過) 公開番号 2006-200086
状態 特許登録済
技術分野 染色 繊維製品の化学的、物理的処理
主要キーワード 気体測定器 銀置換ゼオライト 藍染め 抗菌消臭性 検出管 検知限 セルロース系布帛 室内装飾品
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課題

繊維中に抗菌性物質等を含有させることを必要とせず、消臭性を持たせるために繊維の一部にカルボキシル基のような反応性基を導入することも必要とせず、インジゴを使用して媒染することによって、すぐれた消臭効果を有する染色された布帛を提供すること。

解決手段

すなわち本発明は、インジゴを使用して染色した後、金属塩溶液で後媒染することによって、染色および消臭機能の付与された布帛。また、インジゴを使用して染色した後、金属塩溶液で後媒染することによって、布帛に対して染色と消臭機能付与を同時に行う方法。

概要

背景

従来、布帛防臭加工する方法として、繊維中に銀置換ゼオライト等の抗菌性物質を含有させ、微生物に対する抗菌作用によって防臭する方法(例えば、特許文献1参照。)、セルロース系繊維の一部を銅カルボキシメチル化または亜鉛カルボキシメチル化して消臭性セルロース系布帛を得る方法(例えば、特許文献2参照。)がある。悪臭物質についての観点から解説された報告もあり(例えば、非特許文献1参照)、代表的な悪臭物質としては、メチルメルカプタンエチルメルカプタン等のイオウ化合物アンモニアメチルアミン等の窒素化合物酪酸等の脂肪化合物が列挙されている。

特公平8−1003号公報
特開2002−371462号公報
新しい脱臭技術、國部進、工業調査会発行

天然色素クロロフィリン化合物抗菌消臭性を有することを利用して、金属クロロフィリン誘導体系緑色染料を使用する繊維製品も報告されている(例えば、特許文献3参照。)。羊毛酸性染料で銅媒染すると、悪臭物質としてエチルメルカプタンを使用した場合、消臭効果の認められたことが報告され(例えば、非特許文献2参照。)、木綿においては直接染料で銅媒染すると、消臭効果の認められたことが報告されている(例えば、非特許文献3参照。)。染料として藍染を採用した場合、染色された布や紙が殺菌性を有するので、それを衛生紙に利用したことが報告されている(例えば、特許文献4参照。)。類似した応用例として、抗菌性を付与するために床ずれ防止紙布加工品藍染めした例(例えば、特許文献5参照。)、抗菌性を付与するためにイ草を藍と酸化チタンで染色した例(例えば、特許文献6参照。)がある。一方、木綿に対する藍の染着の際に、青藍粒子繊維素間隙内に分散浸透させるために超音波を使用したが、効果が得られなかったという報告がある(例えば、非特許文献4参照。)。

特開平9−48925号公報
特開昭61−28077号公報
特開平4−176460号公報
特開2004−224027号公報
Textile Res.J.72(2),125−31(2002)
Textile Res.J.72(12),1088−92(2002)
工業化学雑誌60巻6号,40−43(1957)

概要

繊維中に抗菌性物質等を含有させることを必要とせず、消臭性を持たせるために繊維の一部にカルボキシル基のような反応性基を導入することも必要とせず、インジゴを使用して媒染することによって、すぐれた消臭効果を有する染色された布帛を提供すること。すなわち本発明は、インジゴを使用して染色した後、金属塩溶液で後媒染することによって、染色および消臭機能の付与された布帛。また、インジゴを使用して染色した後、金属塩溶液で後媒染することによって、布帛に対して染色と消臭機能付与を同時に行う方法。なし

目的

本発明は繊維中に抗菌性物質等を含有させることを必要とせず、消臭性を持たせるために繊維の一部にカルボキシル基のような反応性基を導入することも必要とせず、インジゴを使用して媒染することによって、すぐれた消臭効果を有する染色された布帛を提供することを目的としている。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

インジゴを使用して染色した後、金属塩溶液で後媒染することによって、染色および消臭機能の付与された布帛

請求項2

前記した後媒染時に、超音波照射を行うことによって、消臭機能が強化されたことを特徴とする請求項1記載の染色および消臭機能の付与された布帛。

請求項3

前記した染色の前に金属塩水溶液によって、先媒染工程を付加することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の染色および消臭機能の付与された布帛。

請求項4

前記した先媒染時、後媒染時に使用する金属塩が、銅塩銀塩鉄塩亜鉛塩コバルト塩セリウム塩パラジウム塩の中から選択される1種または2種以上である、請求項1〜請求項3いずれかの項に記載の染色および消臭機能の付与された布帛。

請求項5

前記した布帛が綿布羊毛または羽毛である、請求項1〜請求項4いずれかの項に記載の染色および消臭機能の付与された布帛。

請求項6

インジゴを使用して染色した後、金属塩溶液で後媒染することによって、染色および消臭機能の付与された布帛を材料とする繊維製品

請求項7

前記した後媒染時に、超音波照射を行うことによって、消臭機能が強化されたことを特徴とする請求項6記載の染色および消臭機能の付与された布帛を材料とする繊維製品。

請求項8

インジゴを使用して染色した後、金属塩溶液で後媒染することによって、布帛に対して染色と消臭機能付与を同時に行う方法。

請求項9

前記した後媒染時に、超音波照射を行うことによって、消臭機能を強化することを特徴とする請求項8記載の布帛に対して染色と消臭機能付与を同時に行う方法。

請求項10

前記した染色の前に金属塩水溶液によって、先媒染工程を付加することを特徴とする請求項8または請求項9に記載の布帛に対して染色と消臭機能付与を同時に行う方法。

請求項11

前記した先媒染時、後媒染時に使用する金属塩が、銅塩、銀塩、鉄塩、亜鉛塩、コバルト塩、セリウム塩、パラジウム塩の中から選択される1種または2種以上である、請求項8〜請求項10いずれかの項に記載の布帛に対して染色と消臭機能付与を同時に行う方法。

請求項12

前記した布帛が綿布、絹、羊毛または羽毛である、請求項8〜請求項11いずれかの項に記載の布帛に対して染色と消臭機能付与を同時に行う方法。

技術分野

0001

本発明は、インジゴを使用して染色および消臭機能の付与された布帛、その布帛を材料とする繊維製品、並びにインジゴを使用して布帛を染色および消臭する方法に関する。

背景技術

0002

従来、布帛を防臭加工する方法として、繊維中に銀置換ゼオライト等の抗菌性物質を含有させ、微生物に対する抗菌作用によって防臭する方法(例えば、特許文献1参照。)、セルロース系繊維の一部を銅カルボキシメチル化または亜鉛カルボキシメチル化して消臭性セルロース系布帛を得る方法(例えば、特許文献2参照。)がある。悪臭物質についての観点から解説された報告もあり(例えば、非特許文献1参照)、代表的な悪臭物質としては、メチルメルカプタンエチルメルカプタン等のイオウ化合物アンモニアメチルアミン等の窒素化合物酪酸等の脂肪化合物が列挙されている。

0003

特公平8−1003号公報
特開2002−371462号公報
新しい脱臭技術、國部進、工業調査会発行

0004

天然色素クロロフィリン化合物抗菌消臭性を有することを利用して、金属クロロフィリン誘導体系緑色染料を使用する繊維製品も報告されている(例えば、特許文献3参照。)。羊毛酸性染料で銅媒染すると、悪臭物質としてエチルメルカプタンを使用した場合、消臭効果の認められたことが報告され(例えば、非特許文献2参照。)、木綿においては直接染料で銅媒染すると、消臭効果の認められたことが報告されている(例えば、非特許文献3参照。)。染料として藍染を採用した場合、染色された布や紙が殺菌性を有するので、それを衛生紙に利用したことが報告されている(例えば、特許文献4参照。)。類似した応用例として、抗菌性を付与するために床ずれ防止紙布加工品藍染めした例(例えば、特許文献5参照。)、抗菌性を付与するためにイ草を藍と酸化チタンで染色した例(例えば、特許文献6参照。)がある。一方、木綿に対する藍の染着の際に、青藍粒子繊維素間隙内に分散浸透させるために超音波を使用したが、効果が得られなかったという報告がある(例えば、非特許文献4参照。)。

0005

特開平9−48925号公報
特開昭61−28077号公報
特開平4−176460号公報
特開2004−224027号公報
Textile Res.J.72(2),125−31(2002)
Textile Res.J.72(12),1088−92(2002)
工業化学雑誌60巻6号,40−43(1957)

発明が解決しようとする課題

0006

何種類かの酸性染料や何種類かの直接染料を使用して、銅で媒染すると消臭効果が得られることが知られているが、インジゴで染める場合の消臭方法についてはまだ確立されていない。

0007

本発明は繊維中に抗菌性物質等を含有させることを必要とせず、消臭性を持たせるために繊維の一部にカルボキシル基のような反応性基を導入することも必要とせず、インジゴを使用して媒染することによって、すぐれた消臭効果を有する染色された布帛を提供することを目的としている。

課題を解決するための手段

0008

繊維素の間隙内にインジゴを分散浸透させる目的では、超音波の効果は認められていなかったが、本発明者らは、インジゴを媒染する際に超音波を照射することによって、染色された布帛が顕著な消臭効果を発揮することを見出し、本発明を完成するに至った。

0009

すなわち本発明は、インジゴを使用して染色した後、金属塩溶液で後媒染することによって、染色および消臭機能の付与された布帛である。また、本発明は前記した染色および消臭機能の付与された布帛を材料とする繊維製品である。さらに、本発明はインジゴを使用して染色した後、金属塩溶液で後媒染することによって、布帛に対して染色と消臭機能付与を同時に行う方法である。

0010

本発明の染色および消臭機能の付与された布帛は、インジゴで染色することによって消臭効果も付与されるので、繊維中に抗菌性物質等を含有させるための工程を必要とせず、また、消臭性を持たせるために繊維の一部に反応性基を導入するための工程も必要としないので、極めて簡便にそして安価に製造することが可能である。

0011

本発明で使用する超音波照射のための装置は、特別な装置は必要とされず、例えば超音波洗浄器に使用される小規模のものでも十分に機能を果たすことが可能である。

0012

本発明の染色および消臭機能の付与された布帛は、この消臭効果を発揮するために布帛を構成する繊維全体にわたって、本発明による染色を施されていることは要求されない。布帛を構成する繊維全体の内、少なくとも2%が本発明による染色を施されていることが必要である。

発明の効果

0013

本発明の染色および消臭機能の付与された布帛は、消臭機能を付与する目的で繊維中に抗菌性物質等を含有させる工程を必要とせず、繊維の一部に反応性基を導入する工程も必要とせず、大がかりな超音波照射装置を必要としないので、極めて簡便にそして安価に製造することが可能である。また、本発明のインジゴを使用して染色した後、金属塩溶液で後媒染する超音波媒染方法は、消臭機能を付与する目的繊維中に抗菌性物質等を含有させる工程を必要とせず、消臭性を持たせるために繊維の一部に反応性基を導入する工程も必要とせず、大がかりな超音波照射装置を必要としないので、極めて簡便で、しかも安価な方法である。

発明を実施するための最良の形態

0014

本発明の布帛に使用可能な繊維としては、木綿、、羊毛等が挙げられる。また、羽毛のように織物では無い場合も本発明の布帛に含まれる。本発明の布帛を材料とする繊維製品としては、衣料製品寝具、室内家具室内装飾品内装用建築材料、介護用品衛生器具医療製品玩具等が挙げられる。

0015

本発明の金属塩による媒染方法に使用可能な金属塩としては、銅塩銀塩鉄塩亜鉛塩コバルト塩セリウム塩パラジウム塩が挙げられる。

0016

媒染方法としては、インジゴ染めの前に行う先媒染、インジゴ染めの後に行う後媒染があるが、本発明で採用するのは後媒染を行う方法、および先媒染と後媒染の双方を行う方法(以後、重ね媒染と称する)である。

0017

媒染剤の調製は、0.03〜0.3モル/Lの、目的としている金属塩の濃厚水溶液を調製し、別に0.1N−酢酸1mlに対して0.1N−酢酸ナトリウム16mlの割合で混合して調製した緩衝液で濃厚液を希釈して行う。ここで使用される金属塩としては、硫酸第二銅、硝酸第二銅、塩化第一銅塩化第二銅硝酸銀、硝酸第一鉄硝酸第二鉄硝酸亜鉛硫酸コバルト硝酸コバルト、硫酸セリウム硝酸セリウム塩化セリウム硫酸パラジウム硝酸パラジウム塩化パラジウム等が挙げられる。

0018

後媒染では、前記した媒染剤を布帛または繊維に対して30〜100倍量使用し(浴比1:30〜1:100)、染色した布帛または繊維を媒染剤に浸漬し、40〜80℃で、30分〜3時間処理後、イオン交換水で十分に洗浄した後、室温で風乾する。

0019

本発明において先媒染を併用(重ね媒染)する場合の先媒染の条件は、前記した後媒染の条件と同様で良く、または必要に応じて変動させることも可能である。

0020

本発明の後媒染時に、好ましい態様として行われる超音波照射は、周波数10〜100キロヘルツの出力で実施される。その場合の超音波照射装置としては、特別な仕様のものを必要とせず、超音波洗浄機等の通常使用されている装置が使用可能である。

0021

以下、実施例により本発明を具体的に説明する。実施例中の濃度は質量%またはモル/Lで表示する。
資料布の精練
1g/Lの界面活性剤水溶液で布帛数gを1時間洗浄し、イオン交換水で2回すすいだ後、イオン交換水に一晩浸漬した。イオン交換水から取り出した後、室温で風乾した。

0022

[インジゴ染浴の調製]
貯蔵原液の調製〕
インジゴ0.5g、ロート油1ml、35%水酸化ナトリウム水溶液1.7ml、ハイドロサルファイト1.5gを60℃の熱水25mlに溶解し、貯蔵原液とした。40〜60℃に保持しておき、染浴調製時に使用した。
〔染浴の調製〕
3.5%水酸化ナトリウム水溶液1.5ml、ハイドロサルファイト0.1g、60℃熱水250mlを混合し、40〜60℃に保持しておいた。使用時にこの溶液と、前記した貯蔵原液とを9:1の体積比で混合し、インジゴ染浴とした。

0023

インジゴ染色
[実施例2]で調製したインジゴ染浴の100mlを使用し、その中に綿ブロード2gを入れ、10分後に取り出した。5分間の空気発色の後再び布を染浴に戻し、10分間染色した。次に再度5分間の空気発色を行った。この時の浴比は1:50であった。

0024

[後媒染]
金属塩水溶液として、0.1モル/L−塩化第二銅水溶液を使用した。緩衝液としては、0.1N酢酸1mlに対し、0.1N酢酸ナトリウム16mlの割合で混合したものを使用した。この金属塩水溶液を、体積比で9倍の前記した緩衝液で希釈し、100mlを後媒染に供した。この溶液を60℃に加温し、[実施例3]で染色の終了した綿ブロード2gを入れて1時間後媒染を行った。浴比は1:50であった。媒染終了後、イオン交換水で洗浄し室温で風乾後、綿ブロードを次の消臭効果測定に使用した。

0025

超音波後媒染
媒染を超音波照射下で行う、という以外は[実施例4]と同様の条件に設定し、[実施例3]で染色の終了した綿ブロード2gに対して超音波照射下の後媒染を1時間行った。超音波照射は「SHARP−UT−205HS」を使用し、この超音波洗浄機の洗浄槽中に媒染用容器を浸漬して、出力200W、発振周波数35kHzで行った。超音波後媒染終了後、イオン交換水で洗浄、室温で風乾した綿ブロードを次の消臭効果測定に使用した。

0026

[実施例4]で使用した0.1モル/L−塩化第二銅水溶液の代わりに0.1モル/L−硫酸銅水溶液を使用して、[実施例3]で染色の終了した綿ブロード2gに対して、[実施例4]と同一の条件で後媒染を行った。

0027

[実施例6]で使用した0.1モル/L−硫酸銅水溶液を使用して、[実施例3]で染色の終了した綿ブロード2gに対して、[実施例5]と同一の条件で超音波後媒染を行った。

0028

[実施例4]〜[実施例7]で得られた綿ブロードからそれぞれ0.5gを採取し、1点ずつ2L容アルミニウム捕集バッグ内に入れ、バッグ内を空気とエチルメルカプタンで満たした。この時のエチルメルカプタンのバッグ内濃度は100ppm(v/v)とした。温度を20±1℃に保持し、5分後、10分後、20分後、30分後、1時間後、2時間後、3時間後にバッグ内から気体100mlを吸引して、エチルメルカプタン検出管を通し、バッグ内のエチルメルカプタン濃度を測定した。[図1]に2L容アルミニウム製捕集バッグおよびエチルメルカプタンの検知管気体測定器の模式図を示した。エチルメルカプタン検出管による、エチルメルカプタンを検出する反応は次式に示す通りである。このエチルメルカプタン検出管の検知限度は0.2ppm(v/v)である。

0029

0030

[実施例8]で測定された、インジゴで染色された綿ブロードのエチルメルカプタン消臭効果を[図2]〜[図3]に示した。本発明の染色および消臭機能の付与された綿ブロードが、エチルメルカプタン濃度を急速に低下させており、エチルメルカプタンに対して優れた消臭機能を有していることがわかる。また、超音波後媒染は消臭機能をさらに向上させていることがわかる。

0031

[前媒染]
インジゴ染色前の絹布(平織布)に対して、[実施例4]の後媒染と同様の条件を使用して、前媒染を行った。ただし、塩化第二銅の代わりに硝酸第二銅を使用した。前媒染終了後に絹布を取り出してイオン交換水による洗浄後、室温で風乾した。

0032

[実施例9]において前媒染の終了した絹布に対して、[実施例3]と同様の条件でインジゴ染色を行い、次に[実施例4]と同様の条件で後媒染(重ね媒染)を行った。ただし後媒染においても、塩化第二銅の代わりに硝酸第二銅を使用した。後媒染終了後、イオン交換水で洗浄、室温で風乾した絹布を次の消臭効果測定に使用した

0033

[実施例9]において前媒染の終了した絹布に対して、超音波照射を付加して[実施例10]と同様の条件に設定し、インジゴ染色と超音波照射下の後媒染(重ね媒染)を行った。超音波後媒染終了後、イオン交換水で洗浄、室温で風乾した絹布を次の消臭効果測定に使用した。

0034

[実施例10]、[実施例11]で得られた絹布からそれぞれ0.5gを採取し、1点ずつ2L容アルミニウム製捕集バッグ内に入れ、[実施例8]と同一の条件でバッグ内のエチルメルカプタン濃度を測定した。

0035

[実施例12]で測定された、インジゴで染色された絹布のエチルメルカプタン消臭効果を[図4]に示した。本発明の染色および消臭機能の付与された絹布が、エチルメルカプタン濃度を急速に低下させており、エチルメルカプタンに対して優れた消臭機能を有していることがわかる。また、超音波後媒染は消臭機能をさらに向上させていることがわかる。

0036

インジゴ染色前の羊毛に対して、[実施例9]と同様の条件で前媒染を行い、[実施例10]と同様の条件でインジゴ染色および後媒染(重ね媒染)を行った。また一方、[実施例11]と同様の条件でインジゴ染色および超音波照射下の後媒染(重ね媒染)を行った。これらの羊毛を次の消臭効果測定に使用した

0037

[実施例13]で得られた羊毛について、[実施例12]と同一の条件でバッグ内のエチルメルカプタン濃度を測定した。測定された、インジゴで染色された羊毛のエチルメルカプタン消臭効果を[図5]に示した。本発明の染色および消臭機能の付与された羊毛が、エチルメルカプタン濃度を急速に低下させており、エチルメルカプタンに対して優れた消臭機能を有していることがわかる。また、超音波後媒染は消臭機能をさらに向上させていることがわかる。

0038

インジゴ染色前の羽毛に対して、[実施例9]と同様の条件で前媒染を行い、[実施例10]と同様の条件でインジゴ染色および後媒染(重ね媒染)を行った。また一方、[実施例11]と同様の条件でインジゴ染色および超音波照射下の後媒染(重ね媒染)を行った。これらの羽毛を次の消臭効果測定に使用した

0039

[実施例15]で得られた羽毛について、[実施例12]と同一の条件でバッグ内のエチルメルカプタン濃度を測定した。測定された、インジゴで染色された羽毛のエチルメルカプタン消臭効果を[図6]に示した。本発明の染色および消臭機能の付与された羽毛が、エチルメルカプタン濃度を急速に低下させており、エチルメルカプタンに対して優れた消臭機能を有していることがわかる。また、超音波後媒染は消臭機能をさらに向上させていることがわかる。

0040

悪臭物質として、エチルメルカプタンに代えてアンモニアを使用し、[実施例4]〜[実施例7]で得られた綿ブロードを使用し、[図1]に示した2L容アルミニウム製捕集バッグを使用し、バッグ内のアンモニア濃度を100ppm(v/v)として、[実施例8]と同様の条件でアンモニアに対する消臭効果を測定した。このアンモニア検出管の検知限度は0.5ppm(v/v)で、検知管の変色は紫色→黄色である。塩化第二銅で後媒染した場合および超音波後媒染した場合のアンモニア消臭効果を[図7]に、硫酸銅で後媒染した場合および超音波後媒染した場合のアンモニア消臭効果を[図8]に示した。本発明の染色および消臭機能の付与された綿ブロードが、アンモニアに対しても優れた消臭機能を有していることがわかる。また、超音波後媒染は消臭機能をさらに向上させていることがわかる。

0041

悪臭物質として、エチルメルカプタンに代えて酢酸を使用し、[実施例4]〜[実施例7]で得られた綿ブロードを使用し、[図1]に示した2L容アルミニウム製捕集バッグと同様の形状をした2L容Teddlerバッグを使用して、[実施例8]と同様の条件で酢酸に対する消臭効果を測定した。この酢酸検出管の検知限度は0.2ppm(v/v)で、検知管の変色は色→黄色である。塩化第二銅で後媒染した場合および超音波後媒染した場合の酢酸消臭効果を[図9]に、硫酸銅で後媒染した場合および超音波後媒染した場合の酢酸消臭効果を[図10]に示した。本発明の染色および消臭機能の付与された綿ブロードが、酢酸に対しても優れた消臭機能を有している
ことがわかる。また、超音波後媒染は消臭機能をさらに向上させていることがわかる。

0042

[繰り返し消臭効果]
悪臭物質としてエチルメルカプタンを使用し、布帛として綿ブロードを使用して、[実施例5]と同一の条件で超音波後媒染を行った。この綿ブロードについて[実施例8]と同一の条件で、エチルメルカプタンに対する消臭機能を測定した。3時間測定後、綿ブローをアルミニウム製捕集バッグから取り出し、105℃の真空乾燥機中に3時間放置した。放置後綿ブロードを再びアルミニウム製捕集バッグ内に入れ、[実施例8]と同一の条件でエチルメルカプタンに対する消臭機能を測定した。3時間測定後、繰り返して同一の操作を行い、エチルメルカプタンに対する消臭機能を測定した。

0043

[実施例19]で測定された、インジゴで染色された綿ブロードの、エチルメルカプタンに対する繰り返し消臭効果を[図11]に示した。本発明の染色および消臭機能の付与された綿ブロードによる、エチルメルカプタン消臭機能は、1回の使用で飽和してしまうのでは無く、放散等によって消臭機能が可逆的に回復していることがわかる。このことから、本発明の消臭機能が長期に渡って持続していることがわかる。

0044

[比較例1]
[実施例4]〜[実施例18]に示された本発明の布帛に代えて、市販の消臭繊維である、「ディメル東洋紡株式会社製)」、および「サンダーロン(日本毛株式会社製)」を使用し、同重量の繊維を用いて[実施例8]と同一条件でエチルメルカプタンに対する消臭機能について測定した。結果を[図12]に示した。比較例1で使用した消臭繊維によるエチルメルカプタンの吸収が、[実施例4]〜[実施例18]に示した本発明の布帛の吸収にくらべて、極めて遅いことがわかる。

0045

消臭効果の要求される衣料製品の材料として、広く利用されることが可能である。
消臭効果の要求される繊維製品である、衣料製品、寝具、室内家具、室内装飾品、内装用建築材料、介護用品、衛生器具、医療製品、玩具等に広く利用されることが可能である。

図面の簡単な説明

0046

アルミニウム製捕集バッグおよび検知管式気体測定器を示した模式図である。
実施例4および実施例5で得られた綿ブロードの、エチルメルカプタン消臭結果を示したグラフである。
実施例6および実施例7で得られた綿ブロードの、エチルメルカプタン消臭結果を示したグラフである。
実施例10および実施例11で得られた絹布の、エチルメルカプタン消臭結果を示したグラフである。
実施例13および実施例14で得られた羊毛の、エチルメルカプタン消臭結果を示したグラフである。
実施例15および実施例16で得られた羽毛の、エチルメルカプタン消臭結果を示したグラフである。
実施例17の塩化第二銅の場合で得られた綿布の、アンモニア消臭結果を示したグラフである。
実施例17の硫酸銅の場合で得られた綿布の、アンモニア消臭結果を示したグラフである。
実施例18の塩化第二銅の場合で得られた綿布の、酢酸消臭結果を示したグラフである。
実施例18の硫酸銅の場合で得られた綿布の、酢酸消臭結果を示したグラフである。
実施例19で得られた綿布の、エチルメルカプタン繰り返し消臭結果を示したグラフである。
比較例1で得られた、エチルメルカプタン消臭結果を示したグラフである。

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    【課題】本発明の課題は、炭素繊維の表面にマトリクス樹脂に対する接着性に優れた官能基を効率的に付与した炭素繊維を提供し、さらに、その製造方法について提案することである。【解決手段】水中で炭素繊維を正極側... 詳細

  • 井前工業株式会社の「 三次元形状成形体及びその製造方法」が 公開されました。( 2019/09/05)

    【課題】 生産性の要求を満足できるように、5分未満で三次元形状を付与でき、且つ高温断熱用途に適用可能な断熱体を含む三次元形状成形体を製造することができる方法、及び当該方法により製造される三次元形状成... 詳細

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