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技術 試験方法

出願人 住友ベークライト株式会社
発明者 渡辺芳明
出願日 2005年1月21日 (15年1ヶ月経過) 出願番号 2005-013527
公開日 2006年8月3日 (13年7ヶ月経過) 公開番号 2006-197859
状態 特許登録済
技術分野 酵素、微生物を含む測定、試験
主要キーワード ベークライト製 顆粒細胞マクロファージ 培養器材 ファイバー状 浮遊状態 適切性 グリース試薬 維持培養
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2006年8月3日)のものです。
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課題

培養ミクログリア細胞の産生する生理活性因子測定法を、信頼性の高い形で提供すること。

解決手段

培養ミクログリア細胞の産生する生理活性因子の試験方法であって、(a)インシュリン、(b)トランスフェリン、及び(c)マクロファージコロニー刺激因子(M−CSF)又は顆粒細胞マクロファージコロニー刺激因子GM−CSF)、あるいは両者の混合物、を添加した培養液を用いることを特徴とする培養ミクログリア細胞の産生する生理活性因子の試験方法。

概要

背景

ミクログリア細胞神経組織に存在し、特に中枢神経系に於いては主要な生体防御機能を担う細胞である。この防御機能が過剰に、また適切性を欠いて働くことにより、アルツハイマー病などの中枢性神経疾患を悪化させることが報告されている。これにはミクログリア細胞が産生する活性酸素一酸化窒素腫瘍壊死因子(TNF−α)などが関与する。このためミクログリア細胞は神経系疾患病因解明、その治療薬の開発などに於いて重要なターゲットとなっている。
中枢神経に存在するミクログリア細胞は障害を受けた際に活性化し、様々な因子を産生する。これらの因子は障害部を回復させるために産生されるものであるが、不適切な方向に働いた場合や、その産生量により、障害はより悪い方向へ向かう場合が見られる。そのため因子の産生をコントロールすることは、治療という面から見た場合、重要な選択肢の一つである。

アルツハイマー病やパーキンソン病などでも炎症性病態が認められているが、これにはミクログリア細胞の関与が指摘されている。生体に有害な成分を除去しようと活性化したミクログリア細胞が様々な因子を産生、その過剰な対応により病態が悪化する。

このような現象が種々の疾患で見られ、各種の因子の関与が指摘されている。
これらの中で活性酸素や一酸化窒素と分類される因子が注目を集めている。活性酸素は、スーパーオキシドヒドロキシルラジカル過酸化水素など反応性が高く酸化力の強いものからなる。ミクログリア細胞は活性化により、これらをより多く産生するようになる。そのため、その測定値は単に病態判定だけでなく、治療薬の開発においても重要な指標となる。

ミクログリア細胞の産生するスーパーオキシドの測定系は、感度の高い化学発光蛍光可視光などの光学的な測定系が主に用いられている。また多検体を迅速に測定できる方法としてマイクロプレートを用いる方法があり、種々の測定によく用いられる。これはマイクロプレート上で培養し、そのまま測定系に持ち込むことが出来るというメリットも大きい。
スーパーオキシドの可視光測定系では、当初チトクロームCを用いる系が使用された。現在も使用されているが測定感度が低く、多量の細胞を必要とするなど問題が多い。これを改良したものがWST−1〔2−(4−ヨードフェニル)−3−(4−ニトロフェニル)−5−(2、4−ジスルフォニル)−2H−テトラゾリウム)〕を用いる試験系である。好中球の産生するスーパーオキシドの測定で、チトクロームCより高感度の測定が可能であることが報告された(非特許文献1)。これをミクログリア細胞に応用した結果も報告された(非特許文献2)。いずれにもマイクロプレートを用いたデータも報告されている。

しかし、これらの緩衝塩液を用いる実験系では測定値が低く、誤差の影響が大きい、再現性が低い、細胞の状態が大きく影響する、など問題点が多く実用的な測定系とは言いがたい。

これは他の因子の測定に於いても同様であり、再現性が悪い、測定値が低いなどの現象がしばしば認められている。これらの系では測定時にハンクス緩衝塩液などがしばしば用いられており、増殖・維持培養系から測定培養系に移行する際のミクログリア細胞の安定性、機能維持への影響が考えられる。

Journal of Immunological Methods、238巻、59-68ページ、(2000年)
The Journal of Biological Chemistry、279巻、1415-1421ページ、(2004年)

概要

培養ミクログリア細胞の産生する生理活性因子測定法を、信頼性の高い形で提供すること。培養ミクログリア細胞の産生する生理活性因子の試験方法であって、(a)インシュリン、(b)トランスフェリン、及び(c)マクロファージコロニー刺激因子(M−CSF)又は顆粒細胞マクロファージコロニー刺激因子GM−CSF)、あるいは両者の混合物、を添加した培養液を用いることを特徴とする培養ミクログリア細胞の産生する生理活性因子の試験方法。 なし

目的

本発明の目的は、神経分野の薬理試験毒性試験に用いられるミクログリア細胞の産生する生理活性因子の測定において、安定性を高めた培養方法を用いて再現性の高い確実な測定方法を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

培養ミクログリア細胞の産生する生理活性因子試験方法であって、(a)インシュリン、(b)トランスフェリン、及び(c)マクロファージコロニー刺激因子(M−CSF)又は顆粒細胞マクロファージコロニー刺激因子GM−CSF)、あるいは両者の混合物、を添加した培養液を用いることを特徴とする培養ミクログリア細胞の産生する生理活性因子の試験方法。

請求項2

培養ミクログリア細胞の産生する生理活性因子が活性酸素又は一酸化窒素である第1項記載の試験方法。

請求項3

培養ミクログリア細胞の産生する生理活性因子が、腫瘍壊死因子(TNF−α)又はプロスタグランジンである第1項記載の試験方法。

技術分野

0001

本発明は、神経組織において免疫機能を担うミクログリア細胞の産生する生理活性因子試験方法に関するものである。

背景技術

0002

ミクログリア細胞は神経組織に存在し、特に中枢神経系に於いては主要な生体防御機能を担う細胞である。この防御機能が過剰に、また適切性を欠いて働くことにより、アルツハイマー病などの中枢性神経疾患を悪化させることが報告されている。これにはミクログリア細胞が産生する活性酸素一酸化窒素腫瘍壊死因子(TNF−α)などが関与する。このためミクログリア細胞は神経系疾患病因解明、その治療薬の開発などに於いて重要なターゲットとなっている。
中枢神経に存在するミクログリア細胞は障害を受けた際に活性化し、様々な因子を産生する。これらの因子は障害部を回復させるために産生されるものであるが、不適切な方向に働いた場合や、その産生量により、障害はより悪い方向へ向かう場合が見られる。そのため因子の産生をコントロールすることは、治療という面から見た場合、重要な選択肢の一つである。

0003

アルツハイマー病やパーキンソン病などでも炎症性病態が認められているが、これにはミクログリア細胞の関与が指摘されている。生体に有害な成分を除去しようと活性化したミクログリア細胞が様々な因子を産生、その過剰な対応により病態が悪化する。

0004

このような現象が種々の疾患で見られ、各種の因子の関与が指摘されている。
これらの中で活性酸素や一酸化窒素と分類される因子が注目を集めている。活性酸素は、スーパーオキシドヒドロキシルラジカル過酸化水素など反応性が高く酸化力の強いものからなる。ミクログリア細胞は活性化により、これらをより多く産生するようになる。そのため、その測定値は単に病態判定だけでなく、治療薬の開発においても重要な指標となる。

0005

ミクログリア細胞の産生するスーパーオキシドの測定系は、感度の高い化学発光蛍光可視光などの光学的な測定系が主に用いられている。また多検体を迅速に測定できる方法としてマイクロプレートを用いる方法があり、種々の測定によく用いられる。これはマイクロプレート上で培養し、そのまま測定系に持ち込むことが出来るというメリットも大きい。
スーパーオキシドの可視光測定系では、当初チトクロームCを用いる系が使用された。現在も使用されているが測定感度が低く、多量の細胞を必要とするなど問題が多い。これを改良したものがWST−1〔2−(4−ヨードフェニル)−3−(4−ニトロフェニル)−5−(2、4−ジスルフォニル)−2H−テトラゾリウム)〕を用いる試験系である。好中球の産生するスーパーオキシドの測定で、チトクロームCより高感度の測定が可能であることが報告された(非特許文献1)。これをミクログリア細胞に応用した結果も報告された(非特許文献2)。いずれにもマイクロプレートを用いたデータも報告されている。

0006

しかし、これらの緩衝塩液を用いる実験系では測定値が低く、誤差の影響が大きい、再現性が低い、細胞の状態が大きく影響する、など問題点が多く実用的な測定系とは言いがたい。

0007

これは他の因子の測定に於いても同様であり、再現性が悪い、測定値が低いなどの現象がしばしば認められている。これらの系では測定時にハンクス緩衝塩液などがしばしば用いられており、増殖・維持培養系から測定培養系に移行する際のミクログリア細胞の安定性、機能維持への影響が考えられる。

0008

Journal of Immunological Methods、238巻、59-68ページ、(2000年)
The Journal of Biological Chemistry、279巻、1415-1421ページ、(2004年)

発明が解決しようとする課題

0009

本発明の目的は、神経分野の薬理試験毒性試験に用いられるミクログリア細胞の産生する生理活性因子の測定において、安定性を高めた培養方法を用いて再現性の高い確実な測定方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0010

培養したミクログリア細胞の産生する生理活性因子を測定する際には、緩衝塩液などを用いて共存する種々因子を減らし、ノイズを少なくする方法が一般的であるが、これらの方法では安定した測定値が得られない。培養の方法を検討した結果、培養ミクログリア細胞の機能が充分発現されていれば安定した測定値が得られることを見出した。ここに着目し、さらに種々の培養方法、試験方法の検討を行った結果、本発明に至った。
即ち本発明は、
(1)培養ミクログリア細胞の産生する生理活性因子の試験方法であって、(a)インシュリン、(b)トランスフェリン、及び(c)マクロファージコロニー刺激因子(M−CSF)又は顆粒細胞マクロファージコロニー刺激因子GM−CSF)、あるいは両者の混合物、を添加した培養液を用いることを特徴とする培養ミクログリア細胞の産生する生理活性因子の試験方法、
(2)培養ミクログリア細胞の産生する生理活性因子が活性酸素又は一酸化窒素である(1)記載の試験方法、
(3)培養ミクログリア細胞の産生する生理活性因子が、腫瘍壊死因子(TNF−α)又はプロスタグランジンである第1項記載の試験方法、
である。

発明の効果

0011

本発明を用いることにより培養したミクログリア細胞を用いて、その産生する生理活性因子の安定した測定を行うことが可能となる。この確実な測定系により、ミクログリア細胞に与える様々な活性化因子の影響が明確になり、神経系疾患の病因解明やその治療薬開発の進展が期待される。

発明を実施するための最良の形態

0012

本発明の試験に用いるミクログリア細胞は、混合グリア細胞培養系を用いて得ることができる。混合グリア細胞培養系を形成するには、ラットマウスなどの胎児ないしは新生児の脳を用いる。ヒト由来とすることも可能である。これを細切トリプシンなどにより、結合組織を切断し細胞を分離する。これを血清添加培養液で培養することにより、アストロサイトを主要な細胞とする混合グリア細胞培養系が形成される。この状態で培養を継続すると、ミクログリア細胞が顕微鏡観察下、容易に認めることが出来る状態で出現してくる。この期間は使用する脳の量、由来が胎児、新生児、成熟動物などにより異なる。使用する培養液は、血清添加培養液が適するが、さらにミクログリア細胞増殖作用を持つM−CSF、GM−CSFなどの増殖誘導因子を添加してもよい。

0013

増殖してきたミクログリア細胞を採取することにより、評価試験系などの実験系を構成することが出来るが、この混合グリア細胞培養系では浮遊している状態のものと接着しているものが認められる。後者は培養器を軽く振とうすることにより浮遊状態へ変わり、より多くの細胞を採取することが出来る。より長い時間の振とうでは得られる細胞数は増すが、細胞に与えるダメージも多くなり、必ずしも好適な方法ではない。混合グリア細胞培養系の培養を継続すれば、ミクログリアの採取は複数回可能である。

0014

本発明において混合グリア細胞培養系を形成する培養容器は特に制限されるものではないが、多くのミクログリアを得ようとする場合には培養面積の大きなものを用いる必要がある。また、振とう操作を行い、より多くの細胞を得ようとする場合は容器密閉状態にする必要がある。この点から容易に密閉状態に出来る培養フラスコなどが好適である。培養表面は通常の接着性細胞を培養するための表面状態であればよく、ミクロキャリアーファイバー状のものなど各種の培養器材が使用できる。また、細胞接着性因子(ポリリジンなど)をコートし接着性を高めた培養容器、培養基材も使用することが出来る。

0015

採取したミクログリア細胞を試験に用いるが、培養後そのまま測定系に移れるマルチウェルプレートを用いることが好ましい。マルチウェルプレートは、多種類のものが製品化されている。少量の細胞でも多検体を試験できる培養面積の小さなものが好適である。表面を親水化したものやポリリジンをコートしたもの等の培養器を用いて上記載の培養液で1〜2日間培養する。

0016

血清非添加の培養液に、(a)インシュリン、(b)トランスフェリンを各1〜100μg/mL、及び(c)M−CSFまたはGM−CSF、あるいはこれらの混合物を1〜500ng/mL、添加した培養液に交換し、ミクログリア細胞を刺激する因子、例えばLPSリポポリサッカライド)、PMA(ホルボール12−ミリステート13−アセテート)などを添加(1〜500ng/mL)し、一定時間培養する。その後、測定試薬を添加し吸光度測定蛍光量測定などを行うか、培養液をサンプリングし、酵素免疫測定法(ELISA法など)による測定を行う。

0017

活性酸素のなかでも、スーパーオキシドの測定はスーパーオキシドジスムターゼを添加し、非添加の場合との差異をその測定値とする。この添加−非添加の両者に活性化試薬を加えるともに、発色試薬であるWST−1やチトクロームCを加えて吸光度測定を行う。蛍光試薬発光試薬での測定も可能である。一酸化窒素は直接測定ではなく二酸化窒素に変化したものを、グリース試薬により測定する方法がよく行われている。TNF−α、プロスタグランジンなど一般的に酵素免疫測定法を用いる方法では、サンプリングした培養液を抗体を固定した容器(マルチウェルプレートなど)に移し測定対象を固定する。さらに酵素標識抗体を特異的に反応させ、発色試薬や蛍光試薬で光学的な定量を行う。

0018

以下、本発明を実施例にもとづき説明する。
(1)ミクログリア細胞の採取と培養:
ラット新生児大脳を定法により切り出し細切し、トリプシン0.25%液(SIGMA製)中で15分間酵素処理した。トリプシンを除き、DME/F−12液に牛胎児血清(10%量)を加えた培養液(いずれもインビトロジェン製)で分散し、40μmのメッシュに通した後、遠心分離した。分離した細胞を、再度同じ培養液で分散した。150cm2の培養フラスコ(住友ベークライト製)あたり1胎児分とし、培養液30mLで、炭酸ガスインキュベーター内で培養した。各フラスコは培養液を交換しながら、その後14日間培養した。その後容器を軽く前後左右に動かし培養液を攪拌、浮遊したミクログリア細胞を採取し、3×105 cells/mLの細胞液を調製し、96ウェルプレート(住友ベークライト製)に、200μL/ウェル加え、1日間培養した。

0019

(2)培養液の調製:
(実施例)DME/F−12液に、インシュリン、トランスフェリンを各5μg/mLの濃度になるように添加し、更にGM−CSF(以上SIGMA製)を5ng/mLの濃度になるように添加したものを培養液とした。
(比較例1)DME/F−12液を培養液とした。
(比較例2)ハンクス緩衝塩液を培養液とした。

0020

(3)スーパーオキシド産生試験:
(1)で得られた各ウェルの培養液を除去しPBSで洗った後、実施例、比較例のそれぞれの培養液に、スーパーオキシドジスムターゼ(SOD)を600U/MLの濃度になるように添加したもの、又は非添加のものを各100μL/ウェルを加えた。次に実施例、比較例のそれぞれの培養液に、PMAを200ng/mLの濃度になるように添加したもの、又は非添加のものを各100μL/ウェル加えた。また同時にWST−1(同仁化学製)を0.5mM、及び1-メトキシPMS(同仁化学製)を0.02mMの濃度になるように加えた。30分後、450nmの吸光度を測定した。

0021

(4)試験結果:
SOD非添加−SOD添加の吸光度の値を表1に示した。実施例では、PMA刺激に対して明確な増加(スーパーオキシドの産生量の増加)が認められたが、比較例1、2では、その差は極めて少なかった。

0022

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