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技術 ReとAgを含有するCr基合金

出願人 国立研究開発法人物質・材料研究機構
発明者 谷月峰原田広史呂芳一坂内英典
出願日 2005年1月11日 (12年3ヶ月経過) 出願番号 2005-004237
公開日 2006年7月27日 (10年9ヶ月経過) 公開番号 2006-193762
状態 特許登録済
技術分野 タービンロータ・ノズル・シール 過給機 弁装置又は配列 リフト弁、スライド弁、回転弁、その他の弁 タービンの細部・装置 ガスタービン、高圧・高速燃焼室 タービンロータ・ノズル・シール
主要キーワード 圧縮降伏強度 極限強度 延性脆性遷移温度 耐用温度 耐熱構造 難加工性 室温延性 Cr基合金

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以下の情報は公開日時点(2006年7月27日)のものです。

目的

この出願の発明はジェットエンジンおよびガスタービンエンジン吸入バルブ排気バルブロッカーアームオートバイ自動車のエンジンのターボチャージャー連結棒のように1100℃以上の高温環境下使用可能な高温における圧縮強度耐酸化性および室温での引張延性(伸び)が優れたCr基合金を提供する。

構成

Crに対して、Agを0.05質量%〜0.1質量%を含有させるか、Reを0.3〜18.0質量%とAgを0.05質量%〜0.1質量%を含有させる。また、圧縮強度(降伏強度)および極限強度改善するために少量のIr、またはTa、Mo、W、Fe、Ru、Co、Rh、Ni、PtおよびTi等の遷移金属の1種以上を合計として5.0質量%を超えない範囲で含有させる。

この項目の情報は公開日時点(2006年7月27日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

背景

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ジェットエンジンやガスタービンの翼またはエンジンの吸入バルブや排気バルブ等の構造耐熱材料としては、Ni(ニッケル基合金やCo(コバルト)基合金が広く使用されている。しかしながら、これらの合金は高価であるだけでなく熱膨張係数の高さや融点等の制約から実際の耐用温度は1100℃程度までに制限される等の問題があった。

一般にガスタービンの熱効率タービン入り口の温度を高めることで飛躍的に向上させることができるとされている。ガスタービンのように大型で、しかも世界の多くの国々において使用されている装置は、装置の熱効率を向上させることで地球温暖化の抑制に多大に貢献することになるため高温で使用可能な耐熱性構造材料の開発が強く望まれている。

このような背景において、Cr(クロム)は高融点(1863℃)で良好な耐酸化性を示すとともに、Niより密度が低く、しかも熱伝導性が高いという耐熱合金として優れた条件備えている。このためCr基合金は、Ni基合金Co基合金代わる合金として注目されており、これまでにもCr(クロム)基合金のこの特徴に着目し、さらに耐熱性や加工性強度等を向上するための工夫や改善が提案なされている(たとえば特許文献1〜4及び非特許文献1〜5)。
特開2002−266046号公報
特開2000−336449号公報
特開2001−342534号公報
特開2003−155536号公報
A.H.Sully:Metallurgy of the rarer metals-1, Chromium,1st ed.,63-104; 1954, London, Butterworths Scientific Pub.
M.J.Udy:“Chromium”,1956,N.Y.Reinhold.
C.S.Wukusick:“The rhenium ductilizing effect”Refractory Metals and Alloys IV-Research and Development, N.Y.Gordon and Breach Science Pub.1967, p.231-245.
W.D.Klopp:“A review of chromium, molybdenum and tungsten alloys”, J.Less-Common Metals 42(1975)261-278.
C.N.Reid and A.Gilbert: Dislocation structure in chromium, Chromium-rhenium and Chromium-iron alloys, J.Less-common Metals, 10(1966)77-90.

概要

この出願の発明はジェットエンジンおよびガスタービンの翼、エンジンの吸入バルブや排気バルブ、ロッカーアーム、オートバイや自動車のエンジンのターボチャージャー連結棒のように1100℃以上の高温環境下で使用可能な高温における圧縮強度や耐酸化性および室温での引張延性(伸び)が優れたCr基合金を提供する。 Crに対して、Agを0.05質量%〜0.1質量%を含有させるか、Reを0.3〜18.0質量%とAgを0.05質量%〜0.1質量%を含有させる。また、圧縮強度(降伏強度)および極限強度を改善するために少量のIr、またはTa、Mo、W、Fe、Ru、Co、Rh、Ni、PtおよびTi等の遷移金属の1種以上を合計として5.0質量%を超えない範囲で含有させる。

目的

そこで、この出願の発明は、上記の通りの事情に鑑みてなされたものであり、従来の問題点を解消し、たとえばジェットエンジンやガスタービンの翼等を始めとする耐熱構造用合金として、1100℃以上の高温環境においても使用可能な高温強度と対酸化性を有し、室温延性(伸び)にも優れたCr基耐熱合金を提供することを課題としている。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
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請求項

以下の情報は公開日時点(2006年7月27日)のものです。

請求項1

Agが0.05質量%〜0.1質量%の範囲で不可避的不純物とともに含有されていることを特徴とする引張延性が良好なCr基合金

請求項2

請求項1に記載のCr基合金において、さらにReが0.3〜18.0質量%の範囲で含有されていることを特徴とする引張延性が良好なCr基合金。

請求項3

請求項1または2に記載のCr基合金において、Irが0.5〜2.0質量%の範囲で含有されていることを特徴とする引張延性が良好なCr基合金。

請求項4

Reが0.3〜18.0質量%の範囲で含有されているCr基合金において、Irが0.5〜2.0質量%の範囲で含有されていることを特徴とする引張延性が良好なCr基合金。

請求項5

請求項3または4に記載のCr基合金において、Irに代えて、Ta、Mo、W、Fe、Ru、Co、Rh、Ni、Pt、およびTiの少なくとも1つ以上の元素が5.0質量%を超えない範囲で含有されていることを特徴とする引張延性が良好なCr基合金。

請求項6

室温における引張延性が3%以上であることを特徴とする請求項1ないし5のCr基合金。

請求項7

請求1から6のいずれかに記載される引張延性が良好なCr基合金で構成されていることを特徴とするジェットエンジンもしくはガスタービンの翼、エンジンの吸入バルブもしくは排気バルブ、ロッカーアーム、またはオートバイもしくは自動車のエンジンのターボチャージャー連結棒のいずれかの耐熱物品

詳細

以下の情報は 公開日時点 (2006年7月27日)のものです。

技術分野

0001

この出願の発明はCr(クロム基耐熱合金の改良に関するものである。さらに詳しくは、この出願の発明はジェットエンジンやガスタービンの翼、エンジンの吸入バルブや排気バルブ、ロッカーアーム、オートバイや自動車のエンジンのターボチャージャー連結棒のように、たとえば1100℃以上という、高温環境下で使用する構造用耐熱材料として好適な、高温における圧縮強度や耐酸化性に優れ、しかも室温での引張延性(伸び)が高いCr基合金に関する。


背景技術

0002

ジェットエンジンやガスタービンの翼またはエンジンの吸入バルブや排気バルブ等の構造用耐熱材料としては、Ni(ニッケル)基合金やCo(コバルト)基合金が広く使用されている。しかしながら、これらの合金は高価であるだけでなく熱膨張係数の高さや融点等の制約から実際の耐用温度は1100℃程度までに制限される等の問題があった。

0003

一般にガスタービンの熱効率はタービンの入り口の温度を高めることで飛躍的に向上させることができるとされている。ガスタービンのように大型で、しかも世界の多くの国々において使用されている装置は、装置の熱効率を向上させることで地球温暖化の抑制に多大に貢献することになるため高温で使用可能な耐熱性構造材料の開発が強く望まれている。

0004

このような背景において、Cr(クロム)は高融点(1863℃)で良好な耐酸化性を示すとともに、Niより密度が低く、しかも熱伝導性が高いという耐熱合金として優れた条件を備えている。このためCr基合金は、Ni基合金やCo基合金に代わる合金として注目されており、これまでにもCr(クロム)基合金のこの特徴に着目し、さらに耐熱性や加工性、強度等を向上するための工夫や改善が提案なされている(たとえば特許文献1〜4及び非特許文献1〜5)。
特開2002−266046号公報
特開2000−336449号公報
特開2001−342534号公報
特開2003−155536号公報
A.H.Sully:Metallurgy of the rarer metals-1, Chromium,1st ed.,63-104; 1954, London, Butterworths Scientific Pub.
M.J.Udy:“Chromium”,1956,N.Y.Reinhold.
C.S.Wukusick:“The rhenium ductilizing effect”Refractory Metals and Alloys IV-Research and Development, N.Y.Gordon and Breach Science Pub.1967, p.231-245.
W.D.Klopp:“A review of chromium, molybdenum and tungsten alloys”, J.Less-Common Metals 42(1975)261-278.
C.N.Reid and A.Gilbert: Dislocation structure in chromium, Chromium-rhenium and Chromium-iron alloys, J.Less-common Metals, 10(1966)77-90.


発明が解決しようとする課題

0005

しかしながら、これまでのCr基耐熱合金は室温での難加工性脆性、さらには高い延性脆性遷移温度(DBTT)等の問題が未だ十分に解決されていないため、Cr基耐熱合金を使用した製品は実用化されていない。したがって、Cr基耐熱合金が有するこれらの
問題点を克服することができればCr基耐熱合金は耐用温度の高いNi基耐熱合金に取って代わることが可能となる。

0006

そこで、この出願の発明は、上記の通りの事情に鑑みてなされたものであり、従来の問題点を解消し、たとえばジェットエンジンやガスタービンの翼等を始めとする耐熱構造用合金として、1100℃以上の高温環境においても使用可能な高温強度と対酸化性を有し、室温延性(伸び)にも優れたCr基耐熱合金を提供することを課題としている。


課題を解決するための手段

0007

この出願の発明は、上記の課題を解決するものとして、第1には、Agが0.05質量%〜0.1質量%の範囲で不可避的不純物とともに含有されている引張延性が良好なCr基合金を提供する。

0008

この出願の発明は、第2には、上記のCr基合金において、さらにReが0.3〜18.0質量%の範囲で含有されている引張延性が良好なCr基合金を提供する。

0009

この出願の発明は、第3には、上記のCr基合金において、Irが0.5〜2.0質量%の範囲で含有されている引張延性が良好なCr基合金を提供する。

0010

この出願の発明は、第4には、Reが0.3〜18.0質量%の範囲で含有されているCr基合金において、Irが0.5〜2.0質量%の範囲で含有されている引張延性が良好なCr基合金を提供する。

0011

この出願の発明は、第5には、前記のCr基合金において、Irに代えて、Ta、Mo、W、Fe、Ru、Co、Rh、Ni、Pt、およびTiの少なくとも1つ以上の元素が5.0質量%を超えない範囲で含有されている引張延性が良好なCr基合金を提供する。

0012

この出願の発明は、第6には、室温における引張延性が3%以上である前記請求項1ないし5のいずれかのCr基合金を提供する。

0013

この出願の発明は、第7には、前記の引張延性が良好なCr基合金で構成されていることを特徴とするジェットエンジンもしくはガスタービンの翼、エンジンの吸入バルブもしくは排気バルブ、ロッカーアーム、またはオートバイもしくは自動車のエンジンのターボチャージャー連結棒のいずれかの耐熱物品を提供する。


発明の効果

0014

上記第1のCr基合金の発明によれば、高温における圧縮強度や耐酸化性が優れ、しかも室温での引張延性(伸び)が高いCr基合金が実現される。

0015

上記第2のCr基合金によれば、降伏強度と極限強度が高いCr基合金とすることができる。

0016

第3のCr基合金の発明によれば、上記第2と同様な効果が得られ、さらに降伏強度と極限強度が高いCr基合金とすることができる。

0017

上記第4のCr基合金によれば、少量のReの含有であってもIrを含有させることにより引張延性、降伏強度および極限強度が優れたCr基合金の耐熱物品とすることができる。

0018

上記第5のCr基合金の発明によれば、Irの代わりに少量の遷移元素を含有させても
同様に引張延性、降伏強度および極限強度が優れたCr基合金の耐熱物品とすることができる。

0019

上記第6のCr基合金の発明によれば、引張延性が3%以上の高い物性を示すCr基合金の耐熱物品とすることができる。

0020

上記第7の耐熱物品の発明によれば、耐熱性や加工性が要求される各種用途に使用することができる。


発明を実施するための最良の形態

0021

この出願の発明は上記のとおりの特徴を有し、Cr(クロム)に少量のAg(銀)またはAg(銀)とRe(レニウム)を含有させることにより、1100℃以上の高温環境下でも圧縮強度や耐酸化性等が優れ、しかも室温での引張延性(伸び)が優れたCr基合金を提供するものである。

0022

本出願人はこれまでにもCrを主成分とし、これにRe(レニウム)やW(タングステン)を1〜40原子%(1.75〜70質量%)の範囲で含有させることにより高温強度や圧縮延性に優れたCr基耐熱合金を開発し、既に特許出願(前記特許文献1)もしているが、この出願の発明は、先の出願の発明においてCrにReやWを含有させることにより得られる高温強度や圧縮延性に優れたCr基耐熱合金をさらに改良したものである。

0023

すなわち、この出願の発明はCrに対してReの含有量を少量(0.3〜18質量%)の範囲に制限してもAg(銀)とともに使用することにより引張延性(伸び)を、これまで全く予期できないこととして、著しく向上させたものである。さらに、この出願の発明はReとAgを併用するだけでなく、Agだけを少量(0.05質量%〜0.1質量%)含有させることによっても同様に引張延性(伸び)を著しく向上させている。この出願の発明は、以上のとおりのCr基耐熱合金は、その組成としては、Cr−AgおよびCr−Re−Agとして構成され、これらは不可避的不純物を含有してもよい。

0024

この出願の発明においては、Crと不可避的不純物のみで構成されるCr金属の場合には室温引張延性が0%と全く認められないのに対し、ReとAgの含有量をそれぞれ0.3〜18質量%および0.05〜0.1質量%の範囲に限定することにより、顕著な室温引張延性、たとえば3%以上の室温引張延性を示すことを知見したものである。

0025

Cr−Ag2元系合金では、0.05質量%のAgを含有させることで室温引張延性は8%にも達している。なお、Agの含有量が0.05質量%未満ではその効果はあまり大きくなく、またAgの含有量が0.1質量%を超える場合には金属の強度が低下するため好ましくない。

0026

以上のように、この出願の発明はCrに少量のReとAgを含有させることにより高温における圧縮強度や耐酸化性が優れしかも室温での引張延性(伸び)が優れたCr基合金を実現するものであるが、この少量のReおよびAgが含有されたCr基合金に、Ir(イリジウム)元素を0.5〜2.0質量%の範囲で含有させることにより、降伏強度や極限強度を向上させることができる。

0027

また、Irと同様の効果は、Irの代わりに、Ta、Mo、W、Fe、Ru、Co、Rh、Ni、PtおよびTi等の遷移元素の1種以上を5.0質量%を超えない範囲で添加することによっても実現される。

0028

たとえば、遷移元素の1つとしてTaを用いて、Cr−0.3Re−0.5Ta(質量
%)の組成からなる合金を製造して物性値測定したところ、室温における降伏強度が196MPa、引張強度227MPa、また伸び2.1%の物性を有することが確認されている。

0029

なお、本願発明のCr基合金には、Al、O、N、H、S、C、Fe、Si、Cu、およびPd等の不可避的不純物が含有されることが考えられるが、これら不可避的不純物は表1に記載されている範囲内にすることが必要である。

0030

そこで以下に実施例を示し、さらに詳しい説明をする。なお、この実施例ではアーク溶解により製造した合金を用いたが、鋳造粉末冶金で製造した合金でも同じ結果が得られており以下の例によって発明が限定されることはない。

0031

<実施例1>
表1の組成表にしたがって、Cr-Re、Cr-Ag、Cr-Re-Ag、Cr-Ir-Re、およびCr-Ir-Re-Agの成分からなるCr基合金をアーク溶解により製造し、こ
れを放電加工により試験片切り出し、室温での引張延性(伸び)と室温から1300℃までの圧縮試験(降伏強度)を行った。

0032

なお、表1におけるCr-ReはCrに対して、Reだけを単独に用いた際のReの含
有量と引張延性の変化を測定したものであるが図1に示されているようにReは、0.3〜18.0質量%の範囲で最も高い数値を示している。

0033

0034

表2は表1の成分により得られたCr基合金の機械的特性を示したものである。表2に
示されている機械的特性からも明らかなようにCrだけの場合は、室温における引張延性(伸び)が0%であるのに対し、ReとAgが含有されたCr基耐熱合金の室温での引張延性(伸び)は、3〜9.4%であり著しく向上されている。一般に室温における引張り延性が5%前後であれば耐熱構造材料として実用性があるとされていることから、この出願の発明のCr基耐熱合金は、ガスタービンの動静翼、ジェットエンジン、ジェットエンジン等の吸入バルブおよび排気バルブ、ロッカーアームおよびエンジンのターボチャージャー連結棒等の高温で使用される構造用耐熱材料としての用途が期待される。

0035

また、表2の結果からIrを含有したCr基合金とIrを含有しないCr基合金を比較した場合ではIrを含有したCr基合金は室温での引張延性(伸び)は低下するが、圧縮強度(降伏強度)および極限強度はいずれも向上していることが確認できる。

0036

0037

また、この出願の発明で得られるCr基耐熱合金は1100および1300℃の大気中における200時間の暴露試験における耐酸化性はCr単体のものより著しく向上したものが得られているし、大気中で室温から1300℃の温度範囲における室温延性(圧縮延性)においても、Cr単体のものに比較して、約2倍程度のものが得られることが確認されている。

0038

<実施例2>
実施例1と同様にして、表1の合金を基準として、これにReとAgを添加して製造したCr基合金とCr単体との圧縮強度について評価すると、図2に示されているようにReとAgが含有されたCr基合金は、室温から1300℃までの温度で圧縮強度(0.2%降伏強度)がCr単体のほぼ2倍の値を示している。さらに、耐酸化性について評価すると、図3の「単位面積における重量変化」は、Crに対してAgの含有量を0.1質量%に保ちながらReの含有量を5〜18質量%の範囲で変化させたCr-Re-Ag合金とCr単体を1100℃の温度で、大気中で200時間まで暴露させた時の重量変化を調べたものである。図3からも明らかなようにCr-Re-Ag合金は、Cr単体に比較して重量変化が少なく高い耐酸化性(耐熱性)を示している。

0039

また、図4の「単位面積における重量変化」は、Crに対してReが5質量%とAgが0.1質量%含有されたCr基合金とCr単体を1300℃の温度で、大気中で200時間まで暴露させた時の重量変化を調べたものである。

0040

図4からも明らかなようにCr-Re-Ag合金は重量変化が少ないのに対してCr単体の重量は激減しておりCr-Re-Ag合金は高い耐酸化性(耐熱性)を示している。

0041

この出願の発明で得られるCr基合金は、高温環境下で使用する構造用耐熱材料として好適な高温における圧縮強度や耐酸化性が優れており、しかも室温での引張延性(伸び)が5%もあるためジェットエンジンおよびガスタービンの翼、エンジンの吸入バルブや排気バルブ、ロッカーアーム、オートバイ及び自動車のエンジンのターボチャージャー連結棒等の耐熱物品としての実用化の可能性が期待される。


図面の簡単な説明

0042

Cr-Re合金の室温での引張延性とReの含有量の関係を示したものである。
Cr及びCr-5Re-0.1Ag合金(質量%)の0.2%圧縮降伏強度の室温から1300℃までの温度依存性を示したものである。
Cr及びCr-5〜18Re-0.1Ag合金を大気中に1100℃で200時間(h)まで暴露した時の単位面積当りの重量変化を示したものである。
Cr及びCr-5Re-0.1Ag(質量%)を大気中に1300℃で200時間(h)まで暴露した時の単位面積当りの重量変化を示したものである。


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