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技術 抗皮膚障害剤、及びこれを含有する皮膚外用剤

出願人 株式会社コーセー
発明者 三谷紘明新本由紀子
出願日 2005年10月25日 (15年2ヶ月経過) 出願番号 2005-309178
公開日 2006年7月20日 (14年5ヶ月経過) 公開番号 2006-188489
状態 特許登録済
技術分野 化粧料 化合物または医薬の治療活性 非環式または炭素環式化合物含有医薬
主要キーワード 背部中央 太陽紫外線 皮膚評価 総照射量 厚みゲージ ポストカラム法 伸び広がり 真皮上層
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課題

紫外線曝露に起因するシワ形成皮膚肥厚皮膚硬化細胞外マトリックス成分の異常蓄積、及びコラーゲン架橋形成等の少なくとも一つ以上の皮膚障害を抑制又は改善する抗皮膚障害剤、及びそれらを有効成分として含有する皮膚外用剤の提供。

解決手段

9−オクタデセン二酸を含有する抗皮膚障害剤、及びこれを有効成分として含有する皮膚外用剤。

概要

背景

紫外線(例えば、太陽光)の連続的な長期間曝露は皮膚にケミカルメディエーターサイトカイン等による炎症を生じせしめ、シワタルミ皮膚肥厚皮膚硬化皮膚癌日光弾性線維症等の皮膚障害が生じる(非特許文献1参照)。特に表皮及び真皮肥厚することにより、皮膚の弾性保湿性が低下し、これが皮膚老化要因の一つとなっていると考えられている。そこで、従来からこれらの障害を防ぐために、紫外線吸収剤(特許文献1、非特許文献2参照)、紫外線散乱剤(非特許文献3参照)が配合された外用剤、すなわち乳液クリームローション美容液ファンデーション軟膏パップ剤貼付剤等が使用されている。
又、加齢紫外線曝露等により生じる皮膚のシワやタルミ、ハリ弾力性の低下を予防、あるいは改善するために、レチノイン酸(非特許文献4参照)、抗炎症薬(非特許文献5参照)やオウバクエキスシラカバエキスセージエキス、ローマカミツレエキス等(特許文献2参照)、メリッサ抽出物(特許文献3参照)、更に細胞外マトリックス成分の異常蓄積、皮膚肥厚、シワ等の抑制に活性型ビタミンD3(非特許文献6参照)の配合が報告されている。

しかしながら、例えば、レチノイン酸を配合した皮膚外用剤は、真皮上層コラーゲンを増殖させ、シワを改善する効果は有するが、シワの発生を抑制する効果までは認められず、塗布を中止すると元に戻ってしまう等の問題がある。又、活性型ビタミンD3はカルシウム代謝等の副作用の問題がある。他の紫外線吸収剤、紫外線散乱剤、抗炎症薬、植物抽出物等を配合した皮膚外用剤においても、シワ形成、皮膚肥厚等の抑制、改善効果が十分ではなかったり、効果を高めるためにこれらの添加物高濃度に配合すると製剤の使用感が損なわれたり、高温時や経時で変質する等の問題が生じる場合があった。

一方、9−オクタデセン二酸の化粧料への応用は、美白剤としての報告(非特許文献7参照)はあるが、9−オクタデセン二酸を含有し、紫外線曝露に起因する皮膚障害を抑制又は改善する効果を有する化粧料は見当たらない。また、ジカルボン酸類光老化防止や、シワ・タルミ防止用の化粧料への例としては、炭素数7〜13のジカルボン酸類のシワ防止(特許文献4参照)、炭素数3〜13の飽和脂肪族ジカルボン酸メイラード反応抑制による老化防止効果(特許文献5参照)、アゼライン酸トランスレチン酸を併用しての抗光老化(特許文献6参照)などがある。しかし、何れも9−オクタデセン二酸が抗皮膚障害効果を有するとの記載や示唆する記載は見当たらない。

特開平09−268194号公報
特開平08−109122号公報
特開平09−241148号公報
特開平06−298643号公報
特開平07−109216号公報
特開平08−239320号公報
菅原努、野津敬一著「太陽紫外線と健康」裳華房(1998) P.2〜100
コラス・J・ローウ/ナディム・A・ジャーム編「サンスクリーン皮膚科学フレグランスジャーナル社1993年5月20日発行、P.195〜262
「フレグランスジャーナル」フレグランスジャーナル社編 2002年7月号 P.16〜27、33〜38
Lorraine H.Kligman著,“Effects of all−trans−retinoic acid on the dermis of hairless mice”,Journal of the American Academy of Dermatology,1986年,vol.15,No.4,Part.2,October,P.779〜785
Bissett DL,et al.著,“Photoprotective effect of topical anti−inflammatory agents against ultraviolet radiation−induced chronic skin damage in the hairless mouse”,1990年,vol.7,P.153〜158
Koshiishi I,et al.著,“1,25−dihydroxyvitamin D3 prevents the conversion of adipose tissue into fibrous tissue in skin exposed to chronic UV irradiation.”,Toxycology and Applied Pharmacology,2001年,vol.173,P.99〜104
Johann W.Wiechers著,“Global Trendsin skin”,2004年,vol.119,P.41〜50

概要

紫外線曝露に起因するシワ形成、皮膚肥厚、皮膚硬化、細胞外マトリックス成分の異常蓄積、及びコラーゲン架橋形成等の少なくとも一つ以上の皮膚障害を抑制又は改善する抗皮膚障害剤、及びそれらを有効成分として含有する皮膚外用剤の提供。 9−オクタデセン二酸を含有する抗皮膚障害剤、及びこれを有効成分として含有する皮膚外用剤。 なし

目的

従って、紫外線曝露に起因する細胞外マトリックス成分の異常蓄積、コラーゲン架橋形成、シワ形成、皮膚肥厚、及び皮膚硬化等の少なくとも一つ以上の皮膚障害を有効に抑制又は改善する抗皮膚障害剤、及び使用感や剤型に悪影響を及ぼすことなくこれを含有した皮膚外用剤の開発が望まれていた。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
2件

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請求項1

9−オクタデセン二酸を有効成分とする、紫外線曝露に起因する皮膚障害を抑制又は改善することを特徴とする抗皮膚障害剤

請求項2

紫外線曝露に起因する皮膚障害が、皮膚細胞外マトリックス成分の異常蓄積コラーゲン架橋形成シワ形成皮膚肥厚皮膚硬化の少なくとも一つ以上であることを特徴とする請求項1の抗皮膚障害剤。

請求項3

請求項1〜2の何れか1項に記載の抗皮膚障害剤を有効成分として含有することを特徴とする皮膚外用剤

請求項4

皮膚外用剤が老化防止用であることを特徴とする請求項3記載の皮膚外用剤。

技術分野

0001

本発明は、紫外線曝露に起因する皮膚障害を抑制又は改善する抗皮膚障害剤、及びこれを含有する皮膚外用剤に関する。更に詳細には、9−オクタデセン二酸を抗皮膚障害剤として含有し、紫外線曝露に起因する皮膚細胞外マトリックス成分の異常蓄積コラーゲン架橋形成シワ形成皮膚肥厚、及び皮膚硬化等の少なくとも一つ以上を抑制又は改善する化粧品医薬品として有用な皮膚外用剤に関する。

背景技術

0002

紫外線(例えば、太陽光)の連続的な長期間曝露は皮膚にケミカルメディエーターサイトカイン等による炎症を生じせしめ、シワタルミ、皮膚肥厚、皮膚硬化、皮膚癌日光弾性線維症等の皮膚障害が生じる(非特許文献1参照)。特に表皮及び真皮肥厚することにより、皮膚の弾性保湿性が低下し、これが皮膚老化要因の一つとなっていると考えられている。そこで、従来からこれらの障害を防ぐために、紫外線吸収剤(特許文献1、非特許文献2参照)、紫外線散乱剤(非特許文献3参照)が配合された外用剤、すなわち乳液クリームローション美容液ファンデーション軟膏パップ剤貼付剤等が使用されている。
又、加齢、紫外線曝露等により生じる皮膚のシワやタルミ、ハリ弾力性の低下を予防、あるいは改善するために、レチノイン酸(非特許文献4参照)、抗炎症薬(非特許文献5参照)やオウバクエキスシラカバエキスセージエキス、ローマカミツレエキス等(特許文献2参照)、メリッサ抽出物(特許文献3参照)、更に細胞外マトリックス成分の異常蓄積、皮膚肥厚、シワ等の抑制に活性型ビタミンD3(非特許文献6参照)の配合が報告されている。

0003

しかしながら、例えば、レチノイン酸を配合した皮膚外用剤は、真皮上層コラーゲンを増殖させ、シワを改善する効果は有するが、シワの発生を抑制する効果までは認められず、塗布を中止すると元に戻ってしまう等の問題がある。又、活性型ビタミンD3はカルシウム代謝等の副作用の問題がある。他の紫外線吸収剤、紫外線散乱剤、抗炎症薬、植物抽出物等を配合した皮膚外用剤においても、シワ形成、皮膚肥厚等の抑制、改善効果が十分ではなかったり、効果を高めるためにこれらの添加物高濃度に配合すると製剤の使用感が損なわれたり、高温時や経時で変質する等の問題が生じる場合があった。

0004

一方、9−オクタデセン二酸の化粧料への応用は、美白剤としての報告(非特許文献7参照)はあるが、9−オクタデセン二酸を含有し、紫外線曝露に起因する皮膚障害を抑制又は改善する効果を有する化粧料は見当たらない。また、ジカルボン酸類光老化防止や、シワ・タルミ防止用の化粧料への例としては、炭素数7〜13のジカルボン酸類のシワ防止(特許文献4参照)、炭素数3〜13の飽和脂肪族ジカルボン酸メイラード反応抑制による老化防止効果(特許文献5参照)、アゼライン酸トランスレチン酸を併用しての抗光老化(特許文献6参照)などがある。しかし、何れも9−オクタデセン二酸が抗皮膚障害効果を有するとの記載や示唆する記載は見当たらない。

0005

特開平09−268194号公報
特開平08−109122号公報
特開平09−241148号公報
特開平06−298643号公報
特開平07−109216号公報
特開平08−239320号公報
菅原努、野津敬一著「太陽紫外線と健康」裳華房(1998) P.2〜100
コラス・J・ローウ/ナディム・A・ジャーム編「サンスクリーン皮膚科学フレグランスジャーナル社1993年5月20日発行、P.195〜262
「フレグランスジャーナル」フレグランスジャーナル社編 2002年7月号 P.16〜27、33〜38
Lorraine H.Kligman著,“Effects of all−trans−retinoic acid on the dermis of hairless mice”,Journal of the American Academy of Dermatology,1986年,vol.15,No.4,Part.2,October,P.779〜785
Bissett DL,et al.著,“Photoprotective effect of topical anti−inflammatory agents against ultraviolet radiation−induced chronic skin damage in the hairless mouse”,1990年,vol.7,P.153〜158
Koshiishi I,et al.著,“1,25−dihydroxyvitamin D3 prevents the conversion of adipose tissue into fibrous tissue in skin exposed to chronic UV irradiation.”,Toxycology and Applied Pharmacology,2001年,vol.173,P.99〜104
Johann W.Wiechers著,“Global Trendsin skin”,2004年,vol.119,P.41〜50

発明が解決しようとする課題

0006

従って、紫外線曝露に起因する細胞外マトリックス成分の異常蓄積、コラーゲン架橋形成、シワ形成、皮膚肥厚、及び皮膚硬化等の少なくとも一つ以上の皮膚障害を有効に抑制又は改善する抗皮膚障害剤、及び使用感や剤型に悪影響を及ぼすことなくこれを含有した皮膚外用剤の開発が望まれていた。

課題を解決するための手段

0007

本発明者らは、上記目的を達成するために、すでに安全性が確認されている医薬品、化粧品原料、及び民間薬等で使用されている成分に着目し、鋭意研究を重ねた結果、9−オクタデセン二酸が、紫外線曝露に起因する細胞外マトリックス成分の異常蓄積、コラーゲンやエラスチン架橋、さらにはシワ形成、皮膚肥厚、皮膚硬化等の少なくとも一つ以上の皮膚障害の発現を抑制又は改善する効果に優れるとの新知見を得、本発明を完成した。

0008

すなわち、本発明は、9−オクタデセン二酸を有効成分とする紫外線曝露に起因する皮膚障害を抑制又は改善する抗皮膚障害剤に関するものである。また、紫外線曝露に起因する皮膚障害が、皮膚細胞外マトリックス成分の異常蓄積、コラーゲン架橋形成、シワ形成、皮膚肥厚、及び皮膚硬化の少なくとも一つ以上である抗皮膚障害剤に関するものである。また更には、該抗皮膚障害剤を有効成分として含有し、前記皮膚障害を抑制又は改善する皮膚外用剤、特に老化防止用の皮膚外用剤に関するものである。

発明の効果

0009

本発明に係わる9−オクタデセン二酸は、紫外線曝露に起因する皮膚細胞外マトリックス成分の異常蓄積やコラーゲン架橋形成、シワ形成、皮膚肥厚、及び皮膚硬化の少なくとも一つ以上の皮膚障害の抑制又は改善に効果の高い抗皮膚障害剤である。また、前記抗皮膚障害剤を有効成分として含有する皮膚外用剤は、紫外線曝露に起因する前記皮膚障害を有効に抑制又は改善するものであり、従って、皮膚老化を防止する化粧品や医薬部外品等として有利に利用することができるものである。

発明を実施するための最良の形態

0010

以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に用いられる9−オクタデセン二酸は、炭素数18の9位に不飽和結合を有し、両末端カルボン酸を持つ不飽和ジカルボン酸であり、安全性が確認され化粧料や皮膚外用剤に用いることができるものであればよく、通常一般に市販されている9−オクタデセン二酸等を用いることができる。

0011

また、本発明の皮膚外用剤は、9−オクタデセン二酸を抗皮膚障害剤として含有することを特徴とするものである。本発明の皮膚外用剤における9−オクタデセン二酸の含有量は、特に限定されるものではないが、皮膚外用剤中、0.0001〜10質量%(以下、単に「%」と記す)であり、好ましくは0.001〜5%、より好ましくは0.1〜2%である。この範囲であれば、紫外線曝露に起因する細胞外マトリックス成分の異常蓄積、特にコラーゲンの異常産生やコラーゲン架橋形成、さらにはシワ形成、皮膚肥厚、皮膚硬化等の少なくとも一つ以上の皮膚障害の発現を抑制又はその症状を改善する効果に優れ、経時安定性の面からも良好なものが得られる。

0012

本発明の抗皮膚障害剤を含有する皮膚外用剤には上記必須成分の他、化粧料や医薬部外品、外用医薬品等に通常使用される各種の成分、即ち、水、アルコール油剤界面活性剤増粘剤粉体キレート剤pH調整剤、美白剤、抗炎症剤抗酸化剤保湿剤殺菌剤血行促進剤等の各種薬効剤動植物微生物由来抽出物、紫外線吸収剤、紫外線散乱剤、香料等を、本発明の効果を損なわない範囲で目的に応じて適宜加えることができる。

0013

また、本発明の抗皮膚障害剤を含有する皮膚外用剤としては、化粧料、医薬部外品、医薬品等が挙げられ、剤型も水性剤型、油性剤型、乳化剤型、粉末剤型、固形剤型等いずれの剤型にも配合することができる。例えば、化粧料としては、化粧水、乳液、クリーム、美容液、パックバスソルト軟膏、ゲル剤、ファンデーション、パウダーリップクリーム口紅日焼け止め製品等に用いることができる。

0014

以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに何ら制約されるものではない。

0015

コントロール試料シラカバ樹皮抽出物)の調製例]
既に抗シワ効果が報告されているシラカバ樹皮乾燥物破砕物100gに対して、25vol%エタノール水溶液1,000mLを加え、還流抽出を2時間行なった。これを遠心分離加圧ろ過し、膜分離を用い、分子量5,000以下のものを採取し、抽出液660mLを得、エバポレーター減圧濃縮し、エタノールを留去後、この液を凍結乾燥し、シラカバ樹皮抽出物を7.4g得た。

0016

実施例1:ヘアレスマウス紫外線照射による皮膚障害試験
下記調製方法により抗皮膚障害製剤を調製し、紫外線照射による皮膚肥厚、シワ形成、皮膚硬化、皮膚細胞外マトリックス成分の異常蓄積(総ヒドロキシプロリン量デルマタン硫酸量)、コラーゲン架橋ペプシン耐性ヒドロキシプロリン)について評価した。

0017

試料(抗皮膚障害製剤)の調製]
9−オクタデセン二酸及び上記製造例によるシラカバ樹皮抽出物を基剤ポリエチレングリコール1000:エチルアルコール=1:1)に溶解して試料を調製し、ヘアレスマスウス紫外線照射による皮膚評価試験に用いた。尚、9−オクタデセン二酸は2%濃度に、シラカバ樹皮抽出物は陽性コントロールとして5%濃度に調製し用いた。

0018

[試料塗布法と紫外線照射法]
1群8匹とし、紫外線照射90分前に上述の試料をヘアレスマウス(10週齢)背中に0.1g塗布し、一定量の紫外線(東FL20S・BLランプ)を1日2時間(5回/週)20週間照射し(総照射量:720J/cm2)、皮膚肥厚、シワ形成、及び皮膚硬化の抑制効果を調べた。
尚、これらの試料の紫外線吸収スペクトルを測定し、これらは評価試験に影響を与えないことを確認した。

0019

評価法
(皮膚肥厚抑制効果)
紫外線照射前と紫外線照射20週後の皮膚の厚みをダイアル厚みゲージ(OZAK.MFG.CO.LTD.)を用い測定した。結果は、8匹の皮膚厚みの平均値、及びその20週間後の増加率で評価した。

0020

シワ形成抑制効果
紫外線照射20週後のシワ形成について、下記表4に示す「光皮膚老化グレード」に基づいてシワグレードを判定した。結果は、8匹の評点の平均値で評価した。

0021

(皮膚硬化抑制効果)
ヘアレスマウス皮膚背部中央部位を摘み復元に5秒以上を要する皮膚を皮膚硬化とし、マウス8匹中の発現率で評価した。

0022

[細胞外マトリックス成分の異常蓄積;総ヒドロキシプロリン量、デルマタン硫酸量]
(総ヒドロキシプロリン;コラーゲン定量法
皮膚中のヒドロキシプロリンを測定し、コラーゲン異常蓄積量を評価した。
ヒドロキシプロリンの定量は先ず、ヘアレスマウス背部皮膚の凍結切片(20ミクロン)を作製し、スライドガラス上で皮膚切片加熱処理後、0.05%アルカリ性プロテアーゼアクチナーゼE;科研製薬製)(500チロシナーゼ単位/mL)で酵素分解(40℃−2時間)し、この酵素溶液可溶化した。その後、真空封印し、6N塩酸を用い加水分解後(145℃−4時間)、Woessener法にてヒドロシキプロリンを発色させ、測定した。

0023

(デルマタン硫酸定量法)
コラーゲン同様、細胞外マトリックス成分であるデルマタン硫酸の異常蓄積は紫外線照射による皮膚老化指標の一つで、この成分を測定することにより皮膚老化度を評価した。ヘアレスマウス背部皮膚をホルマリン固定後、6ミクロンの皮膚切片を作製し、スライドガラス上で皮膚切片をコンドロイチナーゼABC(0.5単位/mL)及びコラーゲナーゼ(500マンデル単位/mL)の酵素混合溶液で酵素分解(37℃−2時間)し、この酵素溶液に可溶化させた後、下記の条件のポストカラム法にてHPLC装置を用いて試料を分離し、反応試薬1と混合し、次いで反応試薬2と混合後、110℃−2分間チューブ内で反応させ、蛍光誘導体とし、蛍光検出器で測定した。

0024

HPLC条件
HPLCカラムDOOSIL(4.6i.d.×150mm:センシュー科学社製)
蛍光検出:Ex.346nm、Em.410nm
移動相:8.5%アセトニトリル−1mMテトラn−ブチルアンモニウム水素硫酸
流速:1.5mL/分
カラム温度:60℃
反応試薬1:0.3M NaOH(0.25mL/分)
反応試薬2:0.25%2−シアノアセトアミド

0025

(コラーゲン架橋:ペプシン耐性ヒドロキシプロリン定量法)
酸性プロテアーゼペプシンナカライテスク社製)による分解の難易により、皮膚中のコラーゲン架橋度を評価した。
先ず、上記コラーゲン定量法で作製したヘアレスマウス背部皮膚の凍結切片(20ミクロン)をスライドガラス上で0.01%ペプシン(366単位/mL)で酵素分解(5℃−64時間)し、ペプシン可溶のコラーゲンを水にて洗浄し除去した。その後、上述した同様な方法にてペプシン耐性のコラーゲンを加熱後、アクチナーゼEを用い酵素分解し、この酵素溶液に可溶化した。次に溶液を真空封印し、6N塩酸を用い加水分解後(145℃−4時間)、Woessener法にてヒドロシキプロリンを発色させ、ペプシン耐性ヒドロキシプロリンを測定した。

0026

(ペプシン耐性ヒドロキシプロリン(%)算出法
皮膚中の総ヒドロキシプロリンに対するペプシン耐性ヒドロキシプロリンの含有率を算出し、コラーゲン架橋形成の指標とした。
ペプシン耐性ヒドロキシプロリン含有率(%)=(ペプシン耐性ヒドロキシプロリン/総ヒドロキシプロリン)×100

0027

皮膚肥厚、シワ形成、皮膚硬化、細胞外マトリックス成分の異常蓄積(総ヒドロキシプロリン量、デルマタン硫酸量)、コラーゲン架橋(ペプシン耐性ヒドロキシプロリン量、含有率)の評価結果をそれぞれ表1〜3に併せて示す。

0028

0029

0030

0031

(シワグレード(光皮膚老化グレード)判定基準

0032

表1〜3から明らかなように、本発明品9−オクタデセン二酸は陽性コントロールであるシラカバ樹皮抽出物と比較し、いずれも顕著な皮膚肥厚、皮膚硬化、シワ形成、細胞外マトリックス成分異常蓄積、コラーゲン架橋を抑制する効果に極めて優れたものであった。

0033

実施例2クリーム
(成分) (%)
(1)モノステアリン酸
ポリエチレングリコール(40E.O.) 2.0
(2)自己乳化型モノステアリン酸グリセリン5.0
(3)ステアリン酸 5.0
(4)ベヘニルアルコール1.0
(5)流動パラフィン10.0
(6)トリオタングリセリル10.0
(7)9−オクタデセン二酸*1 2.0
(8)グリセリン5.0
(9)防腐剤適量
(10)香料適量
(11)精製水残量
*1ユニケマ社製

0034

製法
A.成分(1)〜(7)を混合し、加熱して70℃に保つ。
B.成分(8)及び(9)、(11)を混合し、加熱して70℃に保つ。
C.AにBを加えて乳化する。
D.Cに成分(10)を加えた後、冷却してクリームを得た。

0035

実施例2は、変色変臭などがなく安定であり、肌に適用すると、滑らかな伸び広がりあり、エモリエント効果が高く、連続的に適用することにより紫外線によるシワ形成、皮膚肥厚、皮膚硬化など皮膚障害を抑制又は改善する効果に優れるものであった。

0036

実施例3化粧水
(成分) (%)
(1)グリセリン10.0
(2)1,3−ブチレングリコール6.0
(3)クエン酸0.1
(4)クエン酸ナトリウム0.3
(5)精製水残量
(6)9−オクタデセン二酸*1 0.1
(7)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(60E.O.) 0.8
(8)エチルアルコール8.0
(9)防腐剤適量
(10)香料適量

0037

(製法)
A.成分(1)〜(6)を混合溶解する。
B.成分(7)〜(10)を混合溶解する。
C.AとBを混合して、均一にし、化粧水を得た。

0038

実施例3は、変色変臭、沈殿などがなく安定であり、肌に適用すると、みずみずしい伸び広がりがあり、しなやかな保湿感があり、連続的に適用することにより紫外線によるシワ形成、皮膚肥厚、皮膚硬化などの皮膚障害を抑制又は改善する効果のあるものであった。

0039

実施例4乳液
(成分) (%)
(1)モノステアリン酸ソルビタン0.3
(2)モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン
(20E.O.) 0.1
(3)親油型モノステアリン酸グリセリル0.2
(4)ステアリン酸0.5
(5)セタノール0.5
(6)スクワラン3.0
(7)流動パラフィン4.0
(8)トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル2.0
(9)ジメチルポリシロキサン1.0
(10)9−オクタデセン二酸*1 0.1
(11)水素添加大豆リン脂質0.1
(12)カルボキシビニルポリマー水溶液(1.0%) 10.0
(13)水酸化ナトリウム0.05
(14)グリセリン5.0
(15)1,3−ブチレングリコール7.0
(16)精製水残量
(17)エチルアルコール5.0
(18)防腐剤適量
(19)香料適量

0040

(製法)
A.成分(1)〜(11)を加熱混合し、70℃に保つ。
B.成分(12)〜(16)を加熱混合し、70℃に保つ。
C.AにBを加えて混合し、均一に乳化する。
D.Cを冷却後(17)〜(19)を加え、均一に混合して乳液を得た。

0041

実施例4は、変色変臭、分離などがなく安定であり、肌に適用すると、滑らかな伸び広がりがあり、適度な保湿感やエミリエント感があり、連続的に適用することにより紫外線によるシワ形成、皮膚肥厚、皮膚硬化などの皮膚障害を抑制又は改善する効果のあるものであった。

0042

実施例5パック
(成分) (%)
(1)ポリビニルアルコール15.0
(2)無水ケイ酸0.5
(3)ポリエチレングリコール0.5
(4)ポリオキシプロピレンメチルグルコシド5.0
(5)グリセリン5.0
(6)精製水残量
(7)エチルアルコール10.0
(8)防腐剤適量
(9)9−オクタデセン二酸*1 0.2
(10)香料適量

0043

(製法)
A.成分(1)〜(6)を混合し、70℃に加熱して溶解後、冷却する。
B.成分(7)〜(10)を混合して溶解する。
C.AにBを加え、混合してパックを得た。

0044

実施例5は、変色変臭、分離などがなく安定であり、肌に適用すると、適度な緊張感があり、パックを剥がしたが後の肌は潤い感が高く、紫外線によるシワ形成、皮膚肥厚、皮膚硬化など皮膚障害を抑制又は軽減する効果に優れるものであった。

0045

実施例6リキッドファンデーション
(成分) (%)
(1)ジペンタエリトリットテトラ12ヒドロキシステアリン酸
セスキステアリン酸ヘミロジンエステル2.0
(2)流動パラフィン5.0
(3)ステアリン酸 2.0
(4)セタノール1.0
(5)自己乳化型モノステアリン酸グリセリル1.0
(6)パラメトキシケイ皮酸−2−エチルヘキシル8.0
(7)9−オクタデセン二酸*1 0.1
(8)防腐剤適量
(9)グリセリン5.0
(10)トリエタノールアミン1.0
(11)カルボキシメチルセルロース0.2
(12)ベントナイト0.5
(13)精製水残量
(14)酸化チタン6.0
(15)微粒子酸化チタン2.0
(16)微粒子酸化亜鉛5.0
(17)マイカ2.0
(18)タルク4.0
(19)着色顔料4.0
(20)香料適量

0046

(製法)
A.成分(1)〜(7)を加熱し混合溶解する。
B.Aに成分(14)〜(19)を加え、均一に混合し、70℃に保つ。
C.成分(8)〜(13)を均一に溶解し、70℃に保つ。
D.CにBを添加して、均一に乳化する。
E.Dを冷却後、成分(20)を添加してリキッドファンデーションを得た。

0047

実施例6は、変臭、分離などがなく安定であり、肌に適用すると、潤い感のあるメイク効果に優れ、日中の紫外線からも適度に肌を守り、シワ、皮膚肥厚、皮膚硬化など皮膚障害を抑制又は軽減する効果に優れるものであった。

0048

実施例7日焼け止め乳液
(成分) (%)
(1)ポリオキシエチレンメチルポリシロキサン共重合体1.0
(2)ジメチルポリシロキサン5.0
(3)オクタメチルシクロテトラシロキサン20.0
(4)イソノナン酸イソトリデシル5.0
(5)パラメトキシケイ皮酸−2−エチルヘキシル5.0
(6)微粒子酸化チタン10.0
(7)微粒子酸化亜鉛10.0
(8)酸化ジルコニウム5.0
(9)ポリスチレン末3.0
(10)トリメチルシロキシケイ酸0.5
(11)9−オクタデセン二酸*1 0.2
(12)防腐剤適量
(13)ジプロピレングリコール3.0
(14)エチルアルコール10.0
(15)精製水残量
(16)食塩0.2
(17)香料適量

0049

(製法)
A.成分(1)〜(11)を混合分散する。
B.成分(12)〜(16)を混合溶解する。
C.AにBを添加して、均一に乳化する。
D.Cに成分(17)を添加して日焼け止め乳液を得た。

0050

実施例7は、変臭、分離などがなく安定であり、肌に適用すると、さっぱりとしたエモリエント効果があり、日中の紫外線から肌を守り、シワ形成、皮膚肥厚、皮膚硬化など皮膚障害を抑制又は軽減する効果に優れるものであった。

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