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課題

固定指向性通信局の構成を複雑化することなく可変指向性アンテナの高利得特性を生かして通信品質を向上させ、固定指向性通信局から可変指向性通信局への通信品質を高め、通信局の数が増大しても各通信局の構成や設定を変更せずにそのまま運用できるようにした無線通信システムを提供する。

解決手段

アンテナ指向性を変化させる可変指向性通信局とアンテナの指向性を変化させない固定指向性通信局20との間で無線通信を行う際、可変指向性通信局は時刻に同期して指向性ビーム指向方向を順次繰返し走査し、固定指向性通信局20は可変指向性通信局からの指向性ビームが自局を向いているタイミングを検出し、そのタイミングで無線通信を行う。

概要

背景

従来、アンテナ指向性を変化させる可変指向性通信局と、アンテナの指向性を変化させない固定指向性通信局との間で無線通信を行う無線通信システムとして、特許文献1〜3が開示されている。

特許文献1では、可変指向性アンテナが採り得る複数の指向性パターンのうち1方向に指向性を有する指向性パターンを走査するとともに各指向性パターンでの受信信号品質を測定し、その結果に応じて最も受信状態の良い最適指向性パターンを決定するようにしている。

特許文献2では、アンテナの指向性を変化させる可変指向性通信局が、指向性ビームの走査を行うとともに通信品質の高い送信タイミングを検出するようにし、送信ビーム方向情報とタイムスロットとの関係をテーブルに記憶しておき、送信ビームタイムスロットを用いてアンテナを制御して基地局(可変指向性通信局)から端末局(固定指向性通信局)方向へ信号を送信するようにしている。

特許文献3では、あらかじめ定めたタイムスロットに応じて対応する通信装置との通信に適したアンテナを選択するようにしている。
特開2002−353867公報
特開2002−232350公報
特開2003−309500公報

概要

固定指向性通信局の構成を複雑化することなく可変指向性アンテナの高利得特性を生かして通信品質を向上させ、固定指向性通信局から可変指向性通信局への通信品質を高め、通信局の数が増大しても各通信局の構成や設定を変更せずにそのまま運用できるようにした無線通信システムを提供する。アンテナの指向性を変化させる可変指向性通信局とアンテナの指向性を変化させない固定指向性通信局20との間で無線通信を行う際、可変指向性通信局は時刻に同期して指向性ビームの指向方向を順次繰返し走査し、固定指向性通信局20は可変指向性通信局からの指向性ビームが自局を向いているタイミングを検出し、そのタイミングで無線通信を行う。

目的

そこで、この発明の目的は、可変指向性アンテナを備えた可変指向性通信局を含む無線通信システムにおいて、固定指向性通信局の構成を複雑化することなく、可変指向性アンテナの高利得特性を生かして通信品質を向上させ、固定指向性通信局から可変指向性通信局への通信品質を高め、通信局の数が増大しても各通信局の構成や設定を変更せずにそのまま運用できるようにした無線通信システムを提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

アンテナ指向性を変化させる可変指向性通信局と、アンテナの指向性を変化させない固定指向性通信局との間で電波による無線通信を行う無線通信システムにおいて、前記可変指向性通信局と前記固定指向性通信局とで共通のクロックに同期して前記電波の指向性ビーム指向方向を順次繰り返し走査するビーム走査手段を前記可変指向性通信局に備え、前記共通のクロックに基づいて前記可変指向性通信局の形成する指向性ビームの指向方向が自局を向いているタイミングを検出するタイミング検出手段と、当該指向性ビームが自局を向いているタイミングで前記可変指向性通信局との間で無線通信を行う通信タイミング制御手段とを前記固定指向性通信局に備えた無線通信システム。

請求項2

前記共通のクロックを時刻の計時により求める計時手段と、当該計時手段の計時内容を外部から入力した同期用の信号または基準となる時刻で補正する計時内容補正手段とを前記可変指向性通信局と前記固定指向性通信局にそれぞれ設けた請求項1に記載の無線通信システム。

請求項3

前記可変指向性通信局と前記固定指向性通信局との間で同期用パケット送受信して前記共通のクロックを同期させるクロック同期手段を前記可変指向性通信局と前記固定指向性通信局にそれぞれ設けた請求項1に記載の無線通信システム。

請求項4

前記可変指向性通信局から送信されてくる電波を受信するとともに、当該受信信号強度または受信結果に応じて前記電波の指向方向が自局を向くタイミングを学習するタイミング学習手段を前記固定指向性通信局に設け、前記タイミング検出手段が、前記タイミング学習手段による学習結果の情報と前記共通のクロックとに基づいて前記可変指向性通信局の形成する指向性ビームの指向方向が自局を向いているタイミングを検出するものである請求項1〜3のいずれかに記載の無線通信システム。

請求項5

前記可変指向性通信局に対する前記固定指向性通信局の相対位置を検知する相対位置検知手段を設け、前記タイミング検出手段が、前記相対位置検知手段による相対位置と前記共通のクロックとに基づいて前記可変指向性通信局の形成する指向性ビームの指向方向が自局を向いているタイミングを検出するものである請求項1〜3のいずれかに記載の無線通信システム。

技術分野

0001

この発明はアンテナ指向性を変化させる可変指向性通信局と、アンテナの指向性を変化させない固定指向性通信局との間で無線通信を行う無線通信システムに関するものである。

背景技術

0002

従来、アンテナの指向性を変化させる可変指向性通信局と、アンテナの指向性を変化させない固定指向性通信局との間で無線通信を行う無線通信システムとして、特許文献1〜3が開示されている。

0003

特許文献1では、可変指向性アンテナが採り得る複数の指向性パターンのうち1方向に指向性を有する指向性パターンを走査するとともに各指向性パターンでの受信信号品質を測定し、その結果に応じて最も受信状態の良い最適指向性パターンを決定するようにしている。

0004

特許文献2では、アンテナの指向性を変化させる可変指向性通信局が、指向性ビームの走査を行うとともに通信品質の高い送信タイミングを検出するようにし、送信ビーム方向情報とタイムスロットとの関係をテーブルに記憶しておき、送信ビームタイムスロットを用いてアンテナを制御して基地局(可変指向性通信局)から端末局(固定指向性通信局)方向へ信号を送信するようにしている。

0005

特許文献3では、あらかじめ定めたタイムスロットに応じて対応する通信装置との通信に適したアンテナを選択するようにしている。
特開2002−353867公報
特開2002−232350公報
特開2003−309500公報

発明が解決しようとする課題

0006

ところが、特許文献1に示されている装置では、可変指向性アンテナを備えた端末装置側で指向性ビームのスキャンを行い、各指向性での受信信号品質を判定しなければならず、端末装置側での回路規模が増大するとともに処理量が増えて、信号処理高速性が要求される。そのため、小型で低消費電力の端末装置を構成できないという問題があった。

0007

また特許文献2の無線通信システムでは、基地局側で指向性ビームの走査を行うとともに通信品質が高くなるものと推測される送信タイミングを判断して、各基地局からの電波が互いに干渉しないように(干渉する電波が同一時刻放射されないように)、それぞれ別の時刻に放射するようにしているので、基地局から端末局への下り方向の通信の品質を高めることができる。しかし、端末局から基地局への上り方向の通信品質が高まるものではない。

0008

特許文献3では、あらかじめ各通信装置割り当てたタイムスロットに応じて、対応する通信装置との通信に適したアンテナを選択するものであるため、端末局の数が増えた場合に基地局の構成や設定を変更しなければならないという問題が生じる。

0009

そこで、この発明の目的は、可変指向性アンテナを備えた可変指向性通信局を含む無線通信システムにおいて、固定指向性通信局の構成を複雑化することなく、可変指向性アンテナの高利得特性を生かして通信品質を向上させ、固定指向性通信局から可変指向性通信局への通信品質を高め、通信局の数が増大しても各通信局の構成や設定を変更せずにそのまま運用できるようにした無線通信システムを提供することにある。

課題を解決するための手段

0010

(1)この発明の無線通信システムは、アンテナの指向性を変化させる可変指向性通信局と、アンテナの指向性を変化させない固定指向性通信局との間で電波による無線通信を行う無線通信システムであって、可変指向性通信局と固定指向性通信局とで共通のクロックに同期して指向性ビームの指向方向を順次繰り返し走査するビーム走査手段を可変指向性通信局に備え、共通のクロックに基づいて可変指向性通信局の形成する指向性ビームの指向方向が自局を向いているタイミングを検出するタイミング検出手段と、当該指向性ビームが自局を向いているタイミングで可変指向性通信局との間で無線通信を行う通信タイミング制御手段とを固定指向性通信局に備えたことを特徴としている。

0011

(2)また、この発明の無線通信システムは、前記共通のクロックを時刻の計時により求める計時手段と、当該計時手段の計時内容を外部から入力した同期用の信号または基準となる時刻で補正する計時内容補正手段とを前記可変指向性通信局と前記固定指向性通信局にそれぞれ設ける。

0012

(3)また、この発明の無線通信システムは、前記共通のクロックに同期した制御を行うために、前記可変指向性通信局と前記固定指向性通信局との間で同期用パケット送受信して前記共通のクロックを同期させるクロック同期手段を前記可変指向性通信局と前記固定指向性通信局にそれぞれ設ける。なお、上記「共通のクロック」は現在時刻の刻みとは直接関係はなく、前記可変指向性通信局と前記固定指向性通信局とで共通の同期のとれたクロックであればよい。

0013

(4)また、この発明の無線通信システムは、前記可変指向性通信局から送信されてくる電波を受信するとともに、当該受信信号強度または受信結果に応じて前記電波の指向方向が自局を向くタイミングを学習するタイミング学習手段を前記固定指向性通信局に設け、前記タイミング検出手段が、前記タイミング学習手段による学習結果の情報と前記共通のクロックとに基づいて前記可変指向性通信局の形成する指向性ビームの指向方向が自局を向いているタイミングを検出するものとする。

0014

(5)また、この発明の無線通信システムは、前記可変指向性通信局に対する前記固定指向性通信局の相対位置を検知する相対位置検知手段を設け、前記タイミング検出手段が、前記相対位置検知手段による相対位置と前記共通のクロックとに基づいて前記可変指向性通信局の形成する指向性ビームの指向方向が自局を向いているタイミングを検出するものとする。

発明の効果

0015

(1)可変指向性通信局は可変指向性通信局と固定指向性通信局とで共通のクロックに同期してビームの走査を行い、固定指向性通信局は可変指向性通信局の指向性ビームが自局を向いているタイミングで可変指向性通信局との間で無線通信を行うので、固定指向性通信局から可変指向性通信局への無線送信時の通信品質が高まる。また可変指向性通信局と固定指向性通信局とで共通のクロックに同期して指向性ビームの指向方向を変化させるので、固定指向性通信局からの送信タイミングの制御が容易となり、可変指向性通信局は単にビームの指向方向を順次繰返し走査する機能があれば良く、一方の固定指向性通信局については所定のタイミングで可変指向性通信局との間で通信するタイミング制御を行うだけで良いので、両者共に構成を単純化でき、低コストな無線通信システムが構成できる。さらに、固定指向性通信局で指向性の制御を行うのでは無いので、小型軽量低消費電力の端末装置にも適用できる。

0016

(2)前記共通の時刻を計時する計時手段の計時内容を外部入力した基準タイミングの信号で補正することによって、可変指向性通信局と固定指向性通信局とで正確に同期した共通のクロックで通信タイミングの制御を行うことができ、可変指向性通信局と固定指向性通信局とでのクロックのずれによるタイミング誤差を抑えることができる。また、可変指向性通信局での指向性ビームの指向方向の走査速度を速めることができ、固定指向性通信局から可変指向性通信局への送信待ち時間や占有時間を短縮化でき、通信効率を高めることができる。

0017

(3)可変指向性通信局と固定指向性通信局のクロック同期手段により、可変指向性通信局と固定指向性通信局との間で同期用パケットを送受信することによって共通のクロックが同期するので、(2)の場合と同様に、可変指向性通信局と固定指向性通信局とでのクロックのずれによるタイミング誤差を抑えることができる。また、可変指向性通信局での指向性ビームの指向方向の走査速度を速めることができ、固定指向性通信局から可変指向性通信局への送信待ち時間や占有時間を短縮化でき、通信効率を高めることができる。

0018

(4)固定指向性通信局のタイミング学習手段が、可変指向性通信局からの電波を受信するとともにその受信信号強度または受信結果に応じて可変指向性通信局からの電波の指向方向が自局を向くタイミングを学習するようにし、前記タイミング検出手段がタイミング学習手段による学習結果の情報とクロックとに基づいて可変指向性通信局が形成する指向性ビームの指向方向が自局を向いているタイミングを検出するようにしたので、各固定指向性通信局には、可変指向性通信局の形成する指向性ビームの指向方向が自局を向くタイミングをあらかじめ設定しておく必要が無く、また固定指向性通信局が可変指向性通信局に対して相対移動する場合にも適用可能となる。

0019

(5)可変指向性通信局に対する固定指向性通信局の相対位置を検知する相対位置検知手段を設けることにより、外部からの利用者手動操作による設定やデータ入力を必要とせずに可変指向性通信局からの指向性ビームの指向方向が固定指向性通信局へ向くタイミングを自動的に検出することができ、可変指向性通信局に対して固定指向性通信局が相対移動する場合にも適用可能となる。

発明を実施するための最良の形態

0020

第1の実施形態に係る無線通信システムについて図1図5を参照して説明する。
図1無線ネットワークの構成を示している。無線ネットワーク1は、可変指向性アンテナを備えた通信局(以下、「可変指向性通信局」という。)10〜13と、固定指向性アンテナを備えた通信局(以下、「固定指向性通信局」という。)20〜23とからなる。

0021

ここでは、可変指向性アンテナを備えた可変指向性通信局10と、固定指向性アンテナを備えた固定指向性通信局20とがパケット通信を行う場合に着目して説明する。このことは、可変指向性通信局と固定指向性通信局との他の組み合わせの場合についても同様に当てはまる。また、可変指向性アンテナを備えた通信局同士、例えば通信局11と12とが通信を行う場合であっても、一方の通信局の可変指向性アンテナの指向方向の変化が無い状態では、可変指向性通信局と固定指向性通信局との通信と等価であるので、この場合についても同様に当てはまる。

0022

図2は可変指向性通信局10の構成を示す図である。この可変指向性通信局10は、時計101、指向方位決定装置102、指向方位制御装置103、無線装置104および可変指向性アンテナ105を備えている。この可変指向性アンテナ105は例えば特開2001−24431公報で開示されているESPARアンテナである。指向方位制御装置103は可変指向性アンテナ105の指向性を制御することによって、指向性ビーム1051,1052で示すような指向方向の異なった指向性ビームを形成する。無線装置104はこの可変指向性アンテナ105を用いて他の通信局との間で無線通信を行う。

0023

指向方位決定装置102は時計101から現在時刻のデータ(信号)を入力するとともに可変指向性アンテナ105の指向方向を決定し、その方向に指向性ビームが向くように指向方位制御装置103へ指示する。

0024

図4は可変指向性通信局10の上記指向方位決定装置102の処理について示す図である。
図4の(A)はその処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートに示すように、指向方位決定装置102は、時計101の計時内容(時刻)を読み取り(S41)、続いてこの時刻を独立変数とし、あらかじめ定めた関数に基づいて指向性を決定し、その方向にアンテナの指向性ビームが向くように制御する(S42)。

0025

図4の(B)はその例を示している。ここでは入力される時刻の秒(0から59のいずれかの整数値)を6で割った時の剰余(以下単に「指向性切り替えタイミング」と言う)に基づいて指向性ビームの方向を決定する。ここでは、指向性ビームの指向方向を最大利得方位を0°とし、反時計周り方位角)とし、指向性切り替えタイミングが0の時、指向性ビームの最大利得方位(以下単に「指向方位」と言う。)を0°とし、指向性切り替えタイミングが「1」の時60°、「2」の時120°、「3」の時180°、「4」の時240°、「5」の時300°という関係で指向方位を決定する。したがって、この例では可変指向性アンテナの指向方位が毎秒60°ごとに回転することになる。

0026

なお、説明の簡便さを優先して上述の例では指向性ビームの指向方位が1秒毎に変化する場合について例示したが、この指向性の変化周期はもっと高速であってもよく、たとえば1/100[s]周期で変化するようにしてもよい。また、指向方位の変化単位は60°に限るものではなく、たとえば120°単位、90°単位、30°単位などであってもよい。

0027

図3は固定指向性通信局の構成を示すブロック図である。この固定指向性通信局20は、時計201、指向方位決定関数逆関数テーブル202、相関関係テーブル203、CPU204、送信タイミング制御装置205、無線装置206および固定指向性アンテナ207を備えている。

0028

時計201は図2に示した可変指向性通信局内に備えている時計101と同じ現在時刻を計時し、現在時刻のデータ(信号)を出力する。指向方位決定関数の逆関数テーブル202は可変指向性通信局10における指向方位決定装置102が用いる関数の逆関数である。すなわち前記指向方位決定装置102が時刻(タイミング)から指向方位を決定するのに対し、この指向方位決定関数の逆関数テーブル202は指向方位からタイミングを決定するものである。CPU204は、相関関係テーブル203と指向方位決定関数の逆関数テーブル202とを基にして送信タイミングを決定する。送信タイミング制御装置205はCPU204から与えられた送信タイミングになった時、無線装置206および固定指向性アンテナ207を介して可変指向性通信局10へ無線信号を送信する。このアンテナ207は指向性ビーム2071で示すような無指向性ビームを形成する。

0029

図5は固定指向性通信局のCPU204の処理内容について示す図である。
図5の(A)はその処理手順を示すフローチャート、(B)は図3に示した指向方位決定関数の逆関数テーブル、(C)は相関関係テーブルである。

0030

相関関係テーブル203の内容は図5の(C)に示すように、可変指向性通信局10と固定指向性通信局20との間での通信のビット誤り率と可変指向性通信局10の指向方位との関係を表すものである。この例では、可変指向性通信局10の指向方位が120°(北を0°とし反時計回りにとった方位角)の時、ビット誤り率が10-5となって、他の方位の場合より最も誤り率が低い。したがって可変指向性通信局10がその指向方位を120°とした時にその可変指向性通信局10と自局(固定指向性通信局20)との間で通信を行えばビット誤り率の最も低い状態で良好な通信を行うことができる。

0031

図5の(A)に示したように、CPU204は図5の(B)の指向方位決定関数の逆関数テーブルを参照して指向方位に対応するタイミングを得る(S51→S52)。この例では、可変指向性通信局10の指向方位120°に対応するタイミングとして、時刻の秒を6で割った時の剰余が2となるタイミングを得て、時計201の秒の6で割った剰余が2になった時、可変指向性通信局10との間で通信を行う(S53)。

0032

なお、上記相関関係テーブル203の内容は、実際の無線ネットワーク1での環境で一定時間測定した結果に基づいて生成するか、可変指向性通信局と固定指向性通信局との位置関係を基に、推定により生成する。

0033

第1の実施形態によれば、固定指向性通信局20は可変指向性通信局10から特別な情報を得ることなく、また可変指向性通信局10は送信タイミングの制御のための特別な情報を放送することなく、しかも回路を複雑化することなく通信のタイミングを制御できるようになる。そのため、低コスト化が図れる。また、可変指向性通信局10と固定指向性通信局20との間で通信を行う際、最良の指向性パターンの下で通信を行うので、高い通信品質を確保できる。

0034

なお、上述の例では、可変指向性通信局の指向性ビームの指向方位が固定指向性通信局に最も近い方位となるタイミングでのみ、固定指向性通信局が可変指向性通信局と通信を行うようにしたが、たとえば図5の(C)に示したように、可変指向性通信局の指向性ビームの指向方位が固定指向性通信局に最も近い方位となるタイミングの前後でも比較的高い通信品質が得られるので、この前後のタイミングでも通信を行ってもよい。また、マルチパスの影響によって、全く異なった複数の方位で通信品質が高くなるような状況も生じる。この場合には、その通信品質が高くなる複数の方位のタイミングでそれぞれ通信を行えばよい。

0035

次に、第2の実施形態に係る無線通信システムについて、図6図7を参照して説明する。
図6は可変指向性通信局10の構成を示すブロック図である。この可変指向性通信局10は、図2に示した可変指向性通信局10にJJY受信機106を設けたものである。このJJY受信機106は独立行政法人情報通信研究機構による標準電波JJYの放送局からの電波を受信して、標準タイミングパルスを時計101へ与える。時計101はJJY受信機106からの信号を校正パルスとして、現在時刻の計時内容を校正する。

0036

図7は固定指向性通信局20の構成を示すブロック図である。これは図3に示した固定指向性通信局20に対してJJY受信機208を設けたものである。このJJY受信機208は図6に示したJJY受信機106と同様に、標準電波JJYの放送局からの電波を受信して、標準タイミングパルスを時計201へ与える。時計201はJJY受信機208からの信号を校正パルスとして、現在時刻の計時内容を校正する。

0037

このようにして可変指向性通信局10と固定指向性通信局20の双方の時計が標準電波で同期した高精度の現在時刻を計時するので、時計101,201のフリーラン計時精度が低くても、その誤差が累積されることがなく、両局が常に現在時刻に同期して通信を行えるようになる。

0038

なお、JJY受信機の出力信号を同期用の信号として用いる以外に、GPS受信機から出力される時刻情報基準時刻として用い、その基準時刻で通信局の時計を校正するようにしてもよい。

0039

次に、第3の実施形態に係る無線通信システムについて図8図9を参照して説明する。
図8図3に示した固定指向性通信局20に通信品質検知装置209を設けたものである。この通信品質検知装置29は、無線装置206から通信品質の検知に必要な情報を取得し、通信品質情報としてCPU204へ与える。CPU204は通信品質検知装置209から得た通信品質情報と、その時刻により推定した可変指向性通信局10の指向方位とに基づいて、相関関係テーブル203を生成または更新する。例えば、相関関係テーブルの該当要素が空白であれば新規データを書きこみ、該当要素に既にデータが書き込まれていたなら、その既に書き込まれていたデータと新規データとを適当な重み付けによって平均化した値を新たなデータとして求め、それを書き込む。例えば過去のデータと新規データとを1対1の重み付けで平均化してその値を更新する。

0040

図9図8に示した固定指向性通信局20におけるCPU204の学習モードにおける処理手順を示すフローチャートである。まず時計201から時刻を読み取り、可変指向性通信局10との間で通信を試行し、通信品質の測定を行う(S91→S92)。異なった時刻(指向性切り替えタイミング)での通信試行、通信品質の測定および相関関係テーブルの作成を一定時間繰り返し行う(S93→S91→・・・)。

0041

この時に生成される相関関係テーブルは図5の(C)に示したものと同等である。すなわち、可変指向性通信局10と固定指向性通信局20との間での通信のビット誤り率と可変指向性通信局10の指向方位との関係を表すテーブルを作成する。このとき、指向性切り替えタイミングと通信相手である可変指向性通信局10の指向方位との関係は指向方位決定関数の逆関数テーブル202を用いる。このテーブルの内容は図5の(B)に示したものと同様である。

0042

以上の通信指向と通信品質の測定を一定時間繰返し行うことによってすべての方位(タイミング)での通信品質(通信のビット誤り率)を求める。

0043

なお、ビット誤り率等の通信品質以外に、受信信号強度を測定して、受信信号強度の最も高くなるタイミングで、可変指向性通信局と固定指向性通信局との間で通信が行われるようにしてもよい。

0044

次に、第4の実施形態に係る無線通信システムの構成を図10図13を参照して説明する。
図10は可変指向性通信局10の構成を示すブロック図である。この通信局は図2に示した可変指向性通信局10に対してGPS受信機107を設けたものである。このGPS受信機107は、可変指向性通信局10の位置を測位し、その測位結果である位置情報を無線装置104へ与える。無線装置104は、この位置情報を固定指向性通信局20へ適当なパケットを用いて無線送信する。勿論、この送信信号は固定指向性通信局20だけに宛てたものではなく、固定指向性通信局20以外の他局も上記送信信号を受信して、その内容に応じた処理を行う。

0045

図11図10に示した上記固定指向性通信局10内の無線装置104の処理手順を示すフローチャートである。この図に示すように、位置データ送信タイミングとなれば、GPS受信機107から位置情報を読み取り、それを無線送信する(S111→S112→S113)。その他のタイミングでは通常の通信処理を行う(S114)。

0046

図12は固定指向性通信局の構成を示すブロック図である。この固定指向性通信局20は図3に示したものにGPS受信機210および通信品質推定装置211を設けたものである。GPS受信機210はこの固定指向性通信局20の位置を測位し、その測位結果である位置情報を通信品質推定装置211へ与える。

0047

無線装置206は、受信したパケットのうち可変指向性通信局の位置情報を含むパケットを解析し、その送信局ID情報と位置情報を通信品質推定装置211へ与える。

0048

図13は上記通信品質推定装置211の処理手順を示すフローチャートである。
通信品質推定装置211は、位置データの更新タイミングになれば自局(固定指向性通信局20)と可変指向性通信局10とのそれぞれの絶対位置に基づいて、可変指向性通信局10に対する自局(固定指向性通信局20)の相対位置関係を求め、可変指向性通信局の指向方位と通信品質との関係を推定し、それを相関関係テーブル203へ書きこむ(S131→132→S133)。

0049

また、この図13に示した処理とは別の処理で、受信パケットから可変指向性通信局10の位置情報を抽出する。

0050

なお、図12に示した例では、GPS受信機210から無線装置206への結線を行っていないが、他の通信局に対して自局の位置情報を送信する場合には、図10に示した無線装置104の処理と同様に、GPS受信機210の求めた位置情報を所定のパケットで無線送信する。

0051

次に第5の実施形態に係る無線通信システムについて図14図17を参照して説明する。
第2の実施形態では、同期用の信号を発生するJJY受信機や基準時刻情報を出力するGPS受信機を用いて可変指向性通信局と固定指向性通信局のそれぞれの時計を校正するようにしたが、この第5の実施形態では可変指向性通信局と固定指向性通信局との間で同期用パケットを送受信して、両通信局で用いるクロックを発生する計時回路の計時内容を同期させる。

0052

図14は可変指向性通信局10の構成を示す図である。この可変指向性通信局10は、時計101、指向方位決定装置102、指向方位制御装置103、無線装置104および可変指向性アンテナ105を備えている。無線装置104は時計101の計時信号を受けて、所定のタイミングで同期パケットを無線送信する。その他の構成は図2に示したものと同様である。

0053

図15は可変指向性通信局の無線装置104の処理内容を示すフローチャートである。先ず、時計101の計時内容を読み取り、同期パケットを送信するタイミングであれば、同期パケットを無線送信する(S141→S142→S143)。

0054

図16は固定指向性通信局の構成を示すブロック図である。この固定指向性通信局20は、時計201、指向方位決定関数の逆関数テーブル202、相関関係テーブル203、CPU204、送信タイミング制御装置205、無線装置206および固定指向性アンテナ207を備えている。図3に示したものと異なるのは、固定指向性通信局のCPU204の処理である。

0055

図17は同期パケットに関する処理内容を示すフローチャートである。可変指向性通信局10から同期パケットを受信すれば、時計201の計時内容を、可変指向性通信局10内の時計と同期するように校正する(S171→S172)。

0056

なお、この第5の実施形態では、同期用パケットの送受信によって可変指向性通信局と固定指向性通信局との間で、両通信局で用いるクロックを同期させるものであるので、時計101,201は必ずしも現在時刻を計時するものでなくてもよく、何らかのクロック信号を発生する計時回路であってもよい。

0057

また、上述の例では、可変指向性通信局10から固定指向性通信局20へ同期パケットを送信するようにしたが、同様にして固定指向性通信局20から可変指向性通信局10へ同期パケットを送信するようにしてもよい。

0058

以上の各実施形態では、一つの可変指向性通信局と一つの固定指向性通信局との間での無線通信に着目して説明を行ったが、アンテナの指向性が可変である可変指向性通信局同士で無線通信を行う場合にも同様に適用できる。

0059

たとえば、図1に示した可変指向性通信局11と可変指向性通信局12との間での通信を考えると、一方の可変指向性通信局12の可変指向性アンテナの指向方向を変化させずにたとえば全方位無指向性とした状態で、他方の可変指向性通信局11との間で通信を行う状態は、可変指向性通信局と固定指向性通信局との間で通信を行う状態と等価である。したがって、この状態で可変指向性アンテナの指向方向を変化させない可変指向性通信局12が、各実施形態で示した固定指向性通信局として動作すればよい。

0060

また、以上の各実施形態では、一つの可変指向性通信局と一つの固定指向性通信局との間での無線通信に着目して説明を行ったが、一つの可変指向性通信局と複数の固定指向性通信局との間での無線通信にも当然にそのまま適用できる。

0061

また、複数の可変指向性通信局と一つの固定指向性通信局との間での無線通信の場合にも同様に適用できる。この場合、固定指向性通信局は、複数の可変指向性通信局うちの各可変指向性通信局との間で、各実施形態で示した固定指向性通信局の動作をそれぞれ行えばよい。

0062

このように、複数の可変指向性通信局と複数の固定指向性通信局を含む無線ネットワークに適用できるので、その無線ネットワークの通信局の数が増減しても、各通信局の構成や設定を変更せずにそのまま運用できる。

図面の簡単な説明

0063

第1の実施形態に係る無線ネットワークの構成を示す図である。
第1の実施形態に係る可変指向性通信局の構成を示すブロック図である。
第1の実施形態に係る固定指向性通信局の構成を示すブロック図である。
可変指向性通信局の処理内容について示す図である。
固定指向性通信局の処理内容について示す図である。
第2の実施形態に係る可変指向性通信局の構成を示すブロック図である。
第2の実施形態に係る固定指向性通信局の構成を示すブロック図である。
第3の実施形態に係る固定指向性通信局の構成を示すブロック図である。
同固定指向性通信局の学習モードでの処理内容を示すフローチャートである。
第4の実施形態に係る可変指向性通信局の構成を示すブロック図である。
同可変指向性通信局の処理内容を示すフローチャートである。
第4の実施形態に係る固定指向性通信局の構成を示すブロック図である。
同固定指向性通信局の処理内容を示すフローチャートである。
第5の実施形態に係る可変指向性通信局の構成を示すブロック図である。
第5の実施形態に係る可変指向性通信局の無線装置の処理内容を示すフローチャートである。
固定指向性通信局の構成を示すブロック図である。
固定指向性通信局の同期パケットに関する処理内容をて示す図である。

符号の説明

0064

1−無線ネットワーク
10〜13−可変指向性通信局
20〜23−固定指向性通信局
101−時計
102−指向方位決定装置
103−指向方位制御装置
104−無線装置
105−可変指向性アンテナ
1051,1052−指向性ビーム
106−JJY受信機
107−GPS受信機
201−時計
202−指向方位決定関数の逆関数テーブル
203−相関関係テーブル
204−CPU
205−送信タイミング制御装置
206−無線装置
207−固定指向性アンテナ
208−JJY受信機
209−通信品質検知装置
210−GPS受信機
211−通信品質推定装置

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