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技術 ポリエチレンテレフタレートの製造方法

出願人 日本エステル株式会社
発明者 岩本光儀
出願日 2004年12月7日 (15年1ヶ月経過) 出願番号 2004-354163
公開日 2006年6月22日 (13年6ヶ月経過) 公開番号 2006-160881
状態 拒絶査定
技術分野 ポリエステル、ポリカーボネート
主要キーワード スラリー供給配管 製品ポリマー 高真空度 測定間隔 撹拌回転数 低重合物 直線関係 連続製造
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2006年6月22日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (3)

課題

直接重合法によりポリエチレンテレフタレートを製造する方法において、エステル化率変動によるCOOH末端基の変動の問題を解決し、安定した色調のポリマーを得ることができるポリエチレンテレフタレートの製造方法を提供する。

解決手段

テレフタル酸エチレングリコールとを連続的にエステル化させた後、重縮合させてポリエチレンテレフタレートを製造するに際し、製品ポリマーの色調(b値)を測定し、その測定値目標値に対する偏差に応じて、平均重合度20〜80の低重合物を製造する重縮合反応槽撹拌回転数を調節するポリエチレンテレフタレートの製造方法。

概要

背景

ポリエチレンテレフタレート(以下、PETと称することがある。)は優れた特性を有し、衣料用繊維産業資材用繊維及びフィルムボトルその他のプラスチック製品として広く使用されている。

PETの工業的製造法としては、テレフタル酸(以下、TPAと称することがある。)とエチレングリコール(以下、EGと称することがある。)とを直接エステル化させた後、重縮合を行う直接重合法が広く採用されている。

直接重合法において、製品ポリマーの色調を安定な状態に管理し、各用途におけるバラツキを少なくすることは重要な課題である。

繊維化、フィルム化、ボトル化等の工程で安定した製品とするために、従来、製品ポリマーの色調を制御する手段として、反応温度を調節したり、触媒としての金属化合物添加量を変更したりする方法が採用されている。

しかし、前者の方法では温度によって反応速度が変動し、重合度が不安定となるため、重合度制御が難しくなるという問題があり、後者の方法では触媒量が増えると、金属の析出によりポリマー中異物が発生するという問題があった。

また、特許文献1では、上記の問題を解決し、製品ポリマーの色調を制御する手段として、エステル化工程でのエステル化率を調節する方法が提案されている。しかし、エステル化率を調節することによって、カルボキシル末端基(以下、COOH末端基と称することがある。)が変動し、ボトル用途等のポリマーでは固相重合工程での安定操業が難しくなるという問題を生じる。
特許第3375403号公報

概要

直接重合法によりポリエチレンテレフタレートを製造する方法において、エステル化率変動によるCOOH末端基の変動の問題を解決し、安定した色調のポリマーを得ることができるポリエチレンテレフタレートの製造方法を提供する。テレフタル酸とエチレングリコールとを連続的にエステル化させた後、重縮合させてポリエチレンテレフタレートを製造するに際し、製品ポリマーの色調(b値)を測定し、その測定値目標値に対する偏差に応じて、平均重合度20〜80の低重合物を製造する重縮合反応槽撹拌回転数を調節するポリエチレンテレフタレートの製造方法。

目的

本発明は、上記の問題を解決し、直接重合法によりポリエチレンテレフタレートを製造する方法において、エステル化率変動によるCOOH末端基の変動の問題を解決し、安定した色調のポリマーを得ることができるポリエチレンテレフタレートの製造方法を提供することを技術的な課題とするものである。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

テレフタル酸エチレングリコールとを連続的にエステル化させた後、重縮合させてポリエチレンテレフタレートを製造するに際し、製品ポリマーの色調(b値)を測定し、その測定値目標値に対する偏差に応じて、平均重合度20〜80の低重合物を製造する重縮合反応槽撹拌回転数を調節することを特徴とするポリエチレンテレフタレートの製造方法。

技術分野

0001

本発明は、安定した色調(b値)のポリエチレンテレフタレートを製造する方法に関するものである。

背景技術

0002

ポリエチレンテレフタレート(以下、PETと称することがある。)は優れた特性を有し、衣料用繊維産業資材用繊維及びフィルムボトルその他のプラスチック製品として広く使用されている。

0003

PETの工業的製造法としては、テレフタル酸(以下、TPAと称することがある。)とエチレングリコール(以下、EGと称することがある。)とを直接エステル化させた後、重縮合を行う直接重合法が広く採用されている。

0004

直接重合法において、製品ポリマーの色調を安定な状態に管理し、各用途におけるバラツキを少なくすることは重要な課題である。

0005

繊維化、フィルム化、ボトル化等の工程で安定した製品とするために、従来、製品ポリマーの色調を制御する手段として、反応温度を調節したり、触媒としての金属化合物添加量を変更したりする方法が採用されている。

0006

しかし、前者の方法では温度によって反応速度が変動し、重合度が不安定となるため、重合度制御が難しくなるという問題があり、後者の方法では触媒量が増えると、金属の析出によりポリマー中異物が発生するという問題があった。

0007

また、特許文献1では、上記の問題を解決し、製品ポリマーの色調を制御する手段として、エステル化工程でのエステル化率を調節する方法が提案されている。しかし、エステル化率を調節することによって、カルボキシル末端基(以下、COOH末端基と称することがある。)が変動し、ボトル用途等のポリマーでは固相重合工程での安定操業が難しくなるという問題を生じる。
特許第3375403号公報

発明が解決しようとする課題

0008

本発明は、上記の問題を解決し、直接重合法によりポリエチレンテレフタレートを製造する方法において、エステル化率変動によるCOOH末端基の変動の問題を解決し、安定した色調のポリマーを得ることができるポリエチレンテレフタレートの製造方法を提供することを技術的な課題とするものである。

課題を解決するための手段

0009

本発明者は、上記の課題を解決するために鋭意検討した結果、ポリマーの色調(b値)と重縮合反応槽撹拌回転数との間には、例えば図1に示すような一定の関係があり、平均重合度20〜80の低重合物を製造する重縮合反応槽の撹拌回転数を制御することにより、ポリマーのCOOH末端基を変動させることなく、色調(b値)を制御できることを知見して本発明に到達した。なお、図1は、撹拌回転数以外の条件を一定とし、撹拌回転数を変更した時の製品ポリマーの色調(b値)と撹拌回転数との関係の一例を示すグラフである。

0010

すなわち、本発明は、テレフタル酸とエチレングリコールとを連続的にエステル化させた後、重縮合させてポリエチレンテレフタレートを製造するに際し、製品ポリマーの色調(b値)を測定し、その測定値目標値に対する偏差に応じて、平均重合度20〜80の低重合物を製造する重縮合反応槽の撹拌回転数を調節することを特徴とするポリエチレンテレフタレートの製造方法を要旨とするものである。

発明の効果

0011

本発明によれば、色調(b値)を制御するためにエステル化反応率の変更を必要としないため、COOH末端基変動の問題が解消され、かつ、安定した色調のポリエチレンテレフタレートを製造することが可能となる。

発明を実施するための最良の形態

0012

以下、本発明について、図面を参照しながら詳細に説明する。図2は、本発明の一実施態様を示す概略工程図である。図2において、1は第1エステル化反応槽、2はスラリー供給配管、3は第2エステル化反応槽、4はEG供給配管、5は第1重縮合反応槽、6は第2重縮合反応槽、7は第3重縮合反応槽、8はダイヘッド、9はカッターを示す。

0013

図2で示すようなPETの連続製造方式では、一般的にあらかじめオリゴマーが存在するエステル化反応槽1にTPAとEGのスラリーをスラリー供給配管2から連続的に供給し、常圧あるいは微加圧下で加熱撹拌して反応させ、エステル化反応率を80〜90%、より好ましくは83〜87%とする。次に、これを第2エステル化反応槽3に逐次送液し、常圧あるいは加圧下で加熱撹拌してエステル化反応率92〜98%、より好ましくは94〜98%の範囲まで上げてオリゴマーとする。

0014

上記のエステル化反応は、反応温度220〜280℃、反応圧力0〜0.05MPa、EGのTPAに対するモル比1.0〜5.0、好ましくは1.0〜3.0の条件で実施される。

0015

次に、所定のエステル化反応率となったオリゴマーに三酸化アンチモン二酸化ゲルマニウム等の重縮合触媒を加え、高温高真空度条件下にある第1重縮合反応槽5、第2重縮合反応槽6、第3重縮合反応槽7を順次通過させ、所定の重合度まで重縮合させて高重合度のPETを得る。この高重合度のPETをダイヘッド8でストランド状に吐出し、カッター9でペレット状に造粒し、製品とする。

0016

上記の重縮合反応は、反応温度260〜290℃、好ましくは265〜285℃、真空度0.1〜30hpaで実施される。

0017

本発明においては、製品ポリマーの色調(b値)を測定し、その測定値の目標値に対する偏差に応じて、平均重合度20〜80の低重合物を製造する重縮合反応槽の撹拌回転数を調節する。すなわち、製品ポリマーの色調(b値)の測定値が目標値よりも大きくなると撹拌回転数を下げ、逆に色調の(b値)測定値が小さくなると撹拌回転数を上げることによって製品ポリマーの色調(b値)を安定させることができる。

0018

撹拌回転数は、5〜30rpm、好ましくは8〜27rpm、より好ましくは10〜25rpmである。撹拌回転数が上記範囲から外れると、図1に示したような明らかな直線関係は見られなくなり、撹拌回転数調節による色調(b値)制御が困難になりやすい。また、撹拌回転数を調節する重縮合反応槽における低重合物の重合度は、20〜80でなければならない。重合度が上記範囲から外れると、撹拌回転数の色調(b値)に対する影響が小さくなり、撹拌回転数を調節しても色調(b値)ほとんど変化しない。

0019

次に、本発明を実施例により具体的に説明する。

0020

なお、実施例における各物性値測定法は、次のとおりである。
(1)極限粘度
フェノール四塩化炭素=1:1の等質量混合物溶媒として、温度20℃で測定した値から求めた。
(2)色調(b値)
日本電子工業(株)製300A型色差計で測定した。
(3)カルボキシル末端基
PETをベンジルアルコール加熱溶解し、0.1規定の水酸化カリウムメタノール溶液滴定して求めた。
(4)エステル化反応率
オリゴマーの酸価ケン化価を測定して求めた。
実施例1〜3
図2重合装置を用い、あらかじめオリゴマーが存在する第1エステル化反応槽1に2000Kg/hrでEG/TPAモル比=1.6のスラリーを連続的に供給し、第1エステル化反応槽1及び第2エステル化反応槽3でエステル化反応を行った後、重縮合反応工程へ供給し、表1に示す条件で30日間連続運転を行った。

0021

この間、測定間隔2時間で製品ポリマーの色調(b値)、極限粘度とCOOH末端基を測定し、平均重合度20〜80の低重合物を製造する第2重縮合反応槽6の撹拌回転数を調節した。なお、エステル化反応率と重縮合反応温度を一定にして運転を行った。

0022

比較例1、2
第2重縮合反応槽6の撹拌回転数を一定にし、比較例1では第3重縮合反応槽7の撹拌回転数を、比較例2では第1重縮合反応槽5の撹拌回転数を製品ポリマーの色調(b値)に応じて変更した以外は、それぞれ実施例1、2と同条件で運転を行った。

0023

この間、測定間隔2時間でポリマーの色調、極限粘度とCOOH末端基を測定した。

0024

上記実施例1〜3及び比較例1,2における第2エステル化反応槽3でのエステル化反応率と、得られたポリマーの色調(b値)、極限粘度及びCOOH末端基の平均値とばらつきσn-1を表2に示す。

0025

表2から明らかなように、実施例1〜3で得られたPETは、COOH末端基と色調(b値)のばらつきが小さく、安定した色調のポリマーであった。

0026

一方、平均重合度81以上の重合物を製造する第3重縮合反応槽7の撹拌回転数を調節した比較例1と、平均重合度19以下の低重合物を製造する第1重縮合反応槽5の撹拌回転数を調節した比較例2で得られたPETは、対応する実施例1,2に比較していずれも色調(b値)のばらつきが大きく、色調が安定しないポリマーであった。

図面の簡単な説明

0027

製品ポリマーの色調(b値)と平均重合度20〜80の低重合物を製造する重縮合反応槽の撹拌回転数との関係の一例を示すグラフである。
本発明で使用されるPET製造装置の一例を示す概略工程図である。

符号の説明

0028

1 第1エステル化反応槽
2スラリー供給配管
3 第2エステル化反応槽
4 EG供給配管
5 第1重縮合反応槽
6 第2重縮合反応槽
7 第3重縮合反応槽
8ダイヘッド
9 カッター

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