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技術 光電変換素子

出願人 エレクセル株式会社
発明者 石古恵理子落合信雄
出願日 2004年11月25日 (15年5ヶ月経過) 出願番号 2004-340955
公開日 2006年6月15日 (13年10ヶ月経過) 公開番号 2006-155938
状態 未査定
技術分野 光起電力装置 光起電力装置 混成電池
主要キーワード 紫外線吸収部材 二原子分子 ブタンテトラカルボン酸エステル フッ素含有物 ポリマー硬化物 変性高分子化合物 色相劣化 独立フィルム
関連する未来課題
重要な関連分野

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課題

色素増感太陽電池などの光電管素子において、ゲル状又は固体状電解質の液状化を防止し、また黄変による光吸収ロスを低減して、耐久性を向上する。

解決手段

半導体電極8と、対極9と、両極間に保持された電解質層4とを備える光電変換素子であって、電解質層4は、ポリオキシアルキレン鎖を持つ化合物でゲル化又は固体化されたゲル状又は固体状電解質からなり、該電解質には光安定剤、更には酸化防止剤が含有されている。光安定剤としてはヒンダードアミン系光安定剤、酸化防止剤としてはフェノール系酸化防止剤が好適である。

概要

背景

従来、光エネルギー電気エネルギーに変換する光電変換素子として、種々の太陽電池が提案されている。かかる太陽電池の中で色素増感太陽電池は、1991年にスイスローザンヌ大学のグレッツェルらによって開発されたものであり、一般に、導電性基材上に色素吸着した半導体からなる光電変換層を持つ半導体電極と、該半導体電極に相対向して設けられた導電性基材からなる対極と、これら半導体電極と対極との間に保持された電解質層電荷輸送層)とを備えてなる。

色素増感太陽電池は、電池内部に有機物を使用することから紫外線や熱による特性の劣化が問題となる。これに対し、たとえば、下記特許文献1には、紫外線吸収部材としてベンゾフェノンなどを有する樹脂光入射面に設けることにより、太陽電池の特性劣化が抑えられるとしている。しかしながら、このような紫外線吸収部材では、カットしたい波長領域を完全には防ぎきれず、電池内部で自動酸化が起こることが懸念され、また、カットできなかった光により電池内部でおこる自動酸化の連鎖サイクルを直接防止することはできない。

ところで、従来、上記電解質層は、半導体電極と対極との間に、酸化還元体を含む電解液注入することにより形成されていたが、このような液状の電解質層からの液漏れを防止するため、電解質層をゲル状又は固体状電解質で形成することが提案されている(例えば、下記特許文献2,3参照)。このようなゲル状又は固体状の電解質においては、電解質が黄変化することによって可視光の吸収が妨げられるによる性能劣化の問題だけでなく、ゲル化剤固体化剤からなる網目構造体酸化劣化することによる電解質の液状化の問題も懸念される。

なお、下記特許文献4には、半導体電極に含有される色素の酸化を防止するために、電解質に酸化防止剤などの安定化剤を添加することが提案されている。また、同文献には、電解質に酸化防止剤を添加することによる付加的効果として、電解質自体の劣化防止についても記載されている。しかしながら、同文献において、実際の実施例で取り扱われている電解質は液状の電解質であって、ゲル状又は固体状の電解質における液状化の問題については何ら開示されていない。
特開平11−345991号公報
特開2002−289271号公報
特開2002−289272号公報
特開2004−39292号公報

概要

色素増感太陽電池などの光電管素子において、ゲル状又は固体状の電解質の液状化を防止し、また黄変による光吸収ロスを低減して、耐久性を向上する。半導体電極8と、対極9と、両極間に保持された電解質層4とを備える光電変換素子であって、電解質層4は、ポリオキシアルキレン鎖を持つ化合物でゲル化又は固体化されたゲル状又は固体状電解質からなり、該電解質には光安定剤、更には酸化防止剤が含有されている。光安定剤としてはヒンダードアミン系光安定剤、酸化防止剤としてはフェノール系酸化防止剤が好適である。

目的

本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、ゲル状又は固体状の電解質の液状化を防止し、また黄変による光吸収ロスを低減して、耐久性に優れる光電変換素子を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
2件

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請求項1

半導体電極と、対極と、両極間に保持された電解質層とを備え、前記電解質層が、ポリオキシアルキレン鎖を持つ化合物ゲル化又は固体化されたゲル状又は固体状電解質からなり、該電解質には光安定剤が含有されていることを特徴とする光電変換素子

請求項2

前記電解質には更に酸化防止剤が含有されていることを特徴とする請求項1記載の光電変換素子。

請求項3

前記光安定剤がヒンダードアミン系光安定剤であり、前記酸化防止剤がフェノール系酸化防止剤であることを特徴とする請求項2記載の光電変換素子。

技術分野

0001

本発明は、色素増感太陽電池などとして好適に用いられる光電変換素子に関する。

背景技術

0002

従来、光エネルギー電気エネルギーに変換する光電変換素子として、種々の太陽電池が提案されている。かかる太陽電池の中で色素増感太陽電池は、1991年にスイスローザンヌ大学のグレッツェルらによって開発されたものであり、一般に、導電性基材上に色素吸着した半導体からなる光電変換層を持つ半導体電極と、該半導体電極に相対向して設けられた導電性基材からなる対極と、これら半導体電極と対極との間に保持された電解質層電荷輸送層)とを備えてなる。

0003

色素増感太陽電池は、電池内部に有機物を使用することから紫外線や熱による特性の劣化が問題となる。これに対し、たとえば、下記特許文献1には、紫外線吸収部材としてベンゾフェノンなどを有する樹脂光入射面に設けることにより、太陽電池の特性劣化が抑えられるとしている。しかしながら、このような紫外線吸収部材では、カットしたい波長領域を完全には防ぎきれず、電池内部で自動酸化が起こることが懸念され、また、カットできなかった光により電池内部でおこる自動酸化の連鎖サイクルを直接防止することはできない。

0004

ところで、従来、上記電解質層は、半導体電極と対極との間に、酸化還元体を含む電解液注入することにより形成されていたが、このような液状の電解質層からの液漏れを防止するため、電解質層をゲル状又は固体状電解質で形成することが提案されている(例えば、下記特許文献2,3参照)。このようなゲル状又は固体状の電解質においては、電解質が黄変化することによって可視光の吸収が妨げられるによる性能劣化の問題だけでなく、ゲル化剤固体化剤からなる網目構造体酸化劣化することによる電解質の液状化の問題も懸念される。

0005

なお、下記特許文献4には、半導体電極に含有される色素の酸化を防止するために、電解質に酸化防止剤などの安定化剤を添加することが提案されている。また、同文献には、電解質に酸化防止剤を添加することによる付加的効果として、電解質自体の劣化防止についても記載されている。しかしながら、同文献において、実際の実施例で取り扱われている電解質は液状の電解質であって、ゲル状又は固体状の電解質における液状化の問題については何ら開示されていない。
特開平11−345991号公報
特開2002−289271号公報
特開2002−289272号公報
特開2004−39292号公報

発明が解決しようとする課題

0006

本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、ゲル状又は固体状の電解質の液状化を防止し、また黄変による光吸収ロスを低減して、耐久性に優れる光電変換素子を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0007

上記課題を解決する本発明に係る光電変換素子は、半導体電極と、対極と、両極間に保持された電解質層とを備え、前記電解質層が、ポリオキシアルキレン鎖を持つ化合物でゲル化又は固体化されたゲル状又は固体状電解質からなり、該電解質には光安定剤が含有されているものである。

0008

本発明に係る光電変換素子において、前記電解質には更に酸化防止剤が含有されていることが好ましい。

0009

また、本発明に係る光電変換素子においては、前記光安定剤がヒンダードアミン系光安定剤であり、前記酸化防止剤がフェノール系酸化防止剤であることが好ましい。

発明の効果

0010

本発明によれば、アルキレンオキサイド系のゲル状又は固体状電解質からなる電解質層において、電解質に光安定剤を添加したことにより、電解質の液状化を抑制することができる。また、ゲル状又は固体状電解質の黄変による光電変換素子の光吸収ロスを低減することができる。よって、ゲル状又は固体状電解質からなる電解質層の長期安定性を向上することができる。

発明を実施するための最良の形態

0011

以下に本発明に係る光電変換素子の詳細について説明する。

0012

本発明の光電変換素子は、半導体電極と、対極と、両極間に保持された電解質層とを備えてなるものである。好ましくは、導電性基材上に色素を吸着した半導体(例えばn型半導体)からなる光電変換層を持つ半導体電極と、該半導体電極に相対向して設けられた導電性基材からなる対極と、これら半導体電極と対極との間に保持された電解質層とを備えてなる色素増感型光電変換素子である。

0013

電解質層は、本発明においては、ポリオキシアルキレン鎖を持つ化合物でゲル化又は固体化されたアルキレンオキサイド系のゲル状又は固体状電解質からなる。ここで、ゲル状電解質とは、ゲル化剤が架橋反応することで形成された網目構造体に、酸化還元体及びこれを溶解可能な溶媒が保持されているものであり、例えば、酸化還元体及びこれを溶解可能な溶媒を含む電解液を、上記化合物を含むゲル化剤を用いてゲル化させることにより得られる。また、溶媒とゲル化剤を含有する溶媒溶液をゲル化させた後、酸化還元体を含む最終組成の電解液中で液交換することにより、同様のゲル状電解質を得ることもできる。固体状電解質とは、上記化合物を含む固体化剤に酸化還元体を溶解させたものを架橋反応させることで得られるものであり、固体化剤が架橋反応することで形成された網目構造体に上記酸化還元体が保持されてなる高分子固体電解質である。

0014

かかるゲル化剤又は固体化剤としては、ポリオキシアルキレン鎖を持つ化合物を含み、電解質をゲル化又は固体化できるものであれば特に限定されず、通常はポリオキシアルキレン鎖を持つポリマー前駆体ポリマーゲル化剤)が用いられる。例えば、(1)特開平5−109311号公報や特開平11−176452号公報に開示された、三官能性末端アクリロイル変性アルキレンオキサイド重合体や、四官能性末端アクリロイル変性アルキレンオキサイド重合体などのアルキレンオキサイド重合体鎖を有するアクリロイル変性高分子化合物が挙げられる。(2)また、少なくとも一種類のイソシアネート基を有する化合物Aと、少なくとも一種のイソシアネート基と反応性のある化合物Bとを含み、化合物Aと化合物Bのうち少なくとも一種類がポリオキシアルキレン鎖を持つものが挙げられる(上記特許文献2,3参照)。ポリオキシアルキレン鎖を持つ化合物としては、分子量500〜50,000の高分子構造を有する化合物が好ましく用いられる
上記(1)の三官能性又は四官能性末端アクリロイル変性アルキレンオキサイド重合体は、例えば、三官能性の場合にはグリセロールトリメチロールプロパン等を、四官能性の場合にはジグリセリンペンタエリスリトール等を、それぞれ出発物質として、これらにエチレンオキサイドプロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイドを付加させ、さらにアクリル酸メタクリル酸等の不飽和有機酸エステル化反応させるか、又はアクリル酸クロリドメタクリル酸クロリド等の酸クロリド類脱塩酸反応させることによって得られる化合物である。

0015

上記(2)の化合物Aとしては、例えば、トリレンジイソシアネートジフェニルメタンジイソシアネートキシリレンジイソシアネートなどの芳香族イソシアネートヘキサメチレンジイソシアネートトリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族イソシアネートイソホロンジイソシアネートシクロヘキシルジイソシアネート等の脂環族イソシアネートが挙げられ、これらの2量体、3量体などの多量体又は変性体であってもよい。また、低分子アルコールとこれらイソシアネートアダクト体、更には、ポリオキシアルキレンとこれらイソシアネートをあらかじめ付加反応させた化合物が挙げられる。化合物Bとしては、カルボキシル基ヒドロキシル基アミノ基などの活性水素基を有する化合物が挙げられ、より具体的には、カルボキシル基を有する化合物としては、ヘキサン酸アジピン酸フタル酸アゼライン酸などのカルボン酸;ヒドロキシル基を有する化合物としては、エチレングリコールジエチレングリコールグリセリン、ペンタエリスリトール、ソルビトールショ糖などのアルコール;アミノ基を有する化合物としては、エチレンジアミントリレンジアミンジフェニルメタンジアミンジエチレントリアミンなどのアミンなどがそれぞれ挙げられる。また、化合物Bとしては、上記のような活性水素基を一分子中に一つ以上有し、かつポリオキシアルキレン鎖を有する化合物も挙げられる。

0016

電解質を構成する酸化還元体としては、一般に電池や太陽電池などにおいて使用することができるものであればよく、中でも、ヨウ素分子ヨウ化物との組み合わせ、臭素分子臭化物との組み合わせなどのハロゲン二原子分子ハロゲン化物塩との組み合わせが好ましい。酸化還元体の濃度は、通常0.1〜10mol/Lであり、より好ましくは0.1〜5mol/Lである。

0017

上記溶媒としては、酸化還元体を溶解できる化合物であれば、特に制限はない。例えば、有機溶媒として、メトキシプロピオニトリルアセトニトリルなどのニトリル化合物γ−ブチロラクトンバレロラクトンなどのラクトン化合物エチレンカーボネートプロピレンカーボネートなどのカーボネート化合物ジオキサンジエチルエーテル、エチレングリコールジアルキルエーテルなどのエーテル類メタノールエタノールなどのアルコール類、更にはイミダゾール類などが挙げられ、これらはそれぞれ単独で、又は2種以上混合して使用することができる。

0018

また、上記溶媒としては、イオン性液体、即ち溶融塩を用いることもできる。イオン性液体としては、「Inorg. Chem.」1996, 35, p1168-1178、「Electrochemistry」2002.2, p130-136、特表平9−507334号公報、特開平8−259543号公報などに開示されている公知の電池や太陽電池などにおいて一般的に使用することができるものであれば、特に限定されないが、室温(25℃)より低い融点を有する塩か、または室温よりも高い融点を有しても、他の溶融塩や溶融塩以外の添加物を溶解させることにより室温で液状化する塩が好ましく用いられる。

0019

具体的には、溶融塩のカチオンとしては、アンモニウムイミダゾリウムオキサゾリウム、チアゾリウム、ピペリジニウムピラゾリウム、イソオキサゾリウム、チアジアゾリウム、オキサジアゾリウム、トリアゾリウムピロリジニウムピリジニウムピリミジニウム、ピリダジニウム、ピラジニウム、トリアジニウム、ホスホニウムスルホニウムカルバゾリウム、インドリウム、及びこれらの誘導体が好ましく、特に好ましくは、アンモニウム、イミダゾリウム、ピリジニウム、ピペリジニウム、ピラゾリウム、スルホニウムである。また、溶融塩のアニオンとしては、AlCl4−、Al2Cl7−などの金属塩化物PF6−、BF4−、CF3SO3−、N(CF3SO2)2−、F(HF)n−、CF3COO−などのフッ素含有物、NO3−、CH3COO−、C6H11COO−、CH3OSO3−、CH3OSO2−、CH3SO3−、CH3SO2−、(CH3O)2PO2−などの非フッ素化合物ヨウ素、臭素などのハロゲン化物などが挙げられる。

0020

溶媒としては、上記の中でも、ニトリル化合物もしくは常温溶融塩を用いることがより好ましい。

0021

本発明では、以上よりなる電解質に光安定剤が添加される。光安定剤を電解質中に含有させることにより、直接電解質の劣化を防止することでき、また電解質の黄変を防止して、可視光の光吸収ロスを低減することができる。

0022

本発明の光安定剤は、紫外線吸収剤も含む概念であり、例えば、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、シアノアクリレート系、オキザリックアシッド系、ヒンダードアミン系、サリチル酸エステル系、ヒドロキシベンゾエート系、ベンゾエート系カーバメート系などが挙げられ、これらはそれぞれ単独で又は2種以上併用することもできる。好ましくは、ヒンダードアミン系光安定剤を用いることであり、この光安定化剤であれば、電解質の自動酸化劣化の開始反応を抑制するとともに、自動酸化の連鎖反応を停止することができ、また、アルキレンオキサイド系のゲル状又は固体状電解質の液状化を特に効果的に抑制することができる。また、ヒンダードアミン系光安定剤とともに、サリチル酸エステル系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、ヒドロキシベンゾエート系、ベンゾエート系、シアノアクリレート系、カーバメート系などの紫外線吸収剤を併用することも有効である。

0023

上記ヒンダードアミン系光安定剤としては、例えば、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルセバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジントリス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ニトリロアセテート、コハク酸−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)エステルコハク酸ジメチル・1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン重縮合物、N,N’−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミン−2,4−ビス[N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ]−6−クロロ−1,3,5トリアジン縮合物テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸エステル等が挙げられ、これらはそれぞれ単独で又は2種以上併用して用いることができる。

0024

上記紫外線吸収剤としては、例えば、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−p−クレゾール、2−[5−クロロ(2H)−ベンゾトリアゾール−2−イル]−4−メチル−6−(t−ブチル)フェノール、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、5−クロロ−2−(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−t−ペンチル−2−ヒドロキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2H−ベンゾオリアゾール−2−イル)−4−メチル−6−(3,4,5,6−テトラヒドロファサリミディメチルフェノール、2−(2−ジ−ヒドロキシ−5−t−オクチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、1,4−ビス(4−ベンゾール−3−ヒドロキシフェノキ)−ブタン、2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、5−クロロ−2−(3,5−ジ−sec−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ビス(I−メチル−I−フェニルエチル)フェノール、2,4−ジ−t−6−(5−クロロベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ジ−t−ペンチルフェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−1,1,3,3‐テトラメチルブチル)フェノール、2,2’−メチレンビス[6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン5−サルフォニック酸トリハイドレート、2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシベンゾフェノン、4−ドデシルオキシ−2−ハイドロベンゾフェノン、4−ベンジルオキシ−2−ハイドロベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラハイドロベンゾフェノン、2,2’−ジハイドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、フェニルサリシレート、4−t−ブチルフェニルサリシレート、エチル2−シアノ−3,3’−ジフェニルアクリレート、2’−エチルヘキシル2−シアノ−3,3’−ジフェニルアクリレート、[2,2’−チオビス(4−t−オクチフェノレート)]−2−エチルヘキシルアミン、2’,4’−ジ−t−ブチルフェニル3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−[(ヘキシルオキシ]−フェノール、オクタベンゼン、2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエートが挙げられ、これらはそれぞれ単独で又は2種以上併用して用いることができる。

0025

上記電解質には光安定剤とともに酸化防止剤が添加されることが好ましい。酸化防止剤を含有させることにより、ゲル状又は固体状電解質の液状化を一層効果的に抑制することができる。酸化防止剤としては、例えば、フェノール系、リン系、硫黄系等が挙げられ、これらはそれぞれ単独で又は2種以上併用することもできる。

0026

フェノール系酸化防止剤としては、例えば、2,6−ジ−t−ブチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2−t−ブチル−4−メトキシフェノール、2,4−ジメチル−6−t−ブチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシメチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−(N,N’−ジメチルアミノメチル)フェノール、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、n−オクタデシル−β−(4’−ヒドロキシ3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル)プロッピオネート、2,4−ビス(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン、スチレン化フェノールスチレン化クレゾール、ビタミンE、2−t−ブチル−6−(3’−t−ブチル−5’−メチル−2’−ヒドロキシベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−シクロヘキシルフェノール)、2,2’−ジヒドロキシ−3,3’−ジ(α−メチルシクロヘキシル)−5,5’−ジメチルジフェニルメタン、2,2’−エチリデン−ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェノール)、2,2’−ブチリデン−ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−メチレンビス(2,6’−ジ−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、1,6−ビス[2−(3,5−ジ−t−ブチル−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]ヘキサントリエチレングリコール−ビス−3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート、N,N’−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニトリルヒドラジン、N,N’−ヘキサメチレンビス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナミド、2,2’−チオビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2−チオジエチレンビス−[3(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]などが挙げられる。

0027

リン系酸化防止剤としては、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、ビス[2,4−ビス(1,1−ジメチルエチル)−6−メチルフェニル]エチルエステル亜リン酸トリフェニルホスファイト、ジフェニルデシルホスファイト、ジクレジルホスファイト等が挙げられる。

0029

これらの光安定剤及び酸化防止剤の配合量としては、上記ゲル化剤又は固体化剤に対する比率として、光安定剤が50〜20000ppm、酸化防止剤が50〜20000ppmであることが好ましい。また、光安定剤と酸化防止剤との間では、光安定剤の方が多くなるように配合することが好ましい。

0030

これらの光安定化剤や酸化防止剤は、上記ゲル化剤又は固定化剤自体に含有されていることが好ましい。これにより、ゲル化剤や固体化剤の劣化が防止され、保存安定性に優れるとともに、電解質を作製する際に光安定化剤や酸化防止剤を別途添加する必要がなくなるので、光電変換素子の作製工程の簡略化も図られる。

0031

上記半導体電極については、導電性基材上に多孔性半導体層を形成し、該多孔性半導体層に色素を吸着させることにより上記光電変換層を形成することができる。

0032

上記導電性基材としては、透明導電膜を持つ基材が用いられ、該基材としては、例えば、ガラス基板プラスチック基板などが挙げられ、中でも透明性が高く表面抵抗の低いガラス基板(透明基板)が特に好ましい。また、透明導電膜としては、特に限定されるものではないが、例えばITO(インジウム錫酸化物)、SnO2などの透明導電膜が好ましい。これら電極真空蒸着等の方法で形成可能であり、膜厚等は適宜選択することができる。

0033

上記多孔性半導体層を構成する多孔性半導体としては、酸化チタン酸化亜鉛チタン酸バリウムチタン酸ストロンチウム、などの公知の半導体が挙げられ、これらの多孔性半導体は、2種類以上を混合して用いることもできる。これらの中でも、変換効率、安定性、安全性の点から酸化チタンが特に好ましい。このような酸化チタンの例としては、アナターゼ型酸化チタンルチル型酸化チタン無定形酸化チタンメタチタン酸オルソチタン酸などの種々の酸化チタン、含酸化チタン複合体などが挙げられ、これらは1種類又は2種類以上が適宜使用可能であり、アナターゼ型酸化チタンが特に好ましい。

0034

多孔性半導体は、粒子状、膜状など種々の形態のものを用いることができるが、導電性基材上に形成された膜状の多孔性半導体であることが好ましい。かかる膜状の多孔性半導体を導電性基材上に形成する方法としては、公知の種々の方法を使用することができる。

0035

具体的には、(1)導電性基材上に半導体粒子を含有する懸濁液を塗布し、乾燥・焼成する方法、(2)導電性基材上に所望の原料ガスを用いたCVD法またはMOCVD法などにより半導体膜成膜する方法、(3)原料固体を用いたPVD法、蒸着法、スパッタリング法またはゾルゲル法などにより半導体膜を形成する方法、および、(4)電気化学的酸化還元反応により形成する方法などが挙げられる。

0036

なお、多孔性半導体膜の膜厚は、5〜25μm程度が望ましい。また変換効率を向上させるためには、膜状の多孔性半導体に、後述する色素をより多く吸着させることが必要である。このために、膜状の多孔性半導体は比表面積が大きなものが望ましく、具体的には10〜200m2/g程度が好ましい。

0037

上述の粒子状の半導体としては、市販されているもののうち適当な平均粒径、例えば1nm〜500nm程度の平均粒径を有する単一または化合物半導体粒子などが使用可能である。また、この半導体粒子を懸濁させるために使用される溶媒の例としては、エチレングリコールモノメチルエーテルなどのグライム系溶媒、イソプロピルアルコールなどのアルコール系、イソプロピルアルコール/トルエンなどの混合溶媒、水などが挙げられる。

0038

上述の多孔性半導体の乾燥および焼成は、使用する導電性基材や半導体粒子の種類により、温度、時間、雰囲気などを適宜調整して行う。一般的な例では、大気下または不活性ガス雰囲気下、50〜800℃程度の温度範囲内で、10秒から12時間程度行う。この乾燥および焼成は、単一の温度で1回のみ行ってもよく、または温度を変化させて2回以上行うこともできる。

0039

多孔性半導体層上に光増感剤として機能する色素を吸着させる方法としては、例えば導電性基材上に形成された多孔性半導体層を、色素を溶解した溶液に浸漬する方法が挙げられる。

0040

ここで使用することができる色素は、種々の可視光領域および赤外光領域に吸収を持つものであって、半導体層に強固に吸着させるために、色素分子中にカルボキシル基、アルコキシ基、ヒドロキシル基、ヒドロキシアルキル基スルホン酸基エステル基メルカプト基ホスホニル基などのインターロック基を有するものが好ましい。インターロック基は、励起状態の色素と半導体の導電体との間の電子移動を容易にする電気的結合を供給するものである。これらインターロック基を含有する色素としては、例えば、ルテニウムビピリジン系色素、アゾ系色素キノン系色素キノンイミン系色素、キナクリドン系色素、スクアリリウム系色素シアニン系色素メロシアニン系色素トリフェニルメタン系色素キサンテン系色素ポリフィリン系色素、フタロシアニン系色素、ベリレン系色素、インジゴ系色素、ナフタロシアニン系色素などが挙げられる。

0041

色素を溶解するために用いる溶媒の例としては、エタノールなどのアルコール類、アセトンなどのケトン類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル類、アセトニトリルなどの窒素化合物クロロホルムなどのハロゲン化脂肪族炭化水素、ヘキサンなどの脂肪族炭化水素、ベンゼンなどの芳香族炭化水素酢酸エチルなどのエステル類などが挙げられる。溶液中の色素濃度は、使用する色素および溶媒の種類により適宜調整することができ、吸着機能を向上させるためには、ある程度高濃度である方が好ましい。例えば、5×10−5mol/L以上の濃度が好ましい。

0042

色素を溶解した溶液中に半導体を浸漬する際の、溶液および雰囲気の温度および圧力は特に限定されるものではなく、例としては室温程度かつ大気圧下が挙げられ、浸漬時間は、使用する色素、溶媒の種類、溶液の濃度などにより適宜調整することが好ましい。なお、吸着を効果的に行うには加熱下にて浸漬を行えばよい。

0043

上記対極を構成する導電性基材としては、上記した半導体電極を構成する導電性基材と同様のものを用いることができる。但し、半導体電極で透明である場合、対極を構成する導電性基材は透明基材である必要はない。対極には、通常、半導体電極と相対する面に、レドックス反応濃度過電圧下げるため、白金などの貴金属担持される。白金の担持方法としては、スパッタリング法、スプレー法ディップ法など公知の種々の方法を採用することができる。

0044

図1は、本発明の一実施形態に係る色素増感太陽電池の基本構造を示す断面模式図である。図示するように、この色素増感太陽電池は、光透過性を有する透明基板(1)、この透明基板(1)の表面に形成された光透過性を有する透明導電膜(2)、および、透明導電膜(2)上に形成された色素を吸着した多孔性半導体層である光電変換層(3)からなる半導体電極(8)と、この半導体電極(8)と相対向する位置に設けられた対極(9)と、半導体電極(8)と対極(9)との間に保持された電解質層(4)とを備えてなる。対極(9)は、導電膜(6)が形成された透明基板又は支持基板(7)からなり、この導電膜(6)の表面に白金触媒層(5)が形成されている。そして、本実施形態では、電解質層(4)が、アルキレンオキサイド系のゲル状又は固体状電解質からなり、該電解質に光安定剤と好ましくは酸化防止剤が添加されている。

0045

かかる構造を持つ太陽電池において、透明基板(1)側から太陽光照射されると、太陽光は、透明基板(1)、透明導電膜(2)を透過して、光電変換層(3)に吸着された色素に照射され、色素は光を吸収して励起する。この励起によって発生した電子は光電変換層(3)から透明導電膜(2)に移動する。透明導電膜(2)へ移動した電子は、外部回路を通じて対極(9)に移動し、対極(9)から電荷輸送層(4)を通って色素に戻る。このようにして電流が流れ、太陽電池を構成することができる。

0046

以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明の範囲はこれに限定されるものではない。

0047

(実施例1)
上記した図1に示す積層構造を持つ色素増感太陽電池を次のようにして作製した。

0048

ガラスからなる透明基板(1)上にSnO2からなる透明導電膜(2)を真空蒸着により形成し、この透明導電膜(2)上に酸化チタン膜からなる光電変換層(3)を形成した。酸化チタン膜は、市販の酸化チタン懸濁液(Solaronix社製、商品名Ti−Nanoxide D−SP)を使用し、この酸化チタンペーストスクリーン印刷法で20μm程度の膜厚、10mm×10mm程度の面積で、透明導電膜(2)側に印刷し、450℃で30分間大気中で焼成することにより形成し、これにより、膜厚が14μm程度の酸化チタン膜が得られた。

0049

次にルテニウム色素(小島化学株式会社製、商品名:ルテニウム錯体)を無水エタノールに濃度4×10−4モルリットルで溶解させ、吸着用色素溶液を調製した。この吸着用色素溶液と、上述で得られた光電変換層(3)と透明導電膜(2)とを具備した透明基板(1)とを容器に入れ、12時間静置し、色素を吸着させた。その後、無水エタノールで数回洗浄し、自然乾燥させた。

0050

次にゲル中に保持させる電解液を調製した。溶媒としてメトキシプロピオニトリルを用い、0.5モル/リットルのヨウ化リチウムと濃度0.05モル/リットルのヨウ素、0.5モル/リットルの4−t−ブチルピリジンを溶解させたものを電解液とした。この電解液に、表1に示すゲル化剤5重量%と安定剤を加えて電解質溶液を調製した。

0051

そして、透明導電膜(2)を具備した透明基板(1)上の光電変換層(3)をロータリーポンプで約10分間真空引きし、光電変換層上に電解質溶液を滴下し、十分にしみこませた。白金触媒層(5)を具備した対極(9)を設置し、治具にて固定した。その後、80℃で60分間加熱することにより、ゲル状電解質層(7)を具備した太陽電池を作成した。電池を作成後は、エポキシ樹脂にて外界との接触を避ける封止を実施した。

0052

なお、ゲル化剤1については、上記に代え、次のようにしてゲル状電解質を作製した。すなわち、溶媒メトキシプロピオニトリルを95重量部と、ゲル化剤1を5重量部と、開始剤としてAIBNを20000ppm含有する溶媒溶液を調製し、上記した他のゲル化剤の場合と同様の方法で加熱硬化させた後、ヨウ化リチウム0.5モル/リットル、ヨウ素0.05モル/リットル、および安定剤を含む最終組成の電解液の溶液中で液交換を実施することにより、安定剤を含有するゲル状電解質を形成した。なお、液交換の条件は50℃×4時間とした。

0053

表1中のゲル化剤及び安定剤の詳細については次の通りである。

0054

・ゲル化剤1:分子量約8000の3官能アルキレンオキサイド系アクリレートマクロモノマーであり、加熱硬化可能なポリマー硬化物前駆体である(第一工業製薬株式会社製の商品名「エレクセルTA−140」)。

0055

・ゲル化剤2:反応容器中に出発物質としてのグリセリン92g、触媒としての水酸化カリウム30gを仕込み、さらにエチレンオキサイド5950gとプロピレンオキサイド3180gを仕込み、130℃で10時間反応させた後、中和脱水処理を行って、分子量8000のエチレンオキシドプロピレンオキサイド共重合体を得た。得られた化合物100gにトリレンジイソシアネート6.6gと触媒としてのジブチルチンジラウレート0.05gを加え、80℃で3時間反応を行い、分子量8520の化合物を得た。これを化合物A(末端にイソシアネート官能基を有するアルキレンオキサイド)とする。そして、化合物Bはジエチルトルエンジアミンとして、これら化合物AとBを官能基濃度を等量(化合物AのNCO官能基モル数=化合物Bのアミンの官能基モル数)で混合したもの。

0056

・ゲル化剤3:化合物Bをポリエーテルアミン(HUNTSMAN社製、商品名ジェファーミンJD−400)とし、これと上記化合物Aを官能基濃度を等量(化合物AのNCO官能基モル数=Bのアミンの官能基モル数)で混合したもの。

0057

・ゲル化剤4:トリレンジイソシアネート2g、シリコーン(チッソ株式会社製の商品名「変性シリコーンオイルFM−4411」)10g、触媒としてトリエチレンジアミン0.01gを混合したもの。

0058

・ゲル化剤5:反応容器中でポリエステルポリオール(東邦理化株式会社製の商品名「ファントールPL−2010」)53.4gとトリレンジイソシアネート34.8gとを混合し、触媒としてジブチルチンジラウレート0.05gを加えて80℃で反応を行った。得られた化合物2g、カルボキシル基変性ポリシロキサン(信越化学工業株式会社製の商品名「X−22−162C」)10g、触媒としてのスタナスオクトエート0.01gを混合したもの。

0059

・光安定剤a:ヒンダードアミン系光安定剤、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート(旭電化株式会社製の商品名「LA−77」)。

0060

・光安定剤b:ヒンダードアミン系光安定剤、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート(三共株式会社製の商品名「サノールLS765」)。

0061

・光安定剤c:紫外線吸収剤、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−p−クレゾール(チバ・スペシャルティケミカルズ株式会社製の商品名「TINUVIN P」)。

0062

・光安定剤d:紫外線吸収剤、2−[5−クロロ(2H)−ベンゾトリアゾール−2−イル]−4−メチル−6−(tert−ブチル)フェノール(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製の商品名「TINUVIN 326」)。

0063

・酸化防止剤e:2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール(住友化学株式会社製の商品名「BHT」)。

0064

・酸化防止剤f:ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製の商品名「Irganox 1010」)。

0065

・酸化防止剤g:オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製の商品名「Irganox 1076」)。

0066

太陽電池特性の安定性評価
作製した太陽電池セルは、AMフィルターを具備したキセノンランプソーラーシュミレーターES−502S(関西科学機械株式会社より購入)にて、AM1.5Gのスペクトル調整後、100mW/cm2の照射条件下で、ポテンシオスタットによる負荷特性I−V特性)を評価した。太陽電池の評価値は、開放電圧Voc(V)、短絡電流密度Jsc(mA/cm2)、形状因子FF(−)、変換効率η(%)であり、最終的な太陽電池の性能の良否は、変換効率の大小で評価した。

0067

測定は、セル作製直後の初期の変換効率と、紫外線ロングライフカーボンアークフェードメーターFAL−5H型)によって、照射時間100時間(環境温度63±3℃)に暴露後の変換効率を測定し、光照射前後での太陽電池性能保持率(100時間後/初期値)も算出した。なお、紫外線照射時の太陽電池状態は、開放状態とした。その結果を表1に示す。

0068

表1の通り、光安定剤の添加により、初期の太陽電池性能を下げることなく、かつ光照射によるセル性能保持性が大きく改善されていることが分かる。特に、光安定剤と酸化防止剤を併用し、かつ、両者の配合量を光安定剤>酸化防止剤とした条件下において、顕著な保持性が示されていた。実施例7,8においては、初期の性能保持率がほぼ100%であることが分かる。これに対し、安定剤として酸化防止剤のみを添加した比較例4〜7では、性能保持率が光安定剤を用いた場合よりも低く、不十分なものであった。また、アルキレンオキサイド系のゲル状電解質でない比較例9,11では、光安定剤と酸化防止剤を併用しているにもかかわらず、その添加効果は全く認められなかった。

0069

架橋ポリマー単体独立フィルムの安定性評価)
以下の方法で、上記ゲル状電解質に使用したポリマーの安定性について評価した。

0070

表1に示す安定剤を入れた各ゲル化剤をプレート上に40g量りとり、80℃で真空引きしながらゲル化剤のポリマー溶液中の泡の除いた後、100℃で1.5時間加熱することにより、架橋ポリマーからなるフィルムを作製した。

0071

作製した各フィルムについて、紫外線ロングライフカーボンアークフェードメーター(FAL−5H型)により耐光性試験を行った。光照射時間は100時間とし、環境温度は63±3℃に制御した。

0072

光照射前後で機械物性として引張強度を測定して、ポリマーの劣化度合いを評価した。引張強度は、オートグラフ「INSTRON5581」(インストロンコーポレーション社製)を用いて、試験片形状ダンベル片(厚み2mm)、チャック幅:2cm、引っ張り速度:300mm/min、試験温度:25℃の条件にて実施した。

0073

また、目視観察によるフィルムの変化(液状化有無)およびエスディ・シー株式会社製「X−RITE 310」によるフィルムの変退色測定を行った。なお、色相測定の結果における「測定不可」とは、変退色が大きすぎて測定できなかったことを意味する。また、目視による判断は、○:変化なし、△:粘着性があがる、×:液状化である。結果を表2に示す。

0074

表2に示したとおり、ゲル電解質単体の物性劣化色相劣化および液状化が、光安定剤の添加により抑制されていることが分かる。特に、光安定剤と酸化防止剤を併用し、かつ、両者の配合量を光安定剤>酸化防止剤とした条件下において、顕著な保持性を示した。実施例7,8においては、外観上、液状化現象は全く認められなかった。これに対し、安定剤として酸化防止剤のみを添加した比較例4〜7では、物性劣化や色相劣化が大きかった。また、アルキレンオキサイド系のゲル状電解質でない比較例9,11では、光安定剤と酸化防止剤を併用しているにもかかわらず、その添加効果は全く認められなかった。

0075

本発明に係る光電変換素子は、色素増感太陽電池として好適に用いられるものであり、更に太陽電池だけでなく、光センサーなどとしても利用することができる。

図面の簡単な説明

0076

本発明の一実施形態に係る色素増感太陽電池の基本構造を示す模式断面図。

符号の説明

0077

1…透明基材
2…透明導電膜
3…光電変換層
4…電解質層
5…白金触媒層
6…透明導電膜
7…透明基材もしくは支持基材
8…半導体電極
9…対極

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