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技術 自動培養装置

出願人 オリンパス株式会社株式会社ワンセル
発明者 渡邉貞博福嶋久
出願日 2004年10月6日 (16年3ヶ月経過) 出願番号 2004-293980
公開日 2006年4月20日 (14年8ヶ月経過) 公開番号 2006-101781
状態 未査定
技術分野 微生物・酵素関連装置
主要キーワード アクセス扉 容器排出口 自動開閉扉 廃棄回収 給排ロボット 廃棄容器内 片開きドア 流通断面積
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2006年4月20日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (9)

課題

培養室を小型化し、培養室内清浄度低下を防止し、かつ、収納構造簡易に構成しながら、複数の方向から培養室内にアクセスできるようにする。

解決手段

開閉可能な自動開閉扉4aを備え、該自動開閉扉4aを介して細胞を収容した培養容器3を出し入れ可能に収容し、所定の培養条件を維持しつつ細胞を培養する培養室4と、自動開閉扉4aを介して該培養室4内への培養容器3の出し入れを行う搬送機構5とを清浄度の維持された筐体50内に備えるとともに、培養室4の自動開閉扉4aに対向する側面に開閉可能なアクセス扉4dが設けられ、該アクセス扉4dが、筐体50の外部に露出している自動培養装置1を提供する。

概要

背景

従来の培養装置としては、複数の培養容器収納可能な培養室であって、培養容器を搭載する回転式試料テーブルを内部に備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
この培養室は、筐体に大小2つの開口部とこれら開口部を開閉する2つの扉を備えている。小さい開口部は、培養室内の培養容器を出し入れする際に開閉され、大きい開口部は、内部の清掃保守などの作業を行う際に開閉されるようになっている。
特開2002−202315号公報

概要

培養室を小型化し、培養室内の清浄度低下を防止し、かつ、収納構造簡易に構成しながら、複数の方向から培養室内にアクセスできるようにする。開閉可能な自動開閉扉4aを備え、該自動開閉扉4aを介して細胞を収容した培養容器3を出し入れ可能に収容し、所定の培養条件を維持しつつ細胞を培養する培養室4と、自動開閉扉4aを介して該培養室4内への培養容器3の出し入れを行う搬送機構5とを清浄度の維持された筐体50内に備えるとともに、培養室4の自動開閉扉4aに対向する側面に開閉可能なアクセス扉4dが設けられ、該アクセス扉4dが、筐体50の外部に露出している自動培養装置1を提供する。

目的

この発明は上述した事情に鑑みてなされたものであって、培養室を小型化し、培養室内の清浄度低下を防止し、かつ、収納構造を簡易に構成しながら、複数の方向から培養室内にアクセスできる自動培養装置を提供することを目的としている。

効果

実績

技術文献被引用数
3件
牽制数
4件

この技術が所属する分野

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請求項1

開閉可能な自動開閉扉を備え、該自動開閉扉を介して、細胞を収容した培養容器出し入れ可能に収容し、所定の培養条件を維持しつつ細胞を培養する培養室と、前記自動開閉扉を介して該培養室内への培養容器の出し入れを行う搬送機構とを清浄度の維持された筐体内に備えるとともに、前記培養室の前記自動開閉扉に対向する側面に開閉可能なアクセス扉が設けられ、該アクセス扉が、前記筐体の外部に露出している自動培養装置

請求項2

前記培養室に、前記アクセス扉の開放許可または禁止報知する報知手段を備える請求項1に記載の自動培養装置。

請求項3

前記筐体内に、前記培養室が複数備えられ、該培養室の内のいずれか1つの培養室のアクセス扉の開放を許可するインターロック手段を備える請求項1または請求項2に記載の自動培養装置。

技術分野

0001

この発明は、自動培養装置に関するものである。

背景技術

0002

従来の培養装置としては、複数の培養容器収納可能な培養室であって、培養容器を搭載する回転式試料テーブルを内部に備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
この培養室は、筐体に大小2つの開口部とこれら開口部を開閉する2つの扉を備えている。小さい開口部は、培養室内の培養容器を出し入れする際に開閉され、大きい開口部は、内部の清掃保守などの作業を行う際に開閉されるようになっている。
特開2002−202315号公報

発明が解決しようとする課題

0003

しかしながら、特許文献1に示された培養室は、隣り合う2つの側壁にそれぞれ開口部を備えている。このような構造においては、一の開口部から培養室内に挿入した培養容器を他の開口部から取り出すために、培養室内に回転式の試料テーブルを設けて、該試料テーブル上に培養容器を載置しなければならず、以下の不都合がある。

0004

すなわち、培養室の内部に回転式の試料テーブルを用いる特許文献1の装置では、培養室内に試料テーブルを収容するために、また、4隅の空間を収容スペースとして利用できないために、培養室が大型化する不都合がある。また、培養室内部において試料テーブルが動作するため、塵埃が発生して培養室内の清浄度が低下する不都合がある。また、培養室の側壁内面を培養容器の収納のために利用できず、収納構造が複雑になるという不都合がある。

0005

この発明は上述した事情に鑑みてなされたものであって、培養室を小型化し、培養室内の清浄度低下を防止し、かつ、収納構造を簡易に構成しながら、複数の方向から培養室内にアクセスできる自動培養装置を提供することを目的としている。

課題を解決するための手段

0006

上記目的を達成するために、この発明は、以下の手段を提供する。
本発明は、開閉可能な自動開閉扉を備え、該自動開閉扉を介して、細胞を収容した培養容器を出し入れ可能に収容し、所定の培養条件を維持しつつ細胞を培養する培養室と、前記自動開閉扉を介して該培養室内への培養容器の出し入れを行う搬送機構とを清浄度の維持された筐体内に備えるとともに、前記培養室の前記自動開閉扉に対向する側面に開閉可能なアクセス扉が設けられ、該アクセス扉が、前記筐体の外部に露出している自動培養装置を提供する。

0007

本発明によれば、筐体内においては、培養室に設けた自動開閉扉を開き、搬送機構により搬送されてきた細胞を収容した培養容器が自動開閉扉から培養室内に収容される。そして、自動開閉扉を閉じて培養室内部を所定の培養条件を維持することにより、細胞が培養される。また、培養途中において、細胞に対して培地交換継代処理等の所定の処理を施す場合には、培養室の自動開閉扉を開いて、搬送機構が内部の培養容器を培養室外に取り出すことができる。

0008

また、培養室内に新たな培養容器を収容するとき、培養室内において細胞の培養が終了したとき、および培養室内部を清掃するときには、培養室に設けられたアクセス扉を開く。アクセス扉は、筐体の外部に露出しているので、作業者は、筐体の外部においてアクセス扉を開くことで培養室内にアクセスできる。

0009

また、アクセス扉は自動開閉扉に対向する培養室の側面に配置されているので、搬送機構による自動開閉扉を介した培養容器の筐体内における出し入れの方向と、作業者によるアクセス扉を介した培養容器の筐体外からの出し入れの方向とを一致させることができる。その結果、培養容器を培養室の側壁内面に設けたレールに沿わせて挿入する等、培養容器の収納のために側壁内面を利用することが可能となり、収納スペース最大限に利用し、かつ、簡易な収納構造を達成することができる。

0010

また、培養室内において、培養容器の方向を転換する必要がないので、従来の試料テーブルのような可動機構を培養室内に配置する必要がなく、培養室内の清浄度の低下を防止することができるとともに、培養室を小型化することができる。

0011

上記発明においては、前記培養室に、前記アクセス扉の開放許可または禁止する報知手段を備えることが好ましい。
このように構成することで、アクセス扉を開放しようとする作業者が、報知手段により報知されている開放の許可または禁止を確認することによって、培養室内において細胞が培養されている状態でアクセス扉が開かれたり、培養室が複数存在する場合に、複数の培養室が同時に開かれて、異なる検体間における汚染(いわゆるクロスコンタミネーション)が発生したりすることを防止できる。

0012

また、上記発明においては、前記筐体内に、前記培養室が複数備えられ、該培養室の内のいずれか1つの培養室のアクセス扉の開放を許可するインターロック手段を備えることが好ましい。
このように構成することで、複数の培養室が同時に開放されることが、インターロック手段の作動によって禁止されるので、より確実にクロスコンタミネーションの発生を防止することができる。

発明の効果

0013

本発明によれば、培養室を小型化し、培養室内の清浄度低下を防止し、かつ、収納構造を簡易に構成しながら、複数の方向から培養室内にアクセスできるという効果を奏する。

発明を実施するための最良の形態

0014

本発明の一実施形態に係る自動培養装置について、図1図8を参照して、以下に説明する。
本実施形態に係る自動培養装置1は、図1に示されるように、外部から観察可能な透明な壁材からなる筐体50により密閉され、シャッタ2を介して相互に連絡する第1空間S1と第2空間S2とを備えている。

0015

第1空間S1の両側空間S11,S13には、培養容器3を収容する培養室4が2個ずつ計4個配置され、中央空間S12には、培養容器3を移動するための搬送ロボット(搬送機構)5が備えられている。中央空間S12の上部には、中央空間S12内の空気を浄化するために清浄下降空気流を送る空気清浄部6が設けられている。
4個の培養室4は、それぞれ中央空間S12に向けて自動開閉扉4aを配置することにより、横に並んだ2個ずつが相互に自動開閉扉4aを対向させて、間隔をあけて配置されている。

0016

前記各培養室4は、図2および図3に示されるように、筐体50内に配される一側面に開口部4bを有し、該開口部4bを開閉可能な自動開閉扉4aを備えている。開口部4bに向かって左右の側壁には、対応する高さ位置に複数のレール状のトレイ保持部材4cが設けられており、左右対となる各トレイ保持部材4cに掛け渡すようにして、トレイ7を上下方向に複数段収容できるようになっている。なお、トレイ保持部材4cはレール状に限定されず、トレイ7を出し入れ可能に支持することができれば任意の形態でよい。
また、各培養室4内は、所定の培養条件、例えば、温度37±0.5℃、湿度100%およびCO2濃度5%等に維持されている。

0017

各トレイ7には、複数個、例えば、10個の培養容器3を並べて載置できるようになっている。各培養容器3は、図4に示されるように、容器本体3aと、該容器本体3aの上面に設けられた蓋体3bとからなり、容器本体3aの左右の側面には、後述する第2空間内のハンドにより引っかけられる突起3cが設けられている。

0018

また、各培養室4の前記自動開閉扉4aに対向する側面には、自動により、または、手動で開閉可能なアクセス扉4dが設けられている。アクセス扉4dは、筐体50から外部に露出して配置され、作業者が筐体50の外部からアクセス扉4dを開くことにより、培養室4の内部にアクセスすることができるようになっている。

0019

また、培養室4のアクセス扉4dには図5に示されるように、例えば、赤色と青色の2色の表示灯(報知手段)51が設けられている。各培養室4には制御装置52が接続されており、培養室4内の培養状態監視されており、例えば、培養室4内が空になったとき、あるいは、培養室4内の全ての培養容器3の細胞の培養が終了したとき等には、制御装置52からの信号によって、青色の表示灯51が点灯してアクセス扉4dの開放が許可され、それ以外の状態では赤色の表示灯51が点灯してアクセス扉4dの開放が禁止されるようになっている。なお、符号4eは、アクセス扉4dを開くための取っ手である。
また、図5では手前に開く片開きドアを例示したが、ドアの開閉タイプはこれに限定されるものではなく、上下、垂直移動のドアや左右開きドアでもよい。

0020

なお、本実施形態に係る自動培養装置1においては、培養室4が複数備えられているため、各培養室4内において異なる検体の培養を行うことが可能である。この場合に、複数のアクセス扉4dが同時に開かれて、検体相互間でのクロスコンタミネーションが発生することを防止するために、アクセス扉4dは同時に1つしか開かれないようにする必要がある。その方法としては、上記制御装置52(インターロック手段)によって、各アクセス扉4dに設けた図示しない開閉センサの出力を監視し、最初に開放可能となった培養室4のみの開放を許可し、その他の培養室4のアクセス扉4dの開放を禁止することにすればよい。この場合に、一の培養室4のアクセス扉4dが開かれたときは、制御装置52が他の培養室4のアクセス扉4dをロックすることとすればよい。

0021

前記搬送ロボット5は、4個の培養室4の間隔位置のほぼ中央に配置されている。該搬送ロボット5は、水平回転可能な第1アーム5aと、該第1アーム5aの先端に鉛直軸回りに回転可能に連結された第2アーム5bと、該第2アーム5bの先端に鉛直軸回りに回転可能に取り付けられ、それ自身は駆動部、伝導機構などの培養室内の環境を劣化させる機構を持たないハンド5cと、これら第1アーム5a、第2アーム5bおよびハンド5cを昇降可能な昇降機構5dとを備えている。これにより、搬送ロボット5は、4個の培養室4内の全てのトレイ7にアクセスするとともに、前記シャッタ2を跨いで第1空間S1と第2空間S2との間に配置されたコンベア9上にトレイ7を引き渡すことができる水平方向の動作範囲を有している。

0022

前記ハンド5cは、トレイ7を載置可能に水平方向に延びる平坦な形状に形成されており、培養室4に収容されているトレイ7間の隙間に挿入可能な厚さ寸法に形成されている。そして、ハンド5cは、トレイ7間の隙間に挿入された状態から上昇させられることにより、2本の腕によってトレイ7を下方から押し上げてトレイ保持部材4cから取り上げるとともに、トレイ7を安定して保持できるようになっている。

0023

前記コンベア9は、搬送ロボット5のハンド5cの幅寸法より大きな間隔をあけて左右に配置された2本の無端ベルト9aを備え、これら無端ベルト9aに掛け渡してトレイ7を載置できるようになっている。なお、ベルト9aは無端ベルトに限られない。

0024

前記第2空間S2には、図1に示されるように、培養処理装置30が構成されている。
培養処理装置30は、図1に示されるように、シャッタ2が開かれた状態で第1空間S1からコンベア9によって搬送されてきたトレイ7上の未使用の培養容器3に対し、遠心分離機11において遠心分離された骨髄液等からの細胞検体を供給し、あるいは、培地を供給、回収する給排ロボット10を備えている。

0025

さらに、培養処理装置30は、血清試薬等の種々の液体分注するための電動ピペット12を備えた水平回転および昇降移動可能な4台の分注ロボット13と、これら給排ロボット10および分注ロボット13の電動ピペット12先端に取り付ける使い捨て可能なチップ14を複数収容していて給排ロボット10および分注ロボット13の動作範囲内に提供可能な3台のチップ供給装置15と、使用済みのチップ14を廃棄回収するチップ回収部31と、血清や試薬等の種々の液体を複数の容器に貯留する試薬等供給装置16と、培養容器3内における細胞の様子を観察可能な顕微鏡17と、各試薬および培地交換等により廃棄される廃液をそれぞれ貯留する複数の貯留タンク18と、前記コンベア9と各ロボット10,13との間で培養容器3を受け渡し可能とするように培養容器3を移動させる水平移動機構19と、該水平移動機構19のスライダ20に取り付けられ、受け取った培養容器3を載置する載置台21とを備えている。
なお、第2空間S2にも、該第2空間S2内の空気を浄化するために清浄な下降気流を形成する空気清浄機32が設けられている。

0026

前記第2空間S2に構成された培養処理装置30は、その高さ方向の中間位置に配され第2空間S2内を上部空間S21と下部空間S22とに上下に区画する第1の区画壁33と、該第1の区画壁33により形成された下部空間S22内をさらに上下に区画する第2の区隔壁34とにより、上下方向に並ぶ3つの空間S21,S221,S222に区画されている。第1の区画壁33は、前記コンベア9の高さに配置され、その上方の上部空間S21内に、載置台21、給排ロボット10、分注ロボット13のアーム13a、顕微鏡17のXYテーブル17a以上の機構部等を配置している。これらの装置は、培養容器3の移動に必要な装置、および培養容器3の上部開口からアクセスすることが必要な装置だからである。なお、試薬等供給装置16の上面も第1の区画壁33の上面に露出しているが、これはチップ14の挿入口16cを上部空間S21に開口させるためである。

0027

また、第1の区画壁33には、載置台21を上部空間S21において移動させるために、載置台21を下部空間S21内の水平移動機構19に連結するための長孔35、第1の区画壁33の下方の空間S221に配置されたチップ供給装置15からチップ14を取り出すための貫通孔36、使用済みのチップ14を廃棄するための廃棄口37が貫通形成されている。さらに、第1の区画壁33には、その側壁30a,30bに沿って、上下に貫通する通気口38が設けられている(斜線部)。

0028

第1の区画壁33と第2の区画壁34との間の空間S221には、図7に示されるように、分注ロボット13の本体部分、チップ供給装置15、試薬等供給装置16、顕微鏡17のXYテーブル17a以下の部分、水平移動機構19および、チップ回収部31の廃棄口37と廃棄容器39とを接続するダクト40が備えられている。前記ダクト40は、図8に示されるように、例えば、その上端フランジ部40aを備える構造とされ、第1の区画壁33の下部に設けたフック44に引っかけることで、第1の区画壁33と第2の区画壁34との間に着脱可能に設ければよい。第2の区画壁34の側壁30a,30b近傍には、該側壁30a,30bに沿って、上下に貫通する通気口43が設けられている(斜線部)。

0029

さらに、第2の区画壁34の下方の空間S222には、図7に示されるように、遠心分離機11、貯留タンク18、廃棄容器39、および排気ファン41が配置されている。排気ファン41の出口にはHEPAフィルタのようなフィルタ42が設けられ、排気される空気を清浄にするようになっている。

0030

前記給排ロボット10は、水平多関節型ロボットであって、例えば、図1に示す例では、2種類の電動ピペット10a,10bを備えるヘッド10cと、水平旋回可能な2つのアーム10d,10eと、アーム10eの先端に設けられヘッド10cを昇降させる昇降機構10fとを備えている。電動ピペット10aは、貯留タンク18からダクト10gを介して導かれた培地を供給し、あるいはピペッティング動作を行うようになっている。電動ピペット10bは、培養容器3内あるいは遠心容器内の不要な培地を吸引し、ダクト10gを介して他の貯留タンク18へ廃液として排出するようになっている。

0031

電動ピペット10aによるピペッティング動作は、リン酸緩衝食塩水注入された骨髄液等の検体に対して行われるとともに、遠心分離機11により分離された細胞と培地構成液との混合液に対しても行われるようになっている。ピペッティング動作は、電動ピペット10aの先端にチップ供給装置15から供給されたチップ14を装着して、容器内に挿入され、容器内に貯留されている骨髄液等の検体とリン酸緩衝化食塩水との混合液、あるいは種々の細胞検体と培地との混合液に対し、吸引および放出を10回〜20回繰り返す。これにより、混合液を均一に攪拌するようになっている。

0032

また、給排ロボット10は、ピペッティング動作の後に、電動ピペット10aによって、遠心分離機11により分離された細胞と培地との混合液を吸引し、載置台21上に搭載された培養容器3内に上部開口から供給するようになっている。
一旦使用された使用済みのチップ14は、チップ回収部31において取り外され回収されるようになっている。したがって、給排ロボット10は、載置台21、チップ供給装置15、チップ回収部31および遠心分離機11からの細胞供給装置55等の種々の装置をその動作範囲内に配置している。

0033

前記分注ロボット13は、それぞれ、先端にチップ14を着脱可能に取り付ける電動ピペット12を備えた水平回転可能なアーム13aと、該アーム13aを昇降させる昇降機構13bとを備えている。分注ロボット13は、水平移動機構19によって搬送されて来た培養容器3内へ、培地や種々の試薬を供給するようになっている。したがって、分注ロボット13は、水平移動機構19上の載置台21、チップ供給装置15、チップ回収部31および試薬等供給装置16等の種々の装置をその動作範囲内に配置している。

0034

前記チップ供給装置15は、上方に開口した容器15a内に、電動ピペット10a,10b,12への取付口を上向きにして複数のチップ14を配列状態に収容しており、給排ロボット10や分注ロボット13が、新たなチップ14を必要とするときに、電動ピペット10a,10b,12を上方から挿入するだけで、電動ピペット10a,10b,12の先端にチップ14を取り付けるように構成されている。容器15aは、給排ロボット10や分注ロボット13による電動ピペット10a,10b,12の移動方向に対して交差する方向に往復移動させられるように移動機構15bに取り付けられている。また、分注ロボット13にチップ14を供給するチップ供給装置15には、移動機構15bによる移動方向とは直交する方向に容器15aを移動させる他の移動機構15cが備えられている。これにより、容器15a内の全てのチップ14に対して電動ピペット10a,10b,12がアクセスすることができるようになっている。

0035

前記チップ回収部31は、廃棄容器39の入口に、チップ14を把持する把持装置(図示略)を備えていて、給排ロボット10や分注ロボット13において使用されたチップ14が把持装置に挿入されると、これを把持するようになっている。そして、この状態で給排ロボット10や分注ロボット13が電動ピペット10a,10b,12を移動させることにより、電動ピペット10a,10b,12先端から使用済みチップ14が取り外され、廃棄容器39内にダクト40を介して回収されるようになっている。廃棄容器39は、空間S222内に着脱可能に配置されており、必要に応じて交換可能となっている。
前記ダクト40および廃棄容器39の交換時には、培養処理装置30の側壁30a,30bに設けられた図示しないドアを開くことにより、培養処理装置30の外部からアクセスすることとすればよい。

0036

前記試薬等供給装置16は、例えば、図6に示されるように、円筒状のケーシング内部に、水平回転可能なテーブル16aを収容し、該テーブル16a上に、扇型底面形状を有する筒状の試薬等容器16bを周方向に複数配列して搭載している。ケーシング内部は一定の温度に保冷されている。各試薬等容器16bには、種々の試薬等が貯留されている。例えば、細胞を培養するために必要な培地を構成するMEM(Minimal
Essential Medium:最小必須培地)、DMEM(Dulbecco's Modified Eagle
Medium)、FBS(Fetal
Bovine Serum:ウシ胎児血清)やヒト血清のような血清、培養容器3内の細胞を剥離させるトリプシンのような蛋白質分解酵素や、培養に際して細胞を成長させるサイトカインのような成長因子、細胞を分化させるデキサメタゾンのような分化誘導因子ペニシリン系抗生物質のような抗生剤エストロゲン等のホルモン剤や、ビタミン等の栄養剤が貯留されている。

0037

試薬等供給装置16のケーシングの上面には、分注ロボット13が電動ピペット12先端のチップ14を挿入する挿入口16cが設けられている。この挿入口16cは、前記分注ロボット13の動作範囲内に配置されている。また、各試薬等容器16bは、その上面に、前記挿入口16cに一致する位置に配置される開口部(図示略)を備えている。これにより、テーブル16aを回転させて試薬等容器16bの開口部をケーシングの挿入口16cの鉛直下方に配置することで、分注ロボット13が、電動ピペット12先端のチップ14を上方から試薬等容器16b内へ挿入して、内部に貯留されている試薬等を吸引することができるようになっている。試薬等供給装置16を2台設けているのは、検体に共通のトリプシンのような薬液と、検体に固有の血清のような液体とを分離して取り扱うようにしているためである。

0038

前記顕微鏡17は、培養工程の途中、あるいは、培地交換の際に、培養容器3内の細胞の様子や増殖の程度を観察したり、細胞数計数したりする場合等に使用されるようになっている。顕微鏡17のXYステージ17aや作動距離調整、倍率の変更等は全て遠隔操作により行うことができるように構成されている。第2空間S2の外方に向けて接眼レンズを配置しておくことにより、自動培養装置1の外部から培養容器3内の細胞の状態を観察できるようにしてもよい。

0039

前記貯留タンク18は、例えば、全ての検体に共通して使用できるMEMやPBS等を貯留しておき、必要に応じて試薬等供給装置16内の試薬等容器16b内に供給するようになっている。また、貯留タンク18には、廃液タンクとして、培地交換の際に排出される廃培地等を貯留するものもある。

0040

前記水平移動機構19は、直線移動機構により水平方向に移動可能なスライダ20を備えている。スライダ20上には前記載置台21が搭載されており、載置台21に搭載された培養容器3を、コンベア9から分注ロボット13の動作範囲まで移動させることができるようになっている。

0041

前記載置台21は、コンベア9上のトレイ7内から移載された培養容器3を搭載して保持する保持機構(図示略)を備えている。また、該培養容器3に振動を付与する加振装置(図示略)を備えていてもよい。加振装置は、例えば、培養容器3を所定の角度範囲往復揺動させる装置の他、超音波振動を加える装置や、水平方向の振動を加える装置を採用してもよい。
本実施形態に係る自動培養装置1の各種装置には、上記制御装置52または上記とは別の図示しない制御装置が接続されている。制御装置は、各工程の順序動作タイミング等を制御するとともに、動作履歴等を記録保存するようになっている。

0042

このように構成された本実施形態に係る自動培養装置1の作用について、以下に説明する。
本実施形態に係る自動培養装置1を用いて、間葉系幹細胞を培養するには、まず、患者から採取された骨髄液を培養処理装置30内に導入する。この工程は作業者が行ってもよく、ハンドリングロボットにより行ってもよい。

0043

骨髄液は、PBSが供給され、給排ロボット10によるピペッティング等により攪拌された後に、ハンドリングロボットの作動により、骨髄液とPBSとの混合液が収容された容器が遠心分離機11に投入される。そして、遠心分離機11が、例えば、800〜1300Gで3〜5min間作動させられることにより、混合液内の比重の重い間葉系幹細胞を含む細胞が沈降した状態に集められる。

0044

この状態で、再度ハンドリングロボットの作動により、容器が遠心分離機11外に取り出される。そして、給排ロボット10およびチップ供給装置15の作動により、電動ピペット10b先端に未使用のチップ14が取り付けられる。

0045

すなわち、チップ供給装置15は移動機構15bを作動させることにより、未使用のチップ14を給排ロボット10の動作範囲内に配する。すると、給排ロボット10は、昇降機構10fを作動させることにより、ヘッド10cを下降させて、第1の区画壁33下方のチップ供給装置15から未使用のチップ14を受け取り、電動ピペット10bの先端に取り付ける。

0046

この状態で、給排ロボット10を作動させて電動ピペット10bのチップ14の先端を容器内に挿入して吸引する。これにより、容器内の上澄み液が除去され、間葉系幹細胞を多く含む細胞が容器内に残される。

0047

次に、容器内に残った検体は、給排ロボット10により培養容器3に投入される。
投入に先立って、コンベア9の作動により、トレイ7に載せた1個の空の培養容器3が、第1空間S1から第2空間S2に差し出されている。トレイ7上の培養容器3が、図示しない移載装置の作動により、載置台21上に載置される。そして、図示しない蓋体開閉装置の作動により、載置台21上の培養容器3の蓋体3bが開けられる。

0048

この状態で、給排ロボット10を作動させて、電動ピペット10aから容器内に、貯留タンク18に貯留されているDMEMやPBS等の培地構成液を、所定量供給する。電動ピペット10a先端のチップ14を容器内に挿入した状態に保持したまま、電動ピペット10aを作動させることにより、ピペッティングを行う。これにより、間葉系幹細胞を多く含む細胞と培地構成液とが均一に混合された細胞懸濁液が構成されることになる。

0049

このようにして製造された細胞懸濁液は、電動ピペット10aを作動させることにより、チップ14内に吸引される。吸引された細胞懸濁液は、チップ14内に保持された状態で、給排ロボット10を作動させることにより、載置台21上の培養容器3内に上部開口から投入される。

0050

細胞懸濁液を培養容器3内に投入し終わると、給排ロボット10は、第1の区画壁33に形成された廃棄口37にチップ14を挿入して取り外し、チップ回収部31に回収させる。廃棄口37において取り外されたチップ14は、ダクト40を介して、最下位の空間S222に配置されている廃棄容器内に投入される。

0051

次に、細胞懸濁液が投入された培養容器3は、水平移動機構19を作動させることにより、載置台21ごと水平移動させられ、各分注ロボット13の動作範囲内に配置される。分注ロボット13は、チップ供給装置15から受け取った未使用のチップ14を先端に取り付けた電動ピペット12を作動させることにより、試薬等供給装置16の試薬等容器16b内からDMEMや血清、あるいは各種試薬を適量吸引した後に、培養容器3の上方まで搬送して培養容器3内に注入する。血清や各試薬の吸引は、各試薬等の吸引毎にチップ供給装置15から未使用のチップ14に交換して行われる。これにより、培養容器3内においては、適正な培地内に間葉系幹細胞が混合された状態で存在することになる。なお、培地内において間葉系幹細胞を均一に分布させるために、載置台21を作動させて、培養容器3ごと加振することにしてもよい。

0052

そして、全ての処理を終えた培養容器3は水平移動機構19の作動により、コンベア9の近傍まで移動させられ、そこで、再度、蓋体開閉装置および移載装置の作動により、蓋体3bにより上部開口を閉じられた状態で、トレイ7に戻される。

0053

この後に、コンベア9を作動させることにより、トレイ7に載せられた培養容器3が第2空間S2から第1空間S1の中央空間S12内に挿入される。
この状態で、搬送ロボット5を作動させることにより、ハンド5cによってトレイ7を持ち上げる。そして、トレイ7を収容する培養室4の前まで搬送したところで、当該培養室4の自動開閉扉4aを開き、搬送ロボット5によって、空いているトレイ保持部材4c上にトレイ7を挿入する。そして、再度、自動開閉扉4aを閉じることにより、培養室4内の培養条件を一定に保持して細胞の培養が行われることになる。なお、細胞懸濁液の投入や、DMEM、血清、各種試薬の投入や吸引の順序は適宜変更してもよいのは言うまでもない。

0054

また、培地交換や容器交換の際にも、上記と同様にして、培養室4外に配置されている搬送ロボット5の作動により、培養室4内の培養容器3がトレイ7ごと取り出され、第1空間S1から第2空間S2へ受け渡される。
一の培養容器3による培養が十分に行われると、培養容器3の底面積を拡大することが必要となる。この場合には、培養室4からトレイ7ごと取り出された培養容器3が、搬送ロボット5の作動により第1空間S1から第2空間S2へ受け渡される。そして、第2空間S2では、培養容器3内にトリプシンが注入されて、培養容器3内の細胞が剥離させられた状態で、給排ロボット10の作動によって培養容器3内から吸引されて遠心分離機11内に投入される。そして、遠心分離機11の作動により、間葉系幹細胞等の必要なもののみが集められ、トリプシンを含む上澄み液が廃棄される。

0055

そして、チップ14を付け替えた給排ロボット10の作動により、再度、培地構成液が容器内に供給され、ピペッティングにより攪拌され、細胞懸濁液が構成される。この間に、細胞を吸引されて空となった培養容器3は、蓋体3bを被せられた状態でトレイ7ごと第1空間S1に戻され、搬送ロボット5の作動により図示しない容器排出口から第1空間S1外部に排出されて廃棄される。

0056

全てのトレイ7が取り出されて、培養室4内が空になった場合には、アクセス扉4dに設けられた赤色の表示灯51が消灯し、青色の表示灯51が点灯する。これにより、筐体の外部にいる作業者は、培養室4内が空であることを確認でき、取っ手4eを把持してアクセス扉4dを開くことにより、培養室4内に筐体50外からアクセスすることができる。

0057

そして、作業者は、筐体50の外部から培養室4内部を容易に清掃することができるとともに、未使用の新たな培養容器3をトレイ7に載せて培養室4内に補給しておくことができる。
このとき、トレイ7上の培養容器3としては、一段サイズの大きな培養容器3を供給してもよいが、本実施形態に係る自動培養装置1においては、同じサイズの培養容器3の数を増やして供給する。これにより細胞の培養に必要な底面積を増加させることができる。

0058

そして、複数回の培地交換や容器交換を介した所定期間にわたる培養工程を行うことにより、間葉系幹細胞が十分な細胞数まで増殖させられることになる。十分な細胞数に達したか否かは、給排ロボット10の作動により、間葉系幹細胞が底面に付着した培養容器3を顕微鏡17まで搬送することにより、観察あるいは測定され、細胞の増殖の程度が判断される。

0059

このようにして、本実施形態に係る自動培養装置1により、患者から採取した骨髄液から十分な細胞数の間葉系幹細胞を自動的に培養することが可能となる。なお、十分な間葉系幹細胞が得られた後には、培養容器3内にリン酸カルシウムのような生体組織補填材およびデキサメタゾンのような分化誘導因子を投入して、再度培養工程を継続することにより、生体欠損部に補填可能な、生体組織補填体を製造することにしてもよい。

0060

本実施形態に係る自動培養装置1によれば、培養室4内に新たな培養容器3を収容するとき、培養室4内において細胞の培養が終了したとき、および培養室4内部を清掃するときには、培養室4に設けられたアクセス扉4dを開くことにより、筐体50の外部から容易に培養室4内部にアクセスすることができる。

0061

また、アクセス扉4dは自動開閉扉4aに対向する培養室4の側面に配置されているので、搬送ロボット5による自動開閉扉4aを介した培養容器3の筐体内における出し入れの方向と、作業者によるアクセス扉4dを介した培養容器3の筐体外からの出し入れの方向とを一致させることができる。その結果、培養容器3を培養室4の側壁内面に設けたレール状のトレイ保持部材4bに沿わせて挿入する等、培養容器3の収納のために側壁内面を利用することが可能となり、収納スペースを最大限に利用し、かつ、簡易な収納構造を達成することができる。

0062

また、培養室4内において、培養容器3の方向を転換する必要がないので、従来の試料テーブルのような可動機構を培養室4内に配置する必要がなく、培養室4内の清浄度の低下を防止することができるとともに、培養室4を小型化することができる。
また、アクセス扉4dにインターロック手段52が設けられているので、複数の培養室4が同時に開放されることがなく、各培養室4内において別々の検体を培養している場合に、検体相互間のクロスコンタミネーションが発生することを防止することができる。

0063

また、本実施形態に係る自動培養装置1によれば、培養室4内に、培養容器3を取り出すための機構部が存在しない。すなわち、培養室4内には、トレイ7を載置した状態に支持するトレイ保持部材4cが設けられているのみであり、培養容器3を取り出すための機構部は全て培養室4外に配置された搬送ロボット5に集約されている。そして、搬送ロボット5は、トレイ7の出し入れ作業が行われた後には、培養室4の自動開閉扉4aの外側に完全に退避することができるようになっている。

0064

したがって、自動開閉扉4aが閉じられた状態では、培養室4内に機構部が存在せず、機構部の作動によって発生するような塵埃の発生は全く存在しない。また、培養室4内は、温度37±0.5℃、湿度100%およびCO2濃度5%等に維持されるが、機構部が存在しないために、このような環境下においても、腐食等の問題が生ずることがない。また、自動開閉扉4aが開かれた状態においても、培養室4内に挿入されるのは搬送ロボット5のハンド5c先端のみであり、実質的に回転機構摺動機構が培養室4内に入ることはない。その結果、培養室4内への塵埃の侵入が抑制され、培養室4内部の清浄度を高めることができる。
なお、培養室4は、CO2培養室、マルチガス培養室、培養室、または保冷庫等のように、培養に利用されるものあるいはその組合せで構成されていてもよい。

0065

さらに、本実施形態に係る培養処理装置30および自動培養装置1によれば、培養処理装置30の第2空間S2内が、第1の区画壁33により上部空間S21と下部空間S22とに区画され、上部空間S21には清浄な下降気流を発生させる空気清浄機32が設けられている。そして、第1の区画壁33には、その側壁30a,30b近傍に通気口38が設けられている。第1の区画壁33には、通気口38の他に種々の装置を貫通させるための貫通孔36,37等が形成されているが、通気口38の流通断面積を他の貫通孔36,37等の流通断面積より十分に大きく確保しておくことにより、気流を通気口38に通過させることが可能となる。

0066

したがって、上部空間S21内を下降してきた清浄な気流は、第1の区画壁33の近くで側壁30a,30bの方向に向かい、通気口38を介して下部空間S22へと流通させられる。その結果、上部空間S21内に浮遊していた塵埃を下方に向かって押し流してきた気流が、上部空間S21の側壁30a,30b近傍の角部に滞留することがなく、スムーズに下部空間S22へ流通させられることになる。

0067

さらに、本実施形態に係る培養処理装置30および自動培養装置1によれば、蓋体3bを開かれた状態の培養容器3が移動させられる上部空間S21には、培養容器3の移動に必要な載置台21、顕微鏡17のXYテーブル17a、培養容器3の上部開口からアクセスすることが必要な給排ロボット10、分注ロボット13の電動ピペット12、顕微鏡17の光源部分等のみが配置され、その他の機構部は下部空間S22に配置されている。したがって、上部空間S21における塵埃の発生が最小限に抑えられ、培養容器3内への塵埃の混入の可能性が低減されることになる。

0068

また、特に、塵埃を発生する可能性の高い装置、例えば、遠心分離機11、廃棄容器39、排気ファン41等は、下部空間S22の内、さらに第2の区画壁34によって区画された最下位の空間S222内に配置されているので、そこで発生した塵埃が上部空間S21に流入することはない。さらに、空間S222内の空気は排気ファン41によって吸引され、HEPAフィルタ42によって塵埃を除去された後に培養処理装置30の外部に放出される。したがって、上部空間S21の清浄度は、極めて高い清浄度に維持されることになる。

0069

また、第2の区画壁34にも、側壁30a,30bに沿って通気口43が設けられているので、上部空間S21から流入した塵埃を含む気流が、空間S221内に広がることなく、スムーズに空間S222に向けて流通させられることになる。

0070

さらに、培地や細胞が付着した使用済みのチップ14を収容した廃棄容器39は、着脱可能であり、必要によりまたは定期的に交換することで、下部空間S22の清浄度をも高い状態に回復することができる。さらに、廃棄容器39への廃棄の際に使用済みのチップ14を通過させるダクト40も、必要によりまたは定期的に取り外して、交換あるいは清掃することで、清浄度の向上に寄与することができる。

0071

さらに、本実施形態に係る自動培養装置1は、搬送ロボット5の設置されている中央空間S12の上部に、空気清浄部6を備えているので、搬送ロボット5の存在する中央空間S12内も常に清浄度が維持されている。したがって、培養室4の自動開閉扉4aが開かれたときにも、培養室4内に塵埃が流入することを最小限に抑えることが可能となる。
したがって、本実施形態に係る自動培養装置1によれば、培養中の細胞が塵埃等によって汚染される可能性を低減し、健全な細胞を培養することができるという効果がある。

0072

なお、この発明は、上記実施形態に示した構成に限定されるものではない。すなわち、培養室4の形状や数、搬送ロボット5、給排ロボット10および分注ロボット13の形態や数、各種装置の形態や数等は、何ら限定されることなく、適用条件に合わせて任意に設定することができる。

0073

また、導入された骨髄液にPBSを供給して攪拌することにより細胞懸濁液を製造したが、これに代えて、溶血剤を投入して溶血処理することにより、赤血球を取り除くこととしてもよい。

0074

また、成長因子としては、サイトカインの他に、例えば、濃縮血小板、BMP、EGF、FGF、TGF−β、IGF、PDGF、VEGF、HGFやこれらを複合させたもの等の成長に寄与する物質を採用することにしてもよい。また、抗生剤としては、ペニシリン系抗生物質の他、セフェム系マクロライド系テトラサイクリン系ホスホマイシン系、アミノグリコシド系ニューキノロン系等任意の抗生物質を採用することができる。
なお、本発明に係る自動培養装置は、骨髄の間葉系幹細胞の培養に限定されるものではない。生体の種々の組織から採取された細胞や、樹立された細胞ラインを培養してもよい。

0075

また、生体組織補填材としては、リン酸カルシウムに代えて、生体組織に親和性のある材料であれば任意のものでよく、生体吸収性の材料であればさらに好ましい。特に、生体適合性を有する多孔性セラミックスや、コラーゲンポリ乳酸ポリグリコール酸ヒアルロン酸、またはこれらの組合せを用いてもよい。また、チタンの様な金属であってもよい。また、生体組織補填材は、顆粒状でもブロック状でもよい。

図面の簡単な説明

0076

この発明の一実施形態に係る自動培養装置を示す斜視図である。
図1の自動培養装置の第1空間を概略的に示す縦断面図である。
図1の自動培養装置の第1空間を概略的に示す平面図である。
図1の自動培養装置において用いられる培養容器の一例を示す斜視図である。
図1の自動培養装置の培養室外部のアクセス扉を示す斜視図である。
図1の自動培養装置の培養処理装置の第1の区画壁を除去して第2の区画壁上の装置を示す斜視図である。
図1の自動培養装置の培養処理装置の第1および第2の区画壁を除去して最下位の空間内に設置された装置を示す斜視図である。
図1の自動培養装置の培養処理装置の廃棄容器に接続するダクトの取付構造例を示す縦断面図である。

符号の説明

0077

1自動培養装置
3培養容器
4培養室
4a自動開閉扉
4dアクセス扉
5搬送ロボット(搬送機構)
50筐体
51表示灯(報知手段)
52制御装置(インターロック手段)

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