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技術 トリプルルーメンカテーテル

出願人 日本コヴィディエン株式会社
発明者 阿部一博蟹江信篤星之内佑也早川季伸
出願日 2004年9月30日 (15年0ヶ月経過) 出願番号 2004-285832
公開日 2006年4月13日 (13年6ヶ月経過) 公開番号 2006-095134
状態 特許登録済
技術分野 媒体導出入付与装置
主要キーワード むく軸 段部端面 エンドホール サイドホール ルアーアダプタ 有底円筒 挿入抵抗 トリプルルーメンカテーテル
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2006年4月13日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (13)

課題

開存性に優れ、送血口および脱血口を大きくでき、かつ鋭利な先端形状を維持できるようにする。

解決手段

縮径する先端部12の先端に開口された輸液口4aまで形成された輸液用ルーメン4と、先端近傍に軸方向に開口された送血口2aまで形成された送血用ルーメン2と、側壁14に対向して開口された少なくとも一対の脱血口3a,3bまで形成された脱血用ルーメン3と、を設けて先端形状をエンドホール化し、開存性を改善して、送血不良の発生を防止する。

概要

背景

近年、通常の透析用途(脱送血用途)以外に輸液を流せるメリットからトリプルルーメンカテーテル適応が拡大している。カテーテルガイドワイヤに沿って挿入するという制約上、市販されているトリプルルーメンカテーテルの多くは脱血口や送血口がカテーテル側部に形成されるいわゆるサイドホール形式を採用している(例えば特許文献1)。例えば送血口がサイドホールから形成されている場合、送血口からの大量の返血血管壁にあたることで血管に刺激を与えたり、乱流を生じさせるため、周辺部に血栓を生じ易くなる。また、脱血口がサイドホールから形成されている場合、カテーテルが脱血用ルーメン陰圧の影響を受けて脱血時に血管壁側に寄せられてしまうため、脱血不良を生ずることが少なくない。この脱血不良の問題は、特に脱血口および送血口のいずれもサイドホールから形成されていて、これら送血口と脱血口がカテーテルの軸線を挟んで対向する側に配置されている場合、顕著に現れる。すなわち、このようにサイドホール形式の送血口と脱血口を対向配置した場合、送血口から血液がカテーテルの軸方向に対して垂直に吹き出るため、血管内でのカテーテルの位置がカテーテルの送血口側と逆方向に移動してしまい、送血口と対向する側に位置する脱血口が血管の内壁と接触して塞がり、脱血不良を生じる。既述したように、カテーテルは脱血用ルーメンの陰圧の影響を受けて脱血時に脱血口側が血管壁側に寄せられてしまう。この脱血口側の吸引力と前記送血口側の吹き出し圧力とによる相乗作用によって、脱血口が塞がり、脱血不良を生じ易くなる。

そこで、縮径する先端部の先端に開口する送血口まで形成された送血用ルーメンと、先端部よりも後方の両側に設けられて軸方向に開口する一対の脱血口まで形成されて基端側で連通する脱血用ルーメンとを有する、いわゆるエンドホール形式のトリプルルーメンカテーテルが提案されている(例えば特許文献2)。

特開平2−209159号公報
特表平9−501337号公報

概要

開存性に優れ、送血口および脱血口を大きくでき、かつ鋭利な先端形状を維持できるようにする。縮径する先端部12の先端に開口された輸液口4aまで形成された輸液用ルーメン4と、先端近傍に軸方向に開口された送血口2aまで形成された送血用ルーメン2と、側壁14に対向して開口された少なくとも一対の脱血口3a,3bまで形成された脱血用ルーメン3と、を設けて先端形状をエンドホール化し、開存性を改善して、送血不良の発生を防止する。

目的

本発明の技術的課題は、開存性に優れ、送血口および脱血口を大きくでき、かつ鋭利な先端形状を維持できるようにすることにある。

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
1件

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請求項1

縮径する先端部の先端に開口された輸液口まで形成された輸液用ルーメンと、先端近傍に軸方向に開口された送血口まで形成された送血用ルーメンと、側壁に対向して開口された少なくとも一対の脱血口まで形成された脱血用ルーメンと、を備えることを特徴とするトリプルルーメンカテーテル

請求項2

送血用ルーメンと脱血用ルーメンとの間に、脱血用ルーメンの断面積が送血用ルーメンの断面積より大きくなるように隔壁を設けるとともに、脱血用ルーメンの内壁の前記隔壁に対向する位置に該隔壁側に突出する凸部を形成し、該凸部に前記輸液用ルーメンを設けたことを特徴とする請求項1記載のトリプルルーメンカテーテル。

請求項3

送血口の開口面を、前記先端部の形状に沿うように、軸方向後方へ傾斜させたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載のトリプルルーメンカテーテル。

請求項4

隔壁を除く送血用ルーメン形成壁部を先端から所定量切り欠いて段部を形成し、この段部の端面である送血口の開口面を、軸方向後方へ傾斜させたことを特徴とする請求項2記載のトリプルルーメンカテーテル。

技術分野

0001

本発明は、血液透析、一時的な輸液または中心静脈圧力(以下、CVPという)の監視などに使用されるトリプルルーメン多重ルーメン)カテーテル係り、さらに詳しくは、血液透析時において特に送血および脱血を円滑に行えるトリプルルーメンカテーテルの構造に関するものである。

背景技術

0002

近年、通常の透析用途(脱送血用途)以外に輸液を流せるメリットからトリプルルーメンカテーテルの適応が拡大している。カテーテルはガイドワイヤに沿って挿入するという制約上、市販されているトリプルルーメンカテーテルの多くは脱血口や送血口がカテーテル側部に形成されるいわゆるサイドホール形式を採用している(例えば特許文献1)。例えば送血口がサイドホールから形成されている場合、送血口からの大量の返血血管壁にあたることで血管に刺激を与えたり、乱流を生じさせるため、周辺部に血栓を生じ易くなる。また、脱血口がサイドホールから形成されている場合、カテーテルが脱血用ルーメン陰圧の影響を受けて脱血時に血管壁側に寄せられてしまうため、脱血不良を生ずることが少なくない。この脱血不良の問題は、特に脱血口および送血口のいずれもサイドホールから形成されていて、これら送血口と脱血口がカテーテルの軸線を挟んで対向する側に配置されている場合、顕著に現れる。すなわち、このようにサイドホール形式の送血口と脱血口を対向配置した場合、送血口から血液がカテーテルの軸方向に対して垂直に吹き出るため、血管内でのカテーテルの位置がカテーテルの送血口側と逆方向に移動してしまい、送血口と対向する側に位置する脱血口が血管の内壁と接触して塞がり、脱血不良を生じる。既述したように、カテーテルは脱血用ルーメンの陰圧の影響を受けて脱血時に脱血口側が血管壁側に寄せられてしまう。この脱血口側の吸引力と前記送血口側の吹き出し圧力とによる相乗作用によって、脱血口が塞がり、脱血不良を生じ易くなる。

0003

そこで、縮径する先端部の先端に開口する送血口まで形成された送血用ルーメンと、先端部よりも後方の両側に設けられて軸方向に開口する一対の脱血口まで形成されて基端側で連通する脱血用ルーメンとを有する、いわゆるエンドホール形式のトリプルルーメンカテーテルが提案されている(例えば特許文献2)。

0004

特開平2−209159号公報
特表平9−501337号公報

発明が解決しようとする課題

0005

しかしながら、前述のように縮径する先端部の先端に送血口を設置してあるカテーテルにあっては、以下のような課題が存在する。
(a)カテーテル先端部を体内に挿入し易くするためにカテーテル先端部の形状を鋭利にすると、送血口も小さくせざるを得なくなり、送血の血液流量の確保が難しくなって、送血効率が下がる。
(b)先端の送血口を小さくすればする程、送血口からは血液がジェット流状に吹き出るため、血管に対して過度の刺激となり、好ましくない。
(c)先端の送血口を小さくすればする程、送血圧力が高くなり、カテーテルの基端側に接続する透析装置に過剰な圧力が加わり、透析装置に過負荷がかかる。
(d)逆に、先端の送血口を大きくすると、先端部形状を鋭利にすることができず、カテーテルの挿入抵抗が高くなる。
(e)ガイドワイヤ挿通専用のルーメンがないため、ガイドワイヤを挿通する場合、送血用ルーメンを流用して使用しなければならず、使い勝手が悪い。
(f)輸液を注入することができない(送血用のルーメンに輸液と血液を混合して血管に送る手法もあるが、血液と輸液を混合することで血液が固まる虞れがあり、好ましくない)。

0006

本発明の技術的課題は、開存性に優れ、送血口および脱血口を大きくでき、かつ鋭利な先端形状を維持できるようにすることにある。

課題を解決するための手段

0007

本発明の請求項1に係るトリプルルーメンカテーテルは、縮径する先端部の先端に開口された輸液口まで形成された輸液用ルーメンと、先端近傍に軸方向に開口された送血口まで形成された送血用ルーメンと、側壁に対向して開口された少なくとも一対の脱血口まで形成された脱血用ルーメンと、を備えるものである。

0008

本発明の請求項2に係るトリプルルーメンカテーテルは、送血用ルーメンと脱血用ルーメンとの間に、脱血用ルーメンの断面積が送血用ルーメンの断面積より大きくなるように隔壁を設けるとともに、脱血用ルーメンの内壁の前記隔壁に対向する位置に該隔壁側に突出する凸部を形成し、この凸部に輸液用ルーメンを設けたものである。

0009

本発明の請求項3に係るトリプルルーメンカテーテルは、送血口の開口面を、先端部の形状に沿わせて軸方向後方へ傾斜させたものである。

0010

本発明の請求項4に係るトリプルルーメンカテーテルは、隔壁を除く送血用ルーメン形成壁部を先端から所定量切り欠いて段部を形成し、この段部の端面である送血口の開口面を、軸方向後方へ傾斜させたものである。

発明の効果

0011

請求項1に係るトリプルルーメンカテーテルにおいては、縮径する先端部の先端に開口された輸液口まで形成された輸液用ルーメンと、先端近傍に軸方向に開口された送血口まで形成された送血用ルーメンと、側壁に対向して開口された少なくとも一対の脱血口まで形成された脱血用ルーメンと、を備えたので、先端形状をエンドホール化でき、開存性に優れ、安定した送血が可能となり、送血不良の発生を防止できる。また、送血圧が高まらないため、透析装置への負担を軽減できるとともに、ジェット流等が発生せず、血管に不要な刺激を与えるのを防止できる。

0012

請求項2に係るトリプルルーメンカテーテルにおいては、送血用ルーメンと脱血用ルーメンとの間に、脱血用ルーメンの断面積が送血用ルーメンの断面積より大きくなるように隔壁を設けるとともに、脱血用ルーメンの内壁の前記隔壁に対向する位置に該隔壁側に突出する凸部を形成し、凸部に輸液用ルーメンを設けたので、この凸部からなる輸液用ルーメン形成部がカテーテルの補強リブとして働き、脱血口を含むカテーテル全体をキンク(折れ曲がり)させにくくし、脱血口を大きくしても安定した開口を維持できる。また、脱血口を大きくすることで、陰圧を分布できるので、脱血時にカテーテルが血管壁側に寄せられてしまうのを低減でき、カテーテルで血管壁を刺激することがなくなって、血栓形成を抑制することができる。

0013

請求項3に係るトリプルルーメンカテーテルにおいては、送血口の開口面を、先端部の形状に沿わせて軸方向後方へ傾斜させたので、鋭利な先端形状を維持することができる。このため、挿入抵抗が下がり、体内への挿入がし易く、皮膚組織に食い込ませることなくカテーテルを挿入することができる。

0014

請求項4に係るトリプルルーメンカテーテルにおいては、隔壁を除く送血用ルーメン形成壁部を先端から所定量切り欠いて段部を形成し、この段部の端面である送血口の開口面を、軸方向後方へ傾斜させたので、送血口となる段部端面部分が鋭利な形状となり、挿入抵抗を下げることができる。このため、体内への挿入がし易く、皮膚組織に食い込ませることなくカテーテルを挿入することができる。

発明を実施するための最良の形態

0015

実施の形態1.
図1乃至図7はいずれも本発明の実施の形態1に係るトリプルルーメンカテーテルを示すもので、図1はその全体構成を示す模式図、図2図1のA−A線矢視断面図、図3はその先端部分を拡大して示す斜視図、図4はその送血用ルーメン内に送血口までスタイレット芯材)を挿入した状態の先端部分を拡大して示す斜視図、図5はそのカテーテル本体の先端に差し込まれて先端部を形成する部材を示す斜視図、図6はその先端形成部材の側面図、図7図6のB−B線矢視断面図である。

0016

本実施形態のトリプルルーメンカテーテルは、例えばポリウレタンなどの合成樹脂材料からなり3つのルーメンすなわち送血用ルーメン2、脱血用ルーメン3、及びガイドワイヤ挿通ルーメンとしての機能を持つ輸液用ルーメン4を有する円筒状のカテーテル本体1と、例えばシリコーンまたはポリウレタンなどの軟質の合成樹脂材料からなり透析回路に接続される接続チューブ5,6、及び輸液およびCVPの監視などに使用される接続チューブ7を備えてカテーテル本体1の基部に一体的に結合された接続部8と、から構成されている。

0017

これを更に詳述すると、カテーテル本体1は、図2に示すように、内部に中央より上方でかつ軸方向に隔壁9が設けられ、この隔壁9によって断面積の異なるほぼ半円形状の2つのルーメンすなわち送血用ルーメン2とこれよりも断面積の大きい脱血用ルーメン3が形成されているとともに、脱血用ルーメン3の内壁の隔壁9に対向する位置に、隔壁9側に突出する凸部11が形成され、この凸部11に内径がガイドワイヤ(図示せず)の外径とほぼ等しい断面円形状の輸液用ルーメン4が設けられている。

0018

カテーテル本体1の先端部を形成する部材(以下、先端形成部材という)12は、図5乃至図7に示すように、先端が縮径する円錐状に形成され、その先端に輸液用ルーメン4に連通する円形の輸液口4aが設けられた頭部12aと、カテーテル本体1の脱血用ルーメン3内に挿入される尾状部12bと、頭部12aと尾状部12bとの間に形成されてカテーテル本体1の先端面に当接し溶着される段部12cと、隔壁9から連続するように頭部12aの上面に形成した平坦面12dと、尾状部12bの下面に後端から段部12c手前まで形成されたスリット12fと、スリット12fに連続して形成されて輸液用ルーメン4を形成する凸部11が挿通可能な円形溝12gとから構成されており、円形溝12gと凸部11との位置合わせを行って尾状部12bを脱血用ルーメン3内に差し込んだ状態下では、あたかも尾状部12bが凸部11に跨っているかのように組み付けられるようになっている。

0019

また、カテーテル本体1における送血用ルーメン形成壁部13には、軸方向に開口しかつ送血用ルーメン2に連通する送血口2aがその開口面を先端部12の形状に沿わせて軸方向後方へ傾斜させた状態に形成されている。さらに、カテーテル本体1の脱血用ルーメン形成壁部14における送血口2aよりも後方となる位置に、カテーテル軸線を挟んで対向する如く脱血用ルーメン3に連通する一対の脱血口3a,3bが形成されている。

0020

各接続チューブ5,6,7の末端には、ルアーアダプタ15,16,17が一体形成され、このうち送血用ルーメン2に連なる接続チューブ5側のルアーアダプタ15と脱血用ルーメン3に連なる接続チューブ6側のルアーアダプタ16は、透析時に透析回路に接続されるようになっている。接続チューブ7は輸液用ルーメン4に接続されている。ルアーアダプタ15,16,17を使用しない場合は、ルアーアダプタの開口部に有底円筒状のキャップ(図示せず)が取り付けられ、ルアーアダプタの開口部が閉塞されるようになっている。

0021

送血用ルーメン2内には、カテーテル本体1を血管内に挿入する際に、図4のように送血口2aまで延びる合成樹脂材料からなるむく軸状のスタイレット(芯材)18が基端側より挿通されるようになっている。スタイレット18は、外径が送血用ルーメン2のルーメン径とほぼ等しいかまたは若干小径に設定されている。また、スタイレット18の先端部の形状は、送血口2aの断面形状にマッチするように曲面状に滑らかに形成されている。

0022

なお、各接続チューブ5,6,7にはそれぞれのルーメンを閉塞するクランプ21,22,23(図1)が設けられているとともに、カテーテル本体1の少なくとも先端部12から脱血口3a,3bより若干基部側までの範囲に、抗血栓性湿潤潤滑剤(図示せず)がコーティングされている。なお、カテーテル本体1全体に抗血栓性湿潤潤滑剤をコーティングしてもよい。

0023

以上のように構成される本実施形態のトリプルルーメンカテーテルを用いて血液透析を行う場合、まず予め大腿静脈内頸静脈あるいは鎖骨下静脈等の血流豊富な大径の静脈にガイドワイヤを留置する。次いで、このように血管内に留置したガイドワイヤの手元端を、カテーテル本体1の輸液口4aから挿入して、輸液用ルーメン4に挿通する。次に、予め送血用ルーメン2内に送血口2aまでスタイレット18が挿通されているカテーテル本体1をガイドワイヤに沿って押し進め、血管に挿入する。このとき、カテーテル本体1は、先端が送血口2aの断面形状にマッチするように曲面状に滑らかに形成されているスタイレット18により、鋭利な先端形状を維持されているので、挿入抵抗が下がり、体内への挿入がし易くなっている。このため、皮膚組織に食い込ませることなくカテーテルを挿入することができる。なお、本実施形態では既述したように送血口2aがその開口面を先端部12の形状に沿わせて軸方向後方へ傾斜させた状態に形成され、それだけでも挿入抵抗が下がり、体内への挿入がし易くなる効果が得られるので、スタイレット18は必ずしも必要でなく、送血用ルーメン2内にスタイレット18が挿通されていない場合であっても使用可能である。

0024

そして、血流の豊富な大径の静脈に、血流と同じ方向にカテーテル本体1の先端を向け、留置する。次いで、ガイドワイヤを輸液用ルーメン4から抜去するとともに、スタイレット18を送血用ルーメン2から抜去し、輸液用ルーメン4に接続されている接続チューブ7をクランプ23で閉塞した後、送血用ルーメン2に連なる接続チューブ5側のルアーアダプタ15を透析回路の送血側に接続し、脱血用ルーメン3に連なる接続チューブ6側のルアーアダプタ16を透析回路の脱血側に接続して血液透析を開始する。

0025

血液透析が開始されると、脱血用ルーメン3に連通している一対の対向する脱血口3a,3bから脱血用ルーメン3に流れ込んで透析回路に送られ、透析回路からの浄化された血液は送血用ルーメン2を通って、軸方向に開口しかつ送血用ルーメン2に連通している送血口2aから血管内に送られる。

0026

血液透析終了後、カテーテル本体1を血管内に留置する場合は、接続チューブ5のルアーアダプタ15及び接続チューブ6のルアーアダプタ16を透析回路から取り外し、送血用ルーメン2及び脱血用ルーメン3をヘパリン加生理食塩水フラッシュし、ヘパリンロックする。そして、各ルアーアダプタ15,16の開口部に有底円筒状のキャップ(図示せず)を取り付け、各ルアーアダプタ15,16の開口部を閉塞する。

0027

このように、本実施形態のトリプルルーメンカテーテルにおいては、縮径する先端部12の先端に開口された輸液口4aまで輸液用ルーメン4を形成するとともに、先端近傍に軸方向に開口された送血口2aまで送血用ルーメンを設けて、血液透析における送血を、軸方向に開口された送血口2aにより行うようにしているので、先端形状をエンドホール化でき、開存性に優れ、安定した送血が可能となり、送血不良の発生を防止できる。また、送血圧が高まらないため、透析装置への負担を軽減できるとともに、ジェット流等が発生せず、血管に不要な刺激を与えるのを防止することができる。

0028

また、送血用ルーメン2と脱血用ルーメン3との間に、脱血用ルーメンの断面積が送血用ルーメンの断面積より大きくなるように隔壁9を設けるとともに、脱血用ルーメン3の内壁の前記隔壁に対向する位置に隔壁9側に突出する凸部11を形成して、凸部11に輸液用ルーメン4を設けたので、この凸部11からなる輸液用ルーメン形成部がカテーテル本体1の補強リブとして働き、脱血口3a,3bを含むカテーテル全体をキンク(折れ曲がり)させにくくすることが可能となり、脱血口3a,3bを大きくしても安定した開口を維持させることができる。さらに、脱血口3a,3bを大きくすることで、陰圧を分布できるので、脱血時にカテーテル本体1が血管壁側に寄せられてしまうのを低減でき、カテーテルで血管壁を刺激することがなくなって、血栓形成を抑制することができる。

0029

また、送血口2aの開口面を、先端部12の形状に沿わせて軸方向後方へ傾斜させたので、鋭利な先端形状を維持することができる。このため、挿入抵抗が下がり、体内への挿入がし易くなり、皮膚組織に食い込ませることなくカテーテルを挿入することができる。

0030

また、カテーテル本体1の少なくとも先端部12から脱血口3a,3bより若干基部側までの範囲にコーティングした抗血栓性湿潤潤滑剤により、カテーテル挿入抵抗が更に軽減され、滑らかな挿入性を実現することが可能となるとともに、脱血口3a,3bヘの血栓形成を防止できて、長期的にカテーテルを開存させることができる。

0031

実施の形態2.
図8乃至図12はいずれも本発明の実施の形態2に係るトリプルルーメンカテーテルを示すもので、図8はその全体構成を示す模式図、図9はその先端部分を拡大して示す斜視図、図10はその送血用ルーメン内に送血口までスタイレット(芯材)を挿入した状態の先端部分を拡大して示す斜視図、図11はそのカテーテル本体の先端に差し込まれて先端部を形成する先端形成部材を示す斜視図、図12はこの先端形成部材の側面図であり、各図中、前述の実施の形態1のものと同一部分には同一符号を付し、その説明は省略する。

0032

この実施形態のトリプルルーメンカテーテルは、隔壁9を除く送血用ルーメン形成壁部13が先端から所定量切り欠いて段部に形成され、この段部の端面である送血口2aの開口面が、軸方向後方へ傾斜して構成されている。そして、カテーテル本体1Aを血管内に挿入する際には、送血用ルーメン2内に、図10のように送血口2aまで延びる合成樹脂材料からなるむく軸状のスタイレット(芯材)18Aが基端側より挿通されるようになっている。

0033

カテーテル本体1Aの先端部を形成する部材(以下、先端形成部材という)12Aは、図11及び図12に示すように、先端が縮径する円錐状に形成され、その先端に輸液用ルーメン4に連通する円形の輸液口4aが設けられた頭部12aと、カテーテル本体1Aの脱血用ルーメン3内に挿入されて脱血口3a,3b部分まで延びる長尺の尾状部12bと、頭部12aと尾状部12bとの間に形成されてカテーテル本体1Aの先端面に当接し溶着される段部12cと、隔壁9から連続するように頭部12aの上面に形成した平坦面12dと、尾状部12bの後端部の両側面に後端に向け縮小するテーパ状に形成されて脱血口3a,3bの内方流路を形成する流路形成部12eと、尾状部12bの下面に後端から段部12c手前まで形成されたスリット12fと、スリット12fに連続して形成されて輸液用ルーメン4を形成する凸部11が挿通可能な円形溝12gとから構成されており、円形溝12gと凸部11との位置合わせを行って尾状部12bを脱血用ルーメン3内に差し込んだ状態下では、あたかも尾状部12bが凸部11に跨っているかのように組み付けられるようになっている。

0034

また、この実施形態においてもカテーテル本体1Aの少なくとも先端部から脱血口3a,3bより若干基部側までの範囲に、抗血栓性湿潤潤滑剤(図示せず)がコーティングされている。なお、カテーテル本体1A全体に抗血栓性湿潤潤滑剤をコーティングしてもよい。それ以外の構成は全て前述の実施の形態1のものと同一であり、実施の形態1のもつ機能を全て備えている。

0035

したがって、この実施形態のトリプルルーメンカテーテルにおいても、前述の実施の形態1と同様の効果を奏する。すなわち、先端形状をエンドホール化でき、開存性に優れ、安定した送血が可能となり、送血不良の発生を防止できる。また、送血圧が高まらないため、透析装置への負担を軽減できるとともに、ジェット流等が発生せず、血管に不要な刺激を与えるのを防止することができる。

0036

また、輸液用ルーメン4を形成する凸部11による補強リブ効果に加え、先端形成部材12Aの長尺の尾状部12bにより、カテーテル本体1Aの先端から脱血口3a,3bまでを更に内側より支持してバックアップできるので、脱血口3a,3bを含むカテーテル全体をより確実にキンク(折れ曲がり)させにくくすることができて、脱血口3a,3bを大きくしても安定した開口を維持させることができる。さらに、脱血口3a,3bを大きくすることで、陰圧を分布できるので、脱血時にカテーテル本体1が血管壁側に寄せられてしまうのを低減でき、カテーテルで血管壁を刺激することがなくなって、血栓形成を抑制することができる。

0037

また、送血口2aの開口面を軸方向後方へ傾斜させたので、鋭利な先端形状を維持することができる。このため、挿入抵抗が下がり、体内への挿入がし易くなり、皮膚組織に食い込ませることなくカテーテルを挿入することができる。

0038

また、カテーテル本体1Aの少なくとも先端部12から脱血口3a,3bより若干基部側までの範囲にコーティングした抗血栓性湿潤潤滑剤により、カテーテル挿入抵抗が更に軽減され、滑らかな挿入性を実現することが可能となるとともに、脱血口3a,3bヘの血栓形成を防止できて、長期的にカテーテルを開存させることができる。

図面の簡単な説明

0039

本発明の実施の形態1に係るトリプルルーメンカテーテルの全体構成を示す模式図である。
図1のA−A線矢視断面図である。
実施の形態1に係るトリプルルーメンカテーテルの先端部を拡大して示す斜視図である。
実施の形態1に係るトリプルルーメンカテーテルの送血用ルーメン内に送血口までスタイレット(芯材)を挿入した状態の先端部分を拡大して示す斜視図である。
実施の形態1に係るトリプルルーメンカテーテルのカテーテル本体の先端に差し込まれて先端部を形成する部材を示す斜視図である。
実施の形態1に係るトリプルルーメンカテーテルの先端形成部材の側面図である。
図6のB−B線矢視断面図である。
本発明の実施の形態2に係るトリプルルーメンカテーテルの全体構成を示す模式図である。
実施の形態2に係るトリプルルーメンカテーテルの先端部分を拡大して示す斜視図である。
実施の形態2に係るトリプルルーメンカテーテルの送血用ルーメン内に送血口までスタイレット(芯材)を挿入した状態の先端部分を拡大して示す斜視図である。
実施の形態2に係るトリプルルーメンカテーテルのカテーテル本体の先端に差し込まれて先端部を形成する部材を示す斜視図である。
実施の形態2に係るトリプルルーメンカテーテルの先端形成部材の側面図である。

符号の説明

0040

2 送血用ルーメン
2a 送血口
3脱血用ルーメン
3a,3b 脱血口
4輸液用ルーメン
4a輸液口
9隔壁
11 凸部
12,12A先端形成部材(先端部)
14 脱血用ルーメン形成壁部(側壁)

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