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図面 (13)

課題

支持体フィルム上に感光層を含む複数の層を形成する際に、重ね合わされた層の界面にスジ等の障害が発生することを防止すると共に、巻芯の形状の感光層への写り込みを防止し、保護フィルムの浪費の抑制することを目的とする。

解決手段

ドライフィルムレジスト10の製造ラインでは、支持体フィルム10Aが搬送されている間に、塗布部16における感光性樹脂組成物溶液の塗布、乾燥部18における感光性樹脂組成物溶液の乾燥、塗布部20における水溶性ポリマー溶液の塗布、乾燥部22における水溶性ポリマー溶液の乾燥、塗布部24における感光性樹脂組成物溶液の塗布、乾燥部26における感光性樹脂組成物溶液の乾燥を逐次連続して行う。

概要

背景

近年、プリント配線板配線パターン高精細化の要求が高くなっており、より高解像度配線パターン形成を可能とするドライフィルムレジストDFR)が求められている。そのためには、DFRの感光層膜厚を薄くすることが有効であるが、単純に感光層の膜厚を薄くしてしまうと、感光層のスルーホール又はビアホール等のホール部を保護する部分(テント膜)が、感光層の未硬化領域を除去する工程やエッチング工程で破れてしまい、ホール部が保護されなくなる。

このため、従来から、支持体フィルム上に複数の感光層が形成されたDFRを用いて、破れ難いテント膜を形成すると共に、高解像度な配線パターンの形成を行う方法が考案されている(例えば、特許文献1、2参照)。

ここで、DFRは、支持体フィルム上に感光性樹脂組成物溶液を塗布した後に、支持体フィルムに熱風吹付け感光性樹脂組成物中溶媒蒸発させる方法等によって製造される。複数の感光層を支持体フィルム上に形成するためには、異なる感光性樹脂組成物溶液を支持体フィルム上に重ねて塗布し、その後、同様に加熱により感光性樹脂組成物中の溶媒を蒸発させれば良い。

しかし、重ねて塗布された感光性樹脂組成物溶液同士の相溶性が低い場合、又は、感光層と感光層との間に、感光性樹脂組成物溶液に含まれるメチルエチルケトン(MEK)等との相溶性の低い水やアルコール等を主成分とする溶液バリア層を形成する場合は、これらの溶液を支持体フィルム上に重ねて塗布すると界面で凝集が起ってスジが発生する。更に、各層の表面張力比重、粘度の組合せによって層混合やハジキ等の故障が発生する場合があり、感光性樹脂組成物溶液の設計自由度が狭くなってしまう。

このような場合、1層毎に、支持体フィルムのロールからの巻出し、溶液の塗布、塗布された溶液の乾燥、支持体フィルムの巻取りを行う必要があるが、巻取る毎に、巻芯の形状が各層や支持体フィルムに写ってしまう。また、吸湿性が高い層を最外層に形成すると吸湿によるシワ(レチキレション)が発生してしまう。更に、1層形成する毎に、感光層を保護する保護フィルムを使用しなければならないので、コスト増となる。
特開平8−54732号公報
特開平10−111573号公報

概要

支持体フィルム上に感光層を含む複数の層を形成する際に、重ね合わされた層の界面にスジ等の障害が発生することを防止すると共に、巻芯の形状の感光層への写り込みを防止し、保護フィルムの浪費の抑制することを目的とする。ドライフィルムレジスト10の製造ラインでは、支持体フィルム10Aが搬送されている間に、塗布部16における感光性樹脂組成物溶液の塗布、乾燥部18における感光性樹脂組成物溶液の乾燥、塗布部20における水溶性ポリマー溶液の塗布、乾燥部22における水溶性ポリマー溶液の乾燥、塗布部24における感光性樹脂組成物溶液の塗布、乾燥部26における感光性樹脂組成物溶液の乾燥を逐次連続して行う。

目的

本発明は上記事実を考慮してなされたものであり、支持体フィルム上に感光層を含む複数の層を形成する際に、重ね合わされた層の界面にスジ等の障害が発生することを防止すると共に、巻芯の形状の感光層への写り込みを防止し、保護フィルムの浪費を抑制することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

支持体フィルム上に感光層を含む複数の層が形成された感光性フィルムの製造方法であって、前記支持体フィルムが搬送されている間に、前記支持体フィルムに各層を形成するための溶液を塗布する塗布工程と、前記塗布工程において前記支持体フィルムに塗布された溶液を加熱して乾燥させる乾燥工程とを逐次連続して行うことを特徴とする感光性フィルムの製造方法。

請求項2

前記支持体フィルム上に第一感光層と第二感光層を形成し、前記第一感光層と前記第二感光層との間での物質移行を抑制するバリア層を前記第一感光層と前記第二感光層との間に形成することを特徴とする請求項1に記載の感光性フィルムの製造方法。

請求項3

前記乾燥工程における前記支持体フィルムの温度を、前記支持体フィルムの熱収縮率変化率変曲する熱収縮境界温度未満とすることを特徴とする請求項1又は2に記載の感光性フィルムの製造方法。

請求項4

前記熱収縮境界温度を、加熱引試験における前記支持体フィルムの伸長率の変化率が変曲する温度とすることを特徴とする請求項3に記載の感光性フィルムの製造方法。

請求項5

前記乾燥工程を、搬送方向上流側で前記溶液を恒率乾燥する恒率乾燥工程と、搬送方向下流側で前記溶液を減率乾燥する減率乾燥工程に分けて構成し、前記減率乾燥工程での前記支持体フィルムの温度を前記熱収縮境界温度未満とすることを特徴とする請求項3又は4に記載の感光性フィルムの製造方法。

技術分野

0001

本発明は、支持体フィルム上に感光層を含む複数の層を形成する感光性フィルムの製造方法に関する。

背景技術

0002

近年、プリント配線板配線パターン高精細化の要求が高くなっており、より高解像度配線パターン形成を可能とするドライフィルムレジストDFR)が求められている。そのためには、DFRの感光層の膜厚を薄くすることが有効であるが、単純に感光層の膜厚を薄くしてしまうと、感光層のスルーホール又はビアホール等のホール部を保護する部分(テント膜)が、感光層の未硬化領域を除去する工程やエッチング工程で破れてしまい、ホール部が保護されなくなる。

0003

このため、従来から、支持体フィルム上に複数の感光層が形成されたDFRを用いて、破れ難いテント膜を形成すると共に、高解像度な配線パターンの形成を行う方法が考案されている(例えば、特許文献1、2参照)。

0004

ここで、DFRは、支持体フィルム上に感光性樹脂組成物溶液を塗布した後に、支持体フィルムに熱風吹付け感光性樹脂組成物中溶媒蒸発させる方法等によって製造される。複数の感光層を支持体フィルム上に形成するためには、異なる感光性樹脂組成物溶液を支持体フィルム上に重ねて塗布し、その後、同様に加熱により感光性樹脂組成物中の溶媒を蒸発させれば良い。

0005

しかし、重ねて塗布された感光性樹脂組成物溶液同士の相溶性が低い場合、又は、感光層と感光層との間に、感光性樹脂組成物溶液に含まれるメチルエチルケトン(MEK)等との相溶性の低い水やアルコール等を主成分とする溶液バリア層を形成する場合は、これらの溶液を支持体フィルム上に重ねて塗布すると界面で凝集が起ってスジが発生する。更に、各層の表面張力比重、粘度の組合せによって層混合やハジキ等の故障が発生する場合があり、感光性樹脂組成物溶液の設計自由度が狭くなってしまう。

0006

このような場合、1層毎に、支持体フィルムのロールからの巻出し、溶液の塗布、塗布された溶液の乾燥、支持体フィルムの巻取りを行う必要があるが、巻取る毎に、巻芯の形状が各層や支持体フィルムに写ってしまう。また、吸湿性が高い層を最外層に形成すると吸湿によるシワ(レチキレション)が発生してしまう。更に、1層形成する毎に、感光層を保護する保護フィルムを使用しなければならないので、コスト増となる。
特開平8−54732号公報
特開平10−111573号公報

発明が解決しようとする課題

0007

本発明は上記事実を考慮してなされたものであり、支持体フィルム上に感光層を含む複数の層を形成する際に、重ね合わされた層の界面にスジ等の障害が発生することを防止すると共に、巻芯の形状の感光層への写り込みを防止し、保護フィルムの浪費を抑制することを目的とする。

課題を解決するための手段

0008

請求項1に記載の感光性フィルムの製造方法は、支持体フィルム上に感光層を含む複数の層が形成された感光性フィルムの製造方法であって、前記支持体フィルムが搬送されている間に、前記支持体フィルムに各層を形成するための溶液を塗布する塗布工程と、前記塗布工程において前記支持体フィルムに塗布された溶液を加熱して乾燥させる乾燥工程とを逐次連続して行うことを特徴とする。

0009

請求項1に記載の感光性フィルムの製造方法では、塗布工程において、支持体フィルムに各層を形成するための溶液を塗布し、乾燥工程において、支持体フィルムに塗布された溶液を加熱して乾燥させることで、各層を形成するが、この塗布工程と乾燥工程を、支持体フィルムが搬送されている間に、逐次連続して行うことで、支持体フィルム上に感光層を含む複数の層を形成する。

0010

即ち、下の層が乾燥した直後、上の層の溶液を塗布する。このため、重ね合わされた層同士の相溶性が低い場合でも界面に凝集が起ることがなく、スジが発生することがない。また、重ね合わされた層同士の混合やハジキ等は起り得ないので、各層の表面張力、比重、粘度等の設計の自由度が広がる。

0011

また、後述するバリア層等の吸湿性の高い層が含まれている場合でも、この吸湿性の高い層を、直ちに感光層等の吸湿性の低い層で覆うことができるので、吸湿性の高い層が吸湿して膨潤することを防止でき、スジの発生を防止できる。

0012

また、支持体フィルムの巻き取りは、複数の層の乾燥が終了した後に1度だけ行えば良いので、感光層を保護するための保護フィルムの消費量を抑制でき、さらに、巻芯の形状が各層や支持体フィルムに写ることを抑制できる。

0013

請求項2に記載の感光性フィルムの製造方法は、請求項1に記載の感光性フィルムの製造方法であって、前記支持体フィルム上に第一感光層と第二感光層を形成し、前記第一感光層と前記第二感光層との間での物質移行を抑制するバリア層を前記第一感光層と前記第二感光層との間に形成することを特徴とする
請求項2に記載の感光性フィルムの製造方法では、支持体フィルム上に第一感光層と第二感光層を形成し、第一感光層と第二感光層との間にバリア層を形成し、重なり合った感光層の間での物質の移行や外的影響を抑制している。

0014

ここで、第一感光層又は第二感光層を形成するための溶液に対して相溶性が低いバリア層の溶液を第一感光層又は第二感光層の上に塗布しても、第一感光層又は第二感光層は、既に乾燥しているので、第一感光層又は第二感光層とバリア層との界面で凝集が起ることがなく、界面にスジが発生することがない。

0015

請求項3に記載の感光性フィルムの製造方法は、請求項1又は2に記載の感光性フィルムの製造方法は、前記乾燥工程における前記支持体フィルムの温度を、前記支持体フィルムの熱収縮率変化率変曲する熱収縮境界温度未満とすることを特徴とする。

0016

請求項3に記載の感光性フィルムの製造方法では、塗布工程において支持体フィルムに塗布された各層を形成するための溶液を、乾燥工程において加熱して乾燥させる。ここで、支持体フィルムを薄くした場合、支持体フィルムは加熱されると熱収縮を起す。この際、支持体フィルムの温度上昇に対する熱収縮率の変化率は、温度が上昇しても途中までは一定であるが、ある温度で変曲して急激に大きくなる。即ち、支持体フィルムの温度が、この熱収縮率の変化率が変曲する熱収縮境界温度を超えると、支持体フィルムの熱収縮が急速に進行し、支持体フィルムの平面性が損なわれてしまう。

0017

そこで、乾燥工程では、支持体フィルムの温度を熱収縮境界温度未満に維持できるように支持体フィルムを加熱する。なお、詳細は後述するが、支持体フィルムが厚さ16μmのPETである場合、熱収縮境界温度は約120℃となり、感光層のガラス転移温度を基準に加熱温度を設定する従来(最高でも107℃)と比して、乾燥工程での加熱温度を高く設定できる。即ち、感光性組成物を乾燥させるまでに要する時間を短縮でき、感光性フィルムの生産性を向上できる。

0018

請求項4に記載の感光性フィルムの製造方法は、請求項3に記載の感光性フィルムの製造方法であって、前記熱収縮境界温度を、加熱引試験における前記支持体フィルムの伸長率の変化率が変曲する温度とすることを特徴とする。

0019

請求項4に記載の感光性フィルムの製造方法では、支持体フィルムを加熱した状態で所定の張力で引張って支持体フィルムの伸長率を測定する加熱引張試験を、支持体フィルムの加熱温度を変えて行い、支持体フィルムの温度上昇に対する伸長率の変化率が変曲する温度を熱収縮境界温度として、支持体フィルムの加熱温度を設定している。

0020

即ち、加熱引張試験における支持体フィルムの伸長率は、支持体フィルムの熱収縮率が大きくなるのに反比例して小さくなるので、支持体フィルムの伸長率の変化率が変曲する温度は、支持体フィルムの熱収縮境界温度に近似する。これによって、支持体フィルムの熱収縮境界温度を、容易且つ正確に求めることができる。.
請求項5に記載の感光性フィルムの製造方法は、請求項3又は4に記載の感光性フィルムの製造方法であって、前記乾燥工程を、搬送方向上流側で前記溶液を恒率乾燥する恒率乾燥工程と、搬送方向下流側で前記溶液を減率乾燥する減率乾燥工程に分けて構成し、前記減率乾燥工程での前記支持体フィルムの温度を前記熱収縮境界温度未満とすることを特徴とする。

0021

請求項6に記載の感光性フィルムの製造方法における乾燥工程では、まず、支持体フィルム上に塗布された溶液が恒率乾燥され、そして、減率乾燥されるが、恒率乾燥の際には熱エネルギーの大部分が溶液を蒸発させるのに使われるので、支持体フィルムに急激な熱収縮は起こらない。支持体フィルムに急激な熱収縮が起こり得るのは、溶液の溶媒含有率が低下して、熱エネルギーの大部分が支持体フィルムに作用する減率乾燥の際である。

0022

このため、乾燥工程を、搬送方向上流側の恒率乾燥工程と搬送方向下流側の減率乾燥工程に分けて構成し、減率乾燥工程における支持体フィルムの加熱温度を、支持体フィルムの温度が熱収縮境界温度未満となるように設定することで、支持体フィルムの温度管理を正確なものにしている。

発明の効果

0023

本発明は上記構成にしたので、支持体フィルム上に感光層を含む複数の層を形成する際に、重ね合わされた層の界面にスジ等の障害が発生することを防止できると共に、巻芯の形状の感光層への写り込みを防止でき、保護フィルムの浪費を抑制できる。また、感光性フィルムの品質を損なわない高温設定の乾燥が可能となるため、短時間で通過できるコンパクト乾燥装置設備コストを抑制し、且つ高い生産性を実現できる。

発明を実施するための最良の形態

0024

以下に図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。

0025

図1に示すように、感光性フィルムとしてのドライフィルムレジスト(以下、DFRという)10の製造ライン12では、支持体供給ロール14に巻き取られた支持体フィルム10Aを巻き出して搬送する。支持体フィルム10Aの搬送路には、塗布部16と乾燥部18が設けられている。

0026

図2(A)に示すように、塗布部16で、支持体フィルム10Aの一面に感光性樹脂組成物溶液が塗布され、図2(B)に示すように、乾燥部18で、支持体フィルム10A上の感光性樹脂組成物溶液が加熱されて乾燥される。

0027

そして、図1に示すように、乾燥部18の搬送方向下流側には、塗布部20と乾燥部22が設けられている。図3(A)に示すように、塗布部20で、塗布部16における塗布工程、乾燥部18における乾燥工程を経て支持体フィルム10A上に形成された第一感光層10B上にバリア層形成用の溶液が塗布され、図3(B)に示すように、乾燥部22で、第一感光層10B上のバリア層形成用の溶液が加熱されて乾燥される。

0028

そして、図1に示すように、乾燥部22の搬送方向下流側には、塗布部24と乾燥部26が設けられている、図4(A)に示すように、塗布部24で、塗布部20における塗布工程、乾燥部22における乾燥工程を経て第一感光層10B上に形成されたバリア層10C上に感光性樹脂組成物溶液が塗布され、乾燥部26で、バリア層10C上の感光性樹脂組成物溶液が加熱されて乾燥される。

0029

そして、図1に示すように、乾燥部26の搬送方向下流側には、DFR10を狭持搬送する搬送ロール28が設けられており、この搬送ロール28の上方には、保護フィルム10Eが巻取られた保護フィルムロール30が設けられている。

0030

保護フィルムロール30から巻出された保護フィルム10Eは、搬送ロール28へ供給され、図5に示すように、塗布部24、乾燥部26を経てバリア層10C上に形成された感光層10D上に重ね合わされる。

0031

そして、搬送ロール28の搬送方向下流側には、巻取りロール32が設けられており、感光層10D上に保護フィルム10Eが重ね合わされたDFR10が、巻取りロール32によって巻き取られる。

0032

このようにして形成されるDFR10は、図6に示すように、支持体フィルム10A、第一感光層10B、バリア層10C、第二感光層10D、保護フィルム10Eがこの順で積層されている。第一感光層10B及び第二感光層10Dはそれぞれ、バインダー重合性化合物、及び光重合開始剤を含む感光性樹脂組成物からなり、光の照射により硬化する。DFR10は、第二感光層10Dが第一感光層10Bよりも相対的に光感度が高い点に主な特徴がある。ここで、光感度とは、それぞれの感光層が硬化するのに必要な光エネルギー量に相当し、光感度が高いとは、第二感光層10Dの硬化が、第一感光層10Bよりも少ない光の照射量で開始する、または第二感光層10Dの硬化が、第一感光層10Bよりも少ない光の照射量で完了することを意味する。

0033

第一感光層10B、バリア層10Cそして第二感光層10Dの厚みはそれぞれ、目的に応じて任意に設定可能である。ただし、第一感光層10Bは、1〜100μmの範囲の厚みを有するのが好ましく、さらに5〜80μmの範囲の厚みを有するのが好ましく、特に10〜50μmの範囲の厚みを有するのが好ましい。第一感光層10Bの厚みが1μmより薄いと、膜強度を強くするには不適当となる場合があり、厚みが100μmを超えると現像残渣が残りやすくなるなどの現像上の問題がでてくる場合がある。第一感光層10Bの厚みは、第二感光層10Dの厚みよりも大きいほうが好ましい。

0034

バリア層10Cは、第一、第二感光層10B、10D、支持体フィルム10A、あるいは保護フィルム10Eに含まれる物質の移行防止や移行の抑制、酸素湿度などの外的影響を防止したり、抑制したりする役割等を有する。このバリア層10Cは、0.1〜5μmの範囲の厚みを有するのが好ましく、さらに0.5〜4μmの範囲の厚みを有するのが好ましく、特に1〜3μmの範囲の厚みを有するのが好ましい。バリア層10Cの厚みが0.1μmより薄いと、充分なバリア性が得られない場合があり、厚みが5μmを超えると現像に長時間を要するようになる。第二感光層10Dは、0.1〜15μmの範囲の厚みを有するのが好ましく、さらに1〜12μmの範囲の厚みを有するのが好ましく、特に3〜10μmの範囲の厚みを有するのが好ましい。第二感光層10Dの厚みが0.1μmより薄いと、塗布の際の厚みムラがでやすくなり、厚みが15μmを超えると解像性が低下するなどの問題がでてくる。

0035

本発明の感光性フィルムの製造方法によって製造されるDFRの層構成は、図6で図示した層構成に限定されるものではなく、図6で示した層以外の層を有しても良い。例えば、支持体フィルム10Aと第一感光層10Bとの間や、保護フィルム10Eと第二感光層10Dとの間に、支持体フィルム10Aや基板11との剥離性密着力を調整する層、ハレーション防止層などを設けても良い。

0036

ここで、DFR10における光の照射量と第一感光層10B、第二感光層10Dの硬化量との関係について説明する。図7(B)に示すように、DFR10では、支持体フィルム10A側から照射された光は、支持体フィルム10A、第一感光層10B、バリア層10C、そして第二感光層10Dの順に進むにもかかわらず、第二感光層10Dの硬化は、第一感光層10Bよりも先に、少ない光エネルギー量で始まる。そして、第二感光層10Dの全体が硬化した後、光エネルギー量を増加すると、第一感光層10Bの硬化が始まり、さらに光エネルギー量を多くすると、第一感光層10Bの全体が硬化する。

0037

第一感光層10Bの感度と第二感光層10Dの感度との関係については、第一感光層10Bの光感度を1とした場合、第二感光層10Dの光感度が2〜200の範囲にあるのが好ましく、2.5〜100の範囲にあるのがさらに好ましく、特に3〜50の範囲にあるのが好ましい。

0038

第一感光層10Bの硬化が始まるまでに必要な光エネルギー量Aは、第二感光層10Dを硬化させるために必要な光エネルギー量Bと同量であってもよいが、光エネルギー量Bよりも大きい方が好ましい。

0039

これまでに記載したように、DFR10は、露光量(いわゆる光エネルギー量)に応じて、露光及び現像処理により得られる硬化層の厚さを所望の厚さとすることが可能であり、露光量のパターンを必要に応じて変更することにより、基板11に最も近い第二感光層10Dのみを硬化させる領域から、順次厚みを変えて全ての感光層を硬化させる領域までを作り分けることが可能である。従って、画像の内部で厚みが異なる三次元造形や、所望の領域のみの膜の強度を高くする、あるいは所望の領域のみの画像濃度を高める等の特性を付与した硬化樹脂画像などを一種類のDFR10で形成することが可能となる。

0040

従って、DFR10をプリント配線板の製造、特にスルーホール11A(図7(B)参照)やビアホールを有するプリント配線板の製造に用いると、配線パターン形成領域には相対的に厚さが薄く、高解像の硬化層を形成し、スルーホールまたはビアホールには相対的に厚さが厚い、高強度の硬化層を形成することができる。従って、DFR10を用いることにより、テンティング法として利用できる充分なテント膜強度を有し、かつ高解像度が必要な部分では充分な解像度硬化樹脂パターンを容易に形成することができる。

0041

上述したように、DFR10では、各感光層の感度が、支持体フィルム10Aに近い側から支持体フィルム10Aから離れた側に向かうに従って順に相対的に高くなっている。この感光層を二層以上とし、それらの感光層の感度を順次相対的に高くする方法は、公知の高感度化技術を全て用いることができる。すなわち、例えば高感度開始剤の使用、増感剤の使用、光重合開始剤及び/又は増感剤の含有量の増量、あるいは感光層中の重合性化合物の含有率を多くする、重合抑制剤または重合禁止剤の割合を少なくするなどの手法によって得ることができる。特に感光層が二層の場合であれば、例えば高感度の開始剤を用いるほか、第二感光層10Dに増感剤を添加する、第二感光層10D中の光重合開始剤及び/又は増感剤の含有量を第一感光層10Bより多くする、あるいは第二感光層10D中の重合性化合物の含有率を第一感光層10Bより多くするなどの手法によっても得ることができる。

0042

本発明の、支持体フィルム10Aに、バインダー、重合性化合物、及び光重合開始剤を含む感光性樹脂組成物からなる第一感光層10B、バリア層10C、そしてバインダー、重合性化合物、及び光重合開始剤を含む感光性樹脂組成物からなり、第一感光層10Bの光感度よりも相対的に高い光感度を示す第二感光層10Dがこの順に積層されてなるDFR10を用いて画像パターン(硬化樹脂パターン)を形成する場合、第二感光層10Dの硬化が始まる光エネルギー量Dは、0.05〜10mJ/cm2の範囲にあることが好ましく、さらに0.1〜5mJ/cm2の範囲にあることが好ましく、特に0.15〜2.5mJ/cm2の範囲にあることが好ましい。また第二感光層10Dを硬化させるために必要な光エネルギー量Bは、0.1〜20mJ/cm2の範囲にあることが好ましく、さらに0.2〜15mJ/cm2の範囲にあることが好ましく、特に0.4〜10mJ/cm2の範囲であることが好ましい。

0043

第二感光層10Dを硬化させるために必要な光エネルギー量Bと第一感光層10Bを硬化させるために必要な光エネルギー量Cとの比(B/C)は、0.005〜0.5の範囲にあることが好ましく、さらに0.01〜0.4の範囲にあることが好ましく、特に0.02〜0.35の範囲にあることが好ましい。そして、第二感光層10Dを硬化させるために必要な光エネルギー量Bと第一感光層10Bの硬化が始まるまで必要な光エネルギー量Aとの比(B/A)が1〜10の範囲にあることが好ましく、さらに1.1〜9の範囲にあることが好ましく、特に1.3〜8の範囲であることが好ましい。またこの光エネルギー量Aは、0.1〜200mJ/cm2の範囲にあることが好ましく、さらに1〜100mJ/cm2の範囲にあることが好ましく、特に2〜50mJ/cm2の範囲であることが好ましい。

0044

次にDFR10の各層について説明する。

0045

[第一感光層10B]
第一感光層10Bの主成分としては、たとえばバインダと重合性化合物と光重合性開始剤とを挙げることができる。第一感光層10Dには、このほか、増感剤、熱重合禁止剤可塑剤発色剤着色剤などを配合でき、更に支持体フィルム10Aの表面への密着促進剤及びその他の助剤類(例えば、顔料導電性粒子充填剤消泡剤難燃剤レベリング剤剥離促進剤酸化防止剤香料熱架橋剤表面張力調整剤連鎖移動剤等)を配合してもよい。これらの成分を適宜配合することにより、第一感光層10Bの感度、焼きだし性、膜物性等の性質を後述する第二感光層10Dとの関係で調整することができる。

0046

以下、第一感光層10Bに配合される各成分について詳説する。

0047

A.バインダ
バインダとしては、アルカリ性水溶液に対して膨潤性、可溶性が高いポリマーが使用される。

0048

このようなポリマーとしては、側鎖にカルボキシル基スルホン酸基燐酸基などの酸性基を有する酸性基含有ポリマーが挙げられる。

0049

酸性基含有ポリマーの例としては、ビニル共重合体系樹脂ポリウレタン樹脂ポリアミド樹脂エポキシ樹脂などであってカルボキシル基を有するものが挙げられ、これらの中で、溶媒への溶解性アルカリ現像液への溶解性、合成の容易さ、膜物性の調整の容易さなどの点からカルボキシル基含有ビニル共重合体系樹脂が最も好ましい。

0050

カルボキシル基含有ビニル共重合体系樹脂としては、カルボキシル基を有するカルボキシル基含有ビニルモノマー単独重合体、および前記カルボキシル基含有ビニルモノマーとそれ以外の共重合モノマーとの共重合体が挙げられる。

0051

A−1カルボキシル基含有ビニルモノマー
前記カルボキシル基含有ビニルモノマーとしては、例えば、(メタアクリル酸ビニル安息香酸マレイン酸、マレイン酸モノアルキルエステルフマル酸イタコン酸クロトン酸桂皮酸アクリル酸ダイマー水酸基を有する単量体(例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等)と環状無水物(例えば、無水マレイン酸無水フタル酸シクロヘキサンジカルボン酸無水物)との付加反応物、ω−カルボキシポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらの中でも、共重合性やコスト、溶解性などの観点から(メタ)アクリル酸が特に好ましい。

0052

また、カルボキシル基の前駆体として無水マレイン酸、無水イタコン酸無水シトラコン酸等の無水物を有するモノマーを用いてもよい。

0053

A−2共重合体モノマー
共重合モノマーには特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、(メタ)アクリル酸エステル類クロトン酸エステル類、ビニルエステル類、マレイン酸ジエステル類フマル酸ジエステル類イタコン酸ジエステル類、(メタ)アクリルアミド類ビニルエーテル類ビニルアルコールエステル類スチレン類、(メタ)アクリロニトリルビニル基置換した複素環式基(例えば、ビニルピリジンビニルピロリドンビニルカルバゾール等)、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、N−ビニルイミダゾールビニルカプロラクトン、2−アクリルアミド2−メチルプロパンスルホン酸リン酸モノ(2—アクリロイルオキシエチルエステル)、リン酸モノ(1−メチル−2—アクリロイルオキシエチルエステル)、官能基(例えば、ウレタン基ウレア基スルホンアミド基フェノール基イミド基)を有するビニルモノマーなどが挙げられる。

0054

前記(メタ)アクリル酸エステル類としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、t−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、t−オクチル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、アセトキシエチル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、2−(2−メトキシエトキシ)エチル(メタ)アクリレート、3−フェノキシ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノエチルエーテル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールモノエチルエーテル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノエチルエーテル(メタ)アクリレート、β−フェノキシエトキシエチルアクリレートノニルフェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、トリフロロエチル(メタ)アクリレート、オクタフロロペンチル(メタ)アクリレート、パーフロロオクチルエチル(メタ)アクリレート、トリブロモフェニル(メタ)アクリレート、トリブロモフェニルオキシエチル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。

0055

前記クロトン酸エステル類としては、例えば、クロトン酸ブチル、クロトン酸ヘキシルなどが挙げられる。

0056

前記ビニルエステル類としては、例えば、ビニルアセテートビニルプロピオネートビニルブチレート、ビニルメトキシアセテート安息香酸ビニルなどが挙げられる。

0057

前記マレイン酸ジエステル類としては、例えば、マレイン酸ジメチルマレイン酸ジエチルマレイン酸ジブチルなどが挙げられる。

0058

前記フマル酸ジエステル類としては、例えば、フマル酸ジメチルフマル酸ジエチルフマル酸ジブチルなどが挙げられる。

0059

前記イタコン酸ジエステル類としては、例えば、イタコン酸ジメチル、イタコン酸ジエチル、イタコン酸ジブチルなどが挙げられる。

0060

前記(メタ)アクリルアミド類としては、例えば、(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−n−ブチルアクリル(メタ)アミド、N−t−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−シクロヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−(2−メトキシエチル)(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N−フェニル(メタ)アクリルアミド、N−ベンジル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロイルモルホリンジアセトンアクリルアミドなどが挙げられる。

0061

前記スチレン類としては、例えば、スチレンメチルスチレン、ジメチルスチレン、トリメチルスチレン、エチルスチレン、イソプロピルスチレン、ブチルスチレン、ヒドロキシスチレンメトキシスチレンブトキシスチレン、アセトキシスチレンクロロスチレンジクロロスチレン、ブロモスチレンクロロメチルスチレン酸性物質により脱保護可能な基(例えば、t-Boc等)で保護されたヒドロキシスチレン、ビニル安息香酸メチル、α−メチルスチレンなどが挙げられる。

0062

前記ビニルエーテル類としては、例えば、メチルビニルエーテルブチルビニルエーテル、ヘキシルビニルエーテル、メトキシエチルビニルエーテルなどが挙げられる。

0063

これらの共重合モノマーは、単独でも2種以上組み合わせて使用してもよい。

0064

A−3カルボキシル基含有ビニル共重合体系樹脂の製法
前記カルボキシル基含有ビニル共重合体系樹脂は、それぞれ相当するモノマーを公知の方法により常法に従って共重合させることで調製することができる。例えば、前記モノマーを適当な溶媒中に溶解し、これにラジカル重合開始剤を添加して溶液中で重合させる溶液重合法を利用することにより調製することができる。また、水性媒体中に前記モノマーを分散させ、その中にラジカル重合開始剤を添加して重合を開始させる乳化重合等も可能である。

0065

前記溶液重合法で用いられる適当な溶媒には特に制限はなく、使用するモノマー、及び生成する共重合体の溶解性等に応じて適宜選択することができ、例えば、メタノールエタノールプロパノールイソプロパノール、1−メトキシ−2−プロパノールアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンメトキシプロピルアセテート乳酸エチル酢酸エチルアセトニトリルテトラヒドロフランジメチルホルムアミドクロロホルムトルエンなどが挙げられる。これらの溶媒は、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。

0066

前記ラジカル重合開始剤には特に制限はなく、例えば、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル)(AIBN)、2,2’−アゾビス−(2,4’−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ化合物ベンゾイルパーオキシド等の過酸化物過硫酸カリウム過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩などが挙げられる。

0067

A−3カルボキシル基含有ビニル共重合体系樹脂の特性
カルボキシル基含有ビニル共重合体系樹脂のカルボキシル基含有ビニルモノマーの含有率には特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、5〜50モル%が好ましく、10〜40モル%がより好ましく、15〜35モル%が特に好ましい。

0068

前記含有率が、5モル%以上であれば、アルカリ性現像液に対する充分な限造成が得られ、50モル%以下であれば、硬化部(画像部)の現像液耐性が充分である。

0069

前記カルボキシル基を有するバインダーの分子量には特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、質量平均分子量として、2,000〜300,000が好ましく、4,000〜150,000がより好ましい。

0070

前記質量平均分子量が2,000以上であれば、充分な膜強度が得られ、安定な製造が容易であり、300,000以下であれば、良好な現像性が得られる。

0071

前記カルボキシル基を有するバインダーは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。前記バインダーを2種以上併用する場合としては、例えば、異なる共重合成分からなる2種以上のバインダー、異なる質量平均分子量の2種以上のバインダー、異なる分散度の2種以上のバインダー、などの組合せが挙げられる。

0072

前記カルボキシル基を有するバインダーは、そのカルボキシル基の一部又は全部が塩基性物質中和されていてもよい。また、前記バインダーは、さらにポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリビニルアルコールゼラチン等の構造の異なる樹脂を併用してもよい。

0073

また、前記バインダーとしては、特許2873889号等に記載のアルカリ水溶液に可溶な樹脂などを用いることができる。

0074

第一感光層10Bにおける前記バインダーの含有量には特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、10〜90質量%が好ましく、20〜80質量%がより好ましく、40〜80質量%が特に好ましい。

0075

前記含有量が10質量%未満であると、アルカリ現像性プリント配線板形成用基板(例えば、銅張積層板)との密着性が低下することがあり、90質量%を超えると、現像時間に対する安定性や、硬化膜(テント膜)の強度が低下することがある。なお、前記含有量は、前記バインダーと必要に応じて併用される高分子結合剤との合計の含有量であってもよい。

0076

前記バインダーの酸価には特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、70〜250(mgKOH/g)が好ましく、90〜200(mgKOH/g)がより好ましく、100〜180(mgKOH/g)が特に好ましい。

0077

酸価が70(mgKOH/g)以上であれば、充分な現像性や解像性が得られる。一方、酸価が250(mgKOH/g)以下であれば、パターンの耐現像液性及び密着性のいずれも良好である。したがって、酸価が前記範囲内であれば、配線パターン等の永久パターンを高精細に得ることができる。

0078

B.重合性化合物
前記重合性化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、ウレタン基及びアリール基の少なくともいずれかを有するモノマー又はオリゴマーが好適に挙げられる。また、これらは、重合性基を2種以上有することが好ましい。

0079

前記重合性基としては、例えば、エチレン性不飽和結合(例えば、(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリルアミド基スチリル基ビニルエステルやビニルエーテル等のビニル基、アリルエーテルアリルエステル等のアリル基など)、重合可能環状エーテル基(例えば、エポキシ基オキセタン基等)などが挙げられ、これらの中でもエチレン性不飽和結合が好ましい。

0080

B−1ウレタン基含有モノマー
前記ウレタン基含有モノマーとしては、ウレタン基を有する限り、特に制限は無く、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、特公昭48−41708、特開昭51−37193、特公平5−50737、特公平7−7208、特開2001−154346、特開2001−356476号公報等に記載されている化合物などが挙げられ、例えば、分子中に2個以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物と分子中に水酸基を有するビニルモノマーとの付加物などが挙げられる。

0081

前記分子中に2個以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物としては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートキシレンジイソシアネートトルエンジイソシアネートフェニレンジイソシアネートノルボルネンジイソシアネート、ジフェニルジイソシアネートジフェニルメタンジイソシアネート、3,3’ジメチル−4,4’−ジフェニルジイソシアネート等のジイソシアネート;該ジイソシアネートを更に2官能アルコールとの重付加物(この場合も両末端はイソシアネート基);該ジイソシアネートのビュレット体イソシアヌレート等の3量体;該ジイソシアネート若しくはジイソシアネート類と、トリメチロールプロパンペンタエリスルトールグリセリン等の多官能アルコール、又はこれらのエチレンオキシド付加物等の得られる他官能アルコールとの付加体などが挙げられる。

0082

前記分子中に水酸基を有するビニルモノマーとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、オクタエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、テトラプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、オクタプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ジブレングリコールモノ(メタ)アクリレート、トリブチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、テトラブチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、オクタブチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリブチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。また、エチレンオキシドプロピレンオキシドの共重合体(ランダムブロック等)などの異なるアルキレンオキシド部を有するジオール体の片末端(メタ)アクリレート体などが挙げられる。

0083

また、前記ウレタン基含有モノマーとしては、トリ((メタ)アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、ジ(メタ)アクリル化イソシアヌレート、エチレンオキシド変性イソシアヌル酸のトリ(メタ)アクリレート等のイソシアヌレート環を有する化合物が挙げられる。

0084

B−2アリール基含有モノマー
前記アリール基含有モノマーとしては、アリール基を有する限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、アリール基を有する多価アルコール化合物多価アミン化合物及び多価アミノアルコール化合物の少なくともいずれかと不飽和カルボン酸とのエステル又はアミドなどが挙げられる。

0085

前記アリール基を有する多価アルコール化合物、多価アミン化合物又は多価アミノアルコール化合物としては、例えば、ポリスチレンオキサイドキシリレンジオール、ジ−(β−ヒドロキシエトキシベンゼン、1,5−ジヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン、2、2−ジフェニル−1,3−プロパンジオールヒドロキシベンジルアルコール、ヒドロキシエチルレゾルシノール、1−フェニル−1,2−エタンジオール、2,3,5,6−テトラメチルp−キシレン−α,α’−ジオール、1,1,4,4−テトラフェニル−1,4−ブタンジオール、1,1,4,4−テトラフェニル−2−ブチン−1,4−ジオール、1,1’−ビ−2−ナフトールジヒドロキシナフタレン、1,1’−メチレン−ジ−2−ナフトール、1,2,4−ベンゼントリオールビフェノール、2,2’−ビス(4−ヒドロキシフェニルブタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、ビス(ヒドロキシフェニル)メタンカテコール、4−クロルレゾルシノール、ハイドロキノン、ヒドロキシベンジルアルコール、メチルハイドロキノン、メチレン−2,4,6−トリヒドロキシベンゾエート、フロログリシノール、ピロガロール、レゾルシノール、α−(1−アミノエチル)−p−ヒドロキシベンジルアルコール、α−(1−アミノエチル)−p−ヒドロキシベンジルアルコール、3−アミノ−4−ヒドロキシフェニルスルホンなどが挙げられる。また、この他、キシリレンビス(メタ)アクリルアミド、ノボラック型エポキシ樹脂ビスフェノールジグリシジルエーテル等のグリシジル化合物にα、β−不飽和カルボン酸を付加して得られる化合物、フタル酸トリメリット酸などと分子中に水酸基を含有するビニルモノマーから得られるエステル化物フタル酸ジアリル、トリメリット酸トリアリル、ベンゼンジスルホン酸ジアリル、重合性モノマーとしてカチオン重合性ジビニルエーテル類(例えば、ビスフェノールAジビニルエーテル)、エポキシ化合物(例えば、ノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAジグリシジルエーテル等)、ビニルエステル類(例えば、ジビニルフタレート、ジビニルテレフタレートジビニルベンゼン−1,3−ジスルホネート等)、スチレン化合物(例えば、ジビニルベンゼン、p−アリルスチレン、p−イソプロペンスチレン等)が挙げられる。

0086

前記アリール基含有モノマーの具体例としては、2,2−ビス〔4−(3−(メタ)アクリルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−((メタ)アクリルオキシエトキシ)フェニル〕プロパン、フェノール性OH基1個に置換しさせたエトキシ基の数が2から20である2,2−ビス(4−((メタ)アクリロイルオキシポリエトキシ)フェニル)プロパン(例えば、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロイルオキシジエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロイルオキシテトラエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロイルオキシペンタエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロイルオキシデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロイルオキシペンタデカエトキシ)フェニル)プロパン等)、2,2−ビス〔4−((メタ)アクリルオキシプロポキシ)フェニル〕プロパン、フェノール性のOH基1個に置換させたエトキシ基の数が2から20である2,2−ビス(4−((メタ)アクリロイルオキシポリプロポキシ)フェニル)プロパン(例えば、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロイルオキシジプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロイルオキシテトラプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロイルオキシペンタプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロイルオキシデカプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロイルオキシペンタデカプロポキシ)フェニル)プロパン等)、又はこれらの化合物のポリエーテル部位として同一分子中ポリエチレンオキシド骨格ポリプロピレンオキシド骨格の両方を含む化合物(例えば、WO01/98832号公報に記載の化合物等、又は、市販品として、新中村化学工業社製、BPE−200、BPE−500、BPE−1000)、ビスフェノール骨格とウレタン基とを有する重合性化合物などが挙げられる。なお、これらは、ビスフェノールA骨格に由来する部分をビスフェノールF又はビスフェノールS等に変更した化合物であってもよい。

0087

前記ビスフェノール骨格とウレタン基とを有する重合性化合物としては、例えば、ビスフェノールとエチレンオキシド又はプロピレンオキシド等の付加物、重付加物として得られる末端に水酸基を有する化合物にイソシアネート基と重合性基とを有する化合物(例えば、2−イソシアネートエチル(メタ)アクリレート、α、α−ジメチル−ビニルベンジルイソシアネート等)などが挙げられる。

0088

B−3 その他の重合性モノマー
本発明のパターン形成方法には、前記パターン形成材料としての特性を悪化させない範囲で、前記ウレタン基を含有するモノマー、アリール基含有モノマー以外の重合性モノマーを併用してもよい。

0089

前記ウレタン基を含有するモノマー、芳香環を含有するモノマー以外の重合性モノマーとしては、例えば、不飽和カルボン酸(例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸等)と脂肪族多価アルコール化合物とのエステル、不飽和カルボン酸と多価アミン化合物とのアミドなどが挙げられる。

0090

前記不飽和カルボン酸と脂肪族多価アルコール化合物とのエステルのモノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸エステルとして、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、エチレン基の数が2〜18であるポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート(例えば、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ノナエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ドデカエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラデカエチレングリコールジ(メタ)アクリレート等)、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレン基の数が2から18であるポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート(例えば、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ドデカプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等)、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド変性ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ((メタ)アクリロイルオキシプロピル)エーテル、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、1,3−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、テトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−シクロヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2,4−ブタントリオールトリ(メタ)アクリレート、1,5−ベンタンジオール(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ソルビトールトリ(メタ)アクリレート、ソルビトールテトラ(メタ)アクリレート、ソルビトールペンタ(メタ)アクリレート、ソルビトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジメチロールジシクロペンタンジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコール変性トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、エチレングリコール鎖/プロピレングリコール鎖を少なくとも各々一つずつ有するアルキレングリコール鎖のジ(メタ)アクリレート(例えば、WO01/98832号公報に記載の化合物等)、エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドの少なくともいずれかを付加したトリメチロールプロパンのトリ(メタ)アクリル酸エステル、ポリブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、キシレノールジ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。

0091

前記(メタ)アクリル酸エステル類の中でも、その入手の容易さ等の観点から、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコール鎖/プロピレングリコール鎖を少なくとも各々一つずつ有するアルキレングリコール鎖のジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、ジグリセリンジ(メタ)アクリレート、1,3−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2,4−ブタントリオールトリ(メタ)アクリレート、1,4−シクロヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,5−ペンタンジオール(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド付加したトリメチロールプロパンのトリ(メタ)アクリル酸エステルなどが好ましい。

0092

前記イタコン酸と前記脂肪族多価アルコール化合物とのエステル(イタコン酸エステル)としては、例えば、エチレングリコールジイタコネート、プロピレングリコールジイタコネート、1,3−ブタンジオールジイタコネート、1,4ーブタンジオールジイタコネート、テトラメチレングリコールジイタコネート、ペンタエリスリトールジイタコネート、及びソルビトールテトライタコネートなどが挙げられる。

0093

前記クロトン酸と前記脂肪族多価アルコール化合物とのエステル(クロトン酸エステル)としては、例えば、エチレングリコールジクロトネート、テトラメチレングリコールジクロトネート、ペンタエリスリトールジクロトネート、ソルビトールテトラジクロトネートなどが挙げられる。

0094

前記イソクロトン酸と前記脂肪族多価アルコール化合物とのエステル(イソクロトン酸エステル)としては、例えば、エチレングリコールジイソクロトネート、ペンタエリスリトールジイソクロトネート、ソルビトールテトライソクロトネートなどが挙げられる。

0095

前記マレイン酸と前記脂肪族多価アルコール化合物とのエステル(マレイン酸エステル)としては、例えば、エチレングリコールジマレート、トリエチレングリコールジマレート、ペンタエリスリトールジマレート、ソルビトールテトラマレートなどが挙げられる。

0096

前記多価アミン化合物と前記不飽和カルボン酸類から誘導されるアミドとしては、例えば、メチレンビス(メタ)アクリルアミド、エチレンビス(メタ)アクリルアミド、1,6−ヘキサメチレンビス(メタ)アクリルアミド、オクタメチレンビス(メタ)アクリルアミド、ジエチレントリアミントリス(メタ)アクリルアミド、ジエチレントリアミンビス(メタ)アクリルアミド、などが挙げられる。

0097

また、上記以外にも、前記重合性モノマーとして、例えば、ブタンジオール−1,4−ジグリシジルエーテル、シクロヘキサンジメタノールグリシジルエーテルエチレングリコールジグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、ジプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテルペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル等のグリシジル基含有化合物にα,β−不飽和カルボン酸を付加して得られる化合物、特開昭48−64183号、特公昭49−43191号、特公昭52−30490号各公報に記載されているようなポリエステルアクリレートポリエステル(メタ)アクリレートオリゴマー類、エポキシ化合物(例えば、ブタンジオール−1,4−ジグリシジルエーテル、シクロヘキサンジメタノールグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、ジプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテルなど)と(メタ)アクリル酸を反応させたエポキシアクリレート類等の多官能のアクリレートやメタクリレート、日本接着協会誌vol.20、No.7、300〜308ページ(1984年)に記載の光硬化性モノマー及びオリゴマー、アリルエステル(例えば、フタル酸ジアリル、アジピン酸ジアリル、マロン酸ジアリル、ジアリルアミド(例えば、ジアリルアセトアミド等)、カチオン重合性のジビニルエーテル類(例えば、ブタンジオール−1,4−ジビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、エチレングリコールジビニルエーテルジエチレングリコールジビニルエーテル、ジプロピレングリコールジビニルエーテル、ヘキサンジオールジビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル、ペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、グリセリントリビニルエーテル等)、エポキシ化合物(例えば、ブタンジオール−1,4−ジグリシジルエーテル、シクロヘキサンジメタノールグリシジルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、ジプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル等)、オキセタン類(例えば、1,4−ビス〔(3−エチルー3−オキセタニルメトキシ)メチル〕ベンゼン等)、エポキシ化合物、オキセタン類(例えば、WO01/22165号公報に記載の化合物)、N−β−ヒドロキシエチル−β−(メタクリルアミド)エチルアクリレート、N,N−ビス(β−メタクリロキシエチル)アクリルアミド、アリルメタクリレート等の異なったエチレン性不飽和二重結合を2個以上有する化合物などが挙げられる。

0098

前記ビニルエステル類としては、例えば、ジビニルサクシネート、ジビニルアジペートなどが挙げられる。

0099

これらの多官能モノマー又はオリゴマーは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。

0100

前記重合性モノマーは、必要に応じて、分子内に重合性基を1個含有する重合性化合物(単官能モノマー)を併用してもよい。

0101

前記単官能モノマーとしては、例えば、前記バインダーの原料として例示した化合物、特開平6−236031号公報に記載されている2塩基のモノ((メタ)アクリロイルオキシアルキルエステル)モノ(ハロヒドロキシアルキルエステル)等の単官能モノマー(例えば、γ−クロロ−β−ヒドロキシプロピル−β′−メタクリロイルオキシエチル−o−フタレート等)、特許2744643号公報、WO00/52529号公報、特許2548016号公報等に記載の化合物が挙げられる。

0102

B−4重合性化合物の含有量
第一感光層10Bにおける重合性化合物の含有量は、例えば、5〜90質量%が好ましく、15〜60質量%がより好ましく、20〜50質量%が特に好ましい。前記含有量が、5質量%以上であれば、膜のテント強度は充分であり、90質量%以下であれば、保存時のエッジフュージョンロール端部からのしみだし故障)の悪化を防止できる。

0103

また、重合性化合物中に前記重合性基を2個以上有する多官能モノマーの含有量は、5〜100質量%が好ましく、20〜100質量%がより好ましく、40〜100質量%が特に好ましい。

0104

C光重合性開始剤
前記光重合開始剤としては、前記重合性化合物の重合を開始する能力を有する限り、特に制限はなく、公知の光重合開始剤の中から適宜選択することができるが、例えば、紫外線領域から可視光線に対して感光性を有するものが好ましく、光励起された増感剤と何らかの作用を生じ、活性ラジカルを生成する活性剤であってもよく、モノマーの種類に応じてカチオン重合を開始させるような開始剤であってもよい
また、前記光重合開始剤は、約300〜800nm(より好ましくは330〜500nm)の範囲内に少なくとも約50の分子吸光係数を有する成分を少なくとも1種含有していることが好ましい。

0105

前記光重合開始剤としては、例えば、ハロゲン化炭化水素誘導体(例えば、トリアジン骨格を有するもの、オキサジアゾール骨格を有するもの等)、ヘキサアリールビイミダゾールオキシム誘導体有機過酸化物チオ化合物ケトン化合物芳香族オニウム塩メタロセン類などが挙げられる。これらの中でも、感光層の感度、保存性、及び感光層とプリント配線板形成用基板との密着性等の観点から、トリアジン骨格を有するハロゲン化炭化水素、オキシム誘導体、ケトン化合物、ヘキサアリールビイミダゾール系化合物が好ましい。

0106

前記ヘキサアリールビイミダゾールとしては、例えば、2,2′−ビス(2−クロロフェニル)−4,4′,5,5′−テトラフェニルビイミダゾール、2,2′−ビス(o−フロロフェニル)−4,4′,5,5′−テトラフェニルビイミダゾール、2,2′−ビス(2−ブロモフェニル)−4,4′,5,5′−テトラフェニルビイミダゾール、2,2′−ビス(2,4−ジクロロフェニル)−4,4′,5,5′−テトラフェニルビイミダゾール、2,2′−ビス(2−クロロフェニル)−4,4′,5,5′−テトラ(3−メトキシフェニル)ビイミダゾール、2,2′−ビス(2−クロロフェニル)−4,4′,5,5′−テトラ(4−メトキシフェニル)ビイミダゾール、2,2′−ビス(4−メトキシフェニル)−4,4′,5,5′−テトラフェニルビイミダゾール、2,2′−ビス(2,4−ジクロロフェニル)−4,4′,5,5′−テトラフェニルビイミダゾール、2,2′−ビス(2−ニトロフェニル)−4,4′,5,5′−テトラフェニルビイミダゾール、2,2′−ビス(2−メチルフェニル)−4,4′,5,5′−テトラフェニルビイミダゾール、2,2′−ビス(2−トリフルオロメチルフェニル)−4,4′,5,5′−テトラフェニルビイミダゾール、WO00/52529号公報に記載の化合物などが挙げられる。

0107

前記ビイミダゾール類は、例えば、Bull.Chem.Soc.Japan,33,565(1960)、及びJ.Org.Chem,36(16)2262(1971)に開示されている方法により容易に合成することができる。

0108

トリアジン骨格を有するハロゲン化炭化水素化合物としては、例えば、若林ら著、Bull.Chem.Soc.Japan,42、2924(1969)記載の化合物、英国特許1388492号明細書記載の化合物、特開昭53−133428号公報記載の化合物、独国特許3337024号明細書記載の化合物、F.C.Schaefer等によるJ.Org.Chem.;29、1527(1964)記載の化合物、特開昭62−58241号公報記載の化合物、特開平5−281728号公報記載の化合物、特開平5−34920号公報記載化合物、米国特許第4212976号明細書に記載されている化合物が挙げられる。

0109

[第二感光層10D]
第二感光層10Dの主成分としては、たとえばバインダと重合性化合物と光重合性開始剤とを挙げることができる。バインダ、重合性化合物、光重合性開始剤の何れも、第一感光層10Bのところで述べたとおりである。

0110

[バリア層10C]
バリア層10Cは、第一感光層10Bと第二感光層10Dとの間の成分の移行を防止したり抑制したりする機能を有する。DFR10において、バリア層10Cを設けることにより、第一感光層10Bおよび第二感光層10Dの一方から他方に成分が移行し、両者の感度や膜物性が変化するのを防止する。

0111

バリア層10Cとしては、水または炭素原子数1〜4の低級アルコールに対して親和性を有する親水アルコール性樹脂を主成分とする樹脂層が挙げられる。親水/アルコール性樹脂としては、水または低級アルコールに溶解する樹脂の他、これらに乳化、分散、膨潤、一部溶解などをする樹脂や、良好な濡れ性を示す樹脂などが挙げられるが、水または低級アルコールに溶解または膨潤する樹脂が好ましい。

0112

このような樹脂としては、たとえばポリビニルアルコール樹脂変性ポリビニルアルコール樹脂ポリビニルピロリドン水溶性ポリアミド、ゼラチン、セルロース等、およびこれらの誘導体などが挙げられる。これらのポリマーは単独で使用してもよいし、2種以上を併用しても良い。更に、水やアルカリ性現像液への溶解性を損なわない範囲で、前記親水/アルコール性樹脂に加えてアクリル系ポリマー、アミド系ポリマー、エステル系ポリマーポリビニルブチラール樹脂などの各種ポリマーを併用してもよい。更に、第1感光層10Bおよび第2感光層10Dのところで述べたのと同様なバインダーを用いても良い。

0113

[支持体フィルム10A]
支持体フィルム10Aは、露光後、第一感光層10Bから剥離でき、しかも露光時に使用されるレーザ光をよく透過するものが好ましく、更に表面の平滑性が良好であることがより好ましい。具体的には無色透明合成樹脂フィルムであることが好ましいが、着色透明なフィルムであってもよく、また半透明フィルムであってもよい。

0114

支持体フィルム10Aに使用される合成樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレートポリエチレンナフタレートポリプロピレンポリエチレン三酢酸セルロース二酢酸セルロースポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステル、ポリ(メタ)アクリル酸エステル共重合体ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、ポリカーボネート、ポリスチレン、セロファンポリ塩化ビニリデン共重合体、ポリアミドポリイミド塩化ビニル酢酸ビニル共重合体ポリテトラフロロエチレン、ポリトリフロロエチレンセルロース系フィルムナイロンフィルム等の各種のプラスチックフィルムが挙げられ、本実施形態では、ポリエチレンテレフタレート(PET:三菱化学ダイヤホイルR310)を用いている。

0115

ところで、図7(A)に示すように、DFR10は、銅箔蒸着等が行われた基板11の上にラミネートされ、図7(B)に示すように、回路パターンを露光されるが、ラミネート工程において第二感光層10Dを基板11に貼り合わせて支持体フィルム10Aを表向きにしているので、露光装置から射出された光線は、支持体フィルム10Aを透過して第一感光層10B、第二感光層10Dに到達する。

0116

このため、回路パターンを高精細化するためには、支持体フィルム10Aを薄くして支持体フィルム10Aを透過する光の散乱減衰等の光学的な外乱を小さくする必要がある。特に、本実施形態では、デジタルマイクロミラーデバイスDMD)を用いて極めて高精細な回路パターンのレーザー露光を行うので、支持体フィルム10Aを極めて薄くしなければならない。

0117

即ち、支持体フィルム10Aの厚さは、通常、5〜200μmの範囲でよいが、本実施形態の用途を考慮すると、5〜100μmの範囲にする必要があり、本実施形態では16μmとしている。

0118

なお、支持体フィルム10Aは、下塗り処理、コロナ処理帯電防止処理、背面処置等公知の処理を行ったものを使用できる。

0119

[保護フィルム10E]
保護フィルム10Eとしては、例えば、前記支持体フィルム10Aに使用されるもの、紙、ポリエチレン、ポリプロピレンがラミネートされた紙、などが挙げられ、これらの中でも、ポリエチレンフィルムポリプロピレンフィルムが好ましい。

0120

保護フィルム10Eの厚みは、例えば、5〜100μmが好ましく、8〜50μmがより好ましく、10〜30μmが特に好ましいが、前記範囲には限定されない。

0121

支持体フィルム10Aと保護フィルム10Eとの組合せ(支持体/保護フィルム)としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート/ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレン、ポリ塩化ビニル/セロフアン、ポリイミド/ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレンテレフタレートなどが挙げられる。

0122

[実施例]
第一感光層10Bの感光性樹脂組成物溶液の組成は下記のようになっている。
[第一感光性樹脂組成物溶液の組成]
────────────────────────────────────────

メチルメタクリレート/2−エチルへキシルアクリレート/ベンジルメタクリレートメタクリル酸共重合体(共重合体組成(モル比):55/11.7/4.5/28.8、質量平均分子量:90000、Tg:70℃) 15質量部
・ドデカポリプロピレングリコールジアクリレート6.5質量部
・テトラエチレングリコールジメタクリレート1.5質量部
・4,4’−ビス(ジエチルアミノベンゾフェノン0.04質量部
・ベンゾフェノン 1.0質量部
・4−トルエンスルホンアミド0.5質量部
マラカイトグリーンシュウ酸塩0.02質量部
・1,2,4−トリアゾール0.01質量部
ロイコクリスタルバイオレット0.2質量部
・トリブロモメチルフェニルスルホン0.1質量部
・メチルエチルケトン30質量部
────────────────────────────────────────

そして、この感光性樹脂組成物溶液を16μm厚のポリエチレンテレフタレートフィルムである支持体フィルム10Aに塗布する塗布部16は、エクストルージョンダイコータースライドコーターカーテンコーターリバースコーターロールコーターグラビアコーター等、第一感光層10Bの厚みや感光性樹脂組成物の粘度、表面張力等の物性によって最適な方法を取ることができ、本実施形態では、図2(A)に示すように、エクストルージョンダイコーター34を用いている。

0123

また、図2(B)に示すように、乾燥部18は、感光性樹脂組成物溶液を塗布され乾燥部18内を通過する支持体フィルム10Aに直接熱風を吹付けて、感光性樹脂組成物溶液中の溶媒を蒸発させて乾燥して、25μm厚の第一感光層10Bを形成する。図1に示すように、乾燥部18は、複数の乾燥部要素18A、18B、‥、18Fで構成され、各乾燥部要素18A、18B、‥、18F毎に熱風温度を調節可能である。

0124

なお、乾燥部要素18A、18B、‥の数は多いほど乾燥条件を精密にコントロールすることができるので好ましい。また、乾燥部18の搬送方式は、特に限定されるものではなく、ローラ搬送方式であってもフローティング方式であっても良い。また、支持体フィルム10Aを搬送しながら乾燥工程を行う方式に限られず、乾燥部18内で支持体フィルム10Aの搬送を止めて乾燥工程を行う方式を用いても良い。さらに、本実施形態では、支持体フィルム10Aに直接熱風を噴き付ける方式を用いたが、これに限らず、赤外線等を用いた幅射乾燥方式等であっても良い。

0125

次に、第一感光層10Bの上に、下記の組成からなる水溶性ポリマー溶液図3(A)に示すように、塗布部20のエクストルージョンダイコーター34によって塗布し、図3(B)に示すように、複数の乾燥部要素22A、22B、…、22Fで構成された乾燥部22で乾燥して1.6μm厚のバリア層10Cを形成した。
[水溶性ポリマー溶液の組成]
────────────────────────────────────────

・ポリビニルアルコール(PVA205クラレ(株)製) 13質量部
・ポリビニルピロリドン6質量部
・水 200質量部
・メタノール180質量部
────────────────────────────────────────

次に、バリア層10Cの上に、下記の組成からなる第二感光性樹脂組成物溶液を図4(A)に示すように、塗布部24のエクストルージョンダイコーター34によって塗布し、複数の乾燥部要素26A、26B、…、26Fで構成された乾燥部26で乾燥して、5μm厚の第二感光層10Dを形成した。
[第二感光性樹脂組成物溶液の組成]
────────────────────────────────────────

・メチルメタクリレート/2−エチルへキシルアクリレート/ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体(共重合体組成(モル比):40/26.7/4.5/28.8、質量平均分子量:90000、Tg:50℃) 15質量部
・ポリプロピレングリコールジアクリレート6.5質量部
・テトラエチレングリコールジメタクリレート1.5質量部
・4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン0.4質量部
・ベンゾフェノン 3.0質量部
・4−トルエンスルホンアミド0.5質量部
・マラカイトグリーンシュウ酸塩0.02質量部
・1,2,4−トリアゾール0.01質量部
・ロイコクリスタルバイオレット0.2質量部
・トリブロモメチルフェニルスルホン0.1質量部
・メチルエチルケトン10質量部
・1−メトキシー2−プロパノール20質量部
────────────────────────────────────────

図5に示すように、最後に第二感光層10Dの上に、12μm厚のポリプロピレンフィルムである保護フィルム10Eを積層してDFR10を得た。次に、図1に示すように、巻取りロール32の巻き芯にDFR10を幅550mm、長さ200mで支持体フィルム10A側を外側になるように巻き取り、ロール状物を得た。こうして得たDFR10の感度を後述の方法により測定したところ、最短現像時間は30秒、第二感光層10Dを硬化させるために必要な光エネルギー量Bは、4mJ/cm2であり、第一感光層10Bを硬化させるために必要な光エネルギー量Cは40mJ/cm2であり、第一感光層10Bの硬化が始まるまでに必要な光エネルギー量Aは14mJ/cm2(光エネルギー量Aと光エネルギー量Bとの比A/Bは3.5、光エネルギー量Bと光エネルギー量Cとの比B/Cは0.1)であった。また、第一感光層10Bの光感度を1とした場合、第二感光層10Dの光感度は10であった。

0126

ここで、バリア層10Cの形成に用いられた水溶性ポリマー溶液は、水、アルコール(メタノール)が主成分となっており、第一、第二感光層10B、Dの形成に用いられた感光性樹脂組成物溶液には、水、アルコールと相溶性が低いメチルエチルケトンが多く含まれている。このため、水溶性ポリマー溶液と感光性樹脂組成物溶液を同時に重層すると、第一感光層10Bとバリア層10Cとの界面、第二感光層10Dとバリア層10Cとの界面で凝集が起り、この界面にスジが発生する。

0127

しかし、本実施形態では、支持体フィルム10Aが搬送されている間に、塗布部16における塗布工程、乾燥部18における乾燥工程、塗布部20における塗布工程、乾燥部22における乾燥工程、塗布部24における塗布工程、及び乾燥部26における乾燥工程を逐次連続して行う。即ち、塗布部20において水溶性ポリマー溶液が塗布される際には、感光性樹脂組成物溶液の溶媒であるメチルエチルケトンは既に蒸発しており、また、塗布部24において感光性樹脂組成物溶液が塗布される際には、水溶性ポリマーの溶媒である水、アルコールは既に蒸発している。このため、第一感光層10Bとバリア層10Cとの界面、第二感光層10Dとバリア層10Cとの界面で凝集が起ることが無く、この界面にスジが発生することが無い。

0128

また、第一感光層10Bとバリア層10Cとの界面、第二感光層10Dとバリア層10Cとの界面において、各層同士の混合やハジキ等は起り得ないので、各層の表面張力、比重、粘度等の設計の自由度が広がる。

0129

また、水やアルコールを主成分とし吸湿性が高いバリア層10Cは、直ちに吸湿性の低い第二感光層10Dによって覆われるので、吸湿性の高いバリア層が吸湿して膨潤することを防止でき、レチキレーションの発生を防止できる。

0130

また、支持体フィルム10Aの巻き取りは、複数の層の乾燥が終了した後に1度だけ行えば良いので、第一感光層10B、バリア層10C、第二感光層10Dを保護するための保護フィルム10Eの消費量を抑制でき、さらに、巻取りロール32の巻芯の形状が各層や支持体フィルム10Aに写ることを抑制できる。

0131

ところで、上述したように、支持体フィルム10Aは、厚さが16μmと非常に薄く、加熱されて高温になると急激な熱収縮を起し平坦性や真直精度が悪化する。このため、乾燥部18、22、26の熱風温度の管理が重要となる。以下、乾燥部18、22、26の熱風温度の設定方法について説明する。

0132

まず、支持体フィルム10Aの加熱引張試験を行う。この加熱引張試験では、長さ20mm、幅5mmの試験片を0.01Nの荷重で引張ると共に、この試験片を5℃/minの昇温速度で加熱し、試験片の各温度での伸長率を測定した。測定結果は、図8グラフに示すようになった。

0133

2点鎖線で示すサンプル1は、試験を行う前に180℃の熱処理を行った試験片で、点線で示すサンプル2は、試験を行う前に140℃の熱処理を行った試験片である。また、実線で示すサンプル3は、事前に熱処理を行っていない試験片である。

0134

熱処理を行う方法としては、特開平8−304956号公報に記載されているように、感光性組成物溶液を塗布する前に、支持体フィルム10Aを加熱ロールで加熱する方法、特開平8−142210号公報に記載されているように、支持体フィルム10Aをロール状に巻き取った状態で加熱処理を行う方法等を採用できる。本実施形態では、加熱ロールを用いて、サンプル2の支持体フィルム10Aの温度が180℃、サンプル3の支持体フィルム10Aの温度が140℃になるまで熱処理を行ったが、その具体的な熱処理の方法は、限定されるものではない。

0135

サンプル3は、120℃を超えたところで、グラフの傾き、即ち、温度上昇に対する伸長率の変化率が変曲して小さくなっている。これは、サンプル3の熱収縮の進行が120℃を超えたところで急激に速くなるためである。その証拠に、事前に行われた180℃の熱処理によって試験前に既に熱収縮を起しているサンプル1は、120℃を過ぎても、伸長率の変化率が変曲することがなく、また、事前に行われた140℃の熱処理によって試験前に微小な熱収縮を起しているサンプル2は、120℃を過ぎてからの伸長率の変曲の度合がサンプル3よりも緩やかになっている。なお、平坦性や真直性のために事前熱処理を行わないサンプル3が、実際の使用形態である。

0136

この試験より、支持体フィルム10Aの温度上昇に対する熱収縮率の変化率が変曲して急激に大きくなり始める温度(以下、熱収縮境界温度という)が120℃前後であることがわかり、支持体フィルム10Aの温度を120℃未満に維持すれば支持体フィルム10Aの急激な熱収縮の発生を防止できると推定される。

0137

次に、乾燥部18、22、26の乾燥部要素の各々の熱風温度の設定について、乾燥部要素18A、18B‥の各々の熱風温度の設定を例に取って説明する。

0138

乾燥部は、18A、18B、18C、18D、18E、18Fの6個の乾燥部要素で構成し、各乾燥部要素のゾーン滞留時間、熱風温度を図9の表に示すように設定する。すると、各乾燥部要素の入口での支持体フィルム10Aの温度は、図9の表に示すようになる。なお、最も下流側の乾燥部要素18Fは、巻取りロール32でDFR10を巻き取る前の除熱ゾーンである。また、各乾燥部要素での支持体フィルム10Aの温度測定方法は、各乾燥部要素中の支持体フィルム10Aの表面温度を随時測定できるものであれば特に限定されるものではないが、本実施形態では、非接触で連続測定できる赤外線による測定装置を用いた。

0139

ここで、図10のグラフに示すように、乾燥時間が長くなると共に、感光性樹脂組成物溶液の溶媒含有率(点線で図示)は減少するが、この間、支持体フィルム10Aの温度(実線で図示)は上昇しない。これは、支持体フィルム10Aに吹付けられる熱風の熱エネルギーの大部分が、感光性樹脂組成物溶液中の溶媒の蒸発に使われ、支持体フィルム10A自身が受ける熱エネルギーが少ないためである。この乾燥期間を、恒率乾燥期間という。

0140

そして、溶媒含有率が下がりきった時点で支持体フィルム10Aの温度上昇が始まっている。この期間を減率乾燥期間といい、この減率乾燥期間における支持体フィルム10Aの温度が、上述した熱収縮境界温度を超えると、DFR10の長さ方向に延出するスジ状のシワが発生する。

0141

なお、図9の表から、上流側の3つの乾燥部要素18A〜Cにおいて恒率乾燥工程が行われ、下流側の2つの乾燥部要素18D、Eにおいて減率乾燥工程が行われることがわかる。また、支持体フィルム10Aが最高温度になるのは乾燥部要素18Eの中であることがわかる。このため、乾燥部要素18Eの熱風温度の設定によって、DFR10にスジ状のシワが発生するか否かが決まる。

0142

そこで、上述した加熱引張試験で用いたサンプル1〜3を長尺にしたサンプル1´〜3´に、長さ方向のスジ状シワが発生するか否かを確認する実験を、乾燥部要素18Eの熱風温度を変えて行う。その結果は、図11の表に示すようになった。

0143

180℃の事前熱処理が行われたサンプル1´に対しては、乾燥部要素18Eの熱風温度を150℃とし、乾燥部要素18Fの入口での支持体フィルム10Aの温度を147℃まで上昇させたが、サンプル1´にスジ状のシワは発生しなかった。

0144

また、140℃の事前熱処理が行われたサンプル2´に対しては、乾燥部要素18Eの熱風温度を150℃とし、乾燥部要素18Fの入口での支持体フィルム10Aの温度を147℃まで上昇させたが、サンプル2´にスジ状のシワが発生した。また、サンプル2´に対して、乾燥部要素18Eの熱風温度を130℃とし、乾燥部要素18Fの入口での支持体フィルム10Aの温度を127℃まで上昇させたところ、サンプル2´にスジ状のシワは発生しなかった。

0145

さらに、事前処理が行われていないサンプル3´に対して、乾燥部要素18Eの熱風温度を130℃とし、乾燥部要素18Fの入口での支持体フィルム10Aの温度を127℃まで上昇させたが、サンプル3´にスジ状のシワが発生した。また、サンプル3´に対して、乾燥部要素18Eの熱風温度を120℃とし、乾燥部要素18Fの入口での支持体フィルム10Aの温度を117℃まで上昇させたところ、サンプル3´にスジ状のシワは発生しなかった。

0146

ここで、サンプル2´、3´にスジ状のシワが発生するか否かの境界温度は、上述した加熱引張試験における熱収縮境界温度と近似している。また、サンプル1´は、支持体温度が150℃で、スジ状のシワが発生せず、熱収縮率の変化率も変曲していない。

0147

即ち、加熱引張試験とシワの発生有無を確認するための実験の結果から、支持体フィルム10Aの熱収縮境界温度を、DFR10にスジ状のシワが発生するか否かの境界温度の代用値として用いることができることが実証された。

0148

従って、乾燥部要素18Eの熱風温度を、支持体フィルム10Aが熱収縮境界温度未満となる120℃に設定することで、DFR10の平面性を確保できる。また、ガラス転移温度を基準に乾燥温度を設定する従来(例えば、特許文献1における107℃)と比して、乾燥部18の温度を高く設定でき、DFR10の生産性を向上できる。また、支持体フィルム10Aの熱収縮境界温度を、支持体フィルム10Aの伸長率の変化率が変曲する温度で代用するようにしたことで、熱収縮境界温度を容易且つ正確に求めることが出来る。さらに、支持体フィルム10Aの温度が熱収縮境界温度まで上昇する可能性がある乾燥部要素を特定して、その乾燥部要素の熱風温度の設定を行うようにしたので、確実に支持体フィルム10Aを熱収縮境界温度未満にすることができる。

0149

なお、本実施形態では、第一感光層10Bと第二感光層10Dとの間にバリア層10Cが設けられたDFR10を例に取って本発明を説明したが、これに限らず、図12に示すように、バリア層10Cを介さずに第一感光層10Bと第二感光層10が重ね合わされたDFR100であっても、第一感光層10Bの感光性樹脂組成物溶液と第二感光層10Cの感光性樹脂組成物溶液との相溶性が低ければ本発明は有用である。また、感光層を形成するための溶液とバリア層を形成するための溶液との相溶性が低い場合に限らず、ハレーション防止層等、他の種類の層を形成するための溶液と感光層を形成するための溶液との相溶性が低い場合にも本発明は有用である。

図面の簡単な説明

0150

本実施形態のDFRの製造ラインの概略を示す図である。
(A)は、本実施形態のDFRの製造ラインの塗布部を示す断面図、(B)は、本実施形態のDFRの製造ラインの乾燥部を示す断面図である。
(A)は、本実施形態のDFRの製造ラインの塗布部を示す断面図、(B)は、本実施形態のDFRの製造ラインの乾燥部を示す断面図である。
(A)は、本実施形態のDFRの製造ラインの塗布部を示す断面図、(B)は、本実施形態のDFRの製造ラインの乾燥部を示す断面図である。
本実施形態のDFRの製造ラインの保護フィルムをDFRに重ね合せる搬送ロールを示す断面図である。
本実施形態のDFRの構成を示す断面図である。
(A)は、本実施形態のDFRを基板にラミネートしている状態を示す断面図、(B)は、本実施形態のDFRを用いたフォトリソグラフィによって基板に回路パターンを形成している状態を示す断面図である。
本実施形態のDFRの製造に用いられる支持体フィルムの加熱引張試験の実験結果を示すグラフである。
本実施形態のDFRの製造ラインの各乾燥部要素での支持体フィルムのゾーン内滞留時間、各乾燥部要素の熱風温度を示す表である。
感光性樹脂組成物溶液の溶媒含有率と支持体フィルムの温度との相関関係を示すグラフである。
減率乾燥工程の最終の乾燥部要素の熱風温度を変えて、DFRにスジ状のシワの発生が発生するか否かを検証した結果を示す表である。
本実施形態のDFRの変形例を示す断面図である。

符号の説明

0151

10ドライフィルムレジスト(感光性フィルム)
10A支持体フィルム
10B 第一感光層(感光層)
10Cバリア層
10D 第二感光層(感光層)

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