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技術 表示装置の製造方法及び製造装置

出願人 株式会社ジャパンディスプレイセントラル
発明者 青木基晋石田哲夫
出願日 2004年9月14日 (16年3ヶ月経過) 出願番号 2004-267021
公開日 2006年3月30日 (14年8ヶ月経過) 公開番号 2006-085933
状態 拒絶査定
技術分野 エレクトロルミネッセンス光源 電場発光光源(EL) 物理蒸着
主要キーワード 軸回転アーム 赤外線放射層 良熱伝導体 真空蒸着チャンバ 中継チャンバ 出力制御スイッチ 加熱チャンバ 赤外線吸収率
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図面 (8)

課題

マスクを用いた気相堆積法による成膜時の基板温度をより正確に管理し、これにより、これら薄膜位置精度を向上させること。

解決手段

本発明の方法は、絶縁基板SUBとその上に形成され且つ表示素子LEDを含んだ構造体とを具備した表示装置を製造する方法であって、真空中で、マスクを用いた気相堆積法により、前記絶縁基板SUB上に、前記構造体の一部として前記マスクのパターンに対応したパターンを有する薄膜を形成する工程を含み、前記薄膜を形成する前及び/又は前記薄膜を形成している間、金属基板とその一主面を被覆し且つ前記金属基板よりも赤外線吸収率がより高い赤外線吸収層とを備えた冷却板を、前記赤外線吸収層が前記絶縁基板SUBと向き合うように配置することにより、前記絶縁基板SUBを冷却することを特徴とする。

概要

背景

平面表示装置の製造では、真空中で、マスクを用いた気相堆積法により、絶縁基板上に薄膜を形成することがある。例えば、有機EL(エレクトロルミネッセンス表示装置の製造では、各有機EL素子に対応した開口を有するマスクを用いた真空蒸着法により、有機EL素子の有機物層を形成することがある。

ところで、水分の存在は、有機EL素子の寿命を著しく短くする。したがって、有機EL表示装置の製造では、通常、有機物層の成膜に先立ち、まず、乾燥の目的で、絶縁基板を真空中で加熱する。続いて、真空破壊せずに有機物層を成膜する。

この方法では、乾燥と成膜とを真空中で連続して行うため、有機物層の成膜を開始するまでに、絶縁基板を十分に冷却することは難しい。そのため、有機物層は、熱膨張した絶縁基板上に成膜することとなる。

また、真空蒸着法やスパッタリング法などの成膜法は、本来、薄膜を形成すべき基板を加熱する必要がない。しかしながら、実際には、成膜前における基板温度が室温程度であったとしても、成膜直後の基板温度は例えば70℃以上にまで達していることがある。

有機EL素子の有機物層は、発光層に加え、正孔輸送層及び電子輸送層などを含むことができる。また、有機EL表示装置にカラー表示可能な構成を採用する場合、発光色が青、緑、赤色の発光層を形成することがある。そのため、有機物層を形成するために、例えば、正孔輸送層、青色発光層緑色発光層赤色発光層、電子輸送層の成膜を順次行わなければならないことがある。

上記のように、成膜により基板温度は上昇する。そのため、有機物層を形成するための成膜を複数回行う場合、成膜中に基板温度が変化するのに加え、或る成膜によって上昇した基板温度が、その後に行う成膜時の基板温度に影響を与える。

このように、或る薄膜を成膜する時の基板温度には、その薄膜の成膜に伴って生じる熱と、その薄膜の成膜を開始する時点における基板温度とが影響を与える。それゆえ、特に、有機物層に多層構造を採用した場合や発光色が異なる複数種の発光層を形成する場合には、成膜時の基板温度を正確に管理することが難しい。

絶縁基板の温度は、その寸法に影響を与える。そのため、成膜時の基板温度を正確に管理できないと、各薄膜を設計通りの位置に形成できなくなる。絶縁基板上に形成する各構成要素の位置精度が低い場合、設計通りの性能を実現することは不可能である。

概要

マスクを用いた気相堆積法による成膜時の基板温度をより正確に管理し、これにより、これら薄膜の位置精度を向上させること。本発明の方法は、絶縁基板SUBとその上に形成され且つ表示素子LEDを含んだ構造体とを具備した表示装置を製造する方法であって、真空中で、マスクを用いた気相堆積法により、前記絶縁基板SUB上に、前記構造体の一部として前記マスクのパターンに対応したパターンを有する薄膜を形成する工程を含み、前記薄膜を形成する前及び/又は前記薄膜を形成している間、金属基板とその一主面を被覆し且つ前記金属基板よりも赤外線吸収率がより高い赤外線吸収層とを備えた冷却板を、前記赤外線吸収層が前記絶縁基板SUBと向き合うように配置することにより、前記絶縁基板SUBを冷却することを特徴とする。

目的

共通電極CEは、絶縁膜I1、絶縁膜I2及び隔壁絶縁層SIに設けられたコンタクトホール(図示せず)を介して、ノードND2を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
6件

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請求項1

絶縁基板とその上に形成され且つ表示素子を含んだ構造体とを具備した表示装置を製造する方法であって、真空中で、マスクを用いた気相堆積法により、前記絶縁基板上に、前記構造体の一部として前記マスクのパターンに対応したパターンを有する薄膜を形成する工程を含み、前記薄膜を形成する前及び/又は前記薄膜を形成している間、金属基板とその一主面を被覆し且つ前記金属基板よりも赤外線吸収率がより高い赤外線吸収層とを備えた冷却板を、前記赤外線吸収層が前記絶縁基板と向き合うように配置することにより、前記絶縁基板を冷却することを特徴とする表示装置の製造方法。

請求項2

前記赤外線吸収層は、樹脂及び/又は金属酸化物からなることを特徴とする請求項1に記載の表示装置の製造方法。

請求項3

前記気相堆積法は、真空蒸着法又はスパッタリング法であることを特徴とする請求項1に記載の表示装置の製造方法。

請求項4

前記冷却板と前記絶縁基板とは互いから離して配置することを特徴とする請求項1に記載の表示装置の製造方法。

請求項5

前記表示素子は有機EL素子であり、前記薄膜は前記EL素子の一部であることを特徴とする請求項1に記載の表示装置の製造方法。

請求項6

絶縁基板とその上に形成され且つ表示素子を含んだ構造体とを具備した表示装置を製造する方法であって、真空中に、前記絶縁基板と、第1金属基板及びその一主面を被覆し且つ前記第1金属基板よりも赤外線吸収率がより高い第1赤外線吸収層を備えた第1冷却板とを、前記第1赤外線吸収層が前記絶縁基板の一方の主面と向き合うように配置し、この状態で、第1マスクを用いた気相堆積法により、前記絶縁基板の他方の主面に、前記構造体の一部として前記第1マスクのパターンに対応したパターンを有する第1薄膜を形成する工程を含んだことを特徴とする表示装置の製造方法。

請求項7

前記第1薄膜を形成する工程に続いて、真空中で、第2マスクを用いた気相堆積法により、前記絶縁基板の前記他方の主面に、前記構造体の一部として前記第2マスクのパターンに対応したパターンを有する第2薄膜を形成する工程をさらに含んだことを特徴とする請求項6に記載の表示装置の製造方法。

請求項8

前記第1薄膜を形成する工程に続いて、真空中に、前記絶縁基板と、金属基板及びその一主面を被覆し且つ前記金属基板よりも赤外線吸収率がより高い赤外線吸収層を備えた第2冷却板とを、前記赤外線吸収層が前記絶縁基板の前記一方の主面と向き合うように配置し、この状態で、第2マスクを用いた気相堆積法により、前記絶縁基板の前記他方の主面に、前記構造体の一部として前記第2マスクのパターンに対応したパターンを有する第2薄膜を形成する工程をさらに含んだことを特徴とする請求項6に記載の表示装置の製造方法。

請求項9

絶縁基板とその上に形成され且つ表示素子を含んだ構造体とを具備した表示装置を製造する方法であって、前記絶縁基板を加熱する第1工程と、加熱した前記絶縁基板を冷却する第2工程と、マスクを用いた気相堆積法により、冷却した前記絶縁基板上に、前記構造体の一部として前記マスクのパターンに対応したパターンを有する薄膜を形成する第3工程とを含み、前記第1乃至第3工程は真空中で行い、前記第2工程は、第1金属基板とその一主面を被覆し且つ前記第1金属基板よりも赤外線吸収率がより高い第1赤外線吸収層とを備えた第1冷却板を、前記第1赤外線吸収層が前記絶縁基板と向き合うように配置することを含んだことを特徴とする表示装置の製造方法。

請求項10

前記第3工程は、真空中に、前記絶縁基板と、第2金属基板及びその一主面を被覆し且つ前記第2金属基板よりも赤外線吸収率がより高い第2赤外線吸収層を備えた第2冷却板とを、前記第2赤外線吸収層が前記絶縁基板の一方の主面と向き合うように配置し、この状態で、前記絶縁基板の他方の主面に、マスクを用いた気相堆積法により、前記表示素子の一部として利用する前記薄膜を形成することを含んだことを特徴とする請求項9に記載の表示装置の製造方法。

請求項11

前記第1工程は、前記絶縁基板を加熱することにより前記絶縁基板を乾燥させる乾燥工程であることを特徴とする請求項9に記載の表示装置の製造方法。

請求項12

絶縁基板とその上に形成され且つ表示素子を含んだ構造体とを具備した表示装置を製造する製造装置であって、前記絶縁基板が搬入される真空チャンバと、前記真空チャンバ内に配置され、前記真空チャンバ内に搬入された前記絶縁基板の一方の主面に、前記構造体の一部である薄膜の材料を気化させて供給する材料源と、前記材料源と前記真空チャンバ内に搬入された前記絶縁基板との間に配置されるマスクと、金属基板及びその一主面を被覆し且つ前記金属基板よりも赤外線吸収率がより高い赤外線吸収層を備え、前記絶縁基板の前記一方の主面に前記材料源が前記材料を供給する前及び/又は前記材料源が前記材料を供給している間、前記赤外線吸収層が前記絶縁基板と向き合うように配置される冷却板とを具備したことを特徴とする製造装置。

請求項13

前記赤外線吸収層は、樹脂及び/又は金属酸化物からなることを特徴とする請求項12に記載の製造装置。

請求項14

前記真空チャンバと前記材料源と前記マスクとは、真空蒸着装置又はスパッタリング装置を構成していることを特徴とする請求項12に記載の製造装置。

請求項15

前記冷却板は、前記真空チャンバ内に搬入された前記絶縁基板から離れて配置されることを特徴とする請求項12に記載の製造装置。

請求項16

前記表示素子は有機EL素子であり、前記薄膜は前記EL素子の一部であることを特徴とする請求項12に記載の製造装置。

請求項17

絶縁基板とその上に形成され且つ表示素子を含んだ構造体とを具備した表示装置を製造する製造装置であって、前記絶縁基板が搬入される第1真空チャンバと、前記第1真空チャンバ内に配置され、前記第1真空チャンバ内に搬入された前記絶縁基板の一方の主面に、前記構造体の一部である第1薄膜の材料を気化させて供給する第1材料源と、前記第1材料源と前記第1真空チャンバ内に搬入された前記絶縁基板との間に配置される第1マスクと、第1金属基板及びその一主面を被覆し且つ前記第1金属基板よりも赤外線吸収率がより高い第1赤外線吸収層を備え、前記第1真空チャンバ内に、前記第1赤外線吸収層が前記第1真空チャンバ内に搬入された前記絶縁基板の他方の主面と向き合うように配置される第1冷却板とを具備したことを特徴とする製造装置。

請求項18

前記第1真空チャンバに接続され、前記第1真空チャンバから搬出された前記絶縁基板が搬入される第2真空チャンバと、前記第2真空チャンバ内に配置され、前記第2真空チャンバ内に搬入された前記絶縁基板の前記一方の主面に、前記構造体の一部である第2薄膜の材料を気化させて供給する第2材料源と、前記第2材料源と前記第2真空チャンバ内に搬入された前記絶縁基板との間に配置される第2マスクとをさらに具備したことを特徴とする請求項17に記載の製造装置。

請求項19

第2金属基板及びその一主面を被覆し且つ前記第2金属基板よりも赤外線吸収率がより高い第2赤外線吸収層を備え、前記第2真空チャンバ内に、前記第2赤外線吸収層が前記第2真空チャンバ内に搬入された前記絶縁基板の前記他方の主面と向き合うように配置される第2冷却板をさらに具備したことを特徴とする請求項18に記載の製造装置。

請求項20

絶縁基板とその上に形成され且つ表示素子を含んだ構造体とを具備した表示装置を製造する製造装置であって、前記絶縁基板が搬入される第1真空チャンバと、前記第1真空チャンバ内に搬入された前記絶縁基板を加熱するヒータと、前記第1真空チャンバから搬出された前記絶縁基板が搬入される第2真空チャンバと、第1金属基板及びその一主面を被覆し且つ前記第1金属基板よりも赤外線吸収率がより高い第1赤外線吸収層を備え、前記第2真空チャンバ内に、前記第1赤外線吸収層が前記第2真空チャンバ内に搬入された前記絶縁基板と向き合うように配置される第1冷却板と、前記第2真空チャンバから搬出された前記絶縁基板が搬入される第3真空チャンバと、前記第3真空チャンバ内に配置され、前記第3真空チャンバ内に搬入された前記絶縁基板の一方の主面に、前記構造体の一部である薄膜の材料を気化させて供給する材料源と、前記材料源と前記第3真空チャンバ内に搬入された前記絶縁基板との間に配置されるマスクとを具備したことを特徴とする製造装置。

請求項21

第2金属基板及びその一主面を被覆し且つ前記第2金属基板よりも赤外線吸収率がより高い第2赤外線吸収層を備え、前記第3真空チャンバ内に、前記第2赤外線吸収層が前記第3真空チャンバ内に搬入された前記絶縁基板の他方の主面と向き合うように配置される第2冷却板をさらに具備したことを特徴とする請求項20に記載の製造装置。

技術分野

0001

本発明は、表示装置の製造方法及び製造装置係り、特には、真空中でマスクを用いた気相堆積法により絶縁基板上に薄膜を形成する表示装置の製造方法及び製造装置に関する。

背景技術

0002

平面表示装置の製造では、真空中で、マスクを用いた気相堆積法により、絶縁基板上に薄膜を形成することがある。例えば、有機EL(エレクトロルミネッセンス)表示装置の製造では、各有機EL素子に対応した開口を有するマスクを用いた真空蒸着法により、有機EL素子の有機物層を形成することがある。

0003

ところで、水分の存在は、有機EL素子の寿命を著しく短くする。したがって、有機EL表示装置の製造では、通常、有機物層の成膜に先立ち、まず、乾燥の目的で、絶縁基板を真空中で加熱する。続いて、真空破壊せずに有機物層を成膜する。

0004

この方法では、乾燥と成膜とを真空中で連続して行うため、有機物層の成膜を開始するまでに、絶縁基板を十分に冷却することは難しい。そのため、有機物層は、熱膨張した絶縁基板上に成膜することとなる。

0005

また、真空蒸着法やスパッタリング法などの成膜法は、本来、薄膜を形成すべき基板を加熱する必要がない。しかしながら、実際には、成膜前における基板温度が室温程度であったとしても、成膜直後の基板温度は例えば70℃以上にまで達していることがある。

0006

有機EL素子の有機物層は、発光層に加え、正孔輸送層及び電子輸送層などを含むことができる。また、有機EL表示装置にカラー表示可能な構成を採用する場合、発光色が青、緑、赤色の発光層を形成することがある。そのため、有機物層を形成するために、例えば、正孔輸送層、青色発光層緑色発光層赤色発光層、電子輸送層の成膜を順次行わなければならないことがある。

0007

上記のように、成膜により基板温度は上昇する。そのため、有機物層を形成するための成膜を複数回行う場合、成膜中に基板温度が変化するのに加え、或る成膜によって上昇した基板温度が、その後に行う成膜時の基板温度に影響を与える。

0008

このように、或る薄膜を成膜する時の基板温度には、その薄膜の成膜に伴って生じる熱と、その薄膜の成膜を開始する時点における基板温度とが影響を与える。それゆえ、特に、有機物層に多層構造を採用した場合や発光色が異なる複数種の発光層を形成する場合には、成膜時の基板温度を正確に管理することが難しい。

0009

絶縁基板の温度は、その寸法に影響を与える。そのため、成膜時の基板温度を正確に管理できないと、各薄膜を設計通りの位置に形成できなくなる。絶縁基板上に形成する各構成要素の位置精度が低い場合、設計通りの性能を実現することは不可能である。

発明が解決しようとする課題

0010

本発明の目的は、マスクを用いた気相堆積法による成膜時の基板温度をより正確に管理し、これにより、これら薄膜の位置精度を向上させることにある。

課題を解決するための手段

0011

本発明の第1側面によると、絶縁基板とその上に形成され且つ表示素子を含んだ構造体とを具備した表示装置を製造する方法であって、真空中で、マスクを用いた気相堆積法により、前記絶縁基板上に、前記構造体の一部として前記マスクのパターンに対応したパターンを有する薄膜を形成する工程を含み、前記薄膜を形成する前及び/又は前記薄膜を形成している間、金属基板とその一主面を被覆し且つ前記金属基板よりも赤外線吸収率がより高い赤外線吸収層とを備えた冷却板を、前記赤外線吸収層が前記絶縁基板と向き合うように配置することにより、前記絶縁基板を冷却することを特徴とする表示装置の製造方法が提供される。

0012

本発明の第2側面によると、絶縁基板とその上に形成され且つ表示素子を含んだ構造体とを具備した表示装置を製造する方法であって、真空中に、前記絶縁基板と、第1金属基板及びその一主面を被覆し且つ前記第1金属基板よりも赤外線吸収率がより高い第1赤外線吸収層を備えた第1冷却板とを、前記第1赤外線吸収層が前記絶縁基板の一方の主面と向き合うように配置し、この状態で、第1マスクを用いた気相堆積法により、前記絶縁基板の他方の主面に、前記構造体の一部として前記第1マスクのパターンに対応したパターンを有する第1薄膜を形成する工程を含んだことを特徴とする表示装置の製造方法が提供される。

0013

本発明の第3側面によると、絶縁基板とその上に形成され且つ表示素子を含んだ構造体とを具備した表示装置を製造する方法であって、前記絶縁基板を加熱する第1工程と、加熱した前記絶縁基板を冷却する第2工程と、マスクを用いた気相堆積法により、冷却した前記絶縁基板上に、前記構造体の一部として前記マスクのパターンに対応したパターンを有する薄膜を形成する第3工程とを含み、前記第1乃至第3工程は真空中で行い、前記第2工程は、第1金属基板とその一主面を被覆し且つ前記第1金属基板よりも赤外線吸収率がより高い第1赤外線吸収層とを備えた第1冷却板を、前記第1赤外線吸収層が前記絶縁基板と向き合うように配置することを含んだことを特徴とする表示装置の製造方法が提供される。

0014

本発明の第4側面によると、絶縁基板とその上に形成され且つ表示素子を含んだ構造体とを具備した表示装置を製造する製造装置であって、前記絶縁基板が搬入される真空チャンバと、前記真空チャンバ内に配置され、前記真空チャンバ内に搬入された前記絶縁基板の一方の主面に、前記構造体の一部である薄膜の材料を気化させて供給する材料源と、前記材料源と前記真空チャンバ内に搬入された前記絶縁基板との間に配置されるマスクと、金属基板及びその一主面を被覆し且つ前記金属基板よりも赤外線吸収率がより高い赤外線吸収層を備え、前記絶縁基板の前記一方の主面に前記材料源が前記材料を供給する前及び/又は前記材料源が前記材料を供給している間、前記赤外線吸収層が前記絶縁基板と向き合うように配置される冷却板とを具備したことを特徴とする製造装置が提供される。

0015

本発明の第5側面によると、絶縁基板とその上に形成され且つ表示素子を含んだ構造体とを具備した表示装置を製造する製造装置であって、前記絶縁基板が搬入される第1真空チャンバと、前記第1真空チャンバ内に配置され、前記第1真空チャンバ内に搬入された前記絶縁基板の一方の主面に、前記構造体の一部である第1薄膜の材料を気化させて供給する第1材料源と、前記第1材料源と前記第1真空チャンバ内に搬入された前記絶縁基板との間に配置される第1マスクと、第1金属基板及びその一主面を被覆し且つ前記第1金属基板よりも赤外線吸収率がより高い第1赤外線吸収層を備え、前記第1真空チャンバ内に、前記第1赤外線吸収層が前記第1真空チャンバ内に搬入された前記絶縁基板の他方の主面と向き合うように配置される第1冷却板とを具備したことを特徴とする製造装置が提供される。

0016

本発明の第6側面によると、絶縁基板とその上に形成され且つ表示素子を含んだ構造体とを具備した表示装置を製造する製造装置であって、前記絶縁基板が搬入される第1真空チャンバと、前記第1真空チャンバ内に搬入された前記絶縁基板を加熱するヒータと、前記第1真空チャンバから搬出された前記絶縁基板が搬入される第2真空チャンバと、第1金属基板及びその一主面を被覆し且つ前記第1金属基板よりも赤外線吸収率がより高い第1赤外線吸収層を備え、前記第2真空チャンバ内に、前記第1赤外線吸収層が前記第2真空チャンバ内に搬入された前記絶縁基板と向き合うように配置される第1冷却板と、前記第2真空チャンバから搬出された前記絶縁基板が搬入される第3真空チャンバと、前記第3真空チャンバ内に配置され、前記第3真空チャンバ内に搬入された前記絶縁基板の一方の主面に、前記構造体の一部である薄膜の材料を気化させて供給する材料源と、前記材料源と前記第3真空チャンバ内に搬入された前記絶縁基板との間に配置されるマスクとを具備したことを特徴とする製造装置が提供される。

発明の効果

0017

本発明によると、マスクを用いた気相堆積法による成膜時の基板温度をより正確に管理することができ、したがって、これら薄膜の位置精度を向上させることが可能となる。

発明を実施するための最良の形態

0018

以下、本発明の態様について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図において、同様または類似する構成要素には同一の参照符号を付し、重複する説明は省略する。

0019

図1は、本発明の一態様に係る方法で製造可能な表示装置の一例を概略的に示す平面図である。図1には、一例として、アクティブマトリクス型有機EL表示装置を示している。

0020

この有機EL表示装置は、複数の画素PXを含んでいる。これら画素PXは、例えばガラス基板などの絶縁基板SUB上にマトリクス状に配置されている。

0021

基板SUB上には、走査信号線ドライバYDR及び映像信号線ドライバXDRがさらに設けられている。

0022

この基板SUB上では、走査信号線ドライバYDRに接続された走査信号線SL1及びSL2が、画素PXの行方向に延在している。これら走査信号線SL1及びSL2には、走査信号線ドライバYDRから走査信号電圧信号として供給される。

0023

また、基板SUB上では、映像信号線ドライバXDRに接続された映像信号線DLが、画素PXの列方向に延在している。これら映像信号線DLには、映像信号線ドライバXDRから映像信号が供給される。

0024

さらに、この基板SUB上には、電源線PSLが設けられている。

0025

画素PXは、画素回路と、表示素子である有機EL素子OLEDとを含んでいる。画素回路は、駆動制御素子DRと、ダイオード接続スイッチSW1と、映像信号供給制御スイッチSW2と、出力制御スイッチSW3と、キャパシタCとを含んでいる。

0026

有機EL素子OLEDは、互いに対向した陽極及び陰極とそれらの間に流れる電流に応じて光学特性が変化する有機物層とを含んでいる。ここでは、一例として、陽極は下部電極として設けられ、陰極は有機物層を介して下部電極と対向配置した上部電極として設けられていることとする。

0027

駆動制御素子DRは、例えば、ソースドレインチャネルとが多結晶半導体層中に形成された薄膜トランジスタ(以下、TFTという)である。ここでは、一例として、駆動制御素子DRに、多結晶半導体層として多結晶シリコン層を有するpチャネルTFTを使用している。駆動制御素子DRのソースは、電源線PSLに接続している。なお、電源線PSL上のノードND1は、第1電源端子に相当している。

0028

ダイオード接続スイッチSW1は、駆動制御素子DRのドレインとゲートとの間に接続されている。ダイオード接続スイッチSW1のスイッチング動作は、例えば、走査信号線ドライバYDRから走査信号線SL2を介して供給される走査信号によって制御する。ここでは、一例として、ダイオード接続スイッチSW1としてpチャネルTFTを使用し、そのゲートを走査信号線SL2に接続している。

0029

映像信号供給制御スイッチSW2は、駆動制御素子DRのドレインと映像信号線DLとの間に接続されている。ここでは、一例として、映像信号供給制御スイッチSW2としてpチャネルTFTを使用し、そのゲートは走査信号線SL2に接続している。

0030

出力制御スイッチSW3と表示素子OLEDとは、駆動制御素子DRのドレインと第2電源端子ND2との間に直列に接続されている。ここでは、映像信号供給制御スイッチSW3としてpチャネルTFTを使用し、そのゲートは走査信号線SL1に接続し、ソース及びドレインは駆動制御素子DRのドレインと表示素子OLEDの陽極とにそれぞれ接続している。また、ここでは、第2電源端子ND2は、第1電源端子ND1よりも低電位とする。

0031

キャパシタCの一方の電極は、駆動制御素子DRのゲートに接続されている。キャパシタCは、書込期間に続く表示期間において、駆動制御素子DRのゲートの電位をほぼ一定に保つ役割を果たす。ここでは、一例として、キャパシタCは、定電位端子ND3と駆動制御素子DRのゲートとの間に接続している。

0032

図2は、図1の表示装置に採用可能な構造の一例を示す断面図である。なお、図2には、TFTとして出力制御スイッチSW3のみを描いているが、ダイオード接続スイッチSW1及び映像信号供給制御スイッチSW2は出力制御スイッチSW3と同様の構造を有している。また、駆動制御素子DRも、出力制御スイッチSW3とほぼ同様の構造を有している。

0033

図2に示すように、絶縁基板SUBの一主面上には、アンダーコート層UCが設けられている。アンダーコート層UCとしては、例えば、SiNx層とSiO2層との積層体などを使用することができる。

0034

アンダーコート層UC上には、半導体層SCとして、パターニングされた多結晶シリコン層が配置されている。各半導体層SC中には、TFTのソースS及びドレインDが互いから離間して形成されている。半導体層SC中のソースSとドレインDとの間の領域CHは、チャネルとして使用する。

0035

半導体層SC上には、ゲート絶縁膜GIが形成されており、このゲート絶縁膜GI上には第1導体パターン及び絶縁膜I1が順次形成されている。第1導体パターンは、TFTのゲートG、キャパシタCの第1電極(図示せず)、走査信号線SL1及びSL2、これらを接続する配線などとして利用する。また、絶縁膜I1は、層間絶縁膜及びキャパシタCの誘電体層として利用する。

0036

絶縁膜I1上には、第2導体パターンが形成されている。第2導体パターンは、ソース電極SE、ドレイン電極DE、キャパシタCの第2電極(図示せず)、映像信号線DL、電源線PSL、これらを接続する配線などとして利用する。ソース電極SE及びドレイン電極DEは、絶縁膜GI及びI1に設けられた貫通孔の位置でTFTのソースS及びドレインDにそれぞれ接続されている。

0037

第2導体パターン及び絶縁膜I1上には、絶縁膜I2及び第3導体パターンが順次形成されている。絶縁膜I2は、パッシベーション膜及び/又は平坦化層として利用する。他方、第3導体パターンは、各有機EL素子OLEDの画素電極PEとして利用する。ここでは、一例として、画素電極PEは陽極であることとする。

0038

絶縁膜I2には、出力制御スイッチSW3のソースSに接続されたソース電極SEへと連絡する貫通孔が画素PX毎に設けられている。各画素電極PEは、この貫通孔の側壁及び底面を被覆しており、これにより、ソース電極SEを介して出力制御スイッチSW3のソースSへと接続されている。

0039

絶縁膜I2上には、隔壁絶縁層SIが形成されている。ここでは、一例として、隔壁絶縁層SIを有機絶縁層で構成している。

0040

隔壁絶縁層SIには、画素電極PEの位置に貫通孔が設けられている。隔壁絶縁層SIの貫通孔内では、発光層を含んだ有機物層ORGが画素電極PEを被覆している。発光層は、例えば、発光色が赤色、緑色、又は青色のルミネッセンス性有機化合物を含んだ薄膜である。有機物層ORGは、発光層に加え、例えば、正孔注入層、正孔輸送層、電子注入層、電子輸送層、正孔ブロック層などをさらに含むことができる。有機物層ORGを構成している各層に低分子有機化合物を使用した場合、これらの層は、例えば、マスクを用いた真空蒸着法により形成することができる。

0041

隔壁絶縁層SI及び有機物層ORG上には、共通電極CEが設けられている。共通電極CEは、絶縁膜I1、絶縁膜I2及び隔壁絶縁層SIに設けられたコンタクトホール(図示せず)を介して、ノードND2を提供する電極配線電気的に接続されている。ここでは、一例として、共通電極CEは陰極であることとする。

0042

それぞれの有機EL素子OLEDは、これら画素電極PE、有機物層ORG及び共通電極CEで構成されている。

0043

図3は、図2の有機EL素子OLEDに採用可能な構造の一例を概略的に示す断面図である。

0044

図3に示す有機EL素子OLEDは、陽極である画素電極PEと、陰極である共通電極CEと、それらの間に介在した有機物層ORGとを含んでいる。

0045

有機物層ORGは、この例では、発光層EMTと、正孔輸送層HTと、電子輸送層ETとを含んでいる。正孔輸送層HTは、発光層EMTと陽極である画素電極PEとの間に介在している。電子輸送層ETは、発光層EMTと陰極である共通電極CEとの間に介在している。

0046

図4は、本発明の一態様に係る製造装置を概略的に示す平面図である。図5は、図4の製造装置で利用可能な冷却チャンバの一例を概略的に示す断面図である。図6は、図4の製造装置で利用可能な成膜チャンバの一例を概略的に示す断面図である。図7は、図6の成膜チャンバの内部に配置する装置の例を概略的に示す断面図である。

0047

図4に示す製造装置は、マルチチャンバ枚葉式装置である。この製造装置は、ロードロックチャンバLLCと、トランスファチャンバTC1及びTC2と、加熱チャンバHCと、冷却チャンバCCと、成膜チャンバDC1乃至DC5と、中継チャンバRC1とを含んでいる。

0048

チャンバには、真空排気系(図示せず)が接続されている。製造の間、ロードロックチャンバLLC以外のチャンバは真空に維持する。

0049

ロードロックチャンバLLC内には、絶縁基板SUBが載置される受渡台(図示せず)が配置されている。また、ロードロックチャンバLLCには、一組のゲートバルブ(図示せず)が取り付けられている。これらゲートバルブの一方を介して、ロードロックチャンバLLCはトランスファチャンバTC1に接続されている。

0050

ロードロックチャンバLLCに取り付けられた他方のゲートバルブの近傍には、例えば、カセットステーションが配置されている。ロードロックチャンバLLCは、それらゲートバルブの開閉動作と真空排気系の動作とを組み合わせることにより、トランスファチャンバTC1を大気開放することなく、カセットステーションからトランスファチャンバTC1内への絶縁基板SUBの搬入を可能とする。

0051

トランスファチャンバTC1内には、真空ロボットVR1が配置されている。また、トランスファチャンバTC1には、ゲートバルブ(図示せず)を介して、加熱チャンバHC、冷却チャンバCC、成膜チャンバDC1及び中継チャンバRC1がそれぞれ接続されている。真空ロボットVR1は、絶縁基板SUBのトランスファチャンバTC1から加熱チャンバHC、冷却チャンバCC、成膜チャンバDC1及び中継チャンバRC1への搬出、並びに、絶縁基板SUBのロードロックチャンバLLC、加熱チャンバHC、冷却チャンバCC及び成膜チャンバDC1からトランスファチャンバTC1への搬入を行う。

0052

加熱チャンバHC内には、絶縁基板SUBを保持する基板ホルダ又は絶縁基板SUBが載置される載置台(図示せず)と、ヒータ(図示せず)とが配置されている。加熱チャンバHCでは、真空中で絶縁基板SUBを加熱することにより、例えば、絶縁基板SUBを乾燥させる。

0053

冷却チャンバCC内には、図5に示すように、冷却板CP1と、絶縁基板SUBを保持する基板ホルダ又は絶縁基板SUBが載置される載置台(図示せず)とが配置されている。

0054

冷却板CP1は、金属基板MS1とその一主面を被覆し且つ金属基板MS1よりも赤外線吸収率がより高い赤外線吸収層IRAL1とを含んでいる。

0055

冷却チャンバCCでは、絶縁基板SUBの近傍に、赤外線吸収層IRAL1が絶縁基板SUBと向き合うように冷却板CP1を位置させる。これにより、絶縁基板SUBが放射する赤外線を冷却板CP1に吸収させ、絶縁基板SUBを冷却する。

0056

典型的には、冷却板CP1には、金属基板MS1の熱を冷却チャンバCCの外部へと放熱するための構成を採用する。例えば、金属基板MS1の内部に又はこれと隣接して流路を設け、この流路に水などの冷却液を流すことにより金属基板MS1を冷却する構成を採用してもよい。或いは、金属などの良熱伝導体を介して、金属基板MS1の熱を冷却チャンバCCの外部へと放熱可能な構成を採用してもよい。

0057

絶縁基板SUBと冷却板CP1との距離は、変更可能としてもよい。そのような機構を設けると、絶縁基板SUBの冷却チャンバCC内への搬出入を容易にすることや、冷却板CP1による冷却効果を調節することができる。

0058

成膜チャンバDC1は、この例では、正孔輸送層HTを成膜するための真空蒸着チャンバである。成膜チャンバDC1内には、図6に示すように、堆積させるべき薄膜の材料である蒸発材料EM,ここでは正孔輸送材料,と、これを収容した坩堝CRと、マスクMSKと、冷却板CP2とが配置されている。さらに、成膜チャンバDC1内には、図7に示す基板ホルダHLD1及び冷却板ホルダHLD2が配置されている。

0059

基板ホルダHLD1は、絶縁基板SUBの周縁部を支持している。基板ホルダHLD1は、絶縁基板SUBを、その被成膜面が坩堝CRと向き合うように着脱可能に保持する。なお、この例では、基板ホルダHLD1は、マスクMSKを保持するマスクホルダを兼ねている。

0060

坩堝CRは、例えば、それ自体が通電により発熱するか、或いは、別途設けた抵抗加熱器などの発熱体により加熱される。坩堝CRを昇温させることにより、これが収容している蒸発材料EMを蒸発させる。坩堝CRは、典型的には、気化した蒸発材料EMを絶縁基板SUBの被成膜面に均一に供給するために、図示しない駆動機構によって、絶縁基板SUBに対し、その主面に略平行な方向,例えば、図6において矢印で示す方向,に相対移動させる。ここでは、一例として、坩堝CRは350℃に加熱し、坩堝CRから絶縁基板SUBまでの距離は約500mmとする。

0061

マスクMSKは、坩堝CRと絶縁基板SUBとの間であって、絶縁基板SUBの近傍に配置される。この例では、マスクMSKとしては、有機物層ORGに対応した位置に開口が設けられているものを使用する。

0062

冷却板CP2は、金属基板MS2とその一主面を被覆し且つ金属基板MS2よりも赤外線吸収率がより高い赤外線吸収層IRAL2とを含んでいる。成膜チャンバDC1では、絶縁基板SUBの近傍に、赤外線吸収層IRAL1が絶縁基板SUBの被成膜面の裏面と向き合うように冷却板CP2を位置させる。これにより、絶縁基板SUBが放射する赤外線を冷却板CP2に吸収させ、絶縁基板SUBを冷却する。

0063

典型的には、冷却板CP2には、金属基板MS2の熱を成膜チャンバDC1の外部へと放熱するための構成を採用する。例えば、図7に示すように、金属基板MS2の内部に又はこれと隣接して流路を設け、この流路に水などの冷却液を流すことにより金属基板MS2を冷却する構成を採用してもよい。或いは、金属などの良熱伝導体を介して、金属基板MS2の熱を成膜チャンバDC1の外部へと放熱可能な構成を採用してもよい。

0064

冷却板ホルダHLD2は、冷却板CP2を支持している。冷却板ホルダHLD2は、冷却板CP2を、その赤外線吸収層IRAL2が絶縁基板SUBと向き合うように保持する。冷却板ホルダHLD2には、冷却板CP2を着脱可能に保持する構成を採用することができる。例えば、冷却板ホルダHLD2にマグネットを配置し、磁力を利用して冷却板CP2を保持することができる。

0065

絶縁基板SUBと冷却板CP2との距離は、変更可能としてもよい。例えば、基板ホルダHLD1及び冷却板ホルダHLD2の少なくとも一方を昇降可能としてもよい。そのような機構を設けると、絶縁基板SUBの成膜チャンバDC1内への搬出入を容易にすることや、冷却板CP2による冷却効果を調節することができる。

0066

中継チャンバRC1は、トランスファチャンバTC1からトランスファチャンバTC2へと絶縁基板SUBを搬送するための中継点である。中継チャンバRC1内には、例えば、受渡台が配置されている。上記の通り、中継チャンバRC1は、ゲートバルブを介してトランスファチャンバTC1に接続されている。また、中継チャンバRC1は、ゲートバルブを介してトランスファチャンバTC2に接続されている。なお、これらゲートバルブは必ずしも設ける必要はない。

0067

トランスファチャンバTC2内には、真空ロボットVR2が配置されている。また、トランスファチャンバTC2には、ゲートバルブ(図示せず)を介して、中継チャンバRC1及びRC2並びに成膜チャンバDC2乃至DC5が接続されている。真空ロボットVR2は、絶縁基板SUBのトランスファチャンバTC2から成膜チャンバDC2乃至DC5及び中継チャンバRC2への搬出、並びに、絶縁基板SUBの中継チャンバRC1及び成膜チャンバDC1乃至DC5からトランスファチャンバTC2への搬入を行う。

0068

成膜チャンバDC2は、この例では、青色発光する発光層EMTを成膜するための真空蒸着チャンバである。成膜チャンバDC2は、成膜チャンバDC1とほぼ同様の構造を有している。また、成膜チャンバDC2内には、成膜チャンバDC1に関して説明したのと同様の装置が配置されている。但し、成膜チャンバDC2では、蒸発材料EMとして、発光色が青色のルミネッセンス性有機化合物を使用する。また、成膜チャンバDC2では、マスクMSKとして、有機物層ORGのうち発光色が青色のものに対応した位置に開口が設けられているものを使用する。

0069

成膜チャンバDC3は、この例では、緑色発光する発光層EMTを成膜するための真空蒸着チャンバである。成膜チャンバDC3は、成膜チャンバDC1とほぼ同様の構造を有している。また、成膜チャンバDC3内には、成膜チャンバDC1に関して説明したのと同様の装置が配置されている。但し、成膜チャンバDC3では、蒸発材料EMとして、発光色が緑色のルミネッセンス性有機化合物を使用する。また、成膜チャンバDC3では、マスクMSKとして、有機物層ORGのうち発光色が緑色のものに対応した位置に開口が設けられているものを使用する。

0070

成膜チャンバDC4は、この例では、赤色発光する発光層EMTを成膜するための真空蒸着チャンバである。成膜チャンバDC4は、成膜チャンバDC1とほぼ同様の構造を有している。また、成膜チャンバDC4内には、成膜チャンバDC1に関して説明したのと同様の装置が配置されている。但し、成膜チャンバDC4では、蒸発材料EMとして、発光色が赤色のルミネッセンス性有機化合物を使用する。また、成膜チャンバDC4では、マスクMSKとして、有機物層ORGのうち発光色が赤色のものに対応した位置に開口が設けられているものを使用する。

0071

成膜チャンバDC5は、この例では、電子輸送層ETを成膜するための真空蒸着チャンバである。成膜チャンバDC5は、成膜チャンバDC1とほぼ同様の構造を有している。また、成膜チャンバDC5内には、成膜チャンバDC1に関して説明したのと同様の装置が配置されている。但し、成膜チャンバDC5では、蒸発材料EMとして、電子輸送材料を使用する。

0072

中継チャンバRC2は、トランスファチャンバTC2から後段の真空チャンバ(図示せず),例えば共通電極CEを形成するための真空チャンバなど,へと絶縁基板SUBを搬送するための中継点である。中継チャンバRC2内には、例えば、受渡台が配置されている。上記の通り、中継チャンバRC2は、ゲートバルブを介してトランスファチャンバTC2に接続されている。また、中継チャンバRC2は、ゲートバルブを介して後段の真空チャンバに接続されている。なお、これらゲートバルブは必ずしも設ける必要はない。

0073

図4の製造装置を用いた表示装置の製造は、例えば、以下のようにして行う。まず、絶縁基板SUB上に、隔壁絶縁層SI及びそれよりも下層の構造を形成する。ここでは、一例として、絶縁基板SUBに、( 400 )mm×( 500 )mmのガラス基板を使用することとする。

0074

隔壁絶縁層SIなどを形成した絶縁基板SUBは、カセット(図示せず)に収容する。これらカセットは、上記のカセットステーションに配置する。

0075

カセットステーションには、例えば、3軸回転アーム搬送ロボットが配置されている。カセットに収納した絶縁基板SUBは、この搬送ロボットを用いて、図4製造装置内に搬送する。

0076

すなわち、まず、ロードロックチャンバLLCとトランスファチャンバTC1との間のゲートバルブを閉じたまま、ロードロックチャンバLLCのカセットステーション側のゲートバルブを開く。なお、このとき、ロードロックチャンバLLC以外の各チャンバは、内部を真空にしてある。

0077

次いで、カセットに収納した絶縁基板SUBを、3軸回転アーム型搬送ロボットを用いて、ロードロックチャンバLLC内の受渡台上に載置する。続いて、ロードロックチャンバLLCのカセットステーション側のゲートバルブを閉じ、ロードロックチャンバLLCに接続された真空排気系を用いてロードロックチャンバLLC内を排気する。

0078

ロードロックチャンバLLCの内部が真空になった後、ロードロックチャンバLLCとトランスファチャンバTC1との間のゲートバルブを開き、真空ロボットVR1を用いて、絶縁基板SUBをロードロックチャンバLLCからトランスファチャンバTC1内に搬入する。その後、ロードロックチャンバLLCとトランスファチャンバTC1との間のゲートバルブを閉じる。

0079

次に、トランスファチャンバTC1と加熱チャンバHCとの間のゲートバルブを開き、真空ロボットVR1を用いて、絶縁基板SUBをトランスファチャンバTC1から加熱チャンバHC内へと搬送する。トランスファチャンバTC1と加熱チャンバHCとの間のゲートバルブを閉じた後、加熱チャンバHC内に配置したヒータを用いて、絶縁基板SUBを加熱する。これにより、絶縁基板SUBを乾燥させる。

0080

絶縁基板SUBを十分に乾燥させた後、トランスファチャンバTC1と加熱チャンバHCとの間のゲートバルブを開き、真空ロボットVR1を用いて、絶縁基板SUBを加熱チャンバHCからトランスファチャンバTC1内に搬出する。次いで、トランスファチャンバTC1と加熱チャンバHCとの間のゲートバルブを閉じると共に、トランスファチャンバTC1と冷却チャンバCCとの間のゲートバルブを開く。その後、真空ロボットVR1を用いて、絶縁基板SUBをトランスファチャンバTC1から冷却チャンバCC内へと搬送し、トランスファチャンバTC1と冷却チャンバCCとの間のゲートバルブを閉じる。

0081

冷却チャンバCCでは、冷却板CP1及び絶縁基板SUBは、冷却板CP1の赤外線吸収層IRAL1が絶縁基板SUBの何れか一方の主面と向き合うように配置する。ここでは、冷却板CP1としては、図7に示した金属基板MS2と同様の水冷機構を設けた銅からなる金属基板MS1上に、接着剤を介して、ポリエチレンを主成分とし且つ波長5μm乃至22μmの赤外線を70%吸収する厚さ0.1mmの赤外線吸収層IRAL1を貼り付けたものを使用することとする。

0082

上記の通り、この冷却板CP1の赤外線吸収層IRAL1は、金属基板MS1と比較して、赤外線吸収率がより高い。したがって、この冷却板CP1は、金属基板MS1のみからなる冷却板と比較して、絶縁基板SUBが放射する赤外線を、より高い効率で吸収する。

0083

また、赤外線吸収層IRAL1は、図示しない接着剤層を介して、金属基板MS1に貼り付けている。そのため、赤外線吸収層IRAL1と接着剤層との間や金属基板MS1と接着剤層との間に、微細な隙間は殆ど存在しない。それゆえ、赤外線吸収層IRAL1の熱は、速やかに金属基板MS1へと熱伝導する。

0084

したがって、金属基板MS1の熱を冷却チャンバCCの外部へと放熱できる構成を採用すれば、冷却板CP1はその高い冷却能力を常に維持する。すなわち、絶縁基板SUBを高速且つ十分に冷却することができる。

0085

冷却効率の観点では、冷却板CP1と絶縁基板SUBとの距離はできるだけ短くすることが有利である。但し、冷却板CP1と絶縁基板SUBとを接触させたとしても、赤外線吸収層IRAL1と絶縁基板SUBとの間には微細な隙間が多数存在するため、冷却板CP1から絶縁基板SUBへの熱伝導は殆ど期待できない。すなわち、冷却板CP1を絶縁基板SUBから離れて位置させた場合であっても、冷却板CP1と絶縁基板SUBとの距離が十分に短ければ、冷却板CP1と絶縁基板SUBとを接触させた場合とほぼ同等の冷却効率が得られる。

0086

したがって、冷却板CP1と絶縁基板SUBとの距離は、典型的には、0mm乃至100mmの範囲内とする。ここでは、一例として、冷却板CP1と絶縁基板SUBとの距離は1mmに設定する。

0087

冷却チャンバCCでは、絶縁基板SUBの温度を、例えば約70℃以上から約40℃以下にまで冷やす。冷却板CP1に赤外線吸収層IRAL1を設けない場合、絶縁基板SUBを70℃から30℃にまで冷却するのに、例えば、約500秒の時間を要する。これに対し、冷却板CP1に赤外線吸収層IRAL1を設けると、上記の冷却を、例えば、約160秒で完了することができる。

0088

絶縁基板SUBが十分に冷えた後、トランスファチャンバTC1と冷却チャンバCCとの間のゲートバルブを開き、真空ロボットVR1を用いて、絶縁基板SUBを冷却チャンバCCからトランスファチャンバTC1内に搬出する。次いで、トランスファチャンバTC1と冷却チャンバCCとの間のゲートバルブを閉じると共に、トランスファチャンバTC1と成膜チャンバDC1との間のゲートバルブを開く。その後、真空ロボットVR1を用いて、絶縁基板SUBをトランスファチャンバTC1から成膜チャンバDC1内へと搬送し、トランスファチャンバTC1と成膜チャンバDC1との間のゲートバルブを閉じる。

0089

成膜チャンバDC1では、絶縁基板SUBは、その被成膜面が下方を向くように基板ホルダHLD1で保持する。冷却板CP2は、その赤外線吸収層IRAL2が絶縁基板SUBの上面と向き合うように冷却板ホルダHLD2で保持する。ここでは、一例として、冷却板CP2には、冷却板CP1と同様の構造を採用することとする。また、冷却板CP2と絶縁基板SUBとの距離は、冷却板CP1と絶縁基板SUBとの距離に関して説明したのと同様とする。

0090

坩堝CRは、絶縁基板SUBの下方に配置する。坩堝CRは、それが収容している蒸発材料EM,ここでは正孔輸送材料,が蒸発するのに十分な温度に加熱する。例えば、坩堝CRは350℃に加熱する。また、坩堝CRは、絶縁基板SUBに略平行な方向に、一定速度で移動させる。例えば、坩堝CRは、絶縁基板SUBの一辺からその対辺まで約100秒間かけて移動させる。

0091

気化した蒸発材料EMは、マスクMSKの開口を通過し、絶縁基板SUBの坩堝CRとの対向面上に堆積する。これにより、蒸発材料EMの熱は、絶縁基板SUBに伝導する。さらに、坩堝CRが放射する赤外線がマスクMSKの開口を通過し、絶縁基板SUBに吸収される。

0092

冷却板CPの赤外線吸収層IRAL2は、絶縁基板SUBが放射する赤外線を効率的に吸収する。赤外線吸収層IRAL2が吸収した熱は、冷却板CP1について上述したのと同様、成膜チャンバDC1の外部へと速やかに放熱される。

0093

このように、絶縁基板SUBには蒸着により熱エネルギーが供給されるものの、絶縁基板SUBが放出する赤外線は成膜チャンバDC1の外部へと速やかに放熱される。また、冷却チャンバCCで絶縁基板SUBは十分に冷却されているので、蒸着を開始する時点における絶縁基板SUBの温度は十分に低い。したがって、成膜チャンバDC1で成膜を行っている間、絶縁基板SUBの温度を、例えば、約40℃以下の比較的狭い温度範囲内に制御することができる。すなわち、成膜時の絶縁基板SUBの温度が、成膜毎に変動するのを抑制することができる。

0094

また、マスクMSKは、絶縁基板SUBとは異なり、同一の成膜チャンバDC1内で繰返し及び連続的に使用される。そのため、成膜時のマスクMSKの温度が、成膜毎に変動することはない。

0095

それゆえ、成膜時におけるマスクMSKに対する絶縁基板SUBの相対的な寸法が、成膜毎に変動するのを抑制することができる。したがって、正孔輸送層HTを高い位置精度で形成することが可能となる。

0096

正孔輸送層HTの成膜を完了した後、トランスファチャンバTC1と成膜チャンバDC1との間のゲートバルブを開き、真空ロボットVR1を用いて、絶縁基板SUBを成膜チャンバDC1からトランスファチャンバTC1内に搬出する。次いで、トランスファチャンバTC1と成膜チャンバDC1との間のゲートバルブを閉じると共に、トランスファチャンバTC1と中継チャンバRC1との間のゲートバルブを開く。その後、真空ロボットVR1を用いて、絶縁基板SUBをトランスファチャンバTC1から中継チャンバRC1内へと搬送し、トランスファチャンバTC1と中継チャンバRC1との間のゲートバルブを閉じる。

0097

次に、中継チャンバRC1とトランスファチャンバTC2との間のゲートバルブを開く。その後、真空ロボットVR2を用いて、絶縁基板SUBを中継チャンバRC1からトランスファチャンバTC2内へと搬送し、中継チャンバRC1とトランスファチャンバTC2との間のゲートバルブを閉じる。

0098

続いて、正孔輸送層HTについて説明したのとほぼ同様の方法により、成膜チャンバDC2における青色発光層EMTの成膜、成膜チャンバDC3における緑色発光層EMTの成膜、成膜チャンバDC4における赤色発光層EMTの成膜、成膜チャンバDC5における電子輸送層ETの成膜を順次実施する。

0099

絶縁基板SUBは、成膜チャンバDC1からトランスファチャンバTC1へと搬出した時点で十分に冷却されている。また、成膜チャンバDC2乃至DC5では、成膜チャンバDC1と同様、絶縁基板SUBが放出する赤外線はチャンバ外部へと速やかに放熱される。さらに、成膜チャンバDC2乃至DC5では、成膜チャンバDC1と同様、成膜時のマスクMSKの温度が、成膜毎に変動することはない。

0100

それゆえ、成膜チャンバDC2乃至DC5でも、成膜チャンバDC1と同様、成膜時におけるマスクMSKに対する絶縁基板SUBの相対的な寸法が、成膜毎に変動するのを抑制することができる。したがって、青色発光層EMT、緑色発光層EMT、赤色発光層EMT及び電子輸送層ETを高い位置精度で形成することが可能となる。

0101

以上のようにして有機物層ORGを形成した後、絶縁基板SUBをトランスファチャンバTC2から中継チャンバRC2へと搬送する。その後、共通電極CEの成膜などを実施して、図1及び図2に示す表示装置を完成する。

0102

上記の通り、この方法によれば、成膜時の絶縁基板SUBの温度を正確に管理できる。そのため、正孔輸送層HT、青色発光層EMT、緑色発光層EMT、赤色発光層EMT及び電子輸送層ETを高い位置精度で形成することができる。したがって、設計通りの性能を実現することができる。

0103

次に、冷却板CP1及びCP2に使用可能な材料などについて説明する。

0104

金属基板MS1及びMS2の材料としては、例えば、銅、アルミニウム、鉄、銀、ジュラルミンステンレス鋼真鍮、などの金属又は合金を使用することができる。金属基板MS1及びMS2は、赤外線吸収層IRAL1及びIRAL2で被覆する面が略平坦であれば、どのような形状を有していてもよい。

0105

赤外線吸収層IRAL1及びIRAL2は、金属基板MS1及びMS2と比較して赤外線吸収率がより高ければ、どのような材料で構成してもよい。例えば、赤外線吸収層IRAL1及びIRAL2の材料として、樹脂などの有機物金属酸化物などの無機化合物を使用することができる。

0106

赤外線吸収層IRAL1及びIRAL2の材料として使用可能な有機物としては、例えば、ポリエチレン、ポリテトラフルオロエチレン、及びこれらを主成分とした樹脂などを挙げることができる。また、赤外線吸収層IRAL1及びIRAL2の材料として使用可能な無機化合物としては、例えば、アルミナ石英窒化ケイ素窒化アルミニウム炭化ケイ素、などのセラミックスを挙げることができる。赤外線吸収層IRAL1及びIRAL2の材料として無機化合物を使用する場合、無機化合物は樹脂中に分散して使用することができる。すなわち、赤外線吸収層IRAL1及びIRAL2の材料としては、樹脂と無機化合物との混合物を使用することもできる。

0107

赤外線吸収層IRAL1及びIRAL2の材料としては、波長5μm乃至22μmの赤外線についての吸収率が2%以上のものを使用してもよい。そのような材料としては、例えば、ガラスなどを挙げることができる。

0108

赤外線吸収層IRAL1及びIRAL2の材料が有機物を含んでいる場合、赤外線吸収層IRAL1及びIRAL2は、例えば、溶液塗布法などを利用して形成することができる。また、赤外線吸収層IRAL1及びIRAL2の材料として無機化合物を使用する場合、赤外線吸収層IRAL1及びIRAL2は、例えば、溶液塗布法、気相堆積法、めっき法、表面酸化法などを利用して形成することができる。

0109

赤外線吸収層IRAL1及びIRAL2は、それ自体を単独で取り扱うことができるシート又はフィルムであってもよい。この場合、赤外線吸収層IRAL1は、接着剤を用いて金属基板MS1に貼り付けてもよい。また、この場合、赤外線吸収層IRAL2は、接着剤を用いて金属基板MS2に貼り付けてもよい。

0110

赤外線吸収層IRAL1及びIRAL2の厚さは、例えば、1mm以下としてもよい。赤外線吸収層IRAL1及びIRAL2が厚いと、赤外線吸収層IRAL1及びIRAL2から金属基板MS1及びMS2への各熱伝導が妨げられることがある。

0111

赤外線吸収層IRAL1及びIRAL2の厚さは、例えば、50nm以上としてもよい。赤外線吸収層IRAL1及びIRAL2が薄いと、赤外線吸収層IRAL1及びIRAL2の劣化に起因した機能低下が生じ易い。また、薄い赤外線吸収層IRAL1及びIRAL2は、その成膜や取り扱いが難しいことがある。

0112

赤外線吸収層IRAL1及びIRAL2は、それらと比較して赤外線透過率がより高い保護層で被覆してもよい。保護層として物理的及び化学的定性に十分に優れているものを使用すれば、赤外線吸収層IRAL1及びIRAL2の劣化を防止することができる。しかも、冷却板を絶縁基板に密着させる必要があり、なおかつ赤外線吸収層が粘着性のある材料の場合、冷却板と絶縁基板が貼り付いて基板搬送できなくなるが、保護層によって貼りつきを防ぐことができる。保護層に使用可能な材料としては、例えば、フッ化バリウム、臭塩化タリウム、臭ヨウ化タリウム臭化カリウム塩化カリウム塩化ナトリウムヨウ化セシウムセレン化亜鉛などを挙げることができる。

0113

上記の態様では、絶縁基板SUBの冷却に冷却板CP1及びCP2を利用した。冷却板CP1及びCP2による冷却効果を向上させるために、絶縁基板SUBの被成膜面の裏面に、絶縁基板SUBと比較して赤外線放射率がより高い赤外線放射層を設けてもよい。

0114

赤外線放射層としては、例えば、無機化合物は樹脂中に分散してなるものを使用することができる。この無機化合物としては、例えば、CuO、Fe2O3、CrO2、MnO2などの短周期型周期表における6族乃至8族元素酸化物やそれらの混合物を使用することができる。また、これら無機化合物を混合して使用した場合、放出可能な赤外線の波長域が広くなる。

0115

赤外線放射層は、例えば、溶液塗布法などを利用して絶縁基板SUB上に形成することができる。赤外線放射層は、それ自体を単独で取り扱うことができるシート又はフィルムであってもよい。この場合、赤外線放射層は、接着剤を用いて絶縁基板SUBに貼り付けてもよい。赤外線放射層は、必要であれば、成膜チャンバDC5における成膜を完了した後に、絶縁基板SUBから除去してもよい。

0116

絶縁基板SUBに赤外線放射層を設ける代わりに、赤外線放射率が高い絶縁基板SUBを使用してもよい。例えば、絶縁基板SUBとして、赤外線放射層に関して上述した無機化合物を添加したガラス基板を使用してもよい。

0117

上記の態様では、成膜チャンバDC1乃至DC5の全てに冷却板CP2を配置したが、成膜チャンバDC1乃至DC5の全てに冷却板CP2を配置しなくてもよい。例えば、成膜チャンバDC5に搬入される絶縁基板SUBが十分に冷却されている場合、成膜チャンバDC5での成膜時における絶縁基板SUBの温度変化が冷却板CP2なしでも十分に小さければ、成膜チャンバDC5内に冷却板CP2を配置しなくてもよい。

0118

上記の態様では、冷却板CP1を収容した冷却チャンバCCを設けたが、冷却チャンバCCは設けなくてもよい。例えば、成膜チャンバDC1での成膜を開始する前に、成膜チャンバDC1内に配置した冷却板CP1で絶縁基板SUBを十分に冷却できれば、冷却チャンバCCは省略することができる。

0119

上記の態様では、有機物層ORGを三層構造とし且つ発光色が異なる3種の発光層EMTを形成するために、5つの成膜チャンバDC1乃至DC5を設けた。電子輸送層ETや正孔輸送層HTを省略する場合は、それらを形成するための成膜チャンバDC1及びDC5は省略することができる。また、発光層EMTとして1種の発光層EMTのみを形成する場合は、成膜チャンバDC2乃至DC4の2つを省略することができる。

0120

上記の態様では、絶縁基板SUBを乾燥させる目的で加熱チャンバHCを設けたが、加熱チャンバHCは他の目的で利用することもできる。例えば、有機物層ORGを構成している各薄膜のリフローに利用することができる。なお、この場合、通常、加熱チャンバHCは、リフローを行うべき薄膜を形成する成膜チャンバの近傍に配置する。

0121

上記の態様では、本発明を真空蒸着法によって成膜を行う製造装置に適用したが、本発明は、他の気相堆積法によって成膜を行う製造装置に適用してもよい。例えば、本発明は、スパッタリング法によって成膜を行う製造装置に適用してもよい。

0122

上記の態様では、本発明をマルチチャンバ型枚葉式の製造装置に適用したが、本発明は、他の製造装置に適用してもよい。例えば、本発明は、インライン型バッチ式の製造装置に適用してもよい。

図面の簡単な説明

0123

本発明の一態様に係る方法で製造可能な表示装置の一例を概略的に示す平面図。
図1の表示装置に採用可能な構造の一例を示す断面図。
図2の表示素子に採用可能な構造の一例を概略的に示す断面図。
本発明の一態様に係る製造装置を概略的に示す平面図。
図4の製造装置で利用可能な冷却チャンバの一例を概略的に示す断面図。
図4の製造装置で利用可能な成膜チャンバの一例を概略的に示す断面図。
図6の成膜チャンバの内部に配置する装置の例を概略的に示す断面図。

符号の説明

0124

C…キャパシタ、CC…冷却チャンバ、CE…共通電極、CH…チャネル、CP1…冷却板、CP2…冷却板、CR…坩堝、D…ドレイン、DC1…成膜チャンバ、DC2…成膜チャンバ、DC3…成膜チャンバ、DC4…成膜チャンバ、DC5…成膜チャンバ、DE…ドレイン電極、DL…映像信号線、DR…駆動制御素子、EM…蒸発材料、EMT…発光層、ET…電子輸送層、G…ゲート、GI…ゲート絶縁膜、HC…加熱チャンバ、HLD1…基板ホルダ、HLD2…冷却板ホルダ、HT…正孔輸送層、I1…絶縁膜、I2…絶縁膜、IRAL1…赤外線吸収層、IRAL2…赤外線吸収層、LLC…ロードロックチャンバ、MS1…金属基板、MS2…金属基板、MSK…マスク、ND1…第1電源端子、ND2…第2電源端子、ND3…定電位端子、OLED…有機EL素子、ORG…有機物層、PE…画素電極、PSL…電源線、PX…画素、RC1…中継チャンバ、RC2…中継チャンバ、S…ソース、SC…半導体層、SE…ソース電極、SI…隔壁絶縁層、SL1…走査信号線、SL2…走査信号線、SUB…絶縁基板、SW1…ダイオード接続スイッチ、SW2…映像信号供給制御スイッチ、SW3…出力制御スイッチ、TC1…トランスファチャンバ、TC2…トランスファチャンバ、UC…アンダーコート層、VR1…真空ロボット、VR2…真空ロボット、XDR…映像信号線ドライバ、YDR…走査信号線ドライバ。

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