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技術 ボンディングワイヤおよびボンディング接続構造

出願人 インフィネオンテクノロジーズアーゲー
発明者 ギー,ルフランクリストフ,クロース
出願日 2005年9月6日 (14年3ヶ月経過) 出願番号 2005-258329
公開日 2006年3月23日 (13年8ヶ月経過) 公開番号 2006-080518
状態 特許登録済
技術分野 ボンディング
主要キーワード 筒状層 シリコン充填材 分散硬化 層割れ 中核部 外側筒 参照資料 内側筒
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (8)

課題

温度が頻繁に及び/又は強く変動する際に、高い信頼性を有するボンディングワイヤ及び接続構造を提供する。

解決手段

母体材料2と、母体材料2中に埋め込まれた充填材3とを含み、充填材3の熱膨張係数が母体材料2の熱膨張係数より低く、充填材3の重量ベース含有量がボンディングワイヤ1の重量の少なくとも25%であるボンディングワイヤ1と、基板との間のボンディング接続構造の提供。

概要

背景

この種のボンディングワイヤおよびボンディング接続構造は、半導体基板電気的にコンタクト接続するための、半導体構成材として、しばしば用いられる。例えばパワー半導体の構成材の、負荷または制御端子にコンタクト接続される領域では、通常、半導体基板は、一般にアルミニウムまたはアルミ合金から形成される金属膜を有する。半導体基板のコンタクト接続は、この場合、金属膜とボンディングワイヤとの間に形成されるボンディング接続構造によって実現される。

概要

温度が頻繁に及び/又は強く変動する際に、高い信頼性を有するボンディングワイヤ及び接続構造を提供する。母体材料2と、母体材料2中に埋め込まれた充填材3とを含み、充填材3の熱膨張係数が母体材料2の熱膨張係数より低く、充填材3の重量ベース含有量がボンディングワイヤ1の重量の少なくとも25%であるボンディングワイヤ1と、基板との間のボンディング接続構造の提供。

目的

これゆえに、本発明の目的は、温度が頻繁におよび/または強く変動する際に、従来のボンディング接続構造に比べて高い信頼性を有する、ボンディングワイヤと半導体基板との間のボンディング接続構造を形成するボンディングワイヤ、および、この種のボンディング接続構造を提供することにある。

効果

実績

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請求項1

母体材料(2)と、前記母体材料中に埋め込まれた充填材(3)とを含み、前記充填材(3)の熱膨張係数が、前記母体材料(2)の熱膨張係数より低く、前記充填材(3)の含有量が、少なくとも25重量%であるボンディングワイヤ

請求項2

前記母体材料(2)は、アルミニウム、銅、または、前記アルミニウムと前記銅とのうちの少なくとも1つを含む合金である請求項1に記載のボンディングワイヤ。

請求項3

前記充填材(3)は、セラミック材料であるか、またはセラミック材料を含む請求項1または2に記載のボンディングワイヤ。

請求項4

前記セラミック材料は、炭化シリコン窒化アルミニウム酸化アルミニウム、または前記炭化シリコンと前記窒化アルミニウムと前記酸化アルミニウムとのうちの少なくとも2つの物質の混合物を含む請求項3に記載のボンディングワイヤ。

請求項5

前記充填材(3)は、シリコン、および/または、炭素から形成され、または、前記シリコンと前記炭素との少なくとも1つを含む請求項1ないし4のいずれか1項に記載のボンディングワイヤ。

請求項6

前記充填材の含有量は、50重量%と80重量%との間である請求項1ないし5のいずれか1項に記載のボンディングワイヤ。

請求項7

線熱膨張係数は、最大18ppm/Kである請求項1ないし6のいずれか1項に記載のボンディングワイヤ。

請求項8

前記充填材(3)の平均粒度(d2)は、前記ボンディングワイヤ(1)の直径(d1)の10%未満である請求項1ないし7のいずれか1項に記載のボンディングワイヤ。

請求項9

第1糸状体(4、7)を有し、前記第1糸状体中の充填材の含有量が、前記第1糸状体(4、7)に隣接する前記ボンディングワイヤ(1)の領域中の充填材の含有量よりも大きい請求項1ないし8のいずれか1項に記載のボンディングワイヤ。

請求項10

前記第1糸状体(4、7)の直径(d4)は、前記ボンディングワイヤ(1)の直径(d1)の70%〜95%の範囲内である請求項9に記載のボンディングワイヤ。

請求項11

少なくとも1つの第2糸状体(71)を有し、前記第2糸状体(71)の直径(d5)が、前記ボンディングワイヤ(1)の直径(d1)の5%〜20%の範囲内である請求項9または10に記載のボンディングワイヤ。

請求項12

前記第1糸状体(4、7)は、少なくとも1つの筒状層(5、51、52)に取り囲まれている請求項9ないし11のいずれか1項に記載のボンディングワイヤ。

請求項13

前記第1糸状体(4、7)の充填材の含有量は、前記筒状層(51、52)の最も内側の層(51)の充填材の含有量よりも多い請求項12に記載のボンディングワイヤ。

請求項14

少なくとも2つの筒状層(51、52)を有し、ある筒状層(51)の充填材の含有量が、より外側に位置する各筒状層(52)の充填材の含有量よりも多い請求項12または13に記載のボンディングワイヤ。

請求項15

筒状層(51、52)の最も外側の層(52)の充填材の含有量は、5重量%未満である請求項12ないし14のいずれか1項に記載のボンディングワイヤ。

請求項16

少なくとも1つの第2糸状体(71)を有し、前記第2糸状体の充填材の含有量が、前記少なくとも1つの第2糸状体(71)に隣接する領域中の充填材の含有量よりも多い請求項9ないし15のいずれか1項に記載のボンディングワイヤ。

請求項17

少なくとも50μmの直径(d1)を有する請求項1ないし16のいずれか1項に記載のボンディングワイヤ。

請求項18

請求項1ないし16のいずれか1項に記載のボンディングワイヤ(1)と、基板(10)とを備えたボンディング接続構造

請求項19

前記基板(10)は、実質的に、シリコン、ゲルマニウム、またはガリウムヒ素から形成されている請求項18に記載のボンディング接続構造。

請求項20

前記基板(10)の金属膜(11)と、前記ボンディングワイヤ(1)との間に直接形成されている請求項18または19に記載のボンディング接続構造。

請求項21

前記金属膜(11)が、2〜50μmの厚さ(d3)を有する請求項20に記載のボンディング接続構造。

請求項22

超音波接合により作られる請求項18ないし21のいずれか1項に記載のボンディング接続構造。

技術分野

0001

本発明は、ボンディングワイヤ、および半導体基板上に配された金属膜とボンディングワイヤとの間のボンディング接続構造に関する。

背景技術

0002

この種のボンディングワイヤおよびボンディング接続構造は、半導体基板を電気的にコンタクト接続するための、半導体構成材として、しばしば用いられる。例えばパワー半導体の構成材の、負荷または制御端子にコンタクト接続される領域では、通常、半導体基板は、一般にアルミニウムまたはアルミ合金から形成される金属膜を有する。半導体基板のコンタクト接続は、この場合、金属膜とボンディングワイヤとの間に形成されるボンディング接続構造によって実現される。

発明が解決しようとする課題

0003

この種の半導体構成材の作動時に通常生じるように、この接続位置が加熱されると、半導体基板の縦方向熱膨張係数と、ボンディングワイヤの縦方向の熱膨張係数との間の差が非常に大きいため、このボンディング接続には、高い機械的熱応力がかかる。この機械的熱応力が金属膜内で十分引き下げられないと、金属膜は通常非常に薄いので、とりわけ、頻繁に温度が変動したり、温度の差が大きい状況下で作動回数が増えると、ボンディング接続構造の領域で、層割れが生じ、半導体構成材が壊れてしまう。

0004

これゆえに、本発明の目的は、温度が頻繁におよび/または強く変動する際に、従来のボンディング接続構造に比べて高い信頼性を有する、ボンディングワイヤと半導体基板との間のボンディング接続構造を形成するボンディングワイヤ、および、この種のボンディング接続構造を提供することにある。

課題を解決するための手段

0005

この目的は、請求項1に記載のボンディングワイヤにより、および請求項14に記載のボンディング接続構造により達成される。本発明の有用な実施形態およびより良い形態は、本発明の従属請求項主題である。

0006

本発明のボンディングワイヤは、母体材料と、母体材料中に埋め込まれた充填材とを含む、充填材の熱膨張係数は、母体材料の熱膨張係数より低い。さらに、充填材の含有量が、少なくとも25重量%である。

0007

母体材料よりも低い熱膨張係数を有する充填材を混合することにより、本発明のボンディングワイヤの熱膨張係数も、母体材料の熱膨張係数より小さくなる。充填材の含有量が多いほど、ボンディングワイヤの熱膨張係数は低くなる。

0008

従来のボンディングワイヤを用いる代わりに、本発明のボンディングワイヤを用いて、ボンディングワイヤと半導体基板の金属膜との間のボンディング接続構造を形成すれば、冒頭で述べたような、温度変化が原因となってボンディング接続領域で生じる機械的熱応力を著しく軽減することができる。

0009

従来例でも、シリコンアルミニウム(AlSi)からなるボンディングワイヤを開示した例は存在するが、これらのワイヤでは、充填材の含有量が、シリコン1重量%(AlSi1)のみである。このようなシリコンの混合により、ボンディングワイヤの引張特性および作動特性の改善を図ることは可能である。しかし、シリコンを1%混合しただけでは、ボンディングワイヤの熱膨張係数は、著しく低減することはない。さらに、従来のAlSilボンディングワイヤは、125μm未満の直径を有する薄いボンディングワイヤにのみ用いられる。これに反して、以下に詳細に説明する本発明のボンディングワイヤでは、125μm以上の直径を有する太いワイヤボンディングにも用いることができる。

0010

例えば、アルミニウムで形成された従来のボンディングワイヤでは、20℃での線熱膨張係数は、約23ppm/K(1ppm=10−6)である。これに対して、母体材料がアルミニウムで、25重量%のシリコン粉末が充填材として混合された、本発明のボンディングワイヤの線熱膨張係数は、約18ppm/Kである。

0011

ボンディングワイヤと、例えばシリコン半導体基板である基板との間のボンディング接続構造が、第1温度T1で形成され、その後、そのボンディング接続構造が第2温度T2下に置かれた際、基板とボンディングワイヤとの間に、機械的熱応力が生じるが、この機械的熱応力の強さは、温度T1と温度T2との差のみならず、特に、ボンディングワイヤと基板との間の熱膨張係数の差にも依存する。ボンディングワイヤと基板との間の熱膨張係数の差が小さいほど、機械的熱応力も小さくなる。

発明を実施するための最良の形態

0012

本発明は、以下に、図面を参照してより詳細に説明する。

0013

図1は、母体材料中に、充填材が均一に分布している、本発明のボンディングワイヤの一部分を示す断面図である。

0014

図2は、本発明のボンディング接続構造を示す断面図である。

0015

図3は、本発明のボンディングワイヤの、線熱膨張係数と、アルミニウムボンディングワイヤ中のシリコン充填材の含有量との関係を示す図である。

0016

図4は、図3中に示したと同様の線熱膨張係数の関係を示す図であるが、この図の場合、充填材はシリコンではなく、炭化シリコンである。

0017

図5は、筒で覆われた中核部分を有し、この中核部分の熱膨張係数は、筒状部分の熱膨張係数よりも低い、本発明のボンディングワイヤの一部分を、一部を切り取った形で示した図である。

0018

図6は、筒で覆われた中核部分を有し、筒状部分は2つの筒状層を有する、本発明のボンディングワイヤの一部分を示す図である。

0019

図7は、糸状体を有し、糸状体の充填材の含有量は、糸状体に隣接するボンディングワイヤ領域中の充填材の含有量よりも大きい、本発明のボンディングワイヤの一部分を、一部切り取った形で示す図である。

0020

図中、同じ参照符号は、同じ意味を有する部分を指す。

0021

図1は、本発明のボンディングワイヤ1の一部分を示す断面図である。ボンディングワイヤ1は、例えば、アルミニウムなどの母体材料2と、充填材3とから形成される。母体材料2として、アルミニウムの他に、原則的に、例えば、銅などの別の材料を用いることも可能である。しかし、アルミニウムまたはアルミ合金は、半導体と相性がよく、熱特性電気特性、および、機械特性が良いので、母体材料2として、特に適している。

0022

充填材3は、ボンディングワイヤ1の製造時に、粉末として母体材料2に加えられるのが、好ましい。しかし、例えば、母体材料2に、分散硬化などの硬化により、充填材3を加えても良い。この種の硬化は、加えられる充填材3の粒度に依存、すなわち、粒径d2に依存するので、好ましくない硬化をできる限り回避するために、または、少なくとも不可避のレベルまで低減するために、充填材3の粒度、および/または、粒度の分布または粒度平均を、選択することが好ましい。充填材3の好ましい粒度平均は、ボンディングワイヤの直径の10%未満であり、好ましくは、20μm未満であり、特に好ましくは、5μm未満である。ボンディングワイヤの等方性特性を得るためには、充填材が、母体材料中に均一に分布していることが有用である。

0023

本発明のボンディングワイヤ1の直径d1は、少なくとも50μmであることが好ましい。ボンディングワイヤの直径d1は、従来のボンディング方法のように、50μmと125μmとの間で選択されてもよいし、これに代えて、この種のボンディングワイヤを、より太いワイヤボンディング用に用い、すなわち、ボンディングワイヤの直径d1を、少なくとも125μm、好ましくは、125μmと500μmとの間、特に好ましくは、200μmと500μmとの間にしても良い。しかし、原則的には、この種のボンディングワイヤは、より薄いワイヤボンディング用にも使用することができ、この場合、ボンディングワイヤの直径d1は、50μm未満、好ましくは、17μmと50μmとの間である。

0024

充填材3を加えて、母体材料2の熱膨張係数を減少させる効果を得るためには、充填材3の熱膨張係数が、母体材料2の熱膨張係数より低いことが必要である。このために、適切な充填材3は、好ましくはセラミック材料であり、例えば、炭化シリコン、窒化アルミニウム酸化アルミニウム、またはこれらの物質の少なくとも2つの物質の混合物である。しかし、用いられる充填材3の少なくとも一部は、シリコン、および/または、炭素であってもよい。

0025

充填材3の材料の選択と量とに関する、これ以外の基準は、特に、大電流がボンディングワイヤ1を通る場合、充填材の混合により、ボンディングワイヤの導電性過度に減少しないことである。しかし、実際は、この点の重要性副次的である。これは、導電性の減少は、一般に、対応して太いボンディングワイヤを用いることにより、補うことができるからである。

0026

図2は、本発明のボンディングワイヤと、基板10との間における、本発明のボンディング接続構造を示す。基板10は、半導体基板、例えば、特にシリコン、ゲルマニウムガリウムヒ素、または、その他の所望の半導体材料より形成されたパワー半導体構成材(例えば、MOSFETまたはIGBTなど)の半導体チップであっても良い。ボンディング接続構造は、基板10、または、基板10の定められた一部分を、ボンディングワイヤ1を用いて、別の部材、例えば、半導体構成材の端子ピンに電気的に接続するために、ボンディングワイヤ1と基板10との間で形成されるボンディング接続構造体である。

0027

この種のボンディング接続部を実現するために、基板10は、金属膜11を有することが好ましい。この金属膜は、例えば、ボンディングワイヤ1が直接接続される、パワー半導体チップの金属膜として、または、ボンディングパッドとして形成されても良い。この種の金属膜11の厚さd3は、2μmと50μmとの間であることが好ましく、5μm未満であることが好ましく、したがって、温度変化により引き起こされる、基板10とボンディングワイヤ1との間の機械的熱応力は、金属膜11内では、十分低減できない。本発明のボンディングワイヤ1、すなわち、充填材3の含有量が、少なくとも25重量%で熱膨張係数が低減したボンディングワイヤ1を用いれば、温度変化により引き起こされた機械的熱応力の強さも小さくなり、この種のボンディング接続構造の長期的安定性を、多いに高めることができる。

0028

図3は、ボンディングワイヤの重量をベースとした、アルミニウムに混合されたシリコン粉末の重量ベースの含有量の関数として、母体材料2がアルミニウムから形成されたボンディングワイヤ1の線熱膨張係数(CTE)の代表的な形を示す。純粋なアルミニウム、すなわちシリコンの重量ベースの含有量が0%である場合、線熱膨張係数は、23ppm/Kである。シリコン含有量が増加するにつれ、線熱膨張係数は、低下し、シリコン含有量が100%になるとき、すなわち、アルミニウムなしの純粋なシリコンの場合、参照資料に記載されているシリコンの線熱膨張係数である2.9ppm/Kになる。この結果、純粋なアルミニウムから純粋なシリコンまでの、縦方向の熱膨張係数の割合は、約7.9:1である。

0029

参照資料に応じて前記の値は少し変化があるが、純粋なアルミニウムの線熱膨張係数値は、約23ppm/Kと25ppm/Kとの間であり、純粋なシリコンの線熱膨張係数値は、約2.5ppm/Kと3ppm/Kとの間であり、純粋なアルミニウムから純粋なシリコンまでの縦方向の熱膨張係数の割合は、7.7:1〜10:1である。すなわち、アルミニウムの線熱膨張係数とシリコンの線熱膨張係数とは、非常に差がある。

0030

上述の本発明の実施形態にしたがって、少なくとも25重量%の含有量のシリコンを含んだアルミニウムから形成された、本発明のボンディングワイヤ1の線熱膨張係数は、図3からわかるように、18ppm/K未満である。

0031

上述の値に基づいて、基板10とボンディングワイヤ1との間のボンディング接続構造を、第1の温度T1において形成し、第2の温度T2に移行する場合を考慮すると、T1とT2との温度の差に応じ、特に、基板10の線熱膨張係数と、ボンディングワイヤ1の線熱膨張係数との間の差に応じた、大きさの機械的熱応力が、基板10と、ボンディングワイヤ1との間に生じる。

0032

半導体基板10が、例えばシリコン結晶の形態を有し、したがって、線熱膨張係数が、約2.9ppm/Kである場合、この線熱膨張係数と、従来の純粋なアルミニウムから形成されたボンディングワイヤの線熱膨張係数との差は、約20.1ppm/K(=23ppm/K−2.9ppm/K)である。

0033

他の条件は同一にして、従来のボンディングワイヤを、本発明のボンディングワイヤ1(母体材料2がアルミニウムで、シリコン粉末の充填材の含有量が25重量%であり、線熱膨張係数が18ppm/Kである)にした場合のボンディング接続部を考慮すると、基板10の線熱膨張係数と、ボンディングワイヤ1の線熱膨張係数との差は、約15.1ppm/K(=18ppm/K−2.9ppm/K)であり、これは、従来の接続と比較して、約25%の改善が可能になる。

0034

図3同様、図4も、本発明のボンディングワイヤ1の線熱膨張係数を、母体材料2中に均等に分布された充填材3の重量ベース含有量の関数として示す。しかし、図3の場合と比べると、他の条件は同一であるが、充填材は、図3の場合のAlSi合金ではなく、炭化シリコン粉末からなる。重量ベースの含有量が0%、25%、および、100%である炭化シリコンの粉末では、ボンディングワイヤの膨張係数は、それぞれ、約23ppm/K、17ppm/K、および4.2ppm/Kである。

0035

含有量が25重量%である炭化シリコン粉末を有するアルミニウムボンディングワイヤの線熱膨張係数と、シリコン基板の線熱膨張係数との差を計算すると、14.1ppm/K(=17ppm/K−2.9ppm/K)であり、純粋なアルミニウムのボンディングワイヤの場合での差21.1ppm/Kと比べると、この差は約33%低減される。

0036

充填材を、ボンディングワイヤ全体に均一に分布する代わりに、本発明のボンディングワイヤは、中核部分を有し、この中核部分が、好ましくは中核部分と同軸である1つまたは複数の筒状層に取り囲まれても良い。この場合、少なくとも、中核部分と、選択事項であるが、少なくとも1つの筒状層とが、好ましくは粉末状の充填材が含まれた、母体材料から形成され、この充填材は、好ましくは、中核部分中に均一に分布し、筒状層が充填材を含む場合、各筒状層内に分布している。この場合、中核部分の充填材の含有量は、中核部分に隣接するボンディングワイヤの領域中の充填材の含有量よりも多い。

0037

上述の母体材料と充填材とは、少なくとも中核部分用、および、選択的に、少なくとも1つの筒状層用の、母体材料と充填材として用いられる。充填材が粉末状である場合、好ましい粒度は、ボンディングワイヤの直径d1の10%未満である。この場合、中核部分の充填材の含有量は、少なくとも25重量%、かつ、好ましくは、50重量%と80重量%との間である。

0038

このタイプのボンディングワイヤで、中核部分4と、1つの筒状層5とを有するボンディングワイヤを、図5に示す。直径d4の中核部分4は、例えば、アルミニウム、アルミ合金、または銅からなる母体材料と、例えば、シリコン、炭素を含む粉末、または、セラミック粉末(例えば、炭化シリコン、酸化アルミニウム、または窒化アルミニウムを含有するもの)の充填材とを有する。筒状層5用の材料は、中核部分4の母体材料、すなわち、アルミニウム、または、アルミ合金であることが好ましい。上述の充填材の材料のうちの1つまたは複数を含む充填材を、筒状層5にも選択的に加えてもよいが、この場合、筒状層5の充填材の含有量を低く、好ましくは、少なくとも25重量%未満にすることが、ボンディング接続構造の作成のためには有用である。

0039

この代表的な実施形態でも、ボンディングワイヤ全体に対する、充填材の全含有量は、少なくとも、25重量%である。

0040

したがって、中核部分4と少なくとも2つの筒状層とを有するボンディングワイヤ1の作成は、筒状層の充填材の含有量が、それより外側に位置する各筒状層の充填材の含有量よりも大きくなるようにすることが好ましい。この場合、筒状層の最も外側の層は、充填材を含まない、または、非常の少量の充填材を含む、すなわち、好ましくは5重量%未満であることが有用である。中核部分4の直径d4は、ボンディングワイヤの直径d1の70%と95%との間であることが好ましい。

0041

本発明の別の好適な実施形態では、本発明のボンディングワイヤは、中核部分の代わりに、混合母体中に埋め込まれる2つまたはそれ以上の糸状体を有しても良い。中核部分と糸状体とは、基本的には同一で、内部構造としては相違がない。ボンディングワイヤ中の糸状体に対して、「中核部分」という表現を用いるのは、これがボンディングワイヤのただ1つの糸状体である時である。

0042

図6は、本発明のボンディングワイヤの部分を示す。このボンディングワイヤは、筒に囲まれた中核部分4と、2つの筒状層51・52から形成された筒とを有する。中核部分4は、内側筒状層51と、外側筒状層52とによって取り囲まれている。内側筒状層51と、外側筒状層52との間に、さらに別の1つまたは複数の筒状層が設けられてもよい。

0043

中核部分4、内側筒状層51、および外側筒状層52はそれぞれ、さらに、別の筒状層も、上述した母体材料からなる母体材料、特に、アルミニウム、またはアルミ合金を含み、これに付け加えて、充填材が埋め込まれていても良い。中核部分4、内側筒状層、外側筒状層、およびこれ以外の筒状層は、主に、熱膨張係数のみが異なり、これゆえに、各々の中核部分と筒状層とに使用される、母体および充填材の材料が同じ場合、充填材の含有量のみが異なる。この場合、熱膨張係数は、内側筒状層51から、その他の筒状層、外側の筒状層52に向かうに従って、層毎に次第に小さくなる。特に、外側筒状層52の充填材の含有量は、0でもよい。中核部分4の充填材の含有量は、内側筒状層51の充填材の含有量よりも高いことが好ましい。

0044

図7は、このような糸状体7・71を7つも、混合母体材料6中に埋め込んだボンディングワイヤ1の一部分を示す。これらの糸状体7・71の構造および材料については、図5の中核部分4に対応するように、母体材料と比べると熱膨張係数が小さい充填材が、母体材料に加えられて設けられる。

0045

本発明のボンディングワイヤ1は、第1糸状体7を含むが、この第1糸状体は、図5に関連してより詳細に説明したボンディングワイヤ1の中核部分を形成することが特に好ましい。別の好適な実施形態によれば、ボンディングワイヤ1は、少なくとも1つの第2糸状体71を有する。糸状体がボンディングワイヤの中核部分を形成しない場合には、糸状体7・71の直径d5は、好ましくは、ボンディングワイヤ1の直径d1の5%と20%との間にすることが好ましく、この場合、異なる糸状体7・71は、異なる直径d5を有する。

0046

本発明のボンディング接続構造は、周知の超音波接合により作られることが好ましい。

図面の簡単な説明

0047

母体材料中に、充填材が均一に分布している、本発明のボンディングワイヤの一部分を示す断面図である。
本発明のボンディング接続構造を示す断面図である。
本発明のボンディングワイヤの、線熱膨張係数と、アルミニウムボンディングワイヤ中のシリコン充填材の含有量との関係を示す図である。
図3中に示したと同様の線熱膨張係数の関係を示す図であるが、この図の場合、充填材はシリコンではなく、炭化シリコンである。
筒で覆われた中核部分を有し、この中核部分の熱膨張係数は、筒状部分の熱膨張係数よりも低い、本発明のボンディングワイヤの一部分を、一部を切り取った形で示した図である。
筒で覆われた中核部分を有し、筒状部分は2つの筒状層を有する、本発明のボンディングワイヤの1部分を示す図である。
糸状体を有し、糸状体の充填材の含有量は、糸状体に隣接するボンディングワイヤ領域中の充填材の含有量よりも大きい、本発明のボンディングワイヤの一部分を、一部切り取った形で示す図である。

符号の説明

0048

1ボンディングワイヤ
2母体材料
3充填材
4中核部分
5 筒状部分
6 混合母体
51内側筒状層
52外側筒状層
7、71糸状体
10基板
11金属膜
d1 ボンディングワイヤの直径
d2 充填材の粒度
d3 金属膜の厚さ
d4 中核部分の太さ
d5 糸状体の太さ

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    【課題】高歩留りを実現する接合装置を提供する。【解決手段】接合装置100は、ダストが除去された層流を生成する層流生成部1と、チップ50をピックアップするチップハンドリング部5と、チップ50を洗浄する洗... 詳細

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    【課題】半導体素子と導体部材との間を接合するはんだ層の内部に、ボイドが形成されることを抑制する。【解決手段】本明細書が開示する半導体装置は、電極を有する半導体素子と、前記電極にはんだ層を介して接合され... 詳細

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