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技術 パック電池

出願人 三洋電機株式会社
発明者 遠矢正一
出願日 2004年9月9日 (15年5ヶ月経過) 出願番号 2004-262835
公開日 2006年3月23日 (13年11ヶ月経過) 公開番号 2006-079941
状態 特許登録済
技術分野 電池の接続・端子 電池及び電池容器の装着・懸架 電池の接続・端子
主要キーワード 定常温度状態 外側箇所 寿命型 ラプチャディスク バイメタル素子 密集配置 性能バラツキ 品質信頼性
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2006年3月23日)のものです。
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図面 (7)

課題

高い信頼性を確保しながら、高品質および低コストを実現し得る構成のパック電池を提供する。

解決手段

パック電池1は、複数の素電池101〜110を有する。 複数の素電池101〜110は、電池101と電池102、電池103と電池104というように2個の電池が並列接続されて並列ユニット10a〜10eを形成している。そして、並列ユニット10a〜10e間は、直列接続されており、複数の素電池101〜110は、所謂、多直多並に電気接続されている。この中で、並列ユニット10aを構成する2つの電池101、102は、PTCサーミスタ素子を内蔵し、他の電池103〜110は、PTC制御機能を備えない。

概要

背景

ノートブック型パーソナルコンピュータ(以下では、「ノートPC」と記載する。)などの電力供給源として用いられるパック電池は、複数の二次電池を多直多並に接続し、これに保護回路基板を接続した構成を有している。素電池としての二次電池としては、ニッケルカドミウム(Ni−Cd)電池やニッケル水素(Ni−MH)電池などのアルカリ二次電池や、リチウムイオン(Li−ion)電池などの非水系二次電池などが用いられる。中でもリチウムイオン電池は、高容量な特性を有することから多く使用されるようになってきている。

ところで、パック電池では、外部短絡時の過電流対策などのために、素電池の温度が一定のレベルに達した時点で電流遮断するための制御機能が付加されている。従来では、保護回路基板に接続した温度ヒューズ素子サーミスタ素子などを素電池に対して接着などして、過電流対策をしていたが、近年では、PTC(Positive Temperature Coefficient)サーミスタ素子などが内蔵された電池を素電池として用いられることもある(例えば、特許文献1、2)。このようにPTCサーミスタ素子等を内蔵する電池を用いることで、外付けの温度ヒューズ素子やサーミスタ素子を装備しなくてもよく、パック電池の製造段階における工数低減に寄与し、また、素電池で発生した熱を高い感度感知でき品質面(安全性)からも優位性を有する。
実公平5−48361号公報
特開2000−340192号公報

概要

高い信頼性を確保しながら、高品質および低コストを実現し得る構成のパック電池を提供する。 パック電池1は、複数の素電池101〜110を有する。 複数の素電池101〜110は、電池101と電池102、電池103と電池104というように2個の電池が並列接続されて並列ユニット10a〜10eを形成している。そして、並列ユニット10a〜10e間は、直列接続されており、複数の素電池101〜110は、所謂、多直多並に電気接続されている。この中で、並列ユニット10aを構成する2つの電池101、102は、PTCサーミスタ素子を内蔵し、他の電池103〜110は、PTC制御機能を備えない。

目的

また、PTCサーミスタ素子を内蔵する素電池は、これを内蔵しない素電池に比べて高価であり、全てにPTCサーミスタ素子を内蔵する電池を用いることでコストの高騰を招いている。
本発明は、このような問題を解決しようとなされたものであって、高い信頼性を確保しながら、高品質および低コストを実現し得る構成のパック電池を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

互いの間が電気接続されてなる複数の素電池を有するパック電池であって、前記複数の素電池は、感熱制御機能を備える第1素電池と、感熱制御機能を備えない第2素電池との2種類の組み合わせをもって構成されていることを特徴とするパック電池。

請求項2

前記複数の素電池は、2以上の素電池が並列接続されて1つのユニットを構成し、当該ユニットが複数直列接続された形態を有し、前記複数のユニットの内の少なくとも1つのユニットは、全ての素電池が前記第1素電池により構成されていることを特徴とする請求項1に記載のパック電池。

請求項3

前記複数の素電池は、互いの間が直列接続されていることを特徴とする請求項1に記載のパック電池。

請求項4

前記複数の素電池は、密集した状態で配置されていることを特徴とする請求項1から3の何れかに記載のパック電池。

請求項5

前記第1素電池は、前記密集配置状態の中で、他の箇所に比べて温度上昇度合いが大きい箇所に配されていることを特徴とする請求項4に記載のパック電池。

請求項6

前記第1素電池は、前記密集配置における内側の箇所に配されていることを特徴とする請求項5に記載のパック電池。

請求項7

前記第1素電池は、前記密集配置状態の中で、他の箇所に比べて温度上昇の度合いが小さい箇所に配されていることを特徴とする請求項4に記載のパック電池。

請求項8

前記第1素電池は、前記密集配置における外側の箇所に配されていることを特徴とする請求項7に記載のパック電池。

請求項9

前記第1素電池は、正負両極板を有する電極体外装体および蓋体で構成される内部空間に収納されるとともに、感熱素子が内蔵され構成されていることを特徴とする請求項1から8の何れかに記載のパック電池。

請求項10

前記感熱素子は、バイメタル素子PTCサーミスタ素子NTCサーミスタ素子の何れかであることを特徴とする請求項9に記載のパック電池。

請求項11

前記素電池には、非水系二次電池が用いられていることを特徴とする請求項1から10の何れかに記載のパック電池。

技術分野

0001

本発明は、パック電池に関し、特に複数の素電池を備えるタイプにおける素電池の組み合わせおよび配置に関する。

背景技術

0002

ノートブック型パーソナルコンピュータ(以下では、「ノートPC」と記載する。)などの電力供給源として用いられるパック電池は、複数の二次電池を多直多並に接続し、これに保護回路基板を接続した構成を有している。素電池としての二次電池としては、ニッケルカドミウム(Ni−Cd)電池やニッケル水素(Ni−MH)電池などのアルカリ二次電池や、リチウムイオン(Li−ion)電池などの非水系二次電池などが用いられる。中でもリチウムイオン電池は、高容量な特性を有することから多く使用されるようになってきている。

0003

ところで、パック電池では、外部短絡時の過電流対策などのために、素電池の温度が一定のレベルに達した時点で電流遮断するための制御機能が付加されている。従来では、保護回路基板に接続した温度ヒューズ素子サーミスタ素子などを素電池に対して接着などして、過電流対策をしていたが、近年では、PTC(Positive Temperature Coefficient)サーミスタ素子などが内蔵された電池を素電池として用いられることもある(例えば、特許文献1、2)。このようにPTCサーミスタ素子等を内蔵する電池を用いることで、外付けの温度ヒューズ素子やサーミスタ素子を装備しなくてもよく、パック電池の製造段階における工数低減に寄与し、また、素電池で発生した熱を高い感度感知でき品質面(安全性)からも優位性を有する。
実公平5−48361号公報
特開2000−340192号公報

発明が解決しようとする課題

0004

しかしながら、従来のパック電池では、全ての素電池にPTCサーミスタ素子を内蔵するものを用いているため、内部抵抗コスト等の観点からより一層の改善が必要である。即ち、個々の素電池に内蔵されたPTCサーミスタ素子は、定常温度状態でも低いながらも電気抵抗を有しており、全ての素電池にPTCサーミスタ素子が内蔵されていることから、パック電池全体としての内部抵抗が高いものとなっている。

0005

また、PTCサーミスタ素子を内蔵する素電池は、これを内蔵しない素電池に比べて高価であり、全てにPTCサーミスタ素子を内蔵する電池を用いることでコストの高騰を招いている。
本発明は、このような問題を解決しようとなされたものであって、高い信頼性を確保しながら、高品質および低コストを実現し得る構成のパック電池を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

上記課題を解決するために、本発明に係るパック電池は、以下の特徴を有するものである。
(1)本発明に係るパック電池は、互いの間が電気接続されてなる複数の素電池を有するものであって、複数の素電池は、感熱制御機能を備える第1素電池と、感熱制御機能を備えない第2素電池との2種類の組み合わせをもって構成されていることを特徴とする。

0007

(2)上記(1)のパック電池において、複数の素電池は、2以上の素電池が並列接続されて1つのユニットを構成し、当該ユニットが複数直列接続された形態を有し、複数のユニットの内の少なくとも1つのユニットは、全ての素電池が第1素電池により構成されていることを特徴とする。
(3)上記(1)のパック電池において、複数の素電池は、互いの間が直列接続されていることを特徴とする。

0008

(4)上記(1)〜(3)のパック電池において、複数の素電池は、密集した状態で配置されていることを特徴とする。なお、ここでいう密集配置とは、隣り合う素電池と素電池との間が隙間なく密着した状態で配置された形態のものは勿論、間に狭い隙間を有する状態で配置されたものも含む。言換えると、上記密集配置とは、複数の素電池において、外部短絡などの際に、温度分布差異を生ずるような配置状態を指すものである。

0009

(5)上記(4)のパック電池において、感熱制御機能を備える第1素電池は、密集配置状態の中で、他の箇所に比べて温度上昇度合いが大きい箇所に配されていることを特徴とする。
(6)上記(5)のパック電池において、第1素電池は、密集配置状態の中で、内側の箇所に配されていることを特徴とする。

0010

(7)上記(4)のパック電池において、感熱制御機能を備える第1素電池は、密集配置状態の中で、他の箇所に比べて温度上昇の度合いが小さい箇所に配されていることを特徴とする。
(8)上記(7)のパック電池において、第1素電池は、密集配置状態の中で、外側の箇所に配されていることを特徴とする。

0011

(9)上記(1)〜(8)のパック電池において、第1素電池は、正負両極板を有する電極体外装体および蓋体で構成される内部空間に収納されるとともに、感熱素子が内蔵され構成されていることを特徴とする。
(10)上記(9)のパック電池において、感熱素子は、バイメタル素子、PTCサーミスタ素子、NTCサーミスタ素子の何れかであることを特徴とする。

0012

(11)上記(1)〜(10)のパック電池において、素電池には、非水系二次電池が用いられていることを特徴とする。

発明の効果

0013

本発明に係るパック電池では、備える複数の素電池が、感熱制御機能を備える第1素電池と、感熱制御機能を備えない第2素電池との2種類の素電池の組み合わせによって構成されている。このため、上記従来のパック電池のように、備える全ての素電池が感熱制御機能を備える場合に比べて、感熱制御機能を備えない素電池の分だけパック電池の全体での部品コストを低減することができる。ここで、パック電池に備える電池においては、近年その品質安定性増し電池間での性能差が小さくなっている。このため、従来のパック電池のように全ての素電池に感熱制御機能を有するものを用いなくても、その一部の素電池を代表的に感熱制御機能を有するものとすれば足りる。よって、本発明に係るパック電池では、複数の素電池の内の一部に感熱制御機能を備える第1素電池を有することで、外部短絡などが発生した際にも、第1素電池における感熱制御機能をもって十分な過電流対策とすることが可能である。

0014

また、本発明に係るパック電池では、保護回路基板などの素電池以外の箇所に高価な電流ヒューズなどを設ける必要がなく、この観点からも安全性を確保しながらコストの低減を図ることができる。
従って、本発明に係るパック電池は、高い信頼性を確保しながら、高品質および低コストを実現し得る。

0015

なお、複数の素電池の中での第1素電池は、種々の形態での配置が可能であるが、例えば、上記(2)のパック電池のように、2以上の素電池が並列接続されて1つのユニットを構成し、当該ユニットが複数直列接続された形態で複数の素電池を有する場合においては、複数のユニットの内の少なくとも1つのユニットにおける全ての素電池を第1素電池により構成しておくようにすることが望ましい。

0016

また、例えば、上記(3)のパック電池のように、複数の素電池が互いに直列接続されている場合においては、その中の少なくとも1つの素電池を第1素電池としておけばよい。
本発明では、複数の素電池における第1素電池の配置箇所を種々に設定することができるが、その設定箇所ごとに次のような性能を有するパック電池とすることができる。

0017

※上記(5)のパック電池のように、第1素電池を、密集配置される複数の素電池の中で、他の箇所に比べて温度上昇の度合いが大きい箇所、例えば、内側の箇所に配しておけば、第1素電池の感熱制御機能が逸早く発揮されるようにすることができる。このような構成を採用することで、パック電池は、長寿命型のものとなる。
※上記(7)のパック電池のように、第1素電池を、密集配置される複数の素電池の中で、他の箇所に比べて温度上昇の度合いが小さい箇所、例えば、外側の箇所に配しておけば、第1素電池の感熱制御機能の発揮を遅らせることができる。このような構成を採用することで、パック電池は、高出力なハイパフォーマンス型のものとなる。

発明を実施するための最良の形態

0018

以下では、本発明における構成上の特徴およびこの特徴によって得られる効果などについて、リチウムイオン電池を素電池として備えるパック電池を一例として実施の形態について説明する。なお、以下で説明する実施の形態については、あくまでも一例として採用するものであって、本発明は、その特徴とする部分以外についてこれに限定を受けるものではない。
(実施の形態1)
本実施の形態に係るパック電池1について、図1図3を用いて説明する。

0019

1.パック電池1の全体構成
パック電池1の全体構成について、図1を用い説明する。
図1に示すように、パック電池1は、上側ケース11と下側ケース12とで構成される内部空間に電池群10と、この電池群10に接続される保護回路基板13が収納されている。保護回路基板13における一方の主面(図1におけるX方向手前側の主面)には、外部接続端子14が装着されており、その一部が下側ケース12の外方に露出されている。また、保護回路基板13の主面には、図1では図示を省略しているが、電力入出力を制御するための制御ICやFET素子などのスイッチング素子、さらには電流計測用抵抗素子などが実装されている。

0020

電池群10は、10本のリチウムイオン電池(以下では、「Li電池」と記載する。)101〜110と、Li電池101〜110の間を電気接続するために設けられたリード151〜166(図1では、便宜上、リード151〜159だけを図示している。)とが組み合わせされ構成されている。
Li電池101〜110は、図1のY方向およびZ方向において、2層の俵積みの状態に配されており、互いの間のスペースはほとんどない密集状態となっている。10本のLi電池101〜110の内、Li電池101、102、105、106、109、110は、図1のX方向手前側に負極端子が位置するように配され、Li電池103、104、107、108は、X方向奥側に負極端子が位置するように配されている。

0021

図1に示すように、Li電池101の負極端子とLi電池102の負極端子とは、リード152によって接続されており、リード152には、保護回路基板13との接続用としてのリード151が接続されている。Li電池103の正極端子外装缶底面)とLi電池105の負極端子との間、およびLi電池104の正極端子(外装缶底面)とLi電池106の負極端子との間は、それぞれリード153およびリード154によって接続され、リード153とリード154とは、リード155によって接続されている。Li電池107〜110についても、同様にリード156〜158によって接続されている。そして、電池群10からは、Li電池109の正極端子およびLi電池110の正極端子を接続するリード166(図1では、不図示。)に接続されたリード159が保護回路基板13に向けて延出されている。

0022

2.電池群10の回路構成
パック電池1の構成要素中でも本実施の形態における特徴部分である電池群10の構成について、図2を用いて説明する。
図2に示すように、本実施の形態に係るパック電池1に内蔵されている電池群10は、5つの並列ユニット10a〜10eが直列接続され構成されている。各並列ユニット10a〜10eは、各々Li電池101とLi電池102、Li電池103とLi電池104、Li電池105とLi電池106、Li電池107とLi電池108、Li電池109とLi電池110とが並列接続されて構成されている。具体的には、Li電池101とLi電池102とはリード152、160、161、162によって並列接続されて並列ユニット10aを構成しており、他の並列ユニット10b〜10eについても同様の構成となっている。そして、リード162、155、165、158が隣り合う並列ユニット10a〜10eを直列に接続する機能も兼ねて設けられている。

0023

電池群10を構成する5つの並列ユニット10a〜10eの内、並列ユニット10aは、これを構成するLi電池101、102にPTCサーミスタ素子内蔵タイプのものが用いられている。これに対して、その他の並列ユニット10b〜10eを構成するLi電池103〜110には、PTCサーミスタ素子を備えないタイプのものが用いられている。
PTCサーミスタ素子内蔵タイプのLi電池101、102から構成される並列ユニット10aは、図1に示すように、密集配置された電極群10の中でY方向における外側に配されている。即ち、パック電池1を外部機器に装着した際に、並列ユニット10aは、他の並列ユニット10b〜10eに比べて電池温度の上昇の度合いが大きい箇所に配されていることになる。

0024

3.Li電池101〜110の各構成
上述のように、本実施の形態に係るパック電池1では、並列ユニット10aを構成する2本のLi電池101、102がPTCサーミスタ素子内蔵タイプのものであり、その他のLi電池103〜110がPTCサーミスタ素子を備えないタイプのものである。図3を用い、タイプ別にその内部構造を説明する。図3では、Li電池101、103の封口蓋1011およびその周辺部分だけを図示している。

0025

図3(a)に示すように、Li電池101は、有底円筒状の外装缶1015に電極体1017が収納され、その開口部が封口蓋1010により封口された構成を有している。封口蓋1010は、電池内方側より、内部構成板1014、ラプチャディスク1013、PTCサーミスタ素子1012、外部構成板1011が順に積層され構成されている。そして、電極体1017における集電板の一端1017aは、内部構成板1014に接続されている。外部構成板1011および内部構成板1014の各々には、異常時におけるガス排出口1011a、1014aが設けられている。また、ラプチャディスク1013は、導電性薄板から構成されており、その略中央部に形成された凹部1013aがさらに薄肉化されている。

0026

図3(a)に示すように、外装缶1015における開口部よりもX方向やや下側の領域には、電極体1017収納後に塑性加工により溝部1015aが形成されており、封口蓋1010は、間にガスケット1016を挟んで溝部1015aにより形成される上部分に載置されている。そして、外装缶1015の開口部付近カシメ加工され封口が図られている。

0027

Li電池101に内蔵されているPTCサーミスタ素子1012は、中央部に開口部1012aを有するドーナツ形状をしており、正の温度特性をもって電気抵抗値が変化する特性を有する。即ち、定常状態でパック電池1が使用されているときには、Li電池101の温度が比較的低く推移し、よってPTCサーミスタ素子1012の電気抵抗も低い状態となっている。例えば、外部短絡の発生などによってパック電池1内で過電流が流れ始めると、Li電池101の温度が上昇し、温度が閾値を越えた時点で、PTCサーミスタ素子1012の電気抵抗値が急激に上昇することで実質的にLi電池101内の通電路が遮断されることになる。

0028

なお、図示をしていないが、並列ユニット10aを構成するもう一方のLi電池102についても、同様の構成を有する。
一方、図3(b)に示すように、Li電池103は、PTCサーミスタ素子1012を内蔵しない点で、上記Li電池101と相違している。即ち、図3(a)に示すLi電池101では封口蓋1010の外部構成板1011とラプチャディスク1013との間にPTCサーミスタ素子1012が介挿されていたのに対して、Li電池103では、外部構成板1011とラプチャディスク1013とが直に接触した構成の封口蓋1030を有する。このような構造の違いより、Li電池103には、PTCサーミスタ素子などの感熱制御素子が付加されておらず、感熱制御機能を有していない。

0029

なお、Li電池104〜110についても、上記Li電池103と同様の構成を有している。
4.パック電池1が有する優位性
以上のような構成を有している本実施の形態に係るパック電池1では、次のような優位性を有する。
(1) 本実施の形態に係るパック電池1では、備える10本のLi電池101〜110の内、並列ユニット10aを構成するLi電池101とLi電池102とがPTCサーミスタ素子1012を内蔵し、他の並列ユニット10b〜10eを構成するLi電池103〜110はPTC制御機能を備えない。このようにPTC制御機能の有無によって異なる2種類のLi電池の組み合わせをもって電池群10を構成しているので、上記従来のパック電池のように備える全ての電池にPTC制御機能をもたせている場合に比べて、PTC制御機能をもたせていないLi電池を採用した分だけ、部品コスト低減を図ることが可能である。また、パック電池1では、電池群10を構成する一部のLi電池101、102にPTC制御機能をもたせているので、電池群10の外部、例えば保護回路基板13などに非常に高価で大きな素子である温度ヒューズなどを別途採用することが不要となり、コスト面およびスペース効率の面などから優位性を有する。
(2) パック電池1では、直列接続される5つの並列ユニット10a〜10eの内の一の並列ユニット10aにおいて、これを構成するLi電池101、102をともにPTCサーミスタ素子1012を有する構成のものとしている。このため、外部短絡などの発生によりパック電池1内に過電流が流れた場合にも、確実にLi電池101、102のPTCサーミスタ素子1012が機能し、電流の遮断が実施される。よって、電池の品質面でのレベルアップが図られた現在においては、電池間における性能バラツキが小さく、各並列ユニット10a〜10eを構成するLi電池101〜110において、同じように電池反応を生じる。このため、パック電池1では、5つある並列ユニット10a〜10eの内、1つの並列ユニット10aを構成するLi電池101、102にだけPTC制御機能をもたせたものを適用すればよく、全ての構成電池にPTC制御機能を有するものを採用する上記従来のパック電池と同様に、品質面および安全面における優位性を有する。
(3) パック電池1では、図1に示すように、10本のLi電池101〜110が密集配置されることで電池群10が構成されているが、PTCサーミスタ素子1012を内蔵するLi電池101、102がその外側の箇所に配されている。このため、PTCサーミスタ素子1012を内蔵するLi電池101、102は、電池群10を構成するLi電池101〜110の中でも温度上昇の度合いが最も小さくなる。よって、パック電池1では、Li電池101、102に内蔵されるPTCサーミスタ素子1012が少しの温度上昇ではトリップせず、高出力型(ハイパフォーマンス型)の特性を有するものである。
(実施の形態2)
次に、実施の形態2に係るパック電池について、上記実施の形態1に係るパック電池1との相違点を中心に図4を用いて説明する。

0030

図4に示すように、本実施の形態に係るパック電池が上記パック電池1と相違するのは、電池群20における並列ユニット20a〜20eの各構成および配置形態である。即ち、図1に示すように、パック電池1では、密集配置された10本のLi電池101〜110の内、配置の外側箇所に配置されたLi電池101、102にPTC制御機能が付加されていた。それに対して、本実施の形態に係るパック電池では、5つの並列ユニット20a〜20eの内、図4の中程に位置する並列ユニット20cを構成する2本のLi電池101、102にPTCサーミスタ素子1012が内蔵されている。

0031

なお、図示を省略しているが、並列ユニット20cを構成するLi電池101、102は、図3(a)と同一の構成を有するものであり、密集配置された状態の内側箇所に配置されている。ここでいう密集配置とは、必ずしも隣り合うLi電池とLi電池とが密着している必要はなく、外部短絡などの発生時において、Li電池101〜110の各間での放熱のし易さの相違により、電池群20の中で温度分布に差異を生ずるような配置形態をさす。

0032

また、他の4つの並列ユニット20a、20b、20d、20eを構成する各Li電池103〜110は、PTC制御機能を有さない図3(b)に示す構成を有するものである。
本実施の形態に係るパック電池では、上記実施の形態1に係るパック電池1が有する優位性の内の(1)、(2)と同様の優位性を有する。

0033

また、本実施の形態に係るパック電池では、PTCサーミスタ素子1012を内蔵するLi電池101、102が密集配置された中の内側箇所に配されているので、上記パック電池1がハイパフォーマンスタイプであったのに対して、長寿命タイプという特性を有している。即ち、密集配置された10本のLi電池101〜110の中では、内側箇所に配されたLi電池101、102での温度上昇の度合いが最も高くなり、PTCサーミスタ素子1012が上記パック電池1に比べてトリップし易くなる。このため、電池群20内のLi電池101〜110が大きなダメージを受ける前に電流の遮断が行われ、パック電池としての寿命という面から優位性を有する。
(実施の形態3)
本実施の形態に係るパック電池が上記実施の形態1、2に係るパック電池と相違するのは、電池群30が5本のLi電池301〜305を直列接続して構成されたところにある。即ち、上記実施の形態1、2に係るパック電池では、2並5直の形態で10本のLi電池101〜110が接続された電池群10、20を有していたが、本実施の形態に係るパック電池では、上述のようにリード351〜356によって5直の形態で5本のLi電池301〜305が接続された形態を有し電池群30が構成されている。

0034

ここで、電池群30を構成する5本のLi電池301〜305は、上記実施の形態1、2と同様に互いの間に大きな隙間を生じないように密集配置されており、無駄なスペースが排除されている。そして、このように密集配置された5本のLi電池301〜305の中で、Li電池303にPTCサーミスタ素子内蔵タイプ(図3(a)参照。)のものが採用され、他のLi電池301、302、304、305にはPTC制御機能を有しないタイプ(図3(b)参照。)のものが採用されている。

0035

本実施の形態に係るパック電池では、上記実施の形態に係るパック電池と同様の優位性を有する。その違いは、電池群30の構成が5直である点だけである。
なお、5本のLi電池301〜305の内、一番外側の箇所に配されるLi電池301をPTCサーミスタ素子内蔵タイプとすれば、上記実施の形態1に係るパック電池1と同様にハイパフォーマンスタイプとすることができる。
(変形例)
上記実施の形態1〜3に係る各パック電池では、PTC制御機能をLi電池に付加するのに、図3(a)に示すようなPTCサーミスタ素子1012内蔵タイプを一例としたが、本変形例は、PTCサーミスタ素子の装着箇所に関するものである。

0036

図6(a)に示すように、本変形例に係るパック電池が備えるPTC制御機能を有するLi電池401は、円筒型をした電池本体4015と、その底面に一体接合されたPTCサーミスタ素子4018とから構成されている。
図6(b)に示すように、PTCサーミスタ素子4018は、ベース板4019、素子本体部4020、キャップ4021が順に積層され接合された状態で構成されている。

0037

以上のような構成のPTC制御機能を有するLi電池401を上記実施の形態1〜3に係るパック電池に採用することで、上記実施の形態に係る各パック電池が有する優位性と同様の優位性を有することになる。
(その他の事項
上記実施の形態1〜3および変形例で採用した構成については、便宜上用いた一例に過ぎず、本発明の特徴部分以外の構成については、適宜の変更が可能である。例えば、上記実施の形態1〜3および変形例では、円筒形Li電池を装備する構成としたが、角型の非水系電池や、アルカリ電池、ボタン型の電池等を採用することも可能である。

0038

また、上記実施の形態1、2では、ケース内に10本の電池を備えることとしたが、電池の本数や接続形態については、これに限定を受けるものではない。
また、上記実施の形態1〜3および変形例では、感熱制御機能を有する素子としてPTCサーミスタ素子を採用したが、PTCサーミスタ素子以外にもバイメタル素子、NTC(Negative Temperature Coefficient)サーミスタ素子などを採用することも可能である。

0039

さらに、上記図1では、パック電池1が上下ケース11、12を備える構成としたが、上下ケース11、12などを必ずしも備える必要はなく、また、保護回路基板13についても同様である。例えば、複数の電池を熱収縮テープなどで結束した形態のパック電池にも本発明を採用することも可能である。

0040

本発明は、ノートPC、電気アシスト自転車電動工具などの電力供給源として用いられ、高い品質信頼性と低コストとの両立が求められるパック電池を実現するのに有効な技術である。

図面の簡単な説明

0041

実施の形態1に係るパック電池1を示す展開斜視図である。
パック電池1における電池群10の構成を示す回路図である。
(a)は、PTCサーミスタ素子内蔵タイプのLi電池101を示す一部断面図であり、(b)は、PTC制御機能を備えないタイプのLi電池103を示す一部断面図である。
実施の形態2に係るパック電池の構成の内、電池群20の構成を示す回路図である。
実施の形態3に係るパック電池の構成の内、電池群30の構成を示す回路図である。
(a)は、変形例に係るパック電池に備えられているLi電池401を示す斜視図であり、(b)は、Li電池401を示す展開平面図である。

符号の説明

0042

1.パック電池
10、20、30.電池群
11、12.ケース
13.保護回路基板
14.外部接続端子
101、102、301、401.Li電池(PTCサーミスタ素子内蔵)
103〜110、302〜305.Li電池(PTC制御機能なし)
151〜166、351〜356.リード
1012、4018.PTCサーミスタ素子

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