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技術 広帯域波長合分波フィルタ

出願人 古河電気工業株式会社
発明者 奈良一孝占部晴樹
出願日 2005年7月26日 (15年4ヶ月経過) 出願番号 2005-215238
公開日 2006年3月9日 (14年9ヶ月経過) 公開番号 2006-065313
状態 特許登録済
技術分野 光集積回路 光集積回路
主要キーワード 接続中心 一段構成 複数波長光 位相部分 広帯域波長光 一定分 監視波長 マイクロオプ
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (16)

課題

解決手段

本発明の広帯域波長合分波フィルタ50は、基板15上に、位相部分介在型点対称接続光干渉計回路52a,52bとを完全点対称に縦列接続させて構成される。この位相部分介在型の点対称接続光干渉計回路52a,52bは、2つの同一構成の光カプラ53a,53bが完全点対称に形成され、この光カプラ53a,53b間に位相部分54を備えてなる。なお、光カプラ53a,53bは同一の方向性結合器56と、ΔL0を有する第2の位相部分58とから構成されている。なお、第2の位相部分58の長さ(位相量)ΔL0は、位相部分54の長さ(位相量)ΔL1とは異なるものである。

概要

背景

近年、インターネット一般家庭にも普及し、ADSLやFTTHによる常時接続メガクラスの伝送スピード月額数千円といった高速かつ低価格なサービス浸透し、ブロードバンドならではの大容量コンテンツ配信やビデオチャット等が普及しつつある。

このようなブロードバンド化に向けて、ピーク時100Mbps高速データ通信と最大500chの多チャンネル映像配信を1心の光ファイバで同時に提供できるB−PONシステムITU−Tにて世界標準とされた。このシステムの構成例を以下の図13に示す(例えば、非特許文献1、参照)。

なお、同図において、通信局40は、通信用の光ファイバ45を介してお客様宅41に接続されている。図中、B−ONUはデータ系宅内装置WDM光カプラ、V−ONUは映像系宅内装置、NE−OSSはデータ系監視制御装置、B−OLTはデータ系所内装置EMDXは、Ether多重分離装置、V−OLTは映像系所内装置を示す。

このシステムの大きな特徴は、新しい光波長配置により高速データ通信の送受信で使用している2つの波長に加え、さらにもう1つの光波長を重畳して、多チャンネルの映像配信を同時に視聴できる点である。通常は、送受信する高速データ通信波長は下りが1・49μm帯(1.48〜1.50μm)、上りが1.31μm帯(1.26〜1.36μm)であり、EDFAの増幅帯である1.55μm帯(1.55〜1.56μm)で映像分配を行う。

なお、図13に示すシステムにおいては、光線路保守管理も重要な項目の一つである(例えば非特許文献3、参照)。非特許文献3には、1.65μm帯を用いた光線路監視システムについて記載されている。このシステムでは、OTDR側からの監視波長を導入する際、波長に依らず一定分岐比で光パワーを分ける波長無依存カプラ(WINC)が用いられている。また、WINCの代わりに誘電体多層膜フィルタ平面光波回路PLC)内に設置したWDMフィルタを用いる場合もある(非特許文献4、参照)。

また、B−PONシステムでは1心の光ファイバを用いて3種類の波長の光信号伝送するため、光合分波機能複数波長合波および分波)を有する波長合分波機能と、映像信号を等しい光強度で分配する機能が必要である。従来、波長合分波機能を有する光部品としては、誘電体多層膜フィルタが適用されている。波長合分波機能を有する光部品には、今後、広帯域の波長の合分波特性と、例えば25dBを越える高アイソレーション特性とが要求されつつあり、広帯域波長光合分波フィルタの開発が望まれる。

なお、広帯域の波長の合分波特性を有する光部品の例として、図14に示すような構成の回路が知られている(例えば非特許文献2、参照)。

この回路は、第1の光導波路11と該第1の光導波路11と間隔を介して並設された第2の光導波路12とにより方向性結合器6を光導波路長手方向に互いに間隔を介して形成した2つの同一のマッハツェンダ光干渉計回路13(13a,13b)を、その接続中心点Aに対し、完全点対称縦列接続した点対称接続光干渉計回路である。

つまり、2つのマッハツェンダ光干渉計回路13(13a,13b)の方向性結合器6の配列ピッチが互いに等しく形成されて、一方側のマッハツェンダ光干渉計回路13aの位相部分9は第1の光導波路11の長さが第2の光導波路12の長さより予め決められた長さ分、長く形成され、他方側のマッハツェンダ光干渉計回路13bの位相部分9は第2の光導波路12の長さが第1の光導波路11の長さより前記予め決められた長さ分、長く形成されている。

B−PONシステムの概要NTT−AS研ホームページ
Jinguji,et al., ”Two-port opticalwavelength circuits composed of cascaded Mach-Zehnder interferometers withpoint-symmetrical configurations”, J. LightwaveTechnol., vol.14, no.10, pp.2301-2310(1996).
N.Nakao, et al., Maintenance Method Using 1650-nm Wavelength Band for Optical Fiber Cable Networks ,J.Lightwave Technol.,vol.19,No.10,2001.
荒木他,, L-band対応8回路交差導波路型光カプラ,電子情報通信学会ソサイエティ大会2002,B-10-18.

概要

広帯域の波長の合分波特性と高アイソレーション特性とが共に良好な広帯域波長合分波フィルタを提供する。 本発明の広帯域波長合分波フィルタ50は、基板15上に、位相部分介在型の点対称接続光干渉計回路52a,52bとを完全点対称に縦列接続させて構成される。この位相部分介在型の点対称接続光干渉計回路52a,52bは、2つの同一構成の光カプラ53a,53bが完全点対称に形成され、この光カプラ53a,53b間に位相部分54を備えてなる。なお、光カプラ53a,53bは同一の方向性結合器56と、ΔL0を有する第2の位相部分58とから構成されている。なお、第2の位相部分58の長さ(位相量)ΔL0は、位相部分54の長さ(位相量)ΔL1とは異なるものである。

目的

本発明は、上記従来の課題を解決するために成されたものであり、その目的は、広帯域の波長の合分波特性と高アイソレーション特性とが共に良好で、多チャンネル映像配信を1心の光ファイバで同時に提供でき、システムの低コスト化を図ることができる広帯域波長合分波フィルタを提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
2件

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請求項1

基板上に、間隔を介して並設された第1の光導波路及び第2の光導波路によって方向性結合器を持つ光カプラが形成されたマッハツェンダ光干渉回路と、2つの同一の前記マッハツェンダ光干渉計回路が点対称縦続配置され、それらの間に予め定めた位相変化を生じさせる位相部分を介して接続された位相部分介在型の点対称接続光干渉計回路と、2つの同一の前記点対称接続光干渉計回路が点対称に縦列接続され、前記光カプラは同一の方向性結合器を持ち、これら方向性結合器は前記位相部分とは異なる位相変化を提する第2の位相部分を間に介して縦列接続された広帯域波長合分波フィルタ

請求項2

前記位相部分介在型の点対称接続光干渉計回路の第1の光導波路の光入力端は、複数波長光の入力部と成して該第1の光導波路の出力端スルーポートと成し、前記位相部分介在型の点対称接続光干渉計回路の光導波路の出力端はクロスポートと成し、前記スルーポートには、同一構成の別の位相部分介在型の点対称接続光干渉計回路が少なくとも1つ以上縦列接続されていることを特徴とする請求項1に記載の広帯域波長合分波フィルタ。

請求項3

記入力部から入力されスルーポートから出力される信号光は、各位相部分介在型の点対称接続光干渉計回路のスルーポート側の光導波路のみを伝搬する請求項2に記載の広帯域波長合波フィルタ

請求項4

前記位相部分介在型の点対称接続光干渉計回路のクロスポートには、少なくとも一つ以上の同一構成の別の位相部分介在型の点対称接続光干渉計回路と、前記クロスポートからの出力のアイソレーションを向上させるための少なくとも1つ以上のフィルタ回路とが縦列接続されていることを特徴とする請求項2に記載の広帯域波長合分波フィルタ。

請求項5

前記フィルタ回路は、第2の方向性結合器と、第3の位相部分とが縦列接続されてなり、前記第2の方向性結合器は位相部分介在型の点対称接続光干渉計回路が持つ方向性結合器とは結合効率が異なり、前記第3の位相部分は第2の位相部分と長さ(位相量)が異なることを特徴とする請求項4に記載の広帯域波長合分波フィルタ。

請求項6

前記入力部から入力されクロスポートから出力される信号光は、各位相部分介在型の点対称接続光干渉計回路のクロスポート側の光導波路のみを伝搬することを特徴とする請求項4に記載の広帯域波長合分波フィルタ。

請求項7

前記クロスポート側に設けられたフィルタ回路の透過率下がり谷形状のスペクトルとなる波長帯域と、前記スルーポート側に設けられた位相部分介在型の点対称接続光干渉計回路の透過率が下がり谷形状のスペクトルとなる波長帯域とが一致されていることを特徴とする請求項4に記載の広帯域波長合分波フィルタ。

請求項8

前記クロスポート側に設けられたフィルタ回路の透過率が下がり谷形状のスペクトルとなる波長帯域と、前記スルーポート側に設けられた位相部分介在型の点対称接続光干渉計回路の透過率が上がり山形状のスペクトルとなる波長帯域とが一致されていることを特徴とする請求項4に記載の広帯域波長合分波フィルタ。

請求項9

基板上に、請求項1または請求項2に記載の広帯域波長合分波フィルタが少なくとも2つ以上アレイ状に配設されていることを特徴とする広帯域波長合分波フィルタ。

技術分野

0001

本発明は、例えば光通信分野に用いられる広帯域波長合分波フィルタに関するものである。

背景技術

0002

近年、インターネット一般家庭にも普及し、ADSLやFTTHによる常時接続メガクラスの伝送スピード月額数千円といった高速かつ低価格なサービス浸透し、ブロードバンドならではの大容量コンテンツ配信やビデオチャット等が普及しつつある。

0003

このようなブロードバンド化に向けて、ピーク時100Mbps高速データ通信と最大500chの多チャンネル映像配信を1心の光ファイバで同時に提供できるB−PONシステムITU−Tにて世界標準とされた。このシステムの構成例を以下の図13に示す(例えば、非特許文献1、参照)。

0004

なお、同図において、通信局40は、通信用の光ファイバ45を介してお客様宅41に接続されている。図中、B−ONUはデータ系宅内装置WDM光カプラ、V−ONUは映像系宅内装置、NE−OSSはデータ系監視制御装置、B−OLTはデータ系所内装置EMDXは、Ether多重分離装置、V−OLTは映像系所内装置を示す。

0005

このシステムの大きな特徴は、新しい光波長配置により高速データ通信の送受信で使用している2つの波長に加え、さらにもう1つの光波長を重畳して、多チャンネルの映像配信を同時に視聴できる点である。通常は、送受信する高速データ通信波長は下りが1・49μm帯(1.48〜1.50μm)、上りが1.31μm帯(1.26〜1.36μm)であり、EDFAの増幅帯である1.55μm帯(1.55〜1.56μm)で映像分配を行う。

0006

なお、図13に示すシステムにおいては、光線路保守管理も重要な項目の一つである(例えば非特許文献3、参照)。非特許文献3には、1.65μm帯を用いた光線路監視システムについて記載されている。このシステムでは、OTDR側からの監視波長を導入する際、波長に依らず一定分岐比で光パワーを分ける波長無依存カプラ(WINC)が用いられている。また、WINCの代わりに誘電体多層膜フィルタ平面光波回路PLC)内に設置したWDMフィルタを用いる場合もある(非特許文献4、参照)。

0007

また、B−PONシステムでは1心の光ファイバを用いて3種類の波長の光信号伝送するため、光合分波機能複数波長合波および分波)を有する波長合分波機能と、映像信号を等しい光強度で分配する機能が必要である。従来、波長合分波機能を有する光部品としては、誘電体多層膜フィルタが適用されている。波長合分波機能を有する光部品には、今後、広帯域の波長の合分波特性と、例えば25dBを越える高アイソレーション特性とが要求されつつあり、広帯域波長光合分波フィルタの開発が望まれる。

0008

なお、広帯域の波長の合分波特性を有する光部品の例として、図14に示すような構成の回路が知られている(例えば非特許文献2、参照)。

0009

この回路は、第1の光導波路11と該第1の光導波路11と間隔を介して並設された第2の光導波路12とにより方向性結合器6を光導波路長手方向に互いに間隔を介して形成した2つの同一のマッハツェンダ光干渉計回路13(13a,13b)を、その接続中心点Aに対し、完全点対称縦列接続した点対称接続光干渉計回路である。

0010

つまり、2つのマッハツェンダ光干渉計回路13(13a,13b)の方向性結合器6の配列ピッチが互いに等しく形成されて、一方側のマッハツェンダ光干渉計回路13aの位相部分9は第1の光導波路11の長さが第2の光導波路12の長さより予め決められた長さ分、長く形成され、他方側のマッハツェンダ光干渉計回路13bの位相部分9は第2の光導波路12の長さが第1の光導波路11の長さより前記予め決められた長さ分、長く形成されている。

0011

B−PONシステムの概要NTT−AS研ホームページ
Jinguji,et al., ”Two-port opticalwavelength circuits composed of cascaded Mach-Zehnder interferometers withpoint-symmetrical configurations”, J. LightwaveTechnol., vol.14, no.10, pp.2301-2310(1996).
N.Nakao, et al., Maintenance Method Using 1650-nm Wavelength Band for Optical Fiber Cable Networks ,J.Lightwave Technol.,vol.19,No.10,2001.
荒木他,, L-band対応8回路交差導波路型光カプラ,電子情報通信学会ソサイエティ大会2002,B-10-18.

発明が解決しようとする課題

0012

ところで、従来、B−PONシステムに適用されてきた誘電体多層膜フィルタは、一般に広帯域の波長合分波機能を有しているものの、図15に示すように、例えば特性線aに示す透過光透過帯域に対する、特性線bに示す反射光の非反射帯域アイソレーションは高い(図15のA参照)が、その逆に、反射光の反射帯域に対する透過光の非透過帯域のアイソレーションが大きく劣化する(図15のB参照)ことが知られており、今後要求されつつある、高アイソレーション特性を満足することができない。

0013

また、誘電体多層膜フィルタは、モジュール化の際に、レンズ系を用いたマイクロオプティックス技術が適用されるため、部品コストが下がらず、低コスト化が困難である場合があった。

0014

さらに、図14に示したような点対称接続光干渉計回路は、広帯域の波長の合分波特性を有する構成として提案されているものの、高アイソレーション特性を得ることは難しいと考えられる。

0015

本発明は、上記従来の課題を解決するために成されたものであり、その目的は、広帯域の波長の合分波特性と高アイソレーション特性とが共に良好で、多チャンネル映像配信を1心の光ファイバで同時に提供でき、システムの低コスト化を図ることができる広帯域波長合分波フィルタを提供することにある。

課題を解決するための手段

0016

上記目的を達成するために、本発明は次のような構成をもって課題を解決するための手段としている。すなわち、第1の発明によれば、基板上に、間隔を介して並設された第1の光導波路及び第2の光導波路によって方向性結合器を持つ光カプラが形成されたマッハツェンダ光干渉計回路と、2つの同一の前記マッハツェンダ光干渉計回路が点対称に縦続配置され、それらの間に予め定めた位相変化を生じさせる位相部分を介して接続された位相部分介在型の点対称接続光干渉計回路と、2つの同一の前記点対称接続光干渉計回路が点対称に縦列接続され、前記光カプラは同一の方向性結合器を持ち、これら方向性結合器は前記位相部分とは異なる位相変化を提する第2の位相部分を間に介して縦列接続された構成をもって課題を解決する手段としている。

0017

また、第2の発明によれば、前記位相部分介在型の点対称接続光干渉計回路の第1の光導波路の光入力端は、複数波長光の入力部と成して該第1の光導波路の出力端スルーポートと成し、前記位相部分介在型の点対称接続光干渉計回路の光導波路の出力端はクロスポートと成し、前記スルーポートには、同一構成の別の位相部分介在型の点対称接続光干渉計回路が少なくとも1つ以上縦列接続されている構成をもって課題を解決する手段としている。

0018

さらに、第3の発明によれば、前記入力部から入力されスルーポートから出力される信号光は、各位相部分介在型の点対称接続光干渉計回路のスルーポート側の光導波路のみを伝搬する構成をもって課題を解決する手段としている。

0019

さらに、第4の発明によれば、前記位相部分介在型の点対称接続光干渉計回路のクロスポートには、少なくとも一つ以上の同一構成の別の位相部分介在型の点対称接続光干渉計回路と、前記クロスポートからの出力のアイソレーションを向上させるための少なくとも1つ以上のフィルタ回路とが縦列接続されている構成をもって課題を解決する手段としている。

0020

さらに、第5の発明によれば、前記フィルタ回路は、第2の方向性結合器と、第3の位相部分とが縦列接続されてなり、前記第2の方向性結合器は位相部分介在型の点対称接続光干渉計回路が持つ方向性結合器とは結合効率が異なり、前記第3の位相部分は第2の位相部分と長さ(位相量)が異なる構成をもって課題を解決する手段としている。

0021

さらに、第6の発明によれば、前記入力部から入力されクロスポートから出力される信号光は、各位相部分介在型の点対称接続光干渉計回路のクロスポート側の光導波路のみを伝搬する構成をもって課題を解決する手段としている。

0022

さらに、第7の発明によれば、前記クロスポート側に設けられたフィルタ回路の透過率下がり谷形状のスペクトルとなる波長帯域と、前記スルーポート側に設けられた位相部分介在型の点対称接続光干渉計回路の透過率が下がり谷形状のスペクトルとなる波長帯域とが一致されている構成をもって課題を解決する手段としている。

0023

さらに、第8の発明によれば、前記クロスポート側に設けられたフィルタ回路の透過率が下がり谷形状のスペクトルとなる波長帯域と、前記スルーポート側に設けられた位相部分介在型の点対称接続光干渉計回路の透過率が上がり山形状のスペクトルとなる波長帯域とが一致されている構成をもって課題を解決する手段としている。

0024

さらに、第9の発明によれば、基板上に、上記第1もしくは上記第2に記載の広帯域波長合分波フィルタが少なくとも2つ以上アレイ状に配設されている構成をもって課題を解決する手段としている。

発明の効果

0025

本発明によれば、基板上に光導波路の回路を形成して広帯域波長合分波フィルタを形成することにより、以下のような回路構成によって、容易に設計通り波長特性を有する広帯域波長合分波フィルタを形成することができる。

0026

つまり、本発明における光導波路の回路は、基板上に、2つの同一のマッハツェンダ光干渉計回路を完全点対称に縦列接続した第1の位相部分介在型の点対称接続光干渉計回路を設け、該第1の位相部分介在型の点対称接続光干渉計回路が1つ以上縦列接続されている。前記マッハツェンダ光干渉回路は、2つの同一の光カプラを完全点対称に縦列接続させ、2つの光カプラ間に位相部分を備えた点対称接続マッハツェンダ干渉回路である。前記光カプラは同一の方向性結合器と、前記光カプラ間の位相部分とは異なる長さ(位相量)を有する第2の位相部分とから構成されているので、スルークロスのいずれの出力に対しても高アイソレーションを有し、かつレンズ系を用いないで光導波路を形成することができるので低コスト化を実現することができる。

発明を実施するための最良の形態

0027

以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。なお、本実施形態例の説明において、従来例と同一名称部分には同一符号を付し、その重複説明は省略または簡略化する。

0028

本発明に係る広帯域波長合分波フィルタの第1実施形態例について説明する。第1実施形態例の広帯域波長合分波フィルタ50は、基板15上に、図1に示すような光導波路の回路を形成して成り、この回路は、位相部分介在型の点対称接続光干渉計回路52a,52bとを完全点対称に縦列接続させて構成される。

0029

位相部分介在型の点対称接続光干渉計回路52a,52bは、2つの同一構成の光カプラ53a,53bが完全点対称に形成され、この光カプラ53a,53b間に位相部分54を備えてなる。なお、光カプラ53a,53bは同一の方向性結合器56(図1(b)を参照)と、ΔL0を有する第2の位相部分58とから構成されている。なお、第2の位相部分58の長さ(位相量)ΔL0は、位相部分54の長さ(位相量)ΔL1とは異なるものである。

0030

図1に示す位相部分介在型の点対称接続光干渉計回路52a,52bでは、方向性結合器56の配列ピッチが互いに等しく形成されて、一方側(図1紙面では左側)の位相部分介在型の点対称接続光干渉計回路52aの位相部分54は第1の光導波路11の長さが第2の光導波路12の長さより設定長さ(ここではΔL1)分長く形成され、他方側(図1の紙面では右側)の位相部分介在型の点対称接続光干渉計回路52bの位相部分54は第2の光導波路12の長さが第1の光導波路11の長さより前記設定長さ(ここではΔL1)分長く形成されている。

0031

各位相部分介在型の点対称接続光干渉計回路52a,52bを構成する光カプラ53a,53bには、それぞれ第2の位相部分58が形成され、第1の光導波路11と第2の光導波路12にそれぞれ1箇所づつ形成されている。このため、各位相部分介在型の点対称接続光干渉計回路52a,52bでの第1の光導波路11と第2の光導波路12の長さの差は、第2の位相部分58の設定長さ(ΔL0)が相殺されることになり、設定長さ(ΔL1)のみとなる。

0032

なお、上述した設定長さΔL0、ΔL1は、各位相部分介在型の点対称接続光干渉計回路52a,52bの回路設計により適宜設定されるものである。

0033

また、図1に示すように、第1の光導波路11の光入力端17は複数波長光の入力部と成している。この入力部(IN port)に対し、第1の光導波路11の出力端はスルーポート(Through port)18と成し、入力部が形成されてない第2の光導波路12の出力端はクロスポート(Cross port)19と成している。

0034

位相部分介在型の点対称接続光干渉計回路52a,52bを有するような波長合分波回路において、第1の光導波路11と第2の光導波路12のうち一方側の光導波路から入力されて該光導波路から出力される光をスルー伝搬光といい、前記一方側の光導波路から入力されて他方側から出力される光をクロス伝搬光という。例えば、第1の光導波路11の光入力側から入力されて該第1の光導波路11の光出力側であるスルーポート18から出力される光はスルー伝搬光であり、前記第1の光導波路11の光入力側から入力されて第2の光導波路12の光出力側であるクロスポート19から出力される光はクロス伝搬光という。

0035

位相部分介在型の点対称接続光干渉計回路52a,52bにおいて、クロスポート19から出力される光(つまり、クロス伝搬光)の透過率TCRは、以下の式(1)、(2)、
(3)、(4)、(5)で与えられる。

0036

TCR=4C(1−C) (1)

0037

C=4K(1−K)cos2(ΔΨ/2) (2)

0038

ΔΨ=neff・ΔL1(2π/λ) (3)

0039

K=4P(1−P)cos2(ΔΦ/2) (4)

0040

ΔΦ=neff・ΔL0(2π/λ) (5)

0041

ここで、Pは方向性結合器56の結合効率、ΔL0は光カプラの光路長差、ΔL1は位相部分介在型の点対称接続光干渉計回路の光路長差、neffはコア(光導波路)の等価屈折率、λは波長である。

0042

(実施例1)
上記第1実施形態例の実施例として、以下のようにして広帯域波長合分波フィルタ50を設計した。上記式(1)ないし(5)を用いた回路設計について以下に説明する。また、回路設計の際、スルーポート18から1.31μm帯、1.49μm帯、1.55μm帯の光信号が出力され、クロスポート19から1.65μm帯の光信号が出力されるものとした。

0043

最も波長間隔の離れている1.31μm帯と1.55μm帯の2波長に対し、C≒0とするとTCR≒0となるので、スルーポート18に伝搬される光透過率は1−TCR≒1となり、指定した2波長がスルーポート18より出力される。C≒0とするために、式(2)でcos2(ΔΨ/2)≒0、すなわち波長1.31μm帯でΔΨ/2≒(2m+3)πかつ波長1.55μmで(2m+1)πを満たすようにΔL1を決定する。

0044

次に1.65μm帯でTCR≒1とすると、C≒0.5となる。これを満たすように光カプラの結合効率Kを計算により決定する。

0045

続いて波長1.31μm帯、1.49μm帯、1.55μm帯で広帯域化とするためには、これら波長帯域付近においてC≒0となる波長領域を出来るだけ拡大する必要がある。すなわちK≒0となる波長領域を出来るだけ拡大する。また、これと同時に波長1.65μm帯は、上述で求めたKの値になるように方向性結合器の結合効率P及びΔL0を数値計算により求める。

0046

このようにして、方向性結合効率Pと、第2の位相部分58の設定長さΔL0と、位相
部分54の設定長さΔL1とを算出し、コアのクラッドに対する比屈折率差Δ=0.8%として広帯域波長合分波フィルタ50を作製した場合の光結合特性およびフィルタ特性(透過率の波長特性)を図2(a),(b)に示す。

0047

図2(b)からわかるように、広帯域波長合分波フィルタ50は、スルーポート18から波長1.31μm帯、1.49μm帯、1.55μm帯の光信号を出力させることができ、クロスポート19から波長1.65μm帯の光信号を出力させることが出来る。

0048

次に、本発明に係る広帯域波長合分波フィルタの第2実施形態例について説明する。第2実施形態例は、図3に示す回路構成を有しており、上記第1実施形態例と異なることは、図1の回路のスルーポート18側に、もう一つの広帯域波長合分波フィルタを縦列接続させ、図1の回路のクロスポート側に広帯域波長合分波フィルタと2つ(2段構成)のフィルタ回路とを縦列接続させたことである。以下に図3を参照して詳細を説明する。

0049

図3に示す広帯域波長合分波フィルタ70は、一段目の広帯域波長合分波フィルタ72と、一段目の広帯域波長合分波フィルタ72のスルーポート18(図3では上側のポート)またはクロスポート19(図3では下側のポート)のそれぞれに縦列接続された二段目の広帯域波長合分波フィルタ74a,74bと、二段目の広帯域波長合分波フィルタ74bのクロスポート側に縦列接続された2段構成の一段目と二段目のフィルタ回路76、78とで構成されている。なお、二段目の広帯域波長合分波フィルタ74a,74bは一段目の広帯域波長合分波フィルタ72と同じ構成であり、一段目の広帯域波長合分波フィルタ72は実施例1で詳述したので、説明は省略する。

0050

一段目と二段目のフィルタ回路76、78は、それぞれ第2の方向性結合器80と、第3の位相部分82とが縦列接続されて構成されている。なお、第2の方向性結合器80は、一段目もしくは二段目の広帯域波長合分波フィルタ72、74a、74bが有する方向性結合器56(図1参照)とは結合効率が異なるように形成されている。また、第3の位相部分82は、一段目もしくは二段目の広帯域波長合分波フィルタ72、74a,74bが有する第2の位相部分58(図1参照。図1ではΔL0)と長さ(位相量)が異なるように形成されている。

0051

このような広帯域波長合分波フィルタ70では、入力部から入力されスルーポート84(図3では二段目の広帯域波長合分波フィルタ74aの下側のポート)から出力される信号光が、一段目と二段目の広帯域波長合分波フィルタ72,74aのスルーポート側の光導波路のみを伝搬する。

0052

また、入力部から入力されクロスポート86(図3では二段目のフィルタ回路78の上側のポート)から出力される信号光は、一段目と二段目の広帯域波長合分波フィルタ72、74b、一段目と二段目のフィルタ回路76、78のクロスポート側の光導波路のみを伝搬する。

0053

(実施例2)
上記第2実施形態例の実施例としては、図3に示す広帯域波長合分波フィルタ70を形成した。図4はスルーポート側の一段目および二段目の広帯域波長合分波フィルタ72、74aを伝搬させた場合の透過率の波長特性の設計を示すグラフであり、図5はクロスポート側の一段目および二段目の広帯域波長合分波フィルタ72、74bおよび一段目と二段目のフィルタ回路76、78を伝搬させた場合の透過率の波長特性の設計を示すグラフである。また図6は、図4図5を基に形成された広帯域波長合分波フィルタ70の透過率の波長特性の試験結果を示すものである。

0054

図5では、二段目の広帯域波長合分波フィルタ74bのクロスポート86側から出力される信号光の透過率の波長特性が1.31μm帯において谷形状(透過率が下がり損失が急激に劣化する)のスペクトルとなっているが、信号光の透過率の波長特性が1.31μm帯において谷形状のスペクトルを有する(一段目の)フィルタ回路76を形成し、伝搬させることで1.31μm帯のアイソレーションが40dBよりも大に改善できることがわかる。

0055

また、図5では、波長1.49μm帯、1.55μm帯及び1.43μm帯付近のアイソレーションを向上させるため、波長1.43μm帯における二段目の広帯域波長合分波フィルタ74bのクロスポート側から出力される信号光の透過率の波長特性が山形状(透過率が増加し損失が良い部分)のスペクトルとなっているが、信号光の透過率の波長特性が1.43μm帯において谷形状のスペクトルを有する(二段目の)フィルタ回路78を形成し、伝搬させることで1.43μm帯のアイソレーションが30dBよりも大に改善できることがわかる。

0056

このように本実施例では、二段目の広帯域波長合分波フィルタ74bのクロスポート側から出力される信号光の透過率の波長特性が山形状のスペクトルもしくは谷形状のスペクトルの場合、各山形状のスペクトルのピーク値を持つ波長帯、もしくは谷形状のスペクトルのピーク値を持つ波長帯と、後段に配置される一段目および二段目のフィルタ回路76、78の透過率の波長特性の谷形状のスペクトルのピーク値を持つ波長帯を一致させることで、広帯域かつ高アイソレーションを有する広帯域波長合分波フィルタ70を構成することができる。

0057

図4および図5を考慮し、図3に示す回路構成の広帯域波長合分波フィルタ70が形成された。その実験結果を図6に示す。広帯域波長合分波フィルタ70は、まず、火炎加水分解堆積法を用いてシリコン基板上に、GeO2をドープした石英系ガラスコア膜及びアンダークラッド膜を形成する。この際、比屈折率差Δ=0.8%、膜厚=6.5μmとした。続いて、上記図3で示した広帯域波長合分波フィルタ70の描かれたフォトマスクを介してフォトリソグラフィー反応性イオンエッチング法にてコアに光回路パターン転写し、その後再度火炎加水分解堆積法を用いて石英系ガラスのオーバークラッド膜を形成し、広帯域波長合分波フィルタ70を作製した。

0058

なお、各光回路設計値は以下の通りである。一段目および二段目の広帯域波長合分波フィルタ72、74a、74bは、第2の位相部分58のΔL0=8.03μm、位相部分54のΔL1=6.72μm、方向性結合器56のピッチ=9.4μm、方向性結合器56の結合部長=0μmである。一段目のフィルタ回路76は、第3の位相部分82のΔLC=2.25μm、第2の方向性結合器80のピッチ=9.4μm、第2の方向性結合器80の結合部長=427μmである。二段目のフィルタ回路78は、第3の位相部分82のΔLC=3.43μm、第2の方向性結合器80のピッチ=9.4μm、第2の方向性結合器80の結合部長=427μmである。

0059

図6に示す透過率の波長特性のグラフからわかるように、波長1.31μm帯(1.26〜1.36μm)、1.49μm帯(1.48〜1.50μm)、1.55μm帯(1.55〜1.56μm)および1.65μm帯(1.635〜1.670μm)ともに、挿入損失は2.5dB以下で、アイソレーションはほぼ40dBよりも大となった。

0060

次に、本発明に係る広帯域波長合分波フィルタの第3実施形態例について説明する。第3実施形態例は、図7に示す回路構成を有しており、図3に示す第2実施形態例と異なることは、フィルタ回路を一段構成にしたことである。

0061

(実施例3)
第3実施形態例の実施例として、上記実施例2と同様の方法により、広帯域波長合分波フィルタ90を形成した。すなわち、まず、火炎加水分解堆積法を用いてシリコン基板上に、GeO2をドープした石英系ガラスのコア膜及びアンダークラッド膜を形成する。この際、比屈折率差Δ=0.8%、膜厚=6.5μmとした。続いて、波長帯域が1.31μm帯、1.49μm帯はスルーポートから、また波長帯域が1.55μm帯はクロスポートから出力されるように回路設計された図7に示す広帯域波長合分波フィルタ90の描かれたフォトマスクを介して、フォトリソグラフィー、反応性イオンエッチング法にてコアに光回路パターンを転写し、その後再度火炎加水分解堆積法を用いて石英系ガラスのオーバークラッド膜を形成し、広帯域波長合分波フィルタ90を作製した。

0062

なお、各光回路の設計値は以下の通りである。一段目および二段目の広帯域波長合分波フィルタ72、74a、74bは、第2の位相部分58のΔL0=3.15μm、位相部分54のΔL1=10.77μm、方向性結合器56のピッチ=11.2μm、方向性結合器56の結合部長=423μmである。一段目のフィルタ回路76は、第3の位相部分82のΔLC=11.79μm、第2の方向性結合器80のピッチ=9.4μm、第2の方向性結合器80の結合部長=566μmである。

0063

上述の設計により作製された図7に示す広帯域波長合分波フィルタの透過率の波長特性を図8に示す。図8のグラフからわかるように、波長1.31μm帯(1.26〜1.36μm)、1.49μm帯(1.48〜1.50μm)、1.55μm帯(1.55〜1.56μm)ともに、挿入損失は2.0dB以下で、アイソレーションはほぼ40dBよりも大となった。

0064

次に、本発明に係る広帯域波長合分波フィルタを用いた第4実施形態例について説明する。第4実施形態例は、図9に示す回路構成を有する広帯域光スプリッタルータ100である。この、広帯域光スプリッタ/ルータ100は、図1図3に示す広帯域波長合分波フィルタ50、70と、アレイ導波路格子102および1×8分岐光スプリッタ104を一つの基板106上にモノリシック集積した回路構成が描かれたフォトマスクを介して、フォトリソグラフィー、反応性イオンエッチング法にてコアに光回路パターンを転写し、その後、再度火炎加水分解堆積法を用いて石英系ガラスのオーバークラッド膜を形成して作製した。

0065

図9に示す広帯域光スプリッタ/ルータ100では、まず、入力される波長1.31μm帯、1.49μm帯、1.55μm帯および1.65μm帯のWDM信号光を広帯域波長合分波フィルタ70で分波する。その後、1.31μm帯、1.49μm帯および1.55μm帯の信号光は1×8分岐光スプリッタ104によって光強度が均一に8分岐され、さらに1.65μm帯の信号光は光ルータとして機能するアレイ導波路格子102によって波長間隔5nm、8chに分波される。その後、分岐された1.31μm帯、1.49μm帯および1.55μm帯の信号光と、分波された1.65μm帯の信号光は、広帯域波長合分波フィルタ50で合波され出力される。すなわち、図3に示す広帯域波長合分波フィルタ70は分波用として利用し、図1に示す広帯域波長合分波フィルタ50は合波用として利用する。

0066

(実施例4)
上述した第4実施形態例の具体例として、図9に示す広帯域光スプリッタ/ルータ100を前述の他の実施例と同様の方法により形成した。なお、各光回路の設計値は以下の通りである。分波用の広帯域波長合分波フィルタ70では、第2の位相部分のΔL0=8.03μm、位相部分のΔL1=6.72μm、方向性結合器のピッチ=11.2μm、方向性結合器の結合部長=270μmである。一段目のフィルタ回路76は、第3の位相部分のΔLC=2.25μm、方向性結合器のピッチ=9.4μm、方向性結合器の結合部長=427μmである。二段目のフィルタ回路78は、第3の位相部分のΔLC=2.25μm、方向性結合器のピッチ=9.4μm、方向性結合器の結合部長=427μmである。合波用の広帯域波長合分波フィルタ50では、第2の位相部分のΔL0=8.03μm、位相部分のΔL1=6.72μm、方向性結合器のピッチ=11.2μm、方向性結合器結合部長=270μmである。

0067

上述の設計により広帯域光スプリッタ/ルータ100を作製し、各チャンネルchから出力された信号光の透過率の波長特性を図10(a)、図10(b)に示す。図10(a)、図10(b)からわかるように、波長1.31μm帯(1.26μm〜1.36μm)、1.49μm帯(1.48μm〜1.50μm)、1.55μm帯(1.55μm〜1.56μm)ともに、挿入損失は12.7dB以下であった。また、1.65μm帯(1.635μm〜1.670μm)では、挿入損失が7.5dB以下で、アイソレーションはほぼ30dBよりも大となった。この結果から、波長1.31μm帯、1.49μm帯、1.55μm帯では光スプリッタ機能を実現し、波長1.65μm帯では光ルータ機能を実現することが可能であり、他の導波路回路パーツとモノリシック集積することでより高機能化が実現できる。

0068

次に、本発明に係る広帯域波長合分波フィルタを用いた第5実施形態例について説明する。第5実施形態例は、図11に示す回路構成を有する広帯域波長合分波フィルタ機能付き光スプリッタ120である。

0069

この光スプリッタ120の作製は、まず、火炎加水分解堆積法を用いて石英ガラス基板上に、TiO2をドープした石英系ガラスのコア膜を形成する。この際、比屈折率差Δ=0.4%、膜厚7.0μmとした。続いて、入力される波長1.55μm帯の信号光を均一の光強度で8分岐する1×8分岐光スプリッタ122と、広帯域波長合分波フィルタ50との光回路パターンが、同一基板上にモノリシック集積した回路構成が描かれたフォトマスクを介して、フォトリソグラフィー、反応性イオンエッチング法にてコアに転写される。広帯域波長合分波フィルタ50の光回路は、1.31μm帯および1.49μm帯の光がスルーポートより出力され、1.55μm帯の光がクロスポートより出力されるように設計された図1に示すものである。その後、再度火炎加水分解堆積法を用いて石英系ガラスのオーバークラッド膜を形成し、光スプリッタ120が作製された。

0070

(実施例5)
上記第5実施形態例の具体例として、図11に示す光スプリッタ120の透過率の波長特性を図12に示す。なお、各光回路の設計値は以下の通りである。広帯域波長合分波フィルタ50は、第2の位相部分のΔL0=3.16μm、位相部分のΔL1=10.81μm、方向性結合器のピッチ=13.68μm、方向性結合器結合部長=0μmである。また、図12に示した(Th)はスルーポートからの出力を意味し、(Cr)はクロスポートからの出力を意味する。

0071

図12からわかるように、波長1.31μm帯(1.26μm〜1.36μm)、1.49μm帯(1.48μm〜1.50μm)の挿入損失は2.0dB以下であり、波長1.55μm帯(1.55μm〜1.56μm)の挿入損失は11.0dB以下であった。また、図12から、波長1.55μm帯では均一な光強度に8分岐されており、分岐された波長1.55μm帯の信号光と1.31μm帯、1.49μm帯の信号光とを合波していることがわかる。

図面の簡単な説明

0072

本発明に係る広帯域波長合分波フィルタの第1実施形態例の回路構成を模式的に示す要部構成図である。
(a)は図1に示す広帯域波長合分波フィルタの光結合特性を示すグラフであり、(b)は図1に示す広帯域波長合分波フィルタの透過率の波長特性を示すグラフである。
本発明に係る広帯域波長合分波フィルタの第2実施形態例の回路構成を模式的に示す要部構成図である。
図3に示す広帯域波長合分波フィルタのスルーポートから出力される光の透過率の波長特性を示すグラフである。
図3に示す広帯域波長合分波フィルタのクロスポートから出力される光の透過率の波長特性を示すグラフである。
図3に示す広帯域波長合分波フィルタの透過率の波長特性を示すグラフである。
本発明に係る広帯域波長合分波フィルタの第3実施形態例の回路構成を模式的に示す要部構成図である。
図7に示す広帯域波長合分波フィルタの透過率の波長特性を示すグラフである。
本発明に係る広帯域波長合分波フィルタを用いた第4実施形態例の広帯域光スプリッタ/ルータの回路構成を模式的に示す要部構成図である。
(a)は図9に示す広帯域光スプリッタ/ルータの光スプリッタ機能を示すグラフであり、(b)は光ルータ機能を示すグラフである。
本発明に係る広帯域波長合分波フィルタを用いた第5実施形態例の広帯域波長合分波フィルタ機能付き光スプリッタである。
図11に示す広帯域波長合分波フィルタ機能付き光スプリッタの透過率の波長特性を示すグラフである。
従来のB−PONシステムの構成例を示す説明図である。
従来の波長合分波フィルタの回路構成を模式的に示す要部構成図である。
誘電体多層膜フィルタの光透過特性光反射特性の例を示すグラフである。

符号の説明

0073

11 第1の光導波路
12 第2の光導波路
15基板
17光入力端
18スルーポート
19クロスポート
50広帯域波長合分波フィルタ
52a,52b位相部分介在型の点対称接続光干渉計回路
53a,53b光カプラ
54位相部分
56方向性結合器
58 第2の位相部分
70 広帯域波長合分波フィルタ
72一段目の広帯域波長合分波フィルタ
74a,74b 二段目の広帯域波長合分波フィルタ
76 一段目のフィルタ回路
78 二段目のフィルタ回路
80 第2の方向性結合器
82 第3の位相部分
84 スルーポート
86 クロスポート
90 広帯域波長合分波フィルタ
100広帯域光スプリッタ/ルータ
102アレイ導波路格子
104 1×8分岐光スプリッタ
106 基板
120光スプリッタ
122 1×8分岐光スプリッタ

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