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技術 信号多重・分離方法および通信システム

出願人 一般財団法人電力中央研究所
発明者 森村俊黒野正裕
出願日 2004年8月23日 (16年4ヶ月経過) 出願番号 2004-242741
公開日 2006年3月2日 (14年9ヶ月経過) 公開番号 2006-060707
状態 特許登録済
技術分野 時分割方式以外の多重化通信方式 光通信システム
主要キーワード 周波数スペクトル特性 ディジタル変換装置 通常通信用 誤り訂正用ビット 電気信号用 干渉影響 主伝送路 電気変換装置
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図面 (19)

課題

ベースバンドディジタル信号伝送速度が高速である場合でも多重化する異種変調信号周波数帯域を低く設定できるようにする。

解決手段

通信ステム10は、周期的に繰り返される第1の伝送信号を発生する第1送信手段11と、第1の伝送信号が有する状の周波数スペクトル特性における櫛歯2と櫛歯2との間の周波数帯域を有する第2の伝送信号を発生する第2送信手段12と、第1の伝送信号と第2の伝送信号とを周波数多重した多重信号を生成する信号多重手段13と、多重信号を伝える伝送路20と、多重信号を、多重信号から第2の伝送信号の周波数帯域だけを除いた第1分離信号と、多重信号から第2の伝送信号の周波数帯域だけを取り出した第2分離信号とに、分離する信号分離手段14と、第1分離信号を受信する第1受信手段15と、第2分離信号を受信する第2受信手段16とを備える。

概要

背景

図14に示す1本の同軸ケーブル光ファイバなどの単一の伝送路101で接続された2点のノード102,103において、親側に当たる制御局102は、通常、ネットワークの状態を監視するために、ネットワークの子側に当たるアクセス局103に向けて、ベースバンドディジタル信号形式で、監視用信号周期的に伝送している。ベースバンドディジタル信号とは、送りたい信号の波形を、周波数帯域を変えずにそのままにして、電圧や光の強度に変換して伝送する方式であり、信号強度時間変化は図11に示すように矩形波形を描く。一方、上記伝送路101には、周期的に繰り返し伝送される上述した監視用信号の他に、ノード102,103間における通常の通信用信号が、やはりベースバンドディジタル信号の形式で、時間的にほぼランダム断続的に伝送されている。

上記単一の伝送路101上で伝送されているベースバンドディジタル信号に、これとは異なる変調方式を持つ信号(例えばTV放送用のアナログ信号など。以下、異種変調信号と呼ぶ。)を多重して伝送する技術として、以下に示す方法が知られている(非特許文献1,2参照)。

第1の方法は、図16,図17に示すように、ベースバンドディジタル信号と、異種変調信号とを周波数多重するものである。この場合、第1送信手段102から送信されるベースバンドディジタル信号と、第2送信手段104から送信される異種変調信号とは、周波数多重装置105により周波数多重され、単一の伝送路101上で伝送される。この周波数多重は、信号間の干渉影響をできるだけ小さくするために、ベースバンドディジタル信号の周波数帯域と、異種変調信号の周波数帯域とが重ならないように行われる。換言すれば、異種変調信号の周波数帯域は、ベースバンドディジタル信号の周波数帯域と重ならないものが選択される。1本の伝送路101を介して伝送されて来るベースバンドディジタル信号と異種変調信号とは、使用周波数帯域がそれぞれ異なるように構成されているので、周波数フィルタ106により、再びベースバンドディジタル信号と異種変調信号とに分離することができる。分離された各信号は、それぞれベースバンドディジタル信号を受信する第1受信手段103と、異種変調信号を受信する第2受信手段107とに送られる。

尚、図16は、伝送路101が同軸ケーブルなどの電気信号用通信線101Aである場合の構成を示し、図17は、伝送路101が光ファイバ101Bすなわち光信号用通信線である場合の構成を示す。伝送路101が光ファイバ101Bである場合には、電気信号を周波数多重した後、電気光変換装置108により、多重化された電気信号を光信号に変換して光ファイバ101Bに伝送する。受信側では、光/電気変換装置109により、光信号を電気信号に変換した後、当該電気信号を周波数フィルタ106によりベースバンドディジタル信号と異種変調信号とに分離する。

第2の方法は、図18に示すように、ベースバンドディジタル信号と、異種変調信号とをそれぞれ光信号として、光波長多重するものである。第1送信手段102から送信されるベースバンドディジタル信号と、第2送信手段104から送信される異種変調信号とは、それぞれ電気/光変換装置108により光信号に変換され、光波長多重装置110により光波長多重され、単一の光ファイバ101B上で伝送される。この光波長多重は、信号間の干渉影響をできるだけ小さくするために、電気/光変換後のベースバンドディジタル信号の光波長と、電気/光変換後の異種変調信号の光波長とが重ならないように行われる。換言すれば、異種変調信号の光波長は、ベースバンドディジタル信号の光波長と異なるものが選択される。1本の光ファイバ101Bを介して伝送されて来るベースバンドディジタル信号と異種変調信号とは、光波長がそれぞれ異なるように構成されているので、光波長分離素子111によって、再びベースバンドディジタル信号と異種変調信号とに分離することができる。分離された各光信号は、それぞれ光/電気変換装置109により電気信号に変換された後、ベースバンドディジタル信号を受信する第1受信手段103と、異種変調信号を受信する第2受信手段107とに送られる。上記第2の方法によれば、光波長によってベースバンドディジタル信号と異種変調信号とに分離できるため、ベースバンドディジタル信号と異種変調信号との周波数帯域は重複していても構わない。

柴田, 山本,, 渡辺, “FM一括変換技術を用いたサブキャリア多重信号ディジタルベースバンド信号重畳方式,”電子情報通信学会論文誌, vol. J85-B, no. 1, pp. 1-8 (2002).
, 久利, 中條, 北山, “10Gb/sベースバンド信号と60GHz 帯ミリ波信号単一波長同時光変調ファイバ伝送,” 2000 年電子情報通信学会通信ソサイエティ大会, B-5-147, p. 435.

概要

ベースバンドディジタル信号の伝送速度が高速である場合でも多重化する異種変調信号の周波数帯域を低く設定できるようにする。通信システム10は、周期的に繰り返される第1の伝送信号を発生する第1送信手段11と、第1の伝送信号が有する状の周波数スペクトル特性における櫛歯2と櫛歯2との間の周波数帯域を有する第2の伝送信号を発生する第2送信手段12と、第1の伝送信号と第2の伝送信号とを周波数多重した多重信号を生成する信号多重手段13と、多重信号を伝える伝送路20と、多重信号を、多重信号から第2の伝送信号の周波数帯域だけを除いた第1分離信号と、多重信号から第2の伝送信号の周波数帯域だけを取り出した第2分離信号とに、分離する信号分離手段14と、第1分離信号を受信する第1受信手段15と、第2分離信号を受信する第2受信手段16とを備える。

目的

そこで本発明は、伝送速度が高速である場合でも多重化する信号の周波数帯域を低く設定でき、信号品質劣化を最小限に抑えることのできる信号多重・分離方法および通信システムを提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

周期的に繰り返される第1の伝送信号を伝える伝送路に、前記第1の伝送信号が有する状の周波数スペクトル特性における櫛歯と櫛歯との間の周波数帯域を有する第2の伝送信号を、周波数多重することを特徴とする信号多重方法

請求項2

前記第1の伝送信号はディジタル信号であり、前記第2の伝送信号はアナログ信号であることを特徴とする請求項1記載の信号多重方法。

請求項3

前記第1の伝送信号は監視用ディジタル信号であり、前記伝送路は通信用ディジタル信号も伝えることを特徴とする請求項1または2記載の信号多重方法。

請求項4

前記伝送路は光ファイバである又は光ファイバを含んで構成されることを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載の信号多重方法。

請求項5

周期的に繰り返される第1の伝送信号と、前記第1の伝送信号が有する櫛状の周波数スペクトル特性における櫛歯と櫛歯との間の周波数帯域を有する第2の伝送信号とが周波数多重された多重信号を、前記多重信号から前記第2の伝送信号の周波数帯域だけを取り出した信号と、前記多重信号から前記第2の伝送信号の周波数帯域だけを除いた信号とに分離することを特徴とする信号分離方法

請求項6

周期的に繰り返される第1の伝送信号と、前記第1の伝送信号が有する櫛状の周波数スペクトル特性における櫛歯と櫛歯との間の周波数帯域を有する第2の伝送信号とが周波数多重された多重信号を複数に分岐させ、当該分岐させた少なくとも1の多重信号から前記第2の伝送信号の周波数帯域だけを取り出した信号を得ることを特徴とする信号分離方法。

請求項7

周期的に繰り返される第1の伝送信号を発生する第1送信手段と、前記第1の伝送信号が有する櫛状の周波数スペクトル特性における櫛歯と櫛歯との間の周波数帯域を有する第2の伝送信号を発生する第2送信手段と、前記第1の伝送信号と前記第2の伝送信号とを周波数多重した多重信号を生成する信号多重手段と、前記多重信号を伝える伝送路と、前記多重信号を、前記多重信号から前記第2の伝送信号の周波数帯域だけを除いた第1分離信号と、前記多重信号から前記第2の伝送信号の周波数帯域だけを取り出した第2分離信号とに分離する信号分離手段と、前記第1分離信号を受信する第1受信手段と、前記第2分離信号を受信する第2受信手段とを備えることを特徴とする通信ステム

請求項8

周期的に繰り返される第1の伝送信号を発生する第1送信手段と、前記第1の伝送信号が有する櫛状の周波数スペクトル特性における櫛歯と櫛歯との間の周波数帯域を有する第2の伝送信号を発生する第2送信手段と、前記第1の伝送信号と前記第2の伝送信号とを周波数多重した多重信号を生成する信号多重手段と、前記多重信号を伝える伝送路と、前記多重信号を複数の受信側伝送路に伝える分岐手段と、前記多重信号を受信する第1受信手段と、前記多重信号から前記第2の伝送信号の周波数帯域だけを取り出した信号を受信する第2受信手段とを備えることを特徴とする通信システム。

請求項9

前記第1の伝送信号はディジタル信号であり、前記第2の伝送信号はアナログ信号であることを特徴とする請求項7または8記載の通信システム。

請求項10

前記第1の伝送信号は監視用ディジタル信号であり、前記伝送路は通信用ディジタル信号も伝えることを特徴とする請求項7から9のいずれか1つに記載の通信システム。

請求項11

前記伝送路は光ファイバである又は光ファイバを含んで構成されることを特徴とする請求項7から10のいずれか1つに記載の通信システム。

技術分野

0001

本発明は、信号多重分離方法および通信ステムに関する。さらに詳述すると、本発明は、単一の伝送路を使用して複数の信号を周波数多重する技術および当該多重化された信号を分離する技術に関する。

背景技術

0002

図14に示す1本の同軸ケーブル光ファイバなどの単一の伝送路101で接続された2点のノード102,103において、親側に当たる制御局102は、通常、ネットワークの状態を監視するために、ネットワークの子側に当たるアクセス局103に向けて、ベースバンドディジタル信号形式で、監視用信号周期的に伝送している。ベースバンドディジタル信号とは、送りたい信号の波形を、周波数帯域を変えずにそのままにして、電圧や光の強度に変換して伝送する方式であり、信号強度時間変化図11に示すように矩形波形を描く。一方、上記伝送路101には、周期的に繰り返し伝送される上述した監視用信号の他に、ノード102,103間における通常の通信用信号が、やはりベースバンドディジタル信号の形式で、時間的にほぼランダム断続的に伝送されている。

0003

上記単一の伝送路101上で伝送されているベースバンドディジタル信号に、これとは異なる変調方式を持つ信号(例えばTV放送用のアナログ信号など。以下、異種変調信号と呼ぶ。)を多重して伝送する技術として、以下に示す方法が知られている(非特許文献1,2参照)。

0004

第1の方法は、図16図17に示すように、ベースバンドディジタル信号と、異種変調信号とを周波数多重するものである。この場合、第1送信手段102から送信されるベースバンドディジタル信号と、第2送信手段104から送信される異種変調信号とは、周波数多重装置105により周波数多重され、単一の伝送路101上で伝送される。この周波数多重は、信号間の干渉影響をできるだけ小さくするために、ベースバンドディジタル信号の周波数帯域と、異種変調信号の周波数帯域とが重ならないように行われる。換言すれば、異種変調信号の周波数帯域は、ベースバンドディジタル信号の周波数帯域と重ならないものが選択される。1本の伝送路101を介して伝送されて来るベースバンドディジタル信号と異種変調信号とは、使用周波数帯域がそれぞれ異なるように構成されているので、周波数フィルタ106により、再びベースバンドディジタル信号と異種変調信号とに分離することができる。分離された各信号は、それぞれベースバンドディジタル信号を受信する第1受信手段103と、異種変調信号を受信する第2受信手段107とに送られる。

0005

尚、図16は、伝送路101が同軸ケーブルなどの電気信号用通信線101Aである場合の構成を示し、図17は、伝送路101が光ファイバ101Bすなわち光信号用通信線である場合の構成を示す。伝送路101が光ファイバ101Bである場合には、電気信号を周波数多重した後、電気光変換装置108により、多重化された電気信号を光信号に変換して光ファイバ101Bに伝送する。受信側では、光/電気変換装置109により、光信号を電気信号に変換した後、当該電気信号を周波数フィルタ106によりベースバンドディジタル信号と異種変調信号とに分離する。

0006

第2の方法は、図18に示すように、ベースバンドディジタル信号と、異種変調信号とをそれぞれ光信号として、光波長多重するものである。第1送信手段102から送信されるベースバンドディジタル信号と、第2送信手段104から送信される異種変調信号とは、それぞれ電気/光変換装置108により光信号に変換され、光波長多重装置110により光波長多重され、単一の光ファイバ101B上で伝送される。この光波長多重は、信号間の干渉影響をできるだけ小さくするために、電気/光変換後のベースバンドディジタル信号の光波長と、電気/光変換後の異種変調信号の光波長とが重ならないように行われる。換言すれば、異種変調信号の光波長は、ベースバンドディジタル信号の光波長と異なるものが選択される。1本の光ファイバ101Bを介して伝送されて来るベースバンドディジタル信号と異種変調信号とは、光波長がそれぞれ異なるように構成されているので、光波長分離素子111によって、再びベースバンドディジタル信号と異種変調信号とに分離することができる。分離された各光信号は、それぞれ光/電気変換装置109により電気信号に変換された後、ベースバンドディジタル信号を受信する第1受信手段103と、異種変調信号を受信する第2受信手段107とに送られる。上記第2の方法によれば、光波長によってベースバンドディジタル信号と異種変調信号とに分離できるため、ベースバンドディジタル信号と異種変調信号との周波数帯域は重複していても構わない。

0007

柴田, 山本,, 渡辺, “FM一括変換技術を用いたサブキャリア多重信号ディジタルベースバンド信号重畳方式,”電子情報通信学会論文誌, vol. J85-B, no. 1, pp. 1-8 (2002).
, 久利, 中條, 北山, “10Gb/sベースバンド信号と60GHz 帯ミリ波信号単一波長同時光変調ファイバ伝送,” 2000 年電子情報通信学会通信ソサイエティ大会, B-5-147, p. 435.

発明が解決しようとする課題

0008

図11に示すベースバンドディジタル信号のうち、時間的にほぼランダムで断続的に伝送される通常の通信用信号を、充分に長い時間(理論的には無限長の時間)で平均した場合の周波数スペクトルは、図12に示す分布となる。尚、実際のデータ通信のようにディジタル信号における0と1の並びはほぼランダムであるとする。図12に示す分布では、緩やかな山状の曲線が、直流成分(周波数0)から連なっている。また、山状曲線の頂点の信号強度は比較的小さく、かつ周波数が大きくなるにつれて小さくなる傾向を示す。

0009

一方、ベースバンドディジタル信号のうち、周期的に繰り返される監視用信号を、充分に長い時間(理論的には無限長の時間)で平均した場合の周波数スペクトルは、狭い周波数幅で鋭く突出した信号強度が離散的に複数現われる状の分布を示す。このような櫛状の周波数スペクトルが現われるのは、監視用信号が周期的であるためである。本明細書では、櫛状周波数スペクトルにおける尖鋭部を櫛歯と呼ぶ。櫛歯の頂点の強度は比較的大きく、かつ周波数が大きくなるにつれて小さくなる傾向を示す。

0010

従って、通信用信号と監視用信号を含むベースバンドディジタル信号の周波数スペクトルは、図13に示すように、図12に示す緩やかな山状の曲線が連続した分布と、上述した櫛状分布とが重なった特性となる。

0011

図16図17に示す従来の周波数多重方式は、上述した通り、ベースバンドディジタル信号と多重化させる異種変調信号の周波数帯域として、ベースバンドディジタル信号の周波数帯域と重ならないものを選択している。

0012

しかしながら、ベースバンドディジタル信号の伝送速度(bpsビット/秒))が高速になるにつれて、ベースバンドディジタル信号の周波数スペクトルは、より高い周波数領域まで進出してくる。特に、伝送路101として光ファイバ101Bを利用する場合、ベースバンドディジタル信号の伝送速度は非常に高速となり、その周波数スペクトルは、非常に高い周波数領域まで占めることとなる。ベースバンドディジタル信号の周波数スペクトルは、図13に示すように、周波数0から高周波数領域まで広範囲に連続しているため、ベースバンドディジタル信号と多重化させる異種変調信号の周波数帯域として、ベースバンドディジタル信号の周波数帯域と重ならないものを選択するとなると、さらに高い周波数帯域を使用せざるを得ない(図15参照)。尚、図15中の符号Aはベースバンドディジタル信号の周波数帯域を示し、符号Bは異種変調信号の周波数帯域を示す。非常に高い周波数帯域の使用は、伝送損失の増大や通信システムの高コスト化を招く原因となる。

0013

一方、図18に示す従来の光波長多重方式によれば、信号間の使用周波数帯域には依存しない通信システムを構築できるが、この方式の場合、光源、電気/光変換装置108、光/電気変換装置109が多重化させる信号の数だけ必要となり、さらに多重信号を光波長分離するための光波長分離素子111が必要となるなど、通信システムの高コスト化を引き起こす。

0014

また、ベースバンドディジタル信号に多重化させる異種変調信号が、アナログ信号である場合、当該アナログ信号をディジタル信号に変換した後、ベースバンドディジタル信号と時分割多重させ、受信側でビットパターンに基づいて2種のディジタル信号を分離した後、元のアナログ信号に復元する方法も考えられるが、処理が複雑化し、またアナログディジタル変換装置が必要になるなど、通信システムの高コスト化を引き起こす。

0015

そこで本発明は、伝送速度が高速である場合でも多重化する信号の周波数帯域を低く設定でき、信号品質劣化を最小限に抑えることのできる信号多重・分離方法および通信システムを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0016

かかる目的を達成するため、請求項1記載の信号多重方法は、周期的に繰り返される第1の伝送信号を伝える伝送路に、前記第1の伝送信号が有する櫛状の周波数スペクトル特性における櫛歯と櫛歯との間の周波数帯域を有する第2の伝送信号を、周波数多重するようにしている。

0017

また、請求項5記載の信号分離方法は、周期的に繰り返される第1の伝送信号と、前記第1の伝送信号が有する櫛状の周波数スペクトル特性における櫛歯と櫛歯との間の周波数帯域を有する第2の伝送信号とが周波数多重された多重信号を、前記多重信号から前記第2の伝送信号の周波数帯域だけを取り出した信号と、前記多重信号から前記第2の伝送信号の周波数帯域だけを除いた信号とに分離するようにしている。

0018

また、請求項7記載の通信システムは、周期的に繰り返される第1の伝送信号を発生する第1送信手段と、前記第1の伝送信号が有する櫛状の周波数スペクトル特性における櫛歯と櫛歯との間の周波数帯域を有する第2の伝送信号を発生する第2送信手段と、前記第1の伝送信号と前記第2の伝送信号とを周波数多重した多重信号を生成する信号多重手段と、前記多重信号を伝える伝送路と、前記多重信号を、前記多重信号から前記第2の伝送信号の周波数帯域だけを除いた第1分離信号と、前記多重信号から前記第2の伝送信号の周波数帯域だけを取り出した第2分離信号とに分離する信号分離手段と、前記第1分離信号を受信する第1受信手段と、前記第2分離信号を受信する第2受信手段とを備えるようにしている。

0019

したがって、第1の伝送信号と多重する第2の伝送信号は、第1の伝送信号が有する櫛状の周波数スペクトル特性における櫛歯と櫛歯との間の周波数帯域を有するので、第1の伝送信号と第2の伝送信号とを、互いに大きな影響を与えることなく、即ち、第1の伝送信号および第2の伝送信号の劣化を非常に小さいものとして、かつ多重する側の第2の伝送信号を極高い周波数帯域に設定することなく、簡単に単一の伝送路上に多重化することができる。これにより、信号多重に伴う伝送損失の増大を防ぎ、通信システムの簡素化、低コスト化に寄与できる。

0020

また、請求項6記載の信号分離方法は、周期的に繰り返される第1の伝送信号と、前記第1の伝送信号が有する櫛状の周波数スペクトル特性における櫛歯と櫛歯との間の周波数帯域を有する第2の伝送信号とが周波数多重された多重信号を複数に分岐させ、当該分岐させた少なくとも1の多重信号から前記第2の伝送信号の周波数帯域だけを取り出した信号を得るようにしている。

0021

また、請求項8記載の通信システムは、周期的に繰り返される第1の伝送信号を発生する第1送信手段と、前記第1の伝送信号が有する櫛状の周波数スペクトル特性における櫛歯と櫛歯との間の周波数帯域を有する第2の伝送信号を発生する第2送信手段と、前記第1の伝送信号と前記第2の伝送信号とを周波数多重した多重信号を生成する信号多重手段と、前記多重信号を伝える伝送路と、前記多重信号を複数の受信側伝送路に伝える分岐手段と、前記多重信号を受信する第1受信手段と、前記多重信号から前記第2の伝送信号の周波数帯域だけを取り出した信号を受信する第2受信手段とを備えるようにしている。

0022

この場合、第1の伝送信号を処理する装置(第1受信手段)は、第1の伝送信号に第2の伝送信号が重畳されたままの信号を受信し、処理することとなる。このため信号品質の劣化が引き起こされるが、その劣化量が第1の伝送信号を処理する装置(第1受信手段)の許容範囲内であれば、通信の信頼性を保ちつつ、多重信号の分離機能(例えば周波数フィルタの構造など)を簡素化でき、通信システム全体の簡素化、低コスト化に寄与できる。

0023

また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の信号多重方法において、前記第1の伝送信号はディジタル信号であり、前記第2の伝送信号はアナログ信号であるものとしている。また、請求項9記載の発明は、請求項7または8記載の通信システムにおいて、前記第1の伝送信号はディジタル信号であり、前記第2の伝送信号はアナログ信号であるものとしている。

0024

ディジタル信号は、一般に広範囲の周波数スペクトルを持つが、周期的に繰り返される信号である場合、その周波数スペクトルは、狭い周波数幅で鋭く突出した信号強度が離散的に複数現われる櫛状の分布を示す。一方、アナログ信号は、一般に特定の周波数を中心とした狭い周波数帯域を持つ。このため、アナログ信号は、第1の伝送信号が有する櫛状の周波数スペクトル特性における櫛歯と櫛歯との間の周波数帯域を有する第2の伝送信号としての条件を良好に満足する。このため、信号多重・分離に伴う第2の伝送信号の劣化を非常に小さいものとすることができ、例えば人間の視覚聴覚では気が付かない程度の極僅かな信号劣化に抑えることができる。アナログ信号をディジタル信号に変換してから多重する複雑な処理を行う必要もない。また、ディジタル信号は多少の信号劣化ではビットパターンは変化せず、さらに万が一、ディジタル信号のビットパターンが変わってしまった場合でも、ビット誤り検出機能誤りビット訂正機能により、誤りビットを訂正したりデータの再送を要求するといった対応が可能である。第1の伝送信号を劣化に強いディジタル信号とすることで、第1の伝送信号を送受信する装置間の通信の信頼性を保つことができる。したがって、信号劣化を許容範囲内に抑えつつ、信号多重・分離のための装置構成および処理の内容を簡素化することができる。

0025

また、請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の信号多重方法において、前記第1の伝送信号は監視用ディジタル信号であり、前記伝送路は通信用ディジタル信号も伝えるものとしている。また、請求項10記載の発明は、請求項7から9のいずれか1つに記載の通信システムにおいて、前記第1の伝送信号は監視用ディジタル信号であり、前記伝送路は通信用ディジタル信号も伝えるものとしている。

0026

この場合、ネットワークの親側に当たる制御局と子側に当たるアクセス局との間の通信に用いられる単一の伝送路に、監視用ディジタル信号および通信用ディジタル信号とは異なる変調方式を持つ信号(例えばTV放送用のアナログ信号など)を多重して伝送することができる。

0027

また、請求項4記載の発明は、請求項1から3のいずれか1つに記載の信号多重方法において、前記伝送路は光ファイバである又は光ファイバを含んで構成されるものとしている。また、請求項11記載の発明は、請求項7から10のいずれか1つに記載の通信システムにおいて、前記伝送路は光ファイバである又は光ファイバを含んで構成されるものとしている。

0028

この場合、伝送路に光ファイバを用いるので、同軸ケーブル等の導電物質を利用する場合よりも長距離かつ高速の伝送が可能となる。一方で、光ファイバの利用により、第1の伝送信号の伝送速度が極めて高速となり広範囲の周波数帯域を占めることとなっても、第2の伝送信号の周波数帯域を低く設定することができる。

発明の効果

0029

しかして請求項1記載の信号多重方法および請求項5記載の信号分離方法および請求項7記載の通信システムによれば、第1の伝送信号と多重する第2の伝送信号は、第1の伝送信号が有する櫛状の周波数スペクトル特性における櫛歯と櫛歯との間の周波数帯域を有するので、第1の伝送信号と第2の伝送信号とを、互いに大きな影響を与えることなく、即ち、第1の伝送信号および第2の伝送信号の劣化を非常に小さいものとして、かつ多重する側の第2の伝送信号を極高い周波数帯域に設定することなく、簡単に単一の伝送路上に多重化することができる。これにより、信号多重に伴う伝送損失の増大を防ぎ、通信システムの簡素化、低コスト化に寄与できる。

0030

さらに、請求項6記載の信号分離方法および請求項8記載の通信システムによれば、第1の伝送信号を処理する装置(第1受信手段)は、第1の伝送信号に第2の伝送信号が重畳されたままの信号を受信し、処理することとなり、このため信号品質の劣化が引き起こされるが、その劣化量が第1の伝送信号を処理する装置(第1受信手段)の許容範囲内であれば、通信の信頼性を保ちつつ、多重信号の分離機能(例えば周波数フィルタの構造など)を簡素化でき、通信システム全体の簡素化、低コスト化に寄与できる。

0031

さらに、請求項2記載の信号多重方法および請求項9記載の通信システムによれば、第1の伝送信号をディジタル信号とし、第2の伝送信号をアナログ信号としているので、信号劣化を許容範囲内に抑えつつ、信号多重・分離のための装置構成および処理の内容を簡素化することができる。

0032

さらに、請求項3記載の信号多重方法および請求項10記載の通信システムによれば、ネットワークの親側に当たる制御局と子側に当たるアクセス局との間の通信に用いられる単一の伝送路に、監視用ディジタル信号および通信用ディジタル信号とは異なる変調方式を持つ信号(例えばTV放送用のアナログ信号など)を多重して伝送することができる。

0033

さらに、請求項3記載の信号多重方法および請求項10記載の通信システムによれば、伝送路に光ファイバを用いるので、同軸ケーブル等の導電物質を利用する場合よりも長距離かつ高速の伝送が可能となる。一方で、光ファイバの利用により、第1の伝送信号の伝送速度が極めて高速となり広範囲の周波数帯域を占めることとなっても、第2の伝送信号の周波数帯域を低く設定することができる。

発明を実施するための最良の形態

0034

以下、本発明の構成を図面に示す実施形態に基づいて詳細に説明する。

0035

図1および図7から図10に本発明の信号多重・分離方法および通信システムの実施の一形態を示す。この信号多重方法は、周期的に繰り返される第1の伝送信号を伝える伝送路に、第1の伝送信号が有する櫛状の周波数スペクトル特性における櫛歯2と櫛歯2との間の周波数帯域を有する第2の伝送信号を、周波数多重するようにしている。

0036

また、本実施形態の信号分離方法は、第1の伝送信号と第2の伝送信号とが周波数多重された多重信号を、多重信号から第2の伝送信号の周波数帯域だけを取り出した信号と、多重信号から第2の伝送信号の周波数帯域だけを除いた信号とに、分離するようにしている。

0037

上記の信号多重・分離方法は、以下に説明する通信システム10において実現される。この通信システム10は、周期的に繰り返される第1の伝送信号を発生する第1送信手段11と、第1の伝送信号が有する櫛状の周波数スペクトル特性における櫛歯2と櫛歯2との間の周波数帯域を有する第2の伝送信号を発生する第2送信手段12と、第1の伝送信号と第2の伝送信号とを周波数多重した多重信号を生成する信号多重手段13と、多重信号を伝える伝送路20と、多重信号を、多重信号から第2の伝送信号の周波数帯域だけを除いた第1分離信号と、多重信号から第2の伝送信号の周波数帯域だけを取り出した第2分離信号とに、分離する信号分離手段14と、第1分離信号を受信する第1受信手段15と、第2分離信号を受信する第2受信手段16とを備えている。

0038

本実施形態の伝送路は、信号多重手段13と信号分離手段14とを接続する単一の主伝送路20と、第1送信手段11と信号多重手段13とを接続する第1送信側伝送路21と、第2送信手段12と信号多重手段13とを接続する第2送信側伝送路22と、信号分離手段14と第1受信手段15とを接続する第1受信側伝送路23と、信号分離手段14と第2受信手段16とを接続する第2受信側伝送路24とを含んで構成される。各伝送路20〜24は、例えば同軸ケーブルなどの電気信号用通信線であるものとしている。

0039

第1の伝送信号は、例えばディジタル信号である。ディジタル信号は、一般に広範囲の周波数スペクトルを持つが、周期的に繰り返される信号である場合、その周波数スペクトルは、狭い周波数幅で鋭く突出した信号強度が離散的に複数現われる櫛状の分布を示す。尚、周期的に繰り返される信号であれば、その周波数スペクトル特性は櫛状となることから、第1の伝送信号は必ずしもディジタル信号に限定されず、アナログ信号であっても構わない。

0040

一方、第2の伝送信号は、例えばアナログ信号である。アナログ信号は、一般に特定の周波数を中心とした狭い周波数帯域を持つ。このため、アナログ信号は、第1の伝送信号が有する櫛状の周波数スペクトル特性における櫛歯2と櫛歯2との間の周波数帯域を有する第2の伝送信号としての条件を良好に満足する。

0041

周期的に繰り返されるディジタル信号(第1の伝送信号)の具体例としては、例えば、ネットワーク上の2点のノード間において、親側に当たる制御局が、ネットワークの状態を監視するために、ネットワークの子側に当たるアクセス局に向けて伝送するベースバンドディジタル信号形式の監視用信号(以下、監視用ディジタル信号と呼ぶ。)が挙げられる。例えば本実施形態では、第1送信手段11は制御局、第1受信手段15はアクセス局とし、第1の伝送信号は制御局からアクセス局に向けて伝送される監視用ディジタル信号であるものとしている。

0042

ここで、制御局としての第1送信手段11とアクセス局としての第1受信手段15との間では、上記監視用ディジタル信号の他に、通常の通信用信号が、やはりベースバンドディジタル信号の形式で、時間的にほぼランダムで断続的に伝送されている。したがって、主伝送路20には、監視用ディジタル信号に加えて、通常通信用のベースバンドディジタル信号(以下、通信用ディジタル信号と呼ぶ、)が伝送される。通信用ディジタル信号と監視用ディジタル信号を含むベースバンドディジタル信号の周波数スペクトルは、通信用ディジタル信号に起因する緩やかな山状の曲線が連続した分布と、監視用ディジタル信号に起因する櫛状の分布とが重なった特性となる。実際に計測された制御局とアクセス局との間で伝送されるベースバンドディジタル信号の周波数スペクトル特性を、図10に示す。

0043

一方、第2の伝送信号(本実施形態ではアナログ信号)の具体例としては、TV放送用信号などが該当する。例えば本実施形態では、第2送信手段12はTV放送用信号を発生する手段、第2受信手段16はTV放送用信号を受信する手段としている。

0044

第2の伝送信号の周波数帯域は、第1の伝送信号についての充分に長い時間(理論的には無限長の時間)で平均した場合の櫛状の周波数スペクトルにおける櫛歯2と櫛歯2との間の周波数帯域が選択される。ここで、櫛歯2と櫛歯2との間の周波数帯域と、第2の伝送信号の周波数帯域とが、偶々重なってしまう場合も考えられる。そのような場合には、監視用ディジタル信号の周期を変更して櫛歯2の周波数帯域を移動させるか、第2の伝送信号に対して周波数変調をかけて第2の伝送信号の周波数帯域を変更することで、第2の伝送信号の周波数帯域が櫛歯2と櫛歯2との間に位置するように調整できる。尚、第2の伝送信号に対して周波数変調をかけて調整する場合は、第2受信手段16において当該周波数変調を復調するようにする。

0045

第1送信手段11において発生した第1の伝送信号(監視用ディジタル信号)および通信用ディジタル信号と、第2送信手段12において発生した第2の伝送信号とは、それぞれ第1,第2送信側伝送路21,22を介して信号多重手段13に伝送され、信号多重手段により周波数多重される。信号多重手段13には、例えば既存の周波数多重装置を用いてよい。多重化された信号は、主伝送路20を介して信号分離手段14へと伝送される。ここで、第1送信側伝送路21に伝送されるベースバンドディジタル信号の周波数スペクトルを図7に示し、第2送信側伝送路22に伝送される第2の伝送信号(アナログ信号)の周波数スペクトルを図8に示し、主伝送路20に伝送される多重信号の周波数スペクトルを図9に示す。図7図9に示すように、第1の伝送信号の周波数スペクトルの櫛歯2,2の間に第2の伝送信号が重畳される。

0046

主伝送路20を介して信号多重手段13から多重信号を受信した信号分離手段14は、当該多重信号を、多重信号から第2の伝送信号の周波数帯域だけを除いた第1分離信号と、多重信号から第2の伝送信号の周波数帯域だけを取り出した第2分離信号とに分離し、第1分離信号を第1受信側伝送路23を介して第1受信手段15に伝送し、第2分離信号を第2受信側伝送路24を介して第2受信手段16に伝送する。上記信号分離手段14は、例えば、主伝送路20から送られる電気信号を第1受信側伝送路23と第2受信側伝送路24とに分岐する信号分岐手段と、第1受信側伝送路23へ分岐された多重信号について第2の伝送信号の周波数帯域だけを除く周波数フィルタと、第2受信側伝送路24へ分岐された多重信号について第2の伝送信号の周波数帯域だけを取り出す周波数フィルタとにより構成される。

0047

第1分離信号を受信した第1受信手段15は、第1分離信号からビットパターンを認識し、特定のビットパターンに基づいて監視用ディジタル信号と通信用ディジタル信号とを分離し、各ディジタル信号の内容を解釈して、各ディジタル信号を利用した処理あるいは各ディジタル信号の内容に応じた処理を実行する。また、第2分離信号を受信した第2受信手段16は、第2分離信号を利用した処理あるいは第2分離信号の内容に応じた処理を実行する。

0048

ここで、第1の伝送信号と第1分離信号とは完全には一致せず、また、第2の伝送信号と第2分離信号とは完全には一致しないため、原信号受信信号との差がノイズとして現われる。しかし、第1の伝送信号が有する櫛状の周波数スペクトル特性における櫛歯2と櫛歯2との間に第2の伝送信号の周波数帯域を設定することによって、第1の伝送信号と第1分離信号との差、特に第2の伝送信号と第2分離信号との差は、非常に小さいものとすることができ、例えば人間の視覚や聴覚では気が付かない程度の極僅かな信号劣化に抑えることができる。

0049

また、第1の伝送信号はディジタル信号であるため、元のベースバンドディジタル信号と第1分離信号との差は、図11に示す矩形波形の歪みとして現われるが、そもそもディジタル信号は「0」か「1」かの判別がつけば問題は無く、上記矩形波形が多少歪んでも「0」か「1」かの判断に影響を与えない。さらに、万が一、ディジタル信号のビットパターンが変わってしまう場合も考えられるが、そのような場合でも、監視用ディジタル信号および通信用ディジタル信号に誤り検出用ビットや誤り訂正用ビットが含まれており、第1受信手段15がビット誤り検出機能や誤りビットの訂正機能を備えていれば、第1受信手段15側で受信したビットパターンが正しいか否か判断でき、ビットパターンが誤っていれば、当該誤っているビットを訂正する、訂正が不可能であればデータの再送を第1送信手段11に要求する、といった対応が可能となる。

0050

以上のように構成される本発明によれば、第1の伝送信号と第2の伝送信号とを、互いに大きな影響を与えることなく、かつ多重する側の第2の伝送信号を極高い周波数帯域に設定することなく、簡単に単一の伝送路20上に多重化することが可能となる。したがって、第1の伝送信号の伝送速度が極めて高速で広範囲の周波数帯域を占める場合でも、第2の伝送信号の周波数帯域を低く設定することができる。これにより、信号多重に伴う伝送損失の増大を防ぎ、通信システムの簡素化、低コスト化に寄与できる。また、第1の伝送信号が有する櫛状の周波数スペクトル特性における櫛歯2と櫛歯2との間に第2の伝送信号の周波数帯域を設定することにより、第1の伝送信号および第2の伝送信号の劣化を非常に小さいものとすることができ、例えばTV放送用のアナログ信号である第2の伝送信号については、人間の視覚や聴覚では気が付かない程度の極僅かな劣化に抑えることができる。また、第1の伝送信号はディジタル信号であるため、多少の信号劣化ではビットパターンは変化せず、さらに万が一、ディジタル信号のビットパターンが変わってしまった場合でも、ビット誤り率を第1受信手段15が備えるビット誤り検出機能や誤りビットの訂正機能の許容範囲内に抑えることで、第1送信手段11と第1受信手段15との間の通信の信頼性を保つことができる。

0051

さらに、本発明の他の実施形態について以下に説明する。尚、以下に説明する他の実施形態において上述の実施形態と同様の構成については、同一符号を付してその詳細な説明を省略し、各実施形態特有の構造等について説明する。

0052

図2に、本発明の第2の実施形態に係る通信システム10およびこの通信システム10で実現される信号多重・分離方法を示す。この第2の実施形態は、伝送路に光ファイバ1を含むものである。このため、この通信システム10は、電気/光変換装置17と、光/電気変換装置18とを備えている。また、この通信システム10では、電気/光変換装置17により、第1の伝送信号と第2の伝送信号とをそれぞれ異なる光波長を有する光信号に変換した後、これら2種の光信号を、信号多重手段13’としての光波長多重装置により多重化するようにしている。そして、当該多重化された光信号を、光/電気変換装置18により電気信号にした後、信号分離手段14により第1分離信号と第2分離信号とに分離して、当該分離した信号を第1受信手段15と第2受信手段16とに伝送するようにしている。

0053

第2の実施形態における伝送路は、信号多重手段13’と光/電気変換装置18とを接続する単一の主伝送路20と、第1送信手段11と第1電気/光変換装置17Aとを接続する第1送信側伝送路21’と、第2送信手段12と第2電気/光変換装置17Bとを接続する第2送信側伝送路22’と、第1電気/光変換装置17Aと信号多重手段13’とを接続する第3送信側伝送路25と、第2電気/光変換装置17Bと信号多重手段13’とを接続する第4送信側伝送路26と、光/電気変換装置18と信号分離手段14とを接続する第3受信側伝送路27と、信号分離手段14と第1受信手段15とを接続する第1受信側伝送路23と、信号分離手段14と第2受信手段16とを接続する第2受信側伝送路24とを含んで構成される。主伝送路20、第3,第4送信側伝送路25,26は、光ファイバ(光信号用通信線)1であり、その他の伝送路21’,22’,23,24,27は、例えば同軸ケーブルなどの電気信号用通信線であるものとしている。

0054

第1送信手段11において発生した第1の伝送信号(監視用ディジタル信号)および通信用ディジタル信号と、第2送信手段12において発生した第2の伝送信号とは、それぞれ第1,第2送信側伝送路21’,22’を介して第1,第2電気/光変換装置17A,17Bに伝送され、異なる光波長を有する光信号に変換される。光信号に変換された第1の伝送信号(監視用ディジタル信号)および通信用ディジタル信号と、第2の伝送信号とは、それぞれ第3,第4送信側伝送路25,26を介して信号多重手段13’に伝送され、信号多重手段13’により光波長多重される。信号多重手段13’には、例えば既存の光波長多重装置を用いてよい。多重化された信号は、主伝送路20を介して光/電気変換装置18へと伝送され、光/電気変換装置18で電気信号に変換された後、第3受信側伝送路27を介して信号分離手段14へと伝送される。ここで、第1送信側伝送路21’に伝送されるベースバンドディジタル信号の周波数スペクトルを図7に示し、第2送信側伝送路22’に伝送される第2の伝送信号(アナログ信号)の周波数スペクトルを図8に示し、第3受信側伝送路27に伝送される多重信号の周波数スペクトルを図9に示す。図7図9に示すように、第1の伝送信号の周波数スペクトルの櫛歯2,2の間に第2の伝送信号が重畳される。

0055

光/電気変換装置18から多重信号を受信した信号分離手段14は、当該多重信号を、多重信号から第2の伝送信号の周波数帯域だけを除いた第1分離信号と、多重信号から第2の伝送信号の周波数帯域だけを取り出した第2分離信号とに分離し、第1分離信号を第1受信側伝送路23を介して第1受信手段15に伝送し、第2分離信号を第2受信側伝送路24を介して第2受信手段16に伝送する。

0056

第1分離信号を受信した第1受信手段15は、第1分離信号からビットパターンを認識し、特定のビットパターンに基づいて監視用ディジタル信号と通信用ディジタル信号とを分離し、各ディジタル信号の内容を解釈して、各ディジタル信号を利用した処理あるいは各ディジタル信号の内容に応じた処理を実行する。また、第2分離信号を受信した第2受信手段16は、第2分離信号を利用した処理あるいは第2分離信号の内容に応じた処理を実行する。

0057

以上のように構成される本発明の第2の実施形態によれば、第1の実施形態における効果に加えて、伝送路に光ファイバ1を用いるので、同軸ケーブル等の導電物質を利用する場合よりも長距離かつ高速の伝送が可能となる。一方で、光ファイバ1の利用により、ベースバンドディジタル信号の伝送速度が極めて高速となり広範囲の周波数帯域を占めることとなっても、第2の伝送信号の周波数帯域を低く設定することができる。さらに、本実施形態の構成によれば、光/電気変換装置18は1つで済み、高価な光波長分離素子は不要であるため、図18に示す従来構成と比較して、通信システム10の簡素化、低コスト化を実現できる。また、第1の伝送信号に基づく光信号と、第2の伝送信号に基づく光信号とを異なる光波長として光波長多重することで、合成した光信号の強度にうねりビート)が生じることを防止できる。

0058

次に図3に、本発明の第3の実施形態に係る通信システム10およびこの通信システム10で実現される信号多重・分離方法を示す。この第3の実施形態は、第2の実施形態と同様に伝送路に光ファイバ1を含むものであるが、この通信システム10では、第1の伝送信号と第2の伝送信号とを周波数多重した後に、当該多重信号を電気/光変換装置17により光信号に変換するようにしている。そして、当該光信号を光/電気変換装置18により電気信号にした後、信号分離手段14により第1分離信号と第2分離信号とに分離して、当該分離した信号を第1受信手段15と第2受信手段16とに伝送するようにしている。

0059

第3の実施形態における伝送路は、電気/光変換装置17と光/電気変換装置18とを接続する単一の主伝送路20と、第1送信手段11と信号多重手段13とを接続する第1送信側伝送路21と、第2送信手段12と信号多重手段13とを接続する第2送信側伝送路22と、信号多重手段13と電気/光変換装置17とを接続する第3送信側伝送路28と、光/電気変換装置18と信号分離手段14とを接続する第3受信側伝送路27と、信号分離手段14と第1受信手段15とを接続する第1受信側伝送路23と、信号分離手段14と第2受信手段16とを接続する第2受信側伝送路24とを含んで構成される。主伝送路20は光ファイバ(光信号用通信線)1であり、その他の伝送路21〜24,27,28は、例えば同軸ケーブルなどの電気信号用通信線であるものとしている。

0060

第1送信手段11において発生した第1の伝送信号(監視用ディジタル信号)および通信用ディジタル信号と、第2送信手段12において発生した第2の伝送信号とは、それぞれ第1,第2送信側伝送路21,22を介して信号多重手段13に伝送され、信号多重手段13により周波数多重される。多重化された信号は、第3送信側伝送路28を介して電気/光変換装置17に伝送され、光信号に変換される。当該光信号は、主伝送路20を介して光/電気変換装置18へと伝送され、電気信号に変換された後、第3受信側伝送路27を介して信号分離手段14へと伝送される。ここで、第1送信側伝送路21に伝送されるベースバンドディジタル信号の周波数スペクトルを図7に示し、第2送信側伝送路22に伝送される第2の伝送信号(アナログ信号)の周波数スペクトルを図8に示し、第3受信側伝送路27に伝送される多重信号の周波数スペクトルを図9に示す。図7図9に示すように、第1の伝送信号の周波数スペクトルの櫛歯2,2の間に第2の伝送信号が重畳される。

0061

光/電気変換装置18から多重信号を受信した信号分離手段14は、当該多重信号を、多重信号から第2の伝送信号の周波数帯域だけを除いた第1分離信号と、多重信号から第2の伝送信号の周波数帯域だけを取り出した第2分離信号とに分離し、第1分離信号を第1受信側伝送路23を介して第1受信手段15に伝送し、第2分離信号を第2受信側伝送路24を介して第2受信手段16に伝送する。

0062

第1分離信号を受信した第1受信手段15は、第1分離信号からビットパターンを認識し、特定のビットパターンに基づいて監視用ディジタル信号と通信用ディジタル信号とを分離し、各ディジタル信号の内容を解釈して、各ディジタル信号を利用した処理あるいは各ディジタル信号の内容に応じた処理を実行する。また、第2分離信号を受信した第2受信手段16は、第2分離信号を利用した処理あるいは第2分離信号の内容に応じた処理を実行する。

0063

以上のように構成される本発明の第3の実施形態によれば、第1の実施形態における効果に加えて、伝送路に光ファイバ1を用いるので、同軸ケーブル等の導電物質を利用する場合よりも長距離かつ高速の伝送が可能となる。一方で、光ファイバ1の利用により、ベースバンドディジタル信号の伝送速度が極めて高速となり広範囲の周波数帯域を占めることとなっても、第2の伝送信号の周波数帯域を低く設定することができる。さらに、本実施形態の構成によれば、光/電気変換装置18、電気/光変換装置17はそれぞれ1つで済み、高価な光波長分離素子は不要であるため、通信システム10の簡素化、低コスト化を実現できる。

0064

次に図4に、本発明の第4の実施形態に係る通信システム10およびこの通信システム10で実現される信号分離方法を示す。この信号分離方法は、周期的に繰り返される第1の伝送信号と、第1の伝送信号が有する櫛状の周波数スペクトル特性における櫛歯2と櫛歯2との間の周波数帯域を有する第2の伝送信号とが周波数多重された多重信号を複数に分岐させ、当該分岐させた少なくとも1の多重信号から第2の伝送信号の周波数帯域だけを取り出した信号を得るようにしている。

0065

このために通信システム10では、周期的に繰り返される第1の伝送信号を発生する第1送信手段11と、第1の伝送信号が有する櫛状の周波数スペクトル特性における櫛歯2と櫛歯2との間の周波数帯域を有する第2の伝送信号を発生する第2送信手段12と、第1の伝送信号と前記第2の伝送信号とを周波数多重した多重信号を生成する信号多重手段13と、多重信号を伝える伝送路20と、多重信号を複数の受信側伝送路23,24に伝える分岐手段19と、多重信号を受信する第1受信手段15と、多重信号から第2の伝送信号の周波数帯域だけを取り出した信号を受信する第2受信手段16とを備えている。尚、図4の例では、受信側伝送路は第1受信側伝送路23と第2受信側伝送路24の2つとしているが、2以上であっても構わない。

0066

この構成の場合、第1受信手段15は、監視用ディジタル信号および通信用ディジタル信号に第2の伝送信号が重畳されたままの信号を受信し、処理することとなる。監視用ディジタル信号および通信用ディジタル信号はディジタル信号であるため、第2の伝送信号が重畳された影響は、図11に示す矩形波形の歪みとして現われる。これに対して、そもそもディジタル信号は「0」か「1」かの判別がつけば問題は無いため、上記矩形波形が多少歪んでも「0」か「1」かの判断に影響を与えない程度であれば、第1受信手段15における情報処理に影響を与えることはない。一方、第2の伝送信号の重畳によってディジタル信号のビットパターンが変わってしまう場合も考えられるが、そのような場合でも、監視用ディジタル信号および通信用ディジタル信号に誤り検出用ビットや誤り訂正用ビットが含まれており、第1受信手段15がビット誤り検出機能や誤りビットの訂正機能を備えていれば、第1受信手段15側で受信したビットパターンが正しいか否か判断でき、ビットパターンが誤っていれば、当該誤っているビットを訂正する、訂正が不可能であればデータの再送を第1送信手段11に要求する、といった対応が可能となる。即ち、第2の伝送信号の重畳の影響によるビット誤り率が、第1受信手段15が備えるビット誤り検出機能や誤りビットの訂正機能の許容範囲内であれば、第1送信手段11と第1受信手段15との間の通信の信頼性を保つことができる。

0067

一方、第2受信手段16は、例えば、多重信号から第2の伝送信号の周波数帯域だけを取り出す周波数フィルタ30を介して、受信した信号を処理する。当該周波数フィルタ3−は、例えば目的のTV番組チャンネル(周波数帯域)に合わせるという第2受信手段(TV受信機)16としての周知の基本機能により実現できる。第2受信手段16で受信した信号と元の第2の伝送信号との差は、非常に小さいものにでき、例えば人間の視覚や聴覚では気が付かない程度の極僅かな劣化に抑えることができる。

0068

以上のように構成される本発明の第4の実施形態によれば、第1受信手段15側では、本来のベースバンドディジタル信号に別信号(第2の伝送信号)が多重されている分、信号品質の劣化が引き起こされるが、その劣化量が第1受信手段15の許容範囲内であれば、通信の信頼性を保ちつつ、多重信号の分離機能(例えば周波数フィルタの構造など)を簡素化でき、通信システム10全体の簡素化、低コスト化に寄与できる。なお、上記第4の実施形態における伝送路には光ファイバ1を用いても良い。例えば、第2,3の実施形態において、第4の実施形態における信号分離方法を適用した場合の構成例を図5,6にそれぞれ示す。

0069

なお、上述の実施形態は本発明の好適な実施の一例ではあるがこれに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。

図面の簡単な説明

0070

本発明の信号多重・分離方法および通信システムの実施の一形態を示すブロック図である。
本発明の信号多重・分離方法および通信システムの第2の実施形態を示すブロック図である。
本発明の信号多重・分離方法および通信システムの第3の実施形態を示すブロック図である。
本発明の信号多重・分離方法および通信システムの第4の実施形態を示すブロック図である。
本発明の信号多重・分離方法および通信システムの第5の実施形態を示すブロック図である。
本発明の信号多重・分離方法および通信システムの第6の実施形態を示すブロック図である。
ベースバンドディジタル信号の周波数スペクトル特性を示す概念図である。
アナログ信号の周波数スペクトル特性を示す概念図である。
図7に示すベースバンドディジタル信号と図8に示すアナログ信号を多重化させた信号の周波数スペクトル特性を示す概念図である。
実際に計測されたベースバンドディジタル信号の周波数スペクトル特性を示す図である。
ベースバンドディジタル信号の信号強度の時間変化を示す図である。
通常通信用ベースバンドディジタル信号の周波数スペクトル特性を示す概念図である。
通常通信用信号と監視用信号を含むベースバンドディジタル信号の周波数スペクトル特性を示す概念図である。
従来の通信システムの概略を示すブロック図である。
従来の信号多重・分離方法における多重信号の周波数スペクトル特性を示す概念図である。
従来の信号多重・分離方法および通信システムの構成を示すブロック図である。
従来の他の信号多重・分離方法および通信システムの構成を示すブロック図である。
従来の他の信号多重・分離方法および通信システムの構成を示すブロック図である。

符号の説明

0071

1光ファイバ
2櫛歯
10通信システム
11 第1送信手段
12 第2送信手段
13信号多重手段
14信号分離手段
15 第1受信手段
16 第2受信手段

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