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技術 メタロセン化合物並びにそれを用いたα−オレフィン重合用触媒成分、α−オレフィン重合用触媒及びα−オレフィン重合体の製造方法

出願人 三菱化学株式会社
発明者 真島和志安本孝広
出願日 2004年8月23日 (15年10ヶ月経過) 出願番号 2004-242356
公開日 2006年3月2日 (14年3ヶ月経過) 公開番号 2006-056849
状態 未査定
技術分野 第5-8族元素を含む化合物及びその製造 付加系(共)重合体、後処理、化学変成 付加重合用遷移金属・有機金属複合触媒
主要キーワード 含窒素置換基 キレート配位 無機ケイ酸塩 ハロゲン化芳香族炭化水素基 酸素含有複素環基 合成サポナイト 六方最密 窒素含有芳香族
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重要な関連分野

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課題

立体選択性が高く、分子量分布が狭いポリオレフィンを高い収率で得ることが可能なα−オレフィン重合用触媒成分を提供する

解決手段

下記一般式(I)で表わされるメタロセン化合物。 CpLHfXqYr (I)(一般式(I)中、Hfは、ハフニウムを表わす。Cpは、置換シクロペンタジエニル基、無置換シクロペンタジエニル基、置換インデニル基、無置換インデニル基、置換フルオレニル基、無置換フルオレニル基、置換アズレニル基、又は、無置換アズレニル基を表わす。Lは、含窒素置換基を有するピロリ配位子を表わす。但し、当該含窒素置換基の窒素原子はHfに配位し、ピロリル環の窒素原子はHfとσ結合する。Xは、Hfと結合するσ結合性の配位子を表わす。qは、1又は2を表わす。Yは、ルイス塩基を表わす。rは、0以上、3以下の整数を表わす。)

概要

背景

均一系触媒を用いたα−オレフィン重合に関する技術として、遷移金属錯体を可溶性重合触媒成分に用いる重合方法が提案されている。可溶性重合触媒成分として使用可能な遷移金属錯体の例としては、メタロセン化合物が挙げられる。

これまで数々のメタロセン化合物が合成され、それを触媒成分として、非常に多くの種類の重合体が製造されてきた。例として、最近、一つのシクロペンタジエニル骨格含窒素置換基とを有するピロリキレート配位子を有するチタン及びジルコニウム錯体を用いた重合が報告されている(非特許文献1など)。

高分子学会予稿集52巻7号1300頁(2003年)

概要

立体選択性が高く、分子量分布が狭いポリオレフィンを高い収率で得ることが可能なα−オレフィン重合用触媒成分を提供する 下記一般式(I)で表わされるメタロセン化合物。 CpLHfXqYr (I)(一般式(I)中、Hfは、ハフニウムを表わす。Cpは、置換シクロペンタジエニル基、無置換シクロペンタジエニル基、置換インデニル基、無置換インデニル基、置換フルオレニル基、無置換フルオレニル基、置換アズレニル基、又は、無置換アズレニル基を表わす。Lは、含窒素置換基を有するピロリル配位子を表わす。但し、当該含窒素置換基の窒素原子はHfに配位し、ピロリル環の窒素原子はHfとσ結合する。Xは、Hfと結合するσ結合性の配位子を表わす。qは、1又は2を表わす。Yは、ルイス塩基を表わす。rは、0以上、3以下の整数を表わす。) なし

目的

この様な状況のもと、α−オレフィン重合活性に優れ、しかも立体規則性が高く、極めて分子量分布が狭いポリオレフィンを製造しうるようなα−オレフィン重合用触媒成分の出現が望まれており、そのようなα−オレフィン重合用触媒成分となり得るような新たなメタロセン化合物の出現が望まれている。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

下記一般式(I)で表わされることを特徴とするメタロセン化合物。CpLHfXqYr(I)(一般式(I)中、Hfは、ハフニウムを表わす。Cpは、置換シクロペンタジエニル基、無置換シクロペンタジエニル基、置換インデニル基、無置換インデニル基、置換フルオレニル基、無置換フルオレニル基、置換アズレニル基、又は、無置換アズレニル基を表わす。Lは、含窒素置換基を有するピロリ配位子を表わす。但し、当該含窒素置換基の窒素原子はHfに配位し、ピロリル環の窒素原子はHfとσ結合する。Xは、Hfと結合するσ結合性の配位子を表わす。Xが複数ある場合、複数のXは同じでもよく、異なっていてもよい。qは、1又は2を表わす。但し、q=[(Hfの原子価)−2]を満たす。Yは、ルイス塩基を表わす。Yが複数ある場合、複数のYは同じでもよく、異なっていてもよい。rは、0以上、3以下の整数を表わす。)

請求項2

一般式(I)において、Lが下記一般式(II)で表わされる配位子であることを特徴とする、請求項1記載のメタロセン化合物。(一般式(II)中、Nは、窒素原子を表わす。R1〜R4,R6,R7は、それぞれ独立して、水素原子炭化水素基ケイ素含有炭化水素基ハロゲン化炭化水素基酸素含有炭化水素基、又は窒素含有炭化水素基を表わす。R5は、炭化水素基、ケイ素含有炭化水素基、ハロゲン化炭化水素基、酸素含有炭化水素基、又は窒素含有炭化水素基を表わす。mは、0以上、3以下の整数を表わす。)

請求項3

少なくとも請求項1又は請求項2に記載のメタロセン化合物からなることを特徴とする、α−オレフィン重合用触媒成分

請求項4

少なくとも下記の成分(A)及び成分(B)からなり、更に下記の成分(C)を任意に含有することを特徴とする、α−オレフィン重合用触媒。成分(A):請求項1又は請求項2に記載のメタロセン化合物。成分(B):有機アルミニウムオキシ化合物、成分(A)と反応して成分(A)をカチオンに変換可能なイオン性化合物、及び、ルイス酸からなる群より選ばれる化合物。成分(C):微粒子担体

請求項5

少なくとも下記の成分(A)及び成分(D)からなり、更に下記の成分(E)を任意に含有することを特徴とする、α−オレフィン重合用触媒。成分(A):請求項1又は請求項2に記載のメタロセン化合物。成分(D):珪酸塩を除くイオン交換性層状化合物及び無機珪酸塩からなる群より選ばれる化合物。成分(E):有機アルミニウム化合物

請求項6

請求項4又は請求項5に記載のα−オレフィン重合用触媒とα−オレフィンとを接触させて、重合又は共重合を行なうことを特徴とする、α−オレフィン重合体の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、含窒素置換基を有するピロリキレート配位子を有する、新規メタロセン化合物に関するとともに、そのメタロセン化合物を用いたα−オレフィン重合用触媒成分、α−オレフィン重合用触媒及びα−オレフィン重合体の製造方法に関する。

背景技術

0002

均一系触媒を用いたα−オレフィン重合に関する技術として、遷移金属錯体を可溶性重合触媒成分に用いる重合方法が提案されている。可溶性重合触媒成分として使用可能な遷移金属錯体の例としては、メタロセン化合物が挙げられる。

0003

これまで数々のメタロセン化合物が合成され、それを触媒成分として、非常に多くの種類の重合体が製造されてきた。例として、最近、一つのシクロペンタジエニル骨格と含窒素置換基とを有するピロリルキレート配位子を有するチタン及びジルコニウム錯体を用いた重合が報告されている(非特許文献1など)。

0004

高分子学会予稿集52巻7号1300頁(2003年)

発明が解決しようとする課題

0005

しかしながら、非特許文献1記載の錯体を触媒成分として1−ヘキセンを重合しても、得られるポリヘキセンはほぼアタクティックなものとなってしまう。このため、得られたポリオレフィンの取扱いが非常に困難であった。

0006

この様な状況のもと、α−オレフィン重合活性に優れ、しかも立体規則性が高く、極めて分子量分布が狭いポリオレフィンを製造しうるようなα−オレフィン重合用触媒成分の出現が望まれており、そのようなα−オレフィン重合用触媒成分となり得るような新たなメタロセン化合物の出現が望まれている。

0007

本発明は、上記実情に鑑みなされたものであり、その目的は、立体選択性が高く、分子量分布が狭いポリオレフィンを高い収率で得ることが可能なα−オレフィン重合用触媒成分となりうる新規なメタロセン化合物を提供すると共に、このメタロセン化合物を有効成分とするα−オレフィン重合用触媒成分と、これを含むα−オレフィン重合用触媒、及びそれを使用したα−オレフィン重合体の製造方法を提供することに存する。

課題を解決するための手段

0008

本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、含窒素置換基を有するピロリル配位子がその窒素原子において、中心金属であるハフニウム二座キレート配位した、新規なメタロセン化合物を得た。そして、このメタロセン化合物をα−オレフィン重合用の触媒成分として用いたところ、驚くべきことに、立体選択性が高く、且つ、非常に狭い分子量分布の重合体が、高収率に得られることを見出して、本発明を完成させた。

0009

すなわち、本発明の趣旨は、下記一般式(I)で表わされることを特徴とするメタロセン化合物に存する(請求項1)。
CpLHfXqYr (I)
(一般式(I)中、Hfは、ハフニウムを表わす。
Cpは、置換シクロペンタジエニル基、無置換シクロペンタジエニル基、置換インデニル基、無置換インデニル基、置換フルオレニル基、無置換フルオレニル基、置換アズレニル基、又は、無置換アズレニル基を表わす。
Lは、含窒素置換基を有するピロリル配位子を表わす。但し、当該含窒素置換基の窒素原子はHfに配位し、ピロリル環の窒素原子はHfとσ結合する。
Xは、Hfと結合するσ結合性の配位子を表わす。Xが複数ある場合、複数のXは同じでもよく、異なっていてもよい。
qは、1又は2を表わす。但し、q=[(Hfの原子価)−2]を満たす。
Yは、ルイス塩基を表わす。Yが複数ある場合、複数のYは同じでもよく、異なっていてもよい。
rは、0以上、3以下の整数を表わす。)
ここで、一般式(I)において、Lが下記一般式(II)で表わされる配位子であることが好ましい(請求項2)。



(一般式(II)中、Nは、窒素原子を表わす。
R1〜R4,R6,R7は、それぞれ独立して、水素原子炭化水素基ケイ素含有炭化水素基ハロゲン化炭化水素基酸素含有炭化水素基、又は窒素含有炭化水素基を表わす。
R5は、炭化水素基、ケイ素含有炭化水素基、ハロゲン化炭化水素基、酸素含有炭化水素基、又は窒素含有炭化水素基を表わす。
mは、0以上、3以下の整数を表わす。)
また、本発明の別の要旨は、上述のメタロセン化合物からなることを特徴とする、α−オレフィン重合用触媒成分に存する(請求項3)。
また、本発明の別の要旨は、少なくとも下記の成分(A)及び成分(B)からなり、更に下記の成分(C)を任意に含有することを特徴とする、α−オレフィン重合用触媒に存する(請求項4)。
成分(A):上述のメタロセン化合物。
成分(B):有機アルミニウムオキシ化合物、成分(A)と反応して成分(A)をカチオンに変換可能なイオン性化合物、及び、ルイス酸からなる群より選ばれる化合物
成分(C):微粒子担体
また、本発明の別の要旨は、少なくとも下記の成分(A)及び成分(D)からなり、更に下記の成分(E)を任意に含有することを特徴とする、α−オレフィン重合用触媒に存する(請求項5)。
成分(A):上述のメタロセン化合物。
成分(D):珪酸塩を除くイオン交換性層状化合物及び無機珪酸塩からなる群より選ばれる化合物。
成分(E):有機アルミニウム化合物
また、本発明の別の趣旨は、上述のα−オレフィン重合用触媒とα−オレフィンとを接触させて、重合又は共重合を行なうことを特徴とする、α−オレフィン重合体の製造方法に存する(請求項6)。

発明の効果

0010

本発明の新規なメタロセン化合物は、α−オレフィン重合用の触媒成分として用いることにより、立体選択性が高く、分子量分布の狭いα−オレフィン重合体を、高い収率で得ることが出来る。

発明を実施するための最良の形態

0011

以下、本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の説明に制限されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、任意に変形して実施することができる。

0012

なお、本明細書では、例示置換基等を一部省略して記載する。例えば、後述の「2−、3−、4−フルオロフェニル」は、「2−フルオロフェニル」、「3−フルオロフェニル」、「4−フルオロフェニル」という3つの置換基を挙げたことを意味する。また、同じく後述の「2,4−、3,5−、2,6−、2,5−ジフルオロフェニル」は、「2,4−ジフルオロフェニル」、「3,5−ジフルオロフェニル」、「2,6−ジフルオロフェニル」、「2,5−ジフルオロフェニル」という4つの置換基を挙げたことを意味する。

0013

〔1.本発明のメタロセン化合物〕
先ず、本発明のメタロセン化合物について説明する。本発明のメタロセン化合物は、下記一般式(I)で表わされる構造を有する。
CpLHfXqYr (I)

0014

上記一般式(I)中、Hfは、中心金属であるハフニウムを表わす。

0015

Cpは、置換シクロペンタジエニル基、無置換シクロペンタジエニル基、置換インデニル基、無置換インデニル基、置換フルオレニル基、無置換フルオレニル基、置換アズレニル基、又は無置換アズレニル基を表わす。中でも、置換シクロペンタジエニル基、無置換シクロペンタジエニル基、置換インデニル基、無置換インデニル基、置換フルオレニル基、無置換フルオレニル基が好ましく、置換シクロペンタジエニル基、無置換シクロペンタジエニル基、置換インデニル基、無置換インデニル基が更に好ましい。

0016

置換基の例としては、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素基、炭素数1〜20のケイ素含有炭化水素基、炭素数1〜20の酸素含有炭化水素基、アミノ基、炭素数1〜20の窒素含有炭化水素基等が挙げられる。

0018

上記の炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素基は、上に例示したハロゲン原子が、同じく上に例示した炭化水素基の任意の位置に結合した置換基である。上記の炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素基の具体例としては、フルオロメチルジフルオロメチルトリフルオロメチルクロロメチルジクロロメチル、トリクロロメチルブロモメチルジブロモメチル、トリブロモメチル、ヨードメチル、2,2,2−トリフルオロエチル、2,2,1,1−テトラフルオロエチル、ペンタフルオロエチルペンタクロロエチル、ペンタフルオロプロピル、ノナフルオロブチルトリフルオロビニル、2−、3−、4−クロロベンジル、2−、3−、4−フルオロベンジル、2−、3−、4−トリフルオロベンジル、1,1−ジフルオロベンジル、1,1,2,2−テトラフルオロフェニルエチル、2−、3−、4−フルオロフェニル、2−、3−、4−クロロフェニル、2−、3−、4−ブロモフェニル、2,4−、3,5−、2,6−、2,5−ジフルオロフェニル、2,4−、3,5−、2,6−、2,5−ジクロロフェニル、2,4,6−トリフルオロフェニル、2,4,6−トリクロロフェニルペンタフルオロフェニルペンタクロロフェニル、4−フルオロナフチル、4−クロロナフチル、2,4−ジフルオロナフチル、ヘプタフルオロ−1−ナフチル、ヘプタクロロ−1−ナフチル、2−、3−、4−トリフルオロメチルフェニル、2−、3−、4−トリクロロメチルフェニル、2,4−、3,5−、2,6−、2,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル、2,4−、3,5−、2,6−、2,5−ビス(トリクロロメチル)フェニル、2,4,6−トリス(トリフルオロメチル)フェニル、4−トリフルオロメチルナフチル、4−トリクロロメチルナフチル、2,4−ビス(トリフルオロメチル)ナフチル基などが挙げられる。

0019

上記の炭素数1〜20のケイ素含有炭化水素基の具体例としては、トリメチルシリルメチルトリエチルシリルメチル等のトリアルキルシリルメチル基、2−、3−、4−トリメチルシリルベンジル基等のトリアルキルシリルベンジル基、ジメチルフェニルシリルメチルジエチルフェニルシリルメチル、ジメチルトリルシリルメチル等のジ(アルキル)(アリール)シリルメチル基などが挙げられる。

0020

上記の炭素数1〜20の酸素含有炭化水素基の具体例としては、メトキシエトキシプロポキシシクロプロポキシブトキシ等のアルコキシ基フェノキシメチルフェノキシジメチルフェノキシ、4−t−ブチルフェノキシナフトキシ等のアリロキシ基フェニルメトキシ、ナフチルメトキシ等のアリールアルコキシ基、2−、3−、4−メトキシベンジル等のアルコキシベンジル基、フリル基などの酸素含有複素環基などが挙げられる。

0021

上記の炭素数1〜20の窒素含有炭化水素基の具体例としては、2−、3−、4−ジエチルアミノベンジル、2−、3−、4−ジメチルアミノベンジル等の窒素含有炭化水素基置換ベンジル基メチルアミノジメチルアミノエチルアミノ、ジエチルアミノ等のアルキルアミノ基フェニルアミノジフェニルアミノ等のアリールアミノ基、(メチル)(フェニル)アミノ等の(アルキル)(アリール)アミノ基、ピラゾリルインドリル等の窒素含有複素環基などが挙げられる。

0022

上記例示の中でも、置換基としては、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20の酸素含有炭化水素基、炭素数1〜20のケイ素含有炭化水素基、又は炭素数1〜20の窒素含有炭化水素基が好ましく、炭素数1〜20の炭化水素基、又は炭素数1〜20のケイ素含有炭化水素基が更に好ましく、炭素数1〜20の炭化水素基が特に好ましく、その具体例としてはメチル基、エチル基、t−ブチル基、フェニル基である。

0023

そして、Cpのうちで最も好ましい具体例としては、ペンタメチルシクロペンタジエニルが挙げられる。

0024

Xは、中心金属Hfと結合するσ結合性配位子を表わす。例としては、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素基、炭素数1〜20のケイ素含有炭化水素基、炭素数1〜20の酸素含有炭化水素基、アミノ基、炭素数1〜20の窒素含有炭化水素基等が挙げられる。Xが複数ある場合、複数のXは互いに同じであってもよく、異なっていてもよい。

0025

上記のハロゲン原子の具体例としては、フッ素原子塩素原子臭素原子ヨウ素原子などが挙げられる。

0026

上記の炭素数1〜20の炭化水素基の具体例としては、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、メチルシクロヘキシル等のアルキル基、ビニル、プロペニル、シクロヘキセニル等のアルケニル基、ベンジル、2−、3−、4−メチルベンジル、フェニルエチル、フェニルプロピル等のアリールアルキル基、trans−スチリル等のアリールアルケニル基、フェニル、トリル、ジメチルフェニル、エチルフェニル、トリメチルフェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、アセナフチル、フェナントリル、アントリル等のアリール基などが挙げられる。

0027

上記の炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素基は、上に例示したハロゲン原子が、同じく上に例示した炭化水素基の任意の位置に結合した置換基である。上記の炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素基の具体例としては、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、クロロメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、ブロモメチル、ジブロモメチル、トリブロモメチル、ヨードメチル、2,2,2−トリフルオロエチル、2,2,1,1−テトラフルオロエチル、ペンタフルオロエチル、ペンタクロロエチル、ペンタフルオロプロピル、ノナフルオロブチル、トリフルオロビニル、2−、3−、4−クロロベンジル、2−、3−、4−フルオロベンジル、2−、3−、4−トリフルオロベンジル、1,1−ジフルオロベンジル、1,1,2,2−テトラフルオロフェニルエチル、2−、3−、4−フルオロフェニル、2−、3−、4−クロロフェニル、2−、3−、4−ブロモフェニル、2,4−、3,5−、2,6−、2,5−ジフルオロフェニル、2,4−、3,5−、2,6−、2,5−ジクロロフェニル、2,4,6−トリフルオロフェニル、2,4,6−トリクロロフェニル、ペンタフルオロフェニル、ペンタクロロフェニル、4−フルオロナフチル、4−クロロナフチル、2,4−ジフルオロナフチル、ヘプタフルオロ−1−ナフチル、ヘプタクロロ−1−ナフチル、2−、3−、4−トリフルオロメチルフェニル、2−、3−、4−トリクロロメチルフェニル、2,4−、3,5−、2,6−、2,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル、2,4−、3,5−、2,6−、2,5−ビス(トリクロロメチル)フェニル、2,4,6−トリス(トリフルオロメチル)フェニル、4−トリフルオロメチルナフチル、4−トリクロロメチルナフチル、2,4−ビス(トリフルオロメチル)ナフチル基などが挙げられる。

0028

上記の炭素数1〜20のケイ素含有炭化水素基の具体例としては、トリメチルシリルメチル、トリエチルシリルメチル等のトリアルキルシリルメチル基、2−、3−、4−トリメチルシリルベンジル基等のトリアルキルシリルベンジル基、ジメチルフェニルシリルメチル、ジエチルフェニルシリルメチル、ジメチルトリルシリルメチル等のジ(アルキル)(アリール)シリルメチル基などが挙げられる。

0029

上記の炭素数1〜20の酸素含有炭化水素基の具体例としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、シクロプロポキシ、ブトキシ等のアルコキシ基、フェノキシ、メチルフェノキシ、ジメチルフェノキシ、4−t−ブチルフェノキシ、ナフトキシ等のアリロキシ基、フェニルメトキシ、ナフチルメトキシ等のアリールアルコキシ基、2−、3−、4−メトキシベンジル等のアルコキシベンジル基、フリル基などの酸素含有複素環基などが挙げられる。

0030

上記の炭素数1〜20の窒素含有炭化水素基の具体例としては、2−、3−、4−ジエチルアミノベンジル、2−、3−、4−ジメチルアミノベンジル等の窒素含有炭化水素基置換ベンジル基、メチルアミノ、ジメチルアミノ、エチルアミノ、ジエチルアミノ等のアルキルアミノ基、フェニルアミノ、ジフェニルアミノ等のアリールアミノ基、(メチル)(フェニル)アミノ等の(アルキル)(アリール)アミノ基、ピラゾリル、インドリル等の窒素含有複素環基などが挙げられる。

0031

上記例示の中でも、Xとしては、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20の酸素含有炭化水素基、又は炭素数1〜20の窒素含有炭化水素基が好ましく、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、又は炭素数1〜20の窒素含有炭化水素基が更に好ましく、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20の直鎖又は分岐アルキル基含有アミン化合物が特に好ましく、その具体例としては水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、メチル基、エチル基、ベンジル基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基である。

0032

qは[(Hfの原子価)−2]を満たす1又は2の整数を表わす。特に2が好ましい。

0033

Yは、ルイス塩基を示す。好ましい具体例としては、エーテルアルコールアミンエステルアルケンアルキンアレーンなどが挙げられる。Yが複数ある場合、複数のYは互いに同じでも異なっていてもよい。

0034

rは0以上、3以下の整数を表わす。中でも0又は1が好ましく、特に0が好ましい。

0035

Lは、含窒素置換基を有するピロリル配位子を表わす。当該含窒素置換基の窒素原子は中心金属Hfに配位し、ピロリル環の窒素原子は中心金属Hfとσ結合する。

0036

中でもLは、下記一般式(II)で表される配位子であることが好ましい。

0037

0038

上記一般式(II)中、Nはそれぞれ窒素原子を表わす。但し、含窒素置換基の窒素原子(R4と結合している窒素原子)は中心金属Hfに配位し、ピロリル環の窒素原子は中心金属Hfとσ結合する。

0039

R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜18のケイ素含有炭化水素基、1〜18のハロゲン化炭化水素基、炭素数1〜20の酸素含有炭化水素基、又は炭素数1〜20の窒素含有炭化水素基を表わす。

0040

上記の炭素数1〜20の炭化水素基の具体例としては、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、メチルシクロヘキシル等のアルキル基、ビニル、プロペニル、シクロヘキセニル等のアルケニル基、ベンジル、フェニルエチル、フェニルプロピル等のアリールアルキル基、trans−スチリル等のアリールアルケニル基、フェニル、トリル、ジメチルフェニル、エチルフェニル、イソプロピルフェニルジイソプロピルフェニル、トリメチルフェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、アセナフチル、フェナントリル、アントリル等のアリール基などが挙げられる。

0041

上記の炭素数1〜18のハロゲン化炭化水素基の具体例としては、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、クロロメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、ブロモメチル、ジブロモメチル、トリブロモメチル、ヨードメチル、2,2,2−トリフルオロエチル、2,2,1,1−テトラフルオロエチル、ペンタフルオロエチル、ペンタクロロエチル、ペンタフルオロプロピル、ノナフルオロブチル、トリフルオロビニル、1,1−ジフルオロベンジル、1,1,2,2−テトラフルオロフェニルエチル、2−、3−、4−フルオロフェニル、2−、3−、4−クロロフェニル、2−、3−、4−ブロモフェニル、2,4−、3,5−、2,6−、2,5−ジフルオロフェニル、2,4−、3,5−、2,6−、2,5−ジクロロフェニル、2,4,6−トリフルオロフェニル、2,4,6−トリクロロフェニル、ペンタフルオロフェニル、ペンタクロロフェニル、4−フルオロナフチル、4−クロロナフチル、2,4−ジフルオロナフチル、ヘプタフルオロ−1−ナフチル、ヘプタクロロ−1−ナフチル、2−、3−、4−トリフルオロメチルフェニル、2−、3−、4−トリクロロメチルフェニル、2,4−、3,5−、2,6−、2,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル、2,4−、3,5−、2,6−、2,5−ビス(トリクロロメチル)フェニル、2,4,6−トリス(トリフルオロメチル)フェニル、4−トリフルオロメチルナフチル、4−トリクロロメチルナフチル、2,4−ビス(トリフルオロメチル)ナフチル基などが挙げられる。

0042

上記の炭素数1〜18のケイ素含有炭化水素基の具体例としては、トリメチルシリル基トリエチルシリル基等のトリアルキルシリル基、トリメチルシリルメチル、トリエチルシリルメチル等のトリアルキルシリルメチル基、ジメチルフェニルシリルメチル、ジエチルフェニルシリルメチル、ジメチルトリルシリルメチル等のジ(アルキル)(アリール)シリルメチル基などが挙げられる。

0043

上記の炭素数1〜20の酸素含有炭化水素基の具体例としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、シクロプロポキシ、ブトキシ等のアルコキシ基、フェノキシ、メチルフェノキシ、ジメチルフェノキシ、ナフトキシ等のアリロキシ基、メトキシフェニル、メトキシナフチル等のアルコキシアリール基、フリル基等の酸素含有複素環基などが挙げられる。

0044

上記の炭素数1〜20の窒素含有炭化水素基の具体例としては、メチルアミノ、ジメチルアミノ、エチルアミノ、ジエチルアミノ等のアルキルアミノ基、フェニルアミノ、ジフェニルアミノ等のアリールアミノ基、(メチル)(フェニル)アミノ等の(アルキル)(アリール)アミノ基、ピラゾリル、インドリル等の窒素含有複素環基などが挙げられる。

0045

上記例示の中でも、R1、R2、R3、R4、R6、R7としては、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜18のケイ素含有炭化水素基、炭素数1〜20の酸素含有炭化水素基、又は炭素数1〜20の窒素含有炭化水素基が好ましく、その具体例としては、水素原子、メチル基、エチル基、フェニル基、ベンジル基、トリメチルシリル基、メトキシ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基などが挙げられる。

0046

また、R5としては、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜18のケイ素含有炭化水素基、炭素数1〜18のハロゲン化炭化水素基、炭素数1〜20の酸素含有炭化水素基、又は炭素数1〜20の窒素含有炭化水素基が好ましく、炭素数6〜20の芳香族炭化水素基、炭素数6〜20のケイ素含有芳香族炭化水素基、炭素数6〜18のハロゲン化芳香族炭化水素基、炭素数6〜20の酸素含有芳香族炭化水素基、炭素数6〜20の窒素含有芳香族炭化水素基が更に好ましく、炭素数7〜20の芳香族炭化水素基、炭素数7〜20の酸素含有芳香族炭化水素基が特に好ましく、その具体例としては、トリル基ジメチルフェニル基、エチルフェニル基、ジエチルフェニル基、イソプロピルフェニル基、ジイソプロピルフェニル基、メトキシフェニル基などが挙げられる。

0047

mは0以上、3以下の整数を表わす。中でも0又は1が好ましく、特に0が好ましい。

0048

本発明のメタロセン化合物の具体例を下記表1に示す。

0049

0050

〔2.メタロセン化合物の製造方法〕
本発明のメタロセン化合物の製造方法に特に制限はないが、通常、目的とするメタロセン化合物の構造に応じて、下記一般式(III)で示される2−イミノアルキルピロールを、ハフニウムを含有する適当な前駆体と反応させることにより製造することができる。

0051

0052

上記一般式(III)において、上記一般式(II)と同一の符号は同様の定義を表わす。

0053

一方、ハフニウムを含有する前駆体の種類は、目的とするメタロセン化合物の構造によって異なるが、通常は、少なくとも1つのHf−X結合を有するハフニウム化合物を用いる。中でも、CpHfXq+1Yrで表わされる化合物が好ましい。このような前駆体を上記一般式(III)の化合物と反応させることによって、HXを発生させながら、目的とするメタロセン化合物を生成することができる。なお、Cp、X、Y、q、rは、何れも上記一般式(I)と同じ定義である。

0054

ハフニウムを含有する前駆体の具体例としては、(ペンタメチルシクロペンタジエニル)Hf(ヒドリド)3、(ペンタメチルシクロペンタジエニル)Hf(クロリド)3、(ペンタメチルシクロペンタジエニル)Hf(メチル)3、(ペンタメチルシクロペンタジエニル)Hf(ベンジル)3、(ペンタメチルシクロペンタジエニル)Hf(ジエチルアミド)3が挙げられる。

0055

更に、これらの方法で得られた上記一般式(I)の遷移金属錯体中の少なくとも1つを他の基に変換することによって目的の錯体を得る方法も、本発明のメタロセン化合物の製造法として有用である。例えば、一般にX=ベンジルの金属錯体は、置換又は無置換のフェノール基で処理することにより、それらの少なくとも一部がX=置換又は無置換のフェノキシ基の金属錯体に変換される。

0056

〔3.オレフィン重合用触媒
本発明のメタロセン化合物は、オレフィン重合用触媒成分として用いることができ、特にα−オレフィン重合用の触媒成分として好適に用いられる。本発明のメタロセン化合物をα−オレフィン重合用の触媒成分として用いるためには、助触媒として(1)有機アルミニウムオキシ化合物、(2)本発明のメタロセン化合物と反応して、該成分をカチオンに交換することが可能なイオン性化合物、(3)ルイス酸、及び、(4)ケイ酸塩を除くイオン交換性層状化合物又は無機ケイ酸塩からなる群より選択される一種以上の物質を用いるのが好ましい。

0057

中でも、本発明のメタロセン化合物を触媒成分として用いたα−オレフィン重合用触媒(以下適宜「本発明のα−オレフィン重合用触媒」という。)としては、少なくとも下記の成分(A)及び成分(B)からなり、更に下記の成分(C)を任意に含有するものが好ましい。

0058

・成分(A):本発明のメタロセン化合物
・成分(B):有機アルミニウムオキシ化合物、成分(A)と反応して成分(A)をカチオンに変換することが可能なイオン性化合物、及び、ルイス酸からなる群より選ばれる化合物。
・成分(C):微粒子担体

0059

以下、成分(B)及び成分(C)について説明する。

0060

[成分(B)]
(1)有機アルミニウムオキシ化合物:
有機アルミニウムオキシ化合物として、具体的には、次の一般式(IV)、(V)、(VI)で表わされる化合物が挙げられる。

0061

0062

各一般式中、R8は、水素原子又は炭化水素残基を表わす。中でも炭素数1〜10の炭化水素残基が好ましく、特に炭素数1〜6の炭化水素残基が好ましい。複数のR8は、それぞれ同一であってもよく、異なっていてもよい。
pは、通常0以上、好ましくは2以上、また、通常40以下、好ましくは30以下の整数を表わす。

0063

一般式(IV)及び(V)で表わされる化合物は、アルミノキサンとも呼ばれる化合物であって、一種類のトリアルキルアルミニウム又は二種類以上のトリアルキルアルミニウムと水との反応により得られる。具体的には、(a)一種類のトリアルキルアルミニウムと水とから得られる、メチルアルミノキサン、エチルアルミノキサン、プロピルアルミキサン、ブチルアルミノキサン、イソブチルアルミノキサン、(b)二種類のトリアルキルアルミニウムと水とから得られる、メチルエチルアルミノキサン、メチルブチルアルミノキサン、メチルイソブチルアルミノキサン等が挙げられる。これらの中では、メチルアルミノキサン、メチルイソブチルアルミノキサンが好ましい。上記のアルミノキサンは、複数種併用することも可能である。そして、上記のアルミノキサンは、公知のように様々な条件下に調製することができる。

0064

一般式(VI)で表される化合物は、一種類のトリアルキルアルミニウム又は二種類以上のトリアルキルアルミニウムと、下記一般式(VII)で表わされるアルキルボロン酸との10:1〜1:1(モル比)の反応により得ることができる。
R9B(OH)2 (VII)

0065

一般式(VI)及び一般式(VII)中、R9は、炭素数1〜10、好ましくは炭素数1〜6の炭化水素残基又はハロゲン化炭化水素基を示す。

0066

具体的には、以下の様な反応生成物、すなわち、(a)トリメチルアルミニウムとメチルボロン酸の2:1の反応物、(b)トリイソブチルアルミニウムとメチルボロン酸の2:1反応物、(c)トリメチルアルミニウムとトリイソブチルアルミニウムとメチルボロン酸の1:1:1反応物、(d)トリメチルアルミニウムとエチルボロン酸の2:1反応物、(e)トリエチルアルミニウムとブチルボロン酸の2:1反応物などを挙げることができる。

0067

(2)メタロセン化合物と反応して、該成分をカチオンに変換することが可能なイオン性化合物:
下記一般式(VIII)で表わされる化合物が挙げられる。
[K]e+[Z]e- (VIII)

0068

一般式(VIII)中、Kはカチオン成分であって、例えば、カルボニウムカチオン、トロピリウムカチオン、アンモニウムカチオンオキソニウムカチオン、スルホニウムカチオンホスフォニウムカチオン等が挙げられる。また、それ自身が還元されやすい金属の陽イオン有機金属の陽イオン等も挙げられる。

0069

上記のカチオンの具体例としては、トリフェニルカルボニウム、ジフェニルカルボニウム、シクロヘプタトリエニウム、インデニウム、トリエチルアンモニウム、トリプロピルアンモニウムトリブチルアンモニウム、N,N−ジメチルアニリニウム、ジプロピルアンモニウム、ジシクロヘキシルアンモニウム、トリフェニルホスホニウムトリメチルホスホニウム、トリス(ジメチルフェニル)ホスホニウム、トリス(ジメチルフェニル)ホスホニウム、トリス(メチルフェニル)ホスホニウム、トリフェニルスルホニウム、トリフェニルスルホニウム、トリフェニルオキソニウム、トリエチルオキソニウム、ピリリウム、銀イオン金イオン白金イオン銅イオンパラジウムイオン水銀イオンフェロセニウムイオン等が挙げられる。

0070

上記の一般式(VIII)中、Zは、アニオン成分であり、メタロセン化合物が変換されたカチオン種に対して対アニオンとなる成分(一般には非配位の成分)である。Zとしては、例えば、有機ホウ素化合物アニオン、有機アルミニウム化合物アニオン、有機ガリウム化合物アニオン、有機ヒ素化合物アニオン、有機アンチモン化合物アニオン等が挙げられ、具体的には次の化合物が挙げられる。すなわち、(a)テトラフェニルホウ素、テトラキス(3,4,5−トリフルオロフェニル)ホウ素、テトラキス{3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル}ホウ素、テトラキス{3,5−ジ(t−ブチル)フェニル}ホウ素、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ素等、(b)テトラフェニルアルミニウム、テトラキス(3,4,5−トリフルオロフェニル)アルミニウム、テトラキス{3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル}アルミニウム、テトラキス{3,5−ジ(t−ブチル)フェニル}アルミニウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)アルミニウム等が挙げられる。

0071

また、(c)テトラフェニルガリウム、テトラキス(3,4,5−トリフルオロフェニル)ガリウム、テトラキス{3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル}ガリウム、テトラキス{3,5−ジ(t−ブチル)フェニル}ガリウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ガリウム等、(d)テトラフェニルリン、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)リン等、(e)テトラフェニルヒ素、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ヒ素等、(f)テトラフェニルアンチモン、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)アンチモン等、(g)デカボレートウンデカボレート、カルバドデカボレート、デカクロロデカボレート等も挙げられる。

0072

(3)ルイス酸:
特にメタロセン化合物をカチオンに変換可能なルイス酸としては、種々の有機ホウ素化合物、金属ハロゲン化合物固体酸などが例示され、その具体例としては次の化合物が挙げられる。すなわち、(a)トリフェニルホウ素、トリス(3,5−ジフルオロフェニル)ホウ素、トリス(ペンタフルオロフェニル)ホウ素等の有機ホウ素化合物、(b)塩化アルミニウム臭化アルミニウムヨウ化アルミニウム塩化マグネシウム臭化マグネシウムヨウ化マグネシウム塩化臭化マグネシウム、塩化ヨウ化マグネシウム、臭化ヨウ化マグネシウム、塩化マグネシウムハイドライド、塩化マグネシウムハイドロオキシド、臭化マグネシウムハイドロオキシド、塩化マグネシウムアルコキシド、臭化マグネシウムアルコキシド等の金属ハロゲン化合物、(c)アルミナシリカ・アルミナ等の固体酸などを挙げることができる。

0073

なお、成分(B)としては、上述の(1)有機アルミニウムオキシ化合物、(2)イオン性化合物及び(3)ルイス酸からなる群より選ばれるものであれば、何れか一種を単独で用いても良く、二種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。

0074

[成分(C):微粒子担体]
本発明のα−オレフィン重合用触媒には、上述の成分(A)及び成分(B)の他に、任意成分として微粒子担体を共存させてもよい。微粒子担体は、無機又は有機の化合物からなるものであって、通常5μm以上、好ましくは10μm以上、また、通常5mm以下、好ましくは2mm以下の粒径を有する微粒子状の担体である。

0075

無機担体としては、例えば、SiO2、Al2O3、MgO、ZrO、TiO2、B2O3、ZnO等の酸化物、SiO2−MgO、SiO2−Al2O3、SiO2−TiO2、SiO2−Cr2O3、SiO2−Al2O3−MgO等の複合金属酸化物などが挙げられる。

0076

有機担体としては、例えば、エチレンプロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン等の炭素数2〜14のα−オレフィンの(共)重合体、スチレンジビニルベンゼン等の芳香族不飽和炭化水素等の(共)重合体、などからなる多孔質ポリマーの微粒子担体が挙げられる。これらの比表面積は、通常20m3/g以上、好ましくは50m3/g以上、また、通常1000m3/g以下、好ましくは700m3/g以下の範囲である。細孔容積は、通常0.1cm2/g以上、好ましくは0.3cm2/g以上、更に好ましくは0.8cm2/g以上の範囲である。

0077

成分(C)の微粒子担体としては、上記例示の各種の無機単体及び/又は有機担体のうち、何れか一種を単独で用いても良く、二種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。

0078

なお、本発明のα−オレフィン重合用触媒は、上記の成分(A)及び成分(B)、並びに任意成分である上記の成分(C)の他に、本発明の趣旨を損ねない限りにおいて、他の成分を含有していても良い。

0079

また、本発明のα−オレフィン重合用触媒の別の態様として、少なくとも下記の成分(A)及び成分(D)からなり、更に下記の成分(E)を任意に含有するものも、好ましく用いられる。

0080

・成分(A):本発明のメタロセン化合物
・成分(D):珪酸塩を除くイオン交換性層状化合物及び無機珪酸塩からなる群より選ばれる化合物
・成分(E):有機アルミニウム化合物

0081

以下、成分(D)及び成分(E)につき説明する。

0082

[成分(D):珪酸塩を除くイオン交換性層状化合物及び無機珪酸塩からなる群より選ばれる化合物]
ケイ酸塩を除くイオン交換性層状化合物は、イオン結合等によって構成される面が互いに弱い結合力で平行に積み重なった結晶構造をとる化合物であり、含有するイオンが交換可能なものを言う。

0083

ケイ酸塩を除くイオン交換性層状化合物としては、六方最密パッキング型、アンチモン型、CdCl2 型、CdI2型等の層状の結晶構造を有するイオン結晶性化合物等を例示することができる。具体的には、α−Zr(HAsO4)・H2O、α−Zr(HPO4)2、α−Zr(KPO4)・3H2O、α−Ti(HPO4)2、α−Ti(HAsO4)2・H2O、α−Sn(HPO4)2・H2O、γ−Zr(HPO4)2、γ−Ti(HPO4)2、γ−Ti(NH4PO4)2・H2O等の多価金属結晶性酸性塩が挙げられる。

0084

また、無機ケイ酸塩としては、粘土粘土鉱物ゼオライト珪藻土等が挙げられる。これらは合成品を用いてもよいし、天然産出する鉱物を用いてもよい。

0085

粘土、粘土鉱物の具体例としては、アロフェン等のアロフェン族、ディカイト、ナクライトカオリナイトアノーキサイト等のカオリン族、メタハロイサイト、ハロイサイト等のハロイサイト族、クリソタイルリザルダイト、アンチライト等の蛇紋石族、モンモリロナイト、ザウコナイト、バイデライトノントロナイトサポナイトヘクトライト等のスメクタイトバーミキュライト等のバーミキュライト鉱物、イライトセリサイト、海緑石等の雲母鉱物、アタパルジャイトセピオライトパイゴルスカイト、ベントナイト木節粘土ガイロメ粘土、ヒシゲル石、パイロフィライト、リョクデイ石群等が挙げられる。これらは混合層を形成していてもよい。

0086

人工合成物としては、合成雲母合成ヘクトライト合成サポナイト、合成テニオライト等が挙げられる。

0087

これら具体例のうち好ましくは、ディッカイト、ナクライト、カオリナイト、アノーキサイト等のカオリン族、メタハロサイト、ハロサイト等のハロサイト族、クリソタイル、リザルダイト、アンチゴライト等の蛇紋石族、モンモリロナイト、ザウコナイト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイト、ヘクトライト等のスメクタイト、バーミキュライト等のバーミキュライト鉱物、イライト、セリサイト、海緑石等の雲母鉱物、合成雲母、合成ヘクトライト、合成サポナイト、合成テニオライトが挙げられ、特に好ましくはモンモリロナイト、ザウコナイト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイト、ヘクトライト等のスメクタイト、バーミキュライト等のバーミキュライト鉱物、合成雲母、合成ヘクトライト、合成サポナイト、合成テニオライトが挙げられる。

0088

これら、ケイ酸塩を除くイオン交換性層状化合物、又は無機ケイ酸塩は、そのまま用いてもよいが、塩酸硝酸硫酸等による酸処理、及び/又は、LiCl、NaCl、KCl、CaCl2、MgCl2、Li2SO4、MgSO4、ZnSO4、Ti(SO4)2、Zr(SO4)2、Al2(SO4)3等による塩類処理を行なったほうが好ましい。なお、処理にあたり、対応する酸と塩基を混合して反応系内で塩を生成させて処理を行なってもよい。また、粉砕造粒等の形状制御を行なってもよく、粒子流動性に優れた固体触媒成分を得るためには、造粒することが好ましい。また、上記成分は、通常脱水乾燥してから用いる。これら助触媒成分としては、重合活性等の触媒性能の面で、(4)のケイ酸塩を除くイオン交換性層状化合物又は無機ケイ酸塩を用いることが好ましい。

0089

成分(D)としては、上記例示の各種のイオン交換性層状化合物及び/又は無機珪酸塩のうち、何れか一種を単独で用いても良く、二種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。

0090

[成分(E):有機アルミニウム化合物]
本発明のα−オレフィン重合用触媒は、上記の成分(A)及び成分(D)の他に、任意成分として有機アルミニウム化合物を共存させても良い。ここで用いられる有機アルミニウム化合物は、AlR10mZ3-m(式中、R10は、炭素数1〜20の炭化水素基を表わし、Zは、複数ある場合には各々独立に、水素ハロゲン、アルコキシ基又はアリールオキシ基を表わし、mは、0<m≦3を満たす数を表わす。)で表わされる化合物である。

0091

具体的には、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリプロピルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム等のトリアルキルアルミニウム、又はジエチルアルミニウムモノクロライドジエチルアルミニウムエトキシド等のハロゲンもしくはアルコキシ含有アルキルアルミニウム、又は、ジエチルアルミニウムハイドライドジイソブチルアルミニウムハイドライド等の水素含有有機アルミニウム化合物である。またこの他、メチルアルミノキサン等のアルミノキサン等も使用できる。これらのうち、特に好ましいのはトリアルキルアルミニウムである。これら任意成分は2種以上組み合わせて用いてもよい。また、重合開始後等に、新たに該任意成分を追加してもよい。

0092

任意成分(E)としては、上記例示の各種の有機アルミニウム化合物のうち、何れか一種を単独で用いても良く、二種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。

0093

なお、本発明のα−オレフィン重合用触媒は、上記の成分(A)及び成分(D)、並びに任意成分である上記の成分(E)の他に、本発明の趣旨を損ねない限りにおいて、他の成分を含有していても良い。

0094

〔4.α−オレフィン重合用触媒の製造方法〕
本発明のα−オレフィン重合用触媒は、上記の各成分の接触によって得られるが、その接触方法については特に限定がない。この接触は、触媒調製時だけでなく、α−オレフィンの予備重合時又は重合時に行なってもよい。

0095

また、上述の各触媒成分の接触時又は接触後に、α−オレフィン重合体、シリカ、アルミナ等の無機酸化物固体を共存させるか、もしくは接触させてもよい。

0096

上述の各触媒成分の接触は、窒素等の不活性ガス中で行なってもよいし、ペンタンヘキサンヘプタントルエンキシレン等の不活性炭化水素溶媒中で行なってもよい。これらの溶媒は、水や硫黄化合物などの被毒物質を除去する操作を施したものを使用するのが好ましい。接触温度としては、通常−70℃以上、好ましくは−40℃以上、また、通常は使用する溶媒の沸点以下の温度が好ましい。

0097

各触媒成分の使用比に特に制限はないが、助触媒成分として、ケイ酸塩を除くイオン交換性層状化合物、又は無機ケイ酸塩を用いる場合は、助触媒成分1gあたり、遷移金属化合物が通常0.0001mmol以上、好ましくは0.001mmol以上、また、通常10mmol以下、好ましくは5mmol以下であり、任意成分である有機アルミニウム化合物が通常0mmol以上、好ましくは0.01以上、また、通常10000mmol以下、好ましくは100mmol以下となるように設定することにより、重合活性などの点で好適な結果が得られる。また、遷移金属化合物中の遷移金属と任意成分である有機アルミニウム化合物中のアルミニウムの原子比が通常1:0〜1000000、好ましくは1:0.1〜100000となるように制御することが、同様に重合活性などの点で好ましい。

0098

このようにして得られた触媒は、n−ペンタンn−ヘキサン、n−ヘプタン、トルエン、キシレン等の不活性炭化水素溶媒で洗浄して使用してもよいし、洗浄せずに用いてもよい。

0099

洗浄の際に、必要に応じて、新たに上述の有機アルミニウム化合物を組み合わせて用いてもよい。この際に用いられる有機アルミニウム化合物の量は、メタロセン化合物中の遷移金属に対する有機アルミニウム化合物中のアルミニウムの原子比で1:0〜10000になるようにするのが好ましい。

0100

触媒として、エチレン、プロピレン等の分子量の小さいα−オレフィンを予備的に重合し、必要に応じて洗浄した予備重合体を使用することもできる。この予備重合は窒素等の不活性ガス中、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、トルエン、キシレン等の不活性炭化水素溶媒中で行なってもよい。

0101

〔5.α−オレフィンの重合方法〕
続いて、上述した本発明のα−オレフィン重合用触媒を用いたα−オレフィン重合体の製造方法(本発明のα−オレフィン重合体の製造方法)について説明する。本発明のα−オレフィン重合体の製造方法は、上述した本発明のα−オレフィン重合用触媒を、α−オレフィンと接触させて重合又は共重合を行なうものである。

0102

原料のα−オレフィンとしては、炭素数が通常2〜20、好ましくは2〜10のα−オレフィンが使用され、その具体例としては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン及び1−エイコセン等が挙げられ、中でも好ましい例としてエチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン及び1−オクテンが挙げられる。これらのα−オレフィンは一種を単独で用いても良く、二種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。

0103

また、上述のα−オレフィンの他に、α−オレフィンと共重合可能な他の単量体を併用してもよい。α−オレフィンと共重合可能な他の単量体としては、例えば、ブタジエン、1,4−ヘキサジエン、1,5−ヘキサジエン、7−メチル−1,6−オクタジエン、1,8−ノナジエン、1,9−デカジエン等の共役及び非共役ジエン類、シクロプロペンシクロブテンシクロペンテンノルボルネンジシクロペンタジエン等の環状オレフィン類などが挙げられる。これらの単量体は一種を単独で用いても良く、二種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。

0104

重合に際しては、多段階に条件を変更するいわゆる多段重合、例えば、一段目にプロピレンの重合を行ない、二段目にエチレンとプロピレンの共重合を行なう所謂ブロック共重合も可能である。

0105

反応には溶媒を用いても用いなくてもよい。溶媒を用いる場合、その例としては、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、n−デカンベンゼン、トルエン、キシレン、シクロヘキサンメチルシクロヘキサンジメチルシクロヘキサン等の炭化水素類クロロホルム塩化メチレン四塩化炭素テトラクロロエタンクロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類、n−ブチルアセテートメチルイソブチルケトンテトラヒドロフランシクロヘキサノンジメチルスルホキシド等の極性溶媒類などを挙げることができる。これらの中でも、炭化水素類が好ましい。なお、これらの溶媒は、何れか一種を単独で用いても良く、二種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。

0106

本発明のα−オレフィン重合用触媒は、上記記載の溶媒を使用する溶媒重合にも適用される他、実質的に溶媒を使用しない液相無溶媒重合気相重合溶融重合に適用される。また、重合方式は、連続重合及び回分式重合のいずれでもよい。

0107

触媒濃度は特に限定されないが、例えば反応方式が溶液重合の場合、反応液1Lに対して通常0.01mg以上、好ましくは0.05mg以上、更に好ましくは0.1mg以上、また、通常100g以下、好ましくは50g以下、更に好ましくは25g以下の範囲である。

0108

重合温度重合圧力及び重合時間にも特に制限はないが、通常は、以下の範囲から生産性やプロセスの能力を考慮して、最適な設定を行なうことができる。

0109

すなわち、重合温度としては、通常−70℃以上、好ましくは−50℃以上、更に好ましくは−30℃以上、特に好ましくは−20℃以上、また、通常150℃以下、好ましくは100℃以下の範囲である。

0110

また、重合圧力としては、通常0.01MPa以上、好ましくは0.05MPa以上、更に好ましくは0.1MPa以上、また、通常100MPa以下、好ましくは20MPa以下、更に好ましくは5MPa以下の範囲である。

0111

重合時間としては、通常0.1時間以上、好ましくは0.2時間以上、更に好ましくは0.3時間以上、また、通常30時間以下、好ましくは25時間以下、より好ましくは20時間以下、更に好ましくは15時間以下の範囲である。

0112

以上説明した本発明のα−オレフィン重合体の製造方法によって得られるα−オレフィン重合体は、全ペンタッドに対するmmmmペンタッドの割合が、通常10%以上、好ましくは20%以上、より好ましくは30%以上、また、通常99%以下、好ましくは90%以下、より好ましくは80%以下である。なお、全ペンタッドに対するmmmmペンタッドの割合は、Asakura, T.;Demura, M.;Nishiyama, Y.,Macromolecules,1991,24,2334を参考にして求めることができる。具体的には、13C−NMRにおいてCDCl3を77.0ppmとした場合に34.8ppmをmmmmのピークとし、全ペンタッドのピーク面積に対するmmmmペンタッドのピーク面積の割合により求める。

0113

次に、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、これらの実施例によってなんら限定されるものではない。

0114

なお、以下の諸例において、触媒合成工程及び重合工程は、全て精製窒素雰囲気下で行ない、溶媒は、モレキュラーシーブ(MS−4A)で脱水した後に精製窒素でバブリングして脱気して使用した。

0115

分子量の測定:GPCにより重量平均分子量及び数平均分子量を求めた。GPC装置は、Waters社製「150CV型」を使用した。溶媒はオルトジクロルベンゼンを使用し、測定温度は135℃とした。

0116

[合成例1]
(ペンタメチルシクロペンタジエニル)[2−{N−(4−メトキシフェニル)イミノメチル}ピロリル](ジメチル)ハフニウム(以下適宜「錯体(1)」という)の合成:
シュレンク中に(ペンタメチルシクロペンタジエニル)(トリメチル)ハフニウム(267mg、0.745mmol)を入れ、ジエチルエーテル(5mL)で溶解させた。その溶液を−78℃まで冷やした後、2−{N−(4−メトキシフェニル)イミノメチル}ピロリル(134mg、0.671mmol)を加え、反応溶液を15℃まで昇温し、その温度に保持しながら一昼夜撹拌した。その後、上澄み液を除去し、得られた黄色粉末をヘキサン(5mL)で洗浄し、乾固した。得られた粉末を最小量のトルエンに溶かした後、ヘキサンを加えて静置することで、黄色結晶を得た(163mg、0.301mmol、収率45%)。得られた結晶を1H−NMR及び13C−NMRにより分析した。その結果は以下の通りである。

0117

1H-NMR(300MHz, C6D6, 35 ℃): d 0.38 (s, 6H, Hf-CH3), 1.86 (s, 15H, CpMe5), 3.35 (s, 3H, OCH3), 6.42 (dd, 1H, 3JHH = 1.9 Hz, 3JH-H = 3.3 Hz, 4-pyr), 6.72 (d, 2H, 3JH-H = 8.8 Hz, m-C6H4), 6.72(d, 1H, 3JHH = 3.3 Hz, 3-pyr), 6.93 (d, 2H, 3JH-H = 8.8 Hz, o-C6H4), 7.17 (br, 1H, 5-pyr), 7.53 (s, 1H, N=CH). 13C-NMR (75 MHz, C6D6, 35 ℃): d 11.9 (q, 1JC-H = 126.1 Hz, C5(CH3)5), 55.3 (q, 1JC-H = 142.8 Hz, OCH3), 56.3 (br q, 1JC-H = 112.3 Hz, Hf-CH3), 114.0 (d, 1JC-H = 160.1 Hz, m-Ar), 115.2 (d, 1JC-H = 168.1 Hz, 4-pyr), 120.1 (s, C5(CH3)5), 121.4 (d, 1JC-H = 167.6 Hz, 3-pyr), 125.1 (d, 1JC-H = 160.1 Hz, o-Ar), 138.8 (s, 2-pyr), 141.7 (d, 1JC-H = 180.2 Hz, 5-pyr), 145.0 (s, ipso-Ar), 158.1 (s, p-Ar), 160.7 (d, 1, 53.08; H, 5.94; N, 5.16. Found: C, 53.19; H, 6.05; N, 5.29.

0118

[実施例1]
合成例1の錯体(1)(10.8mg、20μmol)のクロロベンゼン(1.35mL)溶液を、トリフェニルカルボニウム・テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート(18.4mg、20μmol)と1−ヘキセン(1.25mL)とのクロロベンゼン(1.40mL)溶液に加え、重合反応を開始した。室温(25℃)下で反応溶液に撹拌を加えながら3時間重合を行なった後、1NHClメタノール溶液を加えて反応を停止した。得られた重合体をヘキサンで抽出し、メタノールで洗浄後、乾燥した。

0119

[比較例1]
実施例1において、錯体(1)の代わりに(ペンタメチルシクロペンタジエニル)[2−{N−(4−メトキシフェニル)イミノメチル}ピロリル](ジメチル)チタン(以下適宜「錯体(2)」という。)を同量用いた以外は、実施例1と同様の手順により重合反応を行ない、重合体を得た。

0120

[比較例2]
実施例1において、錯体(1)の代わりに(ペンタメチルシクロペンタジエニル)[2−{N−(4−メトキシフェニル)イミノメチル}ピロリル](ジメチル)ジルコニウム(以下適宜「錯体(3)」という。)を同量用いた以外は、実施例1と同様の手順により重合反応を行ない、重合体を得た。

0121

[重合の評価]
実施例1,比較例1,2において得られた重合体について、GPC測定、1H−NMR測定及び13C−NMR測定を行ない、その測定結果に基づいて、重合体の収率、重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)、分子量分散度(Mw/Mn)、mmmm率を求めた。その結果を以下の表2に示す。

0122

0123

表2の結果から明らかなように、一般式(I)のメタロセン化合物である錯体(1)を触媒成分として用いた実施例1の重合反応においては、従来のメタロセン化合物である錯体(2),(3)を触媒成分として用いた比較例1,2の重合反応と比較して、同等又はそれ以上の収率が得られるとともに、mmmm率が高く、立体規則性に優れた(アイソタクティックな)重合体が得られていることが分かる。

0124

[実施例2]
実施例1において、重合時間を1.5時間とした以外は、実施例1と同様の手順により重合反応を行ない、重合体を得た。

0125

[実施例3]
実施例1において、重合時の反応溶液の温度を0℃とした以外は、実施例1と同様の手順により重合反応を行ない、重合体を得た。

0126

[実施例4]
実施例1において、重合時間を1.5時間とし、重合時の反応溶液の温度を0℃とした以外は、実施例1と同様の手順により重合反応を行ない、重合体を得た。

0127

[重合の評価]
実施例2〜4において得られた重合体について、GPC測定、1H−NMR測定及び13C−NMR測定を行ない、重合体の収率、重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)、分子量分散度(Mw/Mn)、mmmm率を求めた。その結果を、上述の実施例1の結果と併せて、以下の表3に示す。

0128

0129

表3の結果から明らかなように、実施例1と同様の錯体を触媒成分として用い、重合時間や重合温度を変更した実施例2〜4の重合反応においても、実施例1と同等又はそれ以上のmmmm率が達成されており、立体規則性に優れた(アイソタクティックな)重合体が得られていることが分かる。

0130

本発明の新規なメタロセン化合物は、α−オレフィン重合用の触媒成分として用いることにより、立体選択性が高く、分子量分布の狭いα−オレフィン重合体を、高い収率で得ることが出来る。よって本発明は、α−オレフィン重合体の製造等の各種分野において好適に用いることが可能である。

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