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技術 水平スリットユニット及び耐震構造の施工方法

出願人 清水建設株式会社
発明者 近藤史朗
出願日 2004年7月22日 (15年11ヶ月経過) 出願番号 2004-214097
公開日 2006年2月9日 (14年4ヶ月経過) 公開番号 2006-037345
状態 未査定
技術分野 異常な外部の影響に耐えるための建築物
主要キーワード 部分スリット 壁スラブ 繋ぎ合せ スリット材 非構造壁 ダボ筋 段取り筋 スリット型
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (4)

課題

水平構造スリット材等の設置を簡略的に行うことで作業効率を向上させ、工期の短縮を図ることができる水平スリットユニット及び耐震構造施工方法を提供することを目的としている。

解決手段

梁1壁2間或いはスラブ壁間に介在された水平構造スリット材4と、水平構造スリット材4に貫設されているとともに一端が梁1或いはスラブ内に埋設され他端が壁2に埋設されたつなぎ材5とが備えられ、水平構造スリット材4及びつなぎ材5が一体にユニット化されている。

概要

背景

一般に、地震等による横揺れが生じた場合に壁梁間或いは壁スラブ間の損傷を防ぐ耐震構造として、ポリエチレン発泡体等からなる帯板状の水平構造スリット材を壁梁間或いは壁スラブ間に介在させ、壁梁間等を完全に縁切り、或いは断面欠陥させる構造が多く用いられている。水平構造スリット材の裏面には帯状粘着テープが水平構造スリット材の軸方向に沿って付着されており、この粘着テープによって水平構造スリット材は梁或いはスラブコンクリート面に貼着される。水平構造スリット材を設置する際、壁梁間等をつなぐダボ筋つなぎ材)やダボ筋に巻かれる発泡体緩衝材)を併せて設ける場合が多い。ダボ筋は、水平構造スリット材の中央部分に貫通して設けられ、水平構造スリット材の軸方向に沿って複数配設される。また、ダボ筋の下端部は、梁或いはスラブ内に埋設され、上端部は、壁内に埋設される。発泡体は、円筒形状に形成されており、壁内に埋設されたダボ筋上端部に巻かれる(例えば、特許文献1参照。)。

従来、上記した構成からなる耐震構造を施工する場合、次のような方法で施工されている。まず、梁やスラブのコンクリート打設前に、ダボ筋上端部が梁或いはスラブの上面から突出するようにダボ筋を配筋する。次に、梁等のコンクリートを打設し、ダボ筋の下端部をコンクリート内に定着させる。そして、コンクリートの固化後に、水平構造スリット材を突出したダボ筋の上端部に貫通させつつ梁等の上面に配置する。このとき、水平構造スリット材の裏面に付設された粘着テープによって、水平構造スリット材を梁等のコンクリート面に貼着して密着させる。また、突出したダボ筋上端部に発泡体を取り付ける。そして、水平構造スリット材の上方に壁筋を配筋し、壁筋の周り型枠を建て込んで該型枠内にコンクリートを打設し、梁等と壁との間に水平構造スリット材が設けられた耐震構造を形成する。
特開2003−321946号公報

概要

水平構造スリット材等の設置を簡略的に行うことで作業効率を向上させ、工期の短縮をることができる水平スリットユニット及び耐震構造の施工方法を提供することを目的としている。 梁1壁2間或いはスラブ壁間に介在された水平構造スリット材4と、水平構造スリット材4に貫設されているとともに一端が梁1或いはスラブ内に埋設され他端が壁2に埋設されたつなぎ材5とが備えられ、水平構造スリット材4及びつなぎ材5が一体にユニット化されている。

目的

本発明は、上記した従来の問題が考慮されたものであり、水平構造スリット材等の設置を簡略的に行うことで作業効率を向上させ、工期の短縮を図ることができる水平スリットユニット及び耐震構造の施工方法を提供することを目的としている。また、水平構造スリット材に貼着されるコンクリート面の鏝均しを行わずに、水平構造スリット材とコンクリート面とを完全に密着させることができる水平スリットユニット及び耐震構造の施工方法を提供することを目的としている。さらには、水平鉛直方向の被り厚さがそれぞれ確保された正規の位置に、縦筋を容易に配筋することができる水平スリットユニット及び耐震構造の施工方法を提供することを目的としている。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
2件

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請求項1

梁壁間或いはスラブ壁間に介在された水平構造スリット材と、該水平構造スリット材に貫設されているとともに一端が前記梁或いはスラブ内に埋設され他端が前記壁に埋設されたつなぎ材とが備えられ、前記水平構造スリット材及びつなぎ材が一体にユニット化されていることを特徴とする水平スリットユニット

請求項2

請求項1記載の水平スリットユニットにおいて、前記水平構造スリット材に突設されているとともに、前記壁の縦筋の端部が挿入されて該縦筋を所定位置に保持するキャップ材が備えられていることを特徴とする水平スリットユニット。

請求項3

請求項1または2記載の水平スリットユニットを用いた耐震構造施工方法であって、前記梁或いはスラブのコンクリート打設前に、前記つなぎ材の下端部が前記梁或いはスラブ内に埋設されるとともに前記水平構造スリット材が前記梁或いはスラブの上面と略面一になるように前記水平スリットユニットを配置する工程と、前記梁或いはスラブのコンクリート打設する工程と、前記水平構造スリット材の上方に前記壁の鉄筋配筋する工程とを備えることを特徴とする耐震構造の施工方法。

技術分野

0001

本発明は、地震等による横揺れが生じた場合に壁梁間或いは壁スラブ間の損傷を防ぐ水平スリットユニット、及びその水平スリットユニットを用いた耐震構造施工方法に関する。

背景技術

0002

一般に、地震等による横揺れが生じた場合に壁梁間或いは壁スラブ間の損傷を防ぐ耐震構造として、ポリエチレン発泡体等からなる帯板状の水平構造スリット材を壁梁間或いは壁スラブ間に介在させ、壁梁間等を完全に縁切り、或いは断面欠陥させる構造が多く用いられている。水平構造スリット材の裏面には帯状粘着テープが水平構造スリット材の軸方向に沿って付着されており、この粘着テープによって水平構造スリット材は梁或いはスラブコンクリート面に貼着される。水平構造スリット材を設置する際、壁梁間等をつなぐダボ筋つなぎ材)やダボ筋に巻かれる発泡体緩衝材)を併せて設ける場合が多い。ダボ筋は、水平構造スリット材の中央部分に貫通して設けられ、水平構造スリット材の軸方向に沿って複数配設される。また、ダボ筋の下端部は、梁或いはスラブ内に埋設され、上端部は、壁内に埋設される。発泡体は、円筒形状に形成されており、壁内に埋設されたダボ筋上端部に巻かれる(例えば、特許文献1参照。)。

0003

従来、上記した構成からなる耐震構造を施工する場合、次のような方法で施工されている。まず、梁やスラブのコンクリート打設前に、ダボ筋上端部が梁或いはスラブの上面から突出するようにダボ筋を配筋する。次に、梁等のコンクリートを打設し、ダボ筋の下端部をコンクリート内に定着させる。そして、コンクリートの固化後に、水平構造スリット材を突出したダボ筋の上端部に貫通させつつ梁等の上面に配置する。このとき、水平構造スリット材の裏面に付設された粘着テープによって、水平構造スリット材を梁等のコンクリート面に貼着して密着させる。また、突出したダボ筋上端部に発泡体を取り付ける。そして、水平構造スリット材の上方に壁筋を配筋し、壁筋の周り型枠を建て込んで該型枠内にコンクリートを打設し、梁等と壁との間に水平構造スリット材が設けられた耐震構造を形成する。
特開2003−321946号公報

発明が解決しようとする課題

0004

しかしながら、上記した従来の耐震構造の施工方法では、ダボ筋や壁筋の配筋と水平構造スリット材等の設置とは別業者が行うため、ダボ筋の配筋から壁筋の配筋までの作業の過程で異業種錯綜するとともに、コンクリート打設後の壁配筋前に水平構造スリット材や発泡体を配置する工程が加わるという問題が存在する。つまり、まず、ダボ筋の配筋を鉄筋業者が行い、その後梁等のコンクリート打設を打設業者が行い、コンクリート固化後に水平構造スリット材等の設置を別業者が行い、その後壁筋の配筋を鉄筋業者が行うこととなるため、コンクリート打設後の工程が増えるとともに異業種が錯綜する。したがって、作業効率が低下し、工期遅延要因になる。

0005

また、水平構造スリット材を梁等のコンクリート面に密着した状態で貼着させるため、梁等のコンクリート打設後に、突出されたダボ筋周辺のコンクリート面を鏝均して、水平構造スリット材が配置される面を平滑にしなければならないが、突出したダボ筋を避けてコンクリート面を平滑に均す作業は難しいという問題が存在する。したがって、水平構造スリット材とコンクリート面とを完全に密着させることができない場合が生じる。

0006

また、壁の縦筋は、水平方向の被り厚さを確保するために壁面との間に適当な距離をあけて配筋される必要があるとともに、鉛直方向の被り厚さを確保するために水平構造スリット材との間に適当な距離をあけて配筋される必要がある。したがって、水平構造スリット材の上方に配筋される縦筋は、適当な位置に建てられているとともに、浮かせた状態で配筋されていなければならないが、縦筋を浮かせた状態で壁筋を配筋することは難しいという問題が存在する。

0007

本発明は、上記した従来の問題が考慮されたものであり、水平構造スリット材等の設置を簡略的に行うことで作業効率を向上させ、工期の短縮を図ることができる水平スリットユニット及び耐震構造の施工方法を提供することを目的としている。また、水平構造スリット材に貼着されるコンクリート面の鏝均しを行わずに、水平構造スリット材とコンクリート面とを完全に密着させることができる水平スリットユニット及び耐震構造の施工方法を提供することを目的としている。さらには、水平鉛直方向の被り厚さがそれぞれ確保された正規の位置に、縦筋を容易に配筋することができる水平スリットユニット及び耐震構造の施工方法を提供することを目的としている。

課題を解決するための手段

0008

請求項1記載の発明は、梁壁間或いはスラブ壁間に介在された水平構造スリット材と、該水平構造スリット材に貫設されているとともに一端が前記梁或いはスラブ内に埋設され他端が前記壁に埋設されたつなぎ材とが備えられ、前記水平構造スリット材及びつなぎ材が一体にユニット化されていることを特徴としている。

0009

このような特徴により、水平構造スリット材及びつなぎ材は、一遍にまとめて梁壁間或いはスラブ壁間に設置される。また、水平構造スリット材に対するつなぎ材の位置は固定され、つなぎ材が乱れることはない。

0010

請求項2記載の発明は、請求項1記載の水平スリットユニットにおいて、前記水平構造スリット材に突設されているとともに、前記壁の縦筋の端部が挿入されて該縦筋を所定位置に保持するキャップ材が備えられていることを特徴としている。

0011

このような特徴により、壁筋配筋の際、縦筋の端部をキャップ材内に挿入するだけで、縦筋は所定位置に位置決めされるとともに保持される。

0012

請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の水平スリットユニットを用いた耐震構造の施工方法であって、前記梁或いはスラブのコンクリート打設前に、前記つなぎ材の下端部が前記梁或いはスラブ内に埋設されるとともに前記水平構造スリット材が前記梁或いはスラブの上面と略面一になるように前記水平スリットユニットを配置する工程と、前記梁或いはスラブのコンクリートを打設する工程と、前記水平構造スリット材の上方に前記壁の鉄筋を配筋する工程とを備えることを特徴としている。

0013

このような特徴により、梁或いはスラブのコンクリート打設前に水平スリットユニットを所定位置に配置することで、水平構造スリット材及びつなぎ材は所定の位置に一遍に設置される。また、水平構造スリット材が梁或いはスラブの上面と略面一になるように水平スリットユニットを配置した後に、梁等のコンクリートは打設されるため、水平構造スリット材に対向するコンクリート面を鏝均しせずに、水平構造スリット材とコンクリートとが密着される。

発明の効果

0014

本発明に係る請求項1記載の水平スリットユニットによれば、水平構造スリット材とつなぎ材とが一体にユニット化されており、水平構造スリット材及びつなぎ材は、一遍にまとめて梁壁間或いはスラブ壁間に設置されるため、水平構造スリット材等の設置は簡略的になって作業効率は向上し、工期の短縮を図ることができる。また、水平構造スリット材とつなぎ材とが一体にユニット化されており、水平構造スリット材に対するつなぎ材の位置は固定され、つなぎ材が乱れることはないため、つなぎ材を常に正規の位置に配筋させることができる。

0015

また、請求項2記載の水平スリットユニットによれば、壁の縦筋の端部が挿入されて縦筋を所定位置に保持するキャップ材が備えられており、壁筋配筋の際、縦筋の端部をキャップ材内に差し込むだけで、縦筋は所定位置に位置決めされるとともに保持されるため、縦筋の被り厚さは、水平構造スリット材方向(鉛直方向)及び壁面方向(水平方向)ともに確実に確保することができ、壁筋を正規の位置に容易に配筋することができる。

0016

また、請求項3記載の耐震構造の施工方法によれば、梁或いはスラブのコンクリート打設前に水平スリットユニットを所定位置に配置することで、水平構造スリット材及びつなぎ材は所定の位置に一遍に設置されるため、水平構造スリット材等の設置作業は簡略的になり、作業効率が向上して工期の短縮を図ることができる。また、水平構造スリット材が梁或いはスラブの上面と略面一になるように水平スリットユニットを配置した後に、梁等のコンクリートは打設されており、水平構造スリット材に対向するコンクリート面を鏝均しせずに水平構造スリット材とコンクリートとが密着されるため、水平構造スリット材とコンクリートとを容易且つ確実に密着させることができる。

発明を実施するための最良の形態

0017

以下、本発明に係る水平スリットユニット及び耐震構造の施工方法の実施の形態について、図面に基いて説明する。

0018

図1は、構造物の梁壁間を表す部分断面図であって、本発明に係る耐震構造を表す断面図である。図1に示すように、RC造鉄筋コンクリート造)若しくはSRC造(鉄骨鉄筋コンクリート造)からなる梁1の上には、RC造(鉄筋コンクリート造)からなる非構造壁(以下、単に壁2と記す。)が立設されている。壁2の耐震構造は、梁1と壁2との間に水平スリットユニット3を設けて梁1壁2間を縁切りした構成からなっている。

0019

図2は水平スリットユニット3を表す斜視図である。図1図2に示すように、水平スリットユニット3は、梁1壁2間に介在された水平構造スリット材4と、水平構造スリット材4の略中央部に略垂直に貫設されたつなぎ材5と、つなぎ材5の上端部を被覆する緩衝材6と、ダブルで配筋された壁2の縦筋8端部がそれぞれ挿入されたキャップ材7とから構成されている。水平構造スリット材4,つなぎ材5,緩衝材6及びキャップ材7は、一体にユニット化されており、一組当りの水平スリットユニット3の長さは約1.2mから2m程度である。

0020

水平構造スリット材4は、例えばポリエチレン発泡体等からなる厚さ数センチ程度の帯板状の水平完全スリット材である。水平構造スリット材4の幅は、壁2の厚さに対応して決定され、壁2下端部に形成される目地9の分だけ壁2の厚さよりも狭くなっている。

0021

つなぎ材5は、例えば異形棒鋼などからなる棒状のものであり、水平構造スリット材4に対して略垂直に接合されている。つなぎ材5の下端部は水平構造スリット材4の下面から突出して梁1内に埋設されており、上端部は水平構造スリット材4の上面から突出して壁2に埋設されている。つなぎ材5の下端部は、梁1のコンクリート17内に十分に定着される程度の長さを有しており、梁1の梁筋10に差し込まれて隣接するスタラップ筋10aに上下2箇所で結束されている。また、つなぎ材5の下端部には、例えばエポキシ樹脂等の塗装が施されている。つなぎ材5の上端部は、壁2内に200mm程度差し込まれる長さを有している。つなぎ材5は、水平構造スリット材4の長尺方向に一定間隔L1をあけて複数1列に配設されており、複数のつなぎ材5同士は、水平構造スリット材4と平行に延在する段取り筋11をつなぎ材5の下端部にそれぞれ結束することによって繋がれている。

0022

緩衝材6は、例えばポリエチレン発泡体等からなる円筒状のものであり、つなぎ材5の他端部と壁2のコンクリートとの間に介在されるものである。この緩衝材6は、つなぎ材5の上端部全体にわたって被覆されており、つなぎ材5と壁2のコンクリートとは、緩衝材6によって完全に縁切りされている。

0023

図3は、キャップ材7を表す断面詳細図である。図1図2図3に示すように、キャップ材7は、縦筋8を所定位置に保持するものであり、円筒体12の底に円形底板13が形成されてなるプラスチック製又はゴム製のものである。キャップ材7と水平構造スリット材4とは接着剤15を介して接着されており、キャップ材7は水平構造スリット材4の上面に複数突設されている。複数のキャップ材7は、ダブルで配筋された縦筋8に対応して2列に並設されているとともに、水平構造スリット材4の長尺方向に縦筋8のピッチL2と同ピッチで配設されている。

0024

また、キャップ材7は、壁2の壁面2aから所定の水平距離d1だけ内方に入った位置に配置されている。水平距離d1は、縦筋8の壁面2a方向(水平方向)の正規の被り厚さd2に縦筋8の径d3の半分を足した距離であり、例えば、縦筋8がD10であって水平方向の正規の被り厚さが30mmである場合、壁2の壁面2aから35mm内方に入った位置がキャップ材7の中心位置となる。

0025

図3に示すように、キャップ材7の円筒体12の内径d5は、縦筋8の径d3よりも若干大きく形成されており、例えば縦筋8がD10の場合、キャップ材7の内径はφ15mm程度に形成される。この円筒体12の中には、半分位までモルタル16が中詰めされており、モルタル16の上端面は縦筋8を支持する支持面14となり、縦筋8の下端面はモルタル16の上端面(支持面14)に当接される。また、支持面14より上方の円筒体12上部は、縦筋8下端部が嵌入されるように中空に形成されており、嵌入されて建てられた縦筋8が倒れないように保持するのに十分なだけ(例えば30mm程度)の高さがある。支持面14の高さは、水平構造スリット材4の上面から所定の鉛直距離(鉛直方向の正規の被り厚さd4)だけ上方に離れた高さであり、縦筋8は水平構造スリット材4の上面から正規の被り厚さd4だけ浮かされた状態で支持されている。また、キャップ材7の底板13は、キャップ材7を水平構造スリット材4の上面に安定して立設させるため、円筒体12の外径よりも大きく形成され、円筒体12の下端部から鍔状に張り出されている。

0026

次に、上記した構成からなる水平スリットユニット3を用いた耐震構造の施工方法について説明する。

0027

まず、梁1の梁筋10を配筋した後に、水平スリットユニット3を配置する工程を行う。具体的には、まず、1枚の水平構造スリット材4の下面から突出する複数のつなぎ材5下端部に、1本の段取り筋11をつなぎ材5に直交する方向に配筋し、段取り筋11と複数のつなぎ材5下端部とをそれぞれ結束して複数のつなぎ材5同士を互いに繋ぎ合せる。次に、つなぎ材5の下端部が梁1内に埋設されるように水平スリットユニット3を梁筋10に差し込み、水平構造スリット材4の下面が梁1の上面と面一になるように水平スリットユニット3の高さ調節するとともに、水平構造スリット材4が壁2内に納まるように水平スリットユニット3の水平方向の位置合わせを行って水平スリットユニット3を配置し、つなぎ材5の下端部を隣接するスタラップ筋10aに上下2箇所でそれぞれ結束する。

0028

次に、梁1、及び梁1に接合されるスラブ18のコンクリート17を打設する工程を行う。具体的には、まず、水平スリットユニット3の側方に、水平スリットユニット3と平行に延在して目地9を形成するための図示せぬ目地棒を、上面が水平構造スリット材4の下面と略面一になるように配置して仮固定しておく。そして、水平構造スリット材4の下面レベルまで梁1のコンクリート17を打設して梁1の上面と水平構造スリット材4の下面とを密着させるとともに、目地棒の下面レベルまでスラブ18のコンクリート17を打設してスラブ18の上面を梁1の上面よりも若干下げた状態に形成する。

0029

次に、梁1及びスラブ18のコンクリート17の固化後、水平構造スリット材4の上方に壁2の壁筋19を配筋する工程を行う。具体的には、水平構造スリット材4上面に付設された複数のキャップ材7の中に縦筋8の下端部をそれぞれ差し込んでいき、複数の縦筋8を配筋していく。そして、建てられた縦筋8に直交させて複数の横筋20をそれぞれ配筋し、縦筋8に結束させて壁筋19を組み上げる。
最後に、壁筋19を挟み込むように図示せぬ壁型枠を建て込み、上階の梁やスラブとともに壁2のコンクリート21を打設して壁2を形成する。

0030

上記した構成からなる水平スリットユニット3によれば、水平構造スリット材4とつなぎ材5と緩衝材6とキャップ材7とが一体にユニット化されているため、水平構造スリット材4,つなぎ材5,緩衝材6及びキャップ材7は、一遍にまとめて梁1壁2間に設置される。これによって、水平構造スリット材4等の設置は簡略的になって作業効率は向上し、工期の短縮を図ることができる。また、差し込む位置を決めれば、鉄筋業者でなくても施工できる。

0031

また、水平構造スリット材4とつなぎ材5と緩衝材6とキャップ材7とが一体にユニット化されているため、水平構造スリット材4に対するつなぎ材5の位置は固定され、つなぎ材5の配筋が乱れることはない。したがって、常につなぎ材5を水平構造スリット材4の中央部を貫通する位置に垂直に配筋することができる。

0032

また、壁2の縦筋8の端部が挿入されて縦筋8を所定位置に保持するキャップ材7が備えられているため、壁筋19を配筋の際、縦筋8の端部をキャップ材7内に差し込むだけで、縦筋8は所定位置に位置決めされるとともに保持される。これによって、縦筋8の被り厚さは、鉛直方向及び水平方向ともに確実に確保することができ、壁筋19を正規の位置に容易に配筋することができる。

0033

また、上記した構成からなる耐震構造の施工方法によれば、梁1のコンクリート17を打設する前に、水平スリットユニット3を所定位置に配置して水平構造スリット材4等を所定の位置に一遍に設置しているため、水平構造スリット材4等の設置作業は簡略的になって作業効率は向上し、工期の短縮を図ることができる。

0034

また、水平構造スリット材4が梁1の上面と略面一になるように水平スリットユニット3を配置した後に、梁1のコンクリート17が打設されているため、水平構造スリット材4の下面に対向するコンクリート17の上面を鏝均しせずに、水平構造スリット材4とコンクリート17とは密着される。よって、水平構造スリット材4とコンクリート17とを容易且つ確実に密着させることができる。

0035

以上、本発明に係る水平スリットユニット及び耐震構造の施工方法の実施の形態について説明したが、本発明は上記した実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、上記した実施の形態では、壁2が梁1上に形成されており、水平スリットユニット3が梁1と壁2との間に設置されているが、本発明は、壁がスラブ上に形成されており、水平スリットユニットが梁とスラブとの間に設置されていてもよい。この場合、つなぎ材の下端部は、スラブ筋内に差し込まれるとともにL状に屈曲させてスラブ内に定着させてもよい。

0036

また、上記した実施の形態では、壁筋19がダブル配筋であり、キャップ材7は2列に並べられているが、本発明は、壁筋がシングル配筋の場合には、キャップ材を1列に並べてもよく、キャップ材は縦筋の配筋位置に応じた箇所に設ければよい。また、上記した実施の形態では、全ての縦筋8の下端部が挿入されるキャップ材7が設けられているが、本発明は、例えば、キャップ材を全ての縦筋毎に設けずに一つおきに設けてもよく、全縦筋のうち幾つかの縦筋の下端部を挿入させるキャップ材のみを設けてもよい。この場合、まず、キャップ材に縦筋を差し込み、この縦筋に直交する横筋を配筋して当該縦筋に結束し、その後残りの縦筋を横筋に結束することで、キャップ材に差し込まれない縦筋も浮かして配筋することができる。

0037

また、上記した実施の形態では、キャップ材7の円筒体12内にモルタル16が詰められており、円筒体12内に挿入された縦筋8をモルタル16の上面(支持面14)で支持することで縦筋8の鉛直方向の被り厚さが確保されているが、本発明は、円筒体内にモルタルを中詰めせずに、底上げされた円筒体からなるキャップ材を使用し、縦筋を円筒体の底面に支持させてもよく、或いは縦筋が挿入される円筒体の穴が中間部付近で窄められたキャップ材を使用し、縦筋を窄められたテーパー面で支持させてもよい。

0038

また、上記した実施の形態では、つなぎ材5の上端部の全体にわたって緩衝材6が被覆されているが、本発明は、つなぎ材の上端部の一部のみに緩衝材が被覆されている場合でもよく、或いはつなぎ材の上端部に緩衝材が被覆されていなくてもよい。
また、上記した実施の形態では、水平構造スリット材4は、完全スリット型のスリット材であるが、本発明は、水平構造スリット材が部分スリット型(断面欠損型)のスリット材であってもよい。

図面の簡単な説明

0039

本発明に係る水平スリットユニットおよび耐震構造の施工方法の実施の形態を説明するための断面図である。
本発明に係る水平スリットユニットおよび耐震構造の施工方法の実施の形態を説明するための水平スリットユニットの斜視図である。
本発明に係る水平スリットユニットおよび耐震構造の施工方法の実施の形態を説明するためのキャップ材の断面図である。

符号の説明

0040

1 梁
2 壁
3水平スリットユニット
4水平構造スリット材
5つなぎ材
7キャップ材
8 縦筋

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