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技術 板状構造体およびその製造方法

出願人 株式会社ノリタケカンパニーリミテド
発明者 可児章柳瀬康孝姫野岳司
出願日 2004年7月12日 (16年5ヶ月経過) 出願番号 2004-205248
公開日 2006年2月2日 (14年11ヶ月経過) 公開番号 2006-029611
状態 拒絶査定
技術分野 セラミック製品3 炉の装入、排出(炉一般2)
主要キーワード 多孔質アルミナ板 通気断面積 カルシア粉末 矩形薄板 各通気路 成形体相互 段積み数 多孔質セラミック板
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (10)

課題

焼成物脱脂性平坦性とを両立させる焼成用セッターとして好適な板状構造体およびその製造方法を提供する。

解決手段

微細連通気孔を備えた多孔質の板状部12の一面に柱状突起16が突設されることによって外周縁に連通する通気路32が形成されていることから、焼成用セッター10には、その板状部12内をその他面から一面側に厚み方向に通り抜け、且つ通気路32を経由して外周縁に至る気体通路が形成される。そのため、シート状成形体28の載置される他面が平坦であるにも拘わらず、脱脂ガスが好適に排出されると共に、温度分布一様性が高められる。すなわち、脱脂性と平坦性とを両立させることが可能となる。

概要

背景

例えば、板状のセラミックスを製造するに際しては、セラミック原料粉末を所定の平面形状を備えた板状に成形して焼成処理が施される。このような粉体焼結の技術によれば、緻密なセラミックスや所望の気孔率を有する多孔質のセラミックスを得ることが容易であると共に、その形状の自由度が高い利点がある。

板状成形体の成形は、例えば、適当な合成樹脂(すなわち成形用バインダー)を溶剤に溶解したものとセラミック原料粉末とを混合して調製した粉体、泥漿(スラリー)、坏土ペースト等を用いて、プレス成形、泥漿鋳込み、射出成形押出成形スクリーン印刷等の種々の方法で行われる。また、粉体や泥漿等を調製するに際しては、成形用バインダーの他に、分散剤可塑剤潤滑剤等が適宜用いられるが、これらの多くは有機物であり、成形体には多量の有機物が含まれる。

そのため、上記のような成形体に焼成処理を施すに際しては、例えば600(℃)程度までの低温有機成分を蒸発或いは分解して除去すなわち脱脂した後、連続的に或いは別工程で、原料に応じた高温に保持して焼結させる。上記脱脂工程においては、先ず、可塑剤等の高沸点化合物揮散させられ、次いで、高分子化合物熱分解させられ或いは熱重合させられる。低分子化合物は、一般にそのまま揮散して消失させられ、重合物タール化後に炭化され更に高温で酸化して炭酸ガスとなって消失させられる。したがって、焼結体無用な有機成分を確実に除去すると共に均一な収縮を得るためには、有機成分が均一且つ速やかに成形体から抜け出ることが必要となる。

上記のような板状成形体を焼成するための焼成用セッターとして、焼成物の載置面に相互に独立した多数の陥没部(すなわち凹所)を設けたものが知られている(例えば特許文献1、3、7等参照)。このセッターによれば、成形体の載置面を実質的に平坦に保ちながら、焼成物とセッターとの接触面積が小さくなるので、焼成温度が高くなってもそれらが接着し難い利点がある。また、載置面に多数の溝を設けると共にその溝の底面に裏面に貫通する貫通孔を設けたものがある(例えば特許文献2等参照)。このセッターによれば、焼成時における成形体内の温度ばらつきが抑制されるので反り等が生じ難くなるとされている。また、載置面に縦横に多数の溝を設けたものもある(例えば特許文献4等参照)。このセッターによれば、成形体から発生した分解ガスが溝内を通って抜け出るので、ガス抜きが十分に行われて焼成物に割れが発生することを防止できるとされている。また、PDP用ガラス基板の焼成処理用であるが、平坦な載置面に貫通孔を設けたものもある(例えば特許文献5等参照)。このセッターによれば、熱容量が小さくなるので基板の加熱・冷却が容易になるものとされている。また、載置面に多数の微細な直線状の貫通孔を設けたものもある(例えば特許文献6等参照)。このセッターによれば、その直線状の貫通孔を通って分解ガス等が好適に排出されるとされている。また、多孔質セラミック板にその載置面から裏面に貫通する多数の貫通孔を設けたものもある(例えば特許文献8等参照)。このセッターによれば、軽量で通気性に優れるので、繰返しの熱サイクルによる割れや亀裂が生じ難いとされている。

特開平11−079852号公報
実開平5−010998号公報
特開平9−278517号公報
特開2003−221281号公報
特開2000−304458号公報
特開2002−145672号公報
特開平11−335179号公報
特開2002−265281号公報

概要

焼成物の脱脂性平坦性とを両立させる焼成用セッターとして好適な板状構造体およびその製造方法を提供する。微細な連通気孔を備えた多孔質の板状部12の一面に柱状突起16が突設されることによって外周縁に連通する通気路32が形成されていることから、焼成用セッター10には、その板状部12内をその他面から一面側に厚み方向に通り抜け、且つ通気路32を経由して外周縁に至る気体通路が形成される。そのため、シート状成形体28の載置される他面が平坦であるにも拘わらず、脱脂ガスが好適に排出されると共に、温度分布一様性が高められる。すなわち、脱脂性と平坦性とを両立させることが可能となる。

目的

本発明は、以上の事情背景として為されたものであって、その目的は、焼成物の脱脂性と平坦性とを両立させる焼成用セッターとして好適な板状構造体およびその製造方法を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
3件

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請求項1

一面から平坦な他面に連通する多数の微細連通孔を備えた多孔質の板状部と、先端面が前記他面に平行な一平面上に位置するように前記一面上に突設されることにより外周縁から内周部に連通する所定形状の通気路をその一面全体に形成する複数の支持部とを、含むことを特徴とする通気路を備えた板状構造体

請求項2

前記他面に平行且つ平坦な第1面を有し且つその裏面側の第2面において前記複数本支柱の先端に接続された第2板状部を備えたものである請求項1の板状構造体。

請求項3

前記複数の支持部の先端面を通る平面と前記板状部の一面との間の通気断面積最小値が0.004(mm2)以上である請求項1の板状構造体。

請求項4

薄板状セラミック成形体焼成するための焼成用セッターとして用いられるものである請求項1の板状構造体。

請求項5

所定のセラミック原料を用いてグリーンシートを作製するシート成形工程と、そのグリーンシートの一面に前記所定のセラミック原料を用いて複数本の突部を形成することによりその一面に外周縁から内周部に連通する所定形状の凹所を形成する突部形成工程と、前記複数本の突部が形成された前記グリーンシートを焼成することにより前記一面から他面に連通する多数の微細連通孔を備えた多孔質の板状部をそのグリーンシートから生成すると同時にその一面にそれら複数本の突部から複数の支持部を生成する焼成工程とを、含むことを特徴とする板状構造体の製造方法。

請求項6

前記突部形成工程の後に、前記複数本の突部上に前記グリーンシートと同様に作製された他のグリーンシートを積層する積層工程を含むものである請求項5の板状構造体の製造方法。

請求項7

一方の長辺が直線で構成された長孔部とその長孔部の他方の長辺の複数箇所からその他方の長辺に平行な一直線上に先端が位置するように形成された複数本の枝状孔部とを先端面に備えた口金から所定のセラミック原料の坏土押出成形することにより、板状部の一面に互いに平行な複数本の突条を備え且つ平坦な他面を有する板状成形体を得る成形工程と、前記板状成形体を焼成することにより、多孔質の板状部とその一面に突設された複数本の突条とを生成する焼成工程とを、含むことを特徴とする板状構造体の製造方法。

請求項8

前記成形工程は、前記長孔部と平行且つ前記複数本の枝状孔部の先端に接続された第2長孔部を備えた口金で前記所定のセラミック原料の坏土を押出成形するものである請求項7の板状構造体の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、焼成用セッターに好適な多孔質板状構造体に関する。

背景技術

0002

例えば、板状のセラミックスを製造するに際しては、セラミック原料粉末を所定の平面形状を備えた板状に成形して焼成処理が施される。このような粉体焼結の技術によれば、緻密なセラミックスや所望の気孔率を有する多孔質のセラミックスを得ることが容易であると共に、その形状の自由度が高い利点がある。

0003

板状成形体の成形は、例えば、適当な合成樹脂(すなわち成形用バインダー)を溶剤に溶解したものとセラミック原料粉末とを混合して調製した粉体、泥漿(スラリー)、坏土ペースト等を用いて、プレス成形、泥漿鋳込み、射出成形押出成形スクリーン印刷等の種々の方法で行われる。また、粉体や泥漿等を調製するに際しては、成形用バインダーの他に、分散剤可塑剤潤滑剤等が適宜用いられるが、これらの多くは有機物であり、成形体には多量の有機物が含まれる。

0004

そのため、上記のような成形体に焼成処理を施すに際しては、例えば600(℃)程度までの低温有機成分を蒸発或いは分解して除去すなわち脱脂した後、連続的に或いは別工程で、原料に応じた高温に保持して焼結させる。上記脱脂工程においては、先ず、可塑剤等の高沸点化合物揮散させられ、次いで、高分子化合物熱分解させられ或いは熱重合させられる。低分子化合物は、一般にそのまま揮散して消失させられ、重合物タール化後に炭化され更に高温で酸化して炭酸ガスとなって消失させられる。したがって、焼結体無用な有機成分を確実に除去すると共に均一な収縮を得るためには、有機成分が均一且つ速やかに成形体から抜け出ることが必要となる。

0005

上記のような板状成形体を焼成するための焼成用セッターとして、焼成物の載置面に相互に独立した多数の陥没部(すなわち凹所)を設けたものが知られている(例えば特許文献1、3、7等参照)。このセッターによれば、成形体の載置面を実質的に平坦に保ちながら、焼成物とセッターとの接触面積が小さくなるので、焼成温度が高くなってもそれらが接着し難い利点がある。また、載置面に多数の溝を設けると共にその溝の底面に裏面に貫通する貫通孔を設けたものがある(例えば特許文献2等参照)。このセッターによれば、焼成時における成形体内の温度ばらつきが抑制されるので反り等が生じ難くなるとされている。また、載置面に縦横に多数の溝を設けたものもある(例えば特許文献4等参照)。このセッターによれば、成形体から発生した分解ガスが溝内を通って抜け出るので、ガス抜きが十分に行われて焼成物に割れが発生することを防止できるとされている。また、PDP用ガラス基板の焼成処理用であるが、平坦な載置面に貫通孔を設けたものもある(例えば特許文献5等参照)。このセッターによれば、熱容量が小さくなるので基板の加熱・冷却が容易になるものとされている。また、載置面に多数の微細な直線状の貫通孔を設けたものもある(例えば特許文献6等参照)。このセッターによれば、その直線状の貫通孔を通って分解ガス等が好適に排出されるとされている。また、多孔質セラミック板にその載置面から裏面に貫通する多数の貫通孔を設けたものもある(例えば特許文献8等参照)。このセッターによれば、軽量で通気性に優れるので、繰返しの熱サイクルによる割れや亀裂が生じ難いとされている。

0006

特開平11−079852号公報
実開平5−010998号公報
特開平9−278517号公報
特開2003−221281号公報
特開2000−304458号公報
特開2002−145672号公報
特開平11−335179号公報
特開2002−265281号公報

発明が解決しようとする課題

0007

ところで、板状成形体を焼成するに際しては、一般に、焼成効率を高める目的で積層して焼成炉投入される。一の積層形態は、積層される成形体の各々の表面に微細なアルミナ粒子等から成る目砂(敷砂)を敷くものであり、この目砂によって、成形体が相互に接合することが防止されると共に、成形体相互間に脱脂のための空間が確保される。しかしながら、成形体の載置面の平坦性を確保するためには目砂を均一に散布する必要があって著しく手間がかかり、目砂仮固定用バインダーが必要となるので塗布の手間もかかると共に有機物量が増加し、目砂が焼成物表面に付着するのでその表面が荒れると共に付着した目砂を除去する作業が必要となり、目砂の多くは使い捨てられるため焼成コストの増加につながり、目砂が焼成物表面に凹みを作るのでその表面が一層荒くなり、更に、脱脂を容易にするために粒子径の大きな目砂を用い且つ目砂相互の間隔を大きくすると、載置面が実質的に凹凸面になることから焼成物の平坦度が低下するので、脱脂性と平坦性とを両立させられない等の不都合があった。また、この結果、段積み数を増加するほど不均一な反りやうねりが大きくなるので、積層数が制限される問題もあった。

0008

これに対して、例えば溝を設けることにより分解ガスの排出性を改善した前記特許文献4のセッターや、多孔質セラミックスから成る前記特許文献8のセッター等を介して成形体を積層する方法が考えられる。しかしながら、前者のセッターでは、溝が成形体の載置面に大きな凹凸を形成することとなるため、目砂を用いる場合と同様に、脱脂性と平坦性とを両立させ得ない。また、後者のセッターでは、載置面が略平坦であることから焼成物の平坦性が確保されるが、成形体が両面から略平坦なセッターに挟まれることとなるので、分解ガス等の流通経路が、セッターの表面とその外周端面との間にその内部を経由して形成される。そのため、内周部から外周端面までの流通抵抗が著しく高くなることから、積層した場合の脱脂性は不十分である。

0009

本発明は、以上の事情背景として為されたものであって、その目的は、焼成物の脱脂性と平坦性とを両立させる焼成用セッターとして好適な板状構造体およびその製造方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0010

斯かる目的を達成するため、第1発明の板状構造体の要旨とするところは、(a)一面から平坦な他面に連通する多数の微細連通孔を備えた多孔質の板状部と、(b)先端面が前記他面に平行な一平面上に位置するように前記一面上に突設されることにより外周縁から内周部に連通する所定形状の通気路をその一面全体に形成する複数の支持部とを、含むことにある。

0011

また、第2発明の板状構造体の製造方法の要旨とするところは、(a)所定のセラミック原料を用いてグリーンシートを作製するシート成形工程と、(b)そのグリーンシートの一面に前記所定のセラミック原料を用いて複数本の突部を形成することによりその一面に外周縁から内周部に連通する所定形状の凹所を形成する突部形成工程と、(c)前記複数本の突部が形成された前記グリーンシートを焼成することにより前記一面から他面に連通する多数の微細連通孔を備えた多孔質の板状部をそのグリーンシートから生成すると同時にその一面にそれら複数本の突部から複数の支持部を生成する焼成工程とを、含むことにある。

0012

また、第3発明の板状構造体の製造方法の要旨とするところは、(a)一方の長辺が直線で構成された長孔部とその長孔部の他方の長辺の複数箇所からその他方の長辺に平行な一直線上に先端が位置するように形成された複数本の枝状孔部とを先端面に備えた口金から所定のセラミック原料の坏土を押出成形することにより、板状部の一面に互いに平行な複数本の突条を備え且つ平坦な他面を有する板状成形体を得る成形工程と、(b)前記板状成形体を焼成することにより、多孔質の板状部とその一面に突設された複数本の突条とを生成する焼成工程とを、含むことにある。

発明の効果

0013

前記第1発明によれば、微細連通孔を備えた多孔質の板状部の一面に支持部が突設されることによって外周縁に連通する通気路が形成されていることから、板状構造体には、その板状部内をその他面から一面側に厚み方向に通り抜け、且つ通気路を経由して外周縁に至る気体通路が形成される。すなわち、他面側で発生した気体等が一面側から速やかに排出される板状構造体が得られる。

0014

上記により、例えば、板状構造体の平坦な他面に板状成形体を密接させた状態で焼成処理を施せば、成形体から抜け出た脱脂ガス等は板状構造体を厚み方向に透過して、その一面上を流れて外周縁から排出される。そのため、板状成形体の載置面が平坦であるにも拘わらず、脱脂ガスを好適に排出し得る焼成用セッターが得られる。また、このように板状部の一面側において良好な気体の流通状態が得られるので、温度分布一様性が高められる。

0015

したがって、板状構造体を焼成用セッターとして用いて、その他面と他のセッターの平坦面とによって板状成形体を挟んでこれを積層すれば、脱脂性と平坦性とを両立させることが可能となる。なお、板状部の他面には微細連通孔が開口するが、その大きさを焼成物に要求される平坦性や焼成開始から焼結に至る過程における焼成物の柔らかさの程度に応じて十分に微細な寸法に定めれば、焼成物の平坦性には何ら影響しないのである。

0016

また、板状成形体の表面において熱重合により生成されたタールは、平坦な表面に開口する微細練通孔内に毛細管現象で吸い込まれるので液溜りを発生させず、一面側において容易に分解される。

0017

また、通気路を形成するために一面の全面に複数の支持部が分布することことから、板状部は、外周縁部および内周部の何れにおいてもその支持部で支持される。そのため、板状部の機械的強度や平坦性を確保するためにこれを厚くする必要がないので、板状部を薄くすることができ、延いては板状構造体全体の厚さ寸法を薄くすることができる。したがって、焼成用セッターとして用いた場合に、詰め効率が高められる利点がある。

0018

なお、前記他のセッターは、同一形状の板状構造体であってもよいが、平坦な薄板であっても差し支えない。後者の場合には、多孔質のものが好ましいが、緻密質のものも用い得る。

0019

また、前記第2発明によれば、シート成形工程においてグリーンシートが作製されると、突部形成工程においてその一面に複数の突部が形成されるので、これを焼成すれば、多孔質の板状部の一面に複数の支持部を備えた板状構造体すなわち前記第1発明の板状構造体が得られる。

0020

また、前記第3発明によれば、長孔部と複数の枝状孔部とを備えた口金から押し出される成形体は、板状部の一面に互いに平行な複数本の突条を備えたものとなるので、これを焼成することにより、多孔質の板状部の一面に複数本の突条を備えた板状構造体すなわち前記第1発明の板状構造体が得られる。

0021

ここで、好適には、前記第1発明の板状構造体は、前記他面に平行且つ平坦な第1面を有し且つその裏面側の第2面において前記複数本の支柱の先端に接続された第2板状部を備えたものである。このようにすれば、それぞれ平坦且つ互いに平行な他面および第1面が備えられ且つそれらの間に所定形状の通気路が備えられる。したがって、板状構造体の両面が平坦に構成されているので、他のセッター等を何ら必要とすることなく板状成形体を積層して焼成することが可能である。しかも、支持部の両端部が板状部および第2板状部にそれぞれ接続された構造となるので、第2板状部が備えられていない場合に比較して支持部が破損し難くなる利点もある。

0022

なお、上記態様において、第2板状部は、第1面から第2面に連通させられた多数の微細連通孔を備えた多孔質体であることが望ましいが、緻密質であっても差し支えない。

0023

また、好適には、前記第1発明の板状構造体は、前記複数の支持部の先端面を通る平面と前記板状部の一面との間の通気断面積最小値が0.004(mm2)以上である。このようにすれば、通気断面積が十分に大きくされているので(すなわち、支持部の大きさおよび密度がそのように定められているので)、焼成セッターとして用いられた場合に、脱脂ガス等が一層容易に排出される。一層好適には、通気断面積の最小値は0.04(mm2)以上であり、更に好適には、0.1(mm2)以上である。

0024

また、好適には、薄板状セラミック成形体を焼成するための焼成用セッターとして用いられるものである。

0025

また、好適には、前記第2発明の板状構造体の製造方法は、前記突部形成工程の後に、前記複数本の突部上に前記グリーンシートと同様に作製された他のグリーンシートを積層する積層工程を含むものである。このようにすれば、積層されたグリーンシートが一体化させられることにより、板状成形体を焼成するに際して、これと密接させることの可能な平坦面を両面に備えた板状構造体が得られる。

0026

また、好適には、前記第3発明の板状構造体の製造方法において、前記成形工程は、前記長孔部と平行且つ前記複数本の枝状孔部の先端に接続された第2長孔部を備えた口金で前記所定のセラミック原料の坏土を押出成形するものである。このようにすれば、平坦な板状部が突条で接合された板状構造体の成形体が得られるので、これを焼成することにより、内部に前記通気路を備え且つ両面が平坦な板状構造体が得られる。

0027

また、前記板状部や前記第2板状部に備えられる微細連通孔の大きさや分布密度は、通気性と機械的強度との兼ね合いを考慮して適宜定められる。すなわち、微細連通孔の孔径を小さく或いは分布密度を小さくすれば、高い機械的強度が得られる反面で通気性は低下する。この場合には、例えば板状部を薄くすることで通気性を可及的に高めることが望ましい。一方、孔径を大きく或いは分布密度を大きくすれば、高い通気性が得られる反面で機械的強度は低下する。この場合には、例えば板状部を厚くすることで機械的強度を可及的に高めることが望ましい。なお、板状部の厚さ寸法は、他面の面積構成材料の機械的強度等に応じて定められるものであるが、例えば0.05〜1(mm)程度の範囲が好適である。

0028

また、好適には、前記板状部および前記第2板状部は、アルミナムライトジルコニアマグネシア希土類金属酸化物等の各種酸化物セラミックス炭素炭化珪素等の各種金属炭化物炭化硼素、各種金属の硼化物窒化硼素窒化珪素等の各種金属の窒化物タングステンモリブデン白金イリジウム等の高融点金属、これらの混合物化合物或いは複合物等で構成される。

0029

また、好適には、前記板状部の気孔率は15〜50(%)の範囲内、平均細孔径は0.5〜10(μm)の範囲内である。これらの下限値より小さくなると、タールの吸着や脱脂促進効果が不十分となる。また、上限値よりも大きくなると、機械的強度が不十分になる。一層好適には、気孔率が30〜45(%)の範囲内である。

0030

なお、前記微細連通孔は、板状部の構成粒子相互の空隙によって形成することができるが、前記他面の平坦性が損なわれない範囲で穿孔形成してもよい。また、空隙によって形成される連通孔を制御する目的で、加熱分解により消失する気孔形成剤を添加することもできる。

0031

また、好適には、前記板状部の構成粒子の平均径は1〜50(μm)の範囲である。この下限値よりも小さくなると連通孔の制御が困難になり、上限値よりも大きくなると板状部の表面粗さが粗くなると共に強度も低下する。

0032

また、前記板状部の厚さ寸法t(mm)と、その一面に形成される気体通路のその一面に沿った方向における最大幅w(mm)との関係は、w/t≦30であることが好ましい。この比がこれよりも大きくなると、他面が撓むと共に板状部の機械的強度が不十分になる。一層好適には、w/tの値は、20以下である。

0033

また、好適には、前記支持部の隣接するものとの相互間隔すなわち通気路の幅寸法は、0.05〜2(mm)の範囲内である。0.05(mm)よりも小さくなるとガス流通阻害され、2(mm)より大きくなると支持部の強度が不十分になって板状部にうねりが生ずる。

0034

また、好適には、前記支持部は、アスペクト比(断面の差渡し寸法、例えば直径に対する高さ寸法の比)が2以下である。アスペクト比が2を超えると支持部の強度が不十分になる。また、支持部の高さ寸法すなわち通気路の高さ寸法は、0.02〜1.0(mm)の範囲が好ましい。0.02(mm)よりも小さくなるとガス流通の妨げとなり、1.0(mm)を超えると支持部が折れ易くなる。

0035

また、前記支持部は、気体の流通経路が好適に形成されるように適宜の形状とすることができるが、一面上の各方向において断続する形状としては、円柱状や角柱状等の柱状、高さ方向において断面積が連続的または段階的に変化する円錐台角錐台等の錘台状等が好適である。また、一面上の一方向に沿って連続する形状としては、その長手方向に垂直な断面が矩形台形等を成す突条が好適である。また、何れの場合にも、一方向に沿って一定の中心間隔で設けられることが好ましい。また、好適には、前記支持部は前記一面に一体的に突設される。

0036

また、前記支持部は、板状部と同様に多孔質であってもよいが、気体の通路としての機能は無用であるので、機械的強度が可及的に高くなるように緻密質に構成することが好ましい。

0037

また、前記支持部は、前記板状部とは異なる材料で構成することもできるが、熱膨張相違に起因する応力を可及的に小さくするために同一或いは同質の材料で構成することが好ましい。

発明を実施するための最良の形態

0038

以下、本発明の一実施例を図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の実施例において図は適宜簡略化或いは変形されており、各部の寸法比および形状等は必ずしも正確に描かれていない。

0039

図1は、本発明の板状構造体の一例である焼成用セッター10の全体を示す図である。焼成用セッター10は、例えばアルミナから成るものであって、板状部12とその一面14に突設された多数の柱状突起16とから構成されている。本実施例においては、この柱状突起16が支持部に相当する。

0040

上記板状部12は、例えば、0.2(mm)程度の厚さ寸法を備えた60×80(mm)程度の大きさの矩形薄板である。この板状部12は、例えば、図2に断面を拡大して模式的に示すように、構成粒子18が相互間に空隙を有したまま焼結させられたものであって、一面14からその裏面すなわち他面20に連通する多数の微細な連通気孔22を備えている。そのため、板状部12は、気孔率が例えば35(%)程度の多孔質体であり、平均細孔径は1.9(μm)程度であるが、その他面20は略平滑且つ平坦である。なお、図1においては、板状部12の縦横寸法に対してその厚さ寸法や柱状突起16の大きさ、ピッチ等を誇張して描いており、図2においては空隙を誇張して描いている。

0041

また、上記柱状突起16は、例えば、直径が0.5(mm)程度、高さ寸法が0.1(mm)程度の円柱形状を成すものであり、板状部12の縁に沿って格子状配列で設けられている。柱状突起16の中心間隔は、縦横何れの方向においても例えば1.0(mm)程度である。柱状突起16の気孔率は略0(%)であり、緻密質に構成されている。なお、柱状突起16は、その先端面24が一面14に平行な一平面上に位置している。また、上記各数値から明らかなように、柱状突起16が形成されている空間内における空隙率は例えば78(%)程度である。

0042

上記焼成用セッター10は、例えば、図3に示される工程に従って製造される。図3において、シート成形工程P1では、別途調製したスラリーを用いて、シートキャスティング法によってグリーンシートを成形する。なお、グリーンシートの厚さ寸法は、焼成収縮を考慮して、焼成後の厚みが0.2(mm)程度および0.3(mm)程度となるよう2通りとした。以下、前者をグリーンシートA、後者をグリーンシートBという。後述する説明から明らかなように、グリーンシートBは、焼成用セッター10を構成するものではなく、これと同時に使用されるものである。上記スラリーは、例えば、平均粒径が7(μm)程度のアルミナ粉体を100重量部と、平均粒径が0.2(μm)程度のアルミナ粉体を5重量部と、タルクを1重量部とを混合し、混合粉体と例えばポリアクリレート系バインダとを例えばアルコール系溶剤中に分散させ、例えば4(Pa・s)程度の粘度に調製したものである。

0043

次いで、焼成工程P2では、上記グリーンシートA,Bを例えば1630(℃)程度の温度で焼成する。これにより、グリーンシートA,Bの有機成分が焼失させられると共にアルミナ粒子等が焼結させられて、それぞれから多孔質の平坦なアルミナ板が得られる。すなわち、前記多孔質の板状部12を構成する多孔質アルミナ板A、およびこれと厚さ寸法が異なる他は同一構成の後述する第2セッター30を構成する多孔質アルミナ板Bが得られる。

0044

次いで、突部形成工程P3では、別途調製した印刷インクを用いて、上記多孔質アルミナ板Aの表面に柱状突起を厚膜スクリーン印刷する。各々の柱状突起は直径が0.5(mm)程度、高さ寸法が0.1(mm)程度(何れも焼成後の値)の円柱形状で、矩形の多孔質アルミナ板Aの縦横のそれぞれに沿って1.0(mm)程度の中心間隔で並ぶ格子状配列で設けた。印刷積層回数は例えば5回とした。上記印刷インクは、例えば、平均粒径が0.3(μm)程度のアルミナ粉末を99(重量%)と、焼結助剤であるシリカ、マグネシア、およびカルシア粉末合計1(重量%)とを混合し、混合粉体とエチルセルロース系バインダとを例えばブチルカルビトールアセテート溶剤中に分散させ、例えば200(Pa・s)程度の粘度に調製したものである。

0045

次いで、焼成工程P4では、上記多孔質アルミナ板A上に設けた突起を、その多孔質アルミナ板Aの焼成温度よりも低い例えば1580(℃)程度の温度で焼成する。これにより、突起の有機成分が焼失させられると共にアルミナ粒子等が焼結させられて、多孔質の板状部12上に緻密質の柱状突起16が突設された前記焼成用セッター10が得られる。なお、上記焼成温度は、多孔質アルミナ板Aの変形や突起組成物との反応等が生じないように、その多孔質アルミナ板Aの焼成温度よりも低い温度に定められている。

0046

図4は、上記の焼成用セッター10の使用状態の一例を説明する断面図である。焼成用セッター10は、例えば柱状突起16の先端面24が下側に向かう向きで焼成炉の台板26上に配置される。焼成用セッター10の他面20上には、焼成物であるシート状成形体28が載せられており、そのシート状成形体28上には、更に、第2セッター30が載せられている。第2セッター30は、前述したように前記グリーンシートBから生成されたものであって、厚さ寸法が0.3(mm)程度の平坦な多孔質板である。台板26上には、このような焼成用セッター10,シート状成形体28,および第2セッター30を一組として、例えば3段積みで焼成物が載せられている。このため、台板26と焼成用セッター10との間、第2セッター30と焼成用セッター10との間には、柱状突起16の高さ寸法に等しい高さの空間すなわち通気路32が形成されている。なお、焼成用セッター10および第2セッター30の上下は反対であっても差し支えない。

0047

このようにして焼成処理を施すと、加熱されることによってシート状成形体28の表面に生成したタールは、その表面に接するセッター10,30に毛細管現象によって吸われるので、それらの間に液溜まりが発生しない。また、連通気孔22内に入ったタールは、通気路32内にしみ出し、その広い空間内で容易に分解される。また、シート状成形体28から発生したガス成分も連通気孔22を通って通気路32内に流れる。そのため、シート状成形体28から発生した分解ガス等は、全てその通気路32内に送り込まれるが、この通気路32すなわち柱状突起16相互間の空隙は、前記図1に示されるように、一面14の内周部から外周縁まで連続して形成され、板状部12の外周縁において開放されているので、通気路32内に流れ込んだガスは、図1図4に矢印で示すように、全て速やかに焼成用セッター10の外側に排出される。すなわち、シート状成形体28が接している板状部12の他面20が平坦に構成されているにも拘わらず、脱脂が速やかに行われる。

0048

また、このように分解ガス等が排出されると同時に、焼成炉内雰囲気ガスが通気路32内に入り込むので、焼成用セッター10の内周部と外周縁部との温度差緩和され、良好な温度分布が得られる。なお、上記説明から明らかなように、本実施例においては、一面14上に上面が開放された通気路32が形成されている。

0049

このようにして焼成用セッター10を用いて、シート状成形体28を焼成した結果を説明する。焼成物は、例えばガラスセラミック粉体が混合された調合低温焼成基板と称されるグリーンシートであって、60×80×0.2(mm)程度の寸法を備えたものを例えば3枚積層したものである。この積層シートの内部および表面にはCu配線が形成されているが、図4では省略されている。これを空気中200(℃)程度の温度で脱脂後、非酸化雰囲気中940(℃)程度の温度で焼成することにより、Cu配線低温焼成基板が得られる。焼成に当たり、上記のシート状成形体28を、焼成用セッター10を用いて焼成したところ、白色の色調で平坦な基板を得ることができた。

0050

これに対して、第2セッター30でシート状成形体28を挟んで段積み焼成をしたところ、焼成物の色調は灰色を呈し、脱脂が不十分であった。灰色を呈したのは基板表面に極微量の炭素が付着したためであるが、この炭素は基板表面の絶縁抵抗を低下させると共に表面への部品搭載等の後工程に有害なものである。また、セッター10,30を用いないで、シート状成形体28の相互間に例えば0.1(mm)程度の平均粒径の目砂を敷いて焼成したところ、白色の焼成物が得られたが、その表面に目砂が多量に付着しており、液体ホーニングによる目砂除去処理が必要であった。また、表面の凹凸が大きく、平坦性が不十分であった。

0051

また、シート状成形体28として、(La,Ca)MnO3の厚さ寸法が0.8(mm)程度のグリーンシートを用意し、同様に1320(℃)程度の温度で焼成処理を施して評価した。焼成用セッター34を用いたものは良好な焼成物が得られたが、目砂を用いたものは表面粗さが悪く、第2セッター30でシート状成形体28を挟んだものでは、バインダーの燃え抜け不良と思われる小さな孔が多数観察された。なお、焼成後の色調は何れも濃灰色で差異が無かった。

0052

要するに、本実施例によれば、微細な連通気孔22を備えた多孔質の板状部12の一面14に柱状突起16が突設されることによって外周縁に連通する通気路32が形成されていることから、焼成用セッター10には、その板状部12内をその他面20から一面14側に厚み方向に通り抜け、且つ通気路32を経由して外周縁に至る気体の通路が形成される。そのため、シート状成形体28の載置される他面20が平坦であるにも拘わらず、脱脂ガスが好適に排出されると共に、温度分布の一様性が高められる。すなわち、脱脂性と平坦性とを両立させることが可能となる。

0053

次に、本発明の他の実施例を説明する。なお、以下の説明において前述した実施例と共通する部分は同一の符号を付して説明を省略する。

0054

図5は、焼成用セッター10に代えて焼成用セッター34を用いてシート状成形体28を段積みしたものである。焼成用セッター34は、焼成用セッター10と第2セッター30とを一体化したものに相当する。すなわち、一対の板状部36,36が多数の柱状連結部38によって相互に連結された形状を備えている。板状部36,36は、前記板状部12と同様に構成されたものである。また、柱状連結部38は、前記の柱状突起16と同様に構成されたものである。そのため、板状部36,36の相互に対向する内面40,40間には、前記実施例において焼成時に形成されたものと同様な通気路42が形成されている。本実施例においては、この柱状連結部38が支持部に相当する。

0055

このように構成された焼成用セッター34を用いた場合にも、板状部36,36が一体化させられている他は焼成用セッター10と同様に構成されているので、焼成用セッター10を用いた場合と同様な効果が得られる。なお、板状部36,36の厚さ寸法は例えば0.2(mm)程度、柱状連結部38の高さ寸法は例えば0.1(mm)程度であり、セッター34全体の厚さ寸法は例えば0.5(mm)程度である。すなわち、セッター10,30を重ねて用いる場合よりも、0.1(mm)程度すなわち16(%)程度薄くなっており、窯詰め効率が一層高められる。しかも、セッター34と焼成物とを交互に重ねるだけで足りるので、段積みの手間が少なくなる利点もある。

0056

図6は、上記セッター34の製造方法を説明する工程図であるが、工程R1〜R3、R5は、前記図3に示される工程P1〜P4と略同一であり、相違点のみを説明する。シート成形工程R1においては、前記グリーンシートAのみを成形し、焼成工程R2では、そのグリーンシートAのみを焼成して、前記板状部36を構成するための多孔質アルミナ板Aを得る。突部形成工程R3に続く積層工程R4では、多孔質アルミナ板Aの上に形成した柱状突起の上に他の多孔質アルミナ板Aをもう一枚重ね、その状態で焼成工程R5において焼成処理を施す。これにより、その柱状突起が緻密化させられる過程で生じる液相によって柱状突起と一対の多孔質アルミナ板Aとが相互に接合され、上記のセッター34が得られる。積層処理に際しては、柱状突起の先端面と積層する板状部12の内面とに例えばターピネオール等の溶剤を塗布し、重ねた状態で低圧加圧することにより仮接合する。

0057

なお、柱状突起が板状部36と同一材料すなわち互いに同様な気孔率の多孔質材料となるように調製されたスラリーおよび印刷インクで構成される場合には、両者の焼成収縮率が略同一になるため、焼成工程R2は不要である。すなわち、未焼成のグリーンシートAの上に柱状突起を印刷し、他のグリーンシートAを積層後、一括して焼成することができる。前述した焼成用セッター10の場合も同様である。上述したように柱状突起のみが緻密質に構成される場合には、その柱状突起の焼成収縮率が相対的に大きいため、同時に焼成するとグリーンシートAに収縮応力が作用し、平坦性が得られなくなる。そのため、前記の図3図6に示される工程では別々に焼成しているのである。

0058

図7は、更に別の実施例の焼成用セッター44を示す図である。この焼成用セッター44の板状部46の一面48には、前記の柱状突起16に代えて、板状部46の一辺に沿って伸びる複数本の突条50が、互いに平行に一定の中心間隔で設けられている。

0059

上記板状部46は、例えば0.2(mm)程度の厚さ寸法を備えたものであって、例えば板状部12と同様な気孔率および平均細孔径を備えている。また、その上に形成された突条50は、0.3(mm)程度の高さ寸法と、0.3(mm)程度の幅寸法とを備え、0.3(mm)程度の中心間隔で設けられ、その両端は板状部46の外周縁上に位置する。したがって、セッター44の全体の厚さ寸法は0.7(mm)程度である。

0060

上記セッター44は、例えば、前記グリーンシートを成形したものよりはバインダー量および溶剤量を少なくした押出成形用の坏土を用意し、押出成形した成形体を焼成処理することによって製造される。このとき、押出成型機の口金は、突条50の先端が位置するセッター44の図7における左側端面の形状を備えたものが用いられる。すなわち、図8に示されるように、横方向に伸びる長孔部54と、その一辺の複数箇所からその一辺に垂直に伸びる同一長さ寸法の複数の枝状孔部56とを備えた口金58を用いて成形される。

0061

このように構成されたセッター44は、セッター10と同様に平坦な第2セッター30と重ねられることにより、突条50の相互間に直線状の通気路52を形成した状態で用いられる。そのため、多孔質の板状部46を通って通気路52内に入ったガスはその通気路52内を通って突条50の両端側から排出されることになる。したがって、本実施例によれば、セッター10に比較して通気路52の開口面が限定されているが、前述した各数値から明らかなように各通気路52の開口面積が大きくされているため、十分な脱脂性が得られる。

0062

なお、上記のセッター44は、図7に一点鎖線で示されるように、板状部46と同様に構成される板状部60が一体的に形成されたものであってもよい。このようなセッターは、図9に示されるように、枝状孔部56の先端側に長孔部62が備えられた口金64を用いて押出成形することができる。この口金64において、枝状孔部56の相互間の部分は、押出成形用の口金で一般に行われるように、多数の微細な貫通孔を設けられた裏板によって背面側で連結される。

0063

以上、本発明を図面を参照して詳細に説明したが、本発明は更に別の態様でも実施でき、その主旨を逸脱しない範囲で種々変更を加え得るものである。

図面の簡単な説明

0064

本発明の板状構造体の一例である焼成用セッターを示す斜視図である。
図1の焼成用セッターの要部断面を拡大して示す図である。
図1の焼成用セッターの製造方法を説明する工程図である。
図1の焼成用セッターの使用状態を説明する断面図である。
本発明の他の実施例の焼成用セッターの使用状態を説明する図4に対応する断面図である。
図5の焼成用セッターの製造方法を説明する工程図である。
本発明の更に他の実施例の焼成用セッターを示す斜視図である。
図7の焼成用セッターを押出成形するための口金の一例の正面図である。
図7の焼成用セッターを押出成形するための口金の他の例の正面図である。

符号の説明

0065

10:焼成用セッター、12:板状部、14:一面、16:柱状突起、20:他面、22:連通気孔

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