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技術 電線とその製造方法

出願人 住友電気工業株式会社
発明者 岡本秀之
出願日 2005年5月23日 (15年5ヶ月経過) 出願番号 2005-149926
公開日 2006年1月12日 (14年10ヶ月経過) 公開番号 2006-012797
状態 未査定
技術分野 絶縁導体(1) 絶縁導体(3) 電線ケーブルの製造(2)
主要キーワード 耐高圧性 耐高圧 より合せ 導電性布テープ 本発明電線 公称断面積 編組材 圧着シート
関連する未来課題
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この項目の情報は公開日時点(2006年1月12日)のものです。
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図面 (3)

課題

端末処理時各被覆層剥離を容易にできる電線とその製造方法を提供する。

解決手段

導体10と、導体10の外方に互いに隣接して配される第一被覆層と第二被覆層とを有する電線である。各被覆層は、ベース樹脂添加剤とを含む材料で形成される。例えば、絶縁層30を第一被覆層とし、外部半導電層40を第二被覆層とする。そして、第一被覆層と第二被覆層のベース樹脂を異ならせる。第一・第二被覆層のベース樹脂を異ならせ、各層の硬度を変えることで端末処理時の層間剥離性を向上させ、端末処理の作業性を改善することができる。

概要

背景

従来から自動車ワイヤハーネス用電線として、図2に記載のものが知られている。これは中心側から順に導体10、絶縁層30、シールド層50、シース60を具えている(例えば特許文献1参照)。このような電線は、通常の内燃機関を用いた自動車は勿論、電気自動車ハイブリッド車などにも利用されている。

特に、電気自動車やハイブリッド車などに利用される電線では、一層の耐高圧化が求められている。例えば、高圧化に伴う部分放電の抑制策として、絶縁層の内側および外側の少なくとも一方に半導電層を設けることが考えられる。

この半導電層は、部分放電抑制の観点からは、ボイドがなく絶縁層と密着していることが必要であるが、端末処理時には、電線の被覆層を段剥ぎする必要上、半導電層が絶縁層から容易に剥離できることが好ましい。

一般の電力ケーブルなどにおける半導電層は絶縁層と共に押出被覆され、1回の架橋工程にて絶縁層と半導電層とを架橋する手法がとられている。

特開平6-124608号公報(図17)

概要

端末処理時に各被覆層の剥離を容易にできる電線とその製造方法を提供する。導体10と、導体10の外方に互いに隣接して配される第一被覆層と第二被覆層とを有する電線である。各被覆層は、ベース樹脂添加剤とを含む材料で形成される。例えば、絶縁層30を第一被覆層とし、外部半導電層40を第二被覆層とする。そして、第一被覆層と第二被覆層のベース樹脂を異ならせる。第一・第二被覆層のベース樹脂を異ならせ、各層の硬度を変えることで端末処理時の層間剥離性を向上させ、端末処理の作業性を改善することができる。

目的

従って、本発明の主目的は、端末処理時に各被覆層の剥離を容易にできる電線を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

導体と、導体の外方に互いに隣接して配されると共にベース樹脂添加剤とを含む材料で形成される第一被覆層と第二被覆層とを有する電線であって、前記第一被覆層と第二被覆層を構成するベース樹脂の種類が異なることを特徴とする電線。

請求項2

導体と、導体の外方に互いに隣接して配されると共にベース樹脂と添加剤とを含む材料で形成される第一被覆層と第二被覆層とを有する電線であって、前記第一被覆層と第二被覆層に含まれる添加剤の種類および配合量の少なくとも一方が異なることを特徴とする電線。ただし、前記添加剤は架橋剤および架橋助剤を除く。

請求項3

第一被覆層が絶縁層、第二被覆層が外部半導電層であることを特徴とする請求項1または2に記載の電線。

請求項4

第一被覆層が絶縁層、第二被覆層が外部半導電層で、絶縁層がポリオレフィンをベース樹脂とする絶縁性樹脂組成物で形成され、外部半導電層が下記(A)および(B)をベース樹脂とし、(C)を導電性フィラーとして含有する半導電性樹脂組成物で形成されることを特徴とする請求項1に記載の電線(A)エチレンプロピレンゴム0〜40重量部(B)低密度ポリエチレン100〜60重量部(C)導電性カーボンブラック30〜100重量部

請求項5

電線がワイヤハーネス用電線であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の電線。

請求項6

導体の外方に第一被覆層と第二被覆層とを互いに隣接して形成する電線の製造方法であって、第一被覆層の被覆原料を用意し、第一被覆層とはベース樹脂の種類が異なる第二被覆層の被覆原料を用意して、前記各被覆原料を用いて、第一被覆層と第二被覆層とを各々独立した押出工程により形成することを特徴とする電線の製造方法。

請求項7

導体の外方に第一被覆層と第二被覆層とを互いに隣接して形成する電線の製造方法であって、第一被覆層の被覆原料を用意し、第一被覆層とは添加剤の種類および配合量の少なくとも一方が異なる第二被覆層の被覆原料を用意して、前記各被覆原料を用いて、第一被覆層と第二被覆層とを各々独立した押出工程により形成することを特徴とする電線の製造方法。ただし、前記添加剤は架橋剤および架橋助剤を除く。

技術分野

0001

本発明は、電線とその製造方法に関するものである。特に、端末処理時半導電層絶縁層とを容易に剥離することができる電線とその製造方法に関するものである。

背景技術

0002

従来から自動車ワイヤハーネス用電線として、図2に記載のものが知られている。これは中心側から順に導体10、絶縁層30、シールド層50、シース60を具えている(例えば特許文献1参照)。このような電線は、通常の内燃機関を用いた自動車は勿論、電気自動車ハイブリッド車などにも利用されている。

0003

特に、電気自動車やハイブリッド車などに利用される電線では、一層の耐高圧化が求められている。例えば、高圧化に伴う部分放電の抑制策として、絶縁層の内側および外側の少なくとも一方に半導電層を設けることが考えられる。

0004

この半導電層は、部分放電抑制の観点からは、ボイドがなく絶縁層と密着していることが必要であるが、端末処理時には、電線の被覆層を段剥ぎする必要上、半導電層が絶縁層から容易に剥離できることが好ましい。

0005

一般の電力ケーブルなどにおける半導電層は絶縁層と共に押出被覆され、1回の架橋工程にて絶縁層と半導電層とを架橋する手法がとられている。

0006

特開平6-124608号公報(図17)

発明が解決しようとする課題

0007

しかし、上記の半導電層の形成技術では、絶縁層と半導電層との高い密着力が得られるものの、端末処理時に半導電層を絶縁層から剥離することが難しいという問題があった。

0008

絶縁層と半導電層を同時押出して、両層を1回の架橋工程で架橋すると、両層間も架橋されるため密着力が高まり、互いの層を端末処理時に容易に剥離することができなくなる。

0009

従って、本発明の主目的は、端末処理時に各被覆層の剥離を容易にできる電線を提供することにある。

0010

また、本発明の他の目的は、端末処理時に各被覆層の剥離を容易にできる電線の製造方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0011

本発明は、端末処理時に剥離したい2層の材質を異ならせることで上記の目的を達成する。

0012

すなわち、本発明電線の第一の特徴は、導体と、導体の外方に互いに隣接して配されると共にベース樹脂添加剤とを含む材料で形成される第一被覆層と第二被覆層とを有する電線であって、第一被覆層と第二被覆層のベース樹脂の種類が異なることにある。

0013

また、本発明電線の第二の特徴は、導体と、導体の外方に互いに隣接して配されると共にベース樹脂と添加剤とを含む材料で形成される第一被覆層と第二被覆層とを有する電線であって、前記第一被覆層と第二被覆層に含まれる添加剤の種類および配合量の少なくとも一方が異なることにある。

0014

上記のいずれの構成であっても、本発明電線は、代表的には、中心から外周側に向かって順に、導体、内部半導電層、絶縁層、外部半導電層、シールド層、シースからなる。このうち、内部半導電層または外部半導電層のいずれかを省略しても良い。そして、例えば、絶縁層を第一被覆層、外部半導電層を第二被覆層とする。

0015

本発明電線の導体は、必要な送電容量が確保できるものであればよく、特に材質・構成が限定されるわけではない。材質としては、銅線錫めっき銅線、アルミ線アルミ合金線鋼心アルミ線、カッパーフライ線、ニッケルめっき銅線、銀めっき銅線、銅覆アルミ線などが挙げられる。導体の構成としては、単線より線が考えられるが、一般に複数の素線より合せたより線構造が好適である。

0016

絶縁層は電線の電圧に応じた耐電圧性を具える構成とする。絶縁層の材質としては、ベース樹脂と添加剤とからなる樹脂組成物とする。例えば、そのベース樹脂として、ポリエチレンポリプロピレンポリ塩化ビニルエチレン酢酸ビニルが好適である。添加剤としては、滑剤難燃剤酸化防止剤顔料紫外線安定剤充填剤可塑剤などが挙げられる。ただし、本発明において、添加剤に架橋剤および架橋助剤は含まない。

0017

中でも、滑剤は樹脂コンパウンドの粘度を下げ、難燃剤は樹脂コンパウンドの粘度を上げる作用があり、滑剤と難燃剤の種類や配合量を調整することが第一被覆層と第二被覆層の剥離性改善に好適である。滑剤としては、流動パラフィンポリオレフィンワックス脂肪酸(ステアリン酸など)、脂肪アルコールなどが挙げられ、難燃剤としては水酸化マグネシウム水酸化カルシウム水酸化アルミニウム塩素化パラフィン三酸化アンチモン有機りん化合物などが挙げられる。この絶縁層は押出して形成すれば良い。

0018

半導電層、つまり内部半導電層と外部半導電層は、ベース樹脂、添加剤と導電性フィラーとの混合物で構成することが好ましい。導電性フィラーの混合により、所定の導電率を半導電層に付与することができる。ベース樹脂は、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、エチレン酢酸ビニルなどであって、絶縁層とは異なる材料とすることが好ましい。添加剤は絶縁層に関して述べた材料で、絶縁層とは異なる種類や配合量のものが好適に利用できる。フィラーカーボンブラックが望ましい。

0019

この半導電層は、絶縁層とは独立して押出にて形成すればよい。押出にて各半導電層を形成すれば、導電性布テープを利用した場合と異なって導電性布テープの端部やケバなどの不整部がなく、水トリーの起点を排除することができる。

0020

第一被覆層を絶縁層、第二被覆層を外部半導電層とした場合、絶縁層がポリオレフィンをベース樹脂とする絶縁性樹脂組成物で形成され、外部半導電層が下記(A)および(B)をベース樹脂とし、(C)を導電性フィラーとして含有する半導電性樹脂組成物で形成されることが好適である。
(A)エチレンプロピレンゴム0〜40重量部
(B)低密度ポリエチレン100〜60重量部
(C)導電性カーボンブラック30〜100重量部

0021

つまり、100〜60重量部の低密度ポリエチレンと導電性カーボンブラック30〜100重量部を含有する半導電性樹脂組成物で外部半導電層を形成する。さらに40重量部以下(0重量部を含む)のエチレンプロピレンゴムを含有させても良い。その際、低密度ポリエチレンとエチレンプロピレンゴムの合計重量部を100重量部とすることが好適である。このようなベース樹脂の異なる樹脂組成物で絶縁層と外部半導電層とを作製すれば、容易に外部半導電層を剥離可能な電線を実現することができる。

0022

ポリオレフィンには、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン酢酸ビニル共重合体などが含まれる。特に、架橋ポリオレフィン機械的・電気的特性の点で好適に利用できる。

0023

エチレンプロピレンゴムの配合量が40重量部を超えると絶縁層との良好な剥離性を得ることができない。ここで用いるエチレンプロピレンゴムは、エチレン含有量が70重量%以下のものが好ましい。このようなエチレンプロピレンゴムを用いれば、外部半導電層を絶縁層からより一層容易に剥離することができる。より好ましいエチレン含有量は、60重量%以下である。

0024

低密度ポリエチレンの配合量が60重量部未満であれば絶縁層との良好な剥離性を得ることができない。この低密度ポリエチレンの配合量は多い方が好ましい。

0025

導電性カーボンブラックの配合量が30重量部未満であれば十分な半導電性を得ることが難しく、逆に100重量部を超えると半導電性樹脂組成物の柔軟性の悪化を招く。

0026

その他、本発明電線は、通常、外部半導電層の上にシールド層を形成し、さらにシールド層の上にシースを設ける。シールド層は銅線などの金属線編組材を用いることが望ましい。シールド層を設けることで、誘導防止用遮蔽と危険防止用の遮蔽を行うことができる。シースは、一般にクロロプレンゴムビニル樹脂、ポリエチレンなどで構成される。シースを設けることで、絶縁層(シールド層)の機械的保護を図ることができる。

0027

本発明電線は、自動車用配線に用いられるワイヤハーネス用電線として用いることが好適である。特に、近時、耐高圧化が求められる電気自動車やハイブリッド車用のワイヤハーネス用電線としての利用が最適である。特に600V以上、より好ましくは800V以上、さらに好ましくは1kV以上の耐電圧特性を有する電線としての利用が期待できる。

0028

一方、本発明電線の製造方法は、導体の外方に第一被覆層と第二被覆層とを互いに隣接して形成する電線の製造方法である。このような製造方法において、第一・第二被覆層の化学成分を異ならせることを特徴とする。この化学成分の相違により、両層の硬度表面状態といった性状を異ならせ、端末処理時の両層の剥離性を改善する。

0029

第一・第二被覆層の化学成分を異ならせるには、各被覆層のベース樹脂の種類を変えたり、添加剤の種類や配合量を変えることにより実現する。もちろん、ベース樹脂の種類を異ならせることと、添加剤の種類や配合量を異ならせることを併用してもよい。ベース樹脂、添加剤の材質や種類については前述したとおりである。

0030

そして、各被覆層の原料が用意できたら、第一被覆層と第二被覆層とは独立して押出して形成する。各被覆層ごとに独立して押し出すことで、両層が融着することを抑制し、両層の剥離性を改善する。例えば、絶縁層上に外部半導電層を形成する場合、まず押出で絶縁層を形成し、この絶縁層上に押出で外部半導電層を形成すればよい。

発明の効果

0031

本発明電線によれば、第一被覆層と第二被覆層のベース樹脂の種類を異ならせることで各層の主として硬度を変え、端末処理時の層間剥離性を向上させることで、端末処理の作業性を改善することができる。

0032

本発明電線によれば、第一被覆層と第二被覆層の添加剤の種類および配合量の少なくとも一方を異ならせることで各層の主として硬度を変え、端末処理時の層間剥離性を向上させることで、端末処理の作業性を改善することができる。

0033

本発明電線において、第一被覆層が絶縁層、第二被覆層が外部半導電層であれば、端末処理時に外部半導電層を絶縁層から容易に剥離することができる。

0034

本発明電線によれば、半導電層を設けることで耐高圧性に優れ、層間剥離性の高い半導電層とすることができ、ワイヤハーネス用電線として好適に利用することができる。

0035

本発明電線の製造方法によれば、第一被覆層と第二被覆層とでベース樹脂を変えることにより、層間剥離性に優れた電線を容易に得ることができる。

0036

本発明電線の製造方法によれば、第一被覆層と第二被覆層とで添加剤の種類および配合量の少なくとも一方を変えることにより、層間剥離性に優れた電線を容易に得ることができる。

発明を実施するための最良の形態

0037

以下、本発明の実施の形態を説明する。

0038

(第一実施形態)
図1は本発明電線の断面図である。この電線は中心から順に、導体10、内部半導電層20、絶縁層30、外部半導電層40、シールド層50、シース60を具えている。

0039

ここでは、0.32mm径軟銅線を19本より合わせ撚り素線を形成し、さらに、この撚り素線を19本より合わせて公称断面積30sqの導体10を構成した。

0040

この導体10の直上に内部半導電層20を形成する。この内部半導電層20は次述する絶縁層と同時押出にて形成した。内部半導電層20の材質にはポリエチレンのベース樹脂に導電性フィラーであるアセチレンブラックを配合した樹脂組成物を用いた。

0041

内部半導電層20の上には絶縁層30が形成される。この絶縁層30には、ポリエチレンをベース樹脂とした樹脂組成物を用いた。

0042

続いて、絶縁層30の上に外部半導電層40を形成する。この外部半導電層40は絶縁層とは独立した押出により形成する。外部半導電層40は、エチレン-酢酸ビニル共重合体(EVA)のベース樹脂に導電性フィラーであるアセチレンブラックを配合した混合物を用いた。

0043

この外部半導電層40の上にはシールド層50が形成される。シールド層50は、0.3mm径の錫めっき銅線からなる編組材を用いた。

0044

そして、シールド層50の上にシース60を形成する。ここでは、ポリ塩化ビニルを厚さ1.0mmに押し出してシース60を形成した。

0045

比較のため、外部半導電層のベース樹脂もポリエチレンとし、他層の構成は上記電線と同様とした比較電線も作製し、本発明電線と比較電線において外部半導電層の絶縁層に対する剥離容易性を比較した。その結果、本発明電線は比較電線に比べて外部半導電層の剥離が容易に行なえることが確認された。

0046

(第二実施形態)
次に、内部半導電層、絶縁層、外部半導電層のベース樹脂は全て共通で、絶縁層、外部半導電層における添加剤の種類を変えた実施の形態を説明する。本例では、主として絶縁層と外部半導電層の構成と製造工程を説明し、それ以外の層に関しては第一実施形態と共通なので説明を省略する。

0047

本例の絶縁層は、ポリエチレンをベース樹脂とし、添加剤として難燃剤である水酸化マグネシウムを加えた樹脂組成物を用いて押出で形成した。

0048

また、外部半導電層は、ポリエチレンをベース樹脂とし、添加剤として滑剤であるステアリン酸アミドを加えた樹脂組成物で形成した。この外部半導電層は、絶縁層とは独立した押出により形成した。

0049

比較のため、外部半導電層の添加剤も水酸化マグネシウムとし、他層の構成は上記電線と同様とした比較電線も作製し、本発明電線と比較電線において外部半導電層の絶縁層に対する剥離容易性を比較した。その結果、本発明電線は比較電線に比べて外部半導電層の剥離が容易に行なえることが確認された。

0050

(第三実施形態)
次に、外部半導電層を模擬した半導電性組成物と、絶縁層を模擬した絶縁組成物シートを作製して、これらシートを圧着した後、剥離して、剥離に要する剥離力を測定した。用いた半導電性組成物の配合を表1に示す。表中、EPRはエチレンプロピレンゴムを、LDPEは低密度ポリエチレンを、EVAはエチレン酢酸ビニル共重合体を示す。

0051

サンプルの作製は、まず表1の各成分をローラで混合して半導電性組成物を得る。次に、この組成物をシート状に形成する。一方、絶縁層を模擬した絶縁組成物には、EVAを主体とする絶縁材料(表1のものと同じ)を用い、これをシート状に形成する。続いて、得られた半導電性組成物のシートと絶縁組成物のシートとを加熱圧着し、この圧着シートを幅0.5インチ(1.27cm)に切断して試験サンプルとする。剥離力の測定は、このサンプルの半導電性組成物と絶縁組成物の剥離を行って、その際に要する力を測定することで行った。

0052

この試験において、試料No.9の試験結果をリファレンスとする。つまり、試料No.9の半導電性組成物と絶縁組成物との剥離力(7.8kgf/0.5インチ)を基準とし、この基準よりも剥離力が小さければ、外部半導電層を絶縁層から容易に剥離できると評価する。試験結果も併せて表1に示す。この試験結果において、「破断」と示しているのは、半導電性組成物と絶縁組成物のシート同士を剥離することができず、いずれかのシートが破断したことを示している。

0053

0054

表1の結果から明らかなように、EPRを0〜40重量部、LDPEを60〜100重量部含む半導電性組成物は、リファレンスに比べて低い剥離力でサンプルの剥離ができることがわかる。特に、エチレンを52wt%含有するEPRを用いた試料No.3、No.4、No.8は、リファレンスの半分以下の剥離力であることがわかる。さらに、ベース樹脂をLDPEのみとした試料No.10は、リファレンスの1/5以下の剥離力であることがわかる。

0055

さらに、試料No.3と試料No.7の半導電性樹脂組成物のうち、カーボンブラックの配合量を30重量部としたもの及び100重量部としたものについても同様の試験を行ったところ、リファレンスよりも低い剥離力であることが確認できた。

0056

本発明電線は、各種電線に利用することができる。内燃機関を有する従来の自動車はもちろん、電気自動車やハイブリッド自動車ワイヤハーネスに利用することができる。また、本発明電線の製造方法は、上記電線の製造分野において利用することが期待される。

図面の簡単な説明

0057

本発明電線の横断面図である。
従来のワイヤハーネス用電線の横断面図である。

符号の説明

0058

10導体
20 内部半導電層
30絶縁層
40 外部半導電層
50シールド層
60 シース

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