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技術 化学及び/又は生物汚染物質の液状食品からの除去のための新規工業的プロセス

出願人 ドックス-アルイタリアソシエタペルアチオニ
発明者 ヴォルパト・イヴォビヅィッニ・ベルナルドヴェネロニ・フラヴィオ
出願日 2003年6月10日 (16年8ヶ月経過) 出願番号 2004-510545
公開日 2005年9月29日 (14年4ヶ月経過) 公開番号 2005-528902
状態 不明
技術分野
  • -
主要キーワード 金属小球 ガラス小球 機械抵抗性 汚染除去効率 予定濃度 排除対象 ピンポン玉 汚染除去用
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課題・解決手段

液状食品からの1種類以上の化学及び/又は生物汚染物質汚染除去手順であり、前記液体と前記汚染物質に特異的な抗体と共有結合した、少なくとも1種類の生体適合膜との接触に基づく汚染除去法である。

概要

背景

液状食品、例えばワインミルクフルーツおよび野菜ジュースビール、及び水は、化学汚染物質または生物汚染物質を含む場合がある。

化学汚染物質の中で、最も多いのは、以下のとおりである:
・殺寄生虫剤除草剤殺虫剤、それらは、土壌から、原料として使用する果物野菜を経て、あるいは、ミルクに関しては、生産動物中にと共に導入される食物を経て、食品に達すると思われ;
・薬物、ホルモンおよびその代謝物:それらは、ミルクの生産サイクルの中で、動物の無統制な処理、あるいは、ホルモンについては、搾乳の際の生理的時期に由来する;
工程汚染物質:例えばワインのマロラクティック発酵に由来する。

最も多発する生物汚染物質は、例えば細菌または真菌に由来する毒素で、原料として使用する果物や野菜を経て食品に達する可能性があり、あるいは、液状食品調製工程中に発生する可能性がある。

可能性のある汚染量と、汚染源から汚染監視するのが困難なために、液状食品汚染の問題が話題性のある懸念事項になっている。それは、監視が消費者リスク因子の防止に最も重要だからである。

例えば、真菌毒素が誘発する腎毒性は周知である(非特許文献1)。そこで、該問題には、抗生物質の無統制な使用後の薬物耐性と、食品中のグルココルチコイドおよび生物由来アミンなどの薬理学的に活性な代謝物が存在する影響(特に、リスク集団に対する)が伴う。

そのため、前述の汚染物質の液状食品からの完全汚染除去を可能にする技術が急務である。

これまでのところ、前記汚染除去は、活性炭ゲルセルロースおよびその誘導体などの不活性基質による物理的吸着を利用する技術によって実施されている。しかし、前記技術の使用は、該技術の汚染除去が不十分であり、非特異的な物理的プロセスに基づいているため、食品の主要な特徴を実質的に決定する種々の物質、例えば色素着香料、あるいは栄養素さえ除去してしまう。

本出願人による特許出願は、液状食品中に存在する有毒汚染物質の対応する不溶化特異的ポリクロナール抗体による複合化(排除)を想定した、革新的な改良された汚染除去技術について説明している(特許文献1)。

特に、排除対象の汚染物質に特異的なイムノグロブリンは、ガラスまたはプラスチック小球、あるいは、任意に化学的被覆可能な重合体でコートした磁気金属小球に付着させて不溶化し、正確な予定モル濃度比で汚染液に加える。培養後、生じる有毒残渣−イムノグロブリン複合体を濾過で排除する。

しかし、前記技術の産業応用には、いくつかの欠点がある:
a.固定および汚染除去剤利用の手段として使用する小球は、沈殿する可能性がある。そのため、液状食品を勢いよく攪拌しなければならない。さらに、必ずしも技術的に応用可能でない方法であるため、変更にかなりの費用がかかる、ということになる;
b.イムノグロブリンと汚染除去対象の液体の間の接触面は少ないので、汚染除去時間は比較的長く、必ずしも生産工程に適さない;
c.抗体を、付着、即ち、弱い結合によって固体支持体に結合させるので、連続プロセスでの使用を可能にするために実施する、洗浄および再活性化工程中、かなりの量が該支持体から剥離する傾向がある。このため、生産コストに大きく影響しないために必要な何回もの再利用ができない、ということになる。
d.方法の最後に必要な液体濾過によって、生産の時間と費用が決まってしまう。

様々な性質基質、例えば、ニトロセルロースや付着によってイムノグロブリンを結合する他の物理的反応性重合体から得られる膜が既知で、特に、診断目的で臨床生化学検査で使用される。最近、それらは、食品や体液中のマイコトキシンの検出にも使用されている。例として言及するのは、次のとおりである(非特許文献2−4)。
MI99A002622
I.Baudrimont, A.M.Betbeder, A.Gharbi, A.Pfohl−Leszkowicz, G.Dirheimer and E.E.Creppy, Effect of superoxide dismutase and catalase on the nephrotoxicity induced by administration of ochratoxin A in rats(ラットにおけるオクラトキシンAの摂取により誘導される腎臓毒性に対するスーパーオキシドジスムターゼの効果), Toxicology, 1994, 89(2), 101
E.Usleber, E.Schneider and G.Terplan, Direct enzyme immunoassay in microtitration plate and test strip format for the detection of saxitoxin in shellfish(甲殻類中のサキシトキシンを検出するための微量滴定および試験片構成による直接酵素免疫検定), Lett. in Appl. Microbiol., 1991, 13, 275
S.De Saeger and C.Van Peteghem, Dipstick Enzyme Immunoassay to Detect Fusarium T−2 Toxin in Weath(WeathにおけるフザリウムT−2毒素を検出するための浸漬型酵素免疫検定), Appl.Environ. Microbiol., 1996, 62(6), 1880
E.Usleber, E.Schneider and G.Terplan and M.V.Laycock, Two formats of enzyme immunoassay for the detection of saxitoxin andotherparalytic shellfish poisoning toxins(サキシトキシンおよび他の麻痺性甲殻類の毒素を検出するための酵素免疫検定の2つの構成体), Food Additiv. and Contaminants,1995,12(3), 405

概要

液状食品からの1種類以上の化学及び/又は生物汚染物質の汚染除去手順であり、前記液体と前記汚染物質に特異的な抗体と共有結合した、少なくとも1種類の生体適合膜との接触に基づく汚染除去法である。

目的

液状食品から1種類以上の化学及び/又は生物汚染物質を除去するプロセスで、前記液体と、表面に前記汚染物質に特異的な抗体を共有結合する、少なくとも1種類の生体適合膜との接触から成るプロセスを提供する

効果

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請求項1

化学及び/又は生物汚染物質液状食品からの除去のための、生体適合重合体から成る膜であって、該生体適合重合体が織布または不織布状であり、該汚染物質に特異的な抗体が該膜に共有結合していることを特徴とする膜。

請求項2

前記生体適合重合体が、ナイロンセルロースポリアクリレートポリエステルポリプロピレン、それらの誘導体およびそれらの混合物から成る群から選択される請求項1に記載の膜。

請求項3

前記生体適合重合体がナイロン、セルロースおよびそれらの誘導体であり、前記抗体が、CH2−CH2−SO2−CH2−CH2−NH−(CH2)4−N=CH−(CH2)3−CH=O、またはジアミノモノカルボキシルアミノ酸またはモノアミノジカルボキシルアミノ酸を含むペプチドから成る群から選択されるリンカーによって前記膜に結合される請求項2に記載の膜。

請求項4

前記ジアミノ−モノカルボキシルアミノ酸がアルギニンリジンの中から選択され、前記モノアミノ−ジカルボキシルアミノ酸がグルタミン酸アスパラギン酸の中から選択される請求項3に記載の膜。

請求項5

前記汚染物質が、殺寄生虫剤除草剤殺虫剤、薬物およびその代謝物ホルモンおよびその代謝物、ワインマロラクティック発酵生成物、および毒素から成る群から選択される請求項1〜4のいずれかに記載の膜。

請求項6

前記汚染物質が、アトラジンアフラトキシンオクラトキシンフモニシンカダベリンプトセイン、ウレタンプロゲステロンおよびサルモネラ抗原から成る群から選択される請求項5に記載の膜。

請求項7

前記生体適合重合体がナイロン66である請求項3に記載の膜。

請求項8

前記抗体がポリクロナール抗体である請求項1〜7のいずれかに記載の膜。

請求項9

生体適合重合体から成る膜との接触に基づいた、液状食品からの1種類以上の化学及び/又は生物汚染物質の除去プロセスであって、該汚染物質に特異的な抗体が該膜または該膜表面に共有結合していることを特徴とするプロセス。

請求項10

前記接触が、汚染除去対象液体への前記膜の浸漬によって行われる請求項9に記載のプロセス。

請求項11

前記生体適合重合体が、ナイロン、セルロース、ポリアクリレート、ポリエステルまたはビスコース、それらの誘導体またはそれらの混合物から選択される請求項9または10に記載のプロセス。

請求項12

前記重合体が織布または不織布状である請求項11に記載のプロセス。

請求項13

前記膜が請求項1〜8のいずれかに記載の膜である請求項12に記載のプロセス。

請求項14

前記汚染物質が、殺寄生虫剤、除草剤、殺虫剤、薬物およびその代謝物、ホルモンおよびその代謝物、ワインのマロラクティック発酵生成物、および毒素から成る群から選択される請求項9〜13のいずれかに記載のプロセス。

請求項15

前記汚染物質が、さらに、アトラジン、アフラトキシン、オクラトキシン、フモニシン、カダベリン、プトレセイン、ウレタン、プロゲステロンおよびサルモネラ抗原から成る群から選択される請求項14に記載のプロセス。

請求項16

前記膜が1〜24時間の範囲の時間中前記液体に浸される請求項10に記載のプロセス。

請求項17

前記膜が1〜6時間の範囲の時間中前記液体に浸される請求項16に記載のプロセス。

請求項18

攪拌せずに実施される請求項9〜17のいずれかに記載のプロセス。

請求項19

前記液状食品が、ワイン、ミルクフルーツジュース野菜ジュースビール、及び水から選択される請求項9〜18のいずれかに記載のプロセス。

請求項20

汚染物質に対する前記膜の総表面積は、固定された抗体と該抗体に向かう前記汚染物質のモル比が≧1である程度である請求項9〜19のいずれかに記載のプロセス。

請求項21

前記モル比が1〜5の範囲である請求項20に記載のプロセス。

請求項22

前記モル比が1〜2の範囲である請求項21に記載のプロセス。

請求項23

化学及び/又は生物汚染物質に特異的な抗体を共有結合によって保持する生体適合重合体膜の使用であって、該生体適合重合体が、液状食品の汚染除去用として、ナイロン、セルロース、ポリエステル、ポリアクリレート、それらの誘導体、またはそれらの混合物から成る群から選択されることを特徴とする膜の使用。

請求項24

前記使用が、除去対象液体への前記膜の浸漬による接触からなる請求項23に記載の膜の使用。

請求項25

前記汚染物質が、殺寄生虫剤、除草剤、殺虫剤、薬物およびその代謝物、ホルモンおよびその代謝物、ワインのマロラクティック発酵生成物、および毒素から成る群から選択される請求項24に記載の膜の使用。

請求項26

前記汚染物質が、さらに、アトラジン、アフラトキシン、オクラトキシン、フモニシン、カダベリン、プトレセイン、ウレタン、プロゲステロンおよびサルモネラ抗原から成る群から選択される請求項26に記載の膜の使用。

技術分野

0001

本発明は、汚染物質に特異的な抗体を共有結合した生体適合膜の使用に基づいた液状食品新規汚染除去法に関する。

背景技術

0002

液状食品、例えばワインミルクフルーツおよび野菜ジュースビール、及び水は、化学汚染物質または生物汚染物質を含む場合がある。

0003

化学汚染物質の中で、最も多いのは、以下のとおりである:
・殺寄生虫剤除草剤殺虫剤、それらは、土壌から、原料として使用する果物野菜を経て、あるいは、ミルクに関しては、生産動物中にと共に導入される食物を経て、食品に達すると思われ;
・薬物、ホルモンおよびその代謝物:それらは、ミルクの生産サイクルの中で、動物の無統制な処理、あるいは、ホルモンについては、搾乳の際の生理的時期に由来する;
工程汚染物質:例えばワインのマロラクティック発酵に由来する。

0004

最も多発する生物汚染物質は、例えば細菌または真菌に由来する毒素で、原料として使用する果物や野菜を経て食品に達する可能性があり、あるいは、液状食品調製工程中に発生する可能性がある。

0005

可能性のある汚染量と、汚染源から汚染監視するのが困難なために、液状食品汚染の問題が話題性のある懸念事項になっている。それは、監視が消費者リスク因子の防止に最も重要だからである。

0006

例えば、真菌毒素が誘発する腎毒性は周知である(非特許文献1)。そこで、該問題には、抗生物質の無統制な使用後の薬物耐性と、食品中のグルココルチコイドおよび生物由来アミンなどの薬理学的に活性な代謝物が存在する影響(特に、リスク集団に対する)が伴う。

0007

そのため、前述の汚染物質の液状食品からの完全汚染除去を可能にする技術が急務である。

0008

これまでのところ、前記汚染除去は、活性炭ゲルセルロースおよびその誘導体などの不活性基質による物理的吸着を利用する技術によって実施されている。しかし、前記技術の使用は、該技術の汚染除去が不十分であり、非特異的な物理的プロセスに基づいているため、食品の主要な特徴を実質的に決定する種々の物質、例えば色素着香料、あるいは栄養素さえ除去してしまう。

0009

本出願人による特許出願は、液状食品中に存在する有毒汚染物質の対応する不溶化特異的ポリクロナール抗体による複合化(排除)を想定した、革新的な改良された汚染除去技術について説明している(特許文献1)。

0010

特に、排除対象の汚染物質に特異的なイムノグロブリンは、ガラスまたはプラスチック小球、あるいは、任意に化学的被覆可能な重合体でコートした磁気金属小球に付着させて不溶化し、正確な予定モル濃度比で汚染液に加える。培養後、生じる有毒残渣−イムノグロブリン複合体を濾過で排除する。

0011

しかし、前記技術の産業応用には、いくつかの欠点がある:
a.固定および汚染除去剤利用の手段として使用する小球は、沈殿する可能性がある。そのため、液状食品を勢いよく攪拌しなければならない。さらに、必ずしも技術的に応用可能でない方法であるため、変更にかなりの費用がかかる、ということになる;
b.イムノグロブリンと汚染除去対象の液体の間の接触面は少ないので、汚染除去時間は比較的長く、必ずしも生産工程に適さない;
c.抗体を、付着、即ち、弱い結合によって固体支持体に結合させるので、連続プロセスでの使用を可能にするために実施する、洗浄および再活性化工程中、かなりの量が該支持体から剥離する傾向がある。このため、生産コストに大きく影響しないために必要な何回もの再利用ができない、ということになる。
d.方法の最後に必要な液体濾過によって、生産の時間と費用が決まってしまう。

0012

様々な性質基質、例えば、ニトロセルロースや付着によってイムノグロブリンを結合する他の物理的反応性重合体から得られる膜が既知で、特に、診断目的で臨床生化学検査で使用される。最近、それらは、食品や体液中のマイコトキシンの検出にも使用されている。例として言及するのは、次のとおりである(非特許文献2−4)。
MI99A002622
I.Baudrimont, A.M.Betbeder, A.Gharbi, A.Pfohl−Leszkowicz, G.Dirheimer and E.E.Creppy, Effect of superoxide dismutase and catalase on the nephrotoxicity induced by administration of ochratoxin A in rats(ラットにおけるオクラトキシンAの摂取により誘導される腎臓毒性に対するスーパーオキシドジスムターゼの効果), Toxicology, 1994, 89(2), 101
E.Usleber, E.Schneider and G.Terplan, Direct enzyme immunoassay in microtitration plate and test strip format for the detection of saxitoxin in shellfish(甲殻類中のサキシトキシンを検出するための微量滴定および試験片構成による直接酵素免疫検定), Lett. in Appl. Microbiol., 1991, 13, 275
S.De Saeger and C.Van Peteghem, Dipstick Enzyme Immunoassay to Detect Fusarium T−2 Toxin in Weath(WeathにおけるフザリウムT−2毒素を検出するための浸漬型酵素免疫検定), Appl.Environ. Microbiol., 1996, 62(6), 1880
E.Usleber, E.Schneider and G.Terplan and M.V.Laycock, Two formats of enzyme immunoassay for the detection of saxitoxin andotherparalytic shellfish poisoning toxins(サキシトキシンおよび他の麻痺性甲殻類の毒素を検出するための酵素免疫検定の2つの構成体), Food Additiv. and Contaminants,1995,12(3), 405

発明が解決しようとする課題

0013

驚くべきことに、汚染物質に特異的な抗体を共有結合する生体適合膜、好ましくは重合体の性質のもの、を液状食品の汚染除去に使用すると有利であることが見いだされた。該膜は、当分野で既知の汚染除去技術に伴う問題を解決でき、効率と応用簡便性に関して驚くべき結果を生じる。

課題を解決するための手段

0014

液状食品から1種類以上の化学及び/又は生物汚染物質を除去するプロセスで、前記液体と、表面に前記汚染物質に特異的な抗体を共有結合する、少なくとも1種類の生体適合膜との接触から成るプロセスを提供するのが、本発明の目的である。

0015

本発明のプロセスで使用するために、液状食品からの化学及び/又は生物汚染物質除去膜を提供するのが、本発明のさらなる目的である。前記膜は、生体適合材料から成り、前記汚染物質に特異的な抗体がそれに、またはその表面に共有結合されている点を特徴とする。

発明の効果

0016

当分野で既知の液状食品の汚染除去技術と比較して、本発明の手法は、多数のかつ予想外の長所を提供する。

0017

特に、以下の実施例で証明するように、本発明の手法は、液体の攪拌をなんら必要としないので、応用がさらに容易である。さらに、前記手法は、汚染除去のために小球に固定した抗体を利用した、特許出願MI99A002622で説明する手法に必要な時間よりもはるかに短い時間内で完全な汚染除去を行う。実施例18でさらに詳細に示すとおり、本手法のさらなる長所は、例えば0.1N HClで洗浄して汚染物質を除去することによって、特許請求の範囲に記載の膜を再生でき、汚染除去力を失わずに、連続汚染除去手法で再利用できる点である。それは、プロセス費用に関して重要な長所となる。

発明を実施するための最良の形態

0018

本発明の特に好ましい実施態様によれば、好ましくは切片状の膜を汚染除去対象の液体に浸す。前記切片を該液体中で、一方の端に何らかの浮き、例えば中空プラスチックボールを、他方の端に重りを付けてぴんと張った状態にする。該膜は、汚染物質濃度、温度、攪拌の要否に応じて、好ましくは、1時間から24時間の範囲の間、汚染除去対象の液体に浸す。液体の汚染除去は、攪拌すると、さらに早まる。本発明によれば、液状食品は、攪拌しない場合でも、完全に、かつ、急速に汚染除去できる。汚染除去対象の液体の攪拌が、望ましくない場合や、非常に費用がかかる場合、これは特に有利である。

0019

さらに、汚染除去は、室温未満の温度よりも室温の方が速やかである。事実上、室温で、汚染除去に1〜6時間かかるのが好ましい。

0020

いったん、処理が完了すると、本発明の膜あるいは複数種の膜は、単に取り除くことによって、即ち、当分野で既知の技術が要求する濾過などの分離手法を使用せずに、液体から分離する。これは、費用と安全性の点で重要な長所となる。

0021

発明記載の手法によって汚染除去できる液状食品は、例えばワイン、ミルク、フルーツおよび野菜ジュース、ビールおよび水である。本発明の特に好ましい実施態様では、膜あるいは複数種の膜は、抗体と化学共役した生体適合重合体から成る。生体適合重合体は、合成、半合成もしくは天然品であり、特許請求の範囲に記載されている手法での同使用に十分な機械抵抗性を持った膜の調製に適している。

0022

該膜は、織布または不織布の形態であるのが好ましい。該重合体は、好ましくは、ナイロンおよびその誘導体、セルロース誘導体およびポリアクリレートから成る群から選択し、ニトロセルロースおよびナイロン66が特に好ましい。該膜は、これらの材料の中の1種類のみから成ること、あるいは、それらの混合物(例、ポリエステル60%とポリウレタン40%から成るアルカンタラ)で調製することができる。排除対象の汚染物質に特異的な抗体を本発明の膜に固定する。好ましくは、前記抗体は、当分野で既知の方法に従って中〜大型動物免疫化によって入手するポリクロナール抗体である(A.Jonstone and Thorpe, Immunochemistry in Practice(免疫化学実務), 1982, 27〜30, Blackwell Sci. Publ., Oxford参照)。該抗体は、当分野で既知の化学共役反応によって、特にその目的のために至適化した同反応によって本発明の膜に固定する。該抗体との化学共役は、リンカーを使って行うのが好ましく、該リンカーは、その機能が立体障害を減じることであり、結果的に、膜との抗体共役および抗体と汚染物質の間の相互作用に有利に働く。さらに、リンカーによる共役は、膜表面上の抗体の密度を高める。これらの性質によって、効率的な汚染除去増強が可能である。

0024

別の、特に好ましいリンカーは、次のとおりである:
−CH2−CH2−SO2−CH2−CH2−NH−(CH2)4−N=CH−(CH2)3−CH=O

0025

本発明のプロセスによって、特異的抗体を産生できる、任意の汚染物質の液状食品からの排除が可能である。

0026

特に、前記の汚染物質は、化学的性質のもの、例えば殺寄生虫剤、除草剤、殺虫剤、薬物およびそれらの代謝物、ホルモンおよびそれらの代謝物、並びに、液状食品生産プロセス中に発生する望ましくない物質、もしくは、生物由来のもの、例えば毒素であることができる。

0027

特に、以下の実施例で詳細に説明するように、本発明の手法は、液状食品からの以下の汚染物質の排除に非常に有効である:
アトラジンアフラトキシンオクラトキシンフモニシンカダベリンプトセイン、ウレタンプロゲステロンおよび不活性化サルモネラ

0028

本発明に記載のプロセスは、各種汚染物質に対抗する抗体を結合した膜を使用し、単一操作で液体からの数種の汚染物質の除去が可能である。そのため、本発明に従った汚染除去手法において、1種の汚染物質当たり1個以上の膜を使用する。

0029

汚染物質1種当たりの膜の総表面積は、抗体が認識する汚染物質に対する固定された抗体のモル比が好ましくは≧1である面積である。特に好ましい実施態様によれば、前記比は、1から5までの範囲、好ましくは1から2までの範囲である。

0030

アトラジン−BSA(ウシ血清アルブミン共役体の調製
1.ジアゾ誘導体の調製
アトラジン10mg(4.6x10−6mol)に10μlの1N HCl(5x10−6mol)を添加した。スパーテルを使って得られた混合物を望みの硬さにし、試験管に注ぎ、これを沸騰水中に静置し、蒸留水900μlを添加した。生じたアトラジン・HCl溶液に0.5mlの1N HClを添加し、氷浴中で冷却した。いったん1mgのNaBrを添加し、攪拌しながら、1mg/ml(260mg;4.4x10−6mol)の濃度の260μlの冷NaNO2溶液滴下した。中で攪拌を1時間継続し、表題のジアゾ誘導体を得た。

0031

2.BSAとの共役
0.1Mホウ酸緩衝液、pH9中8.4mg/mlの濃度のBSA溶液に、攪拌しながら、第1項のとおりに調製したジアゾ誘導体を15分間かけて滴下した;1N NaOHを添加してpHを一定に保った。混合液を氷中で2時間反応させ、PBSリン酸緩衝食塩水)で透析した。

0032

アフラトキシン−BSA共役体の調製
1.ベンジジンビス−ジアゾ誘導体の調製
ベンジジン・2HCl(26mg)を4.5mlの0.2N HClに溶解し、0.5mlの蒸留水に溶解した18mgのNaNO2を添加した。氷浴中で攪拌しながら反応を1時間実施した;直ちにオレンジ色を呈した。

0033

2.BSAとの共役
0.16Mホウ酸緩衝液−1.3M NaCl、pH=9中10mg/mlの濃度のBSA溶液(50μl)に50μgの凍結乾燥アフラトキシンを添加した。得られた混合物に、第1項のとおりの17μlのビス−ジアゾ−ベンジジン溶液と33μlのホウ酸緩衝液から成る混合液を添加した。褐色に変色し、4℃で2時間ゆっくりと攪拌しながら反応を継続した。反応混合液をPBSで透析した。

0034

オクラトキシン−BSA共役体の調製
0.1M酢酸緩衝液、pH=5.5中10mg/mlの濃度のBSA溶液(30ml)に、水/メタノール9:1中5mg/mlの濃度のオクラトキシン9.32mlを添加した。混合液に750mgのEDAC(Sigma E1769)を添加し、室温で2時間反応させた;最初の30分間、pHを5分毎に調整した。

0035

反応混合液を、10Kdカットオフチューブ中、PBS、pH7.4で透析した。BSA対オクラトキシン共役比は、ミリモルで1:25であった。

0036

フモニシン−BSA共役体の調製
1.フモニシンB1−グルタールアルデヒド−BSAの調製
0.1MPBS、pH7.4中に蛋白1mg/mlを含むBSA(Sigma A7906)(15ml)溶液を4℃、0.2%グルタールアルデヒド溶液(Sigma G5882)200mlで一晩透析した。活性化BSA溶液を、PBS500ml(3分間交換)でさらに透析し、過剰の未反応グルタールアルデヒドを除去した。

0037

活性化BSA溶液に、1mlの0.06MDMSOに溶解したフモニシンB1(Sigma F1147)25mgを添加した。得られた混合液を、攪拌しながら、実験室温度で3時間、次に、4℃で一晩反応させ、最後にPBSで透析した。

0038

得られた共役体は、0.93mgのBSAと0.15mgのフモニシンB1/mlから成った。

0039

2.フモニシンB1−CDI−BSAの調製
0.1M酢酸緩衝液、pH6.5中に1mg/mlの蛋白を含むBSA溶液(Sigma A7906)(15ml)を調製した。混合液に最終濃度0.06MとしたDMSOを含む前記緩衝液1mlに溶解した2.5mgのフモニシンB1を添加し、攪拌しながら、粉末カルボジイミド(CDI)(Sigma E1769)25mgを添加した。攪拌を実験室温度で1時間継続し、その間、pHを10分毎に調節し、必要な限り5.5に調整した。該混合液を4℃で一晩反応させ、引き続いてPBSで透析し、過剰の未反応の試薬を除去した。

0040

0.93mgのBSAと0.15mgのフモニシンB1/mlを含む共役体を得た。

0041

カダベリン−アゾ−BSA共役体の調製
カダベリン:1,5−ジアミノペンテン[H2N−(CH2)5−NH2]
共役体:H2N−(CH2)5−N=N−BSA

0042

1.カダベリンモノ−ジアゾ誘導体の調製
反応は、氷浴中で実施した。

0043

カダベリン2塩酸塩(35mg:0.2mmol)を0.3mmol HClと4mgのNaBr(0.04mmol)を含む水5mlに溶解した。

0044

該溶液に、攪拌しながら約10分かけて氷水1mlに溶解した14.5mgの(0.21mmol)NaNO2を添加した。

0045

いったん、過剰のHNO2の存在をヨードデンプン処理紙検査し、反応をさらに10分間継続し、[NH2−(CH2)5−N=N−OH]を生成した。

0046

2.カダベリン−アゾ−BSA共役体の調製
0.13M NaClを含む0.1Mホウ酸緩衝液、pH=9.0中10mg/mlの濃度のBSA溶液(10ml)に、攪拌しながら氷浴中で上記のとおりに調製したカダベリンジアゾ誘導体溶液2mlを添加した。

0047

生じた溶液を4℃でゆっくりと攪拌しながら2時間反応させた後、10 Kdカットオフチューブ内でPBSで透析した。次に、pHを9.0に調整した。

0048

得られたカダベリン/BSA共役比は23.5:1であった。

0049

プトレセイン−アゾ−BSA共役体の調製
実施例6の記述とおりに、同一反応モル比で(カダベリンの指示量に0.92をかける)プトレセイン−アゾ−BSA免疫原を合成した。

0050

構造類似性があるため、カダベリンに対して生じた抗体は、プトレセインに対して十分に反応し、同物質の複合体を形成した。

0051

エチルカルバメート−N=N−BSA共役体の調製
1.エチルカルバメート(ウレタン)ジアゾ化
ウレタン(35.6mg;0.4mol)を0.1N HCl4mlに溶解した。該溶液を氷中で冷却、攪拌しながら、氷水2mlに溶解した24.8mgのNaNO2を攪拌しながら添加した。攪拌は、氷中で1時間継続した。

0052

2.BSAとの共役体の形成
13mlの0.16Mホウ酸緩衝液−0.13M NaCl、pH=9.0中に130mgのBSAを含有する溶液を氷中で冷却し、攪拌しながらゆっくりと1mlのジアゾ−エチル−カルバメート溶液を添加した。得られた溶液を2時間反応させた後、10kDカットオフチューブ中、同緩衝液で透析した。得られたエチルカルバメート/BSA比はモルにして40:1であった。

0053

プロゲステロン−BSA共役体の調製
1.プロゲステロン活性
プロゲステロン−3(O−カルボキシメチルオキシム(60mg;0.15M)(Sigma P3277)と37.5μl(0.15Mに相当)のトリn−ブチルアミンを1.5mlのジオキサンに溶解した。

0054

該溶液を8℃まで冷却し、20μl(0.15mM)のイソブチルクロロカーボネートを添加し、35分間反応させた。

0055

2.BSAとの共役
BSA(Sigma)(210mg)を水5.5mlに可溶化し、ジオキサン4mlと1N炭酸ナトリウム240μlを添加した。

0056

該混合液を8℃まで冷却し、全活性化プロゲステロン溶液(pHを7.5に調整)を添加し、30分間反応させた。次に、そこに25μlの1N NaOHを添加し、4時間30分の間反応させた。該溶液を一晩水で透析した。

0057

pHは、1M HClで4.5とした。生成した沈殿を4℃で放置し、遠心分離回収し、10mlの水に可溶化し、その間、pHを1M炭酸ナトリウムで7.0に調整し、最後に、酸性pHでアセトン(1回の通過当たり15ml)に連続通過させて精製した。

0058

サルモネラ不活性化
サルモネラに対する抗体の産生のため、適切な抗原を使って動物を感作した。

0059

臨床病理材料から採取したサルモネラエンテリテディ病原体から該抗原を産生し、サルモネラに特異的な培地上の発酵経路によって増殖させた。

0060

該抗原を既知の方法(M.Raynaud, A.Turpin, R.Mangalo and B.Bizzini, Croissance et toxinogenese, Ann. Inst. Pasteur, 1955, 88, 24)に従い、溶菌によって抽出した。

0061

該抗原の精製と免疫原への形質転換は、従来法(B.Bizzini, A.Turpin and M.Raynaud,Bull.Inst.Pasteur, 1974, 72, 177)で実施した。

0062

ポリクロナール抗体産生のための動物の免疫化
実施例1〜9で合成した各種免疫原に対応するポリクロナール抗体を、既述の方法(A.Johnstone and R.Thorpe, Immunochemistry in Practice, 1982, 27−30, Blackwell Sci. Publ., Oxford)に従ってヒツジに産生させた。

0063

特に、採用した免疫化プロトコルは次のとおりである:
a.PBS、pH7.4とフロイント完全アジュバント(Sigma F5881)の1:1混合液(v/v)2mlに懸濁した、10mgの免疫原/動物の皮下(cs)投与による動物の感作処置;sc注射液を動物投与部分の5箇所(0.4ml/箇所)の異なる部位に投与した;
b.PBS、pH7.4とフロイント不完全アジュバント(Sigma F5506)の1:1混合液(v/v)1mlに懸濁した、2.5mgの免疫原/動物の筋肉内(im)注入大腿部)によるブースター処置;
c.30日間隔のブースター処置、抗体応答陽性になるまで、上述の条件と同一の実験条件下で実施。

0064

抗体応答陽性は、ELISA法によって検定した:対照免疫原、即ち、被験免疫原(投与品)の合成に使用したものとは異種の蛋白(例、HSA;OVA)と共役した同一ハプテンの免疫原でマイクロプレートの穴をコートした。産生された抗体の感受性特異性を、酵素HRP(西ワサビパーオキシダーゼ−Sigma A3415)と共役したヒツジ抗体抗−抗体を使って分析した;
d.抗体精製用の血液は、各ブースターから15日目に動物の頚静脈から採取した。

0065

特異的イムノグロブリン(IgG)の精製
動物の血液を3,000rpmで15分間遠心分離して、血清収集した;文献(K.Heide and H.G.Schwick, Salt fractionation of immunoglobulins, in immunochemistry(イムノグロブリンの塩分別、免疫化学中), vol.1,1978, chapter 7, Ed.D.M.Weir,Blackwell Sci.Publ., Oxford)の記述のとおりに、硫酸アンモニウム飽和溶液処理によって、そこからイムノグロブリンを沈殿させた。

0066

過剰の塩は、10kDカットオフチューブ中、PBS、pH7.4による透析で除去した。

0067

ハプテン(抗原)に特異的なIgGは、文献(S.Fuchs and M.Sela, Immunoadsorbents, Immunochemistry, vol.1, 1978, chapter 10, Ed.D.M.Weir, Blackwell Sci.Publ.,Oxford)の記述のとおりに、特異的免疫原で活性化したセファロース4Bによるアフィニティークロマトグラフィーによって全イムノグロブリンから分離した。

0068

ニトロセルロース基質(シート)への特異的IgG固定
1.ニトロセルロースの活性化
反応方式:
ニトロセルロース−OH + H2C=CH−SO2−CH=CH2→
ニトロセルロース−O−CH2−CH2−SO2−CH=CH2

0069

ジビニルスルフォン(DVS−Sigma V3700)(10ml)を20mlのジメチルホルムアミド、170mlの0.5M NaHCO3/NaCO3緩衝液、pH10に溶解した。ニトロセルロースシートを前記溶液に浸し、そこで、21℃で10分間保ち、蒸留水でゆすぎ、乾燥した。

0070

得られたニトロセルロースシートは、4℃の乾燥状態で、少なくとも1ヶ月保存できた。

0071

活性化ニトロセルロースへのリンカー攻撃
前記攻撃の目的は、イムノグロブリン攻撃への立体障害を排除することである。
反応方式:
ニトロセルロース−O−CH2−CH2−SO2−CH=CH2+ H2N−(CH2)4−NH2→
ニトロセルロース−O−CH2−CH2−SO2−CH2−CH2−NH−(CH2)4−NH2

0072

上述のとおりに調製した活性化ニトロセルロースシートを21℃で、1,4−ジアミノブタン(Sigma P7505)の1%(w/v)水溶液に30分間浸し、そこから取り出し、蒸留水で洗浄した。

0073

3.セルロースへのイムノグロブリンの結合
イムノグロブリンを、上述のとおりに処理したニトロセルロースに以下の2種類の技術のいずれかによって結合させた:
3a)IgGの過ヨウ素酸酸化とリンカーのNH2基への結合
0.1Mクエン酸クエン酸ナトリウム緩衝液、pH5.0中IgG溶液(20mg/ml)10mlを37℃まで加熱し、1:15に相当するIgG/メタ過ヨウ素酸ナトリウムモル比で、メタ過ヨウ素酸ナトリウム溶液(NaIO4、30mg/ml水)を添加した。該酸化は、攪拌、遮光しながら、37℃で5分間実施し、最終濃度0.01Mとするエチレングリコール(Sigma E9129)を添加して停止した。

0074

第2項のとおりに調製した結合ニトロセルロースシートを、40mlの1M Na2CO3/NaHCO3緩衝液、pH10.0に浸し、酸化IgG溶液を添加した。反応は、4℃で一晩実施した。

0075

1M NaH2PO4を添加して、pHを6.0に調整した。次に、新鮮0.26M NaBH4溶液(10mg/ml)を添加して、最終濃度を0.001Mとした。室温で30分間還元反応を実施した。ニトロセルロースシートをPBS、pH7.4で洗浄し、乾燥した。

0076

3b)結合ニトロセルロースでのアルデヒド基の導入とIgGの固定
反応方式:
ニトロセルロース−O(CH2)2−SO2−(CH2)2−NH2+ −CHO−(CH2)3−CHO→
ニトロセルロース−O−(CH2)2−SO2−(CH2)2−N=CH−(CH2)3−CHO

0077

第2項のとおりに調製したニトロセルロース−NH2シートを、0.5M NaHCO3/Na2CO3緩衝液、pH10.0中1%(v/v)グルタールアルデヒド溶液に浸し、そこで21℃で15分間保ち、蒸留水で洗浄し、乾燥した。

0078

得られたニトロセルロースシートは、4℃の乾燥状態で、反応性損失せずに1ヶ月保存できた。

0079

ニトロセルロース−CHOシートを、0.5M NaHCO3/Na2CO3緩衝液、pH10.0中IgG溶液100mlに浸し、それを4℃で一晩保持した。該シートをPBS、pH7.4でゆすぎ、PBS、pH6.0中0.001M NaBH4新鮮溶液に浸した。実験室温度で30分間還元反応を実施した。次に、該シートをPBS、pH7.4でゆすいだ。

0080

ナイロン基質(布)への特異的IgG固定
・方式No.1
1.ナイロン活性化
ナイロン66[ポリ(N,N’−ヘキサメチレンアジピンジアミド)−Fluka−74712]布を、3.5M HCl中に浸し、それを24時間保持し、蒸留水で洗浄した。

0081

−NH2および−COOH反応性基曝露によるナイロン活性化を得た。

0082

2.イムノグロブリンとの共役
3通りの異なる手法に従って、イムノグロブリンをHCl−前処理したナイロンと共役させた:

0083

2a)
反応方式:
ナイロン−COOH +CMC→ナイロン−COCMC
無水酢酸を用いた1分間処理によって、−NH2基を遮断した。該布を最初に蒸留水で、次に0.1M炭酸緩衝液、pH9.5で洗浄し、最後にPBSでゆすいだ。

0084

室温で10分間、水中4%1−シクロヘキシル−3−(2−モルフォリノエチル)−カルボジイミドメタ−p−トルエンスルフォネート(CMC)で上述のとおりに前処理した材料の処理によって−COOH基を活性化した。IgGとナイロン−CMCを、PBS中、室温で2時間、その後、4℃で一晩反応させた。

0085

該布をPBSで洗浄し、室温、PBS中2%(w/v)OVA(卵白アルブミン)で処理し、PBS−ツイーン20(0.05%)でさらに洗浄し、最後に乾燥した。

0086

2b)
反応方式:
ナイロン−NH2+ −CHO−(CH2)3−CHO→ナイロン−N=CH−(CH2)3−CHO
HClで前活性化したナイロン布を、室温、蒸留水中2%グルタールアルデヒド溶液で2時間処理した。

0087

蒸留水で洗浄した後、該ナイロン布を、室温、1mg/mlの濃度のPBS中IgG溶液で4時間処理した。その後、該布をPBSで洗浄し、PBS中2%(w/v)OVA溶液で1時間処理し、室温、PBS−ツイーン20(0.05%)でさらに洗浄し、乾燥した。

0088

2c)
反応方式:
ナイロン−NH2 + CH2=CH−SO2−CH=CH2→
ナイロン−NH−CH2−CH2−SO2−CH=CH2
反応性基曝露のためにHClで前処理したナイロン布を20mlのジメチルホルムアミド(DMF)および170mlの0.5M NaHCO3/Na2CO3緩衝液、pH9.0に溶解した10mlのジビニルスルフォン(DVS)に浸し、それを21℃で1時間保持し、蒸留水で洗浄した。

0089

100mgのIgGを20mlの0.5M NaHCO3/Na2CO3緩衝液、pH9.0に溶解した。ナイロン-DVS布を前記溶液に浸し、それを室温で一晩保持した。

0090

いったん、反応が完了すると、ナイロンをPBSでゆすぎ、乾燥した。

0091

オクラトキシンのワインからの汚染除去
実験の目的は、ワインから毒素の汚染除去のために、抗−オクラトキシン−特異的イムノグロブリン(IgG)の複合化(除去)能−および関連する速度−を同時に分析することであった。IgGは、以下の形態で使用した:
a.遊離型−そのままで、いかなる支持体にも結合していない;
b.1級アミン基を含むガラス製小球に結合(ガラス−アミノプロピル−Sigma G4643−200/400メッシュ);
c.本発明に従いナイロン布に結合

0092

イムノグロブリンIgGは、以下の反応方式に従ってガラス小球に結合させた:
5mgの抗−オクラトキシン特異的IgGを2mlの0.01M酢酸緩衝液、pH5.5に希釈し、前記緩衝液で透析した(精製塩除去)。

0093

溶液を氷浴に置き、53.5mgのNaIO4を添加し、遮光、攪拌しながら20分間反応させ、40μlのエチレングリコールを添加し、5分間反応させた後、0.1M Na2CO3/NaHCO3緩衝液、pH9.5で透析した。

0094

採取し、前記緩衝液で10mlとした溶液に、1gの小球−NH2を添加し、室温で一晩反応させた。小球懸濁液に、800μlのNaBH4(4mg/ml)溶液を添加し、実験室温度で2時間反応させた。

0095

IgGと共役した小球をPBSで洗浄した。以下の共役比を得た:1.84x10−6mol IgG/g小球−NH2

0096

以下の実験手順に従って、ワインの汚染除去を実施した。

0097

使用したワインは、技術の現状によって毒素含量が高い(0.4μg/lまで)赤ワインであった。HPLCから明らかなように、300lのワイン中のオクラトキシン含量は、0.265μg/lであった。

0098

ワインを50lずつ6等分し、これを以下のとおりに処理した:
アリコートNo.1:150rpmで攪拌しながら、遊離抗−オクラトキシンIgGを、IgG1モル:存在する毒素1モルの比率で添加した;
アリコートNo.2: 150rpmで攪拌しながら、ガラス小球と共役した遊離抗−オクラトキシンIgGをIgG1モル:存在する毒素1モルの比率で添加した;
アリコートNo.3:150rpmで攪拌しながら、ナイロン布と共役した抗−オクラトキシンIgGをIgG1モル:存在する毒素1モルの比率で添加した。使用した該布は、短冊状であった。短冊は、一端をピンポン玉で浮遊させ、他端に重り(鉛の重り)をつけて張らせたが、いずれにしても液体中を自由に動いた。
アリコートNo.4(遊離IgG)、No.5(ガラス小球固定IgG)およびNo.6(ナイロン布固定IgG)は、攪拌を1,000rpmで行った点を除いて、上述のとおりに処理した。

0099

全汚染除去実験は室温で実施した。1、3、6時間の接触後、各小分けワインから100ml分を採取し、非取り込み(遊離)オクラトキシン含量を測定した。

0100

アリコートNo.1および4(遊離IgG添加)中の毒素含量測定に関して、分析前に、10Kdカットオフチューブ中で透析し、存在するIgG−オクラトキシン複合体を保持した。

0101

下表は、前記の実験条件下で得られた結果を示し、ワイン中の遊離毒素濃度の減少%で表す(特異的IgGによる各種毒素除去系の汚染除去能)。

0102

0103

得られた結果は、以下のことを示す:
a.特異的IgGを使うことによって、ワインからオクラトキシンを完全に除去できる;
b.遊離IgGを使うと、全毒素を複合化する時間が比較的長い(ワイン中に存在する干渉物質の作用によると思われる);
c.ガラス小球に結合したIgGを使うと、完全複合化を得るために、かなり勢いよく攪拌することが必要である。理由は、攪拌しない、あるいは、ゆっくりと攪拌すると、小球が底に沈着する傾向があるためのようだ。しかし、勢いのよい攪拌は、工業的ワイン製造プロセスとは相容れないと思われる;
d.驚くべきことに、布と共役したIgGを使用すると、ワイン中に存在する全毒素を短時間、低速攪拌ベルで完全に複合化でき、工業的プロセス適応している。

0104

生物由来アミン(プトレセイン)のワインからの汚染除去
本実験の目的は、予定濃度でワインに即席で添加した生物由来アミンをワインから汚染除去するための、特異的イムノグロブリン(IgG)の複合化(除去)能−および関連する速度−を分析することであった。IgGは、以下の形態で使用した:
a.遊離型−そのまま、支持体に結合していない;
b.ガラス製小球(Sigma G4663)に固定;
c.本発明に従いナイロン6,6布に固定;
さらに、異なる実験条件下で操作した。

0105

ガラス小球への特異的IgGの固定は、実施例14で述べた手順に従って実施した。ワイン中のプトレセイン含量は、既知法に従ってHPLCで評価した。

0106

この場合も、使用したワインは赤ワインであった。該ワインを分析し、存在する場合は、生物由来アミンを測定し、ついで、攪拌しながら最終濃度4mg/lまでのプトレセインを添加した。

0107

以下の実験手順に従って、ワインの汚染除去を実施した。

0108

ワインを50lずつ6等分し、以下のとおりに処理した:
アリコートNo.1:放置(すなわち攪拌せず)後、遊離(非固定)抗−プトレセインIgGを、IgG1モル対添加アミン1モルの比率で添加した;
アリコートNo.2:同一条件下で放置した後、ガラス小球に固定した抗−プトレセインIgGを、IgG1モル対添加アミン1モルの比率で添加した;
アリコートNo.3:同一条件下で放置した後、本発明に従いナイロン布に固定した抗−プトレセインIgGを、IgG1モル対添加アミン1モルの比率で添加した。

0109

アリコートNo.4(遊離IgG)、No.5(小球固定IgG)およびNo.6(ナイロン布固定IgG)は、150rpmでの攪拌を試験中終始継続した点を除いて、上述のとおりに処理した。

0110

全汚染除去実験は室温で実施した。1、3、6時間の接触後、各小分けワインから100ml分を採取し、プトレセイン含量(程度の差はあるが固定された特異的抗体によって非複合化)を測定した。

0111

アリコートNo.1および4(遊離−非固定−IgGで処理)中の毒素含量測定に関しては、分析前に、100Kdカットオフチューブ中で透析し、存在するIgG−プトレセイン複合体を保持した。

0112

下表は、前記の実験条件下で得られた結果を示し、ワイン中の遊離生物由来アミン濃度の減少%で表す(異なる形態の特異的IgGによる各種アミン除去系の汚染除去能)。

0113

0114

得られた結果は以下のことを示す:
a.驚くべきことに、ナイロン布に固定したIgGを使用すると、液状食品(ワイン)は、生産プロセスに応用しにくいと思われる攪拌を行わずに放置した場合でも、完全に汚染除去される;
b.ガラス小球に固定したIgGは、最適な汚染除去力を発揮できない。それは、完全複合化前に、該小球が底に沈着する傾向があるからである。

0115

カルバメート(エチルカルバメートまたはウレタン)のワインからの汚染除去
遊離、または、各種濃度レベル不活性物質に様々に固定されたIgGの、即席で添加したカルバメートのワインからの汚染除去能を評価した。

0116

その目的で、以下の特異的抗ウレタンイムノグロブリンを使用した:
a.遊離型−いかなる支持体にも固定されていない;
b.先の実施例で述べたとおりにガラス小球(Sigma G4643)に固定;
c.本発明に従いナイロン6,6布に固定。

0117

エチルカルバメート(ウレタン)含量は、文献に記載されている方法(H.M.Stahr, Analytical Methodsin Toxicology(毒物検査における分析法), 1991, p.157, John Wiley and Sons, N.Y.)に従ってガスクロマトグラフィーで測定した。

0118

以下の手順に従って、ワインの汚染除去を実施した。あるロット白ワインを調べ、あるとすれば、エチルカルバメートの存在を確認した:検出量は、5μg/lに相当した。該ワインに、最終濃度500μg/lまでのエチルカルバメートをさらに添加した後、50lずつに4等分し、これらを次のとおりに処理した:
アリコートNo.1:150rpmで攪拌しながら、遊離−非固定−抗−ウレタンIgGを0.5モルIgG対1モルウレタンの比率で添加;
アリコートNo.2:150rpmで攪拌しながら、前実施例に述べたとおりに、ナイロン布に固定した抗−ウレタンIgGを0.5モルIgG対1モルウレタンの比率で添加;
アリコートNo.3(遊離IgG)とNo.4(ナイロン布固定IgG)は、IgG/ウレタンモル比が1:1に相当した以外、上述のとおりに処理した。

0119

全汚染除去実験は室温で実施した。1、3、6時間の接触後、各小分けワインから100ml分を採取し、溶液中の(非取り込み)カルバメート含量を測定した。

0120

この場合も、遊離(非固定)IgGで処理したアリコートを予め透析し、IgG−カルバメート複合体を保持した。

0121

下表は、前記の実験条件下で得られた結果を示し、ワイン中の化学汚染物質濃度の減少%で表す。

0122

0123

特異的抗体が、一般に、1モル当たり2モルの抗原と複合体を形成できることを考慮すると、上記の結果は、ナイロン布へのIgG固定によって、IgGが抗原結合に驚くほど生物利用可能であることを証明している;一つの証拠は、理論値に近い濃度ですでに、ワインからの汚染物質除去がほぼ完全である点である。

0124

アフラトキシンのミルクからの汚染除去
本実験の目的は、ミルクからの、異なる不活性支持対に固定した抗−アフラトキシン特異的イムノグロブリン(IgG)のアフラトキシンA1汚染除去能−および関連する速度−を分析することであった。IgGは、以下の形態で使用した:
a.先の実施例で述べた手順に従ったガラス小球に固定した抗−アフラトキシン特異的IgG;
b.本発明に従ったナイロン布に固定した同一IgG

0125

汚染除去実験は、4℃、即ち通常のミルク保存温度で維持したサンプルについて実施した。

0126

汚染除去は、以下の実験手順に従って実施した。

0127

ミルク中のアフラトキシンA1含量は、当分野で既知のHPLCによって測定した(S.M.Lamplugh,Comparison of three methodsfor the extraction of aflatoxins from human serum in combination with a high−performance liquid chromatographic assay(HPLC検査と組み合わせたヒト血清からのアフラトキシン抽出に関する三方法の比較), J.Chromatogr., 1983, 273, 442)。サンプルの性質に応じて、方法を調整した。

0128

あるロットのミルクを検討し、あるとすれば、毒素の存在を確認した。次に、該ミルクに最終濃度0.3μg/lまでのアフラトキシンを添加し、10lずつ小分けし、これを以下のとおりに処理した:
アリコートNo.1:150rpmで攪拌しながら、IgG1モル対存在する毒素1モルの比率でガラス小球に固定した抗−アフラトキシンIgGを添加;
アリコートNo.2:150rpmで攪拌しながら、IgG1モル対存在する毒素1モルの比率でナイロン布に固定した抗−アフラトキシンIgGを添加;
アリコートNo.3:150rpmで攪拌しながら、IgG2モル対存在する毒素1モルの比率でガラス小球に固定した抗−アフラトキシンIgGを添加;
アリコートNo.4:150rpmで攪拌しながら、IgG2モル対存在する毒素1モルの比率でナイロン布に固定した抗−アフラトキシンIgGを添加。

0129

この実験で、高めのイムノグロブリン濃度を試験することが便利であると分かった。その理由は、低温で実施する免疫反応が有意に鈍化するからである。

0130

1、3、6時間の接触後、該ミルクから100mlずつを採取し、アフラトキシン含量(イムノグロブリンによる取り込みせず)を測定した。

0131

下表は、前記の実験条件下で得られた結果を示し、ミルク中の毒素濃度の減少%で表す(抗毒素特異的IgGによる各種毒素除去系の汚染除去力)。

0132

0133

上記の結果は、他の固定系に比較して、ナイロンでのイムノグロブリン固定が、驚くほど改良された汚染除去力を確保していることを証明している。さらに、ミルク汚染物質は、前記方法によって、低温でも完全に除去できる。

0134

ミルクからのサルモネラ抗原の汚染除去
本実験の目的は、不活性物質に固定した特異的イムノグロブリンの、ミルクからの細菌汚染物質除去能、並びに、工業的プロセスへの連続応用を考慮した固定法合理性簡易性を評価することであった。

0135

本実験のさらなる目的は、連続処理における、いったん十分に洗浄した固定IgGの再利用の適切性を評価することであった。

0136

この目的のために、以下の形態のIgGで、ミルクからのサルモネラ抗原の汚染除去の分析を実施した:
a.遊離型−そのままで、いかなる支持体にも固定されていない;
b.ガラス小球(Sigma G4643)に固定
c.本発明に従ってナイロン布に固定

0137

以下の実験手順に従って、ミルクの汚染除去を実施した。

0138

液状食品中のサルモネラ抗原の存在を、マイクロプレートに付着させた特異的抗体を使って、サンプル上に存在する抗原と検出酵素(パーオキシダーゼ)と共役させた同一抗原の間の抗体結合について競合を分析し、競合的ELISAによって検定した。

0139

あるロットのミルクに、最終濃度20μg/lまでのサルモネラ抗原を添加した後、該ミルクを10lずつに小分けし、これを以下のとおりに処理した:
アリコートNo.1:150rpmで攪拌しながら、IgG1モル対存在する抗原1モルの比率で遊離−非固定−サルモネラ抗−抗原特異的IgGを添加;
アリコートNo.2:150rpmで攪拌しながら、IgG1モル対存在する抗原1モルの比率でガラス小球に固定した抗−抗原特異的IgGを添加;
アリコートNo.3:150rpmで攪拌しながら、IgG1モル対存在する抗原1モルの比率でナイロン布に固定した抗−抗原特異的IgGを添加。

0140

全汚染除去実験を室温で実施した。

0141

3時間接触後、以下の手順に従って、液体からIgGを取り出した:
アリコートNo.1(遊離IgG)は0.45μm膜での濾過による;
アリコートNo.2(ガラス小球固定IgG)はワットマンNO.1濾紙での濾過による;
アリコートNo.3(ナイロン固定IgG)は液体からの布の簡単な取り出し。

0142

ミルク中の、あるとすれば、抗原残渣を測定した。

0143

ミルク中の抗原濃度の減少%で表した結果(各種固定イムノグロブリンの汚染除去力)を下表に示す。

0144

0145

上記の結果は、本質的に、他の固定系に関して、ナイロン布に固定したIgGの汚染除去力を示す。

0146

ガラス小球やナイロン布は、ゆっくりと攪拌しながら0.1N HCl溶液で30分間処理することによって、抗体に結合した汚染物質を除去して再生した。該布または該小球は、PBSでゆすぎ、上述の手順に従って、連続汚染除去プロセスで使用した。

0147

ほとんど回収できないことから、非固定IgGで実験を実施しなかった。

0148

下表は、連続処理で得られた結果を示す;該結果は、サルモネラ抗原によるミルク汚染の減少%で表す。

0149

0150

得られた結果は、汚染除去の再生および再利用の点で、ナイロンへの固定が、他の固定系よりも驚くほど良好な結果を生じることを示している。製品原価に対する汚染除去費は、かなり低減される結果になる。

0151

ミルクからのプロゲステロン汚染除去
本実験の目的は、不活性支持体に固定したイムノグロブリンの、液状食品からの過剰のステロイドホルモン汚染除去能を評価することであった。

0152

ミルクが、搾乳の生理的時期に応じて様々な量の前記ホルモンを含有することから、ミルクについて本実験を実施した。一例として、ミルクからのプロゲステロン除去の可能性を検討した。

0153

以下のIgGの汚染除去力を検討した:
a.磁性小球に固定した抗−プロゲステロン特異的IgG、該小球は化学共役に適した合成重合体でコートされている。
b.本発明の手順に従った短冊状ニトロセルロース片に固定した抗−プロゲステロン特異的IgG

0154

磁性小球の固定は、ガラスへの固定に使用したものと同じ手順に従って実施した。

0155

ミルクの汚染除去は、以下の実験手順に従って実施した。

0156

ミルク中のプロゲステロン含量は、既知法(J.A.Demetriou, in Meth. in Clin. Chem., 1987, p.253, A.J.Pesce and L.A.Kaplan, Eds., C.V.Mosby, St.Louis, USA)に従ってELISAによって評価した。

0157

いったんプロゲステロン含量を調べ、ミルクを10Lずつ小分けし、これを以下のとおりに処理した:
アリコートNo.1:マグネットでゆっくりと攪拌し、小球を連続して動かしながら、IgG1モル対プロゲステロン1モルの比率とする濃度で磁性小球に固定したIgGを使用:
アリコートNo.2:静かに攪拌し、液体中のセルロース片をわずかに動かしながら、IgG1モル対プロゲステロン1モルの比率とする濃度でニトロセルロース片に固定したIgGを使用。

0158

全汚染除去実験は、室温で実施した。

0159

1および3時間の接触後、100ml分を各ミルクのアリコートから採取し、該液体中のプロゲステロン含量(非取り込み)を測定した。

0160

磁性小球を濾過により除去し、セルロース片を用手にて取り出した。

0161

下表は、前記実験条件下で得られた結果を示し、ミルク中のプロゲステロンの減少%(各種不活性支持体に固定した抗−プロゲステロン特異的IgGの汚染除去力)として表す。

0162

0163

結果は、ナイロン以外の繊維、例えばニトロセルロースに共役したIgGの汚染除去効率を示す。

0164

結果は、また、大量で作業することによって、布への固定は、磁性小球への固定よりも有意に良好で、収益性の高い結果を生じることを示している。

0165

フルーツジュースからのアトラジン汚染除去
本実験の目的は、不活性相に固定した特異的IgGの、フルーツジュースのような濃厚な液状食品からの例えばアトラジンなどの化学汚染除去物質の汚染除去能を分析することであった。

0166

この目的のために、抗−アトラジンIgGを以下のものに固定した:
a.ガラス小球(Sigma 4643)
b.本発明に従いナイロン布

0167

フルーツジュースの汚染除去を、以下の実験手順に従って実施した。

0168

フルーツジュース中のアトラジン含量を、一般的方法(H.M.Stahr, Analytical Methodsin Toxicology, 1991, pag.181, John Wiley and Sons, N.Y,)に従って、ガスクロマトグラフィーで評価した。

0169

販売されているオレンジジュースに、最終濃度50μg/Lジュースまでのアトラジン溶液を即席で添加した。

0170

該ジュースを5Lずつ小分けし、これを以下のとおりに処理した:
アリコートNo.1:150rpmで攪拌しながら、IgG2モル対汚染物質1モルの比率で、ガラス小球に固定した抗−アトラジン特異的IgGを添加;
アリコートNo.2:150rpmで攪拌しながら、IgG1モル対汚染物質1モルの比率で、本発明に従ってナイロン布に固定した抗−アトラジン特異的IgGを添加;
アリコートNo.3:150rpmで攪拌しながら、IgG2モル対汚染物質1モルの比率で、ナイロン布に固定した抗−アトラジン特異的IgGを添加;

0171

他の全実験と同様に、IgG活性化短冊状ナイロン片は、汚染除去対象液体に再浮遊させ、該ナイロン片の一方の端に中空プラスチックボールを付けて浮遊させ、他方の端に、小型の鉛のを付け、ナイロン片を攪拌中に張るようにして汚染除去した。

0172

全汚染除去実験を室温で実施した。

0173

2および4時間後、各ジュースのアリコートから100ml分を採取し、該液体中の汚染物質であるアトラジン含量(非取り込み−遊離型)を測定した。

0174

下表は、前記の実験条件下で得られた結果を示し、フルーツジュース中の遊離アトラジン濃度の減少%(特異的IgG汚染除去能)で表す。

0175

0176

これらの結果は、「濃厚な」液状食品も、除去反応媒体に対する抗体/物質の特定条件下で汚染除去できることを示している。

0177

結果は、汚染除去に際して、抗体固定手段として布を使用すると、反応条件と、その結果、汚染除去能が有意に改善されることも示している。

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