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技術 ポリエステルブレンド組成物およびそれから製造された生分解性フィルム

出願人 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー
発明者 賀来群雄ウシヤマアキコミズタニリチャードアレンヘイズジェニファーエム.シュナイダー
出願日 2003年5月13日 (17年7ヶ月経過) 出願番号 2004-503558
公開日 2005年8月25日 (15年4ヶ月経過) 公開番号 2005-525448
状態 特許登録済
技術分野 高分子成形体の製造 プラスチック等の延伸成形、応力解放成形 高分子組成物 生分解性ポリマー
主要キーワード ギャラガ コーテッドペーパー シードテープ 調理くず 堆肥化プロセス 衝撃抵抗 封止強度 使い捨て手袋
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課題・解決手段

特定のコポリマーから選択される少なくとも2つのコポリマー、特に分枝および線状生分解性コポリマーブレンド、を含むポリエステルブレンド組成物。前記ポリエステルブレンド組成物から製造されるブローンフィルム、ならびに前記ポリエステルブレンド組成物および前記フィルムの製造方法もまた、提供される。前記フィルムが生分解性、透明であり、すぐれた機械的性質を有する。

概要

背景

プラスチックフィルムなどのプラスチック製品の処分に関する社会的な関心および要求に促されて、生分解性樹脂組成物の研究が行われている。廃棄物の堆肥化プロセスと関連した高湿度高温条件下で分解可能である生分解性芳香族ポリエステル樹脂組成物を開発する試みが活発になされている。様々な使用が、このような組成物に対して提案されている。例えば、ティエッツ(Tietz)に付与された米国特許公報(特許文献1)、ギャラガー(Gallagher)らに付与された米国特許公報(特許文献2)、およびティエッツに付与された米国特許公報(特許文献3)には、エチレングリコールおよびジエチレングリコールから製造されたグリコール成分を2つの酸成分、すなわち、スルホン酸アルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩、およびテレフタル酸重合させることによって調製されたポリエステルが記載されている。これらの特許はまた、このようなポリエステルからなる繊維、フィルムシート、および繊維不織布について記載している。

マツモト(Matsumoto)らに付与された米国特許公報(特許文献4)およびルーミス(Loomis)らに付与された米国特許公報(特許文献5)には、生分解性フィルムおよびそれらの製造方法が記載されており、そのフィルムは、生分解性ポリ乳酸ポリマーをフィルムとして溶融押出し、次いで押出されたフィルムを延伸することによって製造された二軸フィルムである。かかるフィルムは、ポリプロピレンフィルム、延伸ポリスチレンフィルム、および延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムなどの良好な強度および透明度を与えられたフィルムの性質に似た性質を有する。

ルーミスらに付与された米国特許公報(特許文献6)には、ポリヒドロキシ酸組成物を押出し、押出された組成物を伸張して二軸延伸フィルムを製造することによって形成される、強度、剛性および透明度などの改善された性質のフィルムが開示されている。

ポリオレフィン樹脂ポリアミド樹脂ポリエステル樹脂、およびポリ塩化ビニル樹脂などの普通の樹脂から製造されたフィルムは、近年、パッケージング材料として広範囲に用いられている。

分解可能なポリマーから形成されたフィルムがパッケージング材料としておよび関連した適用において用いられるとき、関連のフィルム性質(例えば、機械的強度、透明度、およびガスバリアー性質)は一般に、ポリオレフィン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、およびポリ塩化ビニル樹脂など、今までパッケージング材料において用いられている樹脂の性質が幾分不足している。

上記のとおり、ポリ乳酸樹脂から製造された延伸フィルムは、十分な強度および透明度を有する。しかしながら、これらのフィルムは、実用のために十分な剛性、衝撃抵抗、熱−ヒートシール適性、およびガスバリアー性質に欠ける。

さらに、フィルムがポリ乳酸、特にポリL−乳酸)を用いて押出されるとき、融点は170℃である。ガラス転移温度(約60℃)と結晶化温度(約110℃)との間の温度の差が小さいので、延伸を実施するための条件の許容範囲は狭い。結果として、このタイプの樹脂から成るフィルムは延伸のためにあまり適していない。

これらの欠点を克服するために、(特許文献7)には、テレフタル酸、スルホン酸の金属塩脂肪族ジカルボン酸、エチレングリコール、およびジエチレングリコールから誘導された反復単位からなる芳香族ポリエステルコポリマーによって形成された延伸芳香族ポリエステルフィルムが記載されており、そこにおいて、フィルムの融点およびガラス転移温度が制御されて増強された性能性質、特に封止強度を提供する。

米国特許第5,053,482号明細書
米国特許第5,097,004号明細書
米国特許第5,097,005号明細書
米国特許第5,443,780号明細書
米国特許第5,076,983号明細書
米国特許第5,076,983号明細書
国際公開第01/10928号パンフレット

概要

特定のコポリマーから選択される少なくとも2つのコポリマー、特に分枝および線状生分解性コポリマーブレンド、を含むポリエステルブレンド組成物。前記ポリエステルブレンド組成物から製造されるブローンフィルム、ならびに前記ポリエステルブレンド組成物および前記フィルムの製造方法もまた、提供される。前記フィルムが生分解性、透明であり、すぐれた機械的性質を有する。

目的

軟度および引裂強さなど、パッケージング材料などの適用において用いるのに適している増強された性能性質を有する生分解性組成物を提供することが望ましい。

効果

実績

技術文献被引用数
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請求項1

少なくとも1つの分枝生分解性コポリマーと少なくとも1つの線状生分解性コポリマーとを含むことを特徴とするポリエステルブレンド組成物

請求項2

前記線状コポリマーの少なくとも1つが、酸成分とグリコール成分とを含む反復単位を有する芳香族ポリエステルコポリマー(a)であって、前記酸成分が約50〜90モル%のテレフタル酸、約0.2〜6モル%のスルホン酸金属塩、および約9.8〜49.8モル%の脂肪族ジカルボン酸または前記脂肪族ジカルボン酸のエステル形成性誘導体を含み、前記グリコール成分が約50〜99.9モル%のエチレングリコールおよび約0.1〜50モル%のジエチレングリコールを含む、芳香族ポリエステルコポリマー(a)と、前記コポリマー(a)とポリアルキレンエーテル)グリコールとの共重合によって調製されたポリエステルコポリマー(b)と、酸成分とグリコール成分とを含む反復単位を有するポリエステルコポリマー(d)であって、前記酸成分が1つまたは複数の芳香族ジカルボン酸を含む時に、前記ポリマー(d)の前記1つまたは複数の芳香族ジカルボン酸のモル%が前記コポリマー(a)、(b)、および(c)の芳香族ジカルボン酸含有量のモル%より少ないことを条件とする、ポリエステルコポリマー(d)とから選択され、および前記分枝コポリマーの少なくとも1つが、前記コポリマー(a)とポリ(アルキレンエーテル)グリコールとの重縮合によって調製された分枝ポリエステルコポリマー(c)であることを特徴とする請求項1に記載のポリエステルブレンド組成物。

請求項3

前記線状コポリマーの少なくとも1つが、酸成分とグリコール成分とを含む反復単位を有する芳香族ポリエステルコポリマー(a)であって、前記酸成分が約50〜90モル%のテレフタル酸、約0.2〜6モル%のスルホン酸金属塩、および約9.8〜49.8モル%の脂肪族ジカルボン酸または前記脂肪族ジカルボン酸のエステル形成性誘導体を含み、前記グリコール成分が約50〜99.9モル%のエチレングリコールおよび約0.1〜50モル%のジエチレングリコールを含む、芳香族ポリエステルコポリマー(a)と、前記コポリマー(a)とポリ(アルキレンエーテル)グリコールとの共重合によって調製されたポリエステルコポリマー(b)とから選択され、および前記分枝コポリマーの少なくとも1つが、前記コポリマー(a)とポリ(アルキレンエーテル)グリコールとの重縮合によって調製された分枝ポリエステルコポリマー(c)と、酸成分とグリコール成分とを含む反復単位を有するポリエステルコポリマー(d)であって、前記酸成分が1つまたは複数の芳香族ジカルボン酸を含む時に、前記ポリマー(d)の前記1つまたは複数の芳香族ジカルボン酸のモル%が前記コポリマー(a)、(b)、および(c)の芳香族ジカルボン酸含有量のモル%より少ないことを条件とする、ポリエステルコポリマー(d)とから選択されることを特徴とする請求項1に記載のポリエステルブレンド組成物。

請求項4

酸成分とグリコール成分とを含む反復単位を有する芳香族ポリエステルコポリマー(a)であって、前記酸成分が約50〜90モル%のテレフタル酸、約0.2〜6モル%のスルホン酸金属塩、および約9.8〜49.8モル%の脂肪族ジカルボン酸または前記脂肪族ジカルボン酸のエステル形成性誘導体を含み、前記グリコール成分が約50〜99.9モル%のエチレングリコールおよび約0.1〜50モル%のジエチレングリコールを含む、芳香族ポリエステルコポリマー(a)と、前記コポリマー(a)とポリ(アルキレンエーテル)グリコールとの共重合によって調製されたポリエステルコポリマー(b)とから選択される線状コポリマーの少なくとも1つと、前記コポリマー(a)とポリ(アルキレンエーテル)グリコールとの重縮合によって調製された分枝ポリエステルコポリマー(c)とから本質的に成ることを特徴とするポリエステルブレンド組成物。

請求項5

酸成分とグリコール成分とを含む反復単位を有する芳香族ポリエステルコポリマー(a)であって、前記酸成分が約50〜90モル%のテレフタル酸、約0.2〜6モル%のスルホン酸金属塩、および約9.8〜49.8モル%の脂肪族ジカルボン酸または前記脂肪族ジカルボン酸のエステル形成性誘導体を含み、前記グリコール成分が約50〜99.9モル%のエチレングリコールおよび約0.1〜50モル%のジエチレングリコールを含む、芳香族ポリエステルコポリマー(a)と、前記コポリマー(a)とポリ(アルキレンエーテル)グリコールとの共重合によって調製されたポリエステルコポリマー(b)と、前記コポリマー(a)とポリ(アルキレンエーテル)グリコールとの重縮合によって調製された分枝ポリエステルコポリマー(c)と、酸成分とグリコール成分とを含む反復単位を有するポリエステルコポリマー(d)であって、前記酸成分が1つまたは複数の芳香族ジカルボン酸を含む時に、前記ポリマー(d)の前記1つまたは複数の芳香族ジカルボン酸のモル%が前記コポリマー(a)、(b)、および(c)の芳香族ジカルボン酸含有量のモル%より少ないことを条件とする、ポリエステルコポリマー(d)とから選択される少なくとも2つのコポリマーを含むことを特徴とするポリエステルブレンド組成物。

請求項6

前記コポリマー(b)、(c)、および(d)の少なくとも1つを少なくとも1重量%と、前記コポリマー(a)99重量%未満とを含むことを特徴とする請求項5に記載のブレンド組成物

請求項7

前記コポリマー(a)、(c)、および(d)の少なくとも1つを少なくとも10重量%と、前記コポリマー(b)90重量%未満とを含むことを特徴とする請求項5に記載のブレンド組成物。

請求項8

前記コポリマー(a)、(b)、および(d)の少なくとも1つを少なくとも0.1重量%と、前記コポリマー(c)99.9重量%未満とを含むことを特徴とする請求項5に記載のブレンド組成物。

請求項9

前記コポリマー(a)の前記酸成分が70〜90モル%のテレフタル酸であることを特徴とする請求項2または3に記載のブレンド組成物。

請求項10

前記コポリマー(b)の前記ポリ(アルキレンエーテル)グリコールが前記コポリマー(b)の0.1〜20重量%であることを特徴とする請求項2または3に記載のブレンド組成物。

請求項11

前記コポリマー(c)の前記ポリ(アルキレンエーテル)グリコールが前記コポリマー(c)の0.1〜20重量%であることを特徴とする請求項2または3に記載のブレンド組成物。

請求項12

前記ポリ(アルキレンエーテル)グリコールがポリ(エチレングリコール)であることを特徴とする請求項2または3に記載のブレンド組成物。

請求項13

前記コポリマー(d)が脂肪族ポリエステルであることを特徴とする請求項2または3に記載のブレンド組成物。

請求項14

前記コポリマー(d)が生分解性脂肪族芳香族ポリエステルであることを特徴とする請求項2または3に記載のブレンド組成物。

請求項15

請求項1に記載のブレンド組成物から形成される生分解性フィルム

請求項16

少なくとも80gfの引裂強さを有することを特徴とする請求項15に記載のフィルム

請求項17

少なくとも300%の引張伸びを有することを特徴とする請求項15に記載のフィルム。

請求項18

ブローイング方法を用いるフィルム形成に適した軟度および引裂強さの性質を有する生分解性ブレンド組成物を形成する方法であって、酸成分とグリコール成分とを含む反復単位を有する芳香族ポリエステルコポリマー(a)であって、前記酸成分が約50〜90モル%のテレフタル酸、約0.2〜6モル%のスルホン酸金属塩、および約9.8〜49.8モル%の脂肪族ジカルボン酸または前記脂肪族ジカルボン酸のエステル形成性誘導体を含み、前記グリコール成分が約50〜99.9モル%のエチレングリコールおよび約0.1〜50モル%のジエチレングリコールを含む、芳香族ポリエステルコポリマー(a)と、前記コポリマー(a)とポリ(アルキレンエーテル)グリコールとの共重合によって調製されたポリエステルコポリマー(b)と、前記コポリマー(a)とポリ(アルキレンエーテル)グリコールとの重縮合によって調製された分枝ポリエステルコポリマー(c)と、酸成分とグリコール成分とを含む反復単位を有するポリエステルコポリマー(d)であって、前記酸成分が1つまたは複数の芳香族ジカルボン酸を含む時に、前記コポリマー(d)の前記1つまたは複数の芳香族ジカルボン酸のモル%が前記コポリマー(a)、(b)、および(c)の芳香族ジカルボン酸含有量のモル%より少ないことを条件とする、ポリエステルコポリマー(d)とから選択される少なくとも2つのコポリマーをブレンドする工程を含むことを特徴とする方法。

請求項19

生分解性フィルムの製造方法であって、少なくとも1つの分枝生分解性ポリエステルコポリマーと少なくとも1つの線状生分解性ポリエステルコポリマーとをブレンドし、次に、得られたブレンド物ブロー成形して前記フィルムを形成する工程を含むことを特徴とする生分解性フィルムの製造方法。

請求項20

前記線状コポリマーの少なくとも1つが、酸成分とグリコール成分とを含む反復単位を有する芳香族ポリエステルコポリマー(a)であって、前記酸成分が約50〜90モル%のテレフタル酸、約0.2〜6モル%のスルホン酸金属塩、および約9.8〜49.8モル%の脂肪族ジカルボン酸または前記脂肪族ジカルボン酸のエステル形成性誘導体を含み、前記グリコール成分が約50〜99.9モル%のエチレングリコールおよび約0.1〜50モル%のジエチレングリコールを含む、芳香族ポリエステルコポリマー(a)と、前記コポリマー(a)とポリ(アルキレンエーテル)グリコールとの共重合によって調製されたポリエステルコポリマー(b)と、酸成分とグリコール成分とを含む反復単位を有するポリエステルコポリマー(d)であって、前記酸成分が1つまたは複数の芳香族ジカルボン酸を含む時に、前記ポリマー(d)の前記1つまたは複数の芳香族ジカルボン酸のモル%が前記コポリマー(a)、(b)、および(c)の芳香族ジカルボン酸含有量のモル%より少ないことを条件とする、ポリエステルコポリマー(d)とから選択され、前記分枝コポリマーの少なくとも1つが、前記コポリマー(a)とポリ(アルキレンエーテル)グリコールとの重縮合によって調製された分枝ポリエステルコポリマー(c)であることを特徴とする請求項19に記載の方法。

請求項21

酸成分とグリコール成分とを含む反復単位を有する芳香族ポリエステルコポリマー(a)から製造されたフィルムのしわおよび引裂強さの少なくとも1つを改良するための方法であって、前記酸成分が約50〜90モル%のテレフタル酸、約0.2〜6モル%のスルホン酸金属塩、および約9.8〜49.8モル%の脂肪族ジカルボン酸または前記脂肪族ジカルボン酸のエステル形成性誘導体を含み、前記グリコール成分が約50〜99.9モル%のエチレングリコールおよび約0.1〜50モル%のジエチレングリコールを含み、前記方法は、前記フィルムを形成する前に、前記コポリマー(a)を、前記コポリマー(a)とポリ(アルキレンエーテル)グリコールとの共重合によって調製されたポリエステルコポリマー(b)と、前記コポリマー(a)とポリ(アルキレンエーテル)グリコールとの重縮合によって調製された分枝ポリエステルコポリマー(c)と、酸成分とグリコール成分とを含む反復単位を有するポリエステルコポリマー(d)であって、前記酸成分が1つまたは複数の芳香族ジカルボン酸を含む時に、前記ポリマー(d)の前記1つまたは複数の芳香族ジカルボン酸のモル%が前記コポリマー(a)、(b)、および(c)の芳香族ジカルボン酸含有量のモル%より少ないことを条件とする、ポリエステルコポリマー(d)とから選択される少なくとも1つのコポリマーとブレンドする工程を含むことを特徴とする方法。

請求項22

酸成分とグリコール成分とを含む反復単位を有する芳香族ポリエステルコポリマー(a)から製造されたフィルムのしわおよび引裂強さの少なくとも1つを改良するための方法であって、前記酸成分が約50〜90モル%のテレフタル酸、約0.2〜6モル%のスルホン酸金属塩、および約9.8〜49.8モル%の脂肪族ジカルボン酸または前記脂肪族ジカルボン酸のエステル形成性誘導体を含み、前記グリコール成分が約50〜99.9モル%のエチレングリコールおよび約0.1〜50モル%のジエチレングリコールを含み、前記方法は、前記フィルムを形成する前に、前記コポリマー(a)を、前記コポリマー(a)とポリ(アルキレンエーテル)グリコールとの重縮合によって調製された分枝ポリエステルコポリマー(c)と、酸成分とグリコール成分とを含む反復単位を有する分枝ポリエステルコポリマー(d)であって、前記酸成分が1つまたは複数の芳香族ジカルボン酸を含む時に、前記ポリマー(d)の前記1つまたは複数の芳香族ジカルボン酸のモル%が前記コポリマー(a)、(b)、および(c)の芳香族ジカルボン酸含有量のモル%より少ないことを条件とする、分枝ポリエステルコポリマー(d)とから選択される少なくとも1つのコポリマーとブレンドする工程を含むことを特徴とする方法。

技術分野

0001

本発明は、ポリエステルブレンド組成物に関する。より具体的には、本発明は、2つ以上のコポリマー、特に、1つまたは複数の分枝生分解性コポリマーと1つまたは複数の線状生分解性コポリマーとのポリエステルブレンド、のポリエステルブレンド組成物、前記ブレンド組成物から形成された生分解性フィルム、ならびに前記ブレンド組成物およびフィルムの製造方法に関する。

背景技術

0002

プラスチックフィルムなどのプラスチック製品の処分に関する社会的な関心および要求に促されて、生分解性樹脂組成物の研究が行われている。廃棄物の堆肥化プロセスと関連した高湿度高温条件下で分解可能である生分解性芳香族ポリエステル樹脂組成物を開発する試みが活発になされている。様々な使用が、このような組成物に対して提案されている。例えば、ティエッツ(Tietz)に付与された米国特許公報(特許文献1)、ギャラガー(Gallagher)らに付与された米国特許公報(特許文献2)、およびティエッツに付与された米国特許公報(特許文献3)には、エチレングリコールおよびジエチレングリコールから製造されたグリコール成分を2つの酸成分、すなわち、スルホン酸アルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩、およびテレフタル酸重合させることによって調製されたポリエステルが記載されている。これらの特許はまた、このようなポリエステルからなる繊維、フィルム、シート、および繊維不織布について記載している。

0003

マツモト(Matsumoto)らに付与された米国特許公報(特許文献4)およびルーミス(Loomis)らに付与された米国特許公報(特許文献5)には、生分解性フィルムおよびそれらの製造方法が記載されており、そのフィルムは、生分解性ポリ乳酸ポリマーをフィルムとして溶融押出し、次いで押出されたフィルムを延伸することによって製造された二軸フィルムである。かかるフィルムは、ポリプロピレンフィルム、延伸ポリスチレンフィルム、および延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムなどの良好な強度および透明度を与えられたフィルムの性質に似た性質を有する。

0004

ルーミスらに付与された米国特許公報(特許文献6)には、ポリヒドロキシ酸組成物を押出し、押出された組成物を伸張して二軸延伸フィルムを製造することによって形成される、強度、剛性および透明度などの改善された性質のフィルムが開示されている。

0005

ポリオレフィン樹脂ポリアミド樹脂ポリエステル樹脂、およびポリ塩化ビニル樹脂などの普通の樹脂から製造されたフィルムは、近年、パッケージング材料として広範囲に用いられている。

0006

分解可能なポリマーから形成されたフィルムがパッケージング材料としておよび関連した適用において用いられるとき、関連のフィルム性質(例えば、機械的強度、透明度、およびガスバリアー性質)は一般に、ポリオレフィン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、およびポリ塩化ビニル樹脂など、今までパッケージング材料において用いられている樹脂の性質が幾分不足している。

0007

上記のとおり、ポリ乳酸樹脂から製造された延伸フィルムは、十分な強度および透明度を有する。しかしながら、これらのフィルムは、実用のために十分な剛性、衝撃抵抗、熱−ヒートシール適性、およびガスバリアー性質に欠ける。

0008

さらに、フィルムがポリ乳酸、特にポリL−乳酸)を用いて押出されるとき、融点は170℃である。ガラス転移温度(約60℃)と結晶化温度(約110℃)との間の温度の差が小さいので、延伸を実施するための条件の許容範囲は狭い。結果として、このタイプの樹脂から成るフィルムは延伸のためにあまり適していない。

0009

これらの欠点を克服するために、(特許文献7)には、テレフタル酸、スルホン酸の金属塩脂肪族ジカルボン酸、エチレングリコール、およびジエチレングリコールから誘導された反復単位からなる芳香族ポリエステルコポリマーによって形成された延伸芳香族ポリエステルフィルムが記載されており、そこにおいて、フィルムの融点およびガラス転移温度が制御されて増強された性能性質、特に封止強度を提供する。

0010

米国特許第5,053,482号明細書
米国特許第5,097,004号明細書
米国特許第5,097,005号明細書
米国特許第5,443,780号明細書
米国特許第5,076,983号明細書
米国特許第5,076,983号明細書
国際公開第01/10928号パンフレット

発明が解決しようとする課題

0011

軟度および引裂強さなど、パッケージング材料などの適用において用いるのに適している増強された性能性質を有する生分解性組成物を提供することが望ましい。

0012

明細書中引用したすべての文献を参照によって援用する。

課題を解決するための手段

0013

本発明は、生分解性、透明、かつヒートシール可能であるポリエステルフィルムの製造に有用なポリエステルのブレンド組成物を提供し、ブローイング方法を用いるフィルムの形成に適した軟度および引裂強さの性質を提供する。

0014

本発明はまた、広い範囲の適したブローイング条件を有するブローン芳香族ポリエステルフィルムの製造方法を包含する。

0015

出願人は、軟度および引裂強さなどのすぐれた機械的特性を有するブローン芳香族ポリエステルフィルムが、この発明において有用であるとして以下に示された芳香族コポリマーポリエステル(a)、ポリエステルコポリマー(b)、分枝ポリエステル(c)、およびポリエステルコポリマー(d)から選択される少なくとも2つのコポリマーを含むブレンド組成物からフィルムを形成することによって得られることを見出した。出願人は、好ましくはかかるブレンド組成物が、少なくとも1つの分枝ポリエステルコポリマーおよび少なくとも1つの線状ポリエステルコポリマーを含むことを見出した。

0016

出願人が好ましいとみなした他の実施態様は、
芳香族コポリマーポリエステル(a)の少なくとも1つ、ポリエステルコポリマー(b)の少なくとも1つ、および分枝ポリエステル(c)の少なくとも1つから本質的に成るブレンド
芳香族コポリマーポリエステル(a)の少なくとも1つおよび分枝ポリエステル(c)の少なくとも1つから本質的に成るブレンド、
ポリエステルコポリマー(b)の少なくとも1つおよび分枝ポリエステル(c)の少なくとも1つから本質的に成るブレンド、
芳香族コポリマーポリエステル(a)の少なくとも1つと、ポリエステルコポリマー(b)の少なくとも1つと、分枝ポリエステル(c)の少なくとも1つと、ポリエステルコポリマー(d)の少なくとも1つとを含むブレンド、
芳香族コポリマーポリエステル(a)の少なくとも1つと、分枝ポリエステル(c)の少なくとも1つと、ポリエステルコポリマー(d)の少なくとも1つとを含むブレンド、
ポリエステルコポリマー(b)の少なくとも1つと、分枝ポリエステル(c)の少なくとも1つと、ポリエステルコポリマー(d)の少なくとも1つとを含むブレンド、
芳香族コポリマーポリエステル(a)およびコポリマーポリエステル(b)から選択される少なくとも1つのポリエステルコポリマーで分枝されるポリエステルコポリマー(d)を含むブレンド、
分枝ポリエステルコポリマー(c)を芳香族ポリエステルコポリマー(a)、ポリエステルコポリマー(b)、および線状ポリエステルコポリマー(d)から選択される少なくとも1つのポリエステルコポリマーと共に含むブレンド、
少なくとも1つの芳香族ポリエステルコポリマー(a)と少なくとも1つのコポリマーポリエステル(b)とを含むブレンド、である。

0017

1つの実施態様において、ブレンド組成物が、分枝コポリマー(c)および(d)の少なくとも1つを少なくとも1重量%、およびコポリマー(a)を99重量%未満、含む。別の実施態様において、ブレンド組成物が、分枝コポリマー(c)および(d)の少なくとも1つを少なくとも10重量%、およびコポリマー(b)を90重量%未満、含む。さらに別の実施態様において、ブレンド組成物が、線状コポリマー(a)、(b)および(d)の少なくとも1つを少なくとも0.1重量%、および分枝コポリマー(c)を99.9重量%未満、含む。

0018

本発明に有用なコポリマーには、
酸成分とグリコール成分とを含む反復単位を有する芳香族ポリエステルコポリマー(a)であって、前記酸成分が約50〜90モル%のテレフタル酸、約0.2〜6モル%のスルホン酸金属塩、および約9.8〜49.8モル%の脂肪族ジカルボン酸または前記脂肪族ジカルボン酸のエステル形成性誘導体を含み、前記グリコール成分が約50〜99.9モル%のエチレングリコールおよび約0.1〜50モル%のジエチレングリコールを含む、芳香族ポリエステルコポリマー(a)と、
前記コポリマー(a)とポリ(アルキレンエーテル)グリコールとの共重合によって調製されたポリエステルコポリマー(b)と、
前記コポリマー(a)とポリ(アルキレンエーテル)グリコールとの重縮合によって調製された分枝ポリエステルコポリマー(c)と、
酸成分とグリコール成分とを含む反復単位を有するポリエステルコポリマー(d)であって、前記酸成分が1つまたは複数の芳香族ジカルボン酸を含む時に、前記ポリマー(d)の前記1つまたは複数の芳香族ジカルボン酸のモル%が前記コポリマー(a)、(b)、および(c)の芳香族ジカルボン酸含有量のモル%より少ないことを条件とする、ポリエステルコポリマー(d)とがある。多官能性分枝剤の約5モル%までを添加してコポリマー(d)を分枝させることができる。

0019

好ましい実施態様において、コポリマー(a)の酸成分が70〜90モル%のテレフタル酸を含む。別の好ましい実施態様において、コポリマー(b)のポリ(アルキレンエーテル)グリコールがコポリマー(b)の0.1〜20重量%である。さらに別の好ましい実施態様において、コポリマー(c)のポリ(アルキレンエーテル)グリコールがコポリマー(c)の0.1〜20重量%である。別の好ましい実施態様において、ポリ(アルキレンエーテル)グリコールがポリ(エチレン)グリコールである。

0020

コポリマー(d)が脂肪族ポリエステルであるのが好ましく、さらに、生分解性脂肪族芳香族ポリエステルであるのが好ましい。

0021

又、本発明は、本発明のブレンド組成物から形成された生分解性フィルムを包含する。好ましくは、前記フィルムが少なくとも80gfの引裂強さ、少なくとも300%の引張伸び、または両方を有する。

0022

又、本発明は、コポリマー(a)〜(d)の少なくとも2つのコポリマーをブレンドすることを含み、詳しくは、前記コポリマーの少なくとも1つが分枝状であり、少なくとも1つが線状である、ブレンド組成物の形成方法を包含する。

0023

又、本発明は、生分解性フィルムの製造方法を包含する。前記方法は、コポリマー(a)〜(d)から選択される少なくとも2つのコポリマーをブレンドする工程であって、前記コポリマーの少なくとも1つが分枝状であり、少なくとも1つが線状である工程と、前記ブレンド組成物をブロー成形してフィルムを形成する工程とを含む。

0024

又、本発明は、コポリマー(a)から製造されたフィルムのしわおよび引裂強さの少なくとも1つを改良するための方法であって、前記フィルムを形成する前に前記コポリマー(a)を、コポリマー(b)〜(d)から選択される、好ましくは分枝コポリマー(c)〜(d)から選択される少なくとも1つのコポリマーとブレンドする工程を含む方法を包含する。

発明を実施するための最良の形態

0025

本発明によって、本明細書に記載されたコポリマー(a)〜(d)から選択される少なくとも2つのコポリマーのブレンド組成物が提供され、詳しくは、前記コポリマーの少なくとも1つが分枝状であり、少なくとも1つが線状である。本発明のブレンド組成物は、生分解性、透明であり、インパルス封止高周波封止、および超音波封止などの従来の封止技術によってヒートシール可能であるフィルムの製造に有用である。又、本発明のフィルムは、増強された性能性質、特に軟度および引裂強さを有し、パッケージング材料などの適用に使用するのに適している。

0026

(コポリマー(a))
芳香族ポリエステルコポリマー(a)が、酸成分とグリコール成分とを含む反復単位を有する。コポリマー(a)の酸成分が、約50〜90モル%のテレフタル酸、約0.2〜6モル%のスルホン酸金属塩、および約9.8〜49.8モル%の脂肪族ジカルボン酸または前記脂肪族ジカルボン酸のエステル形成性誘導体を含む。グリコール成分が約50〜99.9モル%のエチレングリコールおよび約0.1〜50モル%のジエチレングリコールを含む。

0027

コポリマー(a)の酸成分が、70〜90モル%のテレフタル酸および9.8〜30モル%の脂肪族ジカルボンを含むのが好ましい。コポリマー(a)の酸成分が、75〜90モル%のテレフタル酸および9.8〜25モル%の脂肪族ジカルボン酸を含むのが、より好ましい。コポリマー(a)の酸成分が、1〜5モル%のスルホン酸金属塩を含むのもまた、好ましい。スルホン酸金属塩の具体例には、5−スルホイソフタル酸の金属塩、4−スルホイソフタル酸の金属塩、および4−スルホフタル酸の金属塩などがある。これらのうち、5−スルホイソフタル酸の金属塩が好ましい。金属イオンの好ましい例には、ナトリウムカリウム、およびリチウムなどのアルカリ金属、またはマグネシウムなどのアルカリ土類金属イオンなどがある。最も好ましいスルホン酸金属塩は、5−スルホイソフタル酸のナトリウム塩である。スルホン酸金属塩は比較的高価であり、過剰に用いられるとき、スルホン酸金属塩はポリエステルを水溶性にし、さらに、フィルムの縮みなどの物理的特徴に影響を与える。スルホン酸金属塩が、得られたフィルムの分解性にかなり寄与し、それ故に、コポリマー(a)の酸成分が1〜5モル%のスルホン酸金属塩を含むのが好ましいことが発見された。コポリマー(a)のガラス転移は約5℃より高いのが好ましい。

0028

プラスチックフィルムの分解を必要とする堆肥化は典型的に、高温高湿度条件下で行われる。堆肥化は一般に、約70℃以下の温度で行われ、コポリマー(a)が約70℃より低いガラス転移温度(Tg)を有するのが好ましく、約65℃より低いガラス転移温度を有するのが、より好ましい。本発明において、酸成分が、約70℃以下のガラス転移温度を示す脂肪族ジカルボン酸をさらに含む。ジメチルエステルまたはジエチレンエステルなど、ジカルボン酸のエステル形成性誘導体をジカルボン酸の代わりに用いてもよい。酸成分が、約9.8〜49.8モル%の脂肪族ジカルボン酸または脂肪族ジカルボン酸のエステル形成性誘導体を含む。9.8モル%未満の脂肪族ジカルボン酸において、コポリマーのガラス転移温度は大幅に低下することはあり得ない。他方、49.8モル%を超える脂肪族ジカルボン酸の量は、ガラス転移温度の低下をもたらし、フィルムの適した剛性を失わせる。好ましい実施態様において、コポリマー(a)の酸成分が、9.8〜30モル%の脂肪族ジカルボン酸または脂肪族ジカルボン酸のエステル形成性誘導体を含む。より好ましい実施態様において、コポリマー(a)の酸成分が9.8〜25モル%の脂肪族ジカルボン酸または脂肪族ジカルボン酸のエステル形成性誘導体を含む。脂肪族ジカルボン酸が2〜18個の炭素を有するのが好ましく、2〜10個の炭素を有するのが、より好ましい。脂肪族ジカルボン酸の具体例には、アゼライン酸コハク酸アジピン酸セバシン酸、およびグルタル酸などがある。これらのうち、グルタル酸が好ましい。

0029

グリコール成分が約80〜98モル%のエチレングリコールおよび約2〜20モル%のジエチレングリコールを含むのが好ましい。グリコール成分は、20モル%よりかなり多い、50モル%などのモル%のジエチレングリコールを含むとき、得られたフィルムは、不十分な引張強度など、不十分な機械的特性を有する。グリコール成分が、2モル%よりかなり少ない、0.1モル%などのモル%のジエチレングリコールを含むとき、得られたフィルムは、不十分な生分解性を有する。

0030

エチレングリコール20モル%までをトリエチレングリコールなどの別のグリコールに代えることにより、コポリマーのガラス転移温度をさらに下げてもよい。上記のモル%の範囲内の各成分の選ばれた量を選択することによって本発明のフィルムを調製することにより、均合のとれた範囲の性質、特に機械的性質および生分解性を達成することができる。フィルムの機械的性質を増強することが望ましい場合、テレフタル酸の量が増やされ、生分解性を増強することが望ましい場合、脂肪族ジカルボン酸の量が増やされ、より低いガラス転移温度(Tg)をもたらす。

0031

(コポリマー(b))
本発明のコポリマー(b)が、コポリマー(a)とポリ(アルキレンエーテル)グリコールとの共重合によって調製される。コポリマー(b)のポリ(アルキレンエーテル)グリコール成分が約0.1〜20重量%である。好ましい実施態様において、ポリ(アルキレンエーテル)グリコールがポリ(エチレングリコール)である。別の好ましいポリ(アルキレンエーテル)グリコールがポリ(プロピレングリコール)である。好ましくは、コポリマー(a)のガラス転移が約5℃より高い。

0032

(コポリマー(c))
本発明のコポリマー(c)が、コポリマー(a)と分枝剤、および場合により、ポリ(アルキレンエーテル)グリコールとの重縮合によって調製される。トリメリト酸など、多官能性分枝剤の少量を混入してコポリマー(c)を分枝させ、溶融レオロジーおよびフィルム加工を改良する。コポリマー(c)のポリ(アルキレンエーテル)グリコール成分が約0〜20重量%である。好ましいポリ(アルキレンエーテル)グリコールがポリ(エチレングリコール)である。別の好ましいポリ(アルキレンエーテル)グリコールがポリ(プロピレングリコール)である。好ましくは、コポリマー(a)のガラス転移が約5℃より高い。

0033

(コポリマー(d))
本発明のコポリマー(d)が、酸成分とグリコール成分とを含む反復単位を有する。コポリマー(d)の酸成分が1つまたは複数の芳香族ジカルボン酸を含有する時に、1つまたは複数の芳香族ジカルボン酸のモル%がコポリマー(a)、(b)、および/または(c)の芳香族ジカルボン酸含有量のモル%より少なくなければならない。好ましくは、コポリマー(d)の酸成分が0〜65モル%のテレフタル酸および0〜5モル%のスルホン酸金属塩である。多官能性分枝剤を約5モル%まで添加して、コポリマー(d)を分枝させることができる。コポリマー(d)は、例えば、ポリブチレンスクシナートポリラクチドポリカプロラクトン、またはポリブチルスクシネートアジペートであってもよい。

0034

本発明のフィルムを形成するために用いられるコポリマーは、何れの周知の重合方法によって調製されてもよい。例えば、アンチモンまたは何か他の触媒と共にモノマー成分を重合装置充填し、適した重縮合条件下で重縮合を実施することによって、モノマー単位分子の鎖に沿ってランダムに分散されている直鎖(線状)ポリエステルを調製することができる。用いてもよい別の方法は、モノマー成分の2つ以上を初期に反応させてプレポリマーを調製し、次に、残りのモノマー成分を添加し、重合させることを必要とする。本発明のブレンド組成物を形成するために用いたコポリマーは典型的には、0.1〜1.5dL/g、好ましくは0.3〜1.2dL/gの範囲内の固有粘度を有する。

0035

コポリマー(a)〜(d)の少なくとも2つをブレンドすることによって本発明のブレンド組成物を形成することができ、詳しくは、コポリマーの少なくとも1つが分枝状であり、少なくとも1つが線状である。コポリマー(a)〜(d)の少なくとも2つをブレンドすることは、コポリマーの乾燥ブレンドなど、当業者に周知の従来の技術を用いて実施されてもよい。1つの実施態様において機械ホッパ中に充填してブローイングする前に、コポリマーを乾燥ブレンドし、十分に乾燥させる。

0036

1つの実施態様において、ブレンド組成物が、前記コポリマー(b)、(c)、および(d)の少なくとも1つを少なくとも1重量%と、前記コポリマー(a)99重量%未満とを含む。別の実施態様において、前記コポリマー(a)、(c)、および(d)の少なくとも1つを少なくとも10重量%と、前記コポリマー(b)90重量%未満とを含む。別の実施態様において、前記コポリマー(a)、(b)、および(d)の少なくとも1つを少なくとも0.1重量%と、前記コポリマー(c)99.9重量%未満とを含む。

0037

1つの実施態様において、本発明のブレンド組成物が、分枝コポリマー(c)〜(d)の少なくとも1つを少なくとも1重量%と、コポリマー(a)99重量%未満とを含む。コポリマー(a)のみから形成されたブローンフィルムは、しわおよび不十分な引裂強さを有する。コポリマー(a)をコポリマー(b)、(c)および/または(d)の少なくとも1重量%と、好ましくは分枝コポリマー(c)および/または(d)とブレンドすることにより、しわを低減させ、フィルムの引裂強さを改良することが発見された。

0038

別の実施態様において、ブレンド組成物が、コポリマー(a)、(c)および(d)の少なくとも1つ、好ましくは分枝コポリマー(c)および(d)の少なくとも1つを少なくとも10重量%と、コポリマー(b)90重量%未満とを含む。コポリマー(b)のみから形成されたブローンフィルムは、不安定なブローイング性質および不十分な引裂強さを有する。コポリマー(b)をコポリマー(a)、(c)および(d)の少なくとも1つ、好ましくは分枝コポリマー(c)および(d)の少なくとも1つの少なくとも10重量%とブレンドすることが、フィルムのブローイング性質および引裂強さを改良することが見出された。

0039

さらに別の実施態様において、ブレンド組成物が、コポリマー(a)、(b)、および(d)の少なくとも1つを少なくとも0.1重量%と、コポリマー(c)99.9重量%未満とを含む。コポリマー(c)のみから形成されたブローンフィルムは、ブローンフィルムのブロッキングを有する。コポリマー(c)をコポリマー(a)、(b)、および(d)の少なくとも1つの少なくとも0.1重量%とブレンドすることにより、フィルムのブロッキングを低減させ、フィルムの引裂強さおよび伸びを改良する。

0040

本発明のブレンド組成物から製造されたフィルムは生分解性であり、堆肥化に一般的な高湿度、高温条件下で分解する。かかる分解の結果として形成するモノマーおよびオリゴマー(すなわち、テレフタル酸、グリコール、およびそれらのオリゴマー)の大部分が、固形廃棄物または堆肥中で微生物によってすぐに熟成され、最後に二酸化炭素および水になる。

0041

可塑剤潤滑剤、強化剤無機充填剤核剤帯電防止剤酸化防止剤、および耐候性安定剤などの従来の添加剤を、フィルム成形性または機械的性質を調節する目的のために前述のコポリマーおよびブレンド組成物に添加してもよい。

0042

又、本明細書中に記載したブレンド組成物をキャストフィルムとして製造することができる。従来のコーティングまたは被覆方法をフィルムに適用することができる。例えば、金属、無機酸化物、またはポリビニルアルコールをコートとして添加して、増強されたガスバリアー性質を達成することができる。別の例として、シリコーンコーティングを潤滑剤として適用することができる。さらに別の例として、アクリルポリマーを用いて、より低い温度において熱ヒートシール適性を改良することができる。

0043

本発明のブローンフィルムは、農業および園芸用落葉用フィルム、シードテープ農薬袋、および堆肥ゴミ袋などの農業および園芸用品調理くず用袋水切り袋ショッピングバッグペーパーカップおよびペーパー皿などの家庭用品リサイクルペーパー製品用コーテッドペーパープリントラミネートカードカバー窓付き封筒印刷紙用カバーフィルムなどのビジネス用品、紙おむつバックシート生理用ナプキン使い捨て手袋、および洗濯物袋などの衛生用品ビン、様々な用途の収縮フィルム食品包装用フィルム、およびラッピングフィルムなどの一般的な包装の適用など、広範囲の適用に使用するのに適している。

0044

さらに本発明によって、生分解性フィルムの製造方法が提供される。前記方法は、本発明のコポリマー(a)〜(d)の少なくとも2つをブレンドして(詳しくは、前記コポリマーの少なくとも1つが分枝状であり、少なくとも1つが線状である)ブレンド組成物を形成する工程と、ブレンド組成物をブロー成形してフィルムを形成する工程とを含む。本技術分野に周知の従来の方法を用いてブレンド組成物をブロー成形する工程を実施することができる。

0045

1つの実施態様において、ブローンフィルムの形成方法は、押出機フレークの形で本発明のブレンド組成物を供給し、フレークを溶融し、環状ダイ中に溶融体を押出し、押出された材料をブローしてチューブを形成することを必要とする。ダイの上または下に位置している気流がチューブを冷却し、次いでチューブをフレームおよびニップロール中に移動させることにより、チューブを圧潰して約5μm〜150μmの範囲内の厚さを有するブローンフィルムを形成する。

0046

ブローイング後に、熱処理、例えば、ヒートセットを行うことによって、フィルムの寸法を安定化させることができる。良好な熱ヒートシール適性を有するブローンフィルムを得ることが望ましいとき、熱処理の適用は特に有用である。

0047

以下の実施例は例示としてのみ与えられ、本発明の範囲を限定することを意図するものではない。

0048

実施例において用いた測定および評価の方法を以下に記載する。

0049

ブローンフィルム成形性:良好なブローンフィルム成形性は、ブローイング作業の間にフィルムのしわが観察されず、フィルムが安定したままであることを意味する。不十分なブローフィルム成形性は、フィルムのしわが観察され、フィルムが、安定したブローイングに欠けることを意味する。

0050

弾性率:JIS K7127によって測定した。

0051

破断点応力:JIS K7127によって測定した。

0052

破断点伸び:JIS K7127によって測定した。

0053

堆肥分解性:堆肥は、ふんおよび籾殻からなり、約8のpH、約50℃の温度、約50%の含水量を有した。約10cm×10cmの試験片を3週間、堆肥中に置き、その後、次いで試料目視検査した。「変化有り」という観察は、外力下で形状がすぐに壊れたことを示した。「変化無し」という観察は変化が起こらなかったことを示した。

0054

実施例において、実施例のコポリマー(a)は、酸成分およびグリコール成分から成る反復単位を有する芳香族ポリエステルコポリマー(濃度1.35g/cm3、融点200℃、11g/10分の充填量2,160g下で220℃のメルトインデックス)であった。酸成分が80モル%のジメチルテレフタレート、2モル%の5−スルホイソフタル酸、ナトリウム塩、および18モル%のジメチルグルタレートであった。グリコール成分が96モル%のエチレングリコールおよび2〜3モル%のジエチレングリコールであった。

0055

実施例のコポリマー(b)は、実施例のコポリマー(a)を8重量%のポリ(エチレン)グリコールと共重合することによって調製された芳香族ポリエステルコポリマー(濃度1.35g/cm3、融点200℃、28g/10分の充填量2,160g下で220℃のメルトインデックス)であった。酸成分が80モル%のジメチルテレフタレート、2モル%の5−スルホイソフタル酸、ナトリウム塩、および16重量%のジメチルグルタレートであった。グリコール成分が95モル%のエチレングリコール、2〜3モル%のジエチレングリコール、および8重量%のポリ(エチレン)グリコールであった。

0056

実施例のコポリマー(c)は、実施例のコポリマー(a)を8重量%のポリ(エチレン)グリコールと共重合することによって調製された分枝芳香族ポリエステルコポリマー(濃度1.35g/cm3、融点185℃、23g/10分の充填量2,160g下で220℃のメルトインデックス)であった。酸成分が80モル%のジメチルテレフタレート、2モル%の5−スルホイソフタル酸、ナトリウム塩、および16重量%のジメチルグルタレートであった。グリコール成分が96モル%のエチレングリコール、4モル%のジエチレングリコール、および8重量%のポリ(エチレン)グリコールであった。又、実施例のコポリマー(c)が、トリス(2−ヒドロキシエチルトリメリテート固形分65重量%のエチレングリコール溶液7000ppmを含有した。

0057

実施例のコポリマー(d)はポリブチルスクシネートであった。

0058

(実施例1−コポリマー(a)および(c)のブレンド)
実施例のコポリマー(a)および実施例のコポリマー(c)のフレーク(小さな粒子)を67/33の重量%比において乾燥ブレンドし、オーブン内で予備乾燥させ、次いで、190℃〜210℃のシリンダ温度調整において直径200mmの押出機内で溶融した。溶融体をダイから完全にブローし、バブルを4分間、空気中で冷却させ、25ミクロンの厚さを有するブローンフィルムをもたらした。得られたフィルムについて評価および測定を実施した。結果を表1に示す。

0059

(実施例2−コポリマー(a)〜(c)のブレンド)
実施例のコポリマー(a)〜(c)のフレーク(小さな粒子)を53/20/27の重量%比において乾燥ブレンドし、オーブン内で予備乾燥させ、次いで、190℃〜210℃のシリンダ温度調整において直径200mmの押出機内で溶融した。溶融体をダイから完全にブローし、バブルを4分間、空気中で冷却させ、25ミクロンの厚さを有するブローンフィルムをもたらした。得られたフィルムについて評価および測定を実施した。結果を表1に示す。

0060

(実施例3−コポリマー(b)および(c)のブレンド)
実施例のコポリマー(b)および(c)のフレーク(小さな粒子)を20/80の重量%比において乾燥ブレンドし、オーブン内で予備乾燥させ、次いで、190℃〜210℃のシリンダ温度調整において直径200mmの押出機内で溶融した。溶融体をダイから完全にブローし、バブルを4分間、空気中で冷却させ、34ミクロンの厚さを有するブローンフィルムをもたらした。得られたフィルムについて評価および測定を実施した。結果を表1に示す。

0061

(実施例4−コポリマー(a)〜(d)のブレンド)
実施例2の乾燥ブレンド(コポリマー(a)〜(c)のブレンド)および実施例のコポリマー(d)の乾燥ブレンドフレーク(小さな粒子)を91/9の重量%比において乾燥ブレンドし、オーブン内で予備乾燥させ、次いで、190℃〜210℃のシリンダ温度調整において直径200mmの押出機内で溶融した。溶融体をダイから完全にブローし、バブルを4分間、空気中で冷却させ、40ミクロンの厚さを有するブローンフィルムをもたらした。得られたフィルムについて評価および測定を実施した。結果を表1に示す。

0062

(比較例1−コポリマー(a)のみ)
実施例のコポリマー(a)のフレーク(小さな粒子)をオーブン内で予備乾燥させ、次いで、200℃〜220℃のシリンダ温度調整において直径200mmの押出機内で溶融した。溶融体をダイから完全にブローし、バブルを4分間、空気中で冷却させ、25ミクロンの厚さを有するブローンフィルムをもたらした。得られたフィルムについて評価および測定を実施した。結果を表1に示す。

0063

(比較例2−コポリマー(b)のみ)
実施例のコポリマー(b)のフレーク(小さな粒子)をオーブン内で予備乾燥させ、次いで、200℃〜220℃のシリンダ温度調整において直径200mmの押出機内で溶融した。溶融体をダイからブローすることを試みたが、溶融体は不安定なブローイング性質を有し(バブルは容易に壊れなかった)、フィルムを製造することができなかった。

0064

(比較例3−コポリマー(c)のみ)
実施例のコポリマー(c)のフレーク(小さな粒子)をオーブン内で予備乾燥させ、次いで、200℃〜220℃のシリンダ温度調整において直径200mmの押出機内で溶融した。溶融体をダイからブローすることを試みたが、製造されたフィルムロールはブロッキングし、フィルムをロールから取り除くことができなかった。

0065

表1の結果は、実施例1〜4から製造されたブレンドフィルムの各々が、比較例1と比較して改良されたブローフィルム成形性を有し、実施例2のブレンドフィルムが比較例1のフィルムよりも改良された引張強度を有したことを示す。さらに、実施例3および4のブレンドフィルムが、比較例1のフィルムよりも著しく改良された伸びおよび引裂強さを有した。

0066

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