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技術 化学組成物製造方法及び化学組成物製造装置

出願人 国立研究開発法人物質・材料研究機構
発明者 渡辺遵藤本憲次郎福田盛正小池長
出願日 2004年6月4日 (16年0ヶ月経過) 出願番号 2004-167370
公開日 2005年12月15日 (14年6ヶ月経過) 公開番号 2005-342657
状態 未査定
技術分野 流動性材料の適用方法、塗布方法 重金属無機化合物(I)
主要キーワード 電磁定量ポンプ 吐出チューブ エアチャンバー 無機複合物 静電噴霧法 静電噴霧装置 液状原料 所定比
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (3)

課題

予め所定比で混合した原料溶液を用意することなく、混合比の異なる複数種組成物静電噴霧方法により製造することができる化学組成物製造方法及び化学組成物製造装置を提供すること。

構成

複数種の液状原料から基体上に化学組成物を製造する方法であって、複数の液状原料のそれぞれの供給量を変えることのできる手段を用いて、前記複数の液状原料から混合溶液を製造するステップと、その混合溶液を静電噴霧させて、前記複数の液状原料を出発原料とする化学組成物を基体表面堆積させるステップと、を備えることを特徴とする化学組成物製造方法。

概要

背景

従来から、複数の種類の液体を混合した組成物を静的に混合して塗布する方法が知られ
ている。例えば、ポリイソシアネート硬化促進剤とを静的に混合して、常温硬化性組成
物を構造物に塗布するものが知られている(特許文献1)。

しかしながら、この技術は、エアーガン等で混合液を直接構造物に塗布したり、混合さ
れた混合液を吐出させ、コテヘラローラーで等で均一に構造物に塗布したりするもの
であり、精密な厚さの制御や、細かなパターンや狭い範囲に塗布するには限界があった。

また、例えば無機物質あるいは有機無機複合物質において、ひとつの液状原料あるい
は2種類以上の液状原料混合液を基体上に製造する方法として、ディップコーティング
スピンコーティング法が知られている。これらは、基体を液体に浸漬して引き上げる方
法や、基体上に液体を滴下して遠心力で拡げる方法として知られている。

しかしながら、これらの技術は目的の膜厚などの形状制御のためのパラメータが多く条
件設定が困難である。また、複数の種類の液体が原料の場合、予めそれらを均一な混合溶
液にしておくことが必要であった。

また、生体分子溶液基体表面に特定の形状又はパターンとして堆積する静電噴霧技術
が知られている(特許文献2)。この技術によれば、精密な厚さの制御や、細かなパター
ンに試料物質を堆積することが可能である。しかし、複数種溶液を混合しながら静電
霧するものではなかった。そのため、複数種の溶液の混合比を変えて静電噴霧するために
は、混合比の異なる溶液をその都度取り替えることが必要であった。

特開平6−134389号公報
特表2002−511792号公報

概要

予め所定比で混合した原料溶液を用意することなく、混合比の異なる複数種の組成物を静電噴霧方法により製造することができる化学組成物製造方法及び化学組成物製造装置を提供すること。複数種の液状原料から基体上に化学組成物を製造する方法であって、複数の液状原料のそれぞれの供給量を変えることのできる手段を用いて、前記複数の液状原料から混合溶液を製造するステップと、その混合溶液を静電噴霧させて、前記複数の液状原料を出発原料とする化学組成物を基体表面に堆積させるステップと、を備えることを特徴とする化学組成物製造方法。

目的

本発明は、上述の問題点を解決するためになされたものであって、予め所定比で混合し
た原料溶液を用意することなく、混合比の異なる複数種の組成物を静電噴霧方法により製
造することができる化学組成物製造方法及び化学組成物製造装置を提供することを目的と
している。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
2件

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請求項1

複数種液状原料から基体上に化学組成物を製造する方法であって、複数の液状原料のそれぞれの供給量を変えることのできる手段を用いて、前記複数の液状原料から混合溶液を製造するステップと、その混合溶液を静電噴霧させて、前記複数の液状原料を出発原料とする化学組成物を基体表面堆積させるステップと、を備えることを特徴とする化学組成物製造方法

請求項2

請求項1記載の化学組成物製造方法において、前記堆積させるステップが、静電噴霧される混合溶液を取り囲むように一つ又は複数の電極を設け、その電極のプラス又はマイナス電位を制御することにより、前記原料堆積物を、基体上の予め定められた位置に、予め定められた形態及び形状に形成させるステップであることを特徴とする化学組成物製造方法。

請求項3

請求項1又は2記載の化学組成物製造方法において、前記液状原料が液状無機物質原料であり、前記堆積物を焼成するステップを備えることを特徴とする化学組成物製造方法。

請求項4

複数種の液状原料から基体上に化学組成物を製造する化学組成物製造装置であって、複数種の液状原料の互いに異なる供給装置と、前記供給装置から供給される前記複数種の液状原料から混合溶液を作製するスタティックミキサーと、前記混合溶液を帯電粒子として噴霧する静電噴霧装置とを備えることを特徴とする化学組成物製造装置。

請求項5

請求項4記載の化学組成物製造装置において、複数種の液状原料が供給装置から供給チューブを通してスタティックミキサーに供給されるようになされていることを特徴とする化学組成物製造装置。

請求項6

請求項5記載の化学組成物製造装置において、前記供給装置の液状原料供給量が可変になされていることを特徴とする化学組成物製造装置。

請求項7

請求項5又は6記載の化学組成物製造装置において、前記スタティックミキサーに吐出チューブを備える静電噴霧装置が連結されており、前記供給チューブ及び前記吐出チューブの内径が0.1mm以上5mm以下となされていることを特徴とする化学組成物製造装置。

請求項8

請求項4,5,6又は7記載の化学組成物製造装置において、調整された気体で満たされた空間内で前記混合溶液を帯電粒子として噴霧する静電噴霧装置が備えられていることを特徴とする化学組成物製造装置。

請求項9

請求項4,5,6,7又は8記載の化学組成物製造装置において、前記基体の温度の調整手段が備えられていることを特徴とする化学組成物製造装置。

請求項10

請求項4,5,6,7,8又は9記載の化学組成物製造装置において、吐出チューブからの帯電粒子の飛翔方向と直交する方向の面内で吐出チューブと基体が相対的に移動可能とされていることを特徴とする化学組成物製造装置。

技術分野

0001

本発明は、複数の液状原料から基体上に化学組成物を製造する化学組成物製造方法及び
化学組成物製造装置に関する。

背景技術

0002

従来から、複数の種類の液体を混合した組成物を静的に混合して塗布する方法が知られ
ている。例えば、ポリイソシアネート硬化促進剤とを静的に混合して、常温硬化性組成
物を構造物に塗布するものが知られている(特許文献1)。

0003

しかしながら、この技術は、エアーガン等で混合液を直接構造物に塗布したり、混合さ
れた混合液を吐出させ、コテヘラローラーで等で均一に構造物に塗布したりするもの
であり、精密な厚さの制御や、細かなパターンや狭い範囲に塗布するには限界があった。

0004

また、例えば無機物質あるいは有機無機複合物質において、ひとつの液状原料あるい
は2種類以上の液状原料混合液を基体上に製造する方法として、ディップコーティング
スピンコーティング法が知られている。これらは、基体を液体に浸漬して引き上げる方
法や、基体上に液体を滴下して遠心力で拡げる方法として知られている。

0005

しかしながら、これらの技術は目的の膜厚などの形状制御のためのパラメータが多く条
件設定が困難である。また、複数の種類の液体が原料の場合、予めそれらを均一な混合溶
液にしておくことが必要であった。

0006

また、生体分子溶液基体表面に特定の形状又はパターンとして堆積する静電噴霧技術
が知られている(特許文献2)。この技術によれば、精密な厚さの制御や、細かなパター
ンに試料物質を堆積することが可能である。しかし、複数種溶液を混合しながら静電
霧するものではなかった。そのため、複数種の溶液の混合比を変えて静電噴霧するために
は、混合比の異なる溶液をその都度取り替えることが必要であった。

0007

特開平6−134389号公報
特表2002−511792号公報

発明が解決しようとする課題

0008

本発明は、上述の問題点を解決するためになされたものであって、予め所定比で混合し
原料溶液を用意することなく、混合比の異なる複数種の組成物を静電噴霧方法により製
造することができる化学組成物製造方法及び化学組成物製造装置を提供することを目的と
している。

課題を解決するための手段

0009

本発明は、(1)複数種の液状原料から基体上に化学組成物を製造する方法であって、
複数の液状原料のそれぞれの供給量を変えることのできる手段を用いて、前記複数の液状
原料から混合溶液を製造するステップと、その混合溶液を静電噴霧させて、前記複数の液
状原料を出発原料とする化学組成物を基体表面に堆積させるステップと、を備えることを
特徴とする化学組成物製造方法である。

0010

本発明において、複数種の液状原料から混合溶液を製造する方法としては、公知の混合
装置が使用できるが、スタティックミキサーを用いると、インラインで混合でき、かつ、
気泡混入を避けることができるので好適である。

0011

本発明においては、液状原料は一定以上の導電性を有していることが好ましく、溶媒
しては、水や極性を有する有機溶媒を含むことが好ましい。また、原料自体に導電性があ
る場合も好ましい。

0012

例えば、液状原料としては、無機物質、無機有機複合体有機物などの原料を有機溶
媒に溶かしたものに有機系の添加剤を加えたものを例示できる。溶液の流動性を一定にす
ることと、薄く均一な膜を作製するためには、原料の濃度を薄くした方が望ましい。しか
し、濃度が薄いと堆積に時間がかかるので、そのような要因も考慮して濃度は適宜選択す
る。無機物質原料としては、金属酸化物(TiO2,SnO2,Al2O3等、粒子の径
30〜100nm程度)を水やエタノール等の有機溶媒に懸濁させたスラリー、Li2C
O3,LiNO3,Ni(CH3COO)2・4H2O等のスラリー、LiOH・H2O
,Ni(CH3COO)・4H2O等の水溶液が挙げられる。

0013

また、本発明は、(2)上記(1)の化学組成物製造方法において、前記堆積させるス
テップが、静電噴霧される混合溶液を取り囲むように一つ又は複数の電極を設け、その電
極のプラス又はマイナス電位を制御することにより、前記原料の堆積物を、基体上の予め
定められた位置に、予め定められた形態及び形状に形成させるステップであることを特徴
とする化学組成物製造方法である。

0014

静電場による制御としては、静電噴霧された混合溶液の帯電粒子を、設定された電位
保たれた孔を通して収束させる方法が好ましく、この場合、帯電粒子がプラスなら孔もプ
ラス電位に、帯電粒子がマイナスなら孔もマイナス電位とするのが効果的である。

0015

また、本発明は、(3)上記(1)又は(2)の化学組成物製造方法において、前記液
状原料が液状無機物質原料であり、前記堆積物を焼成するステップを備えることを特徴と
する化学組成物製造方法である。

0016

また、堆積物を焼成することにより、新たな結晶質又は非晶質化合物を合成することが
できる。焼成温度としては、特に限定はされないが、600℃以上1400℃以下とする
のが好ましい。600℃より低い温度では化合物の合成が限定される。また、1400℃
より高い温度の制御は技術的な困難が伴う。

0017

また、本発明は、(4)複数種の液状原料から基体上に化学組成物を製造する化学組成
製造装置であって、 複数種の液状原料の互いに異なる供給装置と、前記供給装置から
供給される前記複数種の液状原料から混合溶液を作製するスタティックミキサーと、前記
混合溶液を帯電粒子として噴霧する静電噴霧装置とを備えることを特徴とする化学組成物
製造装置である。

0018

上記のスタティックミキサーは、流路を複数の流体が通過するときに、流路の中に固定
的に設けられたミキサー本体により、流体に回転作用分離作用乱れ作用などを起こす
ことにより撹拌混合が得られるものである。ミキサー本体としては、った羽の形をした
もの等公知のものが利用できるが、流路の中にガラスビーズ等の球状体充填することに
よってスタティックミキサーを形成してもよい。スタティックミキサーを使用すると、無
機物質が均一に混合でき、かつ、静電噴霧させることにより、複数種の無機物質原料の混
合物を均一に基体上に堆積させることができる。

0019

また、本発明は、(5)上記(4)の化学組成物製造装置において、複数種の液状原料
が供給装置から供給チューブを通してスタティックミキサーに供給されるようになされて
いることを特徴とする化学組成物製造装置である。

0020

また、本発明は、(6)上記(5)の化学組成物製造装置において、前記供給装置の液
原料供給量可変になされていることを特徴とする化学組成物製造装置である。

0021

本発明において、供給装置としてシリンジポンプを使用すると、液状原料供給量を正確
に制御できるので好ましい。また、複数種の原料の供給量を変えること、つまり、組成を
経時的に変えることができるので好ましい。ここで、組成を経時的に変えるとは、組成を
時間とともに常に変化させていくということと、組成を段階的に変化させるということを
表している。また、本発明では、シリンジポンプとは、いわゆるシリンジポンプにシリン
ジが備えられたものを指すものとする。

0022

また、本発明は、(7)上記(5)又は(6)の化学組成物製造装置において、前記ス
タティックミキサーに吐出チューブを備える静電噴霧装置が連結されており、前記供給チ
ューブ及び前記吐出チューブの内径が0.1mm以上5mm以下となされていることを特
徴とする化学組成物製造装置である。本発明においては、上記の吐出チューブは1本であ
ってもよいし、複数本であってもよい。

0023

本発明においては、供給チューブ及び吐出チューブの内径が0.1mmより小さいと液
状原料の供給が困難であり、5mmより大きいと静電噴霧した後にチューブ内に多量の液
状原料が残り好ましくない。また、内径を0.5mm以上3.0mm以下とすると、ごく
微量の液状原料の混合溶液を好適に静電噴霧できるのでさらに好ましい。

0024

また、スタティックミキサーは、チューブの中にスタティックミキサー本体を設置する
タイプとし、そのチューブの内径と供給チューブ又は吐出チューブの内径を同じにしてお
くと、チューブの連結が容易になり、装置の形成が容易になるので好ましい。また、それ
らのチューブの外形も同じにしておくと同様な理由で好ましい。さらに、それらのチュー
ブの材質も同じものにしておくと、同様な理由で好ましい。

0025

また、本発明は、(8)上記(4)、(5)、(6)の化学組成物製造装置において、
調整された気体で満たされた空間内で前記混合溶液を帯電粒子として噴霧する静電噴霧装
置が備えられていることを特徴とする化学組成物製造装置である。本発明において、調整
された気体とは、湿度や気体の成分や気体の温度が調整されていることを意味している。
また、そのような空間は、デシケータ等の密閉容器を用いると容易に実現できるので好ま
しい。

0026

また、本発明は、(9)上記(4)、(5)、(6)、(7)又は(8)の化学組成物
製造装置において、前記基体の温度の調整手段が備えられていることを特徴とする化学
成物製造装置である。

0027

また、本発明は、(10)上記(4)、(5)、(6)、(7)、(8)又は(9)の
化学組成物製造装置において、吐出チューブからの帯電粒子の飛翔方向と直交する方向の
面内で吐出チューブと基体が相対的に移動可能とされていることを特徴とする化学組成物
製造装置である。

0028

本発明において、基体の温度の調整幅は特に限定はされないが、常温から溶媒の沸点
上の範囲で調整できることが、堆積物の乾燥を速め、混合溶液の分離を防ぐことができる
ので好ましい。具体的には、液状原料が無機物質の場合、10℃以上400℃以下であれ
温度調整が容易で、無機物質の反応が起こることが少ないので好ましい。

発明の効果

0029

従来の静電噴霧法では、複数種の溶液の混合比を変えて静電噴霧するためには、混合比
の異なる溶液をその都度取り替えることが必要であったが、本発明の化学組成物製造方法
及び装置によれば、複数種の液状物質の混合比を変えて静電噴霧することができるので、
原料溶液を取り替えることなく、複数の原料からなる混合比の異なる化学組成物を基体上
の所定の位置毎に分布させて、又は一定の位置に積み重ねて堆積することができる。

0030

また、制御装置によって複数の液状原料の混合比を次々に変更できるので多種類の化学
組成物を短時間で基体上に堆積することができる。また、複数の液状原料を混合した混合
溶液を堆積直前に調製できるので混合溶液の変質を防止できる。

発明を実施するための最良の形態

0031

以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は、本発明の化学組成物製造装置の模式図を示すものである。図1は、複数の液状
原料のそれぞれの供給量を変えることのできる手段としてシリンジポンプを用いる例を示
しているが、その他に、例えば、電磁定量ポンププランジャー定量ポンプダイヤ
ラム型定量ポンプなどのいわゆる定量ポンプを使用できる。

0032

図1において、2個のシリンジポンプ21,22とスタティックミキサー5が供給チュ
ーブ31,32とマニホールド4を介して連結されている。図1には、2個のシリンジ
ンプが示されているが、原料の種類の数に特に制限は無く、接続口を用意してシリンジポ
ンプをさらに増設し、供給チューブを介してマニホールドに連結することにより混合する
原料の種類を増やすことができる。ここで、シリンジポンプとは、シリンジ用ポンプとシ
リンジが組み合わされたものを示している。また、マニホールドとは、複数の種類の液状
原料を、供給チューブ31,32を介して合流させて、スタティックミキサー5に供給す
るものである。

0033

また、スタティックミキサー5には、静電噴霧装置8の吐出チューブ83が連結されて
いる。吐出チューブ83の下には、基体の温度調整手段である加熱ヒーター7の上に載置
された基体6が備えられている。

0034

ここで、静電噴霧装置8は、高圧電源81、電極82、吐出チューブ83、中央部に孔
を有する板状の電極84から形成されている。電極84は、静電噴霧された混合溶液を取
り囲むように設けられ、その電極のプラス又はマイナス電位を制御できる。

0035

静電噴霧装置8は、飛翔する帯電粒子の広がりを静電場で制御するものである。図1
示す実施の形態では、混合溶液の液滴がプラスに帯電しているので、電極84の孔もプラ
スの電位となされている。また、吐出チューブ83は、導電性のあるステンレススチール
で作製されている。さらに、電極82及び電極84には、高圧電源81から、それぞれ独
立した電圧印加されている。

0036

静電噴霧装置8の電極82と吐出チューブ83及び加熱ヒーター7と基体6は、エアチ
ャンバー9内に納められている。シリンジポンプ21,22と加熱ヒーター7と静電噴霧
装置8とエアチャンバー9は、制御装置1で運転が制御されている。

0037

2種の液状原料は、互いに異なるシリンジポンプ(供給装置)21,22から供給チュ
ーブ31,32を通してスタティックミキサー5に供給されるようになされている。シリ
ンジポンプ21,22内への液状原料の供給は、シリンジポンプ21,22から供給チュ
ーブ31,32を一旦外して、液状原料を所定量吸い込んで、供給チューブ31,32を
連結するか、シリンジポンプ21,22に液状原料供給口を設けて、原料ボトルから液状
原料をシリンジポンプ21,22に直接供給する方法などを採用すればよい。ここで、2
種の液状原料は、いったんマニホールド4で合流した後にスタティックミキサー5に供給
され、均一に混合される。また、シリンジポンプ21,22はそれぞれ制御装置1により
、液状原料供給量が可変になされている。

0038

ここで、供給チューブ31,32と吐出チューブ83の内径はそれぞれ、例えば、約1
.5mmとなされている。また、スタティックミキサーは、例えば、内径約1.5mmの
チューブの中に直径約1.2mmのガラスビーズを10個充填することにより形成する。

0039

エアチャンバー9は制御装置1の制御により、温度及び湿度が調整された空気が満たさ
れている。さらに、基体6の温度は、制御装置1により制御される加熱ヒーター7により
調整されている。また、加熱ヒーター7の上面は導電体で形成されており、アースされて
いる。基体6も表面が導電性を有しており、加熱ヒーター7を介してアースされている。

0040

吐出チューブからの帯電粒子の飛翔方向と直交する方向の面内で吐出チューブと基体
を相対的に移動させることにより基体の広い面に化学組成物を塗布できる。例えば、原料
組成を変えて吐出する毎に基体をX−Y軸方向に動かして一枚の基体上に多種類の化学組
成物を分布させることができる。また、製造への利用としては、微細部品などの各所に
最適な塗布を行うことができる。例えば、組成物の組成を変化させながら部品を移動して
塗布を行うことで、塗布材料コストと性能のバランスを最適に制御できる。

0041

次に、上述の化学組成物製造装置を利用した、化学組成物製造方法の実施例を図1に基
づいて説明する。液状原料としては、無機物質原料である硝酸亜鉛六水和物チタン錯体
をそれぞれ0.05mol/lの濃度になるようにアルコール溶液で調整したものを使用
した。

0042

溶媒には、エタノール又は体積でエタノール20%に高沸点溶媒であるジエチレングリ
コールモノブチルエーテルを80%加えた混合溶媒を用いた。それぞれ濃度調整した上述
の液状原料をシリンジポンプ21,22に導入し、それぞれの液状原料の供給量を制御装
置1により制御させた。シリンジポンプ21,22から押し出された液状原料は供給チュ
ーブ31,32を通過し、マニホールド4を通過したのち、マイクロスタティックミキサ
ー5を通過することで混合溶液となされた。

0043

その混合溶液が吐出チューブ83を通過する際に、高圧電源81から電極82及び電極
84に9KVの電圧を印加し、混合溶液をプラスに帯電させ、吐出チューブ83の先端か
ら静電噴霧させ、前記2種の液状原料を出発原料とする化学組成物を基体6の表面に堆積
させた。

0044

ここで、静電噴霧されたプラスに帯電した液滴は、同じくプラス電圧が印加された中央
部に孔を有する板状の電極84により、基体6上の予め定められた位置に円形に形成させ
た。基体6は白金正方形の板製のものを用いた。基体6を、加熱ヒーター7の上に設置
し、制御装置1により、加熱ヒーター7を130℃に調整した。また、エアチャンバー9
の中の空気の温度は60℃に調整し、溶媒の一部を気化させた。この際、湿度は40%に
調整した。

0045

以上のようにして得られた基体6上の化学組成物を700℃で焼成し、無機化合物を合
成した。図2に、700℃熱処理後のZnO-TiO2系化合物群ライブラリー)11
種類のX線回折パターンを示す。組成の調整は硝酸亜鉛六水和物とチタン錯体の0.05
mol/lの濃度のアルコール溶液をそれぞれ、シリンジポンプ21,22の単位時間あ
たりの吐出量を変化させて吐出した。

0046

ZnとTiの比率は10:0、9:1、8:1、7:3、6:4、5:5、4:6、3
:7、2:8、1:9、0:10となるように変化させて、合計11種類のZnO-Ti
O2系化合物群を合成し、X線回折パターンを測定した。組成の調整は、各組成物を静電
噴霧により堆積させている間は、シリンジポンプ21,22の単位時間あたりの吐出量を
一定とし、組成が変わるごとに単位時間あたりの吐出量を変えることによって行った。

0047

図2に示すように、Znが多く含まれている二成分系化合物ではCubic構造が、T
iが多く含まれている二成分系化合物ではHexagonal構造の存在がみられた。さ
らにZnが多く含まれている組成では酸化亜鉛に基づくWurtzite構造が、Tiが
多く含まれている組成ではTiO2に基づくRutile構造の存在が未反応物として確
認された。これらの結果はDulinらによる固相合成に基づいた状態図(F. H.D
ulin,et al., Journal of the American Cer
amic Society, 43, 130(1960))とZn:Ti =6:4およ
び5:5の場合を除いて一致した。

0048

一方で、Changらはゾルーゲル法により同材料の合成を検討し、Zn:Ti =5
:5の組成条件では700℃でCubic構造をとることを報告しており、Zn:Ti
=6:4場合を含め、液体を出発原料とした静電噴霧手法ではHexagonalよりも
Cubic構造を取りやすいものと考えられる(Yee−Shin Chang.et
al., Journal of Crystal Growth,243,319 (2
002))。以上説明したように、組成が同じでも、他の方法とは異なる結果が得られる
場合もあり、新規な無機化合物の製造装置として有効であることが確認できた。

0049

以上、本発明の実施例を図面により説明したが、本発明の具体的構成はこの実施例に限
られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に
含まれる。例えば、シリンジポンプは3個又は4個以上であってもよい。また、一個の基
体の上に複数種の化学組成物を堆積させてもよい。さらに、異なる化学組成物を層状に堆
積することもできる。

0050

本発明の化学組成物製造方法及び化学組成物製造装置は、原料溶液をその都度取り替え
ることなく混合比の異なる多種類の化学組成物を短時間で製造し、各種実験に利用するこ
とができる。また、原料溶液供給装置からの互いに異なる原料の供給量を制御するととも
吐出ノズルと基体の相対的移動を制御することにより基体上に位置により混合比の異な
る組成物の塗布層を作製したり、混合比の異なる組成物の塗布層を重ねて形成したりする
ことができるので、微細な部品等の塗装や保護膜の製造を効果的に行うことができる。

図面の簡単な説明

0051

本発明の化学組成物製造装置の模式図である。
本発明の実施例で製造した無機化合物のX線回折パターンである。

符号の説明

0052

21,22シリンジポンプ(液状原料供給装置)
31,32供給チューブ
5スタティックミキサー
7加熱ヒーター(基体の温度調節手段)
8静電噴霧装置
83吐出チューブ
82、84電極
9 エアチャンバー

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