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課題

クロスオーバ領域が狭く、しかも複数の波長帯域の光を取り出すことができるフィルタ装置を提供する。

解決手段

入力光出射する入力光ファイバ10aと、入力光のうちで互いに異なる特定の波長領域の光がそれぞれ入射する第1及び第2出力光ファイバ10b,10cと、入力光を各波長帯域の光に分光する分光光学系30と、分光光学系30を経た光を反射して第1出力光ファイバ10bに向わせる第1ミラー51と、分光光学系30と第1ミラー51との間に配置され、且つ分光光学系を経た光の一部を第1ミラー51へ通過させる透過部64が確保されるように配置され、分光光学系30を経た光のうちで透過部64を通過しない光を反射して、第2出力ポート10cに向わせる第2ミラー61と、を備えている。

概要

背景

入力光から特定の波長領域の光を得る光フィルタ装置の代表的なものとして、薄膜干渉フィルタ装置がある。この薄膜干渉フィルタ装置は、光学系が比較的簡単であるため、製造コストを抑えることができるという利点がある。しかしながら、透過領域と不透過領域とのクロスオーバ領域の波長領域を狭くすることに一定の限界がある薄膜干渉フィルタ装置では、波長多重の間隔が200GHz(約1.6nm)、100GHz(約0.8nm)、50GHz(約0.4nm)と段段に狭まる方向に進んでいるWDM(Wavelength Division Multiplexing)光通信には対応しきれなくなってきている。

そこで、透過領域と不透過領域とのクロスオーバ領域の波長領域を極めて狭くする光フィルタ装置として、以下の特許文献1に記載されているものがある。

この光フィルタ装置は、1つの入力ポートと、入力ポートからの入力光を各波長帯域の光に分光する分光素子と、分光素子で分光された各波長帯域の光のうちで特定の波長帯域の光のみが透過できるように、スリットが形成されているフィルタと、フィルタのスリットを透過した特定波長帯域の光が入射する1つの出力ポートと、を備えている。

特開平5−224158号公報 図1

概要

クロスオーバ領域が狭く、しかも複数の波長帯域の光を取り出すことができるフィルタ装置を提供する。入力光を出射する入力光ファイバ10aと、入力光のうちで互いに異なる特定の波長領域の光がそれぞれ入射する第1及び第2出力光ファイバ10b,10cと、入力光を各波長帯域の光に分光する分光光学系30と、分光光学系30を経た光を反射して第1出力光ファイバ10bに向わせる第1ミラー51と、分光光学系30と第1ミラー51との間に配置され、且つ分光光学系を経た光の一部を第1ミラー51へ通過させる透過部64が確保されるように配置され、分光光学系30を経た光のうちで透過部64を通過しない光を反射して、第2出力ポート10cに向わせる第2ミラー61と、を備えている。

目的

本発明は、以上の要望応えるべく、クロスオーバ領域の波長帯域が狭く、しかも、複数の波長帯域の光を取り出すことができる光フィルタ装置を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

入力光から特定の波長帯域の光を得る光フィルタ装置において、前記入力光を出射する入力ポートと、前記入力ポートからの前記入力光のうちで、互いに異なる特定の波長領域の光がそれぞれ入射する複数の出力ポートと、前記入力ポートからの前記入力光を各波長帯域の光に分光してスペクトラム像を形成する分光光学系と、前記スペクトラム像と共役な実像を形成するリレー光学系と、前記リレー光学系により形成される実像の位置又は該位置の近傍に配置され、前記分光光学系を経た光を反射して複数の前記出力ポートのうちの第1出力ポートに向わせることが可能な第1ミラーと、前記分光光学系と前記第1ミラーとの間であって前記スペクトラム像が形成される位置又は該位置の近傍に配置され、且つ前記分光光学系を経た光の一部を前記第1ミラーへ通過させる透過部が確保されるように配置され、該分光光学系を経た光のうちで該透過部を通過しない光を反射して、複数の出力ポートのうちの前記第1出力ポートを除く1以上の第2出力ポートに向わせることが可能な1以上の第2ミラーと、を備えていることを特徴とする光フィルタ装置。

請求項2

請求項1に記載の光フィルタ装置において、前記分光光学系で前記入力光が分光される方向に、前記第2ミラーを移動させるミラー移動手段を備えている、ことを特徴とする光フィルタ装置。

請求項3

請求項1及び2のいずれか一項に記載の光フィルタ装置において、複数の前記第2ミラーを備え、複数の前記第2ミラーは、前記分光光学系で前記入力光が分光される方向に並び、複数の該第2ミラーの相互間が前記透過部を成す、ことを特徴とする光フィルタ装置。

請求項4

請求項3に記載の光フィルタ装置において、前記分光光学系で前記入力光が分光される方向の、前記透過部の幅を変える透過幅変更手段を備えている、ことを特徴とする光フィルタ装置。

請求項5

請求項3及び4のいずれか一項に記載の光フィルタ装置において、前記第2出力ポートを複数備え、複数の前記第2ミラーは、それぞれ、複数の前記第2出力ポートのうちのいずれかの第2出力ポートに反射した光を向わせる、ことを特徴とする光フィルタ装置。

請求項6

請求項1から5のいずれか一項に記載の光フィルタ装置において、前記透過部を通過してから前記第1出力ポートに向う光の量を調整できる第1遮蔽部材を備えている、ことを特徴とする光フィルタ装置。

請求項7

請求項6に記載の光フィルタ装置において、前記分光光学系は、前記入力ポートからの前記入力光を各波長帯域の光に分光する分光素子を有し、前記第1遮蔽部材は、前記分光素子近傍で前記第1出力ポートに入射する光束を遮蔽可能な位置、又は該分光素子と光学的に共役な位置又は該位置の近傍に配置されている、ことを特徴とする光フィルタ装置。

請求項8

請求項1から7のいずれか一項に記載の光フィルタ装置において、前記分光光学系を経てから前記第2出力ポートに向う光の量を調整できる第2遮蔽部材を備えている、ことを特徴とする光フィルタ装置。

請求項9

請求項1から5のいずれか一項に記載の光フィルタ装置において、前記第1ミラーの向きを変える第1ミラー角度変更手段を備えている、ことを特徴とする光フィルタ装置。

請求項10

請求項1から5、及び9のいずれか一項に記載の光フィルタ装置において、前記第2ミラーの向きを変える第2ミラー角度変更手段を備えている、ことを特徴とする光フィルタ装置。

請求項11

請求項1から10のいずれか一項に記載の光フィルタ装置において、前記入力ポートからの入力光のポート像を有限位置又は無限遠方に形成して、該入力光を前記分光光学系に向わせる一方で、前記第1ミラーからの光を前記第1出力ポートの位置又は該位置の近傍で結像させると共に、1以上の前記第2ミラーからのそれぞれの光を1以上の前記第2出力ポートの位置又は該位置の近傍で結像させるポート像合成光学系を備え、前記ポート像合成光学系は、前記入力ポートの位置又は該位置の近傍に焦点が合っている入力ポート用光学素子と、前記第1出力ポートの位置又は該位置の近傍に焦点が合っている第1出力ポート用光学素子と、1以上の前記第2出力ポートの位置又は該位置の近傍に焦点がそれぞれ合っている1以上の第2出力ポート用光学素子と、前記入力ポート用光学素子、前記第1出力ポート用光学素子、1以上の前記第2出力ポート用光学素子のそれぞれから互いに平行な光束が出力された場合に、すべての光束を同一焦点集光させる合成光学素子と、を備えていることを特徴とする光フィルタ装置。

請求項12

請求項1から11のいずれか一項に記載の光フィルタ装置において、前記分光光学系は、凹面鏡反射型グレーティングとを有し、前記反射型グレーティングは、該反射型グレーティングの反射面が前記凹面鏡の反射面と向かい合い、且つ該反射型グレーティングの反射面内に該凹面鏡の焦点が実質的に存在するように配置され、前記凹面鏡の反射面は、前記入力ポートからの前記入力光を反射することでコリメートして、前記反射型グレーティングに導く第1の反射領域と、該反射型グレーティングからの各波長帯域の光を反射して前記スペクトラム像を形成する第2の反射領域と、を有する、ことを特徴とする光フィルタ装置。

請求項13

請求項1から12のいずれか一項に記載の光フィルタ装置において、前記リレー光学系は、凹面鏡と平面鏡とを有し、前記平面鏡は、該平面鏡の反射面が前記凹面鏡の反射面と向かい合い、且つ該平面鏡の反射面内に該凹面鏡の焦点が実質的に存在するように配置され、前記凹面鏡の反射面は、前記分光光学系からの光を反射することでコリメートして、前記平面鏡に導く第1の反射領域と、該平面鏡での反射光を反射して前記スペクトラム像と共役な実像を形成する第2の反射領域と、を有する、ことを特徴とする光フィルタ装置。

発明の属する技術分野

0001

本発明は、入力光から特定の波長領域の光を得る光フィルタ装置に関する。

背景技術

0002

入力光から特定の波長領域の光を得る光フィルタ装置の代表的なものとして、薄膜干渉フィルタ装置がある。この薄膜干渉フィルタ装置は、光学系が比較的簡単であるため、製造コストを抑えることができるという利点がある。しかしながら、透過領域と不透過領域とのクロスオーバ領域の波長領域を狭くすることに一定の限界がある薄膜干渉フィルタ装置では、波長多重の間隔が200GHz(約1.6nm)、100GHz(約0.8nm)、50GHz(約0.4nm)と段段に狭まる方向に進んでいるWDM(Wavelength Division Multiplexing)光通信には対応しきれなくなってきている。

0003

そこで、透過領域と不透過領域とのクロスオーバ領域の波長領域を極めて狭くする光フィルタ装置として、以下の特許文献1に記載されているものがある。

0004

この光フィルタ装置は、1つの入力ポートと、入力ポートからの入力光を各波長帯域の光に分光する分光素子と、分光素子で分光された各波長帯域の光のうちで特定の波長帯域の光のみが透過できるように、スリットが形成されているフィルタと、フィルタのスリットを透過した特定波長帯域の光が入射する1つの出力ポートと、を備えている。

0005

特開平5−224158号公報 図1

発明が解決しようとする課題

0006

近年のWDM光通信分野では、前述したように、波長多重域の領域を狭める方向に進んでいるために、クロスオーバ領域の波長帯域が狭い光フィルタ装置が求められている上に、複数の波長帯域の光を取り出すことができるフィルタ装置も求められている。

0007

しかしながら、特許文献1に記載の光フィルタ装置では、1つの波長領域の光しか取り出すことができず、WDM光通信分野での要望応えることができない。

0008

本発明は、以上の要望に応えるべく、クロスオーバ領域の波長帯域が狭く、しかも、複数の波長帯域の光を取り出すことができる光フィルタ装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0009

前記目的を達成するための請求項1に係る発明の光フィルタ装置は、
入力光を出射する入力ポートと、前記入ポートからの前記入力光のうちで、互いに異なる特定の波長領域の光がそれぞれ入射する複数の出力ポートと、前記入力ポートからの前記入力光を各波長帯域の光に分光してスペクトラム像を形成する分光光学系と、前記スペクトラム像と共役な実像を形成するリレー光学系と、前記リレー光学系により形成される実像の位置又は該位置の近傍に配置され、前記分光光学系を経た光を反射して複数の前記出力ポートのうちの第1出力ポートに向わせることが可能な第1ミラーと、前記分光光学系と前記第1ミラーとの間であって前記スペクトラム像が形成される位置又は該位置の近傍に配置され、且つ前記分光光学系を経た光の一部を前記第1ミラーへ通過させる透過部が確保されるように配置され、該分光光学系を経た光のうちで該透過部を通過しない光を反射して、複数の出力ポートのうちの前記第1出力ポートを除く1以上の第2出力ポートに向わせることが可能な1以上の第2ミラーと、を備えていることを特徴とする。

0010

請求項2に係る発明の光フィルタ装置は、
請求項1に記載の光フィルタ装置において、
前記分光光学系で前記入力光が分光される方向に、前記第2ミラーを移動させるミラー移動手段を備えていることを特徴とする。

0011

請求項3に係る発明の光フィルタ装置は、
請求項1及び2のいずれか一項に記載の光フィルタ装置において、
複数の前記第2ミラーを備え、複数の前記第2ミラーは、前記分光光学系で前記入力光が分光される方向に並び、複数の該第2ミラーの相互間が前記透過部を成すことを特徴とする。

0012

請求項4に係る発明の光フィルタ装置は、
請求項3に記載の光フィルタ装置において、
前記分光光学系で前記入力光が分光される方向の、前記透過部の幅を変える透過幅変更手段を備えていることを特徴とする。

0013

請求項5に係る発明の光フィルタ装置は、
請求項3及び4のいずれか一項に記載の光フィルタ装置において、
前記第2出力ポートを複数備え、複数の前記第2ミラーは、それぞれ、複数の前記第2出力ポートのうちのいずれかの第2出力ポートに反射した光を向わせることを特徴とする。

0014

請求項6に係る発明の光フィルタ装置は、
請求項1から5のいずれか一項に記載の光フィルタ装置において、
前記透過部を通過してから前記第1出力ポートに向う光の量を調整できる第1遮蔽部材を備えていることを特徴とする。

0015

請求項7に係る発明の光フィルタ装置は、
請求項6に記載の光フィルタ装置において、
前記分光光学系は、前記入力ポートからの前記入力光を各波長帯域の光に分光する分光素子を有し、前記第1遮蔽部材は、前記分光素子近傍で前記第1出力ポートに入射する光束を遮蔽可能な位置、又は該分光素子と光学的に共役な位置又は該位置の近傍に配置されていることを特徴とする。

0016

請求項8に係る発明の光フィルタ装置は、
請求項1から7のいずれか一項に記載の光フィルタ装置において、
前記分光光学系を経てから前記第2出力ポートに向う光の量を調整できる第2遮蔽部材を備えていることを特徴とする。

0017

請求項9に係る発明の光フィルタ装置は、
請求項1から5のいずれか一項に記載の光フィルタ装置において、
前記第1ミラーの向きを変える第1ミラー角度変更手段を備えていることを特徴とする。

0018

請求項10に係る発明の光フィルタ装置は、
請求項1から5、及び9のいずれか一項に記載の光フィルタ装置において、
前記第2ミラーの向きを変える第2ミラー角度変更手段を備えていることを特徴とする。

0019

請求項11に係る発明の光フィルタ装置は、
請求項1から10のいずれか一項に記載の光フィルタ装置において、
前記入力ポートからの入力光のポート像を有限位置又は無限遠方に形成して、該入力光を前記分光光学系に向わせる一方で、前記第1ミラーからの光を前記第1出力ポートの位置又は該位置の近傍で結像させると共に、1以上の前記第2ミラーからのそれぞれの光を1以上の前記第2出力ポートの位置又は該位置の近傍で結像させるポート像合成光学系を備え、
前記ポート像合成光学系は、前記入力ポートの位置又は該位置の近傍に焦点が合っている入力ポート用光学素子と、前記第1出力ポートの位置又は該位置の近傍に焦点が合っている第1出力ポート用光学素子と、1以上の前記第2出力ポートの位置又は該位置の近傍に焦点がそれぞれ合っている1以上の第2出力ポート用光学素子と、前記入力ポート用光学素子、前記第1出力ポート用光学素子、1以上の前記第2出力ポート用光学素子のそれぞれから互いに平行な光束が出力された場合に、すべての光束を同一焦点集光させる合成光学素子と、を備えていることを特徴とする。

0020

請求項12に係る発明の光フィルタ装置は、
請求項1から11のいずれか一項に記載の光フィルタ装置において、
前記分光光学系は、凹面鏡反射型グレーティングとを有し、
前記反射型グレーティングは、該反射型グレーティングの反射面が前記凹面鏡の反射面と向かい合い、且つ該反射型グレーティングの反射面内に該凹面鏡の焦点が実質的に存在するように配置され、前記凹面鏡の反射面は、前記入力ポートからの前記入力光を反射することでコリメートして、前記反射型グレーティングに導く第1の反射領域と、該反射型グレーティングからの各波長帯域の光を反射して前記スペクトラム像を形成する第2の反射領域と、を有する、ことを特徴とする。

0021

請求項13に係る発明の光フィルタ装置は、
請求項1から12のいずれか一項に記載の光フィルタ装置において、
前記リレー光学系は、凹面鏡と平面鏡とを有し、
前記平面鏡は、該平面鏡の反射面が前記凹面鏡の反射面と向かい合い、且つ該平面鏡の反射面内に該凹面鏡の焦点が実質的に存在するように配置され、前記凹面鏡の反射面は、前記分光光学系からの光を反射することでコリメートして、前記平面鏡に導く第1の反射領域と、該平面鏡での反射光を反射して前記スペクトラム像と共役な実像を形成する第2の反射領域と、を有する、ことを特徴とする。

発明の効果

0022

本発明によれば、入力光を分光光学系で分光した後、この分光光学系による入力ポートのスペクトラム像位置又はその近傍で、各波長帯域の光の遮蔽物となる第2ミラーの透過部を通過するか否かにより、分光された各波長帯域の光のうち一部を切り分けているので、クロスオーバ領域を狭めることができる。さらに、本発明では、分光された各波長帯域の光の遮蔽物を第2ミラーで形成し、この第2ミラーを一定の方向に傾けて、この第2ミラーで反射した光を1以上の第2出力ポートに入射させ、遮蔽物である第2ミラーを通過した光を第1ミラーで反射して第1出力ポートに入射させているので、複数の波長帯域の光を取り出すことができる。

0023

また、第2ミラーを移動させるミラー移動手段を備えているものでは、第1出力ポートに入射する光の波長帯域及び第2出力ポートに入射する光の波長帯域を連続的に変えることができる。さらに、第2ミラーの透過部の幅を変える透過幅変更手段を備えているものでは、第1出力ポートに入射する光の波長帯域の幅及び第2出力ポートに入射する光の波長帯域の幅を連続的に変えることができる。

発明を実施するための最良の形態

0024

以下、本発明に係る光フィルタ装置の各種実施形態について説明する。

0025

まず、本発明に係る第1の実施形態としての光フィルタ装置について、図1を用いて説明する。なお、図1において、同図(b)は同図(a)が示す構成を側面から見た構成を示している。

0026

本実施形態の光フィルタ装置は、入力光ファイバ10aと、第1出力光ファイバ10bと、第2出力光ファイバ10cと、入力光ファイバ10aの端部である入力ポートからの入力光のポート像を形成するポート像合成光学系20と、入力光を各波長帯域の光に分光してスペクトラム像を形成する分光光学系30と、スペクトラム像と共役な実像を形成するリレー光学系40と、このリレー光学系40により形成される実像の位置I3に配置されている第1ミラー51と、分光光学系30と第1ミラー51との間であってスペクトラム像が形成される位置I2に配置されている2枚の第2ミラー61を有する第2ミラー装置60と、第1出力ファイバ10bの出力ポートに向う光の一部を遮蔽する第1遮蔽装置70と、第2出力光ファイバ10cの出力ポートに向う光の一部を遮蔽する第2遮蔽装置75と、を備えている。

0027

光ファイバ10a,10b,10cの各ポートは、後述のY方向に並んでいる。

0028

ポート像合成光学系20は、入力光ファイバ10a及び出力光ファイバ10b,10cの各ポートの位置にそれぞれの焦点が合っているポート用光学素子21a,21b,21cと、各ポート用光学素子21a,21b,21cのそれぞれから互いに平行な平行光束が仮に出力された場合に、全ての光束を同一焦点I1に集光させて、合成ポート像を形成する合成光学素子22と、を有している。

0029

分光光学系30は、前述の合成ポート像を形成する各光束を再び平行光束にした後に結像させる第1分光光学素子31及び第2分光光学素子32と、入力光を各波長帯域の光に分光する分光素子33と、を有している。入力ポートからの入力光は、第1分光光学素子31により、平行光束にされた後、分光素子33により、各波長帯域の光に分波される。この各波長帯域の光は、第2分光光学素子32により、スペクトラム像として結像される。なお、以下の都合上、図1において、分光素子33に対して入力光が入射する方向、言い換えると、各光学系20,30,40の光軸と平行な方向をZ方向、このZ方向に対して垂直で分光素子33により分光された各波長帯域の光が広がる方向をX方向、Z方向及びX方向に垂直な方向をY方向とする。

0030

リレー光学系40は、前述のスペクトラム像を形成する各光束を再び平行光束にした後に結像させる第1リレー光学素子41及び第2リレー光学素子42を備えている。分光光学系30からの光は、第1リレー光学素子41により平行光束にされた後、第2リレー光学素子42により結像する。

0031

第1ミラー51は、ここに至った光が第1出力光ファイバ10bの出力ポートに向うよう、X方向に平行なx1軸を中心として傾けられている。

0032

第2ミラー装置60は、入力光が各波長帯域の光に分光される方向であるX方向に並んでいる2枚の第2ミラー61と、2枚の第2ミラー61を一体的にX方向に移動させるミラー移動機構62と、2枚の第2ミラー61の相互間隔を変える透過幅変更機構63と、を備えている。2枚の第2ミラー61の各ミラー面は、同一平面内にあり、ここに至った光が第2出力光ファイバ10cの出力ポートに向うよう、X方向に平行なx2軸を中心として傾けられている。2枚のミラー61の相互間は、分光光学系30からの光の一部を第1ミラー51へ通過させる透過部64を形成しており、透過幅変更機構63は、この透過部64のX方向の幅を変える。

0033

第1遮蔽装置70及び第2遮蔽装置75は、いずれも、光路を遮る遮蔽材71,76と、この遮蔽材71,76を移動させる遮蔽移動機構72,77と、を有している。第1遮蔽装置70の遮蔽材71は、分光素子33の近傍であって第1出力光ファイバ10bに向う光束を遮蔽できる位置か、又は、リレー光学系40内で分光素子33と共役な位置に配置されている。また、第2遮蔽装置75の遮蔽材76は、第2ミラー61の直前か、又は、分光素子33の近傍で第2出力光ファイバ10cに向う光を遮蔽できる位置に配置されている。

0034

次に、以上で説明した本実施形態の光フィルタ装置の作用について説明する。

0035

入力光ファイバ10aの入力ポートからの入力光は、ポート像合成光学系20に入射する。そして、入力ポート用光学素子20aによりコリメートされ、次いで合成光学素子22によって、位置I1で集光して入力ポート像を形成する。なお、本実施形態のポート像合成光学系20は、ポート像を有限位置に形成するものであるが、ポート像合成光学系は、本実施形態のポート像合成光学系20から合成光学素子22を省いて、ポート像を無限遠方に形成するものであってもよい。この場合、分光光学系30の第1分光光学素子31を省き、ポート像合成光学系のポート用光学素子からの平行光束を直接分光素子33に導くようにする。

0036

ポート像合成光学系20を通過した入力光は、分光光学系30に入射し、その第1分光光学素子31によりコリメートされる。コリメートされた入力光は、分光素子33により分波作用を受けて、各波長帯域の光に分散する。ここで、第1出力光ファイバ10bに入射させたい光の波長帯域をB1、それ以外の光の波長帯域をB2とする。各波長帯域B1及びB2の光は、第2分光光学素子32によって、位置I2a,I2bで集光してスペクトラム像を形成する。なお、位置I2a,I2bは、Z方向の位置が同じで、X方向の位置が異なっている。

0037

波長帯域B1の光が集光する位置I2aの部分は、第2ミラー装置60の透過部64に該当する部分である。このため、波長帯域B1の光は、第2ミラー装置60の透過部64を通過して、リレー光学系40に向う。一方、分光光学系30からの波長帯域B2の光、さらにその他の波長帯域の光は、第2ミラー装置60の第2ミラー61により反射される。

0038

第2ミラー装置60の透過部64を通過した波長帯域B1の光は、リレー光学系40により、第1ミラー51上にスペクトラム像と共役な実像を形成する。そして、第1ミラー51によって反射され、リレー光学系40を逆進し、位置I2aで再結像した後、分光光学系30を逆進する。ところで、第1ミラー51は、リレー光学系40による結像位置I3に設置され、この結像位置I3と結像位置I2aとは共役な位置関係であるので、この第1ミラー51に反射してリレー光学系40を逆進した波長帯域B1の光の再結像位置は、分光光学系30を出てリレー光学系40に入る前に結像した位置I2aの位置になる。すなわち、波長帯域B1の光は、分光光学系30から第2ミラー装置60の透過部64を通過して、第1ミラー51で反射されると、再び、第2ミラー装置60の透過部64を通過して、分光光学系30に入射する。波長帯域B1の光の光は、分光光学系30を逆進する過程で、分光素子33により、最初の分波作用とは逆の合波作用を受け、結像位置I1でいわゆる白色像として再結像する。

0039

合波作用を受けた波長帯域B1の光は、その後、ポート像合成光学系20の合成光学素子22でコリメートされ平行光束となる。そして、前述したように、第1ミラー51は、ここに至った光が第1出力光ファイバ10bの出力ポートに向う向きになっているため、この波長帯域B1の光は、第1出力ポート用光学素子21bに向い、これによって、第1出力光ファイバ10bの出力ポートで結像して、この第1出力光ファイバ10bに入射する。

0040

一方、入力光が分光素子33により分波作用を受けて得られた波長帯域B2の光、つまり、前述の波長帯域B1の光以外の全ての光は、第2ミラー装置60の透過部64を透過できず、第2ミラー61で反射されて、分光光学系30に入射する。この波長帯域B2の光の光は、分光光学系30を逆進する過程で、分光素子33により、最初の分波作用とは逆の合波作用を受け、結像位置I1でいわゆる白色像として再結像する。合波作用を受けた波長帯域B2の光は、その後、ポート像合成光学系20の合成光学素子22でコリメートされ平行光束となる。そして、前述したように、第2ミラー61は、ここに至った光が第2出力光ファイバ10cの出力ポートに向う向きになっているため、この波長帯域B2の光は、第2出力ポート用光学素子21cに向い、これによって、第2出力光ファイバ10cの出力ポートで結像して、この第2出力光ファイバ10cに入射する。

0041

以上のように、本実施形態では、入力光を分光素子33で分光した後、分光光学系30による入力ポートスペクトラム像の位置又はその近傍で、分光された各波長帯域の光の遮蔽物となる第2ミラー61の透過部64を通過するか否かにより、分光された各波長帯域の光のうち一部を切り分けているので、従来技術の欄で述べた特許文献1と同様に、クロスオーバ領域を狭めることができる。さらに、本実施形態では、分光された各波長帯域の光の遮蔽物を第2ミラー61で形成し、この第2ミラー61を一定の方向に傾けて、この第2ミラー61で反射した光(波長帯域B2の光)を第2出力光ファイバ10cに入射させ、遮蔽物である第2ミラー61を通過した波長帯域B1の光を第1ミラー51で反射して出力光ファイバ10bに入射させているので、二種類の波長帯域の光を取り出すことができる。

0042

なお、本実施形態では、第2ミラー装置60の第2ミラー61を2枚用いているが、1枚のみでも、基本的に同様の効果を得ることができる。また、以上では、2枚の第2ミラー61を同じ向きに傾けているが、それぞれを異なる向きに傾け、さらに、出力用光ファイバを準備すれば、3種類の波長帯域の光を取り出すことができる。さらに、第2ミラー装置60の第2ミラー61を3枚以上設け、それぞれを異なる向きに向けて、これに対応する分の出力用光ファイバを準備すれば、より多くの種類の波長帯域の光を取り出すことができる。

0043

ところで、本実施形態の第2ミラー装置60は、ミラー移動機構62を有し、2枚の第2ミラー61を一体的にX方向に移動させることができる、つまり、2枚の第2ミラー61間の透過部64の位置を入力光の波長分散方向に移動させることができる。このため、透過部64を通過する光の中心波長及び通過しない光の中心波長を変えることができる。つまり、本実施形態では、第1出力用光ファイバ10b及び第2出力用光ファイバ10cに入射する光の波長帯域の連続的に変えることができる。さらに、本実施形態の第2ミラー装置60は、透過幅変更機構63を有し、透過部64の幅を変えることができるので、透過部64を通過する光の波長帯域の帯域幅及び通過しない光の波長帯域の帯域幅も変えることができる。

0044

また、本実施形態は、第1ミラー51に向う光の一部を遮蔽する第1遮蔽装置70と、第2ミラー61に向う光の一部を遮蔽する第2遮蔽装置75とを備えているので、第1ミラー51で反射して第1出力光ファイバ10bに入射する光や、第2ミラー61で反射して第2出力光ファイバ10cに入射する光を一部遮蔽することによって、アッテネートすることができる。第1遮蔽装置70の遮蔽材71は、前述したように、分光素子33の近傍で第1出力光ファイバ10bに向う光束を遮蔽できる位置か、又は、分光素子33と共役な位置又はその近傍に設けられているため、遮蔽材71を移動させることで、波長に関わらず、概ね一様に波長帯域B1の光の一部を遮蔽することができる。また、第2遮蔽装置75も、この第1遮蔽装置70と同様である。以上のように、第1遮蔽装置70及び第2遮蔽装置75は、第1、第2出力光ファイバ10b,10cへ入射する光の光量の調整に利用できるが、例えば、入力光中に出力したくない輝線等が含まれている場合に、この輝線等を排除するためにも利用できる。

0045

さらに、本実施形態では、入力光が光通信におけるパルス信号である場合でも、パルス波形を崩すことなく、特定波長帯域の光を出力光ファイバ10b,10cへ入射させることができる。ここで、この効果について説明するために、簡単に、光通信におけるパルス信号の時間方向形状特性について述べる。光の干渉回折を利用した分光方式では、分光作用に伴い、時間軸方向不確定性が増大するという現象が本質的に発生する。したがって、パルスの時間方向形状が崩れパルス周波数が増大するに従い、個々のパルスが徐々に分離不能に陥る。崩れたパルス波形をもとに戻すには、一度受けた分光作用の時間的に逆向き相当の作用を施す必要がある。本実施形態のような自由空間光学系で構成された逆分散型二重分光器または零分散分光器としての光フィルタ装置においては、最初の分光作用直後ではパルス波形は崩れているが、二回目の合波作用がまさに最初の分光作用の時間的に逆向き相当の作用となるため、崩れたパルス波形が元に復元される。このため、前述したように、入力光のパルス波形を崩すことなく、特定波長帯域の光を出力光ファイバ10b,10cへ入射させることができる。

0046

本実施形態の光フィルタ装置は、以上のような各効果を奏するため、光通信におけるビット周波数の増大への対応力が極めて高いと言える。

0047

次に、本発明に係る光フィルタ装置の第2の実施形態について、図2を用いて説明する。

0048

本実施形態の光フィルタ装置は、第1の実施形態における第1遮蔽装置70及び第2遮蔽装置75の替わりに、第1ミラー51の傾きを変える第1ミラー角度変更機構55を設けると共に、第2ミラー61の傾きを変える第2ミラー角度変更機構65を設けたもので、その他の構成は基本的に第1の実施形態と同様である。

0049

各ミラー角度変更機構55,65は、いずれもX方向に平行なx1,x2軸回りに、各ミラー51,61を回転させるものである。このように、各ミラー51,61をX方向に平行なx1,x2軸回りに傾けることで、第1ミラー51に反射した波長帯域B1の光及び第2ミラー61に反射した波長帯域B2の光の進行方向、言い換えると、Y方向の位置を変えることができる。このため、第1の実施形態で出力光ファイバ10b,10cの出力ポートに入射していた波長帯域B1,B2の光の一部を出力ポートに入射させないようにすることができ、アッテネーション効果を得ることができる。

0050

なお、第1の実施形態における遮蔽装置70,75や、本実施形態におけるミラー角度変更機構55,56は、必ずしも必要なものではなく、必要に応じて設けるべきものである。また、第1遮蔽装置70と第2ミラー角度変更機構65とを組み合わせても、第2遮蔽装置75と第1ミラー角度変更機構55とを組み合わせても、以上と基本的に同様の効果を得ることができる。

0051

次に、第1実施形態の変形例について、図3を用いて説明する。

0052

本変形例の光フィルタ装置は、前述の第1実施形態と同様に、入力光ファイバ10aと、第1出力光ファイバ10bと、第2出力光ファイバ10cと、入力光ファイバ10aの端部である入力ポートからの入力光のポート像を形成するポート像合成光学系20Aと、入力光を各波長帯域の光に分光してスペクトラム像を形成する分光光学系30Aと、スペクトラム像と共役な実像を形成するリレー光学系40Aと、このリレー光学系40Aにより形成される実像の位置I3に配置されている第1ミラー51と、分光光学系30Aとリレー光学系Aとの間であってスペクトラム像が形成される位置I2に配置されている2枚の第2ミラーを有する第2ミラー装置60Aと、第1ミラー51に向う光の一部を遮蔽する第1遮蔽装置70Aと、を備えている。本変形例の光フィルタ装置は、以上の他、さらに光の偏光方向を揃える偏光操作系80を備えている。なお、この変形例においても、以上で説明した各実施形態と同様に、各光学系の光軸と平行な方向をZ方向、このZ方向に対して垂直で分光光学系30Aにより分光された各波長帯域の光が広がる方向をX方向、Z方向及びX方向に垂直な方向をY方向とする。

0053

各光ファイバ10a,10b,10cは、いずれも同一仕様シングルモードファイバである。また、各光ファイバ10a,10b,10cの各ポートは、Y方向に並んでいる。

0054

ポート像合成光学系20Aは、入力光ファイバ10a及び出力光ファイバ10b,10cの各ポートの位置にそれぞれの焦点が合っているポート用光学素子21a,21b,21cと、各ポートに対する光の光路を折り曲げ平面ミラー23a,23b,23cと、各光束の幅及び各光束の相互間隔をY方向に狭めるためのアナモルフィックプリズム24と、各ポート用光学素子21a,21b,21cのそれぞれから互いに平行な平行光束が仮に出力された場合に、全ての光束を同一焦点I1に集光させて、合成ポート像を形成する合成光学素子22と、を有している。

0055

各ポート用光学素子21a,21b,21cは、いずれも、正の光学的パワーを持つマイクロ屈折レンズである。また、合成光学素子22も、正の光学的パワーを持つ屈折レンズである。入力ポート用マイクロレンズ21aと合成レンズ22との間の光路長、第1出力ポート用マイクロレンズ21bと合成レンズ22との間の光路長、第2出力ポート用マクロレンズ21cと合成レンズ22との間の光路長は、いずれも等しく、各ポート用マイクロレンズ21a,21b,21cの焦点距離と合成レンズ22の焦点距離との和の長さになっている。このため、各光ファイバ10a,10b,10cのそれぞれから光が仮に出射された場合、各光は、それぞれ、各ポート用マイクロレンズ21a,21b,21cより互いに平行な平行光束になり、その後、合成レンズ22により、同一焦点I1に集光して、合成ポート像を形成する。

0056

なお、この実施形態では、平面ミラー23a,23b,23c及びアナモルフィックプリズム24を設けているが、これらは必ずしも必要なものではなく、必要に応じて設ければよい。

0057

分光光学系30Aは、凹放物面ミラー35と反射型グレーティング36とを備えている。凹放物面ミラー35は、そのミラー面のほぼ半分の第1反射領域35aが第1実施形態の第1分光光学素子31として機能し、残りのほぼ半分の第2反射領域35bが第1実施形態の第2分光光学素子32として機能する。反射型グレーティング36は、等間隔直線溝が複数形成されている。この反射型グレーティング36は、その溝がY方向と平行になるように向けられ、凹放物面ミラー35の焦点の位置に配置されている。入力ポートからの入力光は、第1分光光学素子として機能する凹放物面ミラー35の第1反射領域35aにより、平行光束にされた後、グレーティング36により、各波長帯域の光に分波される。この際、各波長帯域の光は、グレーティング36の溝が伸びているY方向に対して垂直なX方向に分散する。その後、各波長帯域の光は、第2分光光学素子として機能する凹放物面ミラー35の第2反射領域35bにより、スペクトラム像として結像される。

0058

ここで、凹放物面ミラー35の焦点を含み、凹放物面ミラー35の回転中心軸に垂直な平面を想定すると、合成ポート像が形成される適切な位置I1及びスペクトラム像が形成される適切な位置I2は、この平面よりも僅かに凹放物面ミラー35よりも遠いところになる。なお、ここで、像形成の適切な位置とは、収差の面から好ましい位置という意味である。

0059

偏光操作系80は、図4に示すように、偏光ディスプレーサ81と、三つの1/2波長板82a,82b,82cとを有している。偏光ディスプレーサ81は、複屈折結晶で形成されており、入力光ファイバ10aからの入力光(同図中、左側から右側へ向う光)に対しては、互いに直交する偏光成分に分解し、両偏光光束とも入力光束に平行に射出する。この両偏光光束のうち、一方の偏光光束は、1/2波長板82aで、その偏光方向を90°回転し、他方の偏光光束の偏光方向と平行な偏光方向となる。また、第1出力光ファイバ10bに入射する出力光(同図中、右側から左側へ向う光)は、偏光操作系80に入射する前の時点では、偏光方向が互いに平行な直線偏光の2本の光束である。このうち一方の光束が1/2波長板82bによって偏光方向を90°回転させられ、偏光ディスプレーサ81によって、他方の光束と合波され、1本の光束となって射出される。射出方向は、入射方向と平行である。また、第2出力光ファイバ10cに入射する出力光も、以上と同様に、2本の光束として、偏光操作系80に入射し、この偏光操作系80により一本の光束に合波される。

0060

このように、入力光は、偏光操作系80により、偏光方向が揃った直線偏光の光となるため、前述のグレーティング36により分光される際、このグレーティング36の偏光特性の影響を回避することができる。

0061

なお、ここでは、入力光を偏光方向が揃った直線偏光に変えているが、本来の目的がグレーティングの偏光特性の影響を回避するためであるから、必ずしも直線偏光にする必要はなく、例えば、円偏光ランダム偏光でもよい。

0062

また、ここでは、偏光ディスプレーサ81として単一の複屈折結晶で形成されたものを用いたが、この換わりに、サバール板あるいはサバールブロックを用いてもよい。このように、偏光ディスプレーサ81を用いた場合、1/2波長板を用いなくとも、図5に示すように、サバール板等からの2本の分離光束のそれぞれの偏光方向a,bが、グレーティング36の溝36aの伸びている方向に対して45°を成すように、グレーティング36を配置することにより、2本の分離光束に対するグレーティング36での偏光状態を等価にすることができる。また、サバール板等からの2本の分離光束に対して、それぞれに、1/2波長板を通過させることでも、2本の分離光束に対するグレーティング36での偏光状態を等価にすることができる。また、サバール板またはサバールブロックを用いると、偏光操作系80を透過する光束の偏光成分間オプティカルパスを等しくすることができる。

0063

第2ミラー装置60Aは、図6に示すように、グレーティング36による光分光方向であるX方向に並んでいる2枚の第2ミラー61と、2枚の第2ミラー61を一体的に光分光方向であるX方向に移動させるミラーX方向移動機構62aと、2枚の第2ミラー61をミラーX方向移動機構62aごとY方向に移動させるミラーY方向移動機構63aと、を備えている。2枚の第2ミラー61の各ミラー面は、同一平面内にあり、ここに至った光が第2出力光ファイバ10cの出力ポートに向うよう、X方向に平行な軸を中心として傾けられている。また、これら2枚の第2ミラー61は、前述のスペクトラム像が形成される位置I2に配置されている(図3に示す)。2枚の第2ミラー61の縁で、他方の第2ミラー側の縁61aは、直線で、しかも、(+)Y方向に向うに連れて他方の第2ミラー側に近づくように傾斜している。これら第2ミラー61の各直線縁61aの相互間が三角形状の透過部64を形成している。このように、第2ミラー61の各直線縁61aが傾斜していることにより、ミラーY方向移動機構63aで2枚の第2ミラー61を一体的にY方向に移動させることにより、ここに至った光束に対する透過部64のX方向の幅が変化するので、この透過部64を通過する光の波長帯域の帯域幅を変えることができる。つまり、ミラーY方向移動機構63aが第1実施形態における透過幅偏光機構63の役目を担っている。また、ミラーX方向移動機構64aで2枚の第2ミラー61を一体的にX方向に移動させることで、透過部64を通過する光の波長帯域を変えることができる。2枚の第2ミラー61は、前述したように、分光光学系30Aによるスペクトラム像が形成される位置I2に配置されているので、ここに、このスペクトラム像の一部として、入力光ファイバ10aの入力ポート像I2−1が形成される。この入力ポート像I2−1は、ほぼ単一波長であるとすれば、この像形はおおよそ点像スポット形状であると考えられる。このため、透過部64の形状が三角形状であっても、スポット部分だけならこの透過部64を特定の幅を持つスリットとして機能すると考えて良い。

0064

リレー光学系40Aは、図3に示すように、凹放物面ミラー45と平面ミラー46とを備えている。凹放物面ミラー45は、そのミラー面のほぼ半分の第1反射領域45aが第1実施形態の第1リレー光学素子41として機能し、残りのほぼ半分の第2反射領域45bが第1実施形態の第2リレー光学素子42として機能する。平面ミラー46は、そのミラー面が凹放物面ミラー45の回転中心軸に垂直になるように向けられ、且つ凹放物面ミラー45の焦点の位置に配置されている。

0065

第1遮蔽装置70Aは、図7に示すように、光路を遮る遮蔽材71と、この遮蔽材71を移動させる遮蔽材移動機構72と、を有している。この遮蔽材71は、リレー光学系40Aの平面ミラー46の直前に配置されている。この遮蔽材71は、膜状であって、X方向の端部に直線状の縁を持つ。この遮蔽材71がX方向に移動して、光束を遮蔽することでしぼり効果を発揮する。直線状の縁の方向は、この遮蔽材71をグレーティング36上に投影した際、グレーティング溝36aに平行とになる方向、つまりY方向である。

0066

図3に示すように、第2ミラー装置60Aの透過部64を通過して、リレー光学系40Aに入射した光束は、第1リレー光学素子として機能する凹放物面ミラー45の第1反射領域45aにより平行光束にされた後、第1遮蔽装置70Aの遮蔽材71でしぼり効果を受けてから、平面ミラー46で反射されて、第2リレー光学系として機能する凹放物面ミラー45の第2反射領域45bにより、スペクトラム像と共役な共役像を形成する。

0067

ここで、凹放物面ミラー45の焦点を含み、凹放物面ミラー45の回転中心軸に垂直な平面を想定すると、共役像が形成される適切な位置I3は、この平面よりも僅かに凹放物面ミラー35よりも遠いところになる。

0068

第1ミラー61は、平面ミラーで、そのミラー面は、リレー光学系40Aで形成される共役像の位置I3の位置に設置されている。また、第1ミラー61は、ここに至った光が第1出力光ファイバ10bの出力ポートに向うよう、X方向に平行な軸を中心として傾けられている。

0069

この第1ミラー61により反射された光束は、リレー光学系40Aを逆進して、前述のスペクトラム像の位置I2で且つ第2ミラー装置60Aの透過部64の位置で再結像して、ここを通過する。さらに、この光束は、分光光学系30Aを逆進して、グレーティング36により合波作用を受けて白色化され、前述の合成ポート像の位置I1で再結像される。そして、ポート像合成光学系20Aを経て、第1出力光ファイバ10bの出力ポートに入射する。

0070

一方、第2ミラー装置60Aの透過部64を通過しない波長帯域の光束は、図6に示すように、第2ミラー61のミラー面上にスペクトラム像I2−2を形成し、このミラー面で反射されて、分光光学系30Aに戻される。そして、この光束は、図3に示すように、分光光学系30Aを逆進して、グレーティング36により合波作用を受けて白色化され、合成ポート像の位置I1で再結像された後、ポート像合成光学系20Aを経て、第2出力光ファイバ10cの出力ポートに入射する。

0071

なお、本変形例では、第1出力光ファイバ10bに入射する光をアッテネートするために、第1遮蔽装置70Aを用いたが、この換わりに、第2実施形態のように、第1ミラー51の傾きを変える第1ミラー角度変更機構55を用いてもよい。

図面の簡単な説明

0072

本発明に係る第1実施形態としての光フィルタ装置の構成を示す説明図である。
本発明に係る第2実施形態としての光フィルタ装置の構成を示す説明図である。
本発明に係る第1実施形態の変形例としての光フィルタ装置の構成を示す説明図である。
図3に示す偏光操作系の構成を示す説明図である。
本発明に係る第1の実施形態の変形例のグレーティングの溝の方向と入力光の偏光方向との関係を示す説明図である。
本発明に係る第1の実施形態の変形例の第2ミラー装置の構成を示す説明図である。
本発明に係る第1の実施形態の変形例の第1遮蔽装置の構成を示す説明図である。

符号の説明

0073

10a:入力光ファイバ10b:第1出力光ファイバ
10c:第2出力光ファイバ 20:20A:合成ポート像光学系
21a:入力ポート用光学素子21b:第1出力ポート用光学素子
21c:第2出力ポート用光学素子 22:合成光学素子
30,30A:分光光学系33:分光素子
35:凹放物面ミラー36:反射型グレーティング
36a:第1反射領域 36b:第2反射領域
40,40A:リレー光学系45:凹放物面ミラー
45a:第1反射領域 45b:第2反射領域
46:平面ミラー51:第1ミラー
55:第1ミラー角度変更機構60,60A:第2ミラー装置
61:第2ミラー 62:ミラー移動機構
62a:ミラーX方向移動機構63:透過幅変更機構
63a:ミラーY方向移動機構 65:第2ミラー角度変更機構
64:透過部 70,70A:第1遮蔽装置
75:第2遮蔽装置 80:偏光操作系

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