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課題

半金属吸着能力にすぐれ、半金属を含む廃水中から該半金属を吸着除去するために有用な特定構造重合体及び該重合体からなる半金属の吸着剤を提供する。

解決手段

少なくとも、半金属と錯体を形成し得る置換基置換されたアミノ基を有しており、所謂弱塩基性陰イオン交換基部分に相当する特定の構造単位(1)、及び/又は4級アンモニウム基を有し、且つ半金属と錯体を形成し得る置換基を有する部分で吸着性能及び親水性に寄与し、所謂強塩基性陰イオン交換基部分に相当する特定の構造単位(2)を含有するポリN−ビニルアミン誘導体及び該誘導体からなる半金属吸着剤

概要

背景

従来、ホウ素含有廃水処理方法及び海水淡水化方法における一方法として、イオン交換樹脂によるイオン交換樹脂法が広く知られている。イオン交換樹脂法によるホウ素含有廃水の処理においては、ポリスチレン系樹脂母体を用いたN−メチルグルカミン型のイオン交換樹脂が広く用いられている(特許文献1)。しかしこのポリスチレン系樹脂の母体のイオン交換樹脂は、ホウ素吸着量が充分でなく性能的に満足出来るものではなかった。また、糖側鎖を有するポリアリルアミン誘導体からなる半金属吸着剤も提案されている(特許文献2)が、原料ポリアリルアミンが高価であり、また粒状品は市販品としては入手困難であるため、半金属分離剤として工業的に製造するうえでは問題があった。
一方、工場廃水や海水中には、ホウ素をはじめ、セレンヒ素テルルゲルマニウムなど種々の金属と共に半金属が含まれている場合があり、これらの半金属は有害なことが多く、特に廃水中ホウ素濃度基準値規制が厳しくなる方向にあるので、半金属、とりわけホウ素を効率良く除去するイオン交換樹脂の開発が望まれていた。
米国特許第2,813,838号
特開2000−279803号

概要

半金属の吸着能力にすぐれ、半金属を含む廃水中から該半金属を吸着除去するために有用な特定構造重合体及び該重合体からなる半金属の吸着剤を提供する。少なくとも、半金属と錯体を形成し得る置換基置換されたアミノ基を有しており、所謂弱塩基性陰イオン交換基部分に相当する特定の構造単位(1)、及び/又は4級アンモニウム基を有し、且つ半金属と錯体を形成し得る置換基を有する部分で吸着性能及び親水性に寄与し、所謂強塩基性陰イオン交換基部分に相当する特定の構造単位(2)を含有するポリN−ビニルアミン誘導体及び該誘導体からなる半金属吸着剤。なし

目的

本発明の目的は、半金属、特にホウ素の吸着能力に優れ、半金属を含む廃水中から該半金属を吸着除去するのに有用な特定構造の重合体及び該重合体からなる半金属吸着剤を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
1件

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請求項1

少なくとも下記一般式(1)及び/又は(2)で表される構造単位を含有することを特徴とするポリN−ビニルアミン誘導体。 (式(1)中、R1は半金属錯体を形成し得る置換基を示し、R2及びR3はそれぞれ独立して水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜4のアルキル基を示す。)(式(2)中、R1〜R3は、式(1)における定義と同義を表し、R4は水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜4のアルキル基を示す。X-はアンモニウム基配位した対アニオンを表す。)

請求項2

上記式(1)及び式(2)において、R1が2個以上の水酸基を有する置換基であることを特徴とする請求項1に記載のポリN−ビニルアミン誘導体。

請求項3

上記式(1)及び式(2)において、R1が2個以上の水酸基を有し、且つ水酸基以外の置換基を有していても良い炭素数2〜10のアルキル基であることを特徴とする請求項1又は2に記載のポリN−ビニルアミン誘導体。

請求項4

上記式(1)及び/又は式(2)で表される構造単位と、架橋剤から誘導される構造単位を含有する架橋共重合体であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のポリN−ビニルアミン誘導体。

請求項5

上記架橋共重合体中における全構造単位に対する、架橋剤から誘導される構造単位の割合(架橋度)が0.5〜50%であることを特徴とする請求項4に記載のポリN−ビニルアミン誘導体。

請求項6

請求項1乃至5のいずれか1項に記載のポリN−ビニルアミン誘導体からなる半金属吸着剤

請求項7

半金属吸着剤がホウ素吸着剤であることを特徴とする請求項6に記載の半金属吸着剤。

技術分野

0001

本発明は、半金属との錯体形成能を有する置換基を含有し、半金属吸着剤として用いられるポリN−ビニルアミン誘導体に関するものである。詳しくは、本発明は、ホウ素等の半金属の吸着能に優れ、ホウ素等の半金属を含む廃水中から、これらの半金属を吸着除去するための処理剤等として好適に用いられる半金属吸着剤及びその半金属吸着剤に有用なポリN−ビニルアミン誘導体に関するものである。

背景技術

0002

従来、ホウ素含有廃水処理方法及び海水淡水化方法における一方法として、イオン交換樹脂によるイオン交換樹脂法が広く知られている。イオン交換樹脂法によるホウ素含有廃水の処理においては、ポリスチレン系樹脂母体を用いたN−メチルグルカミン型のイオン交換樹脂が広く用いられている(特許文献1)。しかしこのポリスチレン系樹脂の母体のイオン交換樹脂は、ホウ素吸着量が充分でなく性能的に満足出来るものではなかった。また、糖側鎖を有するポリアリルアミン誘導体からなる半金属吸着剤も提案されている(特許文献2)が、原料ポリアリルアミンが高価であり、また粒状品は市販品としては入手困難であるため、半金属分離剤として工業的に製造するうえでは問題があった。
一方、工場廃水や海水中には、ホウ素をはじめ、セレンヒ素テルルゲルマニウムなど種々の金属と共に半金属が含まれている場合があり、これらの半金属は有害なことが多く、特に廃水中のホウ素濃度基準値規制が厳しくなる方向にあるので、半金属、とりわけホウ素を効率良く除去するイオン交換樹脂の開発が望まれていた。
米国特許第2,813,838号
特開2000−279803号

発明が解決しようとする課題

0003

本発明の目的は、半金属、特にホウ素の吸着能力に優れ、半金属を含む廃水中から該半金属を吸着除去するのに有用な特定構造重合体及び該重合体からなる半金属吸着剤を提供することにある。

課題を解決するための手段

0004

本発明者らは、上記の課題を達成するため半金属吸着剤の母体を構成する重合体について鋭意検討した結果、ポリN−ビニルアミン類を主体とする重合体に半金属と錯体を形成し得る官能基を導入した吸着剤は、従来のイオン交換樹脂(キレート樹脂)より高い吸着容量が付与され、優れた吸着性能を有することを見出し本発明を達成した。
本発明は半金属の吸着能力の高い特定構造の重合体に関わり、その要旨は、少なくとも下記一般式(1)及び/又は(2)で表される構造単位を含有することを特徴とするポリN−ビニルアミン誘導体に存する。

0005

(式(1)中、R1は半金属と錯体を形成し得る置換基を示し、R2及びR3はそれぞれ独立して水素原子又は置換基を有していても良い炭素数1〜4のアルキル基を示す。)

0006

(式(2)中、R1〜R3は、式(1)における定義と同義を表し、R4は水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜4のアルキル基を示す。X-はアンモニウム基配位した対アニオンを表す。)
本発明の第2の要旨は、上記ポリN−ビニルアミン誘導体からなる半金属吸着剤、特にホウ素吸着剤に存する。

発明の効果

0007

本発明の特定構造を有する重合体であるポリN−ビニルアミン誘導体は、従来のポリスチレン系樹脂母体のイオン交換樹脂に比べ単位構造に占める官能基の割合が高い。そのため半金属の吸着能力が高く、かつ、長期間吸着能力を保持することが出来るため、該誘導体を用いて高吸着性能の半金属用吸着剤を提供することが出来、さらにこの半金属吸着剤を使用することにより工場廃水や海水中の半金属を効率よく回収・除去することが出来る。

発明を実施するための最良の形態

0008

以下、本発明について詳細に説明する。
本発明のポリN−ビニルアミン誘導体は、少なくとも上記式(1)及び/又は(2)で表される構造単位を含有する特定構造の重合体である。
以下、各構造単位について説明する。

0009

[1]構造単位:式(1)
下記式(1)で表される構造単位部分(以下構造単位(1)と称することもある)は、半金属と錯体を形成し得る置換基で置換されたアミノ基を有しており、所謂弱塩基性陰イオン交換基部分に相当する。 ここで半金属とは、金属と非金属性質を兼ね備えている元素であって、例えばホウ素、ヒ素、セレン等が挙げられる

0010

0011

式(1)中、R1は半金属と錯体を形成し得る置換基を示す。この半金属と錯体を形成することができる置換基は、その錯体形成能を阻害しない限り、特にその構造は限定されないが、例えば2個以上の水酸基を有するアルキル基或いはアリール基等の置換基が挙げられ、これらの基は錯体形成能を阻害しない他の置換基で置換されていてもよい。R1がアルキル基の場合、該アルキル基が有する水酸基中、少なくとも2個の水酸基は隣接する炭素原子に結合しているのが好ましい。中でも2個以上の水酸基を有する炭素数2〜10のアルキル基が好ましく、該アルキル基は錯体形成能を阻害しない限り水酸基以外の置換基を有していてもよい。アルキル基としては、炭素数3〜6の直鎖アルキル基がより好ましい。

0012

特に好ましい水酸基含有アルキル基アルキレンポリオールであり、式−CH2(CHOH)nCH2OH(但し、nは1〜4の整数)で示されるポリヒドロキシアルキル基である。この様な置換基としては、例えば2,3、4,5−テトラヒドロキシペンチル基、2,3、4,5,6−ペンタヒドロキシヘキシル基、2,3−ジヒドロキシフェニル基、1,8−ジヒドロキシ−2−ナフチル基などが挙げられるが、2,3、4,5−テトラヒドロキシペンチル基、2,3、4,5,6−ペンタヒドロキシヘキシル基が好ましく、2,3、4,5,6−ペンタヒドロキシヘキシル基が特に好ましい。

0013

式(1)中、R2、R3はそれぞれ独立して水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜4のアルキル基を示すが、上記のアルキル基としては、例えばメチル基エチル基プロピル基イソプロピル基ブチル基、イソブチル基等の直鎖若しくは分岐状の低級アルキル基が挙げられる。中でも、水素原子、メチル基、エチル基が好ましく、水素原子が好ましい。またこれらは錯体形成能を阻害しない他の置換基で置換されていてもよい。
式(1)で示される構造単位の具体例を以下に示す。

0014

0015

[2]構造単位:式(2)
下記式(2)で表される構造単位部分(以下構造単位(2)と称することもある)は、4級アンモニウム基を有し、且つ半金属と錯体を形成し得る置換基を有する部分で吸着性能及び親水性に寄与し、所謂強塩基性陰イオン交換基部分に相当する。

0016

式(2)中、R1〜R3は前記一般式(1)における定義と同義である。また、R4は水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜4のアルキル基を示す。式(2)中において、R2は、水素原子、メチル基、エチル基が好ましく、特に水素原子が好ましい。R3とR4は同種のアルキル基であることが好ましく、メチル基、エチル基が特に好ましい。

0017

X-はアンモニウム基に配位した対アニオンを表し、塩化物イオン硫酸イオン硝酸イオン炭酸イオン炭酸水素イオン水酸化物イオン等が挙げられる。
式(2)で示される構造単位の具体例を以下に示す。

0018

0019

[3]その他の構造単位
本発明のポリN−ビニルアミン誘導体は、少なくとも上記構造単位(1)及び/又は構造単位(2)を含有する線状重合体であってもよいが、その主用途が吸着剤であることから、架橋剤により架橋した架橋共重合体とすることが望ましい。架橋共重合体における架橋構造単位は、該共重合体の製造に使用する架橋剤により導入される構造単位であり、ポリN−ビニルアミン誘導体の前駆モノマー、例えばN−ビニルアミン類と重合性架橋性モノマーとを共重合させる方法、或いは線状N−ポリビニルアミン類と多官能性架橋剤を反応させる方法等により形成することが出来る。

0020

本発明で使用し得る架橋剤としては、ジビニルベンゼントリビニルベンゼンジビニルトルエン、ジビニルナフタレン等の不飽和炭化水素基含有架橋性モノマーが挙げられ、中でもジビニルベンゼンが好ましい。また、多官能性架橋剤としては、エピクロロヒドリンジクロロキシリレンジブロモプロパングルタルアルデヒド等が挙げられるが、中でもジクロロキシリレンが好ましい。

0021

本発明のポリN−ビニルアミン誘導体は、少なくとも構造単位(1)及び/又は構造単位(2)を含有するが、上記架橋構造単位の他、場合により更に他の構造単位を含有していてもよい。他の構造単位としては、例えば、ポリN−ビニルアミン誘導体の製造過程において、ポリマー母体の前駆体であるポリN−ビニルホルムアミドの一部が加水分解されずに残った構造単位(3)、加水分解後に官能基が導入されなかった未反応のN−ビニルアミン構造単位(4)、更には架橋反応時に副生する構造単位等を挙げることが出来る。

0022

また、本発明のポリN−ビニルアミン誘導体は、吸着剤としての機能を低下させない範囲において、必要に応じて第3のモノマー成分から誘導される構造単位を含有していてもよい。この第3のモノマー成分としては、例えば、スチレンアルキルスチレン、(メタアクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸等が挙げられる。本発明におけるポリN−ビニルアミン誘導体からなる吸着剤において、この第3のモノマーから誘導される構造単位は、通常、全構造単位に対し0〜25%である。

0023

本発明のポリN−ビニルアミン誘導体が含有し得るその他の構造単位としては、例えば下記式(5)〜(7)で表される構造単位が挙げられる。

0024

本発明のポリN−ビニルアミン誘導体は、少なくとも上記構造単位(1)及び/又は構造単位(2)を含有する特定構造の重合体であり、該重合体中における構造単位(1)及び構造単位(2)の割合は特に制限されないが、構造単位(1)及び構造単位(2)の合計量(モル数)は、重合体を構成する全構造単位(モル数)に対し、10モル%以上、好ましくは50モル%以上含有することが望ましい。構造単位(1)及び構造単位(2)の合計量が、この範囲より少ない場合は半金属に対する十分な吸着容量が得られない。

0025

また、該重合体中における構造単位(1)及び構造単位(2)の割合は特に制限されないが、構造単位(1)及び構造単位(2)の合計量に対して構造単位(1)の割合が、通常60モル%以上、100モル%以下、好ましくは70モル%以上、100モル%以下、更に好ましくは90モル%以上、100モル%以下である。
ここで、重合体を構成する全構造単位とは、構造単位(1)、構造単位(2)、架橋剤から誘導される構造単位、構造単位(1)及び(2)の前駆モノマーから誘導され半金属と錯体を形成し得る基を有しない構造単位と、場合により存する第3のモノマーによる構造単位とを合計したものを表す。

0026

本発明のポリN−ビニルアミン誘導体が架橋共重合体である場合、構造単位(1)および/または構造単位(2)を含む重合体中における、架橋剤から誘導される構造単位の割合は架橋度として表される。本発明において、ポリN−ビニルアミン誘導体を構成する全ての構造単位(モル数)に対する架橋剤から誘導される構造単位(モル数)を百分率で表したものを架橋度と定義した場合、架橋度は0.5〜50%、好ましくは1〜20%である。架橋度が高すぎると、架橋剤から誘導される構造単位は吸着反応には寄与しないため、吸着剤の吸着能が低下する。架橋度が低すぎる場合は、架橋共重合体が高膨潤性となって、体積あたりの吸着能力が低下し、実使用上問題がある。

0027

{4} 製造方法
本発明のポリN−ビニルアミン誘導体は、例えば以下に示す方法により製造することが出来るが、本発明はこれらの方法に限定されるものではない。
本発明のポリN−ビニルアミン誘導体が線状重合体である場合は、該重合体の前駆モノマーの重合により、また架橋共重合体である場合は、該重合体の前駆モノマーと架橋剤としての不飽和炭化水素基含有架橋性モノマーとの共重合によって、ポリN−ビニルアミン誘導体の前駆ポリマー(又は前駆架橋ポリマー)を合成する。ついで、該前駆ポリマー(又は前駆架橋ポリマー)のホルムアミド基を加水分解してアミノ基に変え、その後、該アミノ基に半金属と錯体を形成し得る基を導入する。前駆モノマーの重合及び前駆モノマーと架橋性モノマーとの共重合反応は、常法により行われ、これらのモノマーを含む溶液重合開始剤の存在下重合するが、球状製品を所望する場合は、懸濁重合法を適用することも出来る。

0028

前駆モノマーとしては、N−ビニルホルムアミドが好適に使用される。
不飽和炭化水素基含有架橋性モノマーとしては、例えばジビニルベンゼン、トリビニルベンゼン、ジビニルトルエン、ジビニルナフタレン等の芳香族ポリビニルモノマーが挙げられるが、中でもジビニルベンゼンが好ましい。

0029

また、架橋共重合体を製造する他の方法として、線状ポリN−ビニルアミン類と、該線状ポリN−ビニルアミン類のアミノ基の一部と反応可能な多官能性架橋剤とを反応せしめ、架橋ポリN−ビニルアミン誘導体を得たのち、アミノ基に半金属と錯体を形成し得る基を導入する方法も挙げることが出来る。多官能性架橋剤としては、エピクロロヒドリン、ジクロロキシリレン、ジブロモプロパン、グルタルアルデヒド等が挙げられるが、ジクロロキシリレンが好ましい。

0030

上記方法により製造される線状重合体或いは架橋共重合体のポリN−ビニルアミン類のアミノ基に、上記式(1)及び(2)において、R1で示される半金属と錯体を形成し得る基を導入する方法としては、特に制限されず公知の方法により行うことが出来る。例えば、これらのポリN−ビニルアミン類を反応溶媒中において、還元剤の存在下、糖類と反応させる還元アルキル化反応により行うことが出来る。反応溶媒としては、例えば水、テトラヒドロフランジメチルホルムアミド或いはこれらの混合物等が挙げられ、中でもテトラヒドロフランが好ましい。還元剤としては、例えばテトラヒドロホウ素化ナトリウムジメチルアミンボラン亜二チオン酸ナトリウム等が挙げられ、中でもジメチルアミンボランが好ましい。糖類を反応させることにより、2個以上の水酸基を有するアルキル基を導入するが、糖類としては、例えばマンノースグルコースアラビノース等が挙げられ、中でもマンノースが好ましい。

0031

本発明のポリN−ビニルアミン誘導体における構造単位(2)の製造は、例えば構造単位(1)で示される誘導体部分の(置換)アミノ基を4級化することにより行うことができる。具体的には、上記の方法により前駆モノマーから製造した構造単位(1)を含有するポリN−ビニルアミン誘導体を反応溶媒中においてハロゲン化アルキル等を用いて4級化することにより製造される。反応溶媒としては、例えば、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド或いはこれらの混合物等が挙げられ、なかでもジメチルホルムアミドが好ましい。また、ハロゲン化アルキルとしてはヨウ化メチルが好ましい。

0032

本発明のポリN−ビニルアミン誘導体は、半金属に対する吸着能を有し、特にホウ素に対して大きな吸着容量を有している。従ってホウ素を含有する廃水処理用の吸着剤として好適に用いられる。半金属、なかでもホウ素化合物は、非常に多分野で使用されており、各種製造工程からの廃水に含有されているが、ホウ素はある濃度以上になると植物の生長や、動物に対する神経障害をもたらすので、環境保護の観点からも廃水中のホウ素を効率よく除去することが求められている。廃水中のホウ素含有量は、その廃水源により異なるが、通常、10〜200ppm程度であり、ホウ素はホウ酸、又はホウ酸塩として含まれていることが多い。本発明のポリN−ビニルアミン誘導体からなる半金属吸着剤はホウ素に対する吸着容量が高いので、これらの廃水と接触させることにより効率よくホウ素を回収することが出来る。本発明の半金属吸着剤の粒状体は、通常のイオン交換樹脂と同様カラム充填し、これにホウ素含有廃水を通水することにより処理を行うことができる。
半金属吸着剤として使用した処理後のポリN−ビニルアミン誘導体は、希塩酸などの希酸を接触させることにより、吸着された半金属を容易に溶離させることができる。このようにして半金属が溶離されたポリN−ビニルアミン誘導体は、水酸化ナトリウム水溶液等のアルカリ溶液再生することにより繰り返し使用することができる。

0033

以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。

0034

<N−ビニルアミンの母体共重合体の製造>
「製造例1」
N−ビニルホルムアミド36gと高純度ジビニルベンゼン(新日鐵化学製、純度81%)4.0g、脱塩水0.9gを混合し、さらに重合開始剤として2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩0.5gを溶解したモノマー溶液を調製した。モノマー溶液を、エチルセルロースを溶解したシクロヘキサン中に分散した後、75℃で8時間重合した。重合後、得られた球状共重合体を取り出してメタノール洗浄し、次いで水洗したところ、不透明な球状の共重合体が得られた。得られた共重合体30gを5規定の水酸化ナトリウム水溶液100ml中、90℃で3時間加熱し、加水分解反応を行った。得られた共重合体を水洗し、続いて0.1規定のHCl水溶液で洗浄したのち水洗し、球状ポリN−ビニルアミン塩酸塩とした。

0035

「製造例2」
PNVF−0500(ポリN−ビニルホルムアミド線状ポリマー30%水溶液ダイヤニトリクス(株)製)100gと脱塩水15gを混合し、35%HCl水溶液85gを添加して75℃で8時間加熱し、加水分解反応を行った。反応生成物をメタノール中で再沈殿させたのち真空乾燥し、ポリN−ビニルアミン塩酸塩を得た。得られたポリN−ビニルアミン塩酸塩3.0g、水酸化ナトリウム1.2gを脱塩水40gに溶解させてポリマー溶液を調製した。ポリマー溶液を、セルロースアセテートブチレート1.0g、p−キシリレンジクロリド2.6gを溶解した1,2−ジクロロエタン200ml中に分散させた。60℃に昇温して4.5時間、さらに80℃に昇温して還流下5時間反応させ、架橋造球反応を行った。このようにして得た球状のゲルを、メタノールで洗浄したのち水洗し、続いて0.1規定のHCl水溶液で洗浄したのち水洗し、球状ポリN−ビニルアミン塩酸塩とした。

0036

錯体形成基を有するポリN−ビニルアミン誘導体の製造>
[実施例1]
製造例1で得たポリN−ビニルアミン塩酸塩を用いて、官能基導入反応を行った。脱塩水とテトラヒドロフランの混合溶媒体積比1:4)40mlに、ポリN−ビニルアミン塩酸塩2.5gとD−マンノース1.5gを入れて撹拌し、そこにジメチルアミンボラン0.5gを添加し、60℃に昇温して8時間反応させた。得られた反応生成物を、0.1規定のHCl水溶液で洗浄したのち水洗し、吸着剤であるマンノース導入ポリN−ビニルアミンを得た。重量変化から算出したマンノース導入率は22%であった。

0037

[実施例2]
製造例1で得たポリN−ビニルアミン塩酸塩を用いて、官能基導入反応を行った。N,N−ジメチルホルムアミド30mlに、ポリN−ビニルアミン塩酸塩2.5gとD−マンノース2.4g、炭酸水素ナトリウム4.0gを入れ、撹拌しながら110℃に昇温した。そこに亜二チオン酸ナトリウム4.2gを添加し、次いで脱塩水15mlを添加して30分反応させた。放冷後、得られた反応生成物を、0.1規定のHCl水溶液で洗浄したのち水洗し、吸着剤であるマンノース導入ポリN−ビニルアミンを得た。重量変化から算出したマンノース導入率は12%であった。

0038

[実施例3]
製造例2で得たポリN−ビニルアミン塩酸塩を用いた以外は実施例1と同様にしてマンノース導入反応を行い、吸着剤であるマンノース導入ポリN−ビニルアミンを得た。重量変化から算出したマンノース導入率は19%であった。

0039

[実施例4]
実施例1で得られた吸着剤を用いてホウ素吸着試験を実施した。再生形にした吸着剤1.0mlをカラム(直径5mm、長さ100mm)に充填した。これに0.1規定の塩化アンモニウムアンモニア緩衝液を用いてpH8.5に調整したホウ酸水溶液(ホウ素濃度2.0mmol/L)をSV5で通液した。カラムから流出してくる流出液中のホウ素濃度をICP発光分析法により測定した。図1処理液量と流出液中のホウ素濃度との関係を示す。
図中、ホウ素漏出率は[(流出液中ホウ素濃度)/(原液厨のホウ素濃度)]×100(%)で算出した。

0040

[比較例1]
市販の芳香族架橋重合体を母体とするアミノポリオール型ホウ素吸着用樹脂CRB02(三菱化学(株)製)を用い、実施例4と同様にしてホウ素吸着試験を実施した。その結果を図1に示す。

図面の簡単な説明

0041

図1は、ホウ素含有水溶液の処理液量と流出液中のホウ素濃度との関係を示すグラフである。

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